【例文付き】卒論のテーマはなんですか?卒論について面接で伝える5つのポイント

 はじめに

「卒論のテーマはなんですか?」そんな質問を面接官から問われることが少なくありません。

同じような意味で、卒業研究の内容や取り組んでいる課題について質問されることがありますが、そんなときにどう答えるのが正解なのでしょうか。

そもそも時間がない中、第三者にわかりやすく説明するには事前準備が欠かせません。

全部話そうとして、ダラダラと長い時間をかけてしまうのは大きなマイナスです。

ここでは例文とともに、卒論について面接官に伝えるときに押さえておくべき5つのポイントを解説します。

 面接で卒論について聞かれる3つの理由

まず、面接で卒論について聞かれる理由を考えてみましょう。

実のところ、企業側は本気で詳しい研究内容を知りたいと考えているわけではありません。

もちろん業界や職種によっては専門分野の知識を問うため、卒論のテーマを聞く場合もあります。

ただ本気で研究内容を知りたいなら、応募時になんらかの資料の提出を求めて来るはずです。

一般的な企業面接であれば、ほとんどの場合こうした質問の目的は違うところにあります。

そこをまず理解して、求める回答を導き出しましょう。

 あなたの興味・関心を把握するため

多くの場合、学生の興味や関心がどこにあるかを知るために、この質問が投げかけられます。

卒論のテーマに選ぶくらいですから、その学生はそのことにとても深い興味を持っているはずです。

大学時代という人生の貴重な時間の中でどんなことに関心を寄せたのかを知ることで、その学生の人となりや本質をうかがい知ることができるでしょう。

この点をより詳しく伝えるためには、テーマを設定した理由やそこに至るプロセスなどもわかりやすく説明することが重要です。

面接官は必ずしも専門知識を持っているわけではありません。

詳しい研究内容を説明するよりも、なぜそれなのか、どうしてそこに至ったかに重点を置いて伝えるのが第一のポイントです。

 会社との親和性を知るため

業界にもよりますが、会社との親和性を知るためにこの質問を投げかける場合もあります。

自社が展開する事業と関連する分野の研究であれば、入社後に早い段階で現場に出せる確率も上がるでしょう。

必ずしもピンポイントで合致している必要はありませんが、食品業界なら食品関連、機械工業なら機械工業関連のテーマであれば親和性が高いと判断できます。

また、まったく違う畑でも目指す方向性が企業と合致するなら、親和性は高いと言えるでしょう。

物流業界にもIT関連技術は必須になりつつありますし、地域格差をなくす、生活を便利にするといった大きな目的やテーマで合致させることも十分考えられます。

 あなたの考え方や解決方法などの問題解決能力を把握するため

卒論という、学生が越えなければならないハードルに対して、どのように考え、組み立て、解決に向けて行動しているかを知るためにだけにこの質問が投げかけられる場合もあります。

この場合、実際のテーマはあまり関係なく、どう考えてどう解決に導いているか、問題解決能力が問われていると言えるでしょう。

企業側が知りたいのは、どのような計画を立てて取り組んでいるかという点です。

これはそのまま仕事への取り組み方に通じるものがありますので、入社後の活躍ぶりについて推察することが目的です。

 面接で卒論について聞かれたときの4つのポイント

企業側の質問の目的や尋ねる理由が理解できたところで、どのように返答すればより効果的に面接官に響くかを考えてみましょう。

前述の通り一般的な面接においては、具体的な研究内容や専門的な部分を詳しく聞きたいわけではありません。

つまりどのような研究をしているか、一から熱弁をふるっても、何一つ相手に響かない結果になります。

そもそも語れるほどの時間はありませんので、4つのポイントに絞って事前に返答を組み立てておきましょう。

 なぜそのテーマを選んだのかを伝える

テーマを聞かれていますので、まずテーマを答えるのは当然ですが、続けてなぜそのテーマを選んだのかを伝えましょう。

人が何に興味を持つか、関心を寄せるかは実に千差万別です。

ただそれを選ぶに至るにはなんらか心が動いた動機があるはずで、企業側が知りたいと考えているのはまさにそのことです。

もしかしたらキッカケは自分の意思ではなく、大学の先生や先輩に勧められて選んだものなのかもしれませんし、インターネットなどでなんとなく気になったものなのかもしれません。

