はじめに
さまざまな仕事の中でも、魅力的な仕事内容の一つが専門職といわれる、一般的な人が就くことは難しい仕事があります。
これは特殊な技術や知識、免許などが必要な仕事を指し、高度な内容の業務を行うことも少なくありません。
この専門職とはどういう仕事なのでしょうか。
中には生涯をその仕事に捧げる人もいるような、高度な仕事も入っています。
【専門職とは】専門職とは何か?
まず、そもそも専門職とはどういう職種なのでしょうか。
一般的には、特定の分野に特化した替えの利かない職業を指していることが多く、特定分野の専門家とみなされることが多いのです。
主流となっているのは免許が必要な仕事で、試験に合格した場合や訓練や関連知識などを身に付けている職業を指します。
特定の分野での知識が深いためそれを仕事にする場面が多く、体系的な知識や技術があることが求められるときやそれらに関連した知識や技術を必要とするシーンも少なくありません。
また、資格などがなくても経験や自分が作った履歴によって採用されることや仕事になった人やその職業の分類で使われることもあります。
個性的な仕事をする人の場合、こういった他にはない唯一無二の個性を活かしている人もいて、ユーモラスな仕事も少なくありません。
特定の技能を必要とする仕事を指すことが多いので、特定の分野の専門家として収入を得る人を指す場合もあります。
誰かの役に立ったり、誰かを助けたりすることも多い分、やはり高度な知識や技術、豊富な経験が必要となることもあるのです。
一般職や総合職との違いは?
一般職と総合職の違いにはさまざまなものがありますが、簡単に説明するならば、総合職は将来の企業の幹部を目指すために企業の根本となる業務を行うのがメインの役割となっており、具体的には営業職やマーケティング職などが挙げられます。
一方で一般職は総合職のサポートが主な業務内容となっており、事務職や秘書などの職種が挙げられます。
それぞれの違いをしっかりと抑えておくことで、就活がよりスムーズに進むはずです。
【専門職とは】専門職の代表例
専門職の種類もいくつかあり、具体的な職種を挙げるとなるとかなり個性的な職業が並びます。
今回は代表的な職種6つを紹介します。
医師
専門職の代表的な仕事が医師です。
医師はたくさんの知識が必要で、また高い倫理性も求められます。
医師になるためには大学の医学部で6年間の教育を受けた後に国家資格に合格し、さらに2年以上診察研修医として研修を積む必要があります。
人の命や一生を左右する仕事なので、その分さまざまな知識や技術が求められるでしょう。
医師の平均年収は1522万円と言われており、イメージ通りの超高給職業であると言えます。
看護師
医師の診察や指示に基づいて、診療や患者の日常生活の援助・看護を行う看護師も専門職と言えます。
医療系の仕事は免許が必要なものが多く、看護師・薬剤師・理学療法士などもすべて免許や資格が必要で、その分高度な仕事となっていることが少なくありません。
医学系の仕事はすべてが専門職というわけではありませんが、かなりの割合で専門職と呼んでも過言ではない仕事が多いのです。
看護師の平均年収は505万円と言われており、需要の高い仕事である割には年収が低くなっています。
弁護士
医療系の仕事の他にもう一つよく言われるのが法律系の仕事です。
代表的な仕事はやはり弁護士です。
法律に関しては免許や資格試験の合格が必須ですから、こちらも高い知識が必要になります。
弁護士になるためには合格率約34%と言われている司法試験に合格しなければなりません。
さらにその司法試験は、法科大学院を卒業するか予備試験に合格することで受験資格が与えられます。
弁護士への道のりはかなり難関です。
そんな弁護士の平均年収は727万円とイメージ通りの高給職業です。
税理士
法律系の職業には税理士も含まれます。
税理士には税務代理、税務書類の作成、税務相談の3つの独占業務があり、資格を持っているだけで仕事がある強い資格と言えます。
税理士になるため一般的な方法は税理士試験に合格することですが、税理士試験には受験資格があり、条件を満たさないと受験すらできません。
難関な資格だけあって、税理士の平均年収は1030万円とかなりの高給です。
公認会計士
公認会計士も専門職の一つです。
公認会計士は会計に関する高度な専門知識が必要とされ、企業の会計が適切かどうか調べるのが仕事です。
税理士と似ているように思えますが、税理士は税金に関する書類の作成や相談への対応が仕事です。
対して公認会計士は企業の会計を調べる監査が仕事であり、会計のコンサルティングを行う職種です。
公認会計士になるには合格率約10%と言われている公認会計士試験に合格する必要があります。
しかし、公認会計士試験には受験資格がなく誰でも受験できるのが特徴です。
公認会計士の平均年収は約683万円と弁護士に匹敵する高収入の仕事です。
パティシエ
パティシエの仕事も専門職に分類されます。
パティシエとは様々な料理を作る調理師の中でも、特に洋菓子作りに特化した人のことを言います。
パティシエになるために必要な資格は特にありません。
専門学校やクッキングスクールなどで座学や実習を行いレストランやケーキ屋さんに就職すればパティシエになれます。
しかし、製菓衛生士国家資格と言う資格があり、この資格を持っていると開業の際に新しく資格を崇徳する必要がなくなります。
パティシエの平均年収は373万円とやや低めですが、有名ホテルや独立は狭き門であるため全体としての平均年収が低くなっています。
【専門職とは】専門職になるには?
