なんとなく受けた企業の志望動機はどうすればいい?対処法や切り抜けるコツを徹底解説

なんとなく受けた企業の志望動機はどうすればいい?対処法や切り抜けるコツを徹底解説
この記事を読んでわかること
  • なんとなく受けた企業でも納得感ある志望動機の作り方がわかる
  • 浅い志望動機でも通過率を高める具体的な工夫が学べる
  • 後付けでも説得力を持たせる方法や考え方のコツがわかる
この記事をおすすめしたい人
  • 就活中に志望動機をうまく作れず困っている26卒の学生
  • 選考が進んでしまった企業への志望理由に悩んでいる就活生
  • 自己分析や企業分析がうまく整理できていない27卒の学生

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【なんとなく受けた志望動機】企業選びの軸がまだ定まっていない場合の対処法

就職活動を進める中で、「この企業、なんとなく良さそう」という漠然とした理由で選考を受けることは決して珍しくありません。

しかし、そのままの状態で面接に臨んでしまうと、志望度の低さを見抜かれ、採用担当者に良い印象を与えることは難しいでしょう。

企業選びの軸がまだ定まっていない場合でも、まずは自分の就職観を深掘りし、企業との接点を見つけることで、志望動機に一貫性を持たせることが可能です。

「なんとなく」を出発点にして、自分なりの納得感のある志望理由を組み立てるための具体的な方法をこれからご紹介します。

漠然とした興味を具体的な言葉にすることで、自信を持って選考に臨めるようになります。

企業選びの軸がまだ定まっていない場合の対処法
  • 自分の就職観を掘り下げることで共通点を見つけ出す
  • 企業分析から気になる点を言語化する習慣を持つ
  • 興味の芽生えをきっかけにして志望動機へ発展させる

自分の就職観を掘り下げることで共通点を見つけ出す

「なんとなく」応募した企業であっても、その背景には少なからずあなたの価値観や興味が隠れているはずです。

まずは、なぜその企業に「なんとなく」惹かれたのかを深く掘り下げてみましょう。

例えば、「安定していそう」「成長分野だから」「福利厚生が充実していると聞いた」など、表面的な理由でも構いません。

そこから一歩踏み込んで、「なぜ安定を重視するのか」「なぜ成長分野に魅力を感じるのか」といった問いを繰り返すことで、あなたの仕事に対する価値観や将来像が見えてきます。

このように、自己分析を通じて自分の就職観を明確にすることは、企業選びの基準を言語化する第一歩となります。

企業が掲げるビジョンや事業内容、求める人物像と、あなたの就職観との共通点を見つけ出すことができれば、「なんとなく」が「確かな志望動機」へと変わっていくはずです。

企業分析から気になる点を言語化する習慣を持つ

企業研究というと、事業内容や強み、求める人物像などを網羅的に調べるイメージがあるかもしれません。

もちろんそれも重要ですが、「なんとなく」応募した企業の場合、まずはふと気になった点を言語化する習慣を持つことが有効です。

企業の採用ページやIR情報、ニュースリリースなどを見ていて、「このサービスは面白いな」「この会社の働き方は魅力的だな」「この社員さんのインタビュー記事に共感した」など、どんなに些細なことでも構いません。

そうした「気になる点」をメモに書き出し、なぜそれが気になったのか、自分にとってどのような意味があるのかを深掘りしていくと、それが志望理由の核になることがあります。

