【就活生必見】ブラック企業の特徴と見極め方を徹底解説!

【就活生必見】ブラック企業の特徴と見極め方を徹底解説!

はじめに

この記事では、ブラック企業の特徴と見極め方や「ブラック企業かもしれない」と思ったときに見極める方法を解説しています。

入社してから劣悪な労働環境であることが判明したら、せっかく就職活動を頑張ったのに後悔することになるうえ、貴重な新卒のカードを失うことになるでしょう。

また、ブラック企業の過酷な現場は、一見すると真っ当な事業を行っているようにも見えるため、良い人ほど一度入り込むと抜け出せません。

長時間労働による過労死や、自殺者を出している会社もあり、社会問題になっています。

このように労働力の搾取をするような企業は、一刻も早くなくなることが望まれます。

しかし、残念ながらいきなり社会は変わりません。

学生のみなさんはブラックと知らずに入社することがないように、就職活動をする時点で見極める手段を身につけておきましょう。

【ブラック企業】特徴

まずはどのような企業がブラック企業と呼ばれるのか、当てはまる特徴を解説します。

最近ではブラック企業という言葉はすっかり浸透していますが、就職活動を始めたばかりの人には、普通の企業と見分けがつきにくいこともあるでしょう。

厚生労働省の発表によると、ブラック企業の特徴は以下の3つとされています。

① 労働者に対し極端な長時間労働やノルマを課す

② 賃金不払残業やパワーハラスメントが横行するなど企業全体のコンプライアンス意識が低い

③ このような状況下で労働者に対し過度の選別を行う

これらの根底にあるのは、経営者や幹部陣がもつ過度に利益を追求する姿勢と「そのためならなんでも許される」というモラルの欠如です。

しかしこのような企業が生き残れてしまう原因には、行使できるはずの権利を利用していない労働者がいることも忘れてはいけません。

一つひとつの特徴をくわしく説明するので、1つでも見受けられる場合には、ブラック企業かもしれないと疑うようにしましょう。

特徴① 長時間労働

真っ先にイメージされるのは長時間労働です。

ブラック企業は労働者に対して、極端な長時間労働を課してきます。

労働時間の上限は労働基準法で定められており、まず法定労働時間は1日8時間、1週間で40時間です。

また、時間外の労働時間の上限はいわゆる「36協定」によって1ヶ月45時間、1年間で360時間と定められており、いかなる理由があっても上回ってはいけません。

もちろん一般的な企業でも、やらなくてはいけない業務のために、残業が月20~30時間程度になってしまうことはあるでしょう。

しかしブラック企業では月45時間を上回る残業が常態化しているうえに、労働者が自主的に残業を申請することもあります。

これは「みんな残業しているから、1人だけ帰るのは申し訳ない」という心理につけ込んでいるとも考えられるでしょう。

特徴② サービス残業

長時間労働と並んで問題視されているのが、サービス残業の問題です。

ブラック企業では、残業代などの各種手当を支給しない違法労働のまかり通っている実態が存在します。

企業によってはみなし残業代として、あらかじめ所定の残業時間を想定した金額まで基本給に上乗せして支払っている場合もあるでしょう。

しかしブラック企業の場合は、みなし残業時間を明らかに上回る労働を要求しつつも、なんの手当も支給されません。

悪質な企業の場合は、残業代まで上乗せした金額を基本給として提示する場合もあるようです。

これも長時間労働と同様に、「みんなが残業代を申請していないから」という同調圧力によって、労働者から適切に申請されない場合もあります。

会社は守ってくれないことを前提に、労働時間や残業代について正しい知識を身につける必要があるでしょう。

特徴③ 休日出勤

ブラック企業の中には、平日フルタイムでの労働に加えて、休日出勤を強いる会社もあります。

特に注意が必要なのは、募集要項の「週休2日制」の表記です。

この場合は土曜日に出勤を要求される場合があります。

もちろんBtoCの企業は、クライアントの予定に合わせた結果、休日に商談が入ってしまうことあり、ある程度は仕方ないともいえるでしょう。

しかし問題なのは、明らかに平日だけでは終わらない作業量を押し付けて、休日出勤を強いる企業の存在です。

ここでも企業は、「仕事を遅らせてしまってはほかの人に申し訳ない」という心理につけ込むことで、責任から逃れようとしてきます。

休息の必要性が見直され、ワークライフバランスが重要視されている中、このような体質の企業が生き残れる可能性は低いといえるでしょう。

特徴④ 有給取得

ブラック企業は有給休暇、つまり雇用先から賃金が支払われる休暇日を取得できないことも多いです。

