はじめに
実際の企業で就業経験が積めるインターンシップに興味がある方も多いのではないでしょうか。
インターンの期間は数日間から1ヶ月以上にわたるものまでさまざまです。
今回は、文系の長期インターンに絞ってくわしくご説明します。
文系にとっての長期インターン
大学で学んだことを活かし、専門職や研究職などの業界に進む人が多い理系と比べて、文系は企業を選ぶ際に業種などの垣根がなく、就職先の選択肢の範囲が広いといえます。
その分、自身がどのような仕事に興味があるのか、どういった仕事に向いているのか悩む方も多いでしょう。
そういった人にぜひ参加してもらいたいのがインターンシップです。
就職先にさまざまな選択肢があるからこそ、企業側としてもインターンを提供し、学生に仕事や将来について考えてもらう準備をしています。
実際に業務に携わることで、向き不向きや自身の興味の対象を知ることもできるでしょう。
そういった経験が可能な長期インターンは、文系だからこそ整っている環境といえます。
どんな仕事ができるのか?主な職種を紹介
それでは、具体的にどのような仕事ができるのでしょうか。
文系の学生に人気の職業や、おすすめの業界のインターンをいくつかご紹介しましょう。
インターンを経験する人の目的の多くは、「企業や業界への理解を深めるため」です。
そのほか、「就活の予行演習のため」、「自己分析のため」という理由もあります。
ぜひ、自身のインターンの目的も意識しながら確認してみてください。
気になるインターンがあった方は、企業に問い合わせてみると良いでしょう。
営業
コミュニケーション能力や社交性を活かせ、チャレンジ精神がある人におすすめの職業です。
結果が数字となって目に見える分、やりがいも大きいでしょう。
そんな営業職のインターンでは、実際にテレアポなどの業務に携われるほか、営業先のリストアップや資料作成などの営業サポートの実績を作ることができます。
華やかな印象のある営業職ですが、地道な準備がとても大切です。
企業調査や分析など、営業先のリストアップ・整理に必要な要素を学べる機会になります。
また、長期インターンですので、実際の営業に同行する機会もあるでしょう。
実際の商談の場は、イメージとは大きく違うものです。
ビジネスの場の空気感を学生のうちに知るのは、就活においても大きなアドバンテージになるでしょう。
ライター
募集している母数が多く、特に長期が喜ばれているのはライターのインターンです。
インターンでは、Webライター・取材ライター・インタビューライターの3種類の募集が多いと感じられます。
Webメディアの記事執筆や編集、過去記事の改善などの経験を積めます。
そのほか、取材の同行やサポート、インタビューの準備などに携われることもあるでしょう。
企業によっては、写真撮影などの手配に関わることもあるかもしれません。
ライターのインターンは、ほとんどが未経験で参加可能です。
資格や特別なスキルは必要ないので、文章を書くのが好きな人であれば、すぐに慣れるかもしれません。
実際にライター職に就くことがなくても、人に伝わる文章を作成した経験は、企画書の作成や顧客とのメールやり取りなどに活きるでしょう。
マーケティング
マーケティングに興味をもちつつも、具体的にどのようなことに携わるのか、イメージできていない方も多いのではないでしょうか。
実はマーケティングの定義は曖昧であり、簡潔に述べれば、「商品が売れる仕組みを作る」というものです。
インターンでは、Webサイトの運営や市場調査・分析に携われます。
メディアの運用やSEOについて理解を深める機会になるでしょう。
数値管理からマネジメントまで、学べることは多くあります。
また、企業によっては公式SNSを運用していることもあるので、SNSマーケティングに関わる機会もあるかもしれません。
そのほか、高いスキルのある人であれば、Web広告の運用やクリエイティブの作成も経験できる機会があります。
自身の携わりたい分野が何か考えてみて、それを経験できるインターンに応募するのが良いでしょう。
企画
新商品やサービス、新規事業の立ち上げの計画や営業提案などを行う企画職も、人気がある職業の1つです。
自分で考えたものが形となる魅力があります。
そんな企画職には、新しいビジネスを考えるアイデア力はもちろん、既存のサービスをより良いものにしていく柔軟性も求められます。
