人気の就職先といえばやはりIT業界は外せません。
IT業界には様々な仕事がありますが、人とのやり取りが好きという学生に人気なのが営業職です。
本記事ではIT業界の営業職を目指す皆様に向け、仕事内容の詳細から、求められる人材像、そして内定を勝ち取るための志望動機の書き方からおすすめの資格までご紹介していきます。
志望動機については例文もありますので、併せて参考にしてみてください。
- IT営業とは
- IT営業に求められる能力
- IT営業の志望動機の書き方
- 志望動機の例文4選
- IT業界に興味がある人
- 営業職に興味がある人
- IT業界の営業職の志望動機を参考にしたい人
目次[目次を全て表示する]
【IT営業の志望動機】新卒や未経験からIT営業は難しい?
結論として、新卒や未経験の人でもIT関連の営業職に就くことは十分に可能です。
最も重要なことは、今、知識がなくとも「後々活躍できる人物になる可能性が高い」というポテンシャルを面接官にアピールすることです。
一部で「未経験や新卒の人がIT営業を目指すのは難しい」と言われるのは、アピールが足りていないからであるため、自分が成長できる余地を示せれば十分にIT営業を目指すことは可能といえます。
【IT営業の志望動機】IT営業の仕事内容
IT営業の仕事内容は、顧客の課題ヒアリングからソリューション提案、導入支援やアフターフォローまで幅広いプロセスを担当する点が特徴です。
単にシステムやクラウドサービスを販売するのではなく、業務改善やDX推進をゴールにした提案活動が求められます。
そのためIT営業の志望動機を考える際は、どの業務に魅力を感じるのかを理解しておくことが重要です。
ここではIT営業の仕事内容を具体的なステップに分けて解説し、就活生がイメージしやすいように整理していきます。
1. 顧客の課題ヒアリング(要件把握)
IT営業の仕事内容は、まず顧客の現状を把握し、課題をヒアリングするところから始まります。
どの業務にムダが多いのか、どの部署でトラブルが起きやすいのかなど、日々の業務フローを丁寧に確認していきます。
この段階で大切なのは、自社サービスを売り込む視点ではなく、顧客の立場に立って話を聞く姿勢です。
例えば、在庫管理が属人的になっている企業であれば、担当者への負担やミス発生の頻度などを具体的に聞き出します。
さらに、経営層が中長期的に目指している方向性を理解することで、システム導入の優先度や投資の考え方も見えてきます。
このように、ヒアリングは単なる聞き取り作業ではなく、課題の構造を整理し、後工程の提案につなげるための重要なプロセスです。
IT営業の志望動機では、アルバイトやゼミ活動で相手のニーズを深く聞き出した経験を振り返り、課題ヒアリングに活かせる自分の強みとしてアピールできると内容に一貫性が生まれます。
2. 課題に合わせたソリューション提案
ヒアリングで整理した課題をもとに、IT営業は最適なソリューションを組み立てていきます。
ここでは、自社が扱うシステムやクラウドサービスをそのまま当てはめるのではなく、顧客の業種や規模、予算感に応じた提案内容にすることが重要です。
例えば、人手不足に悩む中小企業に対しては、業務自動化ツールやクラウド型グループウェアを組み合わせることで、少ない人数でも回せる体制を提案できます。
また、大企業であれば既存システムとの連携やセキュリティ要件を踏まえた上で、段階的な導入プランを提示することもあります。
ソリューション提案では、機能の紹介だけでなく、導入前後でどのように業務が変わるのかを具体的に示すことが求められます。
そのため、提案書には費用対効果や業務時間の削減イメージなど、経営層が意思決定しやすい情報も盛り込みます。
IT営業の志望動機では、ゼミのプロジェクトやインターンで資料作成やプレゼンを工夫した経験を振り返り、相手の課題に即した提案内容を考え抜いたエピソードとして紐づけると説得力が高まります。
3. 技術部門との連携(プリセールス・SEとの調整)
IT営業は顧客の窓口として動きますが、実際のシステム設計や検証は技術部門が担当するため、社内連携が不可欠です。
顧客から聞き取った要件をプリセールスやSEに共有し、実現可能性やシステム構成、必要な開発工数などをすり合わせていきます。
ここでコミュニケーションが不足すると、提案した内容と実際の仕様にズレが生じ、プロジェクト全体に悪影響を与えかねません。
そのため、IT営業には技術用語をかみ砕いて理解し、自分の言葉で説明できるレベルまで落とし込む姿勢が求められます。
例えば、クラウド移行のプロジェクトであれば、サーバー構成やセキュリティ要件など専門性の高いテーマについて、技術部門と何度も打ち合わせを重ねることになります。
その上で、顧客にとって分かりやすい形に整理して再度説明する役割を担います。