例えば、「なんとなく」選んだ企業が、実はあなたの興味のある社会課題に取り組んでいたり、あなたの理想とする働き方を実現できる環境だったりするかもしれません。

漠然とした興味を具体的な言葉に落とし込む作業が、説得力のある志望動機へとつながります。

興味の芽生えをきっかけにして志望動機へ発展させる

就職活動における「志望動機」は、最初から明確である必要はありません。

多くの学生が、様々な企業に触れる中で徐々に興味を深め、志望度を高めていきます。

「なんとなく受けた」という状態は、まさにその「興味の芽生え」であると捉えましょう。

その小さな関心を丁寧に拾い上げ、どのように興味が深まっていったのかをストーリーとして語ることで、納得感のある動機につながります。

例えば、「最初は業界に興味があり、御社を知りました。

その後、説明会に参加して〇〇という事業に感銘を受け、さらに企業研究を進める中で、御社の〇〇な社風に惹かれました」といった形で、興味の変遷を具体的に説明できます。

この過程で、自身の経験や価値観と企業との接点を見つけることができれば、よりあなたらしい志望動機となるでしょう。

「なんとなく」という漠然とした気持ちを否定するのではなく、それをきっかけに探求したプロセスこそが、あなたの学びと成長を示す貴重なアピールポイントとなるのです。

【なんとなく受けた志望動機】後から志望度を高める方法

「なんとなく」で選考を受けている企業でも、選考プロセスや社員との交流を通じて、その企業の魅力に気づき、志望度が高まることは少なくありません。

一度は漠然とした気持ちで応募した企業であっても、後から得た魅力や納得感を整理し、積極的に言語化することで、説得力のある志望動機にすることが可能です。

大切なのは、選考中に見えてきた「新しい魅力」を素直に受け入れ、それを自身の言葉で表現することです。

後から志望度を高める方法
  • 説明会や選考を通じて知った魅力に着目する
  • 社風や働き方が自分に合っていると感じた部分を整理する
  • 会った社員の印象から志望理由を構成する

説明会や選考を通じて知った魅力に着目する

企業の説明会や採用選考は、企業に関する情報収集の場であると同時に、あなたの志望度を高める貴重な機会でもあります。

最初は「なんとなく」だったとしても、説明会で聞いた話や、面接官、リクルーターの方との会話を通じて、具体的に「ここが良いな」「こういう働き方がしたいな」と感じた点があるはずです。

例えば、説明会での企業理念の説明に共感した、社員の皆さんが生き生きと働いている様子に惹かれた、選考を通じて事業の社会貢献性に気づいた、などです。

こうした「後から知った魅力」を軸に、志望理由を再構築しましょう。

その際、「説明会で〇〇についてお聞きし、深く共感いたしました」といった具体的なエピソードを交えることで、より説得力が増します。

これは決して後付けの嘘ではなく、選考を通じてあなたの視野が広がり、企業の新たな一面に気づいた証拠です。

社風や働き方が自分に合っていると感じた部分を整理する

企業を選ぶ上で、社風や働き方との相性は非常に重要です。

たとえ最初は大まかな興味で応募したとしても、選考が進む中で「この会社の雰囲気、自分に合っているな」「こういう働き方なら、自分も力を発揮できそう」と感じる部分があるかもしれません。

例えば、社員同士の活発な議論の様子、チームで協力して仕事を進める姿勢、リモートワークやフレックス制度の導入など、あなたが居心地の良さや働きやすさを感じた点を具体的に整理してみましょう。

そして、なぜその社風や働き方が自分に合っていると感じるのか、具体的なエピソードや自身の価値観と紐づけて言語化することで、自然な志望動機に変わります。

例えば、「御社の〇〇という社風は、私が大学時代に経験したチームでの活動で大切にしていた〇〇と共通しており、非常に魅力を感じました」といった形で表現できます。

自分との親和性を明確にすることで、企業側もあなたが自社で活躍する姿をイメージしやすくなります。

会った社員の印象から志望理由を構成する

選考過程で、採用担当者や現場社員など、様々な社員の方と接する機会があるはずです。

その中で、「この社員さんのようになりたい」「この人の話を聞いて、この会社で働きたいと強く思った」というような、心に残る出会いがあったら、それを志望理由の大きな柱にすることができます。

例えば、面接官の〇〇さんの仕事に対する熱意に感銘を受けた、リクルーターの〇〇さんが親身に相談に乗ってくれたことで、この会社の人の温かさに触れた、などです。

社員の姿勢や考え方に共感した部分を具体的に挙げ、それがどのようにあなたの志望度を高めたのかを伝えましょう。

「〇〇様(面接官の名前など)とお話しさせていただき、御社の〇〇な点に魅力を感じました」というように、具体的な人物に言及することで、よりリアルで誠実な志望動機となります。

人との出会いは、企業への理解を深め、働くことへのモチベーションを向上させる重要な要素となるのです。

【なんとなく受けた志望動機】正直に伝えるべきか迷ったときの考え方

「正直に『なんとなく受けた』と伝えてしまっても良いのだろうか?」と悩む就活生は少なくありません。

しかし、選考中にその企業に対して納得した点や魅力を感じたのであれば、それを前向きに伝えることが重要です。

採用担当者は、あなたが応募時点から完璧な志望動機を持っていることを期待しているわけではありません。

むしろ、選考を通じて企業への理解を深め、志望度を高めていくあなたの成長や誠実な姿勢を評価する傾向にあります。

正直に伝えるべきか迷ったときの考え方
  • 嘘ではなく後付けの納得を誠実に表現する
  • なぜ応募したのかを自分の中で再確認する
  • 率直さよりも前向きな解釈を重視することが大切

