新卒向け|IT業界で営業職を目指すなら?志望動機の例文から資格の勉強法まで!

新卒向け|IT業界で営業職を目指すなら?志望動機の例文から資格の勉強法まで!

人気の就職先といえばやはりIT業界は外せません。

IT業界には様々な仕事がありますが、人とのやり取りが好きという学生に人気なのが営業職です。

本記事ではIT業界の営業職を目指す皆様に向け、仕事内容の詳細から、求められる人材像、そして内定を勝ち取るための志望動機の書き方からおすすめの資格までご紹介していきます。

志望動機については例文もありますので、併せて参考にしてみてください。

IT業界の営業職ってどんな仕事内容?

そもそもIT業界の営業職とはどんな仕事内容なのでしょう?

営業職ですからモノを売り込むということに間違いはありません。

とはいえ一般的な営業とちょっと異なる部分もあります。

その一つが「形が無いものを売り込む」ということです。

車の営業であれば車という商品があります。

医療機器の営業であれば医療機器があります。

一方でIT営業の場合、案件が取れてはじめてシステムの設計が始まるという世界です。

また開発するシステムの規模にもよりますが、場合によっては数千万円~数億円といったお金が動くこともあります。それだけにIT営業の役割は非常に大きなものです。

IT業界の営業職に求められる5つの能力とは?

さてIT業界の営業職ではどんな能力が求められるのでしょう?

その5つのポイントについて見ていきたいと思います。いずれの能力も肝心です。

ITへの幅広い知識を持っている

一つ目のポイントはITに関する知識です。

一般的な営業であれば製品に関する知識を持っていれば十分に仕事が成り立ちます。

けれどIT営業の場合、形になった商品はありません。

クライアントの要望に応じて、どんなものを作るのかを考えていかなくてはなりません。

たいていの要望はITで実現可能ですが、中には実現不可能なものもあったり、実現できたとしてとにかく時間もお金もかかるなんてものもあります。

それらに対して何でも「できます!」と言っていては仕事になりません。

ITに関する知識をベースとして、色々なことを判断しなくてはなりません。

また、IT営業はさまざまな人とコミュニケーションを図る仕事です。

ITに関するサービスを売り込む対象であるクライアントに加え、システムエンジニアやマーケティング担当者、Webデザイナーなど、ITの知識を前提とした人々とコミュニケーションを図る必要もあります。

そうした人々と円滑に協業するためにも、ITに関する知識は不可欠です。

クライアントの隠れた要望を見つけ出す

クライアントはIT営業に対して様々な要望を出してきます。

「現場でこの情報を入力できるようにしてほしい」であったり「この画面ではこんなデータも参照したい」であったり、あるいは「このデータはあとで修正できるようにしたい」といったものもあるはずです。

