「新卒のSEの志望動機の書き方のポイントを知りたい」「企業に響く志望動機を書くポイントは何だろう」と悩む就活生もいるでしょう。
本記事では、SE(システムエンジニア)の仕事内容や求められる人物像を踏まえ、企業に響く志望動機を作成するポイントを細かく解説します。
ぜひ本記事を参考に魅力的な志望動機を作成してくださいね。
- SEとは
- SEに求められる人物像
- 志望動機を書く前の準備
- 志望動機の構成
- 志望動機の注意点
- 志望動機の例文
- SE志望の人
- 新卒でSEを志望する人
- 企業に響く志望動機を作成したい人
目次[目次を全て表示する]
【SEの志望動機】システムエンジニアとは
企業に響くSE(システムエンジニア)の志望動機を作成するには、ある程度職種について理解しておく必要があります。
SEの仕事は、主にクライアントの要求に応えるためヒアリングを行い、仕様を設計し、システム開発につなげることです。
ずっとパソコンに向き合ってコードを書いているようなイメージを持っている人が多いかもしれませんが、実際の仕事内容は顧客と密接にやりとりをするという感じです。
具体的には、顧客からどんなものを開発してほしいのかといった要望をヒアリングし、大まかな設計を行います。
その際には、「予算はどのくらい必要なのか」「どれほどの人員が必要で進捗はどの程度進んでいるのか」などといったマネジメント業務まで幅広く任される場合が多いです。
また近年では、プロジェクトリーダーの仕事に近い業務を担うようになってきています。
志望動機を書き始める前に以下で、「SEの仕事内容」「SEの現状」「SEの将来性」を確認しましょう。
SEの仕事内容
以下ではSEの仕事内容を細かく紹介しますので職種への理解を深めるために活用してください。
- 要件定義
- 基本設計
- 詳細設計
- テストの実施
- 保守・運用
- マネジメント
1.要件定義
要件定義は、クライアントの要求からシステム全体の概要を明確にする業務です。
クライアントにヒアリングを行い、クライアントの望むシステムの全容を具体的にすることが第一歩となります。
全てのクライアントITに詳しいわけではありませんので、クライアントがどのようなことをしたいのかを明確にし、細かくすり合わせることが重要です。
往々にして全ての要望の実現は不可能なため、優先度を決めて必要な開発期間や費用を概算で算出し、クライアントの承諾を得ます。
このクライアントのニーズを正しく引き出すことが要件定義の業務の中で難しい点です。
クライアントがわかりやすいように提案を行わないと、意思の疎通が取れず、あとあと大きなトラブルに発展するリスクがあります。
開発が進んでしまったら後戻りはできませんので、スタートを切る前に全ての問題点を明確にして、不明点をクリアにすることが最重要課題といえます。
要件定義に長けたSEこそ、技術力の高いプロフェッショナルといえます。
2.基本設計
要件が決まった後、大まかなシステムの構成を決めるのが基本設計です。
先にも触れた通り、クライアントの本当のニーズが分からなければ設計は行えませんので、要件定義に基づき、正しく設計を行うことが非常に重要となります。
何を要求されているのか分析し、要件定義データをもとに持たせる機能を精査し、どのように表示させるか、誰がどのように操作するかという仕様まで決定していきます。
SEとしての専門知識が生かされる業務ですので、腕の見せどころといえるでしょう。
ここで決めた内容をクライアントに説明して理解を仰ぎ、承認を得ることも重要な業務です。
詳細まできちんと納得を得ることで、安心して次のステップに移ることができます。
3.詳細設計
承認された基本設計をもとに、実際にプログラミングを実施するための具体的な設計に落とし込んでいく業務が詳細設計です。
基本設計で実装予定の機能を実現するために、どのような技術や仕組みを用いるかを細かく設計していきます。
同じ機能でも実現する手段が複数ある場合もありますので、クオリティを保ったままよりコストを削減できる手段を講じることも重要です。
プログラミングにどれくらいの期間をかけるか、どれくらいの人員を割くかでコストは大幅に変動しますので、理想は最少の労力で最短に適正なシステムを構築することが望まれます。
また基本設計とは異なり、こちらはそのままプログラマーがプログラミングに移る段階まで、細かく落とし込む必要があります。
