はじめに
就活が気になりだしますと「何とか有利に進めたいなぁ…」なんてことを考えるもの。
そのために有効なのは資格の取得です。エントリーシートの資格欄に記載しておくだけで、評価がアップするのですから、それを使わない手はありません。
本記事では理系学生におすすめの資格5選についてお届けします。それぞれの概要と就活に有利になる理由をしっかりと解説しています。
さらには理系学生が就職活動を進めるためのポイントについても解説しています。
就職活動を前にした理系学生に役立つ情報満載ですから、ぜひ本文をチェックしてみてください。
【理系大学生におすすめの資格】理系に限らず、資格はあった方が就職に有利
さて、就職活動を控えた皆様。そもそもの話として資格はあった方が就活に有利です。
同じくらいのレベルの人が2人いたとして、方や資格を持っている、もう片方は特に資格なしだとすると皆さんならどっちを選択しますか?
それはやはり資格も持っている人を優先するものです。
とはいえどんな資格でも就活に有利になるというワケではありません。
例えば「星空案内人」という資格がありますが、プラネタリウムや科学博物館といった一部を除いて就職に有利になることはないでしょう。
就活を有利にするためには「理系らしさをアピールできる」 or 「企業活動で役に立つ」という要素が欠かせません。
資格取得により給与がアップする可能性
資格の取得により給与のアップが見込める場合もあります。
一般的に、入社前にあらかじめ資格を取得している場合は、給料が決定する段階で加算してくれることが多いでしょう。
近年では、入社後の資格取得ができる、力を入れている企業も少なくありません。
しかし、入社後しばらくは時間を確保するのが難しいです。
そのため、志望している職種に有利になりそうな資格はもちろん、学生時代に取れる資格は取っておくことをおすすめします。
資格を取ることで仕事への熱意をアピールできる
資格取得が自分の強みを証明する材料となることもあります。
自分がどれくらい業界に興味を持っていたのかアピールするのにわかりやすい要素の一つです。
また、早い段階から資格を取得することで仕事への志望度が窺えるのも強みの一つでしょう。
この職種への就活を見越して、計画的に動いていたことが伝わります。
また、関連する資格を取得していることで、具体的にどのように企業に貢献してくれるのかもイメージしやすくなります。
【理系大学生におすすめの資格】理系学生におすすめの資格5選
それでは早速理系学生におすすめの資格5選をご紹介していきたいと思います。
いずれも取って損はない資格ですから、余裕のあるうちに勉強を開始し、是非挑戦してみてください。
TOEIC
理系に限らず、就職で有利になる資格の王様と言えばTOEICです。
どれだけ自動翻訳技術が発達しても、英語力は無いよりもあった方がベターです。
特にグローバル化が加速しつつある現代において、英語を使う機会は結構あるものです。
英会話は使わなくとも、英文を読めるというだけで、得られる情報は何十倍にも膨れ上がります。
そんな英語力の指標とし現在最も信頼を得ているのがTOEICです。
会社によっては数年に1度は受験を義務付けられるなど、大きな比重が置かれています。
英語は苦手…という人も、いつまでもそんなことは言ってられません。この機会にぜひ挑戦してみてください。
なお、英語を日常的に使わない職場であれば600点ほどでそれなりに評価されることになります。
商社や外資系で英語を使う前提の企業であれば、750点が一つの基準となります。
とはいえ750点で英語がビジネスレベルで使いこなせるかというと、そうでもないので、点数は高ければ高いほどベターです。
就職に有利になる理由
英語力に関しては、多くの日本人がコンプレックスを持っています。
「学生時代にもっとやっておけばよかったこと」というアンケートを取ればおそらく多くの人が「英語の学習」と答えるはずです。
そんな英語力の指標となるTOEICですから、受験しているだけで英語習得を頑張っている感が演出できます。
受験しなきゃいけない状況でもないのに、わざわざ時間とお金をかけて受験しているというところがミソなんです。
基本情報技術者試験
英語力と並び、ITは社会人にとって必須の知識となりました。
そしてITに関する知識の証明になるのが基本情報技術者試験です。
出題範囲は幅広く、IT技術に関する知識はもちろんのこと、ITをいかに活かすか、そしていかにスムーズに開発現場をまわすかといったことも問われます。それゆえに実践的な資格といます。
そして基本情報技術者試験に価値を与えているのがプログラミングの実技です。
知識だけでなく実際にプログラミングができる証明になります。
簡単に取得できる資格ではありませんが、だからこそ挑戦しがいのある資格です。
就職に有利になる理由
スマホの普及によって、いまやもうインターネット無しの生活は考えられなくなりました。
ある種の部分では「インターネット上に情報が無い=存在していない」と言っても過言ではありません。
そのためITに無縁と思われる伝統工芸品メーカーなどもインターネット上で様々な情報発信に努めています。