それら要望に対して素直に「はい。やります。」とだけ言っていたのではIT営業として失格です。

そもそもクライアントの要望は「作業効率を上げたい」や「情報を利用して的確な経営判断をしたい」といったことに集約されます。

その想いがあるからこそ「現場でこの情報を入力できるようにしてほしい」といった要望が生まれるのです。

では本当に現場で何かの情報を入力できるようになれば作業効率は上がるのでしょうか?それは現場を確認してみないとわかりません。

入力を求められた現場はバタバタと忙しく働いており、何かを入力する余裕なんて無いかもしれません。

あるいはすでに求めるデータを入力している可能性もあります。

そこに対して「新たにデータを入力してください」と言っても効率は下がるのみです。

だとすると、すでに別のシステムが持っているデータを取り出した方が良いかもしれませんし、もっと別の場所でデータを入力すべきなのかもしれません。

そういった、一歩踏み込んだ部分で提案ができてこそ、良いIT営業と言えますし、だからこそ次の仕事にもつながってきます。

クライアントの要望に的確な提案ができる

クライアントの中には「現状に問題があるのは分かっていて、何とかしたいのだけど、何から手を付けて良いのかわからない…」といった悩みを抱えていることもあります。

そんな時こそIT営業の腕の見せ所です。

クライアントが抱えている問題を見つけ出し、それを解決するためのシステムを提案します。

システムを大規模にして無茶な予算を請求しても話は流れてしまいますから、費用対効果もしっかりと考えなくてはなりません。

そういった的確な提案ができてこそ仕事ができるIT営業といえるのです。

工数を的確に割り出せる

IT営業はとにかく仕事を取ってくればよいというワケではありません。

システムをこれから作るという場合、おおよその工数を割り出して、きちんと儲けが出るようにしなくてはなりません。

ITにおける「工数」とは、プロジェクトや業務の実施に必要な時間や労力を指します。

つまり「工数を割り出す」とは、システム開発やサービス提供などのプロジェクトにおいて、作業内容やスケジュールをふまえ、作業に要する時間や労力を算出することです。

工数の算出は、プロジェクトの進行管理やリソースの配分などに重要な役割を果たします。

営業職が適切ではない工数を見積もってしまうと、実際にシステムを作るシステムエンジニアの仕事量が過剰になったり、工数と予算が見合わず儲けに繋がりにくくなったりという事態に繋がりかねません。

そのため、営業職としてもある程度のIT知識を持ち、一定の正確性が担保された工数を見積もるスキルが必要です。

最新技術にアンテナを張る

ITは常に進化を続けています。これまでは不可能と思われていたことも、明日には簡単に実現可能となっている可能性があるほどです。

だからこそIT営業は最新技術にアンテナを張っていなくてはいけません。

そしてその技術が何かに活かせないか考えておく必要があります。

一番情けないのが、クライアントに「〇〇を使えばできるんじゃないですか?」なんて事を言われてしまうことです。

そんなことの無いように、常に新しいことをインプットしておく必要があります。

IT業界の営業:志望動機の書き方

続いては、IT業界の営業職を目指す場合の志望動機の書き方について見ていきましょう。

志望動機は、論理的にわかりやすく伝えることが重要です。

おすすめは、PREP法の活用です。

Point(結論)→Reason(理由)→Example(具体例)→Point(結論の繰り返し)のフレームワークで話すことで、内容をわかりやすく相手に伝えることができます。

結論ファーストで伝えよう

「私の志望動機は〇〇です」「私は〇〇のため御社を志望しています」のように、結論ファーストで話しましょう。

先に結論である志望動機を説明することで、後に続く理由や志望するに至ったエピソード、そのエピソードにおいて自分の考えたことなどの説得力が高まります。

冒頭で述べる結論(Point)の具体例としては、以下のような一文となります。

例文1

Point:御社の営業職として、常に新しいテクノロジーやソリューションに触れ、顧客の課題解決に貢献したいと考え志望いたします。

例文2

Point:御社の営業職として活躍したいと考えた理由は、顧客との信頼関係を大切にし、最適なITソリューションの提供が実現できると感じたためです。

具体的エピソードを盛り込もう

次に、その志望動機に至った理由を端的に説明したあと、その背景の具体的なエピソードを伝えましょう。

学生時代にITに関わったエピソードなどがあれば根拠として強いですが、幼少期に親のWi-Fiを設定した経験、IT以外でも無形物の提供によって人や社会に貢献できた経験など、IT営業職との共通点を見出せるエピソードであればよいでしょう。

以下の例文もご参考ください。

例文1

Reason:私は常にテクノロジーの進化に興味を持ち、顧客の課題解決に最適なソリューションを提供することに喜びを感じます。

Example:きっかけは、最新テクノロジーの研究を行うゼミ活動です。

企業の課題解決プロジェクトにおいて、企業ニーズに合わせ、最新技術を取り入れた最適なソリューションの提案ができた際、大きな喜びを覚えました。

例文2

Reason:私はコミュニケーション能力とテクノロジーへの情熱を活かし、顧客のビジネス成長に寄与したいと考えています。

Example:幼いころからITへの関心が強く、塾講師のアルバイトでITを活用し作業の効率化に繋げた経験があります。

また、塾講師として生徒や保護者と長期的に関係性を築き、形ないものの提供によって他者の成長に貢献するやりがいを感じました。

入社後にどのように貢献できるか伝えよう

最後に、エピソードの中で触れた自分の経験や強みが、入社後どのように活かして貢献できるのかを具体的に伝えましょう。

ここでは、冒頭で伝えた志望動機の内容と一貫性を持たせることも重要です。

最後の結論(Point)の例文としては、以下のようになります。

例文1

Point:御社の営業職では、私の興味関心とゼミ活動の経験を活かし、ニーズに合わせた革新的なテクノロジーソリューションを提供し、顧客の課題解決に繋げることができると考えています。

例文2

Point:私の信頼関係構築力とテクノロジーへの情熱を活かし、顧客への最適なソリューション提案を通して、顧客のビジネス成長に貢献したいと考えています。

自分なら何ができるのかを明確に

皆さんがIT企業の営業職に就いたらいったいどんなことができるのでしょう?

