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【業界研究の本】はじめに
業界研究をする上で、業界研究本と呼ばれるものがございます。
業界研究本を使用すると円滑に業界研究を進めることが可能です。
それでは業界研究本とはどんなものなのか?
本記事では、業界研究本とはなにかを説明し、オススメの業界研究本やその活用方法をご紹介していきます。
【業界研究の本】業界研究本とは
就職活動を円滑に進めるため、業界研究が必須です。
業界研究を事前にして、業界や企業を理解することを通じて、就職活動を有利に進めていきましょう。
「業界研究本」とは、大きく2種類あります。
特定の業界の構造やビジネスモデル、課題などを解説した本
1つは、特定の業界の構造やビジネスモデル、課題などを解説した本です。
これは業界全体を浅く広く理解するのに役立つ本です。
そのため、知らない業界の全体像を理解する場合などの、導入部で読むべき本なのです。
特定の業界に関する体験談や業界内の特定の話題に関してフォーカスした本
もう1つは、特定の業界に関する体験談や業界内の特定の話題に関してフォーカスした本です。
これは業界内の現場で働くリアルなイメージや、特定のトピックに関して理解を深める時に役立つ本です。
そのため業界の全体像や概要は知ったうえで、情報を深堀りたい際に活用してください。
目的に応じて2種類の業界研究本を使いこなすことが、業界研究を円滑に進めるためのポイントです。
なぜ業界研究本が必要なのか
なぜ業界の研究本が必要なのか疑問に思った人もいるかもしれません。
業界の研究本が必要な理由は、あなたのやりたいことが知らない業界にある可能性も残っているからです。
大学生の知っている各業界の知識というものは、はっきり言って少ないです。
そのため、業界を研究すればするほど、自分のやりたいことが見つかる可能性があります。
そこで、時間が許す限りは、業界研究を進めるべきで、もしかすると一生働けるような仕事と出会える可能性もあります。
また、志望動機をより強いものにするためという意味合いもあるのです。
自分の一生の仕事に出会える可能性があると、興味を持って業界研究を進めることによって、出会いに結びつきます。
【業界研究の本】様々な業界研究本
業界研究本は1種類ではなく、多くの種類の本が出版されています。
下記にシリーズ本等を記載させていただきます。
- 「会社四季報」業界地図
- 図解入門業界研究 ○○業界の動向とカラクリがよ~くわかる本
- 最新業界の常識よくわかる○○業界
- この1冊ですべてわかる コンサルティングの基本
「会社四季報」業界地図
会社四季報は東洋経済新報社が発行している幅広い業界に関して解説した本になっております。
内容としては、166業界、3990社に関しての説明が記載されており、さきほど記載の1つ目の浅く広く業界全体を理解する上で活用できる本です。
就職活動をはじめる際に導入として、全体を把握するために読んでおくとよいでしょう。
特に多くの企業が集まる合同説明会に参加する前に目を通しておくことで、合同説明会をより有意義にすることができると思います。
図解入門業界研究 ○○業界の動向とカラクリがよ~くわかる本
「図解入門業界研究 ○○業界の動向とカラクリがよ~くわかる本」は各業界に関して浅く広くよりやや深いレベル感で理解することができる本です。
※○○には特定の業界名が入ります
内容としては業界の全体像やビジネスモデル、有名企業各社の特徴、課題感などの記載があります。
そのため志望業界に関してこちらの本が出ていたら、選考に進む前に
- 何が重要になっているのか
- どんな業界なのか
を知るために読んでおくようにしましょう。
最新業界の常識よくわかる○○業界
「最新業界の常識よくわかる○○業界」は、各業界に関して浅く広くよりやや深いレベル感で理解することができる本です。
上記の図解入門業界研究本と使用目的は重なる部分が多いですが、どちらが向いているかを判断するには後述する方法で確認してください。
※○○には特定の業界名が入ります
ここからは特定の業界に関する本の一例としてコンサルティング業界の本の一例を紹介します。
この1冊ですべてわかる コンサルティングの基本
「この1冊ですべてわかる コンサルティングの基本」は、普段見えにくいコンサルティング業界の変遷や内容、採用に関すること等を幅広く理解できる本です。
特定の業界に絞ったこのような本も出版されているので、より理解を深めたい場合に利用してください。
