面接で必ずといって良いほどに質問される「自己PR」と「自分の性格」。どう答えれば良いのか、頭を悩ませる質問の一つです。
そんな自己PRで自分の性格を説明する際に気をつけたいポイントは「具体的なエピソードを盛り込む」という事です。
もちろんどんなエピソードでも良いというわけではありません。本記事本文ではエピソードの選び方から面接官の心をつかむためのポイントまで、お役立ち情報をお伝えしてゆきます。
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自己PRで性格をアピールするときにエピソードを盛り込むべき3つの理由
自己PRで性格をアピールする場合、できる限り具体的なエピソードを盛り込むことをおすすめします。
なぜ具体的なエピソードが必要なのか、その3つの理由についてご紹介してゆきたいと思います。
自分の主張の根拠をアピールするため
具体的なエピソードが必要な理由の一つが「根拠を示すため」です。
例えば「私は根気強い性格だと認識しています!」という主張だけをしたとして、面接官にとってそれが本当なのか嘘なのかは全く判断がつきません。
ここに「私は根気強い性格だと認識しています。小学校から始めた野球は大学になっても続け、野球部員として全日本大学野球選手権大会に出場しました。甲子園出場は叶わなかったのですが、大学で夢の全国大会出場を果たしました」と言われれば、面接官は「確かに根気強い子だろうな」と思うわけです。
論理的に会話できるか、面接官は注目しています
具体的なエピソードを出す際に注意したいのが「その話は論理的か」ということです。
例えば「私は冒険心の強い性格だと認識しております。小学校から始めた野球は大学になっても部活として続け…」と言われても、「野球部なのと冒険心とどんな関係が?」という疑問しか残りません。
ここまで極端な例でなくても、エピソードと性格の整合性が取れているのか、きちんと確認しておきましょう。
面接官に自分の性格をイメージさせやすくするため
続いての理由が「面接官に自分の性格をイメージさせやすくするため」です。
面接官は次から次に訪れる学生に対峙しています。その中で良い印象を持ってもらわなくては、次のステージには進めません。
その為には、短い時間で自分自身についてしっかりとアピールする必要が出てきます。
具体的なエピソードはあなた自身をイメージする助けになってくれます。
「ラグビー部です」と言われれば、精神的にも肉体的にもタフな人を想像します。「毎年の夏休みには海外を周っていました」と言われれば、「冒険心あふれる性格なのだろうな」という想像をしますし、「語学についても堪能なのかな?」と思ってもらえます。
初対面の面接官にイメージを伝えるのは難しい
人の印象は比較的短い時間で決まり、それを覆すのは難しいものです。
面接も同様です。最初の自己紹介などで、面接官に「この人ってちょっと暗めかな」なんて事を思われますと、面接官は面接の最後までそのイメージに引きずられます。
そういった誤解を与えないように、具体的なエピソードであなたの印象をサポートする必要があるというわけです。
自分の性格が会社の雰囲気にマッチするかイメージさせるため
会社の人事担当者が最も頭を悩ませている問題が「3年も待たずに辞める人が多い」ということ。そのため、採用面接時には、会社にマッチしているのかをしっかりとみられることになります。
そのため、性格の情報は重要ですし、それだけに具体的なエピソードと共にしっかりと伝える必要が出てきます。
小見出し1:社風が合わずに退職する社会人が多いです
しっかりと面接をして、しっかりと人を見極めて採用しても、それでも会社をすぐに辞める人は後を絶ちません。
辞めることは悪いことではありませんが、休みの日や仕事帰りに転職先を探したりと何かと大変な作業です。せっかく入社しても社風が合わなかった…なんて事の無いように、どんな企業なのかをしっかりと調べて、その上で受けることをおすすめします。
自己PRで性格をアピールするときに注意すべき3つのこと
続いては自己PRで注意しておきたいポイントについてご紹介してゆきます。3つのポイントをしっかりと守って、好印象をゲットしましょう。
自己PRは30秒以内でおさめましょう
まず自己PRの時間です。あまりにダラダラ続けても意味はありません。イメージとしては30秒以内です。
「短いんでは?」と思われるかもしれませんが、今から30秒間この文章を音読してみてください。試してみましたか?きっとかなりの量を喋れたはずです。
30秒はそれなりの量です。これ以上は長いという印象になりますから、30秒に収まるよう、話をコンパクトにまとめておきましょう。
一方で、あまりに長い自己PRをするとどうなるのでしょうか?たいていは「あ、自己PRはもうその辺で…」と遮られる事になります。
この場合、話にまとまりが無い上に、空気も読めないという印象を与えてしまいます。
より具体的なエピソードは面接官に質問させましょう
エピソードが多すぎて、あれもこれも盛り込みたいという時はどうすれば良いのでしょう?
