応募者が多い企業や官公庁の就活で実施されることが多いのが集団面接です。
個別面接に進む前の段階で、一度に多くの就活生と面接して選考を行ったり、集団での立ち位置をチェックされたりします。
個人面接とは異なる集団面接の特徴や流れを知り、集団面接を突破するためのポイントをマスターしましょう。
集団面接とは
集団面接は企業にエントリーして書類選考に通った応募者を少人数のグループに分け、グループごとに面接を行っていく方式です。
何人程度かはその企業の方針にもよりますが、3名から5名程度が一般的ですが、中には10名程度と人数が多くなることもあります。
個別面接が面接官が1名から2名なのに対し、集団面接は2名から5名など面接官も目も多くなるのが一般的です。
応募者が多い大企業や官公庁で行われることも多く、個別に面接を行う前に一度にチェックをして選考をかけるのが一つの目的です。
また、集団に属した場合のその人の立ち位置や方向性、どのような行動を取るのかを知りたい目的であえて個別ではなく、集団面接が行われるケースもあります。
自分の意見をはっきり言える人物なのか、賛成、反対をしっかり言える人物かや、周囲を気にせず我が道を行くタイプではないか、集団を引っ張っていけるタイプか、周囲をまとめ、調整していけそうなタイプかなどを確認する目的で行われることも少なくありません。
集団面接について、より詳しくはコチラを参照してください。
集団面接の流れ
集団面接ではまず1人ずつ自己紹介や自己PRなどをし、志望動機などを聞かれた後、個別面接と同じような質問をされ、1人ずつ順番に答えていくという方式が一つあります。
一方、自己紹介もそこそこに、課題やテーマが与えられ、その課題に対する意見を求められ、1人ずつ発言させられるといった方式の場合もあります。
話す順序は基本的には企業によって割り当てられた順で、着席した順に発言していきますが、企業の方針や面接官により、一巡したら、次の発言は後ろからとか2番目の人からなど順番を変えることもあります。
より詳しくは、コチラを参照してください。
集団面接のコツ
集団面接では他の就活生に対して悪目立ちをしないことと、良い印象を残すことがコツになります。
人数が多いからであれ、行動パターンや思考パターンの違いなどをチェックしたいからであれ、個別ではなく、集団になれば、やはり、それぞれの違いが際立ち、いかに公平に見るといっても比較や優劣を付けられやすくなることは否めません。
身だしなみや態度など、社会人としての最低限のマナーをしっかりと守るとともに、言葉の使い方や声の大きさ、話し方、目線や表情にも気を払う必要があります。
個別面接ではネクタイが少し曲がっていても気づきにくいこともありますが、集団になると目立ちやすいです。
座り方や足を置く位置、手を置く位置なども、面接官から見ると目につきやすいものです。
一人ひとり意見を言う際の話し方も違いがすぐにわかります。
他の人の声の大きさに対して小さすぎる、もごもごして何を言っているかわからないでは、マイナス評価になることもあり得ます。
他の人がいると自信がなくなり、周囲が気になってしまい、個人面接よりも緊張してしまう方も少なくありません。
他の人の雰囲気に飲み込まれて自分の意見が言えなくなってしまうことや言おうと思った意見を先に言われて頭が真っ白になることのないよう、他人と比べず自分に自信を持ち、リラックスして臨めるようにしましょう。
集団面接はグループ内のメンバーを比較して優劣を付けるとか、得点を付けることだけを目的にするものではありません。
企業においてはプロジェクトチームを組んで仕事をすることも多い他、各部署や職種ごとにメンバーでの連携や共同作業が必要になります。
チームや組織でどんな立ち位置で行動するタイプなのかを見るには、集団面接が一つのツールになるわけです。
この点、誰よりも積極的に意見を述べないと選考に通らないとか、他の人に同調した意見ばかりでは選考に通らないわけではありません。
企業や部署ごとに求めている人材や足りない人材を選びたいと思うこともあるからです。
たとえば、リーダーシップを取る人が多すぎるから、もう少し協調性がある人や人の指示に従って動いてくれる人を増やしたいと思う企業もあるかもしれません。
一方、安定志向の人ばかりが集まってしまったので、積極的な人材を求めていることもあります。
そうした企業の意図はなかなかわかりませんが、集団の中で埋もれることなく、自分が思った意見や言いたかったことを明解に伝えられることがコツです。
より詳しくはコチラを参考にしてください。
集団面接の質問例
集団面接でどのような質問をされるかは、企業によっても異なっています。
個人面接と同じような質問がなされ、それを順番に答えさせられる方式もあります。
