玉手箱とは?Webテストの対策とコツを紹介

玉手箱とは?Webテストの対策とコツを紹介

はじめに

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就職活動を始めるにあたり、面接の対策や企業研究に勤しんでいる学生は多いでしょう。

エントリーシートや1次面接前のタイミングで、Webテストを導入する企業が大企業を中心に多く見られるようになったことはご存じでしょうか。

Webテストの対策は、難関企業を志望するなら必須となります。

一口にWebテストと言ってもさまざまな種類のものが存在します。

そこで今回は、自宅受講型の玉手箱というWebテストの対策について説明していきましょう。

玉手箱とは

玉手箱とは、人事コンサルティングファームの日本エス・エイチ・エルが商品として提供するWebテストの1つです。

Webテストと言えばSPIを連想する方が多いと思いますが、玉手箱は自宅受験型のWebテストとしてはトップシェアを誇り、証券会社や銀行、総研などの金融業界や総合商社をはじめとする多くの企業で導入されています。

多くのWebテストがそうであるように、能力テストと性格テストの2つから構成されています。

最大の特徴は、能力テストでは問題形式1種類につき、複数の問題が出題されることです。

つまり、出題範囲が広くはなくパターン化されているのですが、玉手箱はSPIと比較すると難易度が高く、問題に比べて回答時間が少ないために難しいと感じる学生も多いようです。

そのため、しっかりと問題集を解いて万全の対策で臨む必要があります。

どんな問題がある?

玉手箱は「難しい」「時間が足りない」という声もあり、苦手意識をもっている学生も多いです。

しかし、実は問題形式が少ないため、対策をある程度すれば高得点がねらえるという一面もあります。

SPIは1科目につき問題形式は10個~15個ありますが、玉手箱は1科目につき2個~3個程度しか問題形式はないのです。

広範囲の勉強が不要であるため、解き方と問題のパターンを把握すれば、きびしい時間制限もクリアできるはずです。

どのような問題があるか把握して、高得点を取って次のステップの面接に向けて一歩リードしましょう。

計数

まず、計数について説明しましょう。

計数は四則逆算や表・グラフの読み取り、表の空欄を推測する3つの数学の問題に分けて出題されるのです。

四則逆算は、空欄が空いている方程式の□を埋めて式を完成させる問題で、50問を9分の時間内に解くことになります。

自宅受講式では電卓の使用が許可されるため、電卓を用いて計算することが推奨されています。

図表読み取りはグラフを見て正確に、読み取り・計算ができるかをはかる問題で、問題数は29問で、制限時間は15分です。

表の空欄計測は、20問の設問に対して制限時間は20分で、表の中の「?」の数値を計測して回答する問題です。

いずれも1問につき1分前後の時間しかないため、スピードと正確性が求められます。

言語

言語理解のテストは、長文を読み、正誤判定や長文の趣旨把握に関する問題が出題されます。

問題は論理的読解と趣旨判定と趣旨把握に大きく分けられ、それぞれ出題形式が異なるのです。

GAB形式の論理的読解では長文に対する問いに対して「正しい」「間違っている」または「どちらともいえない」の3択で回答します。

8長文×4問で構成されており、それらすべてを15分で解答しなければなりません。

IMAGES形式の趣旨判定は、長文に対しての問題が「筆者の一番言いたいことが述べられている」「本文に書かれているが一番訴えたいことではない」「本文に関係ないこと」のどれか3つであるかを回答します。

こちらも8長文に対して4問を10分で回答しなければなりません。

趣旨把握は長文に対しての趣旨を4つの選択肢から選ぶものです。

10問に対して12分の時間制限が設けられています。

英語

企業によって英語は出題されないこともありますが、大企業やグローバル企業では英語も出題されるケースが多く見受けられるため、対策は必須です。

英語では、英語の長文に関する正誤判定や論理的読解に関する問題が出題され「論理的読解」と「長文読解」の2つで構成されます。

GAB形式の論理的読解は言語と同様に、長文を読み問いの内容が「内容と合っている」「間違っている」「判断できない」のいずれかに当てはめる問題で、8長文10問に対して10分の制限時間が設けられています。