例えばアルバイトで接客経験があるのなら、それをベースとして「お客様とのやり取りが得意」といったアピールをしても良いでしょう。

学会発表などでプレゼン経験を積んでいるのであれば「人前で話すのが得意です」といったことをアピールするのもおすすめです。

いずれも営業として大切なポイントだからです。

皆様のこれまでの経験を考えて、営業として何ができそうなのか、ぜひ一度考えてみてください。

将来のビジョンを伝える

あなたがこの先も長く働いてくれる人かどうかも、大事な選考のポイントです。

入社してすぐに離職してしまうと、その穴を埋めるために採用活動を再度行う必要があり、手間や費用がかかってしまうため、企業は長く活躍できる人を求めています。

そのため、面接の際には将来のことをどう考えているのか、中長期のビジョンを伝えると良いでしょう。

将来のビジョンとは、自分がその企業でどのように働きたいか、またどのように成長していきたいかを示す計画のことです。

ビジョンという言葉は、日本語で展望・理想像という意味を持っています。

将来自分が仕事を通してどうなりたいのかを考え、具体的かつ論理的に話ができるよう、事前に準備しておきましょう。

ほかの就活生との差別化を意識する

多くの就活生が選考を受けるため、ありふれた内容ではなく、印象に残る志望動機を伝えることが大切です。

そのような志望動機を考えるためには、より明確な表現を用いて強いメッセージ性を残すことがポイントです。

あなたが過去に経験したことを、面接官が話を聞いただけで光景が浮かんでくるくらい、できるだけ具体的に伝えることを心がけると良いでしょう。

また、具体的な数字で示すということも有効です。

インターンシップやアルバイトで売り上げを追っていた場合「売り上げが上位だった」ではなく「毎月◯◯円売り上げることができた」など具体的な数字で語りましょう。

ほかの就活生との差別化を意識して、オリジナリティの強い志望動機にすることが大切です。

IT業界の営業:志望動機を伝える際の注意点

志望動機を伝える際に注意すべき点の1つは、待遇面ばかりを主張しないことです。

待遇面の良さだけがその企業の志望動機である場合、企業は「条件が良い会社ならどこでも良いのではないか」と捉えます。

また、志望動機を自分視点にしないことも注意点の1つです。

自分がやりたいことばかりを主張している学生は、企業に貢献できるかどうかが明確ではないと判断されます。

ここからは、志望動機を伝える際の注意点について具体的な内容をお伝えします。

待遇面ばかりを主張しない

志望動機で給与や残業時間、休日などの労働条件面ばかりを主張していると、企業にはマイナスな印象を与えてしまうので注意しましょう。

たとえばあなたの志望動機が「給料が良く、休みも取りやすいホワイト企業だから」という内容である場合、企業は「当社でなくても良いのでは」と捉えます。

条件面を魅力に感じているのであれば、その条件を満たすようなどんな仕事でも良い人だと思われ、意思がない学生だと評価されます。

そのため、志望動機を伝える際は待遇面の話は避け、実際の業務に対する魅力や企業の理念など、企業や仕事に対する内容について話しましょう。

またその際、魅力を感じた理由について具体的なエピソードを交えて話ができると、より高評価につながりやすくなります。

志望動機を自分視点にしない

自分の考えた志望動機が独りよがりなものになっていないか、必ず事前に確認しておきましょう。

企業は面接の際、学生がやりたいことと企業の目指す方向がマッチしているかどうかを見ています。

自分がやりたいことばかりを主張している学生は、企業に貢献できるかどうかが明確ではないと判断されます。

仕事は誰かの役に立つことで成り立つものであり、決して自分1人だけでは完結できません。

自分のやりたいことを伝えるだけでは、周りのことを見られない視野の狭い学生だと見なされ、採用したいとは思われないでしょう。

そのため志望動機の中では、あなたの強みや経験を活かして入社後、企業にどう貢献できるかを具体的に伝えることが大切なのです。

例文でチェック:IT営業の志望動機

例文

私が貴社を志望する理由は、貴社の製造業向け〇〇サービスの「現場の労力を最小限する」というコンセプトに興味を持っているからです。

実家は小さな町工場を経営しており、父が夜中にパソコンに向かう姿をずっと見てきました。