その場合、「美味しいところは隠しておいて、面接官に質問させる」という事を意識してください。
例えば海の掃除ボランティア活動で、リーダー的役割をしていたとします。そしてボランティア活動の出席率に関して、メンバー間で発生した対立を解決し、より良い関係性を構築、ボランティア活動がますます活発になったというエピソードを使い自己PRをするとしましょう。
この場合、話にすべてを盛り込む必要はありません。
例えば「私の性格的な長所としては気を使えるという事があると思います。ボランティア活動ではリーダー役を務めていたのですが、メンバー間で発生したのもめごとを解決し、以前よりも良い関係性を築くことにつながりました。」程度にまとめてOKです。
面接官側としては、「どんなボランティアをしていたの?」や「もめごとってどんな事が起こったの?」、あるいは「どうやって解決したの?」などなど、このエピソードに関する質問をして、あなたの性格や対応能力をより深く見ようとします。
会話のキャッチボールを意識しましょう
話が弾んだ面接と、事務的な会話のみに終わった面接、どちらが良い印象を与えられるでしょうか?
答えはもちろん話が弾んだ面接です。話を弾ませるためには、会話のキャッチボールを意識する必要があります。
話を振る役割は面接官に与えられていますから、面接官が質問しやすいポイントを作っておくという事を意識しましょう。
全てのエピソードを盛り込まないという事もそうですし、ESを作成する際にも面接官が突っ込みたくなるようなポイントを用意しておくことをおすすめします。
自己PRが作文の暗唱にならないよう気をつけましょう
自己PRなど、想定される質問に対し、文章丸暗記で臨もうという人もいますが、それはおすすめできません。
ちょっとひねった質問が来たら、てきめんに答えを返せなくなりますし、機械的な喋り方になってしまいますと、良い印象を与えられないからです。
伝えたいキーワードを意識するとアドリブで話しやすいです
話を組み立てるのが苦手…という人はどうすれば良いのでしょう?
それは「絶対に伝えたいキーワード」だけを意識するという事です。
例えば、「前向きな性格である」という事をアピールしたいとします。そして、そのエピソードとして「大学野球部は決勝戦で敗れ、全国大会出場を逃したが、そこからすぐに気を取り直し、翌年の全国大会出場につながった」というものがあったとしましょう。
この場合、キーワードは「前向き」「決勝戦で敗れた」「すぐに気を取り直した」といった事です。
この場合、「自分は前向きな性格だと思っています。所属している大学野球部では地方大会の決勝戦で敗れ、全国大会を逃すという事がありました。かなり悔しくはあったのですが、その日の夜には、どこに問題があったのかを冷静に考え、翌日からの練習に活かしました。」という答えになるかもしれません。
全国大会出場の話は出ていませんが、前向きさは充分に伝わります。その話は面接官とのキャッチボールの中で出せば良いのです。
このようにキーワードだけを意識しておけば、キーワードが何かしらのエピソードを連れてきてくれます。それがアドリブでの会話になってゆくのです。
自己PRで性格をアピールするときにおすすめの具体的エピソード3選
自己PRで性格をアピールする際、どのようなエピソードが好まれるのでしょうか?
基本的には「長く続けたこと」「最近のこと」「何かを達成したこと」です。それぞれ詳細に見てゆきましょう。
小さい頃から継続している活動を自己PRしよう
まずおすすめなのが、長く続けたことです。飽きっぽくなく、忍耐力があり、コツコツまじめに働けるという印象を与えられるからです。
会社をすぐに辞めてしまう新人が多い中、長く続けてくれそうというのは、それだけでかなりの高得点となります。
大学時代のエピソードを中心に自己PRしよう
エピソードは「最近のこと」をおすすめします。基本的に大学時代のものを選んでください。
「高校時代に頑張った」と言われても、「じゃあ大学は頑張らなかったの?」と思われてしまいます。
高校時代のエピソードで使ってよいものがあるとすれば「高校時代には部活で全国大会出場を果たしたのですが、部活引退後には受験を頑張り現役で〇〇大学へ進学できました」という事くらいです。
上記ほどに強烈なエピソードが無いのであれば、大学時代の、それもごく最近の話題を選んでおきましょう。
何かを成し遂げたエピソードで自己PRしよう
目標を立て、目標達成のための努力をし、何かを成し遂げたというエピソードはおすすめです。
そこからは「根気がある」「機転が利く」といった、様々な情報が読み取れるからです。
【注意】目標達成したエピソードでないと仕事が続かない人間と思われます
注意しておきたいことが「目標を達成していないエピソードでは意味がない」ということです。
例えば「TOEICスコア800点を目指して、毎朝30分の英語学習を続けています。現状のスコアは650点です。」と言われても、聞いた側は「ああ、そうですか…」としかならないですよね。
この場合、他のエピソードを選ぶか、あるいは「TOEICのスコアアップを目指して、毎朝30分の英語学習を続けています。現状のスコアは650点ですが、受験する度にスコアがアップしていますので、次回にはより良い点数となるはずです。」と言い換えましょう。
まとめ
自己PRで性格をアピールするためのポイントについてご紹介してきましたが、いかがでしたか?
具体的なエピソードを盛り込む事によって、話の信頼性はグッと高まりますし、何より受けて側にとって面白い話になります。
面接官との言葉のキャッチボールを意識して、素敵な自己PRを創り出してください。
明治大学院卒業後、就活メディア運営|自社メディア「就活市場」「Digmedia」「ベンチャー就活ナビ」などの運営を軸に、年間10万人の就活生の内定獲得をサポート