嘘ではなく後付けの納得を誠実に表現する

「なんとなく受けた」という事実を正直に伝える必要はありませんが、かといって嘘をつく必要もありません。

大切なのは、選考を通じて得られた「後付けの納得」を、あたかも最初からそうであったかのように装うのではなく、誠実な言葉で表現することです。

つまり、「応募した時点では漠然とした興味でしたが、説明会に参加し、〇〇様の〇〇というお話を聞いて、御社で働くことへの強い意欲が湧きました」といったように、興味がどのように深まったのかのプロセスを伝えるのです。

この際、ネガティブな言葉を使わず、ポジティブな言葉に変えて伝えることが重要です。

「最初は何となくでしたが」と切り出すよりも、「〇〇に興味があり、貴社を志望いたしました。

選考を通してさらに理解が深まり、〇〇という点に強く惹かれました」といった表現の方が、より前向きな印象を与えられます。

なぜ応募したのかを自分の中で再確認する

面接で「なぜ当社を志望したのですか?」と聞かれた際、「なんとなく」と答えてしまうと、企業への関心が低いと判断されてしまいます。

そうならないためにも、なぜその企業に応募したのかを改めて自分の中で再確認する作業が不可欠です。

たとえ最初のきっかけが曖昧でも、応募ボタンを押した背景には、何らかの理由があったはずです。

例えば、「業界に興味があった」「先輩が働いている話を聞いた」「たまたま求人サイトで見かけて事業内容に惹かれた」など、具体的な応募のきっかけを振り返りましょう。

その上で、そのきっかけからどのように興味が発展し、現在の志望に至ったのか、一貫性のあるストーリーを組み立てることが大切です。

これにより、面接で質問された際にブレることなく、自信を持って志望動機を伝えることができるようになります。

率直さよりも前向きな解釈を重視することが大切

正直であることは大切ですが、就職活動の場においては、「率直さ」よりも「前向きな解釈」を重視した表現を心がけることが大切です。

採用担当者は、あなたが自社で働くことにどれだけ意欲があり、入社後に活躍してくれるかを判断したいと考えています。

「なんとなく」というネガティブな印象を与える言葉は避け、選考を通じて得たポジティブな気づきや、入社への意欲を強調しましょう。

例えば、「御社の〇〇というビジョンに強く共感し、私もその実現に貢献したいと考え、志望いたしました」といったように、入社後の貢献意欲や、企業とのマッチングをアピールする言葉を選ぶことが効果的です。

誠実な姿勢は評価されますが、それが企業への熱意や入社意欲を削ぐような表現になってしまわないよう、言葉選びには十分注意を払いましょう。

【なんとなく受けた志望動機】面接で深掘りされた時の答え方

「なんとなく受けた」企業で面接まで進んだ際、志望動機を深掘りされることはよくあります。

漠然とした動機では、採用担当者に「本当にうちの会社に入りたいのか?」という疑問を抱かせてしまう可能性があります。

しかし、安心してください。

興味を持った業務や企業の魅力を具体的に言語化して話すことで、浅い動機からでも説得力を持たせることが可能です。

自己分析を深め、他社と比較する視点も持ち合わせることで、あなたなりの説得力ある志望動機を伝えられるようになります。

面接で深掘りされた時の答え方
  • 仕事内容や成長環境への関心を具体的に伝える
  • 志望動機の原点を自己分析とつなげて語る
  • 他社との比較から魅力を浮き彫りにする視点を持つ

仕事内容や成長環境への関心を具体的に伝える

面接で志望動機を深掘りされた際、漠然とした「なんとなく」の気持ちでは通用しません。

重要なのは、その企業の仕事内容や、そこで得られる成長環境に対して、具体的にどのような関心があるのかを明確に伝えることです。

例えば、「御社の〇〇という事業に漠然と興味を持っていましたが、企業研究を進める中で、特に△△の業務に携わりたいと強く感じるようになりました。

それは、私のこれまでの経験で培った〇〇のスキルを活かせるだけでなく、将来的には△△の分野で専門性を高めたいと考えているからです」といったように、具体的な業務内容と自身のキャリアプランを結びつけて話しましょう。

また、企業が提供する研修制度や、若手にも裁量を与える風土など、「自分がこの会社でどのように成長したいか」という視点も加えることで、入社後の貢献意欲をアピールできます