それを見ればすぐに作業に取り掛かれるくらいの精度まで設計を練ります。
4.テストの実施
プログラミングは、詳細設計に基づき、実際にコーディングを行う作業です。
SEが自身で携わる場合もありますが、多くの場合は専属のプログラマーに依頼することが多いでしょう。
規模の小さな会社であれば、SE自身が最後まで携わる場合もあります。
完成した際、組んだプログラムが正常に動くかどうか動作検証をするのは、SEの仕事であり責任です。
動作に不備がないか、プログラムにミスがないか、何度も検証して細かくチェックします。
もし不具合があれば現場に指示して戻し、完全版になるまで確認を行います。
確認に費やす時間をあらかじめ見込んで計画を立てる必要があるため、動作検証はスケジュール管理にも深く関係するステップと考えましょう。
最終的にはクライアントに納品して実際のシステムに組み込み、現場で使用してもらって間違いなく動作するか、不具合がないかを検証します。
納品後、一定の期間を経て実働に問題がなければ、晴れてプロジェクト終了となります。
5.保守・運用
「保守」は完成したシステムを障害から守ること、「運用」はシステムが止まらないようにサポートすることです。
具体的には、システムの改良や機能追加、OSのアップデートなどの作業を行うことがシステムの保守です。
また、システムのログの監視やアプリケーションの操作、バックアップなどを行うことがシステムの運用となります。
システムを維持するには保守運用が重要です。
そのため多くの場合、システムエンジニアの仕事はシステムがリリースされた後も続きます。
6.マネジメント
企業によっては、「予算はどのくらい必要なのか」「どれほどの人員が必要で進捗はどの程度進んでいるのか」を整えるマネジメント業務を行う場合もあります。
企業により任される業務の範囲は異なってきますので、あなたが志望する企業の具体的な業務内容について押さえておくと安心です。
SEとプログラマーの違い
SEとプログラマーを混同してしまっている方も多いのが実情です。
SEを志望するにあたって、SEとプログラマーの違いはしっかりと抑えておきましょう。
SEは、クライアントより依頼を受けてから納品するまでの、システム開発全体に携わります。
一方プログラマーは、プログラミングを行うことが主な役割です。
2つの職種の関係性は、SEが要件定義から作成した仕様書をもとに、プログラマーが実際にコーディングを行いシステムを組み込んでいく、というものです。
企業によっては、SEとプログラマーの業務内容や役割が似通っている場合もありますが、基本的に2つの職種には違いがあることを抑えておきましょう。
SEの働き方
SEには、大きく3つの働き方があります。
それぞれの働き方によって、SEが担当する業務内容や志望動機でアピールするとよいポイントなども異なるため、特徴を抑えておきましょう。
自社開発
一つ目は、自社開発という働き方です。
自社で独自に企画した製品・サービスの開発から販売まで、すべてを自社で担うことを一般的に「自社開発」といいます。
企画から自社で行うため、クライアントは存在せず、アイディアや技術を活かしやすいことが特徴として挙げられます。
また、SEが実際に働く場所は、内定先の企業となります。
先ほど紹介したSEの業務内容は、クライアントから依頼された場合の内容が中心となっておりますので、自社開発では若干異なる点に注意しましょう。
受託開発
二つ目の働き方は、受託開発です。
受託開発とは、クライアントから依頼を受け、その依頼内容を実現する製品・サービスを自社で開発する、という働き方です。
こちらもSEが実際に働く場所は、内定先の企業となります。
クライアントが存在するため、クライアントに対するヒアリングや提案を行うこともSEの業務内容に含まれます。
先述した通り、全てのクライアントがITに詳しいわけではないため、相手の立場や理解度を踏まえて提案する力やコミュニケーション力が重要となります。
客先常駐
三つ目の働き方は、客先常駐です。
客先常駐は、クライアントの企業に派遣され、その派遣先でシステム開発を行う、という働き方です。
プロジェクト単位でクライアントと契約を締結し、その契約期間中の働く場所は内定先の企業ではなく、派遣先であるクライアント企業の内部となります。
クライアントの社員と日々接する機会も多いため、より高いコミュニケーション能力が必要となるでしょう。
文系出身でもSEになれる?
