はじめに
エントリーシートの内容を忘れることはよくあります。
そのためシートに書かれた内容と違っても、面接で真逆のことを言わなければそれほど心配ありません。
ただエントリーシートの内容を忘れる理由は、緊張もありますが就活の軸がぶれている可能性も大きいでしょう。
話の大筋が合うようにするためには、どういった話を軸にするかが大切です。
またシートの内容と違いすぎると問題があるので、今回は対処法をご紹介します。
エントリーシートの内容を忘れても慌てず、緊張をやわらげてみてください。
提出したESは確認できない
エントリーシートの内容を確認したい場合、多くの企業では一度提出されたエントリーシートを再度確認することはできないのが現状です。
これは、応募者数が非常に多いため個別の対応が難しいことや、選考の公平性を保つためなどの理由が挙げられます。
しかし、エントリーシートの内容を確認できないからといって、内定獲得が不可能になるわけではありません。
重要なのは、提出した内容を完全に忘れてしまうのではなく、選考の各段階で整合性のある回答をすることです。
ESの内容を忘れてしまったときにできる対処法
エントリーシートといえば、書類選考の段階で使用される重要なシートです。
内容次第で合否が決まるため、エントリーシートはしっかりと書かなければいけません。
ただ面接のときに緊張してしまい、エントリーシートに書かれた内容を忘れてしまう可能性もあります。
またエントリーシートの内容は大筋があっていれば大丈夫ですが、真逆のことを話してしまう人もいます。
話す内容が真逆だと、面接官に疑いの目を向けられるので気をつけましょう。
自分が書いた内容を忘れたとき
エントリーシートで自分が書いた内容を忘れたときには、まず全体像だけでも思い出しましょう。
話の大筋が離れていなければ、面接時は的確に対応すれば問題は出ません。
もし話がエントリーシートの内容とは違うと途中で気づいたときには、対処法があります。
「エントリーシートの内容とは少し違う話をしていますが」などと、添えるとよいでしょう。
企業はエントリーシートを見ながら面接をするので、真逆だと「どこかの企業と間違えているのか」と、不信感を抱く可能性もあります。
エントリーシートの内容は覚えておくのが一番です。
しかし、もしも忘れたときも真逆の話だけは避けてください。
断片的な記憶からESを再現する
もしエントリーシートの内容を忘れてしまったときには、断片的でよいので思い出せることをすべて書き出してみるのがおすすめです。
自己PRなら自分の強みがありますし、ガクチカならエピソードなどがあります。
自分が思い出せる部分を紙などに書き出していくと、内容をある程度再現できるでしょう。
もしガクチカを書くのであれば、学校時代の出来事や思い出など思いつく限り書き出してみると、意外と多くみつかります。
人によっては海外の留学体験、バイトの掛け持ちなど強みも見つかるでしょう。
紙に書き出してみると、以前と似た形のエントリーシートが作れます。
内容がまったく同じとは限りません。
ただ断片的にでも思い出せれば、話の筋は変わらず面接官にも不信感を抱かせないでしょう。
キーワードからヒントを得る
企業名やESに書いたキーワードを検索する際には、過去のメールやPC内のファイル名を活用すると効果的です。
これにより、応募した企業名やESに記載した内容のヒントを見つけ出すことができます。
例えば、メールの件名や本文、あるいはファイル名に「〇〇株式会社_ES」や「自己PR_〇〇」といったキーワードが含まれている可能性があります。
これらの情報を手がかりに、ESの内容を思い出したり、関連する資料を探したりすることで、効率的に情報を整理し、次のステップに進むことができるでしょう。
提出したESの質問項目を書き出してみる
エントリーシートの内容を忘れてしまっても、質問項目自体は覚えているかもしれません。
これにより、曖昧だった記憶が整理され、面接での受け答えの糸口が見つかるはずです。
