はじめに
今回は、マーケティング業界に就職しようとしている人に対してのメッセージになります。
マーケティング業界を夢見ている人に、こういったことをいうのは酷な話かもしれませんが、マーケティングの分野はおすすめできない理由もいくつかあります。
ここでは、具体的にマーケティングの仕事を分解して、わかりやすくなぜおすすめできないのかを紹介していきますので、ぜひ確認してみてください。
マーケティング業界を志す人は、ついついなんとなく志望してしまっている人も多くなっていますので、まずはじっくりとこの業界を見つめ直すことが必要になってくるのではないでしょうか。
そうすれば、自分が進むべき道を冷静に判断することができるかもしれません。
【就活でマーケティングは辞めとけ！】マーケティングとは？
まずはいろいろと確認する前に、マーケティングの仕組みについて確認しておくと良いでしょう。
マーケティングというのは、簡単にいうと、売れる仕組みを作る仕事だと言えるでしょう。
情報を顧客に対して届ける行為も該当しますし、顧客がその商品の価値を享受しやすくするための行為もマーケティングに該当します。
このように、マーケティングとは言葉でいっても、その意味は非常に幅広くなってきますので、それぞれの商品やサービスの形だけ、マーケティングが存在すると言えます。
また、マーケティングは大きく分けるといくつかの分野に分かれていて、市場調査や広告宣伝、効果検証などが該当するのです。
非常に奥が深く、企業が存在する限り、今後もなくならない分野になっていますので、必ず押さえておきたいところでしょう。
【就活でマーケティングは辞めとけ！】実際の業務内容
マーケティングの分野を狙っている人たちは、まずはマーケティングの業務内容について確認する必要があるでしょう。
上記で紹介したように、非常に多岐にわたる業務が考えられるのです。
どんな仕事があるのかについては、就活生と実際の仕事で、ずいぶん乖離が見受けられることがあり、マーケティングは特にその乖離が生まれやすい分野とも言えるでしょう。
また、人によっては、会議室で経営の方針を決めるような仕事だと思っている人もいるかもしれません。
確かに、それは間違ってもいないのですが、決してそれだけが仕事ではありませんので、正確に仕事内容を把握しておく必要があるのではないでしょうか。
市場調査
マーケティングの仕事は、まずは市長調査から始まると言っても良いでしょう。
なんでもかんでもプロジェクトを立ち上げると、費用がいくらあっても足りません。
そのため、可能性のある部分を掘り下げるということが重要になってきますので、まずは市場調査をすることによって、可能性の部分を模索していくことになるのです。
アンケートを利用することもあれば、なんらかのデータを確認する場合もあります。
また、調査会社にデータの取得を依頼することもあるでしょう。
最近では、SNSなどが使われることも多くなってきているので、ニーズの把握の手段もずいぶん変わってきていると言えるかもしれません。
施策実施
市場調査によって、ニーズがあると判断できたものに対しては、プロダクトを開発することになります。
そして、公開し、プロダクトについては製品であることもありますし、記事であったりもしますので、これは企業によってさまざまなだと言えるでしょう。
広告宣伝
どんなに良い商品を作っても、それを多くの人に知ってもらわなければ、売れることはありません。
場合によっては、消費者間の口コミで広まってくことも考えられますが、基本的にはこれはまれなケースであり、時間もかかるのです。
そこで重要になってくるのが広告宣伝でしょう。
広告にお金をかけて、積極的に情報が露出するようにしていくのです。
最近は、SNSを使った露出も重要になってきていますので、マーケティングの仕事において、この部分はより複雑になってきていると言えるのではないでしょうか。
効果測定
戦略に基づいて、プロセスを踏んできたわけですが、その効果が本当に発揮されるかは別の話です。
必ずしも狙い通りとはならず、場合によっては思ったように効果が発揮されないこともあるでしょう。
ここで重要になってくるのが効果測定なのです。
逐一、効果を確認していかなければ、本当にマーケティングの方針が合致しているのかがわかりませんので、これは非常に重要なポイントだと言えるでしょう。
基本的には、マーケティングのたびに効果測定はセットになっていて、そのたびに微調整をしていきます。
むしろ、たったの一度で成功するマーケティングというのは、かなり稀なのかもしれません。
【就活でマーケティングは辞めとけ！】マーケティング職はどんな業界がある？
ここではマーケティング職にはどんな業界があるのかを確認していきます。
まず、マーケティングの究極の目的は、商品やサービスを売ることなので、ビジネスとしてやっている以上、どんな業界にも存在することがわかるでしょう。
そして、業界ごとにマーケティングの形態も違ってきますので、これについても把握しておく必要があるのではないでしょうか。
メーカーだったり、広告だったり、メディアにおいてもマーケティングの仕事があります。
こういったさまざまな業界のマーケティングについて知ることは、仕事の理解を深めるためには重要になってくるでしょう。
メーカー
メーカーのマーケティングは、一般的なマーケティングの仕事とそれほど変わりません。
市場調査を行って、どういった商品にニーズがあるのかを調べるのも重要になってくるでしょう。
また、新しい商品やサービスのめどが立ったら、プロジェクトを立案するのもメーカーのマーケティング部門の仕事になっています。
さらに、営業企画という仕事もあって、商品ごとに最適な営業方針は異なってきますので、それを模索するのが仕事になってくるのです。
メーカーにおいても、広告や宣伝はマーケティングの仕事になっていますので、こちらも重要な要素になってくるでしょう。
このように確認してみると、メーカーのマーケティングも、そのほかの企業のマーケティングもそれほど変わらないことがわかるのではないでしょうか。