SEは、理系の知識が必要であるイメージを持っている方も多いと思いますが、文系出身でもSEになることはできるのでしょうか?
これまで見てきたように、SEはクライアントから情報を引き出し提案を行ったり、プロジェクトメンバーなどと連携する際に適切な指示を出したりと、コミュニケーション力が不可欠です。
もちろんITに関する専門知識も必要ですが、資格取得や研修等で知識を補いつつ、コミュニケーション力を活かして文系出身でSEとして活躍している人も、実際多く存在します。
文系でも、SEとして活躍することは十分に目指せるといえるでしょう。
システムエンジニアの現状
情報化社会が進む中で、IT業界の成長に比例してシステムエンジニアの需要も高まっています。
IT業界の市場規模は年々拡大をしており、成長の著しい業界であると言えます。
しかしながら現在、IT業界は働き手が足りていない状況です。
これはSEにも共通して言えることで、成長が著しい一方で人手が足りていないという現状が挙げられます。
システムエンジニアの将来性
SEの将来性は大変高いと言えます。
現代社会において、IT技術はなくてはならないものですし、今後もその需要の多さは変わらないでしょう。
さらに、現在はIT技術の進歩に必要なエンジニアの数が不足していると言われ、この状況は今後もしばらくは続くと予想されます。
エンジニアが不足すればするほど、その希少価値も高まるでしょう。
ですから、システムエンジニアは大変貴重な人材といえます。
5Gの普及
5Gとは、高速で大容量、遅延が少なく、より多くの機器を同時に接続できるという特徴を併せ持った次世代の通信規格です。
5G によって、2時間の映画を3秒でダウンロードできると言われていますが、この技術は医療や自動運転の現場でも活かされます。
5Gが持つ特徴によって、遠隔地では映像を利用した医療サービスの提供が可能になり、自動車同士が互いに通信しあえば適切な車間距離が保たれ事故を防げるからです。
しかし、5Gのさらなる普及にはシステムエンジニアの存在が不可欠にもかかわらず、その数は少なくITの現場では慢性的な人不足が続いています。
ですから、5Gの普及に対応できるようなシステムエンジニアの市場価値は非常に高くなるでしょう。
コロナ禍によるオンラインブーム
コロナ禍以前は、会社に通って仕事をするのが一般的でしたが、コロナ禍が働き方を変える大きなきっかけとなりました。
感染を予防するために、会社に出社せず自宅などで仕事する人が急増したのです。
そして、いまやオンラインによる在宅勤務はとてもメジャーな働き方となっていますが、それを可能にしたのがIT技術です。
企業は、オンライン勤務を可能にするシステムの構築に追われ、Web会議ツールなども一気に需要が増しました。
コロナ禍で世界のIT化が10年早まったとも言われるほどです。
そして、今後もオンラインブームは続いていくでしょう。
同時に、オンラインブームを支えるためシステムエンジニアの需要も急速に高まっているというのが現状です。
HRテックの広がり
HRテックとは、IT技術を活用することで人材採用や育成などの人事部門の業務効率化を実現することです。
HRテックは「Human Resources」と「Technology」を組み合わせた造語で、人事分野のITソリューション全般を指します。
近年ではHRテックの市場規模も拡大しており、将来性も期待されることから、今後もシステムエンジニアの需要が高まっていくことが予想できます。
【SEの志望動機】システムエンジニアに求められる人物像
近年ではIT業界全体でIT人材不足の状態に陥っているため、多くの企業がシステムエンジニアを求めています。
それでは、具体的にどのような人材が求められているのでしょうか。
ここではシステムエンジニアに求められる人物像を紹介していくので、参考にしてみてください。
コミュニケーション能力がある
先ほど伝えた通り、システムエンジニアといってもパソコンの前でコードを書いているわけではありません。