それでも最終的にそうと決めたのは自分自身であり、数あるテーマの中でそれを選んだことには必ず何かしらの理由があるはずです。

なんとなく決めてしまっただけだと考えている人も、もう一度自分の中に答えを探してみてください。

 現在までの成果、今後どう発展させていくかを話す

就活の時点では、まだ卒論の制作は途中段階でしょう。

それでもある程度の目鼻はついているはずですので、それまでにどのような成果を得ているか盛り込みましょう。

また、得た成果についてこれからどう発展させる計画かも話すことが重要です。

まったく手応えを感じていない、どうにもうまく行っていないという場合であっても、それを受けてどうまとめ上げていくつもりなのか、今後の方向性を示せれば問題ありません。

順調であってもなくても、全体計画が現在どの段階で、どのような状況なのかがきちんと把握できていれば職務遂行能力が高いと評価できます。

これは仕事においてもとても重要な能力ですので、ぜひしっかりアピールしてください。

 入社後、学んだことをどう活かすのかを伝える

貴重な時間と労力をつぎ込んで研究を行うわけですので、その成果としてなんらかの経験や知識を得ることができるはずです。

一番良いのはその成果をそのまま仕事に活かせることですが、そううまくすべてが合致するわけでもありませんので、どのような形で昇華させるかを盛り込みましょう。

まったく畑が違っても、データ収集や分析、実地検証など、研究を進めるための行動は仕事を遂行するためのノウハウにもつながります。

社会で即有効に活用できる研究成果などそう簡単に得られるわけではありませんが、そこに至るまでの過程にはたくさんの宝が散らばっていることを意識してください。

 専門用語を使うのは控える

せっかく素晴らしい研究でも、あまりに専門用語が多いと相手が理解に苦しみます。

専門性の高い業界、企業であっても、目の前の面接官が人事部門の社員であれば、その道の専門家だというわけではありません。

学術研究発表会でもない限り、伝えるときには、街行く人のほとんどが理解できるように話すことは非常に重要な姿勢です。

正確に語ることが大切なのではなく、伝えることが大切ですので、一番簡単でシンプルな言葉に置き換えて説明できるように準備してください。

本当に優秀な人は、とても難しいことでも小さな子供もわかるように話すことができます。

相手がわからないことをいいことに、難しそうな言葉を並べて煙に巻こうとしていると取られないよう、十分に気を遣いましょう。

 面接で卒論について聞かれたときの回答例

それでは、面接で卒論について聞かれたときの模範的な回答例を紹介しましょう。

これはあくまで例であって、実際の回答ではありません。

前述した回答のポイントを意識しながら、なるべく多くの人に理解してもらいやすいようにまとめています。

参考にする場合は構成のみに注目してください。

 例文①

私の卒論のテーマは、「木」の新たな有効活用法の発見です。

私は林業全国第二位の岩手県の出身で、子供の頃から木材には慣れ親しんで育ちました。

近年、ICTの導入で再び林業に目が向けられ、林業ベンチャーの動きも活発化しています。

そんな中、木の種類や成分をもう一度分析して、いままでなかった商品への活路を見出したいと考えています。

最終的には、実際に新商品として形にするところまでを目指しており、現在協力していただけるメーカーを模索中です。

すでに何社か興味を持っていただけている企業があるので、秋までには資料を整え、プレゼンテーションまで持っていく計画です。

 例文②

私の卒論のテーマは、「食品の長期保存技術」です。

このテーマを選んだ理由は、大学2年のとき実家が豪雨被害に遭い、日常生活が困難に陥ったことがキッカケです。

それまで食品の長期保存なら冷凍だと考えていましたが、電力供給もままならない状況に陥った場合はそれも頼りにはなりません。