単に興味があるだけでなく、そこで働くことによって得られる具体的なメリットを語ることが、あなたの志望度を裏付ける説得力となります。

志望動機の原点を自己分析とつなげて語る

「なんとなく受けた」という状態から志望動機を深掘りする際には、自分の志望動機の原点を自己分析と深く結びつけて語ることが重要です。

なぜその業界に興味を持ったのか、なぜその企業に「なんとなく」でも惹かれたのか。

その背景には、あなたのこれまでの経験や培ってきた価値観が必ず存在します。

例えば、「学生時代に〇〇の経験を通じて、△△という価値観を大切にするようになりました。

御社の企業理念である『□□』に触れた時、この価値観と深く共鳴し、ここでなら自分のやりたいことが実現できると確信しました」といった形で、自身の内面と企業を結びつけることができます。

このように、自身の価値観や過去の経験と絡めて話すことで、あなたの志望動機に厚みと説得力が増します。

単なる表面的な興味ではなく、あなたという人間が何を大切にし、何を求めているのかを伝えることで、面接官はあなたがその企業に本当にフィットするかどうかを判断しやすくなるのです。

他社との比較から魅力を浮き彫りにする視点を持つ

志望動機を深掘りされた時に効果的なのが、他社と比較することでその企業独自の魅力を浮き彫りにする視点を持つことです。

これは、単に他社の悪い点を挙げるということではなく、業界内の企業をいくつか比較検討した上で、「その中でなぜこの企業でなければならないのか」を具体的に説明できるようにすることです。

例えば、「同業他社もいくつか検討しましたが、御社が特に〇〇の分野で先進的な取り組みをされている点に強い魅力を感じました。

私の△△という経験は、まさにその分野で活かせるものであり、御社でこそ自身の専門性を高め、貢献できると考えています」といったように、明確な比較軸を提示します。

比較を通して、その企業だけに惹かれた理由や、その企業でなければならない理由を強調することで、あなたの志望動機は一気に説得力を増します。

これは、あなたが業界全体を俯瞰し、その上で戦略的に企業を選んでいるという論理的な思考力もアピールすることにも繋がります。

【なんとなく受けた志望動機】自分に合っていると思った理由の作り方

「なんとなく受けた」企業に対して、後から「自分に合っている」と感じるようになることは珍しくありません。

この「自分に合っている」という感覚を、具体的な志望動機として面接官に伝えることが重要です。

そのためには、自分の強みや経験と企業の求める人物像や社風を照らし合わせ、相性の良さを論理的に説明する必要があります。

価値観の一致を意識して、説得力のある理由を構築しましょう。

自分に合っていると思った理由の作り方
  • 強みや性格が活かせる仕事である点を挙げる
  • 過去の経験から共通する価値観を導く
  • 長期的に働きたいと感じる理由を構築する

強みや性格が活かせる仕事である点を挙げる

「自分に合っている」と感じる理由を伝える際、自身の強みや性格が、その企業の仕事内容や働き方でどのように活かせるのかを具体的に語ることが非常に有効です。

例えば、「私は課題解決に向けて粘り強く取り組むことが得意です。

御社の〇〇という業務は、お客様の潜在的な課題を見つけ出し、最適なソリューションを提供することが求められると理解しております。

私のこの強みが、御社でのお客様の課題解決に貢献できると確信しています」といったように、自分の特性と業務内容を結びつけましょう。

また、「私の協調性の高い性格は、チームでプロジェクトを進める御社の社風に非常に合致していると感じています」など、性格面からフィット感をアピールすることも効果的です。

単に「合っている」と言うだけでなく、具体的にどのような強みや性格が、その仕事でどのように活かされ、貢献できるのかを明確にすることで、採用担当者もあなたが活躍する姿をイメージしやすくなります。

過去の経験から共通する価値観を導く

「自分に合っている」と感じる背景には、あなたのこれまでの経験を通じて培われた価値観が大きく影響しています。

過去の経験から共通する価値観を導き出し、それを企業が大切にしている価値観と結びつけることで、志望動機に深みと説得力を持たせることができます

例えば、「私は学生時代のアルバイト経験を通じて、『顧客の期待を超えるサービスを提供すること』に大きなやりがいを感じるようになりました。

御社の『顧客第一主義』という企業理念に触れた際、まさに私が大切にしている価値観と合致すると強く感じ、ここで働きたいと強く思いました」といった形で、具体的なエピソードを交えながら語りましょう。

