【例文あり】せっかちを長所としてアピールするための最強の構成とポイントを徹底解説!

【例文あり】せっかちを長所としてアピールするための最強の構成とポイントを徹底解説!

はじめに

採用選考のエントリーシートや面接では、就活生の長所や短所について質問されることがあります。

長所はまだしも、短所や不得意なことといった後ろ向きな部分は伝えづらいでしょう。

また、相手にマイナスな印象を与えるのではないかという不安から、説明が難しいと感じるかもしれません。

当記事では、短所に取りがちな「せっかちさ」を長所としてアピールするためのポイントや、注意点について詳しく解説しています。

自分のせっかちさを説明することに悩んでいる人は、ぜひ記事の内容を参考にしてください。

【長所はせっかち】企業が長所に求めるポイント

まず短所を長所として扱う大前提として、就活生が長所や短所を通して、何をアピールするべきなのか理解する必要があります。

企業がこういった質問で明らかにしたいと考えているのは、単純な得意・不得意の事柄ではありません。

就活生の人柄や、人材としての価値に関する情報です。

あなたが入社したあと、ほかの社員との連携やプロジェクトチームとして働いていくうえで、必要な能力や役に立つスキルが備わっているかどうかを見るために問いかけているのです。

具体的にどういった要素を求められているのか、詳しく見ていきましょう。

あなたの人柄

第一に注目しているポイントは、長所や短所から見えるあなたの人柄です。

情報拡散やSNSでの共有が当たり前になった現在、従業員によるトラブルはすぐ世間に広まり、企業に対するバッシングやクレームの殺到といったさらなるトラブルを招くようになっています。