IT営業の志望動機では、学内プロジェクトやサークル活動などで、立場の異なるメンバー同士の意見を調整した経験を振り返り、橋渡し役として動いた経験として具体的に書くと、技術部門との連携に向いている人材であることをアピールできます。
4. 見積作成・契約交渉
提案内容が固まると、IT営業は見積書の作成や契約条件の調整に入ります。
見積作成では、ライセンス費用や初期導入費用、保守サポート費用などを整理し、顧客が判断しやすい形で提示することが重要です。
また、コンペ形式で複数社が提案するケースでは、コストだけでなく、サポート体制や将来の拡張性といった付加価値も比較されます。
そのため、IT営業は単に価格を下げるのではなく、顧客にとって納得度の高い投資であることを丁寧に説明する必要があります。
さらに、契約交渉の場では、支払い条件や導入スケジュールなど、双方の都合を踏まえた着地点を探る力も求められます。
大規模案件では、法務部門や購買部門が関わることも多く、社内外を巻き込みながら話を進めていきます。
IT営業の志望動機では、予算管理や数値目標に向き合った経験を取り上げ、数字を意識しながら相手と合意形成していく姿勢をアピールすると、見積作成や契約交渉の業務とのつながりを示しやすくなります。
5. 導入支援・プロジェクト推進
契約が締結された後も、IT営業の仕事は続きます。
実際のシステム導入プロジェクトがスムーズに進むよう、スケジュール調整や進捗管理を行う役割も担います。
導入フェーズでは、技術部門と顧客側の担当者が多く関わるため、認識のズレや行き違いが起きやすいタイミングでもあります。
そこでIT営業は、定例ミーティングの場を設けたり、タスクの抜け漏れがないか確認したりしながら、全体の進行をサポートします。
例えば、新基幹システムの入れ替えプロジェクトでは、テスト期間や本番移行日を慎重に設定しなければ、業務に大きな影響が出てしまいます。
そのため、繁忙期を避けるなど、顧客のビジネスサイクルを理解した上で導入計画を立てることが重要です。
IT営業の志望動機では、学園祭の実行委員や長期インターンでのプロジェクト経験を例に挙げ、多くの関係者を巻き込みながら物事を前に進めたエピソードとして語ると、導入支援やプロジェクト推進の業務との関連性を示せます。
6. 導入後のフォロー・追加提案(アップセル/クロスセル)
システムやサービスの導入が完了した後も、IT営業の仕事は終わりではありません。
日常的な問い合わせ対応や定期的なフォローを通じて、顧客がサービスを十分に活用できているかを確認します。
運用が軌道に乗る中で、新たな課題が見えてくることも多く、その改善策として追加機能の提案や別サービスの紹介を行うのがアップセルやクロスセルです。
例えば、まずはチャットツールを導入し、その後ナレッジ共有の課題が浮かび上がってきたタイミングで、社内ポータルシステムを提案するといった流れが挙げられます。
こうした継続的な提案活動には、短期的な売上だけでなく、顧客の成長や成功を一緒に目指す視点が不可欠です。
信頼関係が築けていれば、顧客側から新規プロジェクトの相談をもらえることもあり、長期的な取引につながります。
IT営業の志望動機では、リピーターが増えた経験や、同じ相手と継続的に関係を築いたエピソードを取り上げ、一度きりではなく長く伴走する営業スタイルに魅力を感じていることを示すと、導入後フォローの仕事内容への理解度をアピールできます。
【IT営業の志望動機】IT営業とシステムエンジニアの違い
次はIT営業とシステムエンジニアの違いについて解説していきます。
それぞれの違いについて、理解しておくことで志望動機がさらに書きやすくなります。
| IT営業 | 項目 | システムエンジニア |
|---|---|---|
| 顧客課題を把握し、最適なソリューションを提案する | 主な役割 | システムの設計・開発・導入を担当する技術職 |
| 課題整理〜提案〜契約〜フォローまで幅広く担当 | 関わるフェーズ | 要件定義〜設計〜開発〜テスト〜導入などの技術工程 |
| ヒアリング力、提案力、コミュニケーション力 | 必要なスキル | プログラミング、設計力、技術理解、問題解決力 |
| 顧客の課題を基に最適なITサービスを組み立てて提案 | 仕事内容 | 設計書作成、プログラム開発、検証などの技術作業 |
| 顧客と技術部門の橋渡し役として調整を行う | 社内連携 | 営業の要件をもとに技術的な実現方法を検討する |
| 提案内容・案件獲得・顧客満足度が評価基準になる | 評価されるポイント | 品質・納期・技術課題の解決力が主要な評価基準 |
| 顧客の課題解決に直接貢献できる点が魅力 | やりがい | 自身の設計したシステムが形として残る点が魅力 |
【IT営業の志望動機】IT業界の営業職に求められる5つの能力とは?