具体的なエピソードや成果、そこから得られた学びなどをキーワードとして書き出すことで、当時の状況を鮮明に思い出すきっかけになります。
例えば、「学生時代に頑張ったこと」であれば、「〇〇サークルでの活動」「〇〇アルバイトでの経験」「〇〇ボランティア」「学業での挑戦」といった大項目から始め、それぞれの活動における具体的な役割や課題、乗り越え方、達成したことなどを細かくキーワード化していくと良いでしょう。
さらに、当時の感情や思考、行動パターンなどもキーワードとして加えてみてください。
そうすることで、表面的な事実だけでなく、あなたの個性や価値観が面接官に伝わりやすくなります。
これらのキーワードを元に、もう一度ストーリーを構築し直すことで、説得力のある回答を準備することができます。
もう一度ゼロから書いてみる
もしエントリーシートの内容を忘れたときには、慌てず再度ESを書いてみるのがおすすめです。
ESを一から作る気持ちになれば、最初に書いたときに使った情報源をもとに同じようなESが書けるはずです。
文法や構文などは違いが出るかもしれませんが、自分で書いたものなら再現できる可能性は高くなります。
特に盛り込むべきエピソードなどは覚えているので、忘れた場合は一からやり直すのも1つの方法です。
面接とエントリーシートの内容は、すべて合致する必要はありません。
むしろ多少は違っていたほうが丸暗記と取られない分、有利に働く可能性もあります。
真逆の内容でなければ多少は違っても問題ないので、焦らず作り直すのもおすすめです。
面接官の質問意図を先回りして考える
エントリーシートに書いた内容を忘れてしまったとしても、面接官の質問の意図を正確に予測できれば、落ち着いて自信を持って対応することができます。
面接官は、ESに書かれた表面的な事実だけを知りたいわけではありません。
むしろ、質問を通してあなたの個性、価値観、考え方、そして潜在的な能力を深く理解しようとしています。
したがって、面接の準備を進める際には、単にESの内容を暗記するのではなく、各質問の裏に隠された意図を深く掘り下げて理解することが極めて重要です。
例えば、「学生時代に最も頑張ったことは何ですか?」という質問は、単にあなたがどんな活動をしたかを知りたいのではなく、目標設定能力、課題解決能力、困難を乗り越える力、周囲との協調性などを評価しようとしています。
このように面接官の質問意図を事前に予測し、それに基づいて自分の経験や考えを整理しておくことで、どのような質問が来ても慌てることなく、論理的かつ説得力のある回答ができるようになります。
そして、それが結果としてあなたの魅力を最大限に伝え、選考を有利に進めることにつながります。
履歴書の内容とESで書いたであろう内容を紐づける
エントリーシートの内容を忘れてしまっても、頻出する質問への対策を徹底することで、自信を持って選考に臨めます。
「学生時代に最も頑張ったこと」や「自己PR」など、ESと関連性の高い質問への回答を、具体的なエピソードの深掘り、STARメソッドの活用、企業への貢献意識、模擬面接の実施といった点を意識して準備することが重要です。
これにより、面接官に良い印象を与え、選考を有利に進めることができます。
よく聞かれる質問の回答を完璧に準備しておく
ESの内容を覚えていなくても、面接では頻出質問への回答を準備することで落ち着いて対応できます。
自己紹介や志望動機など、ESに直接関係のない質問でも自信を持って答えられるよう準備し、自身の個性や熱意を効果的に伝えることが重要です。
具体的には、自己紹介で経験とスキル、入社後の貢献イメージを簡潔に示し、志望動機では企業理解と入社への熱意を具体例を交えて説明することが求められます。
これらの準備により、面接を有利に進めることができます。
どんな質問が来ても答えられるように、自分の強みや経験を深掘りしておく
面接ではエントリーシート(ES)に縛られない質問に対応できるよう、自己分析を深め、自身の強みや経験を整理しておくことが重要です。
アルバイト、学業、部活動、ボランティアなどの経験を振り返り、その役割、課題、解決策を具体的に言語化できるように準備をします。