この結果、親族や友人の冠婚葬祭に出られなかったり、年末年始もまとまった休みが取れなくなったりしてしまいます。

また、仮に休みが取れたとしても上司や取引先から連絡が来る可能性もあるため、心おだやかに過ごせません。

本来、有給休暇は労働者が理由を問われることなく行使できる権利として、年間で一定日数が必ず割り当てられています。

しかしブラック企業の場合は、いちいち理由を確認されたうえで「そんな理由でわざわざ休むな」などと言われ取得が認められないケースもあるのです。

これも労働者側がきちんとルールを理解していないために、企業側に強く要求できないことが影響していると考えられます。

特徴⑤ 退職

労働時間・賃金・休暇取得に留まらず、ブラック企業は社員の退職すら制限しようとします。

ブラック企業の多くは人員が不足していることも多いため「辞めたい」と申し出ても、簡単には退職させてもらえません。

多くの場合には、「うちでやっていけないのなら、他社に行っても無理」と言われて引き留められます。

しかしそれは決して社員のためを思っている言葉ではなく、単に労働力を失いたくないだけの可能性が高いです。

それどころか、退職することで企業が損害を被ったとして、賠償責任を要求される可能性すらあります。

本来は退職を告げてから最短2週間で退職することが認められており、それが無視された要求をされるかもしれません。

最近では退職代行サービスを利用して穏便に退職できるので、関係性が悪化している場合は利用したいところです。

特徴⑥ ノルマ

達成困難なノルマを課されることも、ブラック企業の特徴の1つといえるでしょう。

ただでさえ人手不足のブラック企業は、その労働力を最大限搾取するため、膨大な業務を割り当てます。

上司からは「若いうちに苦労をしておいた方が良い」、「自分も新人時代はこれくらいの量をこなした」と言われることもあるでしょう。

しかし企業は労働者のことを考えているわけではなく、多くの場合、利益を優先しているだけなので注意が必要です。

また、終わらないノルマを課すことで、罪悪感を抱いた社員に率先してサービス残業や休日出勤をさせるねらいもあるでしょう。

なかにはノルマ達成に応じた歩合制のため、長時間働いているにもかかわらず、それに見合った給与がもらえないケースも存在します。

特徴⑦ パワハラ

ブラック企業ではノルマを達成できないと、上下関係を利用したパワーハラスメントが日常的に行われます。

代表的なものは「上司の命令は絶対だ」という立場を利用した命令や、「売り上げがあがらないのはお前のせいだから給料カット」など責任の押し付けです。

またこれ以外にも、業務の適正範囲を逸脱した指導や、身体的・精神的な苦痛を与えるような行為もパワハラに相当します。

一般的に企業は、社員の成長性に投資する目的で、社歴が浅いうちは働きに見合わない給与を支給している場合もあります。

社員にはそれに見合った働きが求められるのは当然のことですが、ブラック企業の問題は要求が度を過ぎていることです。

与えられている報酬と、求められている労働力のバランスが悪いと感じるときは、ブラック企業と疑う必要があるでしょう。

特徴⑧ 精神論

ブラック企業における指示の特徴は、精神論が多用されることです。

目標達成をする手段として、「死ぬ気でやればできる」「無理なわけがない」などの命令が飛んできます。

精神論に陥ってしまう理由は、どんな数値に注目して、何を実行すれば良いかなど、具体的な解決策を提示できないからです。

経営陣の方向性も曖昧なことが多いので、指示を与えている上司のことを一方的に責められません。

しかし精神論の問題は、ポジティブな印象をもちやすく、マインドコントロールにつながってしまうことです。

熱意ややる気を押し出す精神論は、具体的でないにもかかわらず、問題解決につながっているように感じられてしまいます。

しかも万が一うまくいってしまうと、それが精神論のおかげだと勘違いするようになってしまうので、なおさら危険です。

【ブラック企業】見極め方

ここまで、ブラック企業によく見られる特徴を8つ紹介してきました。

ブラック企業が存在してしまうのは、利益を過度に追求する企業だけでなく、正しい知識をもたずに入社・搾取されてしまう労働者にも原因があります。

入社してからブラック企業であることが判明すると、就職活動をやり直さなくてはいけません。

そこで募集要項、就職四季報、選考などから、ブラックかどうかを事前に見極める方法を解説します。

少しでも当てはまる項目がある場合には、ブラック企業かもしれないと疑うようにしましょう。

見極め方① 募集要項

まずは、求人広告や募集要項といった資料から見極めるポイントを解説します。

募集要項は業務内容や勤務時間などの条件、給与や福利厚生といった与えられるものが記載された書類です。