このように、経験に基づく価値観の一致は、あなたの志望動機の強力な軸となります。

表面的な興味だけでなく、あなたが根底で何を大切にしているのかを伝えることで、企業はあなたが長期的に活躍できる人材であるかを判断しやすくなるのです。

長期的に働きたいと感じる理由を構築する

企業は、入社後に長く活躍してくれる人材を求めています。

そのため、「なんとなく受けた」企業であっても、長期的に働きたいと感じる理由を構築し、それを志望動機に含めることは非常に重要です。

企業の事業展開や将来的なビジョン、または企業の社会貢献性などに触れ、「御社の〇〇という事業は、今後ますます社会のニーズが高まっていく分野だと認識しております。

私もその中で、自身のスキルを向上させながら、長期的に社会に貢献していきたいと考えております」といったように、自身のキャリアプランと企業の将来性を結びつけましょう。

また、企業の社員育成制度や、ワークライフバランスへの取り組みなど、長く働き続けられる環境が整っている点に着目し、それに魅力を感じたことを伝えるのも良い方法です。

「御社の〇〇という育成プログラムは、私の長期的なキャリア形成に不可欠だと感じております」など、具体的な制度に触れることで、企業への理解度と入社への本気度をアピールできます。

【なんとなく受けた志望動機】志望動機が浅くても通過する書き方の工夫

エントリーシート(ES)や履歴書で志望動機を記述する際、「なんとなく受けた」という状態だと、内容が薄くなりがちです。

しかし、文字数や構成を意識して書けば、たとえ志望動機が浅くても、採用担当者に評価されるESを作成することが可能です。

特に、PREP法のような型を活用することで、論理的かつ簡潔に自身の考えを整理し、説得力を持たせることができます。

志望動機が浅くても通過する書き方の工夫
  • PREP法で簡潔に理由と背景を整理する
  • 一つの視点に絞って深掘りすることで説得力を出す
  • 数字や具体例で興味の根拠を明確にする

PREP法で簡潔に理由と背景を整理する

志望動機が浅いと感じる場合でも、PREP法(結論→理由→具体例→結論)を活用することで、簡潔かつ論理的に内容を整理し、説得力を持たせることができます。

まず、一番伝えたい結論(志望する理由)を冒頭に述べます。

次に、なぜそう考えるのかという理由を具体的に説明します。

その後、その理由を裏付ける具体的なエピソードや経験を挙げ、最後に、その経験から何を学び、それが企業でどう活かせるのかという再主張で締めくくります。

例えば、

「私は顧客課題の解決に貢献できる〇〇の仕事に魅力を感じ、御社を志望いたします。その理由は、学生時代のアルバイトで培った課題発見力と提案力が、御社の事業で活かせると考えたからです。具体的には、お客様との対話を通じて潜在的なニーズを引き出し、最適な解決策を提案することで、売上〇〇%向上に貢献しました。この経験で得たスキルと課題解決への意欲を、御社で発揮したいと考えております。」

といった形で記述できます。

この型を使うことで、たとえ深い経験がなくても、論理的な思考力と表現力をアピールできるのです。

一つの視点に絞って深掘りすることで説得力を出す

志望動機が漠然としている場合、あれもこれもと欲張って多くの要素を盛り込もうとすると、かえって内容が薄まってしまうことがあります。

そこで、志望理由の中で最も伝えたい一つの視点に絞り、それを深く掘り下げて書くことで、説得力を出すことができます。

例えば、企業の「社会貢献性」に魅力を感じたのであれば、その一点に焦点を当て、具体的にどのような社会貢献活動に共感したのか、そして自分自身がどのように貢献したいと考えているのかを詳細に記述します。

このように、テーマを絞って話すことで、内容に深みと納得感が生まれます。

浅い志望動機であっても、一つの点を深く掘り下げることで、「この学生は、表面的な情報だけでなく、企業の特定の側面に強い関心を持っている」という印象を採用担当者に与えることができるでしょう。

数字や具体例で興味の根拠を明確にする

抽象的な志望動機であっても、数字や具体的なエピソードを用いて興味の根拠を明確にすることで、一気に説得力が増します。

「なんとなく興味を持った」という段階であっても、企業研究を通じて得た具体的な情報や、自身の経験と関連付けて説明することが重要です。

例えば、「御社の〇〇というサービスに興味を持ちました。

特に、そのサービスが△△分野で市場シェア〇〇%を誇り、年間で〇〇万人のユーザーに利用されているという点に、社会への影響力の大きさを感じました」といったように、具体的な数字を盛り込むことで、あなたの興味が単なる漠然としたものではないことを示せます。

また、「大学の授業で〇〇について学び、その知識を活かして御社の△△事業に貢献したいと考えています」など、自身の学びや経験と企業の事業を結びつける具体的な例を挙げることで、抽象的な動機でも説得力が上がります

