はじめに
就活生であれば、就職活動の面接において「あなたの特技は何ですか?」という質問を受けることは非常に多いでしょう。
就活生の中には、「自分の特技がわからない」「特技として言っていいものなのかわからない」という悩みを持っている方もいるのではないでしょうか。
面接官の質問にはそれぞれ意図がありますので、その意図を汲み取った上で適切な回答を心がけましょう。
今回は、「あなたの特技は何ですか?」という質問をされた際の伝え方やアピールする特技の重要性をご紹介します。
面接で人事から特技を聞かれる理由
面接官がなぜ特技を聞いてくるのか、そもそも理由がわからないという声は少なくありません。
実際、どんな特技であってもそれ自体にあまり意味はありませんし、聞いた面接官もすっかり忘れてしまうこともあります。
それでもそのときにどんな対応をしたか、どんな受け答えをしたかで結果に影響が出るケースもあるため、就活生としてはもちろん気は抜けません。
実は面接官によってもそのときの状況によっても理由は変わるため一概に言えませんが、ここでは主に考えられる理由についてまとめてみましょう。
人となりを知りたいから
特技から人となりが見えるのは、おそらく誰もが納得できることでしょう。
人間性を把握できますし、社風になじめるかどうかも予想できます。
特技そのものはどんなものであっても構いませんが、できればその会社の雰囲気に合い、話が広がる要素のあるものを選ぶのがおすすめです。
たとえば妥当な線で言うと、スポーツ用品メーカーなら何らかのスポーツ、家電メーカーなら料理などを挙げたりする方法です。
噓をつくと大変な目に遭いますので本当のことである必要がありますが、本当に好きなことだからといって、熱く語るのはやめましょう。
あくまでも面接の一環であり単なるおしゃべりではありませんので、説明するときにはロジカルに、客観的に誰が聞いてもわかりやすい説明スキルを発揮する場面であることを忘れないでください。
注力できる部分を把握して、その部署で活躍しそうか見極めるため
どんな特技であれ、その人が得意とすることからはその人の適性が垣間見えます。
たとえばスポーツと言ってもさまざまある中で、サッカーであればチームの協調性を発揮できる可能性がありますし、ランニングならコツコツとひたむきに努力する継続力などが期待できます。
いくつか挙げられそうなら、仕事につながるイメージが強いものを優先的に選ぶのも1つのテクニックです。
極端に言えば、海外折衝をする仕事を希望するときに特技として挙げるのにふさわしいのが、「英会話」なのか「モノマネ」なのかは考えるまでもありません。
どう頑張っても特技が見つからない場合は、早起きでもコミュニケーションでも構いません。
性格面は比較的アピールしやすいですし、仕事に活かせるものを選びやすいのでおすすめです。
アイスブレイク
アイスブレイクは面接の場に限らず、初対面同士が緊張をほぐすために使う手法です。
場を和ませてスムーズにコミュニケーションを取りやすい雰囲気づくりのために行うもので、「コミュニティビルディング」とも呼ばれます。
つまり面接官がこの目的で特技を聞く場合、自分がかなり緊張しているか、そのように見えている可能性があります。
その場合はとにかく肩の力を抜いて、笑顔やジェスチャーを交えて話すくらいの意識をしたほうが効果的です。
真面目な人は真剣に特技を説明しなければと余計に焦るかもしれませんが、アピールすることばかり意識するのではなく、相手の目を見て和やかに対話することを心がけてください。
アイスブレイクは話を振るほうだけでなくその場にいるすべての参加者が協力して場をつくる行為ですので、そのことをきちんと意識して振る舞うことが重要です。
特技は評価対象ではない
面接の中で特技を聞かれるのはわかりましたが、では、特技を聞いて、どのような点を評価しているのでしょうか。
特技面接の中で特技を聞かれるのはわかりましたが、では、特技を聞いてどのような点を評価しているのでしょうか。
特技がない人にとっては、わざわざ特技を見つけてアピールしなければ、選考に落ちてしまうのではないかと感じる方もいらっしゃるでしょう。
しかし、実際に企業側としては、特技の中身を評価しているわけではありません。
何が評価されるか気にする必要なし
特技が直接の選考の評価につながることはありませんので、とくに気にする必要はないでしょう。
ただし、あまりにこれといった特技がないからといって、できもしないことを特技だというと、信用を大きく失うことになり、不採用となります。
深く掘り下げて話してみると、「これは特技ではないな」と気づかれてしまうこともあります。
絶対に企業との関連性がある特技ではないといけないというわけでもありませんし、特技で評価が上がることはほぼないので安心しましょう。
ちょっとしたアイスブレイクの時間だと思って、これなら周りよりできると思う所があれば、アピールしましょう。
評価はしないが気にしているポイントは?