さてIT業界の営業職ではどんな能力が求められるのでしょう?
その5つのポイントについて見ていきたいと思います。いずれの能力も肝心です。
- ITへの幅広い知識を持っている
- クライアントの隠れた要望を見つけ出す
- クライアントの要望に的確な提案ができる
- 工数を的確に割り出せる
- 最新技術にアンテナを張る
ITへの幅広い知識を持っている
一つ目のポイントはITに関する知識です。
一般的な営業であれば製品に関する知識を持っていれば十分に仕事が成り立ちます。
けれどIT営業の場合、形になった商品はありません。
クライアントの要望に応じて、どんなものを作るのかを考えていかなくてはなりません。
たいていの要望はITで実現可能ですが、中には実現不可能なものもあったり、実現できたとしてとにかく時間もお金もかかるなんてものもあります。
それらに対して何でも「できます!」と言っていては仕事になりません。
ITに関する知識をベースとして、色々なことを判断しなくてはなりません。
また、IT営業はさまざまな人とコミュニケーションを図る仕事です。
ITに関するサービスを売り込む対象であるクライアントに加え、システムエンジニアやマーケティング担当者、Webデザイナーなど、ITの知識を前提とした人々とコミュニケーションを図る必要もあります。
そうした人々と円滑に協業するためにも、ITに関する知識は不可欠です。
クライアントの隠れた要望を見つけ出す
クライアントはIT営業に対して様々な要望を出してきます。
「現場でこの情報を入力できるようにしてほしい」であったり「この画面ではこんなデータも参照したい」であったり、あるいは「このデータはあとで修正できるようにしたい」といったものもあるはずです。
それら要望に対して素直に「はい。やります。」とだけ言っていたのではIT営業として失格です。
そもそもクライアントの要望は「作業効率を上げたい」や「情報を利用して的確な経営判断をしたい」といったことに集約されます。
その想いがあるからこそ「現場でこの情報を入力できるようにしてほしい」といった要望が生まれるのです。
では本当に現場で何かの情報を入力できるようになれば作業効率は上がるのでしょうか?それは現場を確認してみないとわかりません。
入力を求められた現場はバタバタと忙しく働いており、何かを入力する余裕なんて無いかもしれません。
あるいはすでに求めるデータを入力している可能性もあります。
そこに対して「新たにデータを入力してください」と言っても効率は下がるのみです。
だとすると、すでに別のシステムが持っているデータを取り出した方が良いかもしれませんし、もっと別の場所でデータを入力すべきなのかもしれません。
そういった、一歩踏み込んだ部分で提案ができてこそ、良いIT営業と言えますし、だからこそ次の仕事にもつながってきます。
クライアントの要望に的確な提案ができる
クライアントの中には「現状に問題があるのは分かっていて、何とかしたいのだけど、何から手を付けて良いのかわからない…」といった悩みを抱えていることもあります。
そんな時こそIT営業の腕の見せ所です。
クライアントが抱えている問題を見つけ出し、それを解決するためのシステムを提案します。
システムを大規模にして無茶な予算を請求しても話は流れてしまいますから、費用対効果もしっかりと考えなくてはなりません。
そういった的確な提案ができてこそ仕事ができるIT営業といえるのです。
工数を的確に割り出せる
IT営業はとにかく仕事を取ってくればよいというワケではありません。
システムをこれから作るという場合、おおよその工数を割り出して、きちんと儲けが出るようにしなくてはなりません。
ITにおける「工数」とは、プロジェクトや業務の実施に必要な時間や労力を指します。
つまり「工数を割り出す」とは、システム開発やサービス提供などのプロジェクトにおいて、作業内容やスケジュールをふまえ、作業に要する時間や労力を算出することです。
