「エンジニアの経験を活かして新しい仕事がしたい!」そんな想いを描いているなら技術営業職への転職がおすすめです。本記事では技術営業職の概要から、技術営業職ならではの魅力、そして技術営業職に求められるスキルまで、徹底的に解説していきます。技術営業職への転職を検討しているのなら気になる情報がきっと見つかるはずです。
技術営業職ってどんなもの?
そもそも技術営業職とはどのようなものなのでしょう?端的に言えば「技術について深く理解している営業」ということです。例えばIT系の営業などはその典型といえます。
大規模なITシステムを導入する際など、企業ごとにカスタマイズすることが一般的です。またサーバーは既存のモノを使うのか、新規で導入するのかなど、企業ごとに検討しなくてはならないことが多数あります。ですから、パッケージをハイと渡して即終了というワケにはいきません。
そこで技術営業職の出番です。彼らはIT技術に精通しているため、カスタマイズがどれくらいの規模になるのか、予算や工数などを的確に割り出します。またクライアントの抱える問題を見つけ出し、それに対する解決策を提案することも少なくありません。そこでは技術に対する深い理解が必要となるワケです。
技術営業はIT系の営業のほか、工作機器や電子機器など様々な分野で活躍しています。
営業と技術営業の違い
一般的な営業職と技術営業職の間にはどのような差があるのでしょう?どちらも商品知識を持っており、顧客に提案ができるという意味では変わりません。ただし、商材に大きな差があります。
例えば車の営業であれば、車に関する知識を持っていれば十分です。別に車の開発に携われる必要はありません。一方の技術営業の商材は専門知識が必要となるものです。顧客の状況にあわせ何が必要か明確に見極め、顧客に合わせた商品を提案しなくてはなりません。それを実現するためにはエンジニア並みの知識が求められます。だからこそ技術営業職ではエンジニア出身者が多く活躍しています。
技術営業職の魅力はココ!
続いては技術営業職ならではの魅力について解説していきたいと思います。いずれもエンジニアとは一味違うものばかり。これら魅力にピンときたのなら、技術営業職への転職を検討してみてください。
幅広いスキル・知識が身につく
エンジニアとして働いていく上でもスキルや知識は身につくのですが、どうしても狭くなりがちです。気になる技術はあるけれど、開発中の製品とは関係ないし、勉強する余裕がない…なんて悔しい想いをしたことはありませんか?
一方の技術営業ではとにかく幅広い知識が求められます。自社製品に直接関係がある技術はもちろん、競合する技術についても理解しておかなくてはなりません。多角的な知識を持っているからこそ、自社製品の強みをアピールすることに繋がります。スペシャリストよりもゼネラリストを目指したい。そんな人にとってはかなりの魅力を秘めている職種と言えます。
人脈が広がる
エンジニアとして働いていますと、どうしても自社に籠り切りになりがちです。日々話をするのも同僚のエンジニアばかり。「なんか煮詰まってきた…」なんて感じることもありますよね。
技術営業職の仕事はあくまでも営業。クライアントに会うのが仕事です。外回りだってなんのその。会社に籠って鬱々とするなんてこととは無縁になります(もちろん外回りは外回りで大変なこともありますが)。様々な会社の様々な役職の人と仕事をすることは刺激にもなりますし、人脈が大きく広がっていくことも見逃せないポイントです。
クライアントに直接感謝される
エンジニアとして働いていますと、クライアントと直接話をする機会はまれです。誰がどんな使い方をするのかもわからずに開発をすることも少なくありません。それが積もり積もると仕事に対するモチベーションが下がっていく原因にもなってしまいます。
一方で技術営業職はクライアントとやり取りをするのが仕事です。クライアントとのミーティングを経て、いざ導入という場所にも立ち会います。そして導入後のフォローも欠かせません。そこではクライアントから直接的に感謝されることも多いもの。営業職ならではの喜びです。
技術営業職に求められるスキルとは?
