目次[非表示]
【施工管理の志望動機】はじめに
建設業をはじめ、業務のプロセスを管理することは企業の仕事のうえでとても重要なことです。
求められる品質や安全性などを維持し、トラブルの発生を防ぐために工程管理や品質管理をしなくてはなりません。
企業の製品やサービスの品質や信頼を保つうえで重要となり、現場で働く人たちの事故防止など安全面にも重要な役割を果たす仕事です。
責任がある仕事に就くために、内定を獲得するための志望動機のポイントについてご紹介します。
【施工管理の志望動機】まずは施工管理について確認しておこう
施工管理の志望動機を作成するには、まずは施工管理の仕事についてしっかりと確認しておきましょう。
何となくかっこいいからとか、仕事内容はイメージで理解しているレベルでは、企業を納得させる志望動機は作成できません。
より具体的で的確な仕事内容を把握し、実際の仕事と大きな違いが出ないようにしたうえで志望動機を作成することが大切です。
認識にズレがあると、異なる職種や異なる仕事の志望動機になってしまうケースもあり、内定獲得への道が遠のきます。
施工管理の仕事内容
施工管理は建設現場における、いわゆる現場監督です。
施工管理を任された建物の竣工予定時期に合わせてスケジュールを決めて、そのとおりに工事が実施できるよう人員の配置や作業日程を組んで、スタッフを効率よく安全に業務に取り組ませながら、工事を進めていくことが求められます。
スケジュールに基づいて工事を進めていくための工程管理をはじめ、指定された資材や材料を用い、設計図通りの仕事ができているかを確認する品質管理、工事現場において事故を起こさないために安全管理、人員や機材の手配なども含め、工事を予定通りの予算で遂行する原価管理などの業務を担当します。
施工管理の仕事のやりがい
オフィスビルやマンション、商業施設や公共施設など、地域の活動拠点となることやランドマークとなるような建物の建設現場を動かし、時には全国に名を馳せるような大型の建物を建てる現場の最前線で活躍ができるのが魅力です。
大型建物ではなくても、一つの建物を自分が現場監督を務めて、多くの人材を動かしながら完成させることの達成感はひとしおです。
一つのプロジェクトを事故なく、スケジュール通り無事に成し遂げれば、自信にもつながり、さらに大きな仕事をしたくなるのも、施工管理の仕事の魅力といえます。
【施工管理の志望動機】志望動機を作成する際のフレームワーク
施工管理の志望動機を作成する際、どのような内容を組み込み、どのような流れで構成すればよいのでしょうか。
志望動機を作成する際のフレームワークを押さえておきましょう。
将来の目標や入社後成し遂げたいこと
施工管理は建物を完成させるという大きなプロジェクトを成し遂げる重要な責任を担う仕事です。
多くの人員を管理し、事故なく安全に工事を計画通り遂行させなくてはなりません。
それゆえに将来の目標が明確であり、入社後に成し遂げたいことが具体的に定めっていることが求められます。
明確なビジョンを描けなくては、小さな建物であれ、一つの建物を完成させるのは難しいものです。
具体的なビジョンを持って責任ある仕事を達成しようという意欲を示しましょう。
また、やるからには理想は大きく掲げ、キャリアを積んだうえで、どんな巨大プロジェクトを成功させたいのか、自分がやってみたい仕事をアピールすることも大切です。
成長や飛躍が期待できず、小さくまとまってしまう人より、会社の利益に貢献しながら、社史に名を残すような建物を建設しようという意欲ある人を求めています。
その目標を掲げる理由
もっとも、ただ漠然と大型商業施設を建てたいとか、日本一高いビルの記録を更新したいとか、レガシーとなる建造物に携わりたいと目標を掲げるだけでは足りません。
なぜ、それを実行したいのか、具体的な理由を説明することがポイントです。
地域の活性化のために人が集う拠点を作りたいから、地域の役に立ちたいから、社会に貢献できる仕事をしたいから、長く残る建物はエコで資産価値が高いからなど、なぜその目標を掲げたのかを説明できるようにします。
企業選びの軸
建築業者やディベロッパーも数多くある中で、なぜ、その企業を選んだのかもアピールできるようにしましょう。
多くの就活生は複数の企業にエントリーすると思いますので、エントリーごとに、企業選びの軸を明確にして入社意欲を具体的に語れるようにすることがポイントです。
なぜ施工管理を目指しているのか
数ある職種の中で、なぜ施工管理の職種を目指しているのか、明確な理由を伝えましょう。
やりがいや達成感が得られる仕事である反面、とても責任が重く、重要な役割を担う仕事です。
働くスタッフや建設現場近くに暮らす人や通行人など、誰にも事故や被害が起こることなく、安全に工事を進める責任があります。
万が一、事故が発生すれば責任も問われる仕事ですので、生半可な気持ちでは選べません。
その確固たる思いをしっかりとアピールしましょう。