工数の算出は、プロジェクトの進行管理やリソースの配分などに重要な役割を果たします。
営業職が適切ではない工数を見積もってしまうと、実際にシステムを作るシステムエンジニアの仕事量が過剰になったり、工数と予算が見合わず儲けに繋がりにくくなったりという事態に繋がりかねません。
そのため、営業職としてもある程度のIT知識を持ち、一定の正確性が担保された工数を見積もるスキルが必要です。
最新技術にアンテナを張る
ITは常に進化を続けています。これまでは不可能と思われていたことも、明日には簡単に実現可能となっている可能性があるほどです。
だからこそIT営業は最新技術にアンテナを張っていなくてはいけません。
そしてその技術が何かに活かせないか考えておく必要があります。
一番情けないのが、クライアントに「〇〇を使えばできるんじゃないですか?」なんて事を言われてしまうことです。
そんなことの無いように、常に新しいことをインプットしておく必要があります。
【IT営業の志望動機】IT営業に向いている人
IT営業はシステムやクラウドサービスなど、形の見えにくい商材を提案する仕事のため、向いている人には共通した特徴があります。
論理的な説明力やコミュニケーション力だけでなく、IT業界の変化を楽しめる姿勢も欠かせません。
また顧客の課題を深く理解し、自社サービスを組み合わせて最適なソリューションを考える発想力も重要です。
IT営業の志望動機を考える際は、自分がどのような場面で強みを発揮できるかを整理し、向いている人の特徴と照らし合わせて言語化していくことが大切です。
論理的に物事を考え、分かりやすく伝えられる人
IT営業に向いている人の代表的な特徴として、論理的思考力と説明力の高さが挙げられます。
ITソリューションは専門用語も多く、顧客の担当者が必ずしも技術に詳しいとは限りません。
そのため、難しい技術をかみ砕き、なぜ導入が必要なのか、導入によってどのような効果が期待できるのかを筋道立てて説明する力が求められます。
特にBtoBのIT営業では、現場担当者だけでなく、決裁権を持つ管理職や経営層にも納得してもらう必要があります。
相手の立場や関心に合わせて話の構成を組み立て、資料や図を用いながら伝える力がある人は、IT営業の志望動機との親和性が高いと言えます。
ゼミでのプレゼン経験や長期インターンでの提案経験など、自分の論理的な伝え方が評価されたエピソードがある場合は、具体的に盛り込むことで説得力のある志望動機につながります。
新しい技術やサービスへの興味関心が強い人
IT業界は変化のスピードが速く、次々と新しいクラウドサービスやツールが登場する業界です。
そのため、IT営業に向いている人は、技術の詳細を全て理解していなくても、新しいサービスに対して自然と興味がわき、自分から調べてみたくなるタイプであることが多いです。
日頃からニュースサイトやテック系メディアをチェックしたり、身近なアプリやWebサービスの仕組みに関心を持ったりする姿勢は、入社後のキャッチアップにも大きく影響します。
IT営業の志望動機を書く際には、どのようなITサービスに魅力を感じたのか、そのサービスが社会やビジネスをどう変えると感じたのかを言語化すると良いでしょう。
単にIT業界は成長しているからという理由だけでなく、自分なりの関心軸を語れると企業側もイメージしやすくなります。
例えば、業務効率化やデータ活用、DX支援など、自分が特に関心を持っている領域と結びつけて、なぜIT営業としてその変化を現場に届けたいのかまで踏み込んで書くことがポイントです。
顧客視点で課題に向き合い、粘り強く行動できる人
IT営業は単に製品を売るのではなく、顧客の業務プロセスや組織体制を理解したうえで、最適なソリューションを提案する仕事です。
そのため、顧客の話を丁寧に聞き、表面的な要望の裏側にある真の課題を探る姿勢が求められます。
ヒアリングを重ねる中で、当初想定していた提案内容を見直したり、技術部門と連携しながら構成を練り直したりすることも少なくありません。
