選考過程でグループワークを実施する企業は多いです。
学生のころは試験で評価されるため、グループワークに慣れていない方は多いですよね。
ここではグループワークの進め方やコツ、苦手な人でも乗り切れる方法などをご紹介します。
この記事を読んだあなたが、グループワークを無事に乗り切り、希望の企業に合格して頂けると嬉しい限りです。
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【就活】グループワークとは?
グループワークとは、グループに分けられ課題に沿って共同作業を行う就活での選考過程のひとつ。
主に集団の中でどのように動くのかという点が見られています。
「作業型」と「プレゼン型」に分かれる
就活でのグループワークですが、大きく「作業型」と「プレゼン型」の2種類に分かれます。
作業型では共同して作業を行い、最後に制作物を完成させる必要があります。
一方、プレゼン型は課題に沿って議論し、議論した内容を最後発表します。
作業型ではグループ全員で共同して作業するため、他のグループのメンバーと良好な関係を保つ必要があります。
また、時間内に完成させられるよう、時間管理も重要になります。
プレゼン型では議論が必須ですから、他のメンバーの意見を聞きながら自分もアイディアを出さなければなりません。
プレゼン型は、問題解決のための方法を考える「問題解決型」と答えのない問いに対して論じる「自由討論型」など、テーマによってさらに細かく分類可能です。
企業がグループワークで評価しているポイント
企業がグループワークで評価している主なポイントは、ひとつは「対人能力」です。
社会人になると、組織の中で同僚や上司など周りの人と協力して仕事を進める必要があります。
勉強は一人でも行えますが、仕事では自分の判断だけで行動してはいけません。
この点が社会人と学生の大きな違いといえるでしょう。
つまり、集団の中で上手く立ち回るためには、「協調性」や「コミュニケーション力」が必要なのです。
こうしたポイントを評価するに当たっては、集団での作業を伴うグループワークが最適だといえます。
また、グループワークでは「自分で考える力」を見られています。
仕事をする上では何が問題となるのか課題を見つけ、主体的に問題を解決する姿勢が求められます。
与えられた課題に対し、学生がどのように思考を巡らすのか見ているのです。
グループワークとグループディスカッションの違い
グループワークと似た言葉にグループディスカッションという言葉があります。
グループディスカッションも就活での選考過程の一つで、集団での作業を伴うものです。
グループワークとグループディスカッションの大きな違いは、「成果物が求められるのか」という点です。
グループワークでは、プレゼン型にしろ作業型にしろ、最後には何らかの形で成果を表す必要があります。
対して、グループディスカッションでは成果物が求められないケースが多いです。
課題に沿って議論を行いますが、議論そのものに重点が置かれています。
議論の中でどのような役割を果たしたのかという点が主に評価されるのです。
グループワークとグループディスカッションを混同している方も少なくないですが、上記のように明確な違いがあることを認識しておいて下さい。
【就活】グループワークの流れ
希望の企業の選考過程にグループワークがあると知ったら、嫌な気持ちになる方も多いでしょう。
苦手意識を持つ方が多いグループワークですが、内定を勝ち取るためには何としてもくぐりぬけなくてはなりません。
事前にグループワークがどのような流れで進むか知っておけば、少しは嫌な気持ちも和らぐでしょう。
グループワークの流れは以下の通りです。
自己紹介
グループワークではじめにやることは自己紹介です。
面接での自己紹介と同じように、氏名や学部、学生時代頑張ったことなどを述べればよいです。
時間が限られているので、できるだけ手短に、30秒~40秒程度終わらせるようにしましょう。
自己紹介には挨拶的な意味があることはもちろんのこと、緊張を和らげる効果があります。
初対面の人が集まった空間でははじめは緊張感で満ちていますが、それぞれ口を開くようになれば緊張感が緩和されます。
自己紹介で話しやすい雰囲気を作り、グループワークを円滑に進ませましょう。
役割分担
自己紹介が終わったら、役割分担を決めます。
グループワークでの主な役割は「リーダー」「書記」「タイムキーパー」です。
リーダーは話し合いの進行役となり、みんなに話を振ったりみんなの意見をまとめたりします。
衝突した意見が出たとき、どのように状況を打開するのかがリーダーの腕の見せ所です。
また、書記は話し合いの流れをメモしながら、議論の要点を掴むのが仕事です。
影のリーダー役でもあり、リーダーをうまくサポートする立場です。
よく意見を出すのが苦手な方が書記役に立候補しますが、書記役は意見を出さなくて良いわけではありません。
また書記の書いたメモはみんなが見る可能性もあるため、分かりやすくまとめる必要があります。
このように、思っている以上に書記は大変な役割です。
最後は「タイムキーパー」です。
タイムキーパーは議論の時間を管理し、適切なタイミングでメンバーに伝えます。
話し合い