IMAGES形式の長文読解は、本分の内容に該当する選択肢を4択の中から選ぶ形式です。

こちらは8長文24問に対して10分とさらにタイトな時間制限です。

問題の単語自体は中学~高校までに習うもので比較的簡単ですが、こちらもスピードが重要となります。

性格

最後に、性格テストについて説明します。

性格テストは今まで述べた基本的能力をはかる問題とは異なり、学生が企業の文化や体制に合っているかを確認するための問題です。

企業は入社後のミスマッチを防ぐため、面接だけではなく性格検査も学生の人柄を判断するための材料としているのです。

玉手箱の性格テストは「性格」と「意欲」の2つに分かれており、本格版と簡易版が存在します。

本格版では「性格」が68問で約20分、「意欲」が36問で約15分の時間制限があります。

簡易版では「性格」が30問、「意欲」が24問もしくは36問で時間の設定は設けられていません。

両者とも4つの質問文から、自分にもっとも近いものをYESで、自分からもっとも遠いものをNOで選ぶスタイルの問題形式です。

玉手箱の対策

玉手箱はこのように、4つの分野に分かれて構成されています。

どれに関しても1問当たりの時間が1分前後と非常に短く、さらに出題形式もSPIなどのほかのWebテストと異なるため、なんの対策もなしに臨んでは時間が足りなくなってしまい、最後まで順調に解くことは難しいでしょう。