導入後も運用サポートや追加提案を行うなど、長期的な関係構築が必要になる点もIT営業の特徴です。
こうしたプロセスを楽しめる人は、結果として顧客からの信頼を集め、大きなプロジェクトを任される機会も増えていきます。
アルバイトやサークル活動などで、課題解決に向けて地道に取り組んだ経験がある場合は、顧客の課題を自分ごととして捉え、最後までやり遂げる姿勢として志望動機に結びつけると、IT営業に向いている人材であることをアピールしやすくなります。
【IT営業の志望動機】IT営業に向いていない人
一方で、IT営業の仕事には向いていない人の特徴も存在します。
自分の性格や働き方のイメージとミスマッチがあると、入社後にギャップを感じやすくなります。
IT営業の志望動機を考える際には、向いている面だけでなく、向いていない人の特徴も理解しておくことが大切です。
あえてギャップを自覚したうえで、どのように克服していくのかまで考えることで、よりリアルで納得感のある志望動機につながります。
変化を避け、学び続ける意欲が低い人
IT営業に向いていない人の典型例として、変化をできるだけ避けたいと考え、同じ業務を繰り返すことに安心感を覚えるタイプが挙げられます。
IT業界は技術トレンドや提供するサービスが数年単位で変わっていくため、入社後も継続的なインプットが欠かせません。
新しい用語や概念に触れたときに難しそうだからと距離を置いてしまうと、提案の幅も狭まり、顧客からの信頼にも影響します。
また、自主的に勉強会へ参加したり、社内のナレッジを活用したりする姿勢がないと、チームの中で成長スピードに差がつきやすくなります。
IT営業として活躍するためには、変化を負担ではなく学びの機会と捉えられるマインドが重要です。
もし現時点で新しいことが苦手だと感じる場合は、小さな学びの習慣から始めて、変化に前向きに向き合える自分に近づけるかどうかを自己分析の材料にすると良いでしょう。
コミュニケーションを避け、一人で完結させたい人
IT営業は、社内外の多くの人と関わりながら仕事を進める職種です。
顧客との折衝だけでなく、エンジニアやカスタマーサポート、パートナー企業など、さまざまなステークホルダーと調整する場面が日常的にあります。
そのため、人とのコミュニケーションを極力避けたい、一人で黙々と作業していたいという志向が強い人にとっては、ストレスを感じやすい環境になりがちです。
メールやチャットだけで完結させようとすると、細かなニュアンスが伝わらず、トラブルの原因になることもあります。
一方で、コミュニケーションが得意でなくても、相手の話をきちんと聞こうとする姿勢や、自分の考えを伝えようとする努力があれば、少しずつスキルを伸ばしていくことは可能です。
自分がどの程度まで人と関わる仕事を望んでいるのかを整理し、IT営業のように関係者と連携しながら成果を出す働き方に納得できるかを考えることが、志望動機の精度を高めるうえで重要になります。
数字目標やプレッシャーに過度に弱い人
多くのIT営業では、売上や契約件数などの目標数字が設定されます。
目標達成に向けて行動を振り返り、案件の優先度を見直しながら営業活動を組み立てていくことが求められます。
このような環境において、数字に対するプレッシャーを必要以上に恐れ、結果だけに意識が向きすぎてしまう人は、精神的な負担を大きく感じてしまう可能性があります。
IT営業はチームで目標を追う文化を持つ企業も多く、周囲と協力しながら取り組むことでプレッシャーを分散できる側面もあります。
しかし、目標管理そのものを避けたいと感じる場合は、ミスマッチに発展するリスクが高いと言えます。
志望動機を考える際には、アルバイトや部活動などで数字目標に向き合った経験を振り返り、プレッシャーを成長の機会として捉えられるかどうかを自問自答することが大切です。
【営業職の志望動機】志望動機の構成はPREP法で作ろう!

