【例文付き】転職する理由は転勤があるためです。転勤を転職理由にする際のリスクと6つのポイント

【例文付き】転職する理由は転勤があるためです。転勤を転職理由にする際のリスクと6つのポイント

はじめに

総合職として就職したり、複数の支社や営業所があり転勤のある職種として入社したりした場合でも実は転勤が嫌で避けたい方や、何度か転勤を経験して自分には合わない働き方だと感じる方もいるかもしれません。

また、家族の事情などで転勤をしたくなくなるケースもあることでしょう。

そこで、転勤のない会社や転勤がない職種などに転職を希望したとします。

その際、転職理由は転勤があるためとはっきりと伝えることのメリットとデメリット、採用につながる伝え方についてご紹介します。

【転職理由は転勤があるためです】転勤が理由で転職する際のメリット・デメリット

入社する際は全国転勤があるから、いろいろな地域に行けて面白そうとか、数年ごとに勤務場所が変わった方が心機一転、刺激があって仕事に意欲的に取り組めそうと考えていても、実際に転勤を経験して考えが変わることもあります。

田舎ばかりに転勤になって刺激が足りない、慣れない都会暮らしが水に合わないといった方もいるかもしれません。

「転勤が嫌だから」を転職の理由に挙げる際の、メリットとデメリットはどんなことがあるでしょうか。

転勤が理由で転職する際のメリット

転勤をしたくないから転職したい方は、実際に転勤を経験し想像していたのとは状況が違ったと感じる、仕事がしにくい、すぐに新しい職場になじめないなど何らかの問題に直面した方かもしれません。

また、自分のことではなく、入社後に家族ができたり、家族の事情で転勤を避けたいこともあったりするでしょう。

転勤があることを転職理由に挙げるメリットは、どのようなことがあるか、しっかり理解しておきましょう。

転勤がない職場を選べる

転勤がない職場を選ぶのは、意外に簡単です。

事業所が1ヶ所しかない企業を選べばいいからです。

また、複数の支社や事業所を持つ企業であっても、職種により転勤がないケースや、転勤がないエリア限定社員の募集をしているケースもあります。

転勤をしたくないことを転職理由に明示すれば、採用にあたっては転勤がない職場や職種に配属するなど考慮してもらえます。

一方、明確に伝えないと、前職で総合職だったのだから、経験を活かして転勤のある総合職として採用したいとか、転勤がある職種でも問題ないだろうと思われてしまうリスクがあります。

転勤もある企業に志望する際には、転職理由で転勤したくないと明確にすることがメリットになります。

転勤が理由で転職する際のデメリット

では、転勤があるから転職したいと伝えることのデメリットはどのようなものがあるでしょうか。

とくに転勤がある職種や転勤の有無が選べる企業への転職を希望する場合には、注意が必要です。

一般的に転職理由として、〇〇が嫌だ、○○したくない、といったネガティブな理由はマイナス評価につながりやすく、採用されないリスクがあると言われています。

転勤を転職理由に挙げた場合には、どのようなデメリットが生まれるのでしょうか。

転職活動がうまくいかない可能性がある

総合職としてバリバリ働いてきた方や、全国に支社がある、複数の事業所を持っているといった規模の大きな企業で活躍してきた方が、これまでの経験を活かして転職したい場合、転職活動そのものがうまくいかなくなるデメリットがあります。

総合職としての実績を活かして転職したい場合や、転職後も仕事内容は総合職的な仕事をしたい場合、転職先企業としても総合職としての採用を検討するはずです。

採用側としては総合職としての実績がある人は一般職への転向は難しいと考えますし、ご自身も一般職の仕事は向いていないと思われるかもしれません。

総合職で転勤はなしの条件の企業はなかなか見つけるのが難しいため、転職活動が思うように進まないでデメリットが生まれます。

今より好条件の求人を見つけられない可能性がある

転勤がある職種で仕事をされていた方は、エリート職である総合職として将来のマネジメント層になるためのキャリアを積んできた方や、複数の支社や事業所を持つ規模の大きな中小企業や、名の知れた大手企業で働いてきた方ではないでしょうか。

そのため、転勤がない一般職に転向しようと考えたり、事業所が1つだけの地域密着型の企業などに転職したりするとなれば、現在よりも収入が下がったり、将来のキャリアプランを変更せざるを得ないことになったりするデメリットがあります。

総合職と一般職では出世ルートも異なり、給与体系も大きな差があります。

また、複数の支社や事業所がある企業なら支社長などのポジションが目指せて、収入アップが期待できますが、1つの事業所に限定される企業ではポジションも限られ、中途採用ならなおさら、出世が望めなくなるかもしれません。

【転職理由は転勤があるためです】転勤を理由に転職する際の注意点

転職理由として転勤を挙げる場合には、転職活動がスムーズにいかなくなるデメリットがありますが、それだけではありません。

選考担当者にマイナスイメージで見られるデメリットもあります。

転職理由をどのように伝えるのか、内容や伝え方によってはマイナス評価につながるおそれがあるので注意しなくてはなりません。

どのように評価されてしまうのか、以下の点に注意しましょう。

仕事に対する意欲が低いように思われる

総合職をはじめ、転勤がある職種に就く際には事前に転勤への同意をしたり、納得のうえで入社したりするのが基本です。

にもかかわらず、転勤があるから転職したいとなれば、仕事への意欲が低いと評価されることも少なくありません。

とくに実際にはまだ一度も転勤していないケースは責任感がない、考えがいい加減な人と思われるリスクがあります。

1回目の転勤から間もない場合には、新天地でうまくやれていないのではと推測されることもあるので注意が必要です。

人間関係の構築がうまくできない人、環境適性がない人などと思われ、転勤の有無にかかわらず、仕事への取り組み方に問題ありと評価されかねません。

会社より自分を選ぶ人材だと思われる

転勤があると了解していたけれど、実際には転勤したくないと自己本位に考える人、今の生活を乱されたくないとプライベートを重視する人だとの評価を受けるリスクもあります。

