【ネット広告代理店】メディアレップって何？広告業界での役割について紹介

はじめに

広告業界といえば、テレビ、ラジオ、新聞、雑誌の4大メディアと広告主をつなぐ広告代理店が人気を集めてきました。

ライフスタイルや情報の流通ルートが変化し、テレビやラジオを持っていない人や視聴しない人が増え、新聞や雑誌の購読者数も減少傾向をたどる中、メディアレップが勢力を増しつつあります。

従来の広告代理店と比べ、インターネット広告専用の代理店である、メディアレップの特徴や代表的な企業について見ていきましょう。

【インターネット広告代理店】インターネット広告代理店とは

一般的に広告代理店といえば、テレビ、ラジオ、新聞、雑誌の4大メディアをはじめ、近年ではインターネット広告やデジタルサイネージを利用した交通広告などの分野にも事業を広げています。

主な企業としてサイバーエージェント、セプテーニ・ホールディングス、オプトホールディングスがあります。

ネット広告代理店の定義

日本でインターネット広告が登場した黎明期には、広告主とメディアのシンプルな2者間取引でした。

人々の間でパソコンに加えてスマホが普及し、インターネット広告市場が活気を帯びてくると、よりユーザーに効果的に働きかける質の高い広告が求められるようになります。

広告をより効果的に表現、利用するための新しい技術や手法が開発され、アドテクノロジー駆使する企業や提供する企業も登場しています。

ビジネスモデル

従来メディアでの広告代理店の役割は、広告主のためにテレビなどのメディアの広告枠を取得して広告を出す代行サービスを提供しています。

テレビやラジオの場合、数や枠数も限られていますが、インターネットメディアの世界は多彩であり、ユーザー層も多様化していることから、広告枠の特徴を理解したメディアレップが広告を掲載する場所を、インターネット広告代理店にアドバイスし、提案する形です。

【インターネット広告代理店】メディアレップって？

広告業界、中でもインターネット広告の業界を志望する人なら、メディアレップという言葉くらいは聞いたことがあるでしょうか。

ですが、実際にどのようなサービスを提供する企業なのか、役割や位置づけを理解している人はあまりいないかもしれません。

サイバーエージェントのようなインターネット広告代理店と混同している方も多いですが、メディアレップはインターネット広告代理店とは少し違います。

どのような役割の企業か見ていきましょう。

メディアレップとは

インターネット上における広告の掲載や、広告枠の売買等を行う広告代理店です。

効果的なマーケティングを実施したい広告主や広告会社、インターネットメディアの利用価値を高めたい媒体社、そして、パーソナライズされたニーズに合った情報を得たいネットユーザーの三者の要望に応える位置づけで、デジタルマーケティング分野で総合的なサービスを提供する企業です。

役割の違いとは

インターネット広告代理店は広告を出したいさまざまな企業やお店から依頼を受ける役割です。

これに対してメディアレップは、Webサイトやメールマガジンなどネットメディアの依頼を受け広告枠を広告代理店に対して販売する役割です。

従来の広告代理店が広告主と各種メディアの間に入って広告を出す役割を担う、仲介役であったのに対し、インターネット広告業界では、インターネット広告代理店は広告主の代理人、メディアレップはネットメディアの代理人として互いに交渉を行います。

メディアレップはネットユーザーのマーケティングや分析、各種メディアの性質や特徴を理解し、ネット広告代理店が持ってくる広告をどこに出すのが一番成果が出るかを提案して購入させる代理人です。

【インターネット広告代理店】メディアレップの重要性

インターネット広告業界の世界では、従来のメディアにおける広告業界に加えて、2種類の代理店があることがわかりました。

一つは広告主側の代理人であるインターネット広告代理店、もう一つはインターネットメディア側の代理人的役割を果たすメディアレップです。

インターネット広告業界において、メディアレップの重要性が増している理由や背景をご紹介します。

広告の管理を行う

従来メディアとも呼ばれるようになった、テレビ、ラジオ、新聞、雑誌の4大メディアの場合、数もある程度限定的で、広告枠も把握しきれないほどの広がりはありません。

これに対して、インターネットの世界では数えきれないほどの広告枠があり、日々、広告を求めるメディアが増えていくような状態です。

広告枠が無数、無制限に広がっていく世界なので、それを管理することや分析して最適な広告枠を提案してくれるサービスが求められるようになりました。

このニーズに応えて生まれたのがメディアレップです。

膨大なインターネット広告の管理を行うのはもちろん、変化のスピードが激しいインターネットの世界で、新たなサービスや技術を次々に生み出しています。

広告掲載業務の効率化

日本にネット広告が登場した当初は、広告を出したい広告主が直接、広告料が欲しくて広告の掲載を求めているネットメディアを探して依頼をしていました。

この場合、約束した掲載期間が過ぎても、ネットメディアが古い広告を表示し続けている場合や逆に掲載期間が過ぎて広告が表示されなくなっても、次の広告主が見つからないなど非効率な環境に置かれてしました。