もちろん特技が大きな評価につながることはほぼありません。
皆さんがどのようなことに関心をもっているかを知りたいだけです。
ただし、特技について質問されたときに、「とくにありません」という答え方をしたら、それはNG回答になります。
特技はその人の人柄や適性などをアピールできるチャンスにもなっているので、質問に対する回答で、「とくにありません」と答えるのは、面接や入社に対する意欲が感じられないと思われてしまいます。
特技は自分では気づかなくても、身近な第三者は、意外にも秀でている部分があると気づいていることもあります。
自分の特技がわからない方は、身近な家族や友人などに、自分はどのようなことが得意なのか、秀でているのかについて尋ねてみるといいでしょう。
説得能力はあるか
企業側が特技を質問する際に気にしているポイントとして、特技に関して、どれだけ説得能力があるかということがあります。
ビジネスの世界では、社内外問わず、いつでも相手へわかりやすく説明・説得する能力が必要になってきます。
これを試されているといっても過言ではありません。
説得力のある話し方は、まず結論から話すことが大切です。
これはビジネスシーンで重要なポイントです。
話し方が苦手な人は、だいたい結論が後回しになります。
結論が後になると、途中で一番言いたいことを忘れてしまうことがありますし、話が長くなってしまいます。
結論を述べてから、理由・エピソードを交えて話し、その後にその特技を通してどのようなことを得られたか、企業に活かせるかを話すといいでしょう。
特技から見て取れる資質は何か
また、企業は特技に対しての取り組み方や特技を通して得られたことを踏まえて、応募者が入社してから自社で活躍できる資質が何かを見ています。
具体的に特技を習得するにあたって、どのような目標を立ててから習得したのか、どのような取り組み方をしたのか、スランプに陥ったときにはどのように切り抜けたか、特技を習得して何を学び得たかをアピールするといいでしょう。
特技からは、あらゆる資質を見て捉えることができます。
特技は決して中身が重要ではありませんから、内容は何でも構いません。
ただし、その特技に対する説得能力と資質が非常に重要になってきます。
この2つのポイントを押さえて話をすることで、面接官への大きなアピールにつながることでしょう。
面接でアピールする特技の重要性
そもそも就職活動の面接で特技を聞かれるのにはどのような意味があるのでしょうか。
特技の説明の仕方を見ている
特技とは、その人自身が得意なこと・得意だと思っていることです。
面接官は、その特技について知らないことや名前は聞いたことがあっても詳細はわからないということもあります。
社会に出ると、営業やコンサルティングなどで相手の知らないことに対してわかりやすく説明して理解してもらう機会は非常に多いです。
そのため、面接官は「わかりやすく説明する能力」を見ています。
具体的に自分は何が得意なのか、そしてなぜその特技を選んだのかを説明できるようにしましょう。
資質を見ている
特技ということは、何かしら自慢できる成績やスキルなどがあるという風に考えられます。特技の成績やスキルを獲得・習得するにあたり、
- どのような目標を立てたのか
- どのようなことに取り組んだのか
- 上手くいかなかった時にどのような工夫をしたのか
- 取り組んだ結果、何を学んだのか
など、「特技は再現性があるもので、入社後に活躍できる資質があるのか」を見極めていることも考えられます。
なので、アピールする特技が何なのかはそこまで重要ではなく、特技の説明の仕方や資質を見られていること、単なるアイスブレイクとして聞かれているだけかもしれません。緊張しすぎず、リラックスして答えるようにしましょう。
面接で話す特技が思いつかない場合
中には面接で話す特技が思いついていないという方もいるのではないでしょうか。
また、特技は他の人よりも優れたものでないといけないと思っているかもしれません。
特技に限らず、就活において何かに行き詰まった時にするのは自己分析です。
自己分析は一度やればいいわけではありません。
ここでは面接で話せる特技を思いつけるような自己分析を簡単な方法で紹介します。