そのため、さまざまなビジネスモデルに触れ、知識や理解を深めることが重要です。
学生のうちにビジネスについて理解し、自身でより良いものを考える力がつくのは、大きなアドバンテージになるでしょう。
人気の業界だと、ITやコンサルティング、広告などがあげられます。
一口に企画と言っても、経営企画や事業企画、商品企画など種類によって携わる業務も変わるので、自身のイメージしているものが何に当てはまるのか確認してみましょう。
エンジニア
エンジニアは大きく2つに分けられます。
まずは、顧客の課題や要求を把握し、それに沿ったシステムを設計するシステムエンジニアです。
一般的にSEと呼ばれています。
もう1つは、SEが作成した仕様書や設計書に従って、システム開発をするプログラマーです。
IT技術を必要とするエンジニアは、理系の人が進むイメージもあるかもしれません。
しかし、実際には文系の人も多く働いているのをご存じでしょうか。
エンジニアは、顧客の求めるものを正確に理解する必要があります。
対人のやり取りも多いため、技術力はもちろん、コミュニケーション能力も求められているのです。
未経験の人が就くのは難しい場合もあるため、エンジニアに興味がある人は、独学やインターンで技術を学んでおくのが良いでしょう。
参加するメリット
年々インターンに参加する学生は増え、企業としても内容を充実させてきています。
そんな注目されているインターンですが、参加することによってどのようなメリットを得られるのでしょうか。
学生がインターンに参加する目的の多くは、前述の通り「企業や業界への理解を深めるため」です。
業界理解のほかに、どのようなメリットがあるのかについても、くわしくご説明しましょう。
長期インターンだからこそ得られるメリットも多いはずです。
給与をもらいながら学べる
基本的に、インターンで給料は発生しません。
しかし、長期インターンの場合はアルバイトと同じように給料をもらえることが多いのです。
給与体系は大きく、時給・日給・成功報酬の3つに分けられます。
時給の相場は、首都圏の場合1,000円~2,000円ほどです。
日給は6,000円~1万円ほどが相場となっているものの、就業時間によっては変動があります。
営業職であれば、インセンティブがつくこともあるので、実際に働き始めたときの給料をイメージしやすいかもしれません。
職務経験を積みながら、給料ももらえるのは大きなメリットになるのではないでしょうか。
注意が必要なのは、確定申告です。
アルバイトと掛け持ちしている場合や、年間の収入が103万円を超える場合は確定申告が必要になるため、当てはまらないかどうか必ず確認してください。
実務経験やビジネススキルが身につく
学生のときにイメージしている社会人の生活と、実際に働く環境は違うものです。
インターンを通じて、通常は就職してからでないとできない実務の経験を得られるメリットがあります。
また、学生のうちからビジネススキルおよびマナーを学べることも、インターンの利点といえるでしょう。
エンジニアなどの技術が必要とされる職業において、実務経験を得られる機会は貴重です。
また、営業職や企画職では即戦力が期待されている場合も多く、ビジネスの場を経験していることは大きなメリットとなるでしょう。
就きたい職業が明確に決まっている場合、その業界のインターンに参加することに損はありません。
スタートダッシュを切り、同期との差をつけるためにもインターンは有用といえます。
就活の自己PRにつながる
就職活動において、自己PRで悩む方は多いかもしれません。
そんなときにも、インターンの経験は役立ちます。
学生時代に頑張ったことを聞かれたときにも、興味をひく話題になるでしょう。
また、インターンで行った企業と同じ業種を希望する場合は、事前にインターンを経験したことにより熱意を伝えやすいです。
インターンに参加した企業をそのまま志望することもあります。
その場合、インターンの担当人事と新卒採用の担当人事は同じことも多いです。
インターンで良い関係を築けていれば、採用過程においてアドバンテージになるでしょう。
別の業種に応募した場合でも、その経験からどういったことを学び、なぜ希望する業種を変更したのか語れば説得力も増します。
就職活動を見据えて、インターンを経験するのもメリットとなります。
デメリットはあるのか?