このような状況ですから、ほぼすべての会社でITに関する知識が求められるようになりました。
一方で、ITを理解している人材というのは貴重です。
特に中小企業ではその傾向が顕著に表れています。
そのためITに関するある程度の知識を証明してくれる基本情報技術者の資格が有効になるのです。
知的財産管理技能検定
企業活動における知的財産(商標、ブランド、発明)の管理・活用方法について問われる試験が知的財産管理技能検定です。
もともとは民間試験だったものが、知的財産保護のニーズが高まり、2007年より国家資格となりました。
就職に有利になる理由
SNSの普及により、思わぬものが思わぬところでヒットするようになりました。
そのため商品名やブランドといった知的財産の価値は以前よりも高まりを見せていますし、その管理・活用は以前よりも重要になりました。
だからこそ知的財産管理技能検定の合格者は社会的ニーズが高く、就職活動を有利にしてくれるというワケです。
MOS
エクセルやワードなど、マイクロソフト オフィスに関する知識を問われるのがMOS(マイクロソフト オフィス スペシャリスト)試験です。
MOSの嬉しいポイントはすぐに受験できて、すぐに結果がわかるということ。
就職活動の資格欄が寂しい…なんて人にもおすすめです。
就職に有利になる理由
マイクロソフト オフィス、特にエクセルはどんな業種でも使う、企業活動に無くてはならないソフトの一つです。
そのため、エクセルを使いこなせるというだけで、仕事が捗るなんて職場も多くあります。
そのため本屋のIT関連コーナーに行きますと「使えるエクセルテクニック」といったタイトルの本が平積みにされているものです。
そんなエクセルテクニックについて、本家本元であるマイクロソフトがその能力を保証してくれるのですから、これ以上のお墨付きはありません。
気象予報士
テレビやラジオでおなじみの気象予報士もおすすめの理系資格です。
本質的には民間の気象予報会社で気象予報業務に就くための資格なのですが、一般的にはテレビの天気予報の人が持っている資格と認識されています。
就職に有利になる理由
民間の気象予報会社を除いて気象予報士の資格が直接的に役立つ職場はまれです。
ではなぜ気象予報士の資格が就職に有利になるのでしょう?それは資格のキャッチーさと難易度にあります。
気象予報士はテレビなどで頻繁に目にする、人々に最もなじみのある資格の一つです。
そのためエントリーシートの資格欄に記載しておくととにかく目を惹きます。
面接で必ずと言ってよいほど「気象予報士なんですね!」と突っ込まれますので、そこから話題を盛り上げていけば、会話は少なからず盛り上がるもの。
面接は言葉のキャッチボールですから、会話が盛り上がって損はありません。
また、気象予報士試験は合格率は5%程度と理系的資格の中でも難関資格として知られています。
そのため単純に「優秀」という印象を与えることができるのです。新卒採用は基本的に「入社後の伸びしろ」で評価されます。
気象予報士の資格はその「伸びしろ」をこれでもかとアピールしてくれます。
【理系大学生におすすめの資格】取得する資格を選ぶ基準
資格はその分野を学習した証であるため、うまくアピールすることで就職に有利になる場合があります。
また、資格を持つことでしか行えない業務もあるため、自身のキャリアを築くためにも有利に使えます。
しかし、やみくもに資格を取得すればいいわけではありません。
その会社が求める能力に見合った資格でなくては、必要とされる人材にはなれないため、基準を設け取得する資格を選定する必要があります。
効率良く資格を取得し、就職活動を有利に進めていきましょう。
選考に間に合うか
エントリーシートを提出する段階で取得した資格を履歴書に記載できれば望ましいものの、そうでなかったとしても選考時点で取得が確認できればアピールポイントとすることができます。
しかし、面接などの選考段階で資格の取得が確認できていないと選考でアピールできません。
仮に合格する力が十分であったとしても取得が確認できない以上、アピールはできないのです。
そのため、資格取得を検討する場合は、試験日と合格日が就活に間に合うかどうか確認しなければなりません。
試験日だけでなく、合格発表日が就職活動の前であることをしっかりと確認しておきましょう。
同じ分野の試験であっても、資格の級によって合格発表日が異なるものもあるため注意が必要です。
難易度
資格を取得するためには、その資格に見合った知識が必要になります。
特別な授業を受けている場合や専門性の高いアルバイトなどをしている場合を除いて、資格取得のために、ある程度の勉強時間を確保しなくてはなりません。
また、資格にはそれぞれ難易度が設けられており、それを確認することで目標とする資格における必要勉強時間の目安とすることが可能です。
どの程度の勉強時間が必要になるか目安が公開されているため、しっかりと確認しておきましょう。
普段の学問と就職活動の準備を並行し、勉強にどの程度の時間を使えるのかを考えて現実的な資格取得を目指すべきです。