そこで、まず、広告主から広告の発注を受けるインターネット広告代理店が生まれ、多様化するネットメディア側の代理店としてメディアレップが登場します。

広告の掲載期間の管理や張り替えや変更などの業務を効率化し、適正に運用していくためにメディアレップの存在は欠かせません。

【インターネット広告代理店】メディアレップの主な企業

メディアレップに興味を持ったら、就活先のリサーチをしたいところです。

この点、メディアレップ業界の上位企業にランキングされるのは、次の3社です。

この3社について企業の特徴や企業理念、主な事業内容についてご紹介します。

メディアレップについての理解を深めながら、自分に合う企業はあるか見ていきましょう。

D.A.コンソーシアムホールディングス

企業理念は「デジタルの未来にもっと力を」で、広告枠の販売代理だけでなく、広告主とユーザーのつながりを強化するコンテンツマーケティングをはじめ、蓄積されてきた豊富なデータと高度なテクノロジーを活用したソリューション開発、メディア特性に応じたクリエイティブ制作などの事業にも力を入れています。

広告取引で蓄積された豊富なオーディエンスデータと、媒体社や広告主が保有するユーザーデータを活用しながら、広告主の意図とユーザーのニーズが合致する広告掲載をサポートしています。

広告の配信設計などのプランニングをはじめ、運用中の予算管理、広告掲載期間中や終了後のデータ分析による改善施策の提案に至るまで、広告効果を最大化するためのトータルサービスを提供するメディアレップです。

サイバー・コミュニケーションズ

優良なメディアと優良なコンテンツを支え続けるパートナーとして、「メディアの成長を支え続ける」ことを企業理念に掲げています。

クライアントとネットユーザーのニーズを踏まえたデジタルメディアの広告の開発や、新たなサービスを開発して販売する事業をメインに、広告主や広告会社のマーケティング課題を解決するソリューションやサービスも提供しています。

インターネット上にある1,500以上ものメディアに対して、ビジネスの改善や商品開発、データ活用に向けたコンサルティングを提供し、実効性あるソリューションを提供するなど、メディアの成長をサポートするデジタルマーケティングサービスを提供し、企業理念の実現に努めている企業です。

GMOアドパートナーズ

2つの事業領域をメインにしています。

1つは商品作るメディア・アドテク事業で、もう一つは開発した商品を提供、販売するエージェンシー事業です。

メディア・アドテク事業では、アドテクノロジーとコンテンツで、あらゆるユーザーから喜ばれる広告だけの実現を目指しています。

エージェンシー事業では、ユーザーとのコミュニケーションを生み出すパートナーとして、1社1社に最適なデジタルマーケティング戦略の支援やマーケティングROIの最大化をサポートしていきます。

まとめ

インターネットメディアは多彩なうえ、ネット広告の種類やノウハウも日々進化し続けています。

ライフスタイルの多様化やニーズの変化、日々、テクノロジーが進化する中で、マーケティングも高度化が進み、よりパーソナル化されているのです。

進化のスピードに柔軟な対応すべく、広告主からインターネットメディアへの広告発注を依頼されるインターネット広告代理店だけでなく、インターネットメディアの特徴を理解し、最適な広告枠を提案、運用管理していくメディアレップの存在も重要性を増しています。

メディアレップの代表企業である、D.A.コンソーシアムホールディングス、サイバー・コミュニケーションズ、GMOアドパートナーズの事業内容を分析し、メディアレップの役割や今後求められることを検討してみましょう。

監修者

柴田貴司

明治大学院卒業後、就活メディア運営｜自社メディア「就活市場」「Digmedia」「ベンチャー就活ナビ」などの運営を軸に、年間10万人の就活生の内定獲得をサポート