志望動機を書く際には構成を意識して書くことで論理的で分かりやす文章を作ることができます。
具体的にはPREP法を使うとよいでしょう。これはビジネスの場でも用いられる手法であり、ESや履歴書だけでなく、面接で話すときにも意識しましょう。
「Point(結論)」→「Reason(理由)」→「Example(具体的なエピソード)」→「Point(結論)」の順で構成する手法。
この順番で話すと自然に論理構造が意識できている文章がつくれる。
Point(結論)
まずは「なぜその企業を志望するのか」を簡潔に書きましょう。
ESや履歴書などのでは最初の1行目が最も重要とされているため、できるだけわかりやすく、伝えたい内容をしっかり伝えられるようにしましょう。
この結論の部分をおろそかにすると、応募数の多い会社では最後まで志望動機を見てくれない場合もあるので気を付けましょう。読み手が理解しやすい書き出しを意識することで、企業の目に留まり、しっかりとアピールできるでしょう。
- 「〇〇という企業理念に共感し、志望しました。」
- 「△△という事業に興味があり、志望しました。」
- 「〇〇というスキルを活かしたいと思い、志望しました。」
- 「〇〇を実現したいため志望しました。」
Reason(理由)
結論を書いたら、必ずそれに対する理由や根拠を書きましょう。
書き出しでグッと興味を掴むワンフレーズは、インパクトこそ絶大ですが抽象的です。そのため、結論に説得力を持たせるため、詳しい根拠を書く必要があります。
- 「貴社の〇〇というサービスを利用した際に感動しました。」
- 「アルバイトで〇〇の必要性を感じ、それに力を入れている貴社に興味を持ちました。」
- 「大学で〇〇の分野に興味を持っており、将来はその分野を広げる仕事がしたいと思うようになりました。」
Example(具体的なエピソード)
結論と理由を述べたら、それにいたった具体的なエピソードや実体験を述べましょう。
その志望動機を考えるに至った自分のこれまでの経験があるはずです。それを述べることで、志望動機に根拠を持たせることができ、説得力の高い志望動機を作成することができます。
また、志望動機が同じような学生は多く存在しますが、根拠となるエピソードによって自分の志望動機にオリジナリティーが埋めれるため、差別化をしやすくなります。
- 「学生時代のアルバイトの経験で〇〇に疑問を持つようになり、これを解決したいと考えた。」
- 「長期インターンの経験で〇〇の面白さを感じ、将来は〇〇を突き詰めていきたいと考えるようになった。」
Point(結論)
最後に結論を述べていきます。最初に述べた結論とは異なり、「入社後に成し遂げたい事」や「貢献したい事」といった入社への意気込みを重点的に述べましょう。
この部分は志望動機の最後の締めになるため、意気込みや志望度の高さを採用側に伝えるように意識しましょう。
- 「このような経験から御社(貴社)を強く志望し、入社後は〇〇に挑戦したいです。」
- 「この経験から〇〇の部分で貢献していきたいです。」
【IT営業の志望動機】志望動機を伝える際の注意点
志望動機を伝える際に注意すべき点の1つは、待遇面ばかりを主張しないことです。
待遇面の良さだけがその企業の志望動機である場合、企業は「条件が良い会社ならどこでも良いのではないか」と捉えます。
また、志望動機を自分視点にしないことも注意点の1つです。
自分がやりたいことばかりを主張している学生は、企業に貢献できるかどうかが明確ではないと判断されます。
ここからは、志望動機を伝える際の注意点について具体的な内容をお伝えします。
- 待遇面ばかりを主張しない
- 志望動機を自分視点にしない
待遇面ばかりを主張しない
志望動機で給与や残業時間、休日などの労働条件面ばかりを主張していると、企業にはマイナスな印象を与えてしまうので注意しましょう。
たとえばあなたの志望動機が「給料が良く、休みも取りやすいホワイト企業だから」という内容である場合、企業は「当社でなくても良いのでは」と捉えます。
条件面を魅力に感じているのであれば、その条件を満たすようなどんな仕事でも良い人だと思われ、意思がない学生だと評価されます。
そのため、志望動機を伝える際は待遇面の話は避け、実際の業務に対する魅力や企業の理念など、企業や仕事に対する内容について話しましょう。
またその際、魅力を感じた理由について具体的なエピソードを交えて話ができると、より高評価につながりやすくなります。
志望動機を自分視点にしない
自分の考えた志望動機が独りよがりなものになっていないか、必ず事前に確認しておきましょう。