可能な限り、客観的なデータや具体的な自身の行動を交えることで、あなたの志望動機に現実味と具体性を持たせることができるでしょう 。

【なんとなく受けた志望動機】選考通過につながる例文集

「なんとなく受けた」企業でも、選考を通過するためには説得力のある志望動機が必要です。

これまでの説明で、後から志望度を高める方法や、深掘りされた際の対処法について理解を深めていただけたかと思います。

ここでは、具体的な例文を通じて、あなたの「なんとなく」を「確かな志望動機」へと昇華させる書き方のヒントを提供します。

様々な角度からアプローチした例文を参考に、あなた自身の言葉で、企業への熱意と適性を効果的にアピールできるようになりましょう。

選考通過につながる例文集
  • 説明会で感じた魅力をきっかけにした志望動機
  • 社員との接点から生まれた共感をもとにした志望動機
  • 働き方や制度への共感を起点にした志望動機
  • 他社比較から明確になった魅力を伝える志望動機
  • 自分の強みと企業文化の一致を示す志望動機
  • 選考を通じて志望度が高まった過程を伝える志望動機
  • やりたい職種と挑戦環境の一致を強調した志望動機

説明会で感じた魅力をきっかけにした志望動機

私は貴社の企業説明会に参加し、〇〇事業における社会貢献性の高さに感銘を受け、貴社を志望いたしました。

特に、説明会で拝見したプロジェクト事例では、地域社会の課題解決に直接的に貢献している点が印象的でした。

私自身、大学で地域活性化のゼミに所属し、現場のニーズを掘り起こすことの重要性を学んできました。

貴社でなら、私の培った課題解決能力を活かし、より多くの人々の生活を豊かにできると確信しております。

社員との接点から生まれた共感をもとにした志望動機

貴社のインターンシップに参加し、社員の皆様の〇〇な仕事に対する姿勢と、チーム間の活発なコミュニケーションに触れ、貴社への志望度が大きく高まりました。

特に、〇〇様(社員名など)との座談会では、若手社員にも裁量を与え、挑戦を奨励する社風についてお聞きし、私自身の「主体的に行動し、成長したい」という志向性と強く合致すると感じました。

私も貴社の一員として、積極的な姿勢で業務に取り組み、チームに貢献したいと考えております。

働き方や制度への共感を起点にした志望動機

私は、貴社の「〇〇(制度名)」という柔軟な働き方制度に魅力を感じ、貴社を志望いたしました。

大学時代、学業とアルバイトを両立する中で、時間管理能力と自己管理能力を培ってきました。

貴社の制度は、個々のライフスタイルに合わせた働き方を尊重されており、私自身も効率的に業務を進めながら、自身のスキルアップにも時間を使える環境であると感じています。

このような環境でこそ、最大限のパフォーマンスを発揮し、貴社の発展に貢献できると確信しております。

他社比較から明確になった魅力を伝える志望動機

同業他社が多数存在する中で、貴社が特に〇〇分野において、業界をリードする革新的な技術開発に取り組んでいらっしゃる点に強い魅力を感じ、貴社を志望いたしました。

他社では既存のビジネスモデルを維持する傾向が強いと感じましたが、貴社は常に新しい価値創造に挑戦されており、そこに私の「常に学び、変化を恐れない」という強みを活かしたいと考えております。

貴社でこそ、最先端の技術に触れながら、社会に新たな価値を提供できると確信しております。

自分の強みと企業文化の一致を示す志望動機

私は、課題解決に向けて周囲を巻き込みながら推進するリーダーシップに自信があります。

貴社の「〇〇(企業文化や社訓など)」という文化は、まさにチームで目標達成を目指す私の強みを最大限に活かせると感じ、貴社を志望いたしました。

大学のプロジェクト活動では、異なる意見を持つメンバーをまとめ、一つの目標に向かって協力することで、〇〇という成果を達成しました。

貴社においても、持ち前のリーダーシップを発揮し、チームのパフォーマンス向上に貢献したいと考えております。

選考を通じて志望度が高まった過程を伝える志望動機

当初、貴社には〇〇という点に漠然とした興味を持っておりましたが、一次面接で〇〇様(面接官の名前など)とお話しさせていただき、貴社の「お客様への真摯な姿勢」に深く感銘を受け、志望度が飛躍的に高まりました。