自分がやっていて楽しいと感じるものを話す
特技はなにも他の人よりも優れている必要はありません。
誰にでも趣味などの好きなことはあるはずです。
それがたとえ苦手なものでも構いません。
例えば、音楽が趣味で好きだといっても楽器を演奏することが上手でなければならないわけではないのと一緒です。
筆者の場合、他人の好きな曲を聴くだけでその人が好きそうなバンドを当てることができるという特技があります。
これも、百発百中じゃないしもっと正確に言い当てられる才能を持っている人もいるかもしれません。
しかし、自分が楽しいことなので面接でもしっかり話すことができます。
自分が詳しいものについて話す
これも、自分が楽しいと感じるものに似てるかもしれませんが、自分が詳しいものというのはそれが好きだから色々な情報を集めて詳しくなったのだと思います。
また、勉強のように自然と詳しくなったり、詳しくならざるを得なかったものというのもあるかもしれません。
そうした詳しいものほど、面接の場で何を聞かれても答えられるものです。
むしろ、才能があってできない人の気持ちがわからないというようなものよりもこうしたものの方が面接の場でさまざまなエピソードを話せるためオススメです。
現在興味があるものについて話す
特技とは言いつつも、その目的は学生の人柄を知るためのものであるため、厳密に特技である必要はありません。
そのため、本当に自分で思いつくような特技がないというような場合には、現在自分が興味を持っている分野について話すことをオススメします。
現在興味があるものには些細なことでもきっかけがあるはずで、それについてどのあたりに興味を抱いているのかについて話して、今後特技にしていきたいというように話すことができます。
特技がない場合の対処法
自分の特技がない、わからない場合でも、「ありません。」と答えるのはNGです。
自分がこれまで打ち込んだこと、チャレンジしたこと、少しでも好きなことなどを一度整理して、自分では特技と思っていなかったけれども、他の人よりできること、興味が強いことなどは必ずあるはずです。
「特技ではないですが、今こういうことに興味を持っていて・取り組んでいて、今後特技にしていきたいです。」
などと答えることで、面接官もそこから話を深く掘り下げることができます。
それでも特技がわからない場合は、アルバイトやサークルでの経験を話しましょう。
なぜそのアルバイトやサークルを選んだのか、どういうことをやって、何を学んだのか、その学んだことをどう活かしていきたいのかなど、ストーリー立てて説明できるようにしておきましょう。
どうしても特技がわからず話せないという場合は、「特技」の項目がない履歴書を用意しましょう。
基本的に就職活動の最初の面接は、履歴書やES(エントリーシート)に記載されている内容を元に進められます。
そこで特技の項目のない履歴書を用意することで、特技に関して質問される可能性は低くなります。
面接で話す特技の探し方
面接で話すことができる特技がない場合は、特技を見つけていきましょう。
これまでの人生を振り返る
まず、これまでの人生の中で以下のような経験があれば、書き出してみてください。
- 褒められたこと
- よく頼まれたこと
- 人によくアドバイスを求められたこと
- 時間をかけてやってきたこと
- 無意識のうちにやっていること
まずは特技を見つけようと堅苦しく考えず、とにかく書いてみましょう。
そこから自分の特技に当てはまるもの、他の人よりも得意なことを絞り出してみましょう。
家族や友人など身近な人に聞いてみる
自分では気づけていないけれども、他の人から特技だと思われていることもあります。
まずは自分のことを誰よりも知っている家族に聞いてみましょう。
何十年という月日を過ごしていて、本当の自分を知ってくれているからこその意見もあるでしょう。「何をしている時が楽しそうか」「無意識にやっていることはないか」などの質問をしてみると、自分でも気づけなかった特技を見つけることができるかもしれません。
特技の一覧のカテゴリーを見てみる
履歴書趣味・特技の例 一覧では、趣味や特技のカテゴリーを一覧で表示しています。
このカテゴリーを見て、自分の特技に当てはまりそうなものをいくつか選択してください。