そこで冷凍から一歩進んだ凍結乾燥の技術に強い興味がわき、フリーズドライ技術の研究をテーマに取り組む決意をしました。

また食品である以上、単に鮮度を保つだけでなく、いかにおいしく食せるかという風味の再現も非常に重要だと考えています。

そのためいかに食感を残せるかに主題を置いて研究を進めており、いままでに大学のゼミにおいて15試作ほど完成に至っております。

 例文③

私の卒論のテーマは、ECサイト運営を成功させる施策です。

このテーマに興味を持ったキッカケは、自分がユーザーとして利用するうえで、選びやすいサイトと選ばないサイトにはどこに違いがあるのかシンプルに疑問を感じたことです。

サマーインターンシップではEC会社でWebサイト制作の経験をさせていただきましたが、その経験から今後ECサイトはいかなる企業にとっても重要な存在になると考えました。

ゼミではECサイト企業の協力を得てユーザーの購買行動データを分析し、購買意欲にどのような要素が影響を与えるか研究を行っています。

またこれまでに得た情報から立てた仮説に基づき、ABテストを実施する計画となっています。

 面接で卒論について聞かれたときの失敗例

企業が卒論のテーマに対して良い悪いという評価をすることはありませんし、研究内容について具体的な指摘を行うことは基本的にはありません。

どのような内容であっても企業側はそのまま受け止めるでしょうし、成果についても批評されるようなことはないはずです。

それでも就活の面接で尋ねる以上、そこには企業側の意図がありますし、回答によっては失敗と言わざるを得ない結果になってしまう場合もあります。

それではどのような回答が失敗にあたる可能性があるのか、いくつか例を挙げてみましょう。

 例文①

卒論のテーマは都市計画論です。

私は大学で都市工学を専攻しており、ゼミで都市計画論が研究のテーマに選ばれ、そのチームに所属しています。

ゼミでは地方都市を中心に、およそ50万人前後の人口を持つ地区町村の公共機関と連携し、フィールドワークを行っています。

年々大都市へ人口が流出していくのを防ぐため、どのような取り組みをすれば都市に機能を集積して再開発できるかをテーマに研究がすすめられています。

日本は西欧諸国と比べて都市の変化が早い国だと言われており、10年もすれば大都市でも街並みが大きく変わる特徴があります。

ゼミでは地方都市の10年から15年という期間を研究対象として取り上げ、都市化と緑化などさまざまな視点から研究を進めています。

 失敗ポイントと改善案

一見するときちんと研究内容を説明しているようにも見えますが、これでは卒論のテーマを自分の言葉で説明できているとは言えません。

本人がどうして都市計画に興味を持ったのか、なぜ地方都市の活性へ関心を向けたのかがまったくわからず、何を目指して研究活動をしているのかも不明です。

単に所属ゼミがそうした研究を行っていたので、そのまま参加したというように見受けられます。

改善するなら、なぜ地方都市を活性化すべきと考えたのか、どうしたいからどういう行動をしたのかがわかるように、主体性のある主張を加えましょう。

自分の出身がそうした地方都市だった、旅行やボランティアなどで訪れた現地の人から話を聞いたなど、具体的なエピソードがあれば説得力が生まれます。

100年経っても街並みが変わらないヨーロッパに比べて、なぜ日本はこうも変化が早いのかに関心を持ったということでも良いでしょう。

いずれにせよ、自分の心の動きや行動が相手に伝わる内容にすべきです。

 例文②

私の卒論のテーマは、遺伝子組換え農作物の安全性です。

遺伝子組換え技術にはアグロバクテリウム法とエレクトロポレーション法、パーティクルガン法などがありますが、その中でも比較的新しいパーティクルガン法を対象としています。

遺伝子組換え技術により農作物の品種改良の範囲は大幅に拡大可能だと言われていますが、実際には遺伝子組換え大豆の意外なマイナス面がアメリカでリポートされ、大きな反響を呼びました。