特に、お客様の声に耳を傾け、それを製品開発に活かすというお話は、私がアルバイトで培ってきた傾聴力と問題解決能力が活かせると強く感じました。

選考を通じて貴社への理解が深まるにつれて、貴社で働くことへの強い意欲が湧いてきました。

やりたい職種と挑戦環境の一致を強調した志望動機

私は、将来的に〇〇の職種で、顧客の課題を深く理解し、最適なソリューションを提供することに携わりたいと考えております。

貴社が若手社員にも積極的に挑戦の機会を与え、新しいアイデアを歓迎する風土があると知り、貴社を志望いたしました。

特に、貴社の〇〇事業は、私の目標とするキャリアパスに直結しており、そこでなら自身の専門性を高めながら、社会に大きなインパクトを与えられると確信しております。

貴社の挑戦できる環境で、私の〇〇という強みを活かし、いち早く貴社に貢献したいと強く願っております。

【なんとなく受けた志望動機】伝え方で避けたいNG行動と注意点

「なんとなく受けた」企業に対して志望動機を伝える際、いくつか避けるべきNG行動と注意点があります。

最も重要なのは、熱意がないと受け取られる表現を避けることです。

たとえ初期の動機が漠然としていても、選考の過程で企業への理解を深め、自分なりの魅力を発見したはずです。

不自然に作り込まれた志望動機や、他の企業と同じような使い回しの文章では、採用担当者の信頼を得ることはできません。

誠実でありながらも、ポジティブな印象を与える工夫が必要です。

伝え方で避けたいNG行動と注意点
  • 志望度の低さをそのまま伝えてしまう
  • 無理に綺麗な志望動機を作りすぎて不自然になる
  • 他社と同じテンプレを使いまわしてしまう

志望度の低さをそのまま伝えてしまう

正直であることは大切ですが、「なんとなく受けました」のように志望度の低さをそのまま伝えてしまうと、採用担当者にマイナスな印象を与えてしまいます。

企業は、自社への入社意欲が高く、長く貢献してくれる人材を求めているからです。

例えば、「御社は友人が受けていると聞いて、私も応募してみました」といった、他律的な動機や消極的な表現は避けるべきです。

代わりに、たとえ最初は「なんとなく」であったとしても、選考を通じて得たポジティブな気づきや、企業への興味が深まった過程を具体的に伝えるようにしましょう。

例えば、「最初は漠然と〇〇業界に興味があり、貴社を知りました。

しかし、説明会で貴社の〇〇という事業戦略に触れ、社会貢献性の高さに強く惹かれ、志望度が大きく高まりました」といったように、前向きな理由に変換して伝える工夫が求められます。

無理に綺麗な志望動機を作りすぎて不自然になる

「なんとなく受けた」という事実を隠すために、無理に完璧で綺麗な志望動機を作り込もうとすると、かえって不自然になり、説得力が薄れてしまうことがあります

採用担当者は数多くの学生と接しており、借り物の言葉や定型文のような志望動機は見抜かれてしまう可能性が高いです。

例えば、企業のホームページに書かれているような理念をそのまま引用するだけでは、あなた自身の言葉として響きません。

大切なのは、あなた自身の言葉で、実体験や素直な感想をベースに志望動機を構成することです

完璧な文章である必要はありませんが、あなた自身のリアルな感情や考えが伝わることで、自然で誠実な印象を与えられます。

例えば、

「貴社の〇〇という製品を実際に利用し、その使いやすさに感銘を受けました。私自身、ユーザーの課題を解決する製品開発に携わりたいという思いがあり、貴社でならそれが実現できると強く感じています」

といったように、具体的な経験や感情を盛り込むと良いでしょう。

他社と同じテンプレを使いまわしてしまう

複数の企業に応募する中で、志望動機を効率的に作成したいと考えるのは自然なことです。

しかし、他社と同じようなテンプレを使い回してしまうと、内容が薄くなり、採用担当者に「使い回しではないか」「自社への志望度が低いのではないか」と疑われる原因となります。

特に、企業名だけを変えたような文章はすぐに気づかれてしまいます。

企業は、自社の特性や文化、事業内容を理解し、「なぜ当社でなければならないのか」という理由を求めています。

そのため、応募する企業それぞれの独自の強みや特徴に触れることで、あなたの志望動機の深さが伝わり、企業への本気度をアピールできます。

例えば、

「貴社の〇〇というサービスは、同業他社にはないユニークな強みであり、社会に与える影響力の大きさに感銘を受けました。私の〇〇というスキルを活かし、このサービスをさらに発展させたいと考えています」