一方で、業種における課題や注目されているテーマを与えられることや仕事などで起こりそうなトラブル事例や問題などが与えられ、「こんなときあなたはどうしますか?」といった質問に順に答えていくパターンもあります。
個人面接でも尋ねられる自分の強みや弱み、学生時代に経験したことや、企業でどのような活躍がしたいかといった質問には、多くの就活生が回答パターンを用意して臨むことでしょう。
自分で考えてきたことですので、他の人の発言を気にせず、自分のPRをすれば問題ありません。
ですが、中には強みがかぶる場合や学生時代の経験が部活でキャプテンをしていたことなど、大幅に内容がかぶりすぎることもあります。
もし、話の内容がかぶることや類似の内容になることが、他の就活生と差がつかないと気になるならば、いくつかパターンを用意しておくと安心です。
強みの回答パターンを2つ用意する、学生時代の経験を2種類用意しておくなどすれば、自分らしさをアピールできたと納得もいくのではないでしょうか。
これに対して、課題やテーマなど集団面接の場で与えられる場合には、事前の回答準備はできません。
就活にあたって企業研究や業界研究をしっかりと行うとともに、常日頃からアンテナを張り、政治問題や経済問題、社会問題や労働問題など自治ネタをチェックし、それに対する自分なりの意見を考えるようにしておけば、その場でも回答ができるはずです。
社会人になれば、業界や仕事関連の情報から、国内外を取り巻く政治、経済の情勢、社会問題など幅広く知っておくことが求められます。
それが試されていると考え、日頃から情報収集を行い、自分で考える癖を付けておきましょう。
質問例について詳しくはコチラで紹介しています。
集団面接のマナー
集団面接では個人面接以上にマナーを徹底させる必要があります。
なぜなら、他の就活生と並ぶ以上、良くも悪くも目についてしまうからです。
スーツの乱れやネクタイなどが曲がっていないか、靴がきれいに磨かれているか、靴下の色をうっかり派手な色にしていないか、ヘアスタイルの乱れやメイクのしすぎなどがないか、身だしなみをしっかりと整えましょう。
たとえば、靴が汚れている場合や色が剥げているといった場合、ずらりと並ぶと目立ってしまうことがあります。
あまり気にしないタイプなんだな、取引先にあの靴で行かれたら困るななどと思われかねません。
面接を受ける立場からだとわかりにくいですが、面接官の位置に座ってみると、一人ひとりの状態が非常によく見えます。
あえて身だしなみをチェックしようと思わなくても、人との差が目立ちやすいので気を抜かないようにしましょう。
あいさつの仕方や声の大きさや声のトーン、着席の仕方や周りへの気配りなどマナーも悪目立ちしないようにしなくてはなりません。
あいさつができていない、着席してくださいと言われる前に思わず座ってしまったなど、他にも人がいるからこそ、とても目立ちます。
声も大きすぎても場に馴染みみませんし、他の人に比べて小さすぎても困ります。
また、集団面接だからこその周囲への配慮も大切です。
自分だけが目立ちたいと、人が意見を言っているのに、それは違うとか、自分はそうでないとガンガン主張をして、他人の発言の場を横取りすることや1人で長くダラダラと話をするのはマナー違反です。
集団面接では、その人がグループにおいてどのような行動を取る人なのかが見られていることも忘れないようにしましょう。
複数のメンバーがいて、時間も限られた中で、1人で長く話していては他の人が話す時間が限られてしまう場合や制限時間オーバーで次の面接グループに迷惑をかけ、面接全体のスケジュールにまで影響を及ぼしてしまいます。
そうした配慮ができるかもチェックされてしまいますので、注意が必要です。
会社組織に入れば、独りよがりでの仕事はできず、集団でいかにチームワーク良く仕事をするかや、お互いの意見や力を出し合って高め合っていくことが求められます。
集団だから自分が目立ちたいと我も我もで自己主張するのではなく、自分の意見をハキハキと明快に述べながらも、他人への配慮や全体への配慮も忘れないようにしましょう。
集団面接のマナーについて詳しくはコチラもご確認ください。
まとめ
集団面接は個人面接とは異なる特徴があります。
複数のメンバーが並ぶので、意見や話す内容だけでなく、身だしなみやマナーの面でも目立ちやすいので気を付けなくてはなりません。
言葉の使い方や声の大きさ、話し方などで他の人と差がついてしまわないよう注意することも大切です。
一方で目立ちたいばかりに独りよがりに陥るのではなく、組織やチームに入ったときの状況をイメージして、周囲に配慮しながらも、自分の意見を明確かつ簡潔に述べられるよう対策を講じておきたいものです。
集団面接についてのポイントについてはコチラも併せてご覧ください。
明治大学院卒業後、就活メディア運営|自社メディア「就活市場」「Digmedia」「ベンチャー就活ナビ」などの運営を軸に、年間10万人の就活生の内定獲得をサポート