これまで、インターンで得られる経験やメリットについて説明してきました。
それでは、デメリットはあるのでしょうか。
価値観や考え方の違いにより、人によってはデメリットを感じることもあります。
その可能性についてもいくつか考えてみましょう。
時間を取られる
当然のことですが、長期ともなればインターンに費やす時間は多いです。
最低労働時間が決まっていたり、週3回以上の勤務など、規定がしっかりと定められていたりするのが一般的です。
卒業単位を取り終えていない場合は、授業との掛け持ちが難しいこともあるかもしれません。
また、社会人になると友人と気軽に遊べる機会も減ってしまいます。
プライベートの時間を優先したい人にとっては、長期インターンで消費する時間はデメリットとなるでしょう。
また、学生のうちにしかできないこととして、サークル活動があげられます。
長期インターンでは、サークル活動の休止や欠席もやむを得ないでしょう。
時間を費やすことに抵抗がある人は、まずは短期インターンから検討してみても良いかもしれません。
責任が生じる
実際に働いている社員と同じように務め、実務に関わっているため、当然それにともなった責任が生じます。
長期インターンの場合、裁量の多い企業では1人で責任をもつ仕事が任せられることもあります。
普段関わっているアルバイト業務などよりも、大きな責任となるでしょう。
その分プレッシャーを感じたり、業務に対する不安を感じたりすることも多いです。
そういった経験をすることはメリットととらえられることもあるものの、人によっては精神的につらく、デメリットとなる場合もあります。
責任の大きさにプレッシャーや不安を感じる人は、事前にどのような仕事に関わるのか、オブザーバーが常についていてくれるのかなどを調べてからインターンに参加するのが良いでしょう。
こんな人におすすめ
長期インターンのデメリットについてもいくつかご説明しました。
人によってはメリットに感じられることも、価値観や考え方によってはデメリットとなります。
では、どのような人に長期インターンがおすすめなのでしょうか。
社会人に向けて学習意欲が高い人
長期インターンをおすすめする人としてまずあげられるのが、社会人に向けての学習意欲が高い人です。
通常、実務や実際に使えるビジネスマナーなどは就職してから会社で学べるものです。
それを学生のうちから身につけたいと考える人にとっては、インターンはうってつけの機会といえます。
また、長期インターンに参加することにより、現場の雰囲気を知るだけでなく、より深い業務内容まで経験できるのです。
自分にあった業界が知りたい、興味のある業種の実務が知りたい、就職活動で有利になりたいといった思いだけでなく、実際に働いたあとのことを見据えている人に長期インターンがおすすめです。
就職することをゴールと考えるのではなく、ぜひその後の社会人生活もイメージして彫金ターンを検討してみてください。
就活についての意識の高い人
長期インターンのメリットでもご説明した通り、長期インターンの経験は就活においても有利に働くことが多いです。
志望する業界を絞りたいといった人は、実際に働くことでそれまで意識していなかった問題点や魅力を感じることがあるでしょう。
自分がどのような仕事に向いているのか、早いうちから知りたいと思っている人には、ぜひ長期インターンをおすすめします。
また、ほかのインターン生も同じように高い意識をもって参加していることが多いので、刺激を受けたり、情報交換をしたりすることが可能です。
就活は成功だけでなく、挫折やつらい思いをすることもあります。
そのようなときでも、似た意識をもったインターン生とのやり取りでモチベーションを保つことができます。
インターン生との交流も、就活においてメリットとなるでしょう。
実際に参加する前の注意点
これまでに、長期インターンの特徴やメリット、デメリットについてご説明しました。
ここまで読まれている方は、長期インターンに参加しようという意欲の高い方ばかりではないでしょうか。
そういった方に向けて、実際に長期インターンへ参加する前に注意すべきこともご説明します。