では専門職になるためにはどのような点を押さえておく必要があるのでしょうか。
下記の3点を押さえておくことで就活に役立てられるはずなので、ぜひ参考にしてみてください。
免許の取得が条件
専門職は特定の分野のスペシャリストとして高い知識や技術が求められることがほとんどなので、一部を除き、応募資格として特定の免許や資格を持っているということが条件となっています。
専門職には医師や弁護士、建築士、公認会計士、看護師など資格が無いと勤められない職種が非常に多いです。
よって、専門職を目指したいという方は必ず免許を取得しておくようにしましょう。
免許や資格が無くても入社できる専門職については、後ほど詳しく紹介していきます。
専門職になる場合の一般的なルート
専門職に就職するための方法はいくつかありますが、基本的にどれも個性的な仕事が多いので、就職するルートも大きく違います。
たとえば医師や看護師の場合、大学の医学部や看護学部、専門学校などに進学して専門知識や技術を学び、資格試験に合格して免許を取る必要があります。
これらがないとそもそも話になりません。
一方、弁護士になるためには司法試験に合格する必要がありますが、そのために法科大学院に合格する、予備試験に合格するなどの必要があります。
クリエイターなどの場合はとにかく作品を作って発表し続けるのが基本となっており、Webやアプリなどそれらに特化した企業に就職するか、フリーランスとして活躍するのが一般的でしょう。
芸能系の職種になると芸能事務所に入る方法がありますが、今ではインターネットを活用して個性的な仕事をしている人もいます。
このため、クリエイティブ系は意外と流入が広く、多くの活動ができるでしょう。
就業体験をするという手も
職業体験やインターンを通じて専門職への理解を深めるというのも非常に重要なポイントです。
あらかじめ働いてみることで自分に適性があるかどうかを確認できるので、ぜひ参加したいものです。
また、業界への理解を深められるというのもインターンシップに参加するにおいて非常に重要なことです。
特に専門職の場合は同じ業務を長くこなすことになるので、その仕事や業界が自分に本当に向いているか長く続けられるものなのかどうか、いざ働いてみて確認することができるというのも魅力的なポイントです。
【専門職とは】免許・資格なしでも入社できる専門職
免許や資格なしでも入手できる専門職にはさまざまなものがあります。
・エンジニア
・プログラマー
・デザイナー
・コンサルタント
・インストラクター
エンジニアとプログラマーは混同しがちですが、プログラマーは基本的にプロジェクトの内容に沿って成果物を作成するためにプログラミングのコードを書き続けるのが仕事です。
一方でエンジニアはプログラミングのスキルはもちろんのこと、クライアントとの打ち合わせやプロジェクトをマネジメントする能力などを求められるものなので、「プログラマーを経験してからエンジニアになる人が多い」と理解しておけば良いでしょう。
デザイナーにもさまざまなものがありますが、例えばWebデザイナーを例に挙げると、主にこれといったWeb関係のデザインの資格は存在しません。
しかし、高いスキルが求められる業界なので、実地経験やポートフォリオを提出すれば大きく就活就職に近づけるでしょう。
コンサルタントは主にコンサル系の企業において、相手の他社の問題解決などに一緒に取り組む仕事なので、これも特に資格は存在しません。
インストラクターは指導員のことで、スポーツ系のインストラクターの他に医療事務や服飾系、パソコン系の分野などさまざまな職種が存在しますが、これらも基本的には資格が必要とされていないものです。
【専門職とは】専門職に向いている人の特徴
専門職の場合、どれも個性的な仕事が多くなっています。
このため、明確に向き不向きは存在します。
まず、なんにせよその仕事についての興味・関心がないことには、専門職を仕事にしていくこと、仕事にし続けていくことは難しいでしょう。
適性がなくてもある程度興味や熱意があればカバーできるものですが、興味・関心のない分野で仕事をし続けるのはとても難しいものです。
次に、個性が強い職業が多いのですから、当然それぞれの職業に対しての知識や技術が必要になります。
ある程度の年齢になると経験を求められることもあり、まったく異業種からの転職が難しい場合も少なくありません。
中には偏見を向けられることもありますが、それをはねのけるだけの強さや世間の声に左右されないしなやかさ、時代のトレンドを掴み取る力を必要とする仕事もあります。
最後に、業界ごとにまったく個性が違います。
ワークライフバランスを重視する専門職もある一方で、ワークライフバランスをまったく無視したような専門職もあります。
このため、想像だけでよさそうと思ってその仕事についても、意外とそうではなかったということも考えられるでしょう。