また、その企業が他社と比べてアピールしている点もわかることがあり、見極めるうえで注目すべきでしょう。

業務内容が具体的に説明されていない

ブラック企業の募集要項における特徴として、業務内容が具体的に説明されていない場合が多く見られます。

聞こえの良い言葉を使うことで、業務内容を魅力的に見せている場合が多いからです。

ベンチャー企業など社員が少ない場合、多様な業務をこなすため、業務内容が抽象的になることもあるでしょう。

しかし、わざわざポジティブな印象を与えるような表現が用いられている場合、なぜそうしているのか考えなくてはいけません。

たとえば、「夢・希望・成長」などといったキーワードや、精神論を使って業務内容を説明している場合は要注意です。

初任給が明らかに高すぎる

ブラック企業は他社の募集要項と比べたときに、初任給が明らかに高すぎることも見極めるポイントの1つでしょう。

これは、給与に関する知識のない新卒就活生を集めるため、高給に見える工夫をしているからです。

たとえば、提示されている金額は歩合制で高いノルマをこなした場合の例や、みなし残業代を含めた給料の場合があります。

一般的な初任給は17~23万円程度ですが、無名の企業で27万円以上の給与をアピールしていたら疑った方が良いでしょう。

残業代の規定が曖昧

ブラック企業の給与は初任給が不自然に高いだけではなく、残業代の規定が曖昧なことも特徴です。

これは、サービス残業で労働者を働かせることが前提のため、明確な規定を提示できないからでしょう。

たとえば「裁量労働制」と銘打つことで、決まった労働時間以上の給与支払いを避けるケースがあります。

また、「残業を強いることはない」と説明しておきながら、残業せざるをえないほどの大量のノルマを課すことで、自主的に残業させることもあるでしょう。

このように、給与面の記述を曖昧にしている場合は都合の悪い事実を隠そうとしている可能性があるため、注意が必要です。

「若手で活躍できる」を強調しすぎている

企業のアピールポイントとして、「入社後すぐの若手でも活躍できる」を強調しすぎている場合は注意しましょう。

すぐに社員が辞めるため、ベテラン人材が不足していたり、上司や先輩のサポートが弱かったりする可能性があるからです。

ブラック企業は過酷な労働環境で入社した社員が長続きせず、経験のある人材が育ちにくい状況です。

しかしそれを「若手が活躍できる」と言い換えると、泥臭い下積み期間なしに、責任のある仕事を任せてもらえるように見えてしまいます。

このような表現が見られたときは、若手をフォローする体制は万全なのか、さらに突っ込んで聞いてみましょう。

「感動・成長・やる気」を強調しすぎている

人をひきつけるために抽象的な言葉を多用していることも、募集要項からブラック企業を見極めるポイントといえます。

業務内容を曖昧にすることで、感動的な雰囲気で学生を取り込もうとしている可能性があるからです。

聞こえの良い言葉を見ると思わずポジティブな印象をもつかもしれません。

また「アットホーム」もありがちなフレーズですが、社内イベントなどで連帯感を強めようとするのも仕事を辞めにくくするためなので、注意が必要です。

見極め方② 就職四季報

募集要項ではわからない、さらに情報が必要なときは、就職四季報をチェックするとブラック企業を見極める手助けになるでしょう

就職四季報には、採用実績・有休取得状況・採用実績校・業績・残業時間など会社の実情を知るための情報が掲載されています。

そんな企業の他己紹介ともいえる四季報において、ブラック企業によく見られる特徴を解説します。

3年以内の離職率が高い

就職四季報には3年以内の離職率が掲載されていることもありますが、その数値が他社と比べて高い場合、ブラック企業の疑いありです。

平均的な3年以内離職率は30%ほどで、働きやすい環境の会社は離職率も低くなります。

新入社員が責任のある仕事を任せられるためには、入社後3年程度は下積み期間として経験を積ませなくてはいけません。

それなのに多くの社員が3年もたずに退職している場合、その企業は人材育成の意識が低く、十分なサポートを提供していない可能性があり、注意が必要です

平均勤続年数が短い

同業他社に比べて、平均勤続年数が短い場合には何かしらの理由があるかもしれません。

社員がその企業に満足しているのであれば、わざわざリスクを冒してまで退職する必要はないからです。

たとえば、労働環境が良くない・給与が低い・キャリアアップが望めないなどの問題を抱えている可能性があります。

もちろん、設立まもないスタートアップ企業やIT業界などは大手メーカーに比べれば流動性が高い傾向にあるので、個別に比較せず業界全体で見てみると良いでしょう。