時には部下やクライアントに指示を出したり、要件をヒアリングしたりといったことも仕事に入っています。
そのため、コミュニケーション能力が欠かせない職業なのです。
コミュニケーション能力をアピールする際は、面接でハキハキと受け答えをし、良い印象を与えることが重要となります。
マネジメント能力がある
システムエンジニアの仕事はシステム開発プロジェクトの上流工程に携わるため、プロジェクトの管理やメンバーの管理も任されることがあります。
そのため、システムエンジニアにはマネジメント能力がある人材が求められていると言えるでしょう。
システムエンジニアに求められるマネジメント能力としては、前述のコミュニケーション能力や問題解決力、意思決定力などが挙げられます。
ロジカルシンキングができる
これはプログラミング能力に関わってくる部分ですが、顧客からはいつも具体的な提案が得られるわけではありません。
そうした時に顧客の求めるものを推し量り、そのためには何が必要なのかといったことを順序立てて考える必要があるのです。
これが課題解決力につながっているため、こうした提案ができることで継続してクライアントを獲得できるようになるのです。
ITに対する興味・関心が強い
ITに限らず、webに関わる領域はどうしても変化のスピードが早いです。
そうした変化に取り残されてしまっては、より新しい手法やスキルを身につけることができないため、システムエンジニアとして成長することができません。
そのため、ITに対しての興味・関心が強いことをアピールするのは非常に有効なアピール方法です。
成長意欲が高い
システムエンジニアとして働くためには成長意欲が高いことが大切です。
というのもシステムエンジニアはクライアントのニーズに応えるために最新の知識やスキルを身につける必要があるからです。
日々最新のトレンドに対しアンテナを張り、学習していくことが不可欠です。
さらに、プログラマーが書いたコードの意味を理解するプログラミングスキルや、コードをはじめとした英語で書かれている資料を読み取る英語力も必要になります。
そのため、成長意欲が高く、常に勉強をし続けられる人でなければ、厳しい仕事でしょう。
企業により求める人物像は異なる
以上で紹介したのはシステムエンジニア全体で求められている人物像の特徴です。
一方、企業でそれぞれ特色が異なるように、企業ごとで求める人物像は異なります。
そのため、まずあなたの志望する企業の求める人物像を押さえることが重要です。
企業の求める人物像とあなたの素質を照らし合わせることで、あなたが活躍できるかどうか、その企業があなたの性格に合っているかがわかるでしょう。
【SEの志望動機】アピールすると有利な資格
システムエンジニアには求められるスキルも多いため、資格を取得しておくことで就職に有利に働くことがあります。
資格を保有しておくことで、知識やスキルを客観的に証明できるようになります。
ここではシステムエンジニアの就職に有利な資格を紹介するので、参考にしてみてください。
基本情報技術者試験
基本情報技術者試験は、ITエンジニアの登竜門とされている国家試験です。
経済産業省が認定している報処理技術者試験の1区分で、ITスキル標準のレベル2に相当します。
出題範囲が幅広いため、基本情報技術者試験に合格することでシステムエンジニアに必要な知識を習得することができるでしょう。
出典:基本情報技術者試験(FE)|IPA 参照:https://www.jitec.ipa.go.jp/1_11seido/fe.html
応用情報技術者試験
応用情報技術者試験は、エンジニアとしてレベルアップを目指す人に適した国家資格です。
前述の基本情報技術者試験よりもワンランク上のレベルの試験となっており、難易度も難しくなっています。
システム開発の応用的なスキルについて問われるため、基本情報技術者試験を取得した後は応用情報技術者試験合格を目指すと良いでしょう。
出典:応用情報技術者試験(AP)|IPA 参照:https://www.jitec.ipa.go.jp/1_11seido/ap.html