【専門職とは】専門職に就職するメリット
ここからは専門職に就職するメリットについて一緒に考えていきましょう。
専門職に就職するメリットは大きく分けて下記の3つあり、それぞれ抑えておくことで、あなたの就職の就活のモチベーションも高まってくるはずです。
就職・転職がしやすい
専門職に就職する一番のメリットは就職のしやすさや転職のしやすさでしょう。
これは専門職は特定の分野に特化しているため、そのプロフェッショナルとみなされることが多く、比較的採用されやすい傾向があります。
また、こういった専門職を必要とする分野はどこでも人材不足の傾向があり、採用されやすい傾向があります。
中には独立しやすい仕事やフリーランスになりやすい仕事もあり、自分らしく働くこともできるかもしれません。
職場を選べるメリットはとても大きいのです。
給料が高く待遇も良い
次に、ある程度お給料が高いことも期待できますし、待遇の良さも期待できます。
これは経験や知識、資格などに比例しますが、やはりある程度のお給料は保証されることが多いでしょう。
人を集めるために会社が福利厚生を充実させている場合や資格取得やセミナー参加の費用を補ってくれるなど、他の仕事にはない待遇の良さを備えている企業も少なくありません。
生涯の仕事にできるかもしれない
最後に、生涯の仕事にすることができるかもしれない、というのも大きな点です。
専門職の仕事の中には定年がない仕事も多く、何歳になっても体が元気なら働き続けることができる場合や働く時間や負担を減らしながら働ける可能性が高いでしょう。
一生この仕事が好きならば趣味で続けるとか、体が衰えてきたら家で在宅のような仕事をする、人に教える、などのさまざまな方法があります。
【専門職】専門職に就職するデメリット
一方で、当然ながら専門職に就職することにはデメリットも存在します。
下記の3点をあらかじめ確認した上で、自分が本当に専門職に向いているのか専門職で就職したいのかなどをしっかりと確認した上で就活を進めておくことで、今後のキャリアにおいても後悔が少ないことでしょう。
それ以外の仕事に転職しづらい
一つは、特定の分野に特化しすぎている場合、それ以外の仕事に転職できない可能性があります。
特に若い人はまだポテンシャル採用などがあるかもしれませんが、年齢を重ねれば重ねるほど他の仕事に転職しづらいのです。
キャリアチェンジが難しく、自分には向いてないと感じたときの方向転換がしづらい傾向があります。
また、他の仕事から人を採用しようとしてもほしい人材がめったにいない、こういう人材がほしいのに世間にいない、ということも考えられるでしょう。
仕事を広く行おうとサポートできる人を募集してもなかなか来ない、ということも考えられます。
そのため激務になりやすく、代わりがいないという負担や不安も存在します。
偏見が多い
次に、どうしても色眼鏡で見られてしまう場合や偏見に晒されることがあります。
たとえば医師の場合は偉そうとか給料が高そう、エンジニアの場合はパソコンに詳しそう、看護師は優しそう、などという印象を与える可能性は高いのです。
そのため、エンジニアだと伝えるとパソコンの使い方について問い合わせされる、医師だとわかったとたん手取りが高いのだから奢ってとたかられる、という声も耳にします。
特に専門職の場合は仕事と人柄が同一視されることも多く、それが苦痛だという人も少なくありません。
貧乏な医師やパソコンが苦手なエンジニアもいるので、人柄を勝手に決めつけられるような点もデメリットといえるでしょう。
責任が重い
そして最も大きいのが、責任の重さです。
人の人生を左右することや人に大きな影響を与えることが少なくないため、簡単に気軽にできるような仕事ばかりではありません。
たとえば医師は手術で人を救うことができますが、同時にその人の命を奪うこともできます。
看護師は薬剤を間違えただけで人を殺す場合もありますし、エンジニアはちょっとしたミスで大きな情報漏洩や大事なデータを消してしまうかもしれません。
このため、高い倫理性や技術力が求められる場合が多く、作ったものや自分が提供したサービスへの責任が求められる場合も多いのです。
まとめ
専門職の場合、職業名を言ったら大体どういう人か判断されることやその人の個性を伝えることができる場合があります。
また、収入が高い場合や努力によって好待遇を得られる場合も少なくありません。
その一方で、リスクもあり、またデメリットも存在します。
精神的な負担が大きい側面も強いのでよいことばかりとはいえないのですが、それでも希望する人が多いのも専門職ならではのポイントといえるでしょう。
明治大学院卒業後、就活メディア運営|自社メディア「就活市場」「Digmedia」「ベンチャー就活ナビ」などの運営を軸に、年間10万人の就活生の内定獲得をサポート