単なる事実だけでなく、「なぜその行動をとったのか」「何を学んだのか」「どう成長したのか」といった内面的な動機や成果を明確にすることが肝心です。
また、リーダーシップや問題解決能力などのスキルがどのように発揮されたかを具体的なエピソードを交えて説明できるようにしておくことで、どんな質問にも自信を持って論理的にアピールできるようになります。
ESの質問自体を忘れたとき
エントリーシートの内容を忘れたときには上記でも対応できますが、中には質問自体を忘れてしまうこともありえます。
質問内容は重要な要素なので、これを忘れると面接時に真逆の発言をする可能性も高くなるでしょう。
ただ焦って対処するのは禁物です。
もしシートに書く質問自体を忘れたときには、過去のES情報を探る・よく聞かれる質問の用意をする、企業の先輩に聞いてみるなどの方法があります。
特殊な質問でなければ過去の事例も参考になるので、焦らずに対応してください。
過去のES情報を見る
エントリーシートに書く質問自体を忘れたときには、焦らず過去のES情報などを見てみましょう。
過去のESの設問をまとめている就活サイトも多くあり、多少は内容が違っても大きな差は出ないので参考になります。
まとめサイトなどでは総合商社・外資系コンサル、銀行・食品などの業界別にカテゴリが分かれているタイプもあります。
また自己PRや志望動機、ガクチカなどの設問別に分かれているタイプもあるでしょう。
質問内容に大きな差はないので、検索して自分に合うサイトをみつけてください。
特殊な質問はまずシートに書くことはないので、大筋を合わせるのにも過去の設問は有効です。
よく聞かれる質問の回答を用意しておく
エントリーシートでは自己PRや志望動機など、どこでも聞かれる質問も多くあります。
もしシートの内容を忘れても、よくある質問は予想できるでしょう。
そのため汎用的な回答をあらかじめ準備しておくことも大切です。
よくある質問には、たとえば学生時代に頑張ったこと・志望動機、自己PRなどがあります。
どれも外せない質問ばかりなので、エントリーシートにも恐らく書いてあるでしょう。
またエントリーシートで聞かれる内容は、カテゴリに分かれております。
性格や能力に関する質問・経験に関する質問、将来のキャリアに関する質問・企業に関する質問などがあります。
こちらもカテゴリ別に用意しておけば安心です。
シートの質問を忘れたときに慌てないように、よくある回答を押さえておくのもポイントでしょう。
同じ企業を受けた先輩に聞く
もしエントリーシートの質問内容を忘れたなら、同じ企業を受けた先輩に聞いてみるのもおすすめです。
先輩の中には選考過程や設問を、メモしている人がいるからです。
実際にどういった質問をされたかがわかりますし、ときには反面教師にもできます。
もしエントリーシートを書き直したときにも、先輩に添削してもらえばおかしな場所にも気づいてもらえるでしょう。
ただアドバイスを鵜のみにしてしまうのは危険なので、自分に適しているかの確認は忘れないでください。
エントリーシートはオリジナリティが必要なので、丸々コピペは危険だからです。
特にガクチカなどをコピーすると、話に信ぴょう性も生まれません。
あくまで先輩の意見は参考程度に留め、オリジナルのシートを作ってみてください。
ESを忘れることは、むしろ「チャンス」?
エントリーシートの内容を忘れてしまっても、面接は最大限にポテンシャルを発揮する貴重な場であり、面接官は多角的に応募者を評価します。
完璧に思い出せなくても焦る必要はなく、大切なのは質問に対して「自分で思い考え感じたこと」を具体的に答えることです。
経験の詳細を思い出せない場合でも、当時の感情や学び、それが現在にどう繋がっているかを語ることで十分な回答になります。
質問の意図が不明確であれば質問し返すことも有効です。
エントリーシートの内容忘れを逆手にとり、その場で思考し表現する練習の場と捉え、自信を持って面接に臨むことが重要になります。
面接で話す内容がESと多少違っても問題はない!