実際にやっていきたい仕事の内容
志望する企業ごとに、建設に携わる建物の種類や規模などに特徴があります。
企業の特徴を捉えて、どのような仕事に携わりたいのかを具体的に示して、入社意欲をアピールしましょう。
競合他社ではなくこの会社でなければいけない理由
競合他社が多い業界において、その会社を選んだ理由を伝えます。
第一志望ではないケースでも、どの企業も本命であることを前提に、その会社でないとできない仕事や、その会社だからこそ自分が活かせると考えた点を伝えます。
【施工管理の志望動機】3つのポイントとは
この人を採用したい、この人はやる気があると感じさせるには志望動機が大きく影響します。
そのため、志望動機で何をどう語るのかは重要です。
その職種や業務内容、企業を志望する動機は人それぞれだとは思いますが、話し方のポイントや押さえるべきポイントがあります。
志望動機を語るうえで必ず盛り込みたいことは、実は仕事内容や職種を問わず共通しています。
まずは、多くの仕事や職種がある中から、なぜその仕事をしたいと考えたのかです。
施工管理をしたいなら、なぜ施工管理の仕事がしたいのかの理由を明確に語れなくてはなりません。
次に、なぜその企業を選んだのかの理由を明確にする必要があります。
施工管理の職種を募集している企業はたくさんあるはずなのに、なぜその企業を志望したのかを具体的にすることが必要です。
そして、3つ目として、あなたがその企業でどのような貢献ができるかをアピールしましょう。
採用にあたって、企業が業務遂行をしていくうえで役立つ人材が欲しいわけです。
自分を採用することで、いかなるメリットを企業にもたらせるのかを伝えます。
では、それぞれのポイントについて具体的に見ていきましょう。
なぜ施工管理なのかを明確化する
さまざまな仕事や業界がある中で、なぜ、施工管理をやりたいと思ったのかを具体的に語りましょう。
同じ業界、同じ企業の中でも仕事の種類は多彩にある中、なぜ、あなたは施工管理をしたいと思ったのでしょうか。
現場で製造業務を担ったり、施工の依頼を受けたりするための営業や事務業務などではなく、施工管理の仕事を選んだ理由を明確にします。
自分が大学で学んだ知識や技術、資格などが活かせるからなど、自分の能力を活用できる仕事だからといった理由を挙げるのも一つです。
自分の能力や経験などと直結しない場合には、その仕事に魅力を感じた点を明確にしてみましょう。
品質や安全を維持するうえで不可欠な仕事であり、責任のある仕事をしたいと感じたとか、自分の経験談やエピソードを交えて、この仕事をしたいと感じた点を話してもいいでしょう。
近所の建築現場で仕事をしている様子を見て感じた、自分の家を建ててもらった際の出来事など、施工管理の仕事をしたいと思ったことにつながる具体性のあるエピソードが求められます。
なぜ施工管理の中でもその企業なのか
施工管理の工程が必要となる業種も幅広くあり、その業界の中でも大手企業から中小企業までさまざま存在します。
なぜ、その企業にエントリーをして就職したいと思ったのか、なぜ、その企業において施工管理の仕事をしたいのかを明確にしなくてはなりません。
単に施工管理の仕事の重要性を語っても、それはその企業だけに当てはまることではありません。
その企業が造り上げるものが施工管理の品質が高いからであるなど、その企業の独自性や他社にはない魅力などを語る必要があります。
そのためには企業研究や分析を行うことが必要です。
志望する企業だけでなく、同業他社の事業内容や施工管理の仕方なども調べ、何が違うのかなどを追求しておく必要があります。
また、多くの学生さんは1社だけでなく、内定を得るために数社は受けるはずです。
第一志望だけでなく、それ以外の企業においても、なぜ、その企業を志望するのかを明確に伝えられなくてはなりません。
どの企業においても第一志望であるかのように、じっくりと企業の企業理念や事業内容や施工管理のやり方や現場の人たちの雰囲気などもリサーチして、一つひとつの企業について語れるように準備しましょう。
施工管理の企業に就職した際のあなたが貢献できるポイント
いかに施工管理の仕事に興味を抱いてやりたいと思っても、いかにその企業に魅力を感じて就職したくても、夢や理想だけでは仕事はできません。
企業は資金や人の力で仕事を成し遂げ、利益を上げることを目的にしています。
企業の利益を生み出すために貢献できる人材でなければ、採用したいとは思わないのです。
まだ仕事もしていないのに、どんな貢献ができるかわからないと悩むかもしれません。
確かに実際にしてみないとわからないことはありますが、現在の自分の能力や知識、技術やこれまでの経験がどう活かせるかを考えてみましょう。
ポイントは自分の強みを明確にして、その強みが仕事に活かせるとアピールすることです。
学生時代から勉強をするのに計画を立て、必ず実行してきたから計画性や計画遂行力が仕事に活かせる、学校の委員会や部活動、アルバイトの仕事でまとめ役や指導役をしてきたから施工管理に活かせるといった内容です。
