【記入例あり】就活のエントリーシートの学歴・職歴の書き方を解説!

【記入例あり】就活のエントリーシートの学歴・職歴の書き方を解説!

エントリーシートの学歴・職歴欄には、ある程度決まった書き方があるのをご存知でしょうか。基本的な書き方は分かっていても、留学や休学、中退など特殊なケースについてはよく分からないという方もいるでしょう。

この記事では、エントリーシートの学歴・職歴欄の基本的な書き方や気をつけたいポイント、留学や中退など特殊なケースでの書き方について紹介しています。また、学歴・職歴欄だけでなく、志望動機や自己PRなどの書き方についても簡単な解説があります。

エントリーシートの正しい書き方を理解し、書き間違いなどのミスを防ぐことで、あなたの能力や個性を正当に評価してもらえるエントリーシートを仕上げられるでしょう。

エントリーシートに学歴・職歴を記入するときのルールや注意点を知りたい方は、ぜひチェックしてみてください。

目次目次を全て表示する

【エントリーシート:学歴】学歴・職歴欄の書き方のルール

エントリーシートにおいては書き方も重要視されています。

内容が重視されるのはもちろんですが、正しい書き方ができているかを通じて、あなたの常識やビジネスマナーについて確認されていることが多いため、ルールは確実に押さえておきましょう。

1:学歴は「中学校卒業」から書く

エントリーシートの学歴・職歴欄には、これまで自分が通った学校や就業した会社名などを記入していきます。1行目の中央には「学歴」と書き、2行目からは年月が古い順から学歴を記入しましょう。

学歴については、新卒の場合は義務教育終了の区切りとなる中学卒業から書き始めるのが一般的です。

2:「入学」と「卒業」の年月を書く

高校以降は、入学と卒業の両方の年月を記入していきます。まず1行を使って、入学の年月と「(学校名) 入学」を書き、次の行に卒業の年月と「(学校名) 卒業」を書きます。なお、大学受験や資格取得のために通った予備校は記入しません。

3:「在学中」ではなく「卒業見込み」と書く

エントリーシートを提出する時点で自分が学生の場合、在学中の学校については「在学中」ではなく、「卒業見込み」という表現を使うのが一般的です。

卒業年度が分かるように、卒業予定の年月と「(学校名) 卒業見込み」を書きましょう。なお、大学院生の場合は「修了見込み」という表現を使います。

4:最後に一行空け「以上」と記入する

全ての学歴・職歴を記入し終わったら、その次の行に「以上」と右寄せで記入するのが一般的です。

「以上」という言葉を書くことには、学歴・職歴がこれ以上ないことを表現するとともに、書き足しや書き換えを防ぐ意味合いもあります。

【エントリーシート:学歴】学歴・職歴欄の書く際の注意点

続いて、エントリーシートにおいて学歴や職歴の欄を書く際の注意点についても説明します。

以下のポイントを覚えておいた上で丁寧に作成することで、より良い印象を与えられることでしょう。

1:見栄をはらずに真実を記入する

採用選考を少しでも有利に進めようと、エントリーシートに嘘や誇張した話を書きたくなる方もいるのではないでしょうか。変な見栄をはらず、エントリーシートには真実のみを書くようにしてください。

特に、学歴や経歴を偽ったり、所持していない資格を資格欄に書いたりすることは厳禁です。入社後に発覚すると、懲戒免職や最悪起訴されるなどの大事に発展する可能性もあります。

また経験についての嘘や脚色も、多くの場合、面接で具体的に質問されたときに発覚してしまいます。もちろん、嘘をつくことは選考においてマイナスになるため、発覚するくらいなら初めから嘘はつかない方が賢明と言えるでしょう。

出典:刑法 第二百四十六条|e-Gov法令検索
参照:https://elaws.e-gov.go.jp/document?lawid=140AC0000000045_20200401_430AC0000000072&keyword=%E5%88%91%E6%B3%95