もちろん、自分の価値観やライフスタイルを優先することが否定されるわけではありません。

今の時代は自分が満足できる環境で仕事をすることや、家族を優先してワークライフバランスの改善を目指すことも尊重されます。

とはいえ、転職活動における採用の場面では、やはり、いかに柔軟かつ忠実に企業の辞令や指示に従って仕事に取り組んでくれるかは、選考するうえで1つの重要な要素です。

転職後の企業でも転勤は必ずないとは言い切れない

自分の経験を活かせる仕事や、同等レベル以上の企業に転職したいと考える場合、やはり、総合職としてのポジションや、支社や事業所数が多い一定規模以上の企業を選ぶことも少なくありません。

ご家族の事情などを転勤したくない理由に挙げ、当面の間は転勤は命じないといった約束で転職しても、企業が業務上の必要を感じれば、転勤を打診されることもあります。

その時点での状況によっては、断るかどうか苦しい選択を迫られるかもしれません。

今は1事業所だけで転勤がない会社も、将来的には支社や営業所を増やしたり、海外進出を図ったりして、海外赴任を求められることも起こるかもしれません。

エリア限定社員としての採用などでないと、将来の転勤が避けられないリスクもあるので注意しなくてはなりません。

【転職理由は転勤があるためです】転職理由を伝える際のポイント

転勤を避けるためにも、転職するにあたっては転勤をしたくないことを明確にしておく必要があります。

転職理由として転勤を挙げる場合に、どのようなことに気をつければ、マイナス評価を受けず、採用につなげられるのでしょうか。

転勤したくないというネガティブな理由でも、マイナス評価にならないためのポイントをご紹介します。

転勤だけが転職理由だと伝えないようにする

転勤したくないことだけが転職の理由となってしまえば、転勤がない企業ならどこでもいいのではと思われかねません。

転勤をしなくて済むなら、うちの企業でなくてもかまわないのだろうと入社意欲が低いと思われたり、転勤がないなら、どの企業でもどんな仕事でもいいこだわりのない人とマイナス評価をされたりするリスクも潜んでいるのです。

そのため、これまで蓄積してきたスキルを、より活用できる職場で活躍したいとか、転勤も含めた経験を活かして転職先で活躍したいなど具体的に明示することが望まれます。

転職後のキャリアプランを明示できれば、転勤はしたくない人でも、仕事に対する意欲は高いと評価してもらえます。

家庭の事情などやむを得ないことがあるなら正直に話す

親の介護のため実家から一定範囲を超えた場所には転勤したくない、子供の教育などの関係から学校を頻繁に変えたくない、病気療養中の家族がいるなど、転勤が難しい、または家族の希望や家族のために転勤をしたくないのであれば、その旨を素直に伝えましょう。

転職理由にプライベートを持ち込むなんてと不安になる方もいるかもしれません。

ですが、転勤の場合、家族の事情の方が面接官を納得させられます。

むしろ、自分本位で転勤は面倒だからとか、新しい場所に慣れるまでに時間がかかるから、新たなメンバーとの関係づくりが難しいといった自分側の事情に特化する方が、仕事ができない頼りない印象を与えてしまうので注意しましょう。

転職を機会にどうステップアップしたいかを伝える

転職理由に転勤したくないことを挙げる場合、転勤の可否に終始せず、転職を機会にどうステップアップしたいかをしっかりアピールしましょう。

ただ転勤がない会社で働ければいい、転勤がないなら、どんな職種でも仕事内容でもかまわないというスタンスでは、企業にとっては意欲が欠けている人物として採用には至りません。

避けたいのは転勤だけで、転職後も頑張りたいことはたくさんある、転職を希望する企業でないとできないことがあるとアピールできれば、ポジティブな転職理由を伝えられます。

転職を希望する企業においてのステップアップのプロセスを具体的に明示し、ただ転勤がないからだけで選んだのではないことをしっかり伝えましょう。

【転職理由は転勤があるためです】転職理由の伝え方例

"私が転職を希望する理由は転勤があるためです。

これまで15年にわたって総合職として5回の転勤をしています。

職場が変わると仕事内容を変える必要があったり、新たなメンバーと関係を構築したりしていくプロセスは面白くもあり、今後の仕事にも役立つ大きな経験となりました。

転勤はいとわず、自分のキャリアにつながるとむしろ楽しんでおりましたが、この春、娘が中学に入学することになりました。

高校受験を迎える時期となり、1つのところで安定した教育環境を整えたいと考えております。

妻と娘だけの生活は災害時などの不安もあるため、単身赴任も避けたいです。

総合職として積み上げてきた統率力や管理力を活かせる職場を探していたとき、御社の管理職採用の求人を見つけました。

転勤がなく、娘の教育環境として定着したいエリアにある企業である点にも魅力を感じております。

総合職として5つの職場で、さまざまな個性あるメンバーを統括してきた経験を活かしたいと志望いたしました。"

まとめ

個人的な理由や家族の事情などで転勤がない企業や職種へと転職を希望する場合、転勤せずに済むようになるためにも転勤をしたくない点を明確に伝えることは必要です。

ただし、伝え方や内容によっては仕事への意欲が足りない、会社より自分優先などとマイナス評価を受けるリスクもあります。

ポジティブに評価してもらうためには、やむを得ない事情を素直に伝えることや、転職後のキャリアプランを明確にし、仕事に対する積極的な意欲をアピールしていくことが大切です。

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