シンクタンクに就職したいなら長期インターンを活用しよう!メリットとあわせて解説

シンクタンクに就職したいなら長期インターンを活用しよう!メリットとあわせて解説

はじめに

就職活動を始めて、業界研究をしていくうちに、シンクタンクやコンサル系に興味を抱く学生も多いでしょう。

シンクタンクは、高い年収や論理的思考力が求められるやりがいのある仕事内容などで、学生から高い人気を誇っています。

しかし、リサーチや経営のサポートをするなどの大まかな仕事内容はわかっても、実際の業務内容がどのようなものか、学生に求められる資質が何かはイマイチわからない方もいるはずです。

シンクタンクの業務内容や、インターン制度について説明していきましょう。

シンクタンクとは?

シンクタンクは、考えるを意味する「think」と容器の「tank」を組み合わせた造語で、「考える集団」と意訳できます。

業界では、「さまざまな専門家を集めて調査・研究、分析や提言、システムの開発を行う組織」を指します。

クライアントの課題を検討し、専門家の立場から経営や戦略についてアドバイスするのです。

クライアントも政府や自治体から民間企業まで幅広く、対応領域もインフラやエネルギーや金融や農業など、生活に根付くものすべてといっても過言ではありません。

また、シンクタンクは、政府系と民間系の2つに大きく分けられます。

政府系は経済社会総合研究所・経済産業研究所など、日銀や省庁などの傘下の組織で、非営利で政策に対して調査や提言をしているのが特徴です。

それに対して民間系は、野村総合研究所や三菱総合研究所など、金融系の企業の傘下であるケースが比較的多く、営利目的でコンサルティングビジネスを展開しています。

シンクタンクへの就活には長期インターンを活用しよう!

政府系、民間系に限らずシンクタンク系の人気は年々高まっており、多くの学生の応募が殺到する激戦の業界となっています。

そのため、大手シンクタンクに就職したいのならば、学歴が高くてもほかの学生と差別化をはからなければなりません。

そのために、長期インターンを活用するのがおすすめです。

「インターンは耳にしたことがあるけれど、イマイチ踏み込めない」「自信がない」という方にインターンに参加するメリットや仕事内容を紹介しましょう。

 

長期インターンとは?

長期インターンとは、有給で6ヶ月月以上就業することを指します。

社員と変わらない立場で業務に深く関わるために、業界の理解が深まるだけでなく、社会人としてのマナーも身につき、スキルアップにもつながります。

対して短期インターンは無給であるケースがほとんどであり、期間も1日~10日ほどです。

内容もグループディスカッションなど学生を主軸としたプログラムがメインとなり、職業体験の意味合いが強くなります。

また、有給で就業するという点ではアルバイトと類似しているように感じますが、任される仕事の責任や大きさは異なってきます。

アルバイトは事務作業やレジ作業など、単純な業務を課されますが、長期インターンシップでは目標や成果を見据えた大きな仕事が任せられるでしょう。

長期インターンのメリット①貴重な経験を積める

長期インターンに参加するメリットの1つは、大学では滅多経験できない貴重な経験を積めることでしょう。

先述したように、長期インターンではアルバイトよりも専門的な実務を担えます。

アルバイトはどうしても、レジや受電作業など単調なものが多くなりがちです。

しかし、長期インターンで学生の立場で大金が動くプロジェクトに参加し、緊張感や達成感を味わえるのは、今後の人生において大きな財産となります。

また、社会人の中で働くことで、価値観や人脈も広がっていくでしょう。

学生とは違う視点の社会人と日常的に関わることで、社会人としての心構えや人生観についても学べ、視野が広まるはずです。

「社会に出たらこんな人になりたい」というロールモデルとなる人と出会えるかもしれません。

長期インターンのメリット②スキルが身につく

長期インターンに参加すると、多方面でスキルが身につくでしょう。

まず、現場で業務に携わることで、シンクタンクの実務を覚えられます。

最初は座学の研修から始まるケースがほとんどで、現場に配属されたら社員と同じ立場で業務に臨みます。

最初は何をしたら良いか戸惑うかもしれません。

しかしわからないことは質問する、先輩に言われたことのメモを取るなどして、先輩たちに必死についていけば、業界の仕組みや仕事のうえで最低限必要な知識などがおのずと身につくでしょう。