工場の規模は違えど、データの入力といった苦労は製造業につきものだと実感しています。

ITの力でそういった本来的でない作業を最小限に抑えることができれば、製造業にとって大きなメリットがあるはずです。

もともとITの持つ世の中を大きく変えられる力に興味を持っており、IT業界に焦点を絞って就職活動を始めたのですが、製造業向けサービスを提供されているという点で、貴社でぜひ働きたいという思いが強くなりました。

中でも貴社サービスを紹介できる営業職に興味を持っております。

大学ではいくつかの学会発表を経験することができ、人前で話すことには自信を持っております。

そういった経験も営業職で活かせるものと考えております。

IT営業への就職、あるとうれしい資格と勉強法

IT営業にはITに関する知識が必要ということはこれまで述べてきた通りです。

そのためITに関する知識をアピールできれば、就職活動は圧倒的に有利になります。

そして知識を簡単にアピールする方法は資格の取得です。おすすめ資格についてチェックしてきましょう。

どの業種でも最低限必要なスキル:MOS

MOSとは「Microsoft Office specialist」の略であり、Officeの操作や知識を問う資格です。

大学でもOfficeを使う機会があるように、仕事においてもOfficeは多くの場面で活用されています。

Officeは業種問わず必要なスキルですが、特にIT業界の営業職を志望するにあたっては、最低限の資料作成スキルや、エクセルのマクロが書ける、VBAがわかる程度の知識とスキルは持っておくとよいでしょう。

MOSの資格を持っていることで、上記のような一定のパソコンに関する知識とスキルが備わっており、Officeを使った業務が問題なくできることを示せます。

最低限の知識をアピールできる:ITパスポート

ITに関する知識をアピールするのに持って来いなのがITパスポートです。

入門編とはいえれっきとした国家資格ですから、資格欄でしっかりとアピール可能です。

試験では「主記憶装置や副記憶装置」といったテクノロジに関する問題、「ITを企業活動にどう活かすか」といったストラテジに関する問題、そして「どうすればスムースな開発ができるのか」といったマネジメントに関する問題は出題されます。

この出題範囲の幅広さこそ、ITパスポートの価値を高めています。

ITパスポート試験は出題範囲は広いのですが、問われる内容は基本的なものばかりです。そのため参考書1冊を読み込んだ後はとにかく問題を解くことをおすすめします。

いつかは取得したい:ITコーディネータ

実務経験なしに取得することは困難ですが、いつかは目指したい資格としてITコーディネータがあります。

問われる内容は「企業経営にITをいかに活かすか?」ということ。

高度なIT知識はもちろんのこと、企業経営に関する知識も問われます。そのためIT系の資格としては最高難易度の一つです。

番外編:プログラミングスキル

ITの営業では、クライアントがITに関するスキルや知識を持っている場合や、システムエンジニアのようなプログラミングの専門職に商品やサービスを売り込むことが求められる場合もあります。

その中で、相手の要望を汲み取って適切な提案に繋げたり、プロジェクトの工数を考えたりすることにおいて、自身もコーディングのスキルを備えているとかなりのアドバンテージとなります。

プログラミングのさわりとしては、Excelのマクロを書くためのVBAや、Pythonの学習がおすすめです。

他にもC言語、Java、JavaScript、C++、PHP、Rubyなど様々なプログラミング言語が存在します。

どんなシステムを作るのかによって使う言語が異なるため、営業職としては網羅的に知識を持っておくと有利です。

まとめ:興味があるのならIT業界の営業職に挑戦しよう!

IT業界の営業職について仕事内容、求められる能力、志望動機の書き方、そしておすすめの資格とご紹介してきましたが、気になる情報は見つかりましたか?

IT営業はIT企業とクライアントとをつなぐ大切な役割を果たす仕事です。

それだけにやりがいも大きく、プロジェクトがうまくいったときの喜びもひとしおです。もしIT営業に興味があるというのなら、ぜひ挑戦してみてください。そこにはきっと素敵な未来が待っているはずです。

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