ただ参加するだけでは意味を得られないのが長期インターンです。
学生時代に経験することの多いアルバイトとは勝手が違うので、必ずチェックしてください。
目的の明確化
まずは、なぜ自分が長期インターンに参加したいのかはっきりと理解することです。
何度か述べている通り、多くの人が「企業や業界への理解を深めるため」と考え長期インターンに参加しています。
そのほか、就活で有利に働かせるため、自己理解のためなどさまざまな理由があるでしょう。
参加する目的によって選ぶ企業や業種は変わってくるものです。
なんとなく参加するのではなく、インターンに参加する目的をしっかりと明確化していないと、自分にとっても無駄な時間となってしまいます。
また、企業にとってもインターン生に割くコストが無駄になりかねません。
自分が本当にインターンを経験する必要があるのか、あるとするならば何を目的とするのか、一度立ち止まってあらためて考えてみてください。
学業との両立を考慮
長期インターンのデメリットでもあげられたように、長期となると割く時間が多くなります。
そのため、学業との両立が可能なのかシミュレーションする必要があるでしょう。
卒業単位を取り終えていない場合は、長期で参加するのが難しいこともあります。
スケジュールや時間管理について、事前にしっかり確認してください。
企業によっては学業に合わせて調整ができることもありますので、気になった企業には一度問い合わせてみるのも良いでしょう。
また、長期インターンの参加を検討している人は、それに向けて単位取得を調整してみても良いかもしれません。
そういった時間管理が、後々の社会人生活においても重要となってくるでしょう。
参加する前に一度、自分に可能な時間の使い方を確認してください。
インターンに参加する企業や業界について事前に調べておく
長期インターンへの目的を明確化させ、学業との両立も問題ないとなった人は、インターンに参加する企業や業界についてくわしく調べてみましょう。
参加しようと思っている企業は、本当に自分が興味をもっている業界なのかどうか、やりたいと思っている業務内容なのか、確認する必要があります。
また、事業内容だけでなく、インターン中はどのような仕事に携われるのかもチェックしましょう。
同じ業種でも、企業によってインターン生に経験してもらおうと考えているものが違い、関わる実務にも差があります。
事前にしっかりと研究しておかなければ、インターンに参加してからミスマッチが生じ、苦痛に感じてしまうこともあるでしょう。
準備には余念を入れて悪いことはありません。
良いインターン経験を積めるよう、しっかりと確認しておいてください。
長期インターンの探し方
それでは、どのように参加する長期インターンを探せば良いのかについてもご説明しましょう。
Webページにおいて、さまざまな媒体がインターン募集を掲載しています。
そのなかで今回おすすめするのが、「就活市場インターン」です。
個別にエージェントが相談に乗ってくれて、業界を絞りきれていない、自分に合った企業が見つからないといった悩みを解決してくれます。
また、インターン先でそのような業務に携われるのか、その結果どのような利点を期待できるのかまで丁寧に説明してくれるのです。
利用登録も60秒程度で完了し、後日エージェントと面談が設定されます。
インターン参加を検討している人は、ぜひサイトをチェックしてみてください。
まとめ
今回は、文系の長期インターンに絞ってメリットやデメリット、事前の準備についてご説明しました。
自分がインターンにどのような経験を求めているのか、実際にどのように働きたいのかなど具体的にイメージできたのではないでしょうか。
今回あげた例のほかにも、さまざまな業種でインターンが募集されています。
人によって求める業界や参加の目的は違うものです。
ぜひ、みなさんも自分に合った企業のインターンに参加し、社会人生活の準備を整えてみてください。
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