また、ビジネスマナーも鍛えられます。

取引先への来訪や名刺交換、メールのやり取りなどを通して、社会人に相応しい振る舞いを学べるでしょう。

また、ExcelやWordのPCスキルも飛躍的に向上するはずです。

長期インターンのメリット③選考が有利になる

長期インターンに参加すると、選考で有利に働くケースがあります。

経団連に参加している企業は、インターンからの直接採用は禁止されていますが、インターン中に良い評価を残せば、採用の判断材料として扱われるのです。

企業によっては、長期インターン参加者用の特別枠を採用に設けていたり、ESや一次面接をパスさせたりするケースも見られます。

また、インターンに参加したことは、面接での自己PRや志望動機としてかなり強力なエピソードになるため、採用担当者に企業への熱意を存分にアピールできます。

さらに、経団連に参加していないベンチャー企業や外資系企業では、インターン中に優秀と判断されればそのまま直接雇用となるケースもあるのです。

いずれのケースにしてもほかの学生より一歩大きくリードできるのは間違いないでしょう。

長期インターンのメリット④その仕事が自分に合っているかを確認できる

実際の職場に従事することで、企業と自分の相性を確認できるのも大きなメリットでしょう。

ネットで情報収集したり、OB・OG訪問をしたりしたとしても、実際に働くイメージはなかなかつかめないでしょう。

しかし、長期インターンは実際に就職したあとと近い環境で働けるので、自分にこの仕事が合っているかを判断しやすいのが魅力です。

業務内容が自分に合っているか、強みを活かしていけそうか、また今後目標を見つけられるかなどを判断するのに十分な時間があります。

また、職場の人間の雰囲気や、仕事を進めるうえでの企業のカラーが自分に合っているかも判断しやすいでしょう。

これらを総合的に判断すれば、入社後のミスマッチによる転職も防げるため、学生と企業双方にとってメリットが多い制度なのです。

シンクタンクの長期インターンではどのようなことを行う?

このように、長期インターンへの参加は選考において、非常に有利に働きます。

応募者の仕事に向き合う姿勢を把握できているうえ、実務に携わったうえで志望するという熱意と、社会人としての基礎を学んでいるという安心感が採用へ前向きにさせるのです。

しかし、どれだけ素晴らしい制度でも、具体的な業務内容がわからなければ、なかなか応募に踏み込めないでしょう。

実際に、シンクタンクの長期インターンでは、学生はどのような業務を担当するのでしょうか。

研究や分析がメイン

シンクタンク系の長期インターンでは、学生や研究や分析を担うケースが多く見られます。

課題解決や戦略立案は、シンクタンクでないコンサル企業が主に行うために、必然とリサーチに重点を置いた業務となります。

グループワークを通したビジネスシミュレーションが課題とされることもあるでしょう。

仮想顧客のプロジェクトを進行する中で、メンバーやコンサルタントと意見を交換しながらクライアントの環境を分析し、仮説を構築、そして提案するなどのプログラムが見受けられます。

個々にフィードバックが与えられる機会もあるので、自分の能力を客観的に判断する良い機会になるでしょう。

そのなかで情報を収集し、論理的に分析する力がブラッシュアップされるでしょう。

資料作成も行う

インターンではプロジェクトの補助として、プロのコンサルタントのもとで、資料作成のアナリストとして業務に携わるケースも見受けられます。

そしてモノを作らないシンクタンクでは、調査結果を報告する資料は非常に重要な役割を果たすために、細部まで徹底した資料が求められ、資料作成は非常に重要な業務です。

具体的には、Webの市場調査やインタビューをなどの仮説検証や、分析結果を報告するための資料を作成するまでが担当となります。

使用するソフトはExcelやPowerPointがメインで、基本的な操作以上のスキルは養われるでしょう。

それらを駆使したうえで、論理的な構成で顧客が納得するような資料を作成する能力が求められます。

長期インターンに参加する場合の注意点は?