2:学校名は正式名称で記入する

学校名などの固有名詞は、全て省略せず、正式名称で記入します。コース名や学科名も忘れずに正式名称で書きましょう。

特に学校名は省略してしまいがちです。「高校」も「高等学校」の省略形です。十分に注意して記入してください。事前に卒業証書などで正式な学校名を確認しておくと安心です。

なお、同じ固有名詞が連続する場合、2行目から「同上」と書いて省略する書き方がありますが、これも手抜きと思われることがあるため使わない方がよいでしょう。

3:西暦と和暦を統一する

年の表現は、西暦(2021年など)と和暦(令和3年など)のどちらを使っても構いませんが、どちらかに統一して使うようにしてください。

学歴・職歴欄だけでなく、生年月日の記入欄など書類全体で同じ表現を使い、違和感がないようにしましょう。

4:中退の場合もきちんと記入する

学校を中退した場合も、省略したりぼかして書いたりせず、きちんと正確に記入しましょう。ただし、「中退」は省略表現なため避け、「中途退学」という表現を使います。なお、中退の理由については「家庭の経済的な理由のため」など、簡潔に記入して構いません。

5:職歴欄にアルバイトは記載しない

職歴については、アルバイト歴を記入しないのが一般的です。もし、アルバイトや長期のインターンシップでの勤務経験をアピールした場合は、自己PR欄に書くとよいでしょう。

正社員や契約社員の経験があった場合、学歴の最終行から1行開けた行の中央に「職歴」と書いてから、学歴と同じように、入社・退社した年月と会社の正式名称を記入していきます。アルバイト以外の経験がない場合は、「職歴」の下に「なし」とだけ書きましょう。

自己PR欄でアピールしよう

アルバイトや長期インターンの経験をアピールしたい場合は、自己PR欄に書くようにしましょう。

確かに、アルバイトや長期インターンの経験は、入社後に応用できる可能性が高く、企業に良い印象を与えられるものです。

しかし、職歴欄においてはアルバイト歴を記入しないのが一般的であるため、別の場所でアピールするようにしましょう。

【エントリーシート:学歴】作成時のポイント5つ

ここからは、エントリーシートに学歴を記入するときに気を付けておきたいポイントを5つ紹介します。

エントリーシートを書くときの基本的なマナーや、学校名が在学時とは変わっているときなど特殊なケースでの書き方も説明しています。ぜひ目を通しておいてください。

  • 基本的なマナーを確認しておく
  • 学校名や学科名が長い場合は2行に分ける
  • 在学時と学校名が変わった場合には現在の学校名も書いておく
  • 休学や留学した場合は期間を記載する
  • 留年や浪人をしても特に記入する必要はない

1:基本的なマナーを確認しておく

まずは、エントリーシートの書き方の基本的なマナーを確認しておきましょう。使用する筆記用具は、黒のボールペンか万年筆が基本です。鉛筆やシャープペンシル、消せるボールペンなど、簡単に字が消せるものは使わないようにしましょう。

記入する際に大切なことは、字の上手下手よりも、丁寧に読みやすく書くことです。文字の形だけでなく、大きさや間隔も意識して書きましょう。また、話し言葉や略語、記号などを使わないように気を付けてください。

なお、修正液は使えません。書き間違えたときは最初から書き直すことになるため、まずは用紙のコピーを取ってそちらに下書きをするといいでしょう。

2:学校名や学科名が長い場合は2行に分ける

先述した通り、学校名や学科名は省略せずに正式名称を記入しなければいけませんが、場合によっては、正式名称が長すぎて1行には収まりきらないこともあります。

学校名や学科名が長すぎて1行に収まらない場合は、省略したり、無理に字を詰めて書いたりせず、2行に分けて書きましょう。

3:在学時と学校名が変わった場合には現在の学校名も書いておく

学校名は、学校の統廃合などの理由で変わってしまうことがあります。在学時と現在で学校名が変わっている場合は、入学・卒業したときの学校名を記入し、その後に括弧書きで現在の学校名を記入しましょう。