新しい生活様式の普及で導入する企業も多くなった玉手箱で、確実に高得点を取るためにはどうすれば良いでしょうか。

各分野のジャンルごとにくわしく説明していきます。

計数問題の対策

まず、計数問題の対策について説明します。

文系の学生は計数問題に苦手意識を抱いている学生も多いのではないでしょうか。

方程式やグラフを見るだけで「解けないかも」と身構えてしまうかもしれませんが、玉手箱の問題は解き方とパターンさえ把握すればそれほど難しいものではありません。

まずは「四則計算」「図表読み取り」「表推測」それぞれ早く正確に解くためのコツをお伝えしていきます。

受講まで時間がない方は、これらを参考に効率的に対策してください。

四則逆算

まずは四則逆算について説明します。

言葉だけ聞くと難しい問題のように聞こえますが、問題自体は中学生レベルの知識があれば解ける内容であるため、それほど難しくはありません。

たとえば、単純な足し算や引き算、割り算掛け算の穴埋めが主な内容です。

しかし、1問当たり10秒以下で解かなければ全問正解にはならないので、スピーディーに問題を解くための訓練をしなければなりません。

そのためにはまず、基礎計算力をつける必要があります。

毎日問題集を解き、考え方をパターン化させ、九九や暗算の訓練をしておくと本番もスムーズに回答できるでしょう。

先ほども述べたように電卓の使用も許可されているので、暗算が苦手な方は電卓の操作の練習もしておくと良いでしょう。

表・グラフの読み取り

図表の読み取りは、表の数値に従って問いに答える問題で、瞬時に問題が指している表の情報を読み取り、解答する判断力が求められます。

図表の読み取りをスピーディーかつ正確に解くポイントは、まず1つ目に基準となる値を見つけ出すことです。

「何%か」「何倍か」「何:何か」という形で問いかけがされるので、グラフでその基準となる数値を即時に判断する訓練をしましょう。

そうすれば、あとは単純な計算で答えを導き出せます。

次に、まず単位を確認してください。

急いでいると忘れがちですが、単位のミスでケアレスミスをする学生は毎年後を絶ちません。

また、グラフの数字は大きいことがあるため、ざっくりとした計算ができるくせをつけ、グラフの読み取りに慣れておきましょう。

表の空欄推測

表の空欄推測は、先述した通り表の中に「?」と記載されている数値を答える問題です。

解答するためには、法則性を見つけなければなりません。

法則性は、良く言えばパターン化しています。

まず、表の中のある項目が比例、または反比例でないか計測します。

該当しないようなら、表のある項目と他の項目が足す・引く・掛ける・割ると成りたたないか検討しましょう。

大抵の問題はいずれかのパターンで回答できます。

しかし、問題は単純な数字だけではなく、経費計算や収入と支出のような少し複雑なスタイルで出題されるのです。

なかには、表に載っていない数字を推測して解答するような問題もあります。

過去問を解き、頻出問題の考え方をマスターしておけば戸惑うことなくスピーディーに回答できるでしょう。

言語の対策

長文読解をメインとする言語問題に苦手意識を抱いている学生は多いでしょう。

しかし、解き方のコツをつかんで意識を変えれば、読解スピードも上がり解答率も格段に上がるのです。

まずは、長文をじっくり読み込まず、素早くさっと読み要点だけを読み取るための訓練をします。

そのあと問題を読んでから該当するであろう箇所をじっくり読むようにすれば、解答時間を大幅に短縮できます。

そして、とにかく集中力を切らさないことが大切です。

論理的読解、趣旨判定合わせて16の問題を解くのは非常に疲れますが、集中力が途切れれば適当に解答を選び、不正解になる確率が跳ね上がってしまうので注意してください。

そして、わからない場合も空欄にせず、とりあえず解答を選んで次に進みましょう。

4択なので当たる確率は25パーセントですが、空欄ならゼロです。

とにかく1問でも多く答えるという意識でテンポ良く解いていきましょう。

英語の対策

長文読解がメインの英語で高得点を取得するためには、普段から英語に慣れておくことが大切です。

スムーズに英文が読み取れないことには問題が解けないので、基本的な英単語や文法やイディオムについては、日常的に触れてすぐ理解できる状態にしておきましょう。

問題集を解くのなら、数多くの問題集に手をつけるのではなく、1つの問題集を何度も繰り返し解くほうが実力はつきます。

そして、時間配分を考慮して英文を解く訓練もしておきましょう。

10分間で8問の問題を解くため、1問に掛けられる時間は1分程度です。

見直しの時間を設けたいのなら、さらに短時間で解く必要があります。

そのためには本文を読んでから解答するのではなく、先に問題の選択肢を見たうえで、該当する箇所を本文で探し、正確に選択肢を絞っていくことが重要です。

性格問題の対策

性格検査は「ありのままのあなたで素直に回答してください」と言いたいところですが、結果次第では落とされる可能性もあるため、ある程度の心構えと準備は必要です。

性格問題で落ちる一番の理由はエントリーシートとの不一致や虚偽性の高さです。

また、問題の中でも回答に矛盾があれば、足切りの対象になります。

そのような事態を防ぐためには自己分析をして、自分が何にモチベーションを感じるか、喜びや悲しみを感じるかなど、思考の傾向についてしっかり把握しておくことが大切です。

また、企業が求める人物像もある程度把握しておくと、回答に迷った際に選びやすくなるでしょう。

自分の中で軸をしっかりと持ち、明らかにおかしい選択肢は選ばず、回答に一貫性をもたせてください。

玉手箱のコツ

このように、玉手箱は出題形式が限られているため、教科ごとにしっかりと対策をすれば、誰でも高得点を得ることが可能です。

なるべく余裕をもったスケジュールで、問題集を繰り返し解くことでどんどん慣れていくので、早めに準備をしましょう。

それでは、制限時間が非常に短く、スピーディーで正確な対応が求められる玉手箱を、より効率的に解いていくためのコツをお伝えします。

勉強する際はこれから述べる2つをぜひ意識してください。

短い時間で回答

とにかく、短い時間で解けるような状態に実力をもっていきましょう。

先ほども述べましたが、ほとんどの問題に掛けられる時間は1分前後です。

一つひとつ丁寧に考え込んで解く時間はありません。

問題を見たら反射的に計算式を出し、言語や英語なら問題を読んだら、本文の該当箇所に即リーダーを引いて、答えを導き出せるレベルにならなければなりません。

難易度にばらつきがあるとはいえ、基本的には高校生の知識で解けるものがほとんどです。

特に計数問題は非常に簡単なものが多いので、あまり時間を掛けないように回答して、わからないものがあれば諦めて適当にチェックして次の問題に進み、1問でも多く解くようにしましょう。

目標は間違いをなくすのではなく、すべての問題を解き、正解を増やすことです。

問題形式に慣れる

短い時間で回答し、正答率を上げるためにも、とにかく問題形式に慣れることが大切です。

玉手箱は毎年出題形式が大きく変わらないため、ほぼ同じ内容の問題が出題されます。

計数の問題は内容がまったく同じで、数値が違うだけというものすらあるのです。

そのため、過去問や問題集をやり込んでいれば、必ず同じ形式の問題が出るため、それだけでかなり有利になります。

問題を見たら機械的に処理できるくらい慣れておくのが理想的です。

また、普段スマートフォンの電卓機能を使用しており、通常の電卓の使用に慣れていないのならば、大きいボタンの電卓を購入して使用しながら解く練習をしておきましょう。

問題形式や実際のテストの環境に慣れておくことで、本番もリラックスした状態でベストを尽くせるようになります。

おわりに

Webテスト玉手箱で高得点を取るためのさまざまな方法について話してきました。

就活の面接やエントリーシートにおいて正解もゴールも存在せず、どんなに偏差値が高く優秀な学生でも、企業との相性次第では不採用になることもあり得る、どんなに対策をしても不採用になるシビアな世界です。

しかし、Webテストは対策をしっかりすれば必ず高得点が取れる、リターンが約束される希少なチャンスです。

事前に対策をし、チャンスをつかんで内定に近づいてください。

柴田貴司
監修者

明治大学院卒業後、就活メディア運営|自社メディア「就活市場」「Digmedia」「ベンチャー就活ナビ」などの運営を軸に、年間10万人の就活生の内定獲得をサポート

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