どんなに素晴らしい資格であっても勉強時間が多大であり、その他のやるべきことが疎かになってしまっては本末転倒です。
志望先にアピールできるか
勉強を一生懸命して知識を身につけ、資格を取得することはとても素晴らしいことです。
しかし、単に資格を取得すれば良いというわけではありません。
なぜなら、実際の業務に使えない資格であれば、志望先の企業からしたら意味のない資格だからです。
つまり、志望先の企業での業務に実際に活用できる資格でなくてはならないのです。
また、志望先にどのようにアピールするのかも非常に重要になります。
どの資格であれば、志望先企業への積極的なアピールにつながるのかを考えて取得する資格を選ぶべきです。
企業によっては推奨資格などが公開されている場合があります。
そのような資格を取得することで企業に関心があることも同時に伝えられるため有効なアピールになります。
志望先にアピールできるか
また、国家資格か民間資格かも企業からの信頼度に影響します。
国家資格は法律にもとづいて国が試験を実施する資格、民間資格は個人や団体が試験を実施する資格です。
国家資格のほうが、独占的な業務を行えたり、専門性の高い仕事ができたりする点で信用性が高いとも言えます。
ただ、国が試験を実施する、いわゆる国家試験となるので、取得にはそれなりの難易度を要することも事実です。
国家資格の例としては建築士、公害防止管理者、危険物取扱者などがあります。
【理系大学生におすすめの資格】就職活動を成功させるコツ
数ある資格の中から、理系大学生に特におすすめしたい資格は、ITパスポート、情報セキュリティマネジメント、知的財産管理技能士です。
国家資格であり、比較的近年の合格率は高いですが、資格の難易度が低いわけではありません。
いずれの資格も何かできるように許可されるような形の資格ではありませんが、その専門分野に特化した能力を持っている証明となります。
限られた時間の中で効率良く資格を取得するということは、就活を成功させるコツの一つだと言えるでしょう。
【理系大学生におすすめの資格】理系学生が就職活動を成功させるコツ
資格は資格として持っておいて損はありませんが、資格さえあれば就活がスムーズにいくというワケではありません。
資格以外で理系学生が気をつけておきたいポイントについて解説していきます。
なるべく早くから就職活動に取り組む
理系学生は文系学生と比較して、学業が急がしいものです。
そのため就職活動に割ける時間は限られています。
文系学生が業界研究や企業研究をしている間もレポートや研究をこなしていかなくてはなりません。
理系学生が必死で講義を受けている間に、文系学生はインターンや会社説明会に参加しています。
理系は就職に有利なんてことが言われますが、就活に割ける時間という意味では圧倒的に不利なのです。
その悪条件をカバーするにはどうすれば良いのか?それは「なるべく早くから就職活動に取り組む」以外にはありません。
理系ですと修士に進学する人も多いはずですが、修士ですと研究も忙しく、より早くからの就活が求められます。
修士に進学したとたんに就活を開始するくらいでちょうど良いはずです。
「進学したばっかりなのにもう就活…?」なんて声も聞こえてきそうですが、研究が忙しくなってからでは遅いのです。
資格取得の過程で適性がわかることも
自分の志望する業界に関連する資格を取得するということは、自然とその業界の内容に触れることにもなるでしょう。
そのため、自分がその仕事に適性があるかどうかを資格取得のための勉強からうかがうことができます。
資格について学ぶ段階で適性がわかれば、方向転換することも可能なため、ギリギリになってわかるよりもはるかに選択肢が多いです。
早くから就活のために資格勉強を始め、適性を確認してみても良いのではないでしょうか。
色々な業種に目を向ける
理系学生にありがちなのが、学部・学科と近い業種にばかり目を向けてしまうということ。
「機械学科卒業だから、やっぱり製造業かな」であったり「建築学科だからやっぱり大手ゼネコンを目指さなきゃ」であったり、ついつい業種を限定してしまいがちです。
一方、世の中には実に様々な仕事があります。
業種を限定して就職活動をしてしまいますと、それらは全く目に入ってきません。
これは未来の可能性を狭めているということです。
ひょっとすると就職活動先として全く意識していない業種が実はあなたにぴったりかもしれません。
就職活動を開始した時点では、とにかく先入観を抜きにして様々な業種に目を向けることが大切です。
その中で「やっぱり学部・学科に関連する仕事が良いな」と思えればそれで良いですし、「違う道を歩んでみたいな」と思ったのであればぜひ挑戦してみてください。
【理系大学生におすすめの資格】資格を取得した後のアピール方法
せっかく勉強を一生懸命して資格を取得したとしても、アピールをして採用担当者から評価されなくては就職活動に有利になったとは言えません。
また、同じ資格であってもどのようにアピールするかによって相手が受ける印象は大きく異なります。
同じ資格を持つ就活生は数多くいるため、アピールの方法によって差がつくと言っても過言ではないのです。