ORACLE MASTER
ORACLE MASTERとは、日本オラクル社が認定しているオラクルデータベースのベンダー資格です。
オラクルデータベースシリーズのスキルを認定する資格となっており、データベースの管理や運用、SQLの習熟度などが問われます。
【SEの志望動機】企業は志望動機から何を見ているか
ここまでSEの仕事内容や働き方などを抑えてきたところで、いよいよ以下からは、志望動機を作成するにあたっての具体的なポイントや注意点などを見ていきましょう。
まずは、志望動機で企業が何を見ているのか、何を知りたいと思っているのか、という質問の意図を確認しましょう。
企業側の質問の意図をしっかりと抑えておくことで、企業に響く志望動機を作成することができます。
熱意
企業は志望動機から、応募者の熱意を確認しています。
新卒採用において企業が求めている人は、入社後に積極的・長期的に企業で活躍してくれる人です。
企業にとっては、入社前から会社や仕事への熱意が感じられると、入社後も仕事に対して積極的に取り組んでくれるというイメージや、自社で長く頑張ってくれるというイメージに繋がりやすくなります。
そのため熱意は、採用を判断する大きな要素の一つとなります。
熱意の強さは、企業理解の深さ、志望動機の具体性や説得力、入社後のビジョンの明確さなどから測っています。
適性はあるか
先述した通り、企業は入社後に活躍してくれる人材を求めています。
入社後に活躍するためには、その人の特徴が会社とマッチしているか、仕事に適性があるかが重要です。
その人が持っている能力や価値観、興味関心などが、その企業や仕事と合っていなければ、入社した後に最大限力を発揮することは難しいでしょう。
企業は、そうした会社とのマッチ度や仕事の適性を判断するために、志望理由やあなたが備えている強み・スキルから、あなたの人柄や価値観、ポテンシャルなどを測っています。
【SEの志望動機】志望動機を作る前にすべきこと
志望動機を作る際は、多くの人が同時に同じ企業の採用試験を受けている可能性があるため、ほかの人との差別化が必要です。
採用担当者の目に留まるためには、ほかの人より説得力がないといけません。
そのためには、単にエンジニアになりたいだけでなく、どうしてその企業を志望したのか説明する必要があります。
また、採用されてからの展望をハッキリさせておかなくてはなりません。
採用担当者の印象に残る志望動機にするためにも、特に以下のポイントを押さえておきましょう。
自己分析
志望動機を書く前にまずすべきことは自己分析です
あなたがなぜシステムエンジニアになりたいと考えるようになったか、これまでどんなことにやりがいを感じてきたか、自分の強みや弱みは何かなど、自分について振り返ったり深掘りをしたりすることによって志望動機に肉付けをすることができます。
志望動機は具体的なほど熱意が伝わりますし、軸がブレません。
熱意を伝え、一貫性のあるアピールをするためにも自己分析は重要です。
自己分析の中でも比較的手軽にできる「モチベーショングラフ」と「自分史」の作り方を以下の記事で解説していますので、ぜひ参考にしてください。
企業研究
志望動機を書く前にまず、しっかりと企業の情報を頭の中に入れておきましょう。
企業のホームページやインターンシップや説明会での資料、OB訪問で聞いたことなどを振り返るのがおすすめです。
企業の細かい情報を見ているというアピールができれば、企業に熱意の高い学生だと評価してもらえることでしょう。
なぜなら企業研究には多くの時間が必要だからです。
それだけ時間をかけて調べてくれたのだから、この学生は熱意が高いだろうと企業は判断します。
企業研究の正しいやり方については以下の記事を参考にしてみてください。
なぜSEなのかを整理する
企業はなぜSEを志望するかを聞き、熱意や職種への理解が十分かを確認したいと考えています。
企業は長く働いてくれる人を求めていますので、しっかりと適性を理解できているか確認することは重要なのです。
