エントリーシートでの「ですます」とは?利点や注意点「である」の使い方も紹介

エントリーシートでの「ですます」とは?利点や注意点「である」の使い方も紹介

目次目次を全て表示する

はじめに

「エントリーシートを書くときに、ですますを使うと長くなる」
「である、の使い方が分からない」
「エントリーシートを書くときに気を付けることは?」
このように、就職活動でエントリーシートを書くときに、さまざまな疑問や悩みを抱えている方も多いのではないでしょうか。

本記事では、エントリーシートでの「ですます」や「である」の使い方をはじめ、それぞれを使用する利点や注意点、さらには実践できるエントリーシートを書く上でのコツまで紹介しています。

この記事を読むことで、エントリーシートについて理解でき、得た知識をもとにエントリーシートを書くことで厚みのある内容になるため、就職活動に活用できるでしょう。

エントリーシートの書き方について知りたいという方は、ぜひ参考にしてください。

エントリーシートでの「ですます」の使い方とは?

エントリーシートでの「ですます調」は、丁寧で柔らかい印象を与えるため、真面目や誠実などの特徴をアピールするときに使います。文章全体が落ち着いた印象になるため、相手にも失礼にならず、マイナスになることもないでしょう。

柔らかい印象の反面、「である調」に比べると文章に少し物足りなさを感じる相手もいます。しかし、就職活動において「マナーを守っているか」や「誠実に書かれているか」が重視される傾向にあります。

アピール不足と感じてしまう方もいるでしょうが、丁寧なエントリーシートを書きたい場合は、「ですます調」を使うことをおすすめします。

エントリーシートでの「である」の使い方とは?

エントリーシートでの「である調」は、意志の強さをアピールするときに使います。

「自分はこういう意志を持っているんだ」とインパクトを与えるため、採用担当や面接官の記憶に残りやすいです。「ですます調」で書く人が多い中、「である調」を使っていると、それだけで印象に残りやすいと言えるでしょう。

ただし、意志の強さをアピールできる反面、相手に固い印象を与えてしまうかもしれません。また、書いているうちは気づかなくても、上から目線になっている場合もあります。

そのようなときは、時間をおいてから一度読み返してみましょう。声に出して読んでみると、語尾の連続や不自然な文章に気づくこともあります。

エントリーシートで自分の意志の強さをしっかりアピールしたいという方は、「である調」を使うと良いでしょう。

「ですます」をエントリーシートで使用する利点4つ

ここまで、「ですます調」「である調」の使い方について説明してきました。では、エントリーシートでそれぞれを使用する利点には、どのようなものが挙げられるのでしょうか。

まずは、エントリーシートで「ですます調」を使用する利点について、以下の4つを説明します。メリットを理解することで、エントリーシートに活かせるでしょう。

  • 読んでくれる人に伝わりやすい
  • 良い印象を持ってもらえる
  • 相手に丁寧な印象を持ってもらえる
  • 書きなれているので作成がしやすい

1:読んでくれる人に伝わりやすい

エントリーシートで「ですます調」を使うメリットは、採用担当や面接官が読みやすいという点でしょう。これは、普段から見なれている文章には「ですます調」が多いためです。

したがって、使いなれない「である調」を使った場合、自分が伝えたいことが相手に伝わらない可能性もあるでしょう。

2:良い印象を持ってもらえる

「ですます調」は、悪い印象を与えるリスクが少なく、良い印象を持ってもらえる可能性が高いでしょう。これは、「である調」に比べると断定的な文章にならず、柔らかい印象になるためです。

「である調」を使った場合、知らず知らずのうちに尊大になってしまったり、不遜な印象を与えてしまったりと、よくない印象を与える場合もあります。

その反面、「ですます調」は礼儀正しい印象を与えられるため、誠実さをアピールして良い印象を持ってもらえれば、採用に一歩近づくと言えるでしょう。

3:相手に丁寧な印象を持ってもらえる

文章を読んだ相手に良い印象を持ってもらえれば、丁寧な印象を持ってもらえるでしょう。これは、マナーを守りながら、誠実さを持ってエントリーシートを書いていることが相手に伝わるためです。

礼儀正しく丁寧な書き方をしていると、「一緒に働けそう」と相手が思ってくれる可能性も高くなります。

そのため、「である調」を使って固い印象を持たれるよりは、語尾に「ですます調」を使って丁寧な印象を持ってもらえた方が良いでしょう。

自分のエントリーシートを読んで相手がどのような印象を持つのか、どのように感じるのかなどを考えながら、丁寧に書くことを心がけてください。

4:書きなれているので作成がしやすい

「ですます調」は、エントリーシートのほかに履歴書や普段の会話など、さまざまな場面で使いなれているため、作成しやすいことも利点として挙げられます。

もちろん、普段から「である」や「~だ」を使っている方も少なからずいるでしょう。しかし、多くの方が「です」や「ます」を使っているため、採用担当者も「ですます調」の方が身近に感じやすいでしょう。