効率良くアピールする方法を研究し、自分なりの言葉で相手に伝える努力が必要だと言えるでしょう。
資格をそのままアピールしない
仮に高難易度の資格を取得したとしても、その資格をそのままアピールしてはいけません。
なぜなら、資格を持つことと仕事ができることはまったく別だからです。
特にその会社で長年勤めている採用担当者であれば、資格だけで仕事ができるわけではないことを理解しています。
そこに対して資格だけをアピールするのは返って逆効果にもなりかねません。
資格自体をアピールするよりも、その資格を取得しようと思った理由などが大切です。
きっかけや意識を伝えることで、モチベーションが高いことをアピールしましょう。
熱意は必ず伝わるため、熱い思いを持って就職活動に臨んでいることをしっかりとアピールしてください。
また、企業は新卒を即戦力としてではなく、ポテンシャルがあるかどうかで判断します。
資格そのものがあるからといって直接的なアピール(即戦力になる)というアピールにはなりません。
というのも、実務経験がないからです。
あくまで評価がプラスになる材料として認識しましょう。
ただし、以上を前提としたうえで、アピールの仕方によって、有利に作用させることもできます。
自分を魅せる要素の一つとして活用しましょう。
資格を取得するまでの過程をアピールする
仕事をするうえで、順風満帆に進むことはありません。
常に問題に直面し、一つひとつ解決していくことで進めていけるのです。
つまり、社会人として仕事をするためには問題解決能力が必要です。
この問題解決能力を、資格を取得するまでの過程に置き換えることでアピールになります。
資格を取得するまでにどのような苦労があったのか、どのように点数を伸ばしたのかといった過程をアピールすることで問題解決能力があることを伝えましょう。
課題に直面しても挫けない精神力や物事を多方向から捉える発想の柔軟さは資格自体よりも役に立つ場合があります。
実務で生きる履歴書に載らない力も積極的にアピールしてください。
熱い思いとともに伝えることで採用担当者にも伝わります。
なぜその資格を取得しようと思ったのかをアピールする
資格は多数存在し、内容や難易度は多岐にわたります。
数多くある資格の中からその資格を取得しようと思った理由を伝えることはとても大切です。
なぜなら、単に資格を取得しただけということは、目の前の仕事を単にこなしただけと同じだからです。
仕事に置き換えてみるとわかりやすいかと思います。
同じ仕事をしたとしても、任されたからこなしただけの仕事と、問題意識や将来を見据えて行った仕事では質が大きく異なります。
つまり、取れそうだからというようなものではなく、将来こういうことがしたいからというように将来に結び付けられるかが重要なのです。
目の前の仕事に集中することは大切ですが、先を見据えることも非常に重要です。
資格取得の過程は、目的意識を普段の生活から意識しているとアピールする機会にもなります。
資格のアピールが逆効果になることも
応募職種と取得した資格に関係性がない場合、アピールが逆効果になることも少なくありません。
あまりに応募職種の内容からかけ離れた資格ばかりになる場合や取得資格の方向性が絞れていない場合です。
「自分の軸が定まっていない」「自己分析ができていない」など、マイナスの評価になってしまうこともあります。
取れそうな資格を手当たり次第取るというよりも、それがいかに志望職種に活かせる資格かどうかがカギになるでしょう。
【理系大学生におすすめの資格】インターンを通じての資格取得もあり
特に長期インターンで実務経験を積みながら資格取得するのもおすすめです。
経験を通して資格勉強が進めやすくなるというメリットもあります。
また、取得後に実際にその資格をどのような場面で活かすことができるのかをイメージできます。
たとえば、TOEICを取得するために英語を使うインターンをしてみるなど、実践する機会があることは大きな強みとなるでしょう。
就活において、貴重なインターンを上手に活用しましょう。
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インターンシップを通じてどのようなスキルを身につけられるかも聞くことができ、あなたの就活を有利に進められるでしょう。
インターンシップに関する不安なども気軽に質問できます。
資格取得にあたってインターンを考えている方はもちろん、ハードルが高く踏み出せずにいる方も少なくないと思います。
ぜひこの機会に利用してみてください。
まとめ:資格をゲットして就活を有利に進めよう!
就職活動を控えた理系学生におすすめの資格と就活のポイントをご紹介してきましたが、気になる情報は見つかりましたか?なんだかんだと資格はあった方が就職活動を有利に進めることができますし、資格によっては入社後にも評価の対象となります。今回ご紹介した中で、気になる資格を見つけたのであれば、ぜひ挑戦してみてください。
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