役割分担が決まったら、話し合いに進みます。
作業型のグループワークでも作業の進め方や時間管理など話し合う必要はあります。
議論では、自分が意見を出すことも大切ですが、周りの意見を聞くときの態度なども見られています。
出来る限り相手の意見を否定せず、建設的な議論を心掛けてください。
意見をまとめる
ある程度意見が出し尽くされたら、成果物の発表に向け、意見をまとめる段階に入りましょう。
問題解決型では出された解決策が実現可能なものであるかという視点が大切です。
いくら面白いアイディアだとしても実現不可能なアイディアでは意味がありません。
成果物が上質なクオリティとなるよう、うまく意見をまとめましょう。
発表
最後は、議論の成果を発表します。
発表者はリーダー役が兼任することが多いです。
発表の際に意識することは「分かりやすく簡潔に伝えること」です。
ビジネスの場でもよく使われる説明方法に「PREP法」という手法ですが、グループワークの発表でもこの手法の利用をおススメします。
PREP法では、「結論」→「理由」→「具体例」→「もう一度結論」という流れで説明します。
この流れで説明すると分かりやすく、言いたいことが聞き手に刺さりやすいのです。
【就活】グループワークのポイント
ここでは、グループワークのポイントをご紹介します。
「自分は話すのが苦手だから、グループワークでは良い評価を取れない」と考えている方は多いですが、会話が苦手でもグループワークで好評価を取ることは可能ですよ。
議論のスタート地点が大事
グループワークでは議論のスタート地点が最も大切です。
はじめに方向性を明確に決めておかないと、議論があらぬ方向に進む可能性があるためです。
はじめに決めておくべき事柄としては「課題を定義すること」と「時間配分」です。
課題を定義するとは、テーマが曖昧な場合に必要となる作業です。
例えば、店舗の売上を上げるための方法を考える課題であれば具体的な売り上げ上昇額の目標値を定めておくことです。
現状から10%アップさせるのか50%アップさせるのかによって、取るべきアプローチが変わってくるためです。
他人の意見にきちんと耳を傾ける
グループワークといっても、議論を出す人ばかりが評価されるのではありません。
いくら流暢に話せるといっても、自分が発言してばかりだとその人の評価は下がってしまうでしょう。
あくまでグループで評価を受けるのですから、個人主義に陥らずに他人の意見にもきちんと耳を傾けることが大切です。
他人の意見を肯定した上でプラスアルファの意見を出すことができれば人事の目に留まる可能性が高まります。
アイディアを整理する
話し合いの中で出たアイディアは整理しておきましょう。
議論をまとめる際にアイディアが整理されているとスムーズに進みやすいです。
類似点や対立点などでグルーピングしておくと分かりやすいです。
アイディアが見やすく整理されているよ、良い成果物が生まれやすいです。
主に書記の仕事となる部分ですが、余裕があれば役職についていない人もアイディアを整理しておくよう心がけましょう。
多数決はNG
議論が行き詰った時や対立した時に多数決で決めるのは良くありません。
少数派の意見がないがしろにされてしまうためです。
難しいことではありますが、対立した双方の意見の良い点を取り入れて更に良い方法を考え出すのがベストです。
どちらかを採用しなくてはならないケースも、採用されなかった意見の良いところにも触れ、うまく妥協しましょう。
【就活】グループワークが苦手な人が意識すること
グループワークのポイントを述べてきましたが、それでもグループワークの苦手意識がぬぐえない方もいることでしょう。
どうしてもグループワークが苦手だという方は、以下のことを意識しグループワークに臨むようにして下さい。
必ず一度は発言はする
苦手だといっても、必ず一度は発言してください。
発言しないと「議論に参加する気がない」とみなされ、低評価を下される可能性が高いです。
自分から意見を出すのが厳しければ、他人の意見に同調する形で意見を出せば問題ありません。
ライバルではなく味方だと思う
グループ内のメンバーをライバルだと思わず味方だと思ってください。
敵意がむき出しになるとグループ内の雰囲気が険悪になりがちです。
「グループ全員で合格しよう」という気持で臨むと、猜疑心や功名心などの負の感情が無くなり議論に集中することができます。
自らの役割を全うする
建設的な意見を出すのが難しければ、自らの役割を全うするのがおすすめです。
敢えてリーダーや書記などの役職に立候補し、その役割を全うするのです。
ただ不得手な役割を選んでしまうと、グループ全体が上手くいかなくなる可能性が高くなるので、自分の特性を見極め自分に向いている役職を選びましょう。
まとめ
グループワークの進め方やコツ、苦手な人でも乗り切る方法などご紹介してきました。
グループワークは意見を出せばいいというものではありません。
グループワークが苦手な人はグループに貢献することを意識し、自分ができることを頑張りましょう。
明治大学院卒業後、就活メディア運営|自社メディア「就活市場」「Digmedia」「ベンチャー就活ナビ」などの運営を軸に、年間10万人の就活生の内定獲得をサポート