続いては技術営業職に求められるスキルについて見ていきたいと思います。一般的な営業職よりも、より高いレベルが求められるのが技術営業という仕事です。だからこそ以下でご紹介するスキルが重要です。これらスキルにピンときたら、技術営業職向け人材と言えます。
技術に対するバックボーン
技術営業職に求められる最大の要素は技術に対するバックボーンです。エンジニアとしての深い経験が無い限り、技術営業職は務まりません。逆に言えば、その高い技術力があるからこそ、技術営業職という特別な仕事に就けるというワケです。技術営業職には様々なジャンルがあるので、自らの技術が活かせる職場がきっとあるはずです。
クライアントの要望を引き出すヒアリング力
営業職にトラブルはつきものですが、その多くはお互いのコミュニケーション不足が原因です。専門性の高い分野ですから、お互い「これが常識でしょ」という思いがあります。たいていの場合は互いの常識が一致しているため問題は無いのですが、時々互いの常識が食い違い、思わぬトラブルを生み出します。
コミュニケーション不足によるトラブルを未然に防ぐ最良の手段はコミュニケーションを密にすることに他なりません。特にクライアント側の想いをしっかりと受け止める必要があります。そこで重要となるのが「クライアントの要望を引き出すヒアリング力」というワケです。
クライアント側としては「コレは言わなくても常識だよね」という部分にまで踏み込んで、細かく確認していきましょう。ちょっとしたことですが、それだけでミスはずいぶんと減らすことが可能となります。
問題の本質に迫る洞察力
技術営業職には「問題の本質に迫る洞察力」が求められます。技術営業職が活躍するのは高度にプロフェッショナルな現場です。クライアントもプロですから、「この問題を解決したい!」という明確な意識を持っています。それをそのまま受け取っても十分なのですが、優秀な技術営業職はもう一歩踏み込むものです。
クライアントが提示してきた問題の裏には「その問題を引き起こす真の原因」が隠されていることもあります。技術営業職はそこまで考えて、それを解決する手段を提示します。それができるからこそ、クライアントの信頼を勝ち取り、長い付き合いとなるものです。
クライアントを納得させるプレゼン力
技術営業職にはプレゼン力も欠かせません。というのも技術営業職が取り扱う商材は一般的にそれなりの予算が必要となるものです。ですから、現場レベルで判断し、導入するというワケにはいきません。導入に関しては社内の然るべきポジションの人の然るべき決定が必要となるものです。彼ら・彼女らを説得できない限り契約には結び付きません。
然るべきポジションに就いている人が気にすることはやはり費用対効果です。導入することによって、何がどれだけ改善し、どれくらいの収益アップが見込めるのか。それらを明確にして、しっかりとプレゼンすることが欠かせません。プレゼン力に自信がある人にはおすすめの職種です。
最新情報をキャッチする情報収集力
技術営業職は技術周辺のトレンドにも敏感なものです。競合他社の動向を押さえておかなくては、自社製品のメリットを伝えることはできません。あるいはちょっとした技術の革新によって、自分が扱っている商品が陳腐化してしまうことだってありえます。そんな時にはいち早く対策を取らなくてはなりません。
「とにかく新しい技術が好き!」そう言い切れるくらいの想いが必要です。余談ですが、技術営業職として活躍している人の多くは最新のスマホを手に入れたがります。新しい技術を試してみたいからです。
技術営業職を目指すならTOEICは受験しておきたい
技術営業職として活躍するためにはある程度の英語力も求められます。ITにせよ、機械工学にせよ、最新の情報は英語で発表されることが多いからです。それらニュースにだって目を配っておかなくてはなりません。ネイティブのように英語を使える必要はありませんが(もちろんあるに越したことはないのですが)、最新の情報をチェックするレベルは求められます。
ですから、英語力を示すためにも、自身の英語学習のためにも、TOEICの受験をおすすめします。とりあえず600点を超えていればそれなりに評価につながるものです。
英語力は一朝一夕には身につかないもの。イマイチ自信が無い…という人も、とりあえずTOEICの申し込みを済ませましょう。それだけで勉強を始める理由や動機になるものです。そして今日から勉強をスタートさせましょう。単語を1つ覚えればそれだけでも1歩前進です。
まとめ:スキルを活かして技術営業職を目指そう!
技術営業職の概要、技術営業職ならではのやりがい、そして技術営業職に求められるスキルと見てきましたが、気になる情報は見つかりましたか?
エンジニアという仕事もやりがいが多いものですが、技術営業職ではエンジニアとはまた一味違うやりがいを感じられるものです。幅広い知識を身に着けたい人や、社外の人脈を築きたいなんて人は、技術営業職への転職にぜひチャレンジしてみてください。それはきっと新しい世界に繋がっているはずです。
明治大学院卒業後、就活メディア運営|自社メディア「就活市場」「Digmedia」「ベンチャー就活ナビ」などの運営を軸に、年間10万人の就活生の内定獲得をサポート