といったように、企業ごとの独自性を具体的に記述するよう心がけましょう。

【なんとなく受けた志望動機】複数エントリーの中で納得感を出す方法

就職活動では、複数の企業にエントリーすることが一般的です。

この中で、「なんとなく受けた」企業であっても、その企業を選んだ理由を明確に伝えられれば、採用担当者に納得感を与えられます。

重要なのは、多くの企業に応募している中でも、その企業があなたにとって特別な存在である理由を論理的に説明することです。

効果的な自己分析と、他社と比較する視点を有効に使いましょう。

複数エントリーの中で納得感を出す方法
  • 自分なりの選社軸と企業の一致点を言語化する
  • 他の企業と比較して際立った要素を見つける
  • 幅広く見ている中で惹かれたという表現を工夫する

自分なりの選社軸と企業の一致点を言語化する

複数の企業にエントリーしているからこそ、あなた自身の「選社軸」を明確にし、その軸と応募企業がどのように一致しているのかを具体的に言語化することが重要です。

選社軸とは、企業を選ぶ上であなたが最も重視する基準のことです。

例えば、「社会貢献性の高さ」「成長できる環境」「働き方の多様性」「特定の技術領域」など、あなた自身の価値観に基づいて設定しましょう。

そして、「私の選社軸は『〇〇に貢献できること』です。

貴社が取り組む△△事業は、まさにその軸と完全に一致しており、ここでなら私のこれまでの経験とスキルを活かし、大きなやりがいを感じながら働けると考えています」といったように、あなたの選社軸と企業の特徴がどのように合致しているのかを説明します。

これにより、あなたが多数の企業の中から意図的にその企業を選んだという論理的な理由付けが可能になり、説得力が増します。

他の企業と比較して際立った要素を見つける

多くの企業に応募している中で、なぜその企業に特別惹かれたのかを伝えるためには、他の企業と比較して、その企業が特に優れていると感じた「際立った要素」を見つけることが有効です。

これは、他社の悪い点を指摘するのではなく、あくまで比較を通じて、応募企業の独自の強みや魅力が際立っていることをアピールする視点です。

例えば、

「同業他社も検討しましたが、貴社が特に〇〇という分野で先進的な研究開発を行っており、その技術力に圧倒的な差を感じました。私の大学での研究テーマである△△もその分野と関連しており、貴社でこそ最先端の技術に触れながら、自身の専門性を深めたいと考えております」

といったように、具体的な比較対象やその違いを明確にすることで、あなたの志望動機に独自性と説得力が生まれます。

幅広く見ている中で惹かれたという表現を工夫する

「多くの企業を見ている中で、貴社に惹かれました」という表現は、一見すると志望度が低いように聞こえるかもしれません。

しかし、これをポジティブな形で伝えることで、あなたが視野を広く持ち、その上で貴社を真剣に選んだという意思表示にすることができます。

つまり、単に「なんとなく」で多くの企業を見ているのではなく、「自分に本当に合った企業を見つけるために、幅広く情報収集を行い、その中で貴社に最も魅力を感じた」というニュアンスで伝えるのです。

例えば、「私は業界全体を俯瞰して、自分にとって最適な企業を見つけるために、様々な企業の説明会に参加し、企業研究を進めてきました。

その中で、貴社の〇〇という事業の独自性と、社員の皆様の働く姿勢に強く惹かれ、最終的に貴社を志望いたしました」といった表現が考えられます。

これにより、あなたの企業選びに対する真剣さと、貴社への確かな志望度をアピールできます。

まとめ

「なんとなく受けた」企業であっても、就職活動ではその動機を明確に伝え、選考を突破する必要があります。

不安を感じるかもしれませんが、心配はいりません。

大切なのは、自分の中でその企業への納得できる理由を見つけることです。

たとえ初期の興味が漠然としたものであっても、企業研究や選考を通じて得た具体的な情報、そして自己分析を通じて明らかになった自身の価値観や強みと結びつけることで、十分に伝わる志望動機になります。

「なんとなく」という後ろめたさを感じる必要はなく、むしろそれをきっかけとして、企業に対する興味を深め、自分との接点を見つける「前向きな姿勢」で志望動機を整理することが重要です

今回ご紹介した内容を参考に、あなたの言葉で自信を持って企業への熱意と適性をアピールし、納得のいく就職活動を進めてください。

柴田貴司
監修者

明治大学院卒業後、就活メディア運営|自社メディア「就活市場」「Digmedia」「ベンチャー就活ナビ」などの運営を軸に、年間10万人の就活生の内定獲得をサポート

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