仕事上の失敗に限らず、企業の内外における発言や周囲の方々に対する態度、顧客や取引先への詐欺行為や強引な売り込みなど、トラブルの引き金は数えきれません。

こうしたリスクを回避するために、企業の採用担当者は、就活生の短所や後ろ向きな部分をチェックするようになりました。

周りに良く見せている要素だけでなく、あなた自身が良くないと感じている部分を見ることで、人柄の面でリスキーな人材を採用しないよう、慎重に判断しているのです。

プラスに見える部分ばかりを意識している方は、こうした企業側の意識を把握しておいた方が良いでしょう。

企業の求める人材か

第二に注目しているのは、就活生がどのような特徴をもった人物であり、どんなタイプの人材なのかという点です。

誰にでも短所はありますし、何もかもが得意分野という人間はいません。

企業はその人の得意としていること、苦手としていることを明らかにすることで、それぞれの個性を把握したいと考えています。

就職後に人事やチームの中でどうフォローしていくか、どういった業務で活かせる人材なのかを判断しやすくなるからです。

また、同じような性格やスキルの人材に偏らないよう、バランス良く就活生を採用したいという意図もあります。

良い部分での強調効果だけではなく、苦手な領域の補完もし、運営していくためにこうした情報を参考にしているのです。

入社後にも活かせる長所か

就活生の中には、自分を過大に評価していたり、周りに対して自分を良く見せようとしていたりする方も少なからずいます。

そうした強調された長所は、素晴らしいように見えがちですが、実態がともなっていないために仕事では活かせません。

「自分に良いところがないと採用されない」と考えてしまいがちですが、だからといって本来の自分を隠してしまうと正しい評価ではなくなります。

企業の採用担当者は、長所も短所も「どのように取り組んでいるか」という点を重視してチェックしています。

自分の長所や短所を理解し、克服しようと努力する・より伸ばそうと努める人に、将来の活躍を期待しているのです。

したがって、今良い部分や問題のある部分を答えるというよりも、自分の良さや弱点についてどう取り組んでいるかを答える方が良いでしょう。

【長所はせっかち】長所を伝える最強の構成

長所を答える際の文章構成についてはいくつかパターンがあります。

中でも最強の構成といえるのは、結論から始まる四段階層の構造です。

具体的には、「結論」「根拠」「入社後どのように活かせるか」「結論」の順に、簡潔な文章で説明するものとなります。

まず長所について要旨を伝え、そのあとに根拠や活用像について補足していくことで、採用担当者に対してスマートに伝えることができます。

これは短所について答える場合も、同様に使えるパターンとなるので、ぜひ参考にしてください。

結論

最初に回答についての結論を述べるのが、長所を明快に伝えるテクニックの1つです。

「私の長所は〇〇です」というように、遠回しな表現は使わず、はっきりと答えましょう。

こうすると回答全体のテーマが明確になり、採用担当者も何について答えているのかをふまえて、あなたの言葉を受け取れます。

また、長所について複数のことを列挙して答えようとする就活生がいます。

しかし、説明中にそれぞれの内容が混ざることで、相手を混乱させてしまう可能性が高く、あまり良いやり方とはいえません。

自身の良い部分を多く見せたい気持ちがあったとしても、回答に一貫性を持たせるため、基本的には1つの長所をピックアップして説明した方が良いでしょう。

根拠

最初に述べたあなたの長所について、なぜそのように考えているのかを具体的に答えるのが、根拠のセクションとなります。

ここでは単純に理由を答えるというよりも、長所を発揮した・見出すことになったエピソードをあげるのが良いでしょう。

どのように取り組んでどう結果を出したのか、過程を整理して答えることで、先に述べたことへの信憑性をもたせるのが、このセクションの役割です。

しかし、長々と説明をする必要はなく、要点をまとめて伝えることが大切です。

最低限の文章量でわかりやすく伝えるために、扱うエピソードについて時系列や取り組んだことを整理し、「解決したかった課題」「長所の活用方法や取り組み内容」「結果」の3つの要素を明確にした方が良いでしょう。

入社後どのように活かせるか

あなたの長所を入社したあとにどう活かしていくのか、あるいは社会人として、どう役立てていくのかを説明するのがこのセクションの役割です。

あなたが人材としてどのような強みを発揮できるのか、どういう仕事をしていきたいのかを採用担当者にアピールする要素でもあります。

入社後のあなたをどのようにフォローしていくのか判断するための材料となります。

具体的な社会人像をふまえて答えた方が良いでしょう。

また、志望する企業の事業内容や、プロジェクトに直接関係することを、自分の将来像として答える方がいます。

自身の専攻分野と絡めて話しやすい内容ではあります。

しかし、採用選考を受けている段階では必ず、その仕事に就けるとは限らないので注意しましょう。

結論

最後に、改めて最初と同じ形式で結論を述べます。

ここでも言い回しを変える必要はなく、「以上のことから、私の長所は〇〇です」のように答えた方が良いでしょう。

結論を前と後ろの2ケ所にもってくることで、ここまでに述べた内容を改めてまとめるとともに、あなたの長所をはっきりと示し直します。

つまり「何があなたの長所といえるのか」を強調して伝えられるのです。

また採用担当者は、あなたの回答内容をテーマが明確になった形で受け止められるため、文章内のより詳しく掘り下げたい部分や、確認したい部分を明確にピックアップできます。

以降の選考や質問のやり取りを重ねるうえでは、こうした文章のわかりやすさが評価アップにもつながるので、結びの文まできっちりとまとめましょう。

せっかちを長所として上手にアピールするコツ

せっかちな性格を短所として伝えるには、誤解がないように、かつポジティブな印象をつけることを心がけることが大切です。

せっかちな性格を短所として伝えるには以下のポイントを意識しましょう。

せっかちな性格を具体的に伝える

せっかちな性格は多義的です。

そのため自分の伝えたいせっかちと、企業のイメージするせっかちが異なる可能性があります。

せっかちな性格を誤解のないように自分らしく伝えるには、まず自分の中でせっかちな性格を定義付けすることが大切です。

自分のどんな性格がせっかちなのか明確にしていきましょう。

自分のせっかちを言語化することで伝える際のブレも解消することができます。

せっかちだとどうして良いのか・良くないのか

せっかちはどうして良くないのでしょうか?