職種の志望理由をあなたの就活の軸、SEの適正をあなたの強みやスキルなどに絡めて、説得力のある熱意のアピールをしましょう。
その企業でなければならない理由を整理する
システムエンジニアを募集している企業はたくさんあります。
ですから、単純にシステムエンジニアになりたいのであれば、必ずしもその企業である必要はないということになってしまいます。
しかし、それでは採用されるのは難しいでしょう。
採用されるためには、システムエンジニアを募集している企業はたくさんある中で、なぜその企業に応募しているのかというポイントを伝える必要があるのです。
システムエンジニアになりたい理由だけでなく、その企業でなければならない理由も述べるようにしましょう。
どうしてその企業を選んだのかという理由があれば、志望動機の説得力がぐっと増します。
どの企業でも使えそうな志望動機では、採用担当者に熱意が伝わりません。
競合他社との違いを押さえておこう
その企業でないといけない理由を考えるのが難しいという人は、競合他社と志望企業の比較をしてみましょう。
競合他社との比較をすることで志望企業の強みや弱み、特徴が見えてくるはずです。
競合他社と比較をする際は、経営理念や商品・サービス、ターゲットとなる顧客や業界内での順位などを確認すると良いでしょう。
面接でも「なぜ他の企業ではなく弊社なのですか?」と聞かれることがあります。
今のうちにしっかりと固めておくと就活をスムーズに進められるでしょう。
自分の経験を整理しておこう
志望動機とあなたの過去経験を結び付けられる場合は、過去経験について細かく整理しておきましょう。
例えばあなたが企業を志望するに至った経験や、あなたの価値観と企業の理念に合致すると感じた経験などを整理してみましょう。
過去経験はあなたにしかないものですので、オリジナリティやあなたの人間性・価値観をアピールするよい材料となります。
入社後に何がしたいのかを考える
採用されるためには、その企業で何がしたいのか将来どうなりたいのかを、ハッキリ伝えなければなりません。
企業は入社後に活躍してくれる人材を求めていますので、あなたの経験や強み・スキルをどう生かして活躍するのかを伝えましょう。
ここで重要となるのが企業研究です。
単にあなたがやりたいことではなく、企業でやりたいことや目指せることを理解したうえで何をしたいのかを伝えるべきです。
企業で行えそうもないことを伝えてしまうと、企業理解が低いことから熱意が低い印象や、適正がないと思われてしまうリスクがあります。
そのため、企業研究を踏まえたうえで、あなたがやりたいこと・貢献できることを伝えましょう。
プログラマーとの差別化を図る
システムエンジニアの志望動機を書く際にプログラマーの志望動機との差別化を図ることも大切です。
例として以下の例文を見ていきましょう
この例文ではプログラマーにも共通して言えてしまう志望動機となってしまうでしょう。
このような志望動機は控えた方が良いです。
他にも「最先端の技術に触れていたい」や「新しいサービスの開発をしたい」などの志望動機を使う際も注意が必要です。
システムエンジニアでなくてはいけない理由を示し、プログラマーの志望動機としっかり区別して考えましょう。
プログラマーとシステムエンジニアの違いを押さえておこう
ここで簡単にプログラマーとシステムエンジニアの違いを述べていきます。
まず、システムエンジニアはクライアントからの依頼を設計図にする仕事です。
一方でプログラマーはシステムエンジニアが設計した設計書に従ってコードを打つ仕事です。
そのため、システムエンジニアは幅広いIT知識が必要になり、プログラマーは特定の言語の専門的知識が必要になります。
こうした違いを理解して、システムエンジニアの志望動機に役立ててください。
【SEの志望動機】通過率アップの志望動機の構成
志望動機は必ず聞かれるといっても良いほど、採用選考においては非常に重要です。
企業としては、入社後どういうシステムエンジニアになって、どのような活躍が期待できるのか見極めたいと考えています。