広告
メーカーのマーケティングは、大まかな戦略を作るのに対して、それをより詳細に煮詰めていくのが広告のマーケティングだと言えるでしょう。
特に、消費者に対してどのようなメッセージで伝えるかという重要な部分を担ってくサービスになっていますので、ある意味ではセンスの求められる仕事と言えるかもしれません。
広告業界のマーケティングで非常に重視されるのが、コミュニケーション能力です。
業界や商品についての知識には、マーケティングの人たちが知るのには限界がありますので、メーカーの人たちとのコミュニケーションを重ねることによって、より洗練されたものを作り上げる必要があるのです。
このコミュニケーションの部分は、メーカーのマーケティングならではのものだと言えるのではないでしょうか。
メディア
広告代理店は、広告を請け負うものになっています。
そして、その広告を最大限に際立たせるためにいろいろとするのがメディアになっています。
その広告が最大限に輝く場所はどこなのかを模索したり、その準備をしたりするのも、メディアのマーケティングの仕事だと言えるでしょう。
面白いコンテンツや奇抜なコンテンツを企画することもありますし、ライターやデザイナー、芸能人などと協力して、一つのものを作り上げる段取りを取るのもマーケティングの仕事だと言えるでしょう。
最近は、ネットメディアなども重要になってきているので、より緻密なメディア戦略が必要になってきていますので、そういった意味でもメディア業界のマーケティングの仕事も重要視されているのではないでしょうか。
コンサルタント
マーケティングについて知りたいのならば、コンサルタント業界についても把握しておくと良いでしょう。
コンサルタントというのは、相手の抱えている課題に対して、アドバイスをすることによって、その解決をサポートするための仕事になっています。
そういった意味では、マーケティングと非常に近い存在だと言えるでしょう。
特に、商品が売れるようなコンサルをする場合には、マーケティングと目的はまったく一緒になるはずです。
ただし、コンサルタントもかなり仕事の種類が多いものになっていて、それぞれの分野に専門のコンサルタントがいます。
また、コンサルティング業界は、仕事内容があまりにも多岐にわたるため、その実態が掴みにくいという特徴もあるのです。
そのため、イメージで就職して失敗してしまうケースが多い業界とも言えるでしょう。
【就活でマーケティングは辞めとけ！】実際の業務内容
マーケティング職は就活生にとってとても魅力的で人気のものとなっています。
だからこそ、一部の企業はマーケティング×○○で募集することが多いです。
そして、就活生は見事にこの罠にひっかけられてしまうことが多くなります。
実際に入社してみるとただの営業だったということもよくあります。
確かにマーケティングの仕事には営業の仕事も含まれていますが、企画立案などもするのが本来のマーケティングになっていますので、疑問に思ってもまずは営業からなどと言われて、知らず知らずのうちに言いくるめられてしまうことがあるのです。
自分が入社した時に本当に経験できる業務はどんなものなのか事前にしっかり把握することが大切になってくると言えるでしょう。
こうしたあからさまに就活生を欺こうとしている企業については、ホームページなどの表面上の情報を確認しただけでは、なかなかその実態が掴めないことも多くなっています。
そのため、口コミサービスなどもうまく利用して、真実の部分を見極めるようにしたいところです。
SNSなどの暴露で、マーケティングで入ったが実は営業だったというような情報が掲載されていることは多くなっています。
【就活でマーケティングは辞めとけ！】それでも実際にマーケティング職に就職するには？
マーケティング業界の実態を把握しても、それでもマーケティングをやりたいという人はいるでしょう。
それだけ人気の業種になりますので、ある意味では当然かもしれません。
その場合は、マーケティングがどんなものか理解していることが重要になってきます。
実際の業務はとにかく地味で頭を使ってPDCAを回す仕事です。
また、大学の授業で興味を持ったという志望動機ではまず受からないので、事前に深堀りしておく必要があるでしょう。
自分でマーケティングとはどんなものか勉強するためにいろいろな本を読むことが大切になってきます。
おすすめの書籍
ここではおすすめのマーケティングに関する書籍をいくつか紹介します。
「USJを劇的に変えた、たった一つの考え方 成功を引き寄せるマーケティング入門」は日本屈指のマーケターが書いた本です。
「沈黙のWebマーケティング」はこの業界ではかなり有名な書籍になっていて、マーケティング担当だけではなく、アフィリエイターやブロガーなどにも愛されています。
「ジョブ理論 イノベーションを予測可能にする消費のメカニズム」は、マーケティング哲学を学ぶことができます。
「白いネコは何をくれた？」は、少し違った視点からマーケティングを学べる面白い本になっています。
どうしてもマーケティング職に就きたいなら長期インターンで学んでみる筆者もそうでしたが、マーケティング職に就きたいなら長期インターンに参加してみてはいかがでしょうか。
長期インターンに参加することでマーケがどんなものかある程度理解することができます。
就活が迫っていてそんな時間なければ休学して参加するべきでしょう。
自分の道になんらかの確信を得られるのも良いですし、逆にあきらめることができるかもしれません。
おわりに
マーケティングに対しての印象がずいぶん変わったかもしれません。
マーケティングは、華々しい業界と思ってしまうかもしれませんが、実際には地味な業界になっていますし、そもそもマーケティングの仕事をやらせてもらえない可能性もあります。
学生が思っているマーケティングと、実際のマーケティングにはかなりの乖離がありますので、まずはそこを修正するべきでしょう。