せっかちな性格で失敗したり困ったりしたことについて考えてみましょう。

自分なりにせっかちな性格があだとなった経験などを洗い出してみてください。

このとき、取返しがつかないような失敗はエピソードとして使用しないようにしましょう。

小さな、自分だけで簡潔失敗の程度が好ましいです。

せっかちな性格を改善する工夫についてアピール

せっかちな性格について良くない、困っているならそれを改善する必要があります。

短所の回答は、ただ短所の内容を伝えるだけでなく、せっかちを自分なりに改善しようとしていることまでアピールしてください。

せっかちな性格を直すために、どのような工夫や努力をしているのか、効果はあるのかなどを伝えて締めるようにしましょう。

【長所はせっかち】注意点

ここまでは長所を伝える意味や、文章構造のポイントについて説明してきました。

ここからは、せっかちな部分を長所としてとらえ、アピールするために必要なポイントについて説明しましょう。

長所とするにあたっては、そもそもせっかちが、マイナスな要素としてとらえられる要因を知っておく必要があります。

せっかちに動くことが悪いことととらえられがちな理由には「自分勝手だと思われる」点があげられます。

また、一般に長所としてとらえられない点も理由の1つといえるでしょう。

それぞれについて解説していきます。

自分勝手だと思われる

せっかちな部分がマイナスにとらえられる要因の1つが、周りから自分勝手だと思われる点です。

たとえば、グループ単位の作業をしているときに、自分以外のスピードが遅く、なかなか進展しない場合を考えてみてください。

せっかちな人は周りの行動が遅いことにイライラし、自分だけで先に先にと、進めてしまう傾向があります。

このように歩調を合わせず、一方的に物事を進めようとしてしまう様子は、周囲から「周りのペースに合わせない人」「勝手に仕事をやってしまう人」と受け取られてしまい、それが自分勝手という評価につながってしまいます。

そのためせっかちな人に対しては、ペースを考えない、コミュニケーションの難しい人という後ろ向きなイメージがついてしまっているのです。

長所だと思われない

せっかちな要素は、裏を返せば「作業にスピード感がある」「グループ内で率先して物事を進められる」といった長所を見出せる性質です。

また、スムーズに物事を進められるので、「期限に対して余裕をもった行動ができる」という長所があるといえるでしょう。

しかしながら、周囲の遅さにいら立ちを見せたり、ペースを無視して物事を進めようとしたりする部分が悪目立ちしてしまいます。

そのために、話を聞いても「それは短所だ」ととらえるのが一般的です。

付き合いが長く、あなたの良い部分も理解している方であれば、プラスの側面もわかってくれるでしょう。

しかし、そうではない相手に「せっかちが長所」と答えることは難しいと感じるのではないでしょうか。

【長所はせっかち】長所として伝えるためのコツ

せっかちな部分を自分の長所として伝えるために、どんなポイントを押さえれば良いのでしょうか。

ここで重要となるのは言葉の印象ではなく、数字や具体的なシチュエーションを元にした、客観性のある見方でせっかちをとらえることです。

物事に焦るという点やペース合わせが苦手な部分より、具体性のある数字に表れる効果や特徴を示すことで、自分の良さをアピールできます。

一体どういうことなのか、以下で詳しく見ていきましょう。

具体的な数字でイメージしやすくする

あなた自身のせっかちさを長所として語るにあたっては、具体的な数字の変化を示すことが重要です。

たとえばスケジュール管理や課題提出までの日数、プロジェクトにおける実験や試行の回数など、せわしなく動いたことによって生じる良い方向の変化を示しましょう。

そうすればペースを無視した行動ではなく、スピード感をもって、作業に取り組める姿として示すことができます。

また自分の率先した行動が周囲に与えた影響として、課題などの提出期限の順守や、作業スピードの向上といった要素について、数字を交えて説明できると効率化した状況を具体的にイメージできます。