食品の開発とその安全性については90年代後半から日本でも賛否両論が飛びかっていますが、導入された遺伝子が新たに作り出すタンパク質が人体に安全かどうか、アレルゲンとなり得る作用がないかなどが論点です。

遺伝子とともに導入される抗生物質耐性遺伝子が作り出す酵素についても研究が必要とされていますが、最終的に明確な結論には至っていません。

私は従来の農作物と遺伝子組換え農作物の栄養成分を比較し、導入された遺伝子が作り出すタンパク質の環境に対する安全性について評価を試みております。

 失敗ポイントと改善案

研究対象は意義のあることですが、内容が専門的であり専門用語が多いため、面接官が聞いてその場で意味を把握することはおそらく困難でしょう。

相手がたとえ食品加工業界の企業であっても、こうした面接の場でいきなり専門分野の話を始めるのは誤りです。

二次・三次と面接が進み、バイオ専門部署の担当者と面接をする段になれば別かもしれませんが、企業人事の面接官相手に行うべき回答ではないでしょう。

ここで伝えるべきは研究の内容ではなく、なぜバイオテクノロジー食品の安全性に興味を持ったのか、なぜ安全性を確認したいと考えたのかを述べるほうが適切です。

たとえば、実際にはすでに多くのバイオテクノロジー食品がコンビニエンスストアやスーパーマーケットに並び、自分も日常的に口にしている現状を知って驚いたといった動機です。

興味を持ったキッカケ、それに対して起こした行動、得たい結果などに焦点を当てて構成することで、研究に真摯に取り組んでいる姿勢を伝えるほうが正解です。

 例文③

私は、諸外国の冠婚葬祭儀礼をテーマに卒論制作を進めています。

ゼミでは民俗学に所属し、日本での冠婚葬祭と諸外国で行われている冠婚葬祭の違いについて研究を進めてきました。

たとえば成人したことを祝う成人式は日本で馴染みの深い儀礼ですが、同様の意味を持ちながら世界各国の成人の儀礼には大きな差があり、込められた意味もまったく異なることに大変興味を持ちました。

民俗学を専攻したのは言葉の違いから文化の違いに関心を持ったためですが、大学で学ぶうちにもっとグローバルな価値観に強い魅力を感じるようになったのがキッカケです。

卒業までの貴重な時間はできるだけ多く現地の人と交流し、より土着的な情報をもとに文化儀礼の違いを資料にまとめたいと考えております。

 失敗ポイントと改善案

卒論のテーマ自体に企業が指摘を入れることは基本的にありませんが、企業にとって自社との親和性は重要なポイントになります。

民俗学そのものは就職に直接活かせる実学ではありませんので、場合によっては親和性を見出すのは難しい場合もあります。

改善するのであれば、学問そのものではなく、研究のための行動力やコミュニケーション能力の高さを打ち出すほうが得策です。

たとえば情報を引き出すインタビュー経験や対人折衝能力、情報収集能力などの高さをアピールすれば、営業職や接客、コンサルティングなどで活躍できる人物という印象となります。

卒論研究のプロセスで必ず人と関わらなければならない学問領域ですので、そちらのスキルを活かして研究をすすめていることを前面に出すのがおすすめです。

どんな企業でも人と関わる必要はありますので、逆にどこでも通用する人材になり得ます。

 まとめ

就活の面接で卒論のテーマを聞かれたときに、意識すべき5つのポイントについて解説しました。

企業側は研究の内容を詳しく知りたいわけではなく、学生がどんなことに興味を持ち、どのように考えて行動しているかを知りたいと考えています。

逆に言えば、たとえ大きな成果が得られていなくても、問題意識の高さや取り組む姿勢を評価してもらうことで、より良い印象を残すことも可能です。

いずれにしても事前に考えをまとめておかなければ、いきなり答えるのは難しい質問ですので、しっかり準備しておきましょう。

面接が不安?面接に受からない?ウカル面接対策、教えます。​​

就活のプロがあなたの
内定を叶えます!

RECOMMEND この記事を読んだ人はこんな記事も読んでいます

広告掲載をご検討の企業さまへ