在籍社員に対して新入社員の採用が多い

在籍社員数に対して新入社員の採用数が多い場合は、ブラック企業を疑う必要があります。

新入社員は採用するのにも、入社してから育成するのにもコストがかかるため、必要以上には採用しない方が無難なはずです。

それなのに不自然に多くの新入社員を採用しているのは、社員がすぐに辞めてしまっていることをあらわしています。

このような企業では、誰でもできる単純な業務を任されたり、過酷な労働に従事させられたりするかもしれません。

一般的な企業だと新入社員の採用数は、在籍社員数に対して5~10%であるため、20%を超えていたら注意が必要です。

見極め方② 選考

募集要項や就職四季報などの情報だけでは見分けがつかない場合、選考でブラック企業であることがわかるポイントもあります。

特にブラック企業は新入社員を大量に確保する必要があるため、説明会や内定後の要求が特徴的です。

このように選考からブラック企業を見極める方法について解説します。

説明会が豪華すぎる

有名企業でもないのに、採用説明会の開かれている場所が高級なホテルや会場の場合は、ブラック企業の疑いがあります。

社員数が少なく、オフィス面積の狭い企業が別会場で説明会を開催することは珍しくありません。

ならば普通の会議室でもかまわないでしょう。

わざわざ豪華な場所を使うのは、学生に「こんな場所が借りられるすごい会社なんだ」と思わせ、雰囲気で取り込もうとしていると考えられます。

ほかにも、本質的に関係ないところで企業を大きく見せようとしている様子が見受けられるときには注意しましょう。

説明会に社長や経営陣しか登壇しない

採用説明会に参加するときには場所だけでなく、説明会のプログラムや進行にも注意しましょう。

たとえば社長や経営陣しか登壇しない場合は、若手社員に会社の悪いところについて話されるのを避けている可能性があります。

もちろん会社のトップである社長の理念や、経営陣の方針や考え方を理解しておくことは重要です。

しかしその理念が十分に浸透し、方針が正しく実践しているかを確かめるには現場の声を聞く必要があります。

現場の社員の話が聞けなかった場合、OBOG訪問やクチコミサイトなどを活用して調べるようにしましょう。

選考フローが少ない

ブラック企業は人手不足のため選考フローが少なく、すぐに内定を出すことが多いとされています。

一般的な企業の選考フローは「ES・適性検査・グループディスカッション・面接3回」ほどです。

これは、ある程度のステップを踏むことで学生をさまざまな側面から評価し、学生を深く知ろうとする目的があります。

しかしブラック企業は「働けさえすれば誰でもかまわない」という考えであることが多いので、そのようなステップを踏む必要がありません。

企業が学生のことを知ろうとせず、とにかく働き手を欲しがっているような企業には注意しましょう。

内定がその場で出される

ブラック企業の選考は、フローが少ないだけでなく、最終選考が終わって、内定が出るまでの期間が短いことも特徴です。

通常、内定結果の通知は2~3日ほどかかりますが、長いと1週間かかることもあり、当日や翌日に面接の場などで内定が出ることはありません。

選考の内容を人事担当者間で共有していなかったり、選考をきちんとしていなかったりする場合もあります。

なかには最終選考で社長がOKを出して、その場で内定となるかもしれませんが、そのような組織はワンマン経営でトップダウン体制の可能性もあるので、注意が必要です。

就活を終わらせるよう求めてくる

学生に内定を与える代わりに、就活を終わらせるように求めるのもブラック企業における選考の特徴です。

なかには、内定承諾書のような書面にサインさせて、いかにも大事な契約のように見せられる場合もあります。

しかし、基本的に内定には法的拘束力がなく、もらったからといって必ずその企業に入社する必要はありません。

内定を出す代わりに、他社の選考や内定をすべて辞退するように求める場合は、新卒社員の人生ではなく会社の人手不足を一番に考えているといえるでしょう。

内定後に拘束される

ブラック企業では内定をもらったあと、内定者イベントを不自然なほど多く設けたり、長期の研修やインターンシップに参加させられたりすることがあります。

これは、内定者が他企業の選考を受けられないよ妨害し、辞退させないように囲い込もうとしているからです。

内定者イベントに参加できないと、「内定を取り消す」と脅迫されることもありますが、内定は労働契約の一種にあたるため、一方的に企業が解除することはできません。

もちろん、内定者イベントは同期や会社を知るための大事な機会ですが、あまりにも回数が多い場合は注意しましょう。

【ブラック企業】検索方法