就活するうえで多くのメリットがある長期インターンは、年々導入する企業は増えていますが、同時に応募者も増えており、大手企業のインターンへの合格は現在非常に狭き門です。

採用活動と異なりスケジュールも企業によって異なるため、複数応募する学生も増えているようです。

具体的な実務に携われ、給与も発生するなど、非常に魅力的な長期インターンですが、応募する前にいくつか注意しなければならない点もあります。

4つに分けて紹介しますのでぜひご覧ください。

インターン期間が長い

まず、インターン期間が長いために、ほかのスケジュールとの兼ね合いが懸念されます。

先述したように、数日で終わる短期インターンとは異なり、長期インターンは数ヶ月から半年が一般的です。

そして、週3日以上、1日5時間以上の勤務日数が推奨されています。

大学1、2年生であれば比較的スケジュールに融通がきくため、アルバイト代わりの感覚で参加できるでしょう。

しかし、大学3年生で参加するとなると、説明会やゼミの活動などが忙しい時期でもあるため、インターンに時間を割くのが困難になるケースが少なからず見受けられます。

また、ほとんどは就活と並行することも可能なケースですが、インターン参加中は活動できない時期が含まれていないか確認は必要です。

無断欠席や遅刻は厳禁

当然のことですが、無断欠席や遅刻などの責任感に欠ける行為はやめましょう。

給与が発生している長期インターンでは、社会人と同じ立場の振る舞いを求められます。

配慮や常識に欠ける行動は、今後の採用活動で大きくマイナスに働くと考えて間違いないでしょう。

もし、寝坊や不測の事態で欠席や遅刻が確定した場合は、インターンの担当者に直接連絡を入れましょう。

電話番号を知っているのであれば、メールより電話の連絡が良いでしょう。

相手が仕事や移動中で電話に出られない場合は、メールで用件を伝えましょう。

連絡する際は「インターン生の〇〇です。大変申し訳ないのですが、〇〇という事情により遅刻/欠席いたします。」とまず名前を名乗り、謝罪をしてから用件を述べてください。

そして、遅刻の場合は到着予定時間も伝えると企業もスケジュールを立て直しやすいでしょう。

会社のルールに従う必要がある

学生の立場といえ、社内で仕事をしているのですから、企業の規則には従いましょう。

特に、守秘義務は必ず守らなければなりません。

インターンに参加する場合は、「職務上の情報を社外に持ち出さない」という誓約書や契約書を締結するケースがほとんどでしょう。

よく見受けられるのが、InstagramやTwitterなどのSNSにPC画面や社内の資料をアップする学生です。

また、インターン中の不平不満や、社内の愚痴をLINEなどの通話型のSNSで友人に話すのも厳禁です。

情報漏えいは企業にとって非常に大きな損失といえます。

もし誤って発信してしまった場合は、投稿を消して終わりではなく、インターン担当者に報告して謝罪しましょう。

ミスを隠ぺいすると、どんどん事態は大きく悪化してしまうので注意してください。

責任が問われる

何よりも、社会人としての責任感をもってインターンの業務に臨んでください。

長期インターンは、あなたの就活を有利に進めるためのイベントではありません。

インターンに参加した時点で、あなたは社員と同じ立場で業務に携わることが許可されているのです。

そしてあなたの労働には、対価として会社の利益から、報酬が支払われていることを決して忘れてはいけません。

そのため、社内のあなたの行動一つひとつに、社員と同様の責任や、成果が問われていることを常に念頭に置いて行動しましょう。

ビジネスに相応しい立ち振る舞いや服装であることはもちろん、発言1つであっても「学生だから」と甘えることはせず、緊張感をもって業務に臨んでください。

おわりに

シンクタンクの長期インターンの特徴から参加するメリット、注意点までまとめました。

長期インターンは学業と並行して、社員と同じ立場で責任をもって業務に参加するために、スケジュールはかなり忙しくなるでしょう。

そのため、生半可な気持ちで参加してはいけません。

しかしインターンへの参加は就活に有利に働くだけでなく、実際の業務に携わることで将来のキャリアプランも明確になり、今後必要なスキルを磨くなど、今後の学生としての時間も有効に使えるでしょう。

将来シンクタンクやコンサルで働きたいと思っている方は、ぜひチャレンジしてみてください。

柴田貴司
監修者

明治大学院卒業後、就活メディア運営|自社メディア「就活市場」「Digmedia」「ベンチャー就活ナビ」などの運営を軸に、年間10万人の就活生の内定獲得をサポート

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