企業は面接の際、学生がやりたいことと企業の目指す方向がマッチしているかどうかを見ています。
自分がやりたいことばかりを主張している学生は、企業に貢献できるかどうかが明確ではないと判断されます。
仕事は誰かの役に立つことで成り立つものであり、決して自分1人だけでは完結できません。
自分のやりたいことを伝えるだけでは、周りのことを見られない視野の狭い学生だと見なされ、採用したいとは思われないでしょう。
そのため志望動機の中では、あなたの強みや経験を活かして入社後、企業にどう貢献できるかを具体的に伝えることが大切なのです。
【IT営業の志望動機】IT営業の志望動機4選
ここまで、IT業界の志望動機を作成するにあたっての書き方や求められている能力、注意点などについて紹介してきました。
ここからは、実際の例文を一緒に確認してみましょう。
未経験の場合と、営業関連、またはIT関連の経験がある人の例に分けて紹介しているため、自分に最も近い立場の人の例文を中心に、参考にしてみてください。
未経験の例文
例文
私が貴社を志望する理由は、貴社の製造業向け〇〇サービスの「現場の労力を最小限する」というコンセプトに興味を持っているからです。
実家は小さな町工場を経営しており、父が夜中にパソコンに向かう姿をずっと見てきました。
工場の規模は違えど、データの入力といった苦労は製造業につきものだと実感しています。
ITの力でそういった本来的でない作業を最小限に抑えることができれば、製造業にとって大きなメリットがあるはずです。
もともとITの持つ世の中を大きく変えられる力に興味を持っており、IT業界に焦点を絞って就職活動を始めたのですが、製造業向けサービスを提供されているという点で、貴社でぜひ働きたいという思いが強くなりました。
中でも貴社サービスを紹介できる営業職に興味を持っております。
大学ではいくつかの学会発表を経験することができ、人前で話すことには自信を持っております。
そういった経験も営業職で活かせるものと考えております。
未経験の例文
例文
私が貴社を志望する理由は、貴社の先進的なハードウェア製品を広く市場に展開し、さらに多くの顧客にその価値を直接伝えたいと考えているからです。
貴社の製品はその技術的な優位性と革新性で業界をリードしており、私自身も使い勝手の良さと高性能を実感しております。
私は大学時代、ITパスポートの資格を取得したことで基本的なIT知識を身につけ、さらにボランティア活動を通じて多様な背景を持つ人々とコミュニケーションを取る機会が多くありました。
これにより、異なるニーズに応じた説明の仕方を学び、さまざまな顧客に対する適切なアプローチ方法を磨くことができました。
また、貴社について調べれば調べるほど、貴社の製品が多くの業界でどれほど評価されているかを知り、さらに強く志望するようになりました。
貴社においては、これまでの経験を活かし、営業職として働きながら、顧客一人ひとりのニーズに合わせた最適なソリューションを提案し、貴社の市場シェア拡大に貢献できると確信しています。
経験ありの例文
例文
私が貴社を志望する理由は、以前の営業職で培った対話力を貴社で活かして、さらなるビジネスの成長に貢献したいと考えているからです。
また、以前、貴社のサービスを利用した際、一気に業務の効率性が上がり、貴社の製品とサービスがいかに実用的かつ価値あるものであるかを学び、多くの人に広めたいと感じました。
前職でITサービスの営業を担当していた際、私は大規模なプロジェクトでリードセールスを担当しました。
顧客のニーズに応じたカスタマイズ提案を行い、その結果、顧客満足度を大幅に向上させることができました。
特に貴社のサービスを活用したプレゼンテーションでは、その明確さと効果の高さが評価され、大きな契約につながりました。
このような経験から、貴社製品の強みと市場でのポテンシャルを深く理解しています。
これらの経験を活かし、貴社での業務では、私の強みである対話力と顧客への説明能力を最大限に発揮し、さらに多くの企業に貴社の技術がもたらす利益をより多くの顧客に伝えたいと考えています。
経験ありの例文
例文
私が貴社を志望する理由は、前職で培ったITに関する専門知識と営業力を活かして、貴社の更なる発展に貢献することです。
私はこれまでのキャリアで情報技術を活用した効率的なビジネスソリューションの提案を行ってきました。
特に、あるアパレルブランドの在庫管理の問題を解決した経験が印象に残っています。