ここまで募集要項、就職四季報、選考におけるブラック企業の見極め方を解説しました。

少しでも「ブラック企業かも?」と思い当たるときには、それを確かめる必要があるでしょう。

そこで、クチコミサイト・OBOG訪問・Web検索・就活エージェントなどを利用した、就活生が実際に行っているブラック企業の検索方法を紹介します。

ブラック企業の見極めに費やす時間を減らし、本当に働きたい企業を見つけるためにもぜひ実践してください。

ただし、それぞれの方法には良い点・悪い点があるので、組み合わせて使うことがおすすめです。

クチコミサイト

企業の内情を知るために代表的なものがクチコミサイトでしょう。

社員や元社員の実際の声が反映されているため、残業時間や不満点がわかりやすいです。

おすすめのクチコミサイトとしては、「unistyle」「OpenWork」「就活市場」などです。

なかにはクチコミがあまりオープンになりすぎないよう、会員登録が必要で、就活生にしか閲覧できないよう配慮されているものもあります。

しかしクチコミサイトを利用する際に注意しなくてはいけないのは、書き込みはあくまでも個人の意見であることです。

クチコミを書きに来る社員は、何かしら不平・不満を抱えていることが多いため、どうしてもネガティブなクチコミが多くなることは避けられません。

サイトに書かれている内容が会社のすべてではないことを理解したうえで、適切な距離感で利用したいところです。

OBOG訪問

クチコミサイトでは得られないリアルな現場の声を知るためには、OBOG訪問をしてみると良いでしょう。

ただし、あからさまな聞き方をすると相手も警戒してしまうので、際どい質問をしてみる必要があります。

OBOG訪問をするときは、大抵サークルや学部などつながりのあることが多いでしょう。

このため、訪問される側も社員ではなく、先輩として後輩に何かしら協力したい気持ちがあるはずです。

もちろん、あまりにも直接的に聞いてしまうと関係性を損ねてしまったり、選考に影響したりする可能性もあります。

また、そもそもOBOG訪問をする時点で、その企業に対してある程度の時間を使うことになるでしょう。

このため、あくまでも志望度が高い企業のことをよりくわしく知るうえで、ついでに聞いてみるくらいのスタンスが求められます。

Web検索

ブラック企業かもしれないと感じたときに、最初に思いつくのがWebでの検索かもしれません。

ある程度有名な企業であれば、Webで「社名+ブラック」と検索するとなんらかの事例がヒットすることもあります。

また、ブラック企業大賞を検索してみることも1つの手段です。

ブラック企業大賞は、ブラック企業の個別の事例だけでなく、それを生み出す社会構造の問題点を広く伝える意味で2014年に始まりました。

数多くの企業がノミネートされており、ブラック企業の実情を知る意味ではとても有効な情報です。

ただし、クチコミサイトやOBOG訪問に比べて、Web検索だと情報の正確性は欠ける点に注意が必要です。

Webの情報を鵜呑みにするのではなく、それをもとに信頼できる情報源にあたってみると良いでしょう。

就活エージェント

現場の声ではないものの、客観的な意見として就活エージェントやキャリアセンターで評判を聞いてみるのも1つの手です。

就活エージェントは学生の就職活動を支援するため、膨大な数の企業の求人情報が集まっています。

また、採用側の人間とのやり取りなどもあり、独自のネットワークをもっていることもあるでしょう。

もちろん部外秘の情報はあるのですべて教えてくれることはないかも知れませんが、一般的な情報を教えてもらえる可能性はあります。

ただし、たとえ評判を聞いたとしてもそれは二次情報のため、正確な情報とは言い切れません。

またエージェント側には、特定の企業に学生を誘導する意図が含まれている可能性もあるので、一方的に信用するのは避けましょう。

終わりに

この記事では、ブラック企業の特徴と見極め方、ブラック企業の検索方法について解説しました。

長時間労働・サービス残業・パワハラなど、社員を酷使して労働力を搾取するブラック企業は、許される存在ではありません。

しかしこのような企業が成立してしまう背景には、自分の身を守る知識と術をあまりにも知らない、知ろうとしない労働者の存在もあります。

これから働く企業を選ぶ学生のみなさんは、就職後に公開することのないよう、しっかり情報収集をしましょう。

柴田貴司
監修者

明治大学院卒業後、就活メディア運営|自社メディア「就活市場」「Digmedia」「ベンチャー就活ナビ」などの運営を軸に、年間10万人の就活生の内定獲得をサポート

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