「せっかちは決して悪いことでない」という説得よりも、数字を見せることで、あなたの性質がもたらすメリットを提示しましょう。

伝わりやすい構成を意識する

もう1つ重要なことは、相手に伝わりやすい文章構成を意識することです。

マイナスにとらえられている特徴を良いものとして語る際は、長々と言葉を連ねるような構成は、短所に対する言い訳のように聞こえてしまいます。

したがって説明が長引くほど、あなたのアピールするせっかちさは、長所として伝わらなくなってしまいます。

相手の目がせっかちの悪い面へ向き直る前に、あなた自身の長所としてはっきりと伝えた方が良いでしょう。

その場合、先に解説した「長所を伝える最強の構成」が役立ちます。

せっかちをどのようにとらえれば良いか、自分のせっかちさが役立った場面はないかを考えたうえで、具体的なエピソードを交え、明快な文章にまとめましょう。

【長所はせっかち】例文

最後に、せっかちを長所としてとらえた場合の例文を、2つあげておきましょう。

1つ目は日常の買い物において、せっかちを即決即断のできる性格としてとらえた場合の例文となります。

2つ目は、居酒屋のアルバイトをしていた際に自身のせっかちな部分が、業務スピードの改善や効率化に役立ったというエピソードを、長所の根拠とする場合の例文です。

それぞれ記述欄や、面接での回答に収まる文章量なので、ぜひ参考にしてください。

日々の買い物

私の長所はせっかちなところです。
なぜなら、目の前の物事に対して即決即断し、効率的にさばけるからです。
私は下宿先で自炊を頻繁にしているので、コンビニやスーパーで買い物をすることが多くあります。
料理のために必要な食材や調味料など、毎日の献立に合わせて買わなければいけないものは多数あり、何を買う際にも陳列されている中から自分が良いと思うものを見極め、選ばなければいけません。
しかしせっかちな私は、どんなときでも迷わず商品を選び、手早く買い物を終わらせることができるのです。
そのため、常に時間の余裕をもって生活出来ています。
仕事でも即決即断でさまざまなことに挑戦し、成長していきます。
以上のことから、私の長所はせっかちなところです。

アルバイト

私の長所はせっかちなところです。
学生時代、アルバイトとして居酒屋で働いていました。
その際テーブルの片づけと準備が遅れることで、店の外にお客様を待たせてしまう時間帯があることは、とても気になりました。
私は店の業務マニュアルを覚えたうえで、自分なりに考えて、今までの手順よりも効率的にテーブルの準備をするため、段取りを改善したのです。
そして私が見つけた、効率の良くなる作業手順を店長や同僚に提案することで、料理の提供スピードをそれまでより改善することができました。
貴社でもこうした経験を活かし、安全や信頼性を重視しながら、作業手順やスケジュール管理を効率化し、より良いサービスを提供できるよう取り組みます。
以上のことから、私の長所はせっかちなところです。

おわりに

当記事はせっかちを長所としてとらえ、相手にアピールするためのポイントや注意点について解説しました。

一見して短所に見えることでも、見方を変えたり改善への取り組みの姿勢を見せたりすることで、印象は良いものへと変わります。

周りを無視して勝手に動く姿ではなく、率先して自らが動き、スケジュールや締め切りを意識して行動する姿であれば、採用したい人材として評価できるものといえるでしょう。

また、生活やプロジェクトにおける具体的な姿を語ることによって、せっかちさが言葉そのものに対するイメージではなく、あなた自身の個性や強みとして受け取られるようになります。

結論を前後に置く最強構成で、魅力的なアピールをしましょう。

柴田貴司
監修者

明治大学院卒業後、就活メディア運営|自社メディア「就活市場」「Digmedia」「ベンチャー就活ナビ」などの運営を軸に、年間10万人の就活生の内定獲得をサポート

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