私はまずヒアリングを徹底的に行い、クライアントのニーズを詳細に分析し、具体的なITソリューションを提案・導入しました。
その結果、クライアントの業務効率が大幅に向上し、年間の在庫コストが約20%削減されました。
この経験から、貴社の技術を活用すれば、さらに大きな影響を業界に与えることができると確信しています。
私は貴社でのキャリアを通じて、自らのIT知識と営業力をさらに磨き上げ、貴社の製品がより多くの業界で必要とされる存在となるよう尽力します。
また、新しい市場への進出や新規顧客の獲得にも積極的に関与し、貴社の長期的な成長に貢献したいと考えております。
【IT営業の志望動機】あるとうれしい資格と勉強法
IT営業にはITに関する知識が必要ということはこれまで述べてきた通りです。
そのためITに関する知識をアピールできれば、就職活動は圧倒的に有利になります。
そして知識を簡単にアピールする方法は資格の取得です。おすすめ資格についてチェックしてきましょう。
どの業種でも最低限必要なスキル:MOS
MOSとは「Microsoft Office specialist」の略であり、Officeの操作や知識を問う資格です。
大学でもOfficeを使う機会があるように、仕事においてもOfficeは多くの場面で活用されています。
Officeは業種問わず必要なスキルですが、特にIT業界の営業職を志望するにあたっては、最低限の資料作成スキルや、エクセルのマクロが書ける、VBAがわかる程度の知識とスキルは持っておくとよいでしょう。
MOSの資格を持っていることで、上記のような一定のパソコンに関する知識とスキルが備わっており、Officeを使った業務が問題なくできることを示せます。
最低限の知識をアピールできる:ITパスポート
ITに関する知識をアピールするのに持って来いなのがITパスポートです。
入門編とはいえれっきとした国家資格ですから、資格欄でしっかりとアピール可能です。
試験では「主記憶装置や副記憶装置」といったテクノロジに関する問題、「ITを企業活動にどう活かすか」といったストラテジに関する問題、そして「どうすればスムースな開発ができるのか」といったマネジメントに関する問題は出題されます。
この出題範囲の幅広さこそ、ITパスポートの価値を高めています。
ITパスポート試験は出題範囲は広いのですが、問われる内容は基本的なものばかりです。そのため参考書1冊を読み込んだ後はとにかく問題を解くことをおすすめします。
いつかは取得したい:ITコーディネータ
実務経験なしに取得することは困難ですが、いつかは目指したい資格としてITコーディネータがあります。
問われる内容は「企業経営にITをいかに活かすか?」ということ。
高度なIT知識はもちろんのこと、企業経営に関する知識も問われます。そのためIT系の資格としては最高難易度の一つです。
番外編:プログラミングスキル
ITの営業では、クライアントがITに関するスキルや知識を持っている場合や、システムエンジニアのようなプログラミングの専門職に商品やサービスを売り込むことが求められる場合もあります。
その中で、相手の要望を汲み取って適切な提案に繋げたり、プロジェクトの工数を考えたりすることにおいて、自身もコーディングのスキルを備えているとかなりのアドバンテージとなります。
プログラミングのさわりとしては、Excelのマクロを書くためのVBAや、Pythonの学習がおすすめです。
他にもC言語、Java、JavaScript、C++、PHP、Rubyなど様々なプログラミング言語が存在します。
どんなシステムを作るのかによって使う言語が異なるため、営業職としては網羅的に知識を持っておくと有利です。
【IT営業の志望動機】興味があるのならIT業界の営業職に挑戦しよう!
IT業界の営業職について仕事内容、求められる能力、志望動機の書き方、そしておすすめの資格とご紹介してきましたが、気になる情報は見つかりましたか?
IT営業はIT企業とクライアントとをつなぐ大切な役割を果たす仕事です。
それだけにやりがいも大きく、プロジェクトがうまくいったときの喜びもひとしおです。もしIT営業に興味があるというのなら、ぜひ挑戦してみてください。そこにはきっと素敵な未来が待っているはずです。
明治大学院卒業後、就活メディア運営|自社メディア「就活市場」「Digmedia」「ベンチャー就活ナビ」などの運営を軸に、年間10万人の就活生の内定獲得をサポート






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