また、書きなれていれば筆が進んで作成しやすくなるため、自分の特徴をエントリーシートにしっかり落とし込めるという利点もあります。

「である調」に違和感を覚える方は、迷わず「ですます調」を使いましょう。

「ですます」をエントリーシートで使用する注意点3つ

ここからは、「ですます調」を使用する際に注意することについて見ていきましょう。

以下に3つの注意点を挙げます。注意点を理解し、気を付けながら書くことで、良いエントリーシートに仕上げていきましょう。

  • 書いた文章が長くなってしまう
  • 違和感のある敬語を使ってしまう
  • 変化が起きず単調になってしまう

1:書いた文章が長くなってしまう

エントリーシートは枠や文字数が決められているため、語尾を「ですます調」で書くときは、要点をしっかり絞って書きましょう。

「ですます調」を使う場合、「である調」よりも全体的に文章が長くなってしまいます。また、長く書いているのに、伝えたいことが伝わらない場合もあるでしょう。エントリーシートは、決められた枠と文字数に、どれだけアピールポイントを詰め込めるかがポイントです。

そのため、アピールをたくさん書きたい人は、要点を絞って長くならないように心がけましょう。

2:違和感のある敬語を使ってしまう

エントリーシートを「ですます調」で書く場合、敬語に注意してください。

もちろん、普段から目上の人に敬語を使っている方もいるでしょう。しかし、普段から敬語になれ親しんでいなければ、万が一使い方を誤ってしまった場合、相手に失礼になったり、マナー違反になったりと、マイナスな評価になってしまいます。

「である調」よりも「ですます調」の方が敬語に繋げやすいという理由で、「ですます調」の使用を考えている方は、何度も読み直して誤った敬語がないか確認しましょう。

3:変化が起きず単調になってしまう

同じ文末表現は、文章全体に変化が起きず単調になってしまいます。エントリーシートを書きながら、あるいは読みながら「単調だ」と感じた場合は、語尾に名詞がくる体言止めを活用してみてください。

また、「~ではないでしょうか。」といった読み手に質問する、あるいは考えるきっかけを作る文章にしても良いでしょう。

これらの方法を活用しながら、語尾が単調になっていないかを、しっかり音読して確認してください。

「である」をエントリーシートで使用する利点3つ

ここまで、エントリーシートで「ですます調」を使用する利点や注意点について説明してきました。「である調」を使用した場合は、どのような利点や注意点があるのでしょうか。まずは、利点について説明しましょう。

「である調」を使用する利点を知ることで「ですます調」と比較でき、自分に合った表現を選べるでしょう。エントリーシートで「である調」を使用する利点は、以下の3つです。

  • 相手に説得力を持たせることができる
  • 文字の制限があっても書ける量が増える
  • 意志の強い印象を持ってもらえる

1:相手に説得力を持たせることができる

「自分はこうである」といった文章の場合、読み手は強い印象を受け、インパクトのある文章に感じるでしょう。自分のことをしっかり理解している人、自分のことをアピールできる人、という印象づけもできます。

説得力を持たせたい項目を書く場合や、自分の特徴をしっかりアピールしたい場合は、「である調」を使ってみてください。

2:文字の制限があっても書ける量が増える

「である調」の場合、敬語が不要な分、文字数を節約して書ける内容が増えるでしょう。

エントリーシートは文字数や書ける枠が決まってるため、「ですます調」を使用すると、どうしても文字数が消費されてしまいます。そのようなときに、「である調」を使用すれば、同じ内容でも文字数の節約が可能です。

例えば、「思いました」と「思った」では2文字の差があります。限られた文字数で最大限アピールするためには、文字を節約することも考えましょう。

3:意志の強い印象を持ってもらえる

「使い方」の部分で述べたように、「である調」は、意志が強い印象を持ってもらいやすいでしょう。

「である」は断定的な意味を持っているため、語尾に使うことで、意志の強い人、確信を持っている人、という印象が与えやすくなります。そのため、他の求職者と差別化でき、相手の信頼を得られる可能性が高くなるでしょう。

「である」をエントリーシートで使用する注意点

ここからは、エントリーシートで「である調」を使用する際に注意することについて見ていきましょう。

注意点は、以下の2つです。注意点について理解することで、相手に伝えたいことが伝わる、良いエントリーシートに仕上がるでしょう。

  • 尊大に見られてしまう可能性がある
  • 固いイメージを持たれてしまう

尊大に見られてしまう可能性がある

「ですます調を使用するメリット」の部分でも触れましたが、「である」を使用すると尊大に見られてしまう可能性があるでしょう。

「尊大」とは、相手を見下した態度をとることを言います。「である」は「断定」の語尾であることから、相手の受け取り方次第で印象が変わるということに注意が必要です。

書いているときは気づかないことが多いですが、改めて読み直してみると、読み手に悪いイメージを与える文章になっている可能性もあります。

そのような印象を持たれないために、書き終わったらしっかりと見直し、自分だけではなく第三者に読んでもらうことで、客観的なアドバイスをもらうようにしましょう。

固いイメージを持たれてしまう

「である調」は、レポートや論文を書くときに使われることが多い語尾のため、エントリーシートに使用すると読み手に固いイメージを持たれてしまうことが多いでしょう。

また、文章だけで判断するため、読み手によっては「この人物の人柄が分からない」と感じる可能性もあります。書き終えてから文章が固い印象と感じた場合は、「ですます調」を使うのも一つの方法です。