そのため、採用担当者に自分の思いを余すことなく伝えなければなりません。
ここでは、システムエンジニアの志望動機の構成はどのようにすべきか説明します。
以下を参考にして、わかりやすくてよくまとまった志望動機を完成させましょう。
結論
志望動機はまず結論から入ります。
最初に結論である志望動機を簡潔に述べるようにしましょう。
最初に結論を伝えることで読み手が理解しやすい文章になります。
最初から何を伝えたいのかわかりにくかったり、求めている人材ではないと思われてしまったりすると、その後の内容にきちんと耳を傾けてもらえるかわかりません。
ですから、志望動機は最初の結論を簡潔に述べ、採用担当者の興味を惹くことが大切なのです。
志望動機は最初に結論から書き始めるということを押さえておきましょう。
理由(エピソード)
結論の次は志望動機の裏付けとなるような理由(エピソード)を説明しましょう。
ここで伝えなければならないのは、どうしてシステムエンジニアを目指すのか、そしてどうしてその会社でなければならないのか、ということです。
どうしてシステムエンジニアになりたいのかという説明はできても、どうしてその会社を志望したのかという観点が抜け落ちている人も見受けられます。
しかし、システムエンジニアは多くの企業に存在する職種です。
システムエンジニアになりたいだけであれば、どの企業でも同じということになってしまいます。
システムエンジニアの志望動機は、どうして数ある企業の中から当社を選んだのか、という採用担当者の疑問に答えられる理由(エピソード)が必要です。
入社後の展望
志望動機の裏付けとなる理由(エピソード)を紹介した後は、もう一度結論を述べます。
そして、その後は志望企業に入社した後は何がしたいのか、どうなりたいのかという将来の展望を述べてください。
採用担当者は、その人がどのようにその企業で活躍していけるのかをイメージしたいと思っています。
また、社風と合った人材を採用しなければなりません。
ですから、将来その企業で活躍している姿が容易に想像できるような志望動機にする必要があります。
これは入社後にミスマッチが発覚するのを防ぐ効果もあるのです。
入社してから、やりたいことができないこと、求める社員像と異なっていることが発覚してしまうと、それは社員と企業双方にとってのマイナスでしかありません。
【SEの志望動機】志望動機を作成する際の注意点
志望動機には、ネガティブな印象を与える「どうせ〜」や、投げやりな印象を与える「なんとなく」のようなワードは避けるようにしましょう。
また、他にもシステムエンジニアの志望動機を書く際に注意すべきワードがあるため、紹介していきます。
「企業理念に共感」は具体的に書く
志望動機を「貴社の理念に共感しました」とする学生は多いです。
しかし「共感した」だけでは抽象的で、熱意が伝わりにくい志望動機になってしまいます。
そのため、どこに共感したのか、どんな経験を持ってその視点が重要と感じたのかなどを具体的に説明することが重要となります。
「どういう経緯でその理念や価値観に共感したのか」は個人によって異なりますので、しっかりと理由付けすることでオリジナリティ溢れる志望動機を作成できるでしょう。
「手に職をつけたい」は表現の仕方に注意
志望動機を「手に職をつけるため」にしたい学生もいるでしょう。
しかし、手に職をつけることで得をするのは、あなたであって会社のためではないのです。
手に職をつけた結果、あなたが他の企業に転職してしまったり独立したりしてしまっては企業にとっては損失となってしまいます。
また、手に職を付けられる職種はSE以外にもあります。
なぜSEがいいのかを深ぼることで、説得力のある志望動機に仕上がります。
「成長したい」は自主性のアピールがポイント
自己成長を志望動機にする学生も多いです。
しかし、その際に注意すべきなのがしっかりと「自主性」もアピールするということです。
「研修制度を利用することで成長したい」というアピールでは、研修制度に従って行動しさえすればいいという受け身な印象を与えかねません。