変更前と変更後の両方の学校名を書いておかないと、採用担当がどちらかしか知らなかった場合、どの学校に在籍していたのかすぐには分からないこともあります。

4:休学や留学した場合は期間を記載する

休学や留学した場合は、記入欄の1行を使ってその旨を記入します。休学の場合は、その理由も記入します。休学の理由が病気であれば、現在の状態(完治したのか治療中なのかなど)と、仕事に支障がないのであればそのことも書いておきましょう。

なお、進級に影響しない短期間の休学の場合は、記入する必要はありません。留学の場合は、留学した期間と国名、学校名も記入します。

ただし、1年未満の短期留学は学歴としては認められないことが多いです。学歴欄には書かずに自己PR欄などに書くといいでしょう。

卒業年が変わらない場合は経歴に書かない

1年以上の留学であれば経歴に記載するべきですが、短期間の留学である場合は卒業年が変わらないため、経歴に含めないのが一般的であるとされています。

しかし、せっかく留学に行ったならば、その経験をアピールしたいところです。

したがって、アピールしたい方はエントリーシートの特技の欄に「〇〇留学〜カ月」と記載してアピールすることもできます。

留学経験をアピールしたいのはやまやまでしょうが、卒業年が変わらない場合は経歴に書かないのが一般的であるため、別の場所で強調するようにしましょう。

5:留年や浪人をしても特に記入する必要はない

留年や浪人については、記入する必要はありません。わざわざ書かなくても、学歴の年月を見ればすぐに分かるため、無理にごまかそうとすると良くない印象を持たれることがあります。

ただ、留年の理由については面接で聞かれることがあるため、どう答えるかは考えておきましょう。

【エントリーシート:学歴】記入例を紹介!

続いて、ここまで紹介した書き方のポイントと注意点を押さえた記入例についても紹介します。

ストレートで卒業する予定の方や中退経験のある方、留学経験のある方に分けて紹介するため、ぜひ参考にしてみてください。

記入例①留年・浪人・中退なし

こちらの方は留年や浪人、中退などがなく、いわゆる高校卒業後にそのまま大学に入学し、ストレートで卒業する見込みの人です。

多くの方が当てはまるでしょうから、ぜひ参考にしてみてください。

20××年×月 ◯◯中学校卒業

20××年×月 ◯◯高等学校△△科入学

20××年×月 ◯◯高等学校△△科卒業

20××年×月 ◯◯大学△△学部入学

20××年×月 ◯◯大学△△学部卒業見込み

記入例②大学中退あり

こちらの方は一度大学を中退したことがあり、その後別の大学に入学し就活を行っているパターンです。

中退について話す部分では「20××年×月 ◯◯大学△△学部中途退学」の後に、「〜により中途退学」と理由を記載すると、より丁寧な印象を与えられます。

一言で中退した理由について説明するようにしましょう。

20××年×月 ◯◯中学校卒業

20××年×月 ◯◯高等学校△△科入学

20××年×月 ◯◯高等学校△△科卒業

20××年×月 ◯◯大学△△学部入学

20××年×月 ◯◯大学△△学部中途退学

(20××年×月 ◯◯大学△△学部入学

20××年×月 ◯◯大学△△学部卒業見込み)

記入例③留学あり(交換留学)

こちらの方は交換留学に行っていたパターンです。

交換留学の場合は休学扱いにならず、その間海外の大学に通っていたことになります。

したがって、どの機関に交換留学に行っており、その間はどの大学に通っていたのかについてわかりやすく説明するようにしましょう。

20××年×月 ◯◯中学校卒業

20××年×月 ◯◯高等学校△△科入学

20××年×月 ◯◯高等学校△△科卒業

20××年×月 ◯◯大学△△学部入学

20××年×月 20××年×月まで〜国◯◯大学に交換留学

20××年×月 ◯◯大学△△学部卒業見込み

【エントリーシート:学歴】学歴フィルターはある?