コンサルティングの基本ベストプラクティス集
「コンサルティングの基本ベストプラクティス集」は、コンサルティング業界の仕事事例に関して取り上げた本になっております。
コンサルティング業界のような秘匿性の高い業界ではなかなか実態を知ることができないので、こうした本を事前に読んでいるかだけでも差別化になります。
【業界研究の本】業界研究本の選び方
現在はデジタル化も進み、本も浅く広くから狭く深くの本まで多くあるような状態です。
一見すると類似しているように見える本も多いですが、どの本を選ぶかの基準の参考は下記の通りです。
本の厚み
辞書的な使い方をするのか、定期的に読み返して内容を暗記するのかによって厚みは異なったものがよいでしょう。
たしかに厚みがある本の方が情報量は多いですが、一方で情報の取捨選択がされていないというデメリットもあるためです。
そのため自分の使い方の想定に応じて本の厚みを判断してください。
読みやすさ
実物をパラっと数ページ読んでみて読みやすいものを選びましょう。
人それぞれで読み易い本のレイアウトやフォントサイズ、構成は多少異なるため、人のおすすめではなく自分で読んで判断することが重要です。
市販されておりそれなりの大手の書籍店に並んでいる上記のような本であれば内容はある程度の質が担保されているでしょう。
銀のアンカー全8巻
銀のアンカーはおすすめです。
これは漫画なのですが、漫画だからこその読みやすさを持っています。
難しい理論が書いてある本だと読む気が出ない人もいるでしょう。
そういった人におすすめなのが銀のアンカーで、漫画としてもかなり内容が面白いと人気の作品なので、楽しみながら業界研究を進めることができます。
また、銀のアンカーは企業の人事の人が読んでいるということもよく言われており、人事の気持ちがわかるという意味でもおすすめになっています。
いきなり難しい本に入るよりも、入門編のような形で銀のアンカーを読んだほうが理解度は高まるのではないでしょうか。
とてもおすすめな一冊です。
【業界研究の本】業界研究本の上手な活用方法
業界研究本を上手に活用方法とはいったい何でしょうか。
上手に活用していくためには、業界研究本の目的と立ち位置を理解することが重要です。
業界研究本を使う目的は初期的な業界の概要把握から、業界理解の促進と業界研究において初期の段階で行うことが多いです。
そのため、業界研究本を何度か確認することになると思いますが、下記のような視点で確認していくことが重要です。
まずは
- 業界全体の構造はどうなっていて、何が売り上げの差を分ける業界か
- 業界内の企業特徴は何で、各社何に注力しているのか
を考えながら読んでください。
漠然と読むのではなく、上記のように何を知りたいのか。と目的をもって読むことで深い企業・業界の理解につながります。
次に、
- 業界はどのように変化しているか
- 各社の現状と業界変化に応じて、なぜその領域に注力しているのか
を考えながら読んでください。
これを読むことで各社の置かれている背景や特徴の違いとそこから導かれている行動が結びつくので、より企業を深く理解することができます。
また、ここまで理解をしたうえで、OB訪問や説明会に臨めば自身が感じている疑問点や違和感を質問することができるでしょう。
この時点の質問で既に差がつきはじめるため、事前の準備は怠らずにしっかりと業界研究に臨んでください。
【業界研究の本】業界研究の本を利用する際に注意しておきたいポイント
今の学生さんの多くが情報を得る際にはネットを使いますが、就活にあたって多様な業界を一気に学ぶには、業界を網羅した専門的な本がオススメです。
もっとも、就活に業界研究の本を利用する際には注意したいポイントもあります。
どんな点に注意すべきなのか、業界研究の本を利用するにあたってのポイントをご案内します。
業界研究ではなく面接対策という認識で取り組む
業界研究をする目的は、まだやりたい仕事が見つかっていない方にとっては興味が持てる業界を見つけるための一つの手段にもなります。
また、すでにやりたい仕事や志望する企業も決まっているという方にとっては、その企業が属する業界や関連業界などの知識を高めることで、面接の受け答えを充実させることが期待できます。
つまり、面接官にこの人は業界のことをしっかり学んでおり、業界で活躍していくうえで見込みがあると思わせることができるのです。
本のボリュームが多いからと、何となく読み飛ばすだけでは面接に役立つ知識は得られません。