エントリーシートの内容と面接時に話す内容は、多少違っても問題はありません。
むしろ就活は面接回数が限られているため、シートにない内容をアピールできるメリットがあるからです。
話の軸がしっかりしていない場合や、真逆のことを話してしまうなどの失敗がなければそこまで心配する必要はありません。
またエントリーシートの大筋を覚えており、かつ違うと気づくこともあるでしょう。
その際には「記載していた内容とは異なりますが、○○もしておりました」などと添えると、面接官にも好印象を与えます。
ただ学歴や資格などの情報はシートと違うことを話すと、面接官に悪い印象を与える可能性大です。
エントリーシートでは整合性が大切なので、シートの内容と大幅に違うもしくは、誇張していると取られないようにしましょう。
ESの内容を忘れないために次からできること
面接の内容とエントリーシートの内容は、ある程度違っても問題ありません。
ただ、忘れないのが理想です。
エントリーシートの内容を忘れない方法は、たとえばコピーを取っておく、就活の話に軸をもたせるなどがあります。
シートの内容を忘れてしまうと、緊張感も増すので万全の準備をしてから面接に臨みましょう。
以下にエントリーシートの内容を忘れないために、できることを解説します。
これだけ覚えておけば失敗が防げるものもありますので、ぜひ参考にしてみてください。
コピーをとっておく
エントリーシートの内容を忘れないための方法は、コピーすることに尽きます。
まずはシートの内容を確認し、回答と設問の両方がわかる形にしておくのがベストです。
ノートアプリで就活管理をするのもおすすめなので、スマートフォンも活用してみましょう。
また最近はWeb提出のエントリーシートも多く、よりコピペが楽になっています。
コピーがおすすめの理由は面接前に見直しができる点、応募書類のひな型が作れる点や自己分析が深くできる点などです。
面接前に見直しができれば、余裕をもって面接に挑めるでしょう。
シートの内容と似た内容の質問がかけられることも多いので、コピーしておけば面接対策にもなります。
緊張して内容を忘れるなどの失敗がないように、コピーしたシートで反復練習をしてみてください。
一貫した就活の軸をもつ
エントリーシートの内容を忘れる原因の1つは、就活に軸がないことです。
とりあえず作成したエントリーシートの内容は、忘れてしまう可能性が高いからです。
もし一貫した就活の軸があれば、志望動機や自己PRを忘れる可能性は減るでしょう。
就活の軸を明確にするためには、やはり自己分析が大切です。
まず自分の過去を振り返ることからはじめましょう。
自己分析ができていれば、ビジョンや本当にやりたいことも見つかります。
またエントリーシートを作成するには、自己分析と企業研究を同時進行で行うのがおすすめです。
同時に進めれば、自分のやりたい仕事もみつかりやすくなるからです。
シートの内容を忘れないためにも、自己分析の結果得られた質問の軸を明確にしておきましょう。
自己分析をする際には、こちらのページを参考にしてみてください。
まとめ
今回はエントリーシートの内容を忘れたときの対処法や、そもそも内容を忘れないようにする方法などをご紹介しました。
面接時に緊張して、エントリーシートの内容を忘れるのはよくあることです。
面接官もそこはわかっており、話の大筋が外れてさえいなければ問題ありません。
また就活の軸がしっかりとしていれば、エントリーシートの内容も忘れることなく、面接でもしっかりと受け応えができます。
もしエントリーシートの内容を忘れたときでも、決して焦らずできることを確認しましょう。
明治大学院卒業後、就活メディア運営|自社メディア「就活市場」「Digmedia」「ベンチャー就活ナビ」などの運営を軸に、年間10万人の就活生の内定獲得をサポート