結論として、エントリーシートにも学歴フィルターというものは存在すると言わざるを得ません。

採用担当者の気持ちになって考えれば分かりますが、複数の高学歴の就活生が応募してきた場合、全員のエントリーシートを精査する余裕がなく、学歴でふるいにかけなければならない場合もあるのです。

実例を踏まえて紹介しつつ、どうすれば対策できるのかについても紹介します。

学歴フィルターで会社説明会に参加できなかった

学歴フィルターで会社説明会に参加できなかったという実例も存在します。

希望する会社の説明会に応募したものの、学歴を理由に参加を断られたという実例は少なくありません。

企業側としては多数の応募者から効率良く優秀な人材を選び出すための手段として、学歴フィルターを用いなければならないこともあります。

企業説明会に参加できないと企業の雰囲気や文化を直接感じる機会を失うだけでなく、他の就活生とのネットワークを築く機会を失うことにも繋がってしまいます。

そのような状況に陥ってしまっては、自分の学歴に自信を持てなくなってしまうこともあるでしょう。

大手企業では学歴で左右される可能性がある

特に大手の企業においては、学歴で左右される可能性は多分にあると覚えておきましょう。

大手企業は膨大な数の就活生を処理するために学歴フィルターを用いなければならないことが多いです。

大手の企業は知名度が高く、多くの就活生が集まるため、採用プロセスの初期段階で学歴を基準にふるいにかけなければならないのです。

確かに、就活生側としては非常に不公平に感じられるかもしれませんが、企業側としては合理的な選考方法の1つと言わざるを得ません。

特に、新卒採用の際には他に判断できる基準が少ないため、学歴が一定の基準を満たしているかどうかが、企業の求める基礎的な学力や能力の指針となる場合もあるのです。

学歴だけが全てではありませんが、大手企業においては他の就活生に学歴で負けてしまうことは少なくないのです。

学歴フィルターは突破できる!

ここまでは学歴に自信がない人にとって絶望的とも思えるような話をしてしまいましたが、結論として学歴フィルターは突破できないことはありません。

学歴フィルターが存在するといわれている企業でも、入念な準備を行い、自分の強みを存分に発揮することで内定を獲得できた実例は存在します。

学歴フィルターを理由に選考を諦めることなく、自分自身のスキルや経験を磨き続けることで最終的に内定を勝ち取れる可能性はあるのです。

徹底的な企業研究と自己分析を行い、自分の強みを最大限にアピールするエントリーシートを作成すれば、学歴フィルターは打ち破れないことはありません。

もちろん、学歴フィルターが存在しない企業を受ける方が楽ではありますが、それでは希望する企業を選択肢に入れられないこともあります。

どうしてもあなたが入りたいと思っている企業に学歴フィルターが存在するという噂がある場合は、徹底的に対策して突破できるように全力を尽くしましょう。

【エントリーシート:学歴】提出前の最終チェック

エントリーシートの提出直前には、記入内容の最終チェックをしましょう。簡単なミスを見逃してしまうと、いい加減に書いたと思われて評価を落とすことにもなりかねません。

まずは、各記入欄で書き忘れや記入漏れがないかチェックしましょう。特に提出日や印鑑は忘れやすいため要注意です。

次にチェックするのは書き間違いです。誤字や脱字だけでなく、表記ゆれ(「クオリティ」と「クオリティー」など、複数ある言葉の書き方を混ぜて使うこと)がないかも確認しましょう。

エントリーシートの学歴・職歴を正しく書こう

エントリーシートの書き方に正解はありませんが、学歴・職歴欄については、正しい書き方がある程度決まっています。その書き方を守れていないと、あまり良くない印象を与えかねません。

また、学歴や職歴を間違えて記入していると、それらを正しく評価してもらえないこともあります。学歴・職歴欄はあなたの知識や経験を客観的に伝えられるものでもあるため、手を抜かず正確に書きましょう。

柴田貴司
監修者

明治大学院卒業後、就活メディア運営|自社メディア「就活市場」「Digmedia」「ベンチャー就活ナビ」などの運営を軸に、年間10万人の就活生の内定獲得をサポート

RECOMMEND この記事を読んだ人はこんな記事も読んでいます