一方で、これは面白いとのめり込み、細かな豆知識を披露しても、面接には役立ちません。
経済アナリストや経済記事の記者などになるならまだしも、一般的な業種や職種を目指すうえでは、本格的な研究までは求められていないのです。
業界研究の本は複数購入する必要はない
業界研究の本は1冊でもかなりのボリュームがありますので、複数購入しても読み切れません。
およそ同じような内容が書いてあることが多いため、複数購入しても重複するだけです。
もっとも、わかりやすさや研究の論点や角度は、その本によって異なります。
オススメの本をベースに、これから業界へと出ていこうとする学生さんにも理解がしやすい、平易な解説をしているもの、図やデータなど視覚的に見やすいもの、テレビのニュースやネットの経済ニュースなどで取り上げられた話題や問題を取り上げたコラムなど、興味深く読めるページがある本がオススメです。
業界研究は他者と差をつけやすい
業界研究はどっぷりと浸かる必要はありませんが、志望する業界やその関連業界について、しっかりとした知識を持つことは他の応募者から一歩リードすることにつながります。
応募した企業のことしかわかっていない人とライバル会社や取引企業のことまで熟知している人なら、より実践的に活躍できる人はどちらだと思いますか。
やはり、業界内の位置関係や関連業界の動向に至るまで理解している、業界に明るい人の方が、仕事に役立つ知識があり、新規商品の開発や各種のプロジェクトなど経営戦略を進めていくうえで役立つ人材として期待できると考えられます。
業界研究で得た知識や業界全体が抱えている課題、業界の中での志望企業の位置付けなどを踏まえて志望動機を書くことや自己PRの自分の将来像に反映させることで、将来有望、活躍が期待できる人物として評価を得ることが可能です。
【業界研究の本】業界研究を済ませたあとは企業研究を実施しよう
ホームページを有効活用
業界研究を行ったあとは、企業研究が待ち受けています。
だからこそ、業界研究だけに没頭しているわけにはいきません。
企業研究はエントリーする企業を中心に、どんな企業であるかをさまざまな点から知識を得て、理解していく作業です。
企業研究もかつては本を使っていましたが、今の時代はネットで各企業のホームページなどを読みこなすのが基本です。
本は企業が過去に公表したデータ、研究者や評論家、経済書籍の出版社の取材などに基づいて作成されたものなので、タイムラグがあり、第三者の意見や私見に基づく情報も少なからず登場します。
これに対して企業のホームページは決算情報なども含め、最新の情報を得ることができます。
本は取材して編集して印刷して出版してという長い工程が必要なため、ある程度大きな動向を見る、業界研究の場合と異なり、今の時代には企業研究の最良手段ではなくなっています。
各企業の情報は各企業のホームページが一番充実しているため、ネットを利用するのがオススメです。
取り組んでいる事業やこれから予定している事業の情報をはじめ、社長の生の声や社員のインタビュー記事など企業によってさまざまな情報が発信されています。
よいニュースも悪いニュースも、一番新しい情報が得られるので、企業研究には最適です。
抑えるべき点を確認
エントリー予定の企業をはじめ、どの企業に応募すべきかまだ迷っている方は、志望する業界の中から気になる企業などをチェックしていきます。
何となくホームページを見ても、それぞれの違いや特徴が明確にできません。
比較の目を持つためにも、ホームページで何を特にチェックするかのポイントを明確にしておくことが大切です。
代表者メッセージ、創業理念や企業理念、企業の沿革や歴史、事業内容、代表的な商品やサービス、ブランドストーリー、採用ページにある代表メッセージや人事担当者の語る求める人物像、先輩社員の体験談など、就活に役立つポイントを押さえながら理解を深めていきましょう。
【業界研究の本】まとめ
業界研究本についてお話させていただきました。
業界研究本は、業界研究の初期の段階で活用することが多いです。
そのため、業界研究を始める段階で購入することをオススメします。
ただ、業界研究本はかなりの数が販売されているため、その中からあなたが求めるものを探すのは一苦労すると思います。
その際に本記事でご紹介しました、業界研究本の選び方を参考にしていただければと思います。
明治大学院卒業後、就活メディア運営|自社メディア「就活市場」「Digmedia」「ベンチャー就活ナビ」などの運営を軸に、年間10万人の就活生の内定獲得をサポート