大学時代に専攻した学問や身に着けたスキル、建築士などの資格を取得しているのであれば、そのスキルや資格を活かして貢献できることをアピールします。
【施工管理の志望動機】施工管理に向いている人
施工管理の仕事は納期までに高品質な仕事を安全に仕上げるために重要なプロセスであり、重要な仕事を任せられると感じられる人でないと、いかに志望動機を繰り広げたところで、採用したいとは思いません。
また、本人もやりたいと思った仕事が、性格的や技能的に合わなければ、仕事が嫌になったり、成果が上げられず、早期に離職してしまったりするリスクもあります。
そのため、ただやってみたい、面白そうといった興味だけではなく、自分に適した仕事であるかを見極めることも大切です。
では、どんな人が施工管理の仕事に向いているのでしょうか。
それを知るには施工管理の仕事について理解することが必要です。
施工管理は依頼などに基づき、設計図や求められた仕様通りに、決められた納期までのスケジュール通りに業務を進める管理をする仕事です。
計画性や計画遂行力、目標達成力をはじめ、設計図通りや求める品質に仕上げるための正確性、現場のスタッフを指導・管理できる能力やチームをまとめる力、リーダーシップ力なども求められます。
一方で、事故やトラブルが起きないよう安全対策などにも配慮し、一人ひとりのスタッフが能力を発揮して安全かつスムーズに業務を遂行する環境も整えなくてはなりません。
計画遂行力や正確性をはじめ、責任感があり、気配りやきめ細やかな配慮もできる人が向いています。
逆に計画や目標を達成できない人、約束や時間などにルーズな人、いい加減な仕事でも気に留めない人には向いていません。
【施工管理の志望動機】施工管理の志望動機例
では、どのような内容にまとめればいいのでしょうか。
なぜ施工管理の仕事をしたいのか、なぜその企業なのか、自分が貢献できることをポイントにまとめた例をご紹介します。
あくまでも一例ですので、自分が志望する企業などに合わせて考えてみましょう。
①建設業の施工管理
私は御社の施工管理の職を志望しています。
テレビ番組で超高層ビルの建築現場で施工管理をする人のドキュメンタリーを見たことが、一つのきっかけです。
建物を建てるにはこういう仕事が必要なのだということを初めて知り、設計図通り、スケジュール通りに多くの難題を解決しながら現場を指示していく姿に感銘を受けました。
その建物を調べたところ、御社の手掛けた建造物だと知り、御社で仕事をしたいと思いました。
飲食店のアルバイト時代にバイトリーダーを任せられ、シフト管理や業務がスムーズに回るよう指導をした経験があります。
年上のアルバイトスタッフやパートスタッフからも積極的に意見を聞いて取り入れることで、気持ちよく働ける環境づくりや職場をまとめる役割を担ってきました。
こうした経験を施工管理で活かせると考えています。
②ハウスメーカーの施工管理
私は御社で戸建て住宅の施工管理の職を志望しています。
小学生の頃、親がマイホームを建てた際、よく工事現場を見に出かけていました。
多くの職人さんが作業をする中、職人さんと話をしたり、何か指示を与えたりしている人がおり、かっこいいなと感じたものです。
雨の影響で工事ができない日があっても大きな遅れが出なかったうえ、後から追加で希望した内容にも柔軟かつ満足できる状態に仕上がったのは、現場で施工管理をしてくれた方の対応力だったと、後で父から聞かされました。
その工務店は地元の小さな会社で残念ながら新卒採用がないのですが、依頼者のニーズに寄り添い、現場の職人と密に連携を取りながら高品質な家づくりをしている企業をリサーチしたところ、御社の家づくりがまさに当てはまったのです。
高校、大学と6年あまり学園祭の実行員会で、短期間で大きなイベントを計画的に成し遂げてきた経験があり、その経験や能力を活かせると考えています。
③土木業の施工管理
私は御社で施工管理の職種を志望しています。
道路や橋梁、トンネルなど社会的に求められる巨大な建造物やインフラを建造する現場において、その達成のための責任を担って現場を動かし管理していく仕事に魅力を感じました。
御社は国内で名だたる土木事業を担ってきた実績があり、私も世の中に名と歴史を残し、社会や地域に役立つインフラの造成に携わりたいと強く想い、志望しました。
大学では建築工学を専攻するとともに、二級建築士の資格も取得しています。
現場に出て実務経験を積みながら、スキルアップやより高度な必要な資格を取得し、将来的に大規模事業の施工管理を任せられる実力をつけたいです。
まとめ
施工管理で内定を獲得するための志望動機は、なぜその仕事をしたいのか、なぜその企業なのか、自分がどう貢献できるのかを具体的にアピールすることがポイントです。
自分の適性や施工管理の仕事に活かせる強みもしっかり見極めて、検討しましょう。