そのため自分で技術やノウハウを身に着けようとする自主性や成長意欲も同時にアピールすることが重要となります。
【SEの志望動機】システムエンジニアの志望動機の例文
それではシステムエンジニアとして応募するときの志望動機の例文を紹介します。
これはあくまでも参考ですので、実際には自分の熱意や実体験から構成し直してください。
例文1:企業理念に共感
私は貴社の掲げる「平凡な毎日を特別に」という経営理念に魅力を感じ、人々が毎日を楽しく生きるために貢献したいと考えています。
私は貴社の学習習慣を身に着ける○○というアプリを利用し、見事○○という資格を取得しました。
このアプリを利用し、何もせずにダラダラし続けるという毎日が目標をもって行動し続けるという特別な毎日に代わりました。
この経験を通じ、入社後は人々の生活に彩を与えられるようなアプリを開発したいです。
例文2:やりがいを大切にしたい
私は大学の長期休みに親戚の営む飲食店の手伝いをしていました。
そこでは収支管理を表を用いて手書きで行っており、計算に毎日多くの時間をかけていました。
そこで私が関数を用いて収支の計算ができるスプレッドシートを作成したところ、これまで多くの時間をかけてきた計算の時間を削ることができ、大変喜ばれました。
私はこの経験を通じ、経営者の業務の効率化に貢献したいと考えるようになりました。
私は現在独学でプログラミングの学習を行っております。
入社後は貴社のノウハウを吸収し、多くのクライアント様の要望を反映したサービスを展開できるよう邁進してまいります。
例文③:社会課題を解決したい
私は祖母の付き添いで介護施設に何度か訪れたことがあり、その際に祖母の健康状態などの記録がすべて手書きで行われていたことがとても印象的でした。
そんな中、大学の授業で介護施設のIT化について学ぶ機会があり、介護にITを取り入れることで業務の効率化が可能となり、より1人1人のサポートに専念できるのではないかと感じました。
貴社は多くの介護施設で導入されている○○というサービスを展開しており、私の希望する仕事ができると考えております。
私の強みである相手の要望をくみ取る力を用いて、現場目線で役立つサービスを展開していきたいです。
【SEの志望動機】志望動機は確認が重要
志望動機を作成したら必ず見なおしをしましょう。
ESや履歴書の場合は、特に誤字脱字がないか、主述の関係が適切かなどを中心に見ていきましょう。
よりブラッシュアップさせたい場合は第三者の視点を取り入れるのがおすすめです。
家族や友人、大学のキャリアセンターなどを活用してあなたの志望動機の表現や言葉の使い方は適切か、どんな印象を与えるかなどを確認してもらいましょう。
就活エージェントを活用しよう!
より通過率を高めたいという方には就活エージェントの利用がおすすめです。
就活エージェントを利用することで、就活のプロであるエージェントがあなたの志望動機にアドバイスをしてくれます。
中でもおすすめのサービスは「就活市場エージェント」です。
利用料は無料で、学生1人1人に寄り添った就活のサポートを行っており、97%の満足度を達成しています。
サービス登録者の内定率は95%で多くの学生の就活を成功に導いています。
「この志望動機でも大丈夫かな?」「これは志望動機に書いても良い内容かな?」などの不安を抱えた学生はぜひご相談ください。
【SEの志望動機】システムエンジニアの志望動機を書くポイントを理解しよう
システムエンジニアに求められるのはITに関する専門知識だけでなく、クライアントとの交渉力やニーズのヒアリング、システム開発を行うチームのマネジメント力など多岐にわたります。
ロジカルシンキングはもちろんのこと、コミュニケーション能力も求められますので、適性を見極めて自分のアピールポイントを志望動機に盛り込んでください。
明治大学院卒業後、就活メディア運営|自社メディア「就活市場」「Digmedia」「ベンチャー就活ナビ」などの運営を軸に、年間10万人の就活生の内定獲得をサポート