エントリーシートを書く上でのコツ4つ

ここまで、エントリーシートで「ですます調」と「である調」を使用する利点と注意点について説明してきました。これらのことを踏まえたうえで、エントリーシートを書くにはどのようなコツがあるのかを見ていきましょう。

コツを理解することでスムーズに書け、良いエントリーシートに仕上げられるでしょう。

1:語尾はどちらかに統一する

文章がまとまっているように見せるため、語尾は「ですます調」か「である調」、どちらかに統一しましょう。語尾が2種類混在している文章は読みづらく、読み手に違和感を与える場合もあります。

また、「書いた後に読み直していない」「ルールを理解していない」など、とよくない印象を与えてしまうこともあります。最初に使う語尾を決めたら、最後までしっかり統一しましょう。

2:項目が変われば語尾を変えることもできる

一つの項目で混在しているのはよくありませんが、項目ごとに語尾を使い分けるのは構いません。一つのエントリーシート内で複数の語尾を使い分けると、それもアピールの一つになるためです。

意志の強さをアピールしたい項目は「である調」、丁寧な印象を持たせたい項目は「ですます調」、など、伝えたい内容によって使い分けてみましょう。

3:記入が終わったら書き言葉の見直しをする

記入が終わったら、変な書き言葉を使っていないか見直しましょう。

エントリーシートは、書き言葉で統一し、ルールを守って記入していきます。履歴書よりも自由度が高い分、書けることはたくさんありますが、ルールが守られていなければ、悪い印象を与えてしまう恐れもあります。

しっかりと書き言葉が使えているかに注意しながら記入し、終わったら必ず見直しましょう。

4:語尾だけではなく内容も厚みを持たせる

書き言葉で統一する、語尾に気を付けるなど、エントリーシートを書くポイントはいくつかありますが、何よりも重要とされるのは内容です。

語尾にこだわりすぎて内容を疎かにしてしまえば、自分の伝えたいことは読み手に伝わらないでしょう。

語尾に気を配りつつ、内容に厚みを持たせて書くことで、高評価を得られるでしょう。また、内容をしっかり精査すると、読み手が人柄をイメージしやすく印象にも残ります。

自分の魅力がしっかり詰め込まれているか、アピールポイントが書けているか、そして書いた後は内容を確認しましょう。

エントリーシートが完成したら

エントリーシートは企業にあなたをアピールする最初のチャンスであり、選考が進んで面接を受ける際にもエントリーシートを元に質問されることが多いです。

そのため、エントリーシートは一度作成して終わりではなく、完成してからさらに良くしていくための改善を繰り返す必要があります。

ここではエントリーシートが完成した後にすべきことを解説していきます。

語尾はそこまで重要ではない

ここまでエントリーシートの語尾について詳しく解説してきましたが、エントリーシートにおける語尾はそこまで重要視されていません。

そのため、あまり語尾に時間をかけるよりはその内容などに時間を使ってさらに良いものにできるように推敲していきましょう。

また、語尾を気にしすぎるあまりに文字数が多くなってしまったり冗長になってしまってはもったいないので、構成として正しいものになっているかどうかについても確認することをおすすめします。

添削をしよう

基本的にあなたのエントリーシートを評価するのはあなたのことを何も知らない初対面の人です。

そのため、客観的な視点でエントリーシートは添削することが重要になります。

また、一度完成させたエントリーシートでも後から読み直すと意味が伝わらなかったりします。

完成させた翌日にもう一度見直して確認することをおすすめします。

また、就活市場でも無料のES添削を行っているのでこちらもぜひ活用してください。

まだ内容が思いつかないという方でも、自己分析から一緒に行ってエントリーシートを作成することもできます。

選考を突破するエントリーシートで内定を獲得しましょう。

エントリーシートの語尾で「ですます」や「である」の使い方を理解して活用しよう

本記事では、エントリーシートでの「ですます調」と「である調」の使い方、その利点や注意点について解説してきました。

エントリーシートを書く際、「ですます調」「である調」どちらを使っても問題ないとされています。ただし、読み手に失礼にならないよう、マイナスな印象を与えないように気を付ける必要があります。

また、語尾を意識しすぎて内容が疎かになるのはNGです。自分のアピールポイントや魅力をしっかり詰め込み、「この人を採用したい」と思わせるようなエントリーシートを作成しましょう。

柴田貴司
監修者

明治大学院卒業後、就活メディア運営|自社メディア「就活市場」「Digmedia」「ベンチャー就活ナビ」などの運営を軸に、年間10万人の就活生の内定獲得をサポート

RECOMMEND この記事を読んだ人はこんな記事も読んでいます