自分では気づいてなかった得意なことも見つかる可能性もあるので、一度じっくり確認することをおすすめします。
普段の生活から探す
日々の行動をチェックしてみると、自分では習慣になっていても他の人からするとすごいこともあることでしょう。
- 自炊
- 掃除
- 洗濯
- 早寝早起き
- 飲み会の幹事
- 社外活動
など、幹事であればその飲み会の趣旨にあった飲食店を探すことが得意など、余暇活動も特技と言って良いでしょう。
適性診断を受けてみる
最近では、自己分析のツールとして適性診断を受けて、統計データから自分の特技を見つけることもできます。
いくつかの質問に答えることで、自分がどういう人間なのか、何が得意で何が苦手なのかを客観的に分析してもらうことが可能です。
インターネットで検索をすれば適性診断を受けることのできるサイトがありますので、特技を見つけるヒントにしましょう。
ご紹介した5つの方法を活用することで、まずは自分の興味があること、他人から評価されていること、統計データからみる自分の傾向を把握することができます。
いきなり「特技」を見つけることは難しいですが、まずは興味があることや好きなことなど広げて絞って行くことで、特技を見つけやすくなります。
趣味と特技の違いは?
特技について考える中で、特技と趣味のハッキリとした違いが理解できておらず、面接時に伝えたいことは特技なのか趣味なのかわからない、なんてこともあるでしょう。特技を伝えたつもりが、相手からは「それはただの趣味ではないか?」などと思われているかもしれません。
では、特技と趣味の明確な違いは何でしょうか?
両方の特徴や実例を交えながら、特技と趣味の違いを確認しましょう。
ここで今のうちに両方の違いをしっかりと理解して、そのうえで特技を聞かれた場合の対策をもう一度練りましょう。
特技は人にアピールできるようなもの
特技は簡潔に説明すると、「人に対してアピールできるようなもの」です。
相手の印象として、「そんなことできるなんてすごいな。」と思われるようなことが特技と考えればわかりやすいです。
ですので、一般的な人より上手にできる物事は特技と思っても良いでしょう。
たとえば、サッカーを趣味と特技で考えればわかりやすいです。
「趣味がサッカー」の場合、休日などに友人などと息抜きに楽しんで行っているような印象を受けると思います。
反対に、「特技がサッカー」と伝えれば、過去に部活などで突出した成績を収めるくらい得意なのではないかと聞き手が思うかもしれません。
そうすれば、学生時代の話などにもつなげ、自分はどのように優秀な人材なのかを伝える材料になるでしょう。
趣味はあなたの人柄を伝えられるようなもの
特技とは反対に、趣味を簡潔に説明すると「あなたが何に対して興味を持っており、どんな人柄の人間なのかが伝わるようなもの」です。
特技ではあなたが得意なものを通して、人より優れている点をアピールできることが魅力です。
逆に趣味を話すことで、普段あなたがどのような性格で、どのような生活を送っているのかを垣間見ることができます。
同時に、聞き手側もその情報からあなた自身の人間性も予想するでしょう。
たとえば、趣味が釣りなら、「プライベートではまったりとした時間が好きそうだから、マイペースな性格かもしれない。」など、聞き手側も考えるでしょう。
ですので、特技とは別に趣味も聞かれた場合、その企業ごとに合うような印象を与えられる趣味の話をできればベストです。
そうすれば、面接官も特技の話と交えながら、あなたの人柄に関して概ね理解してくれるでしょう。
面接でアピールすべき特技の例
面接ではどのような特技を言えば良いのでしょうか。
まず特技は次のような流れで探して見てください。
- 自分の趣味や好きなこと・得意なことを書き出してみる
- 面接を受ける企業もしくはその業界で求められているスキルや特徴を書き出す。
- 1と2で近しいものを選ぶ。
- 3で合致するものがある場合は、具体的な体験談や取り組んだ内容を思い起こし、時系列で整理しておく。
- 3で合致するものがない・わからない場合は、1の中から自分が一番伝えたいことや自信を持って伝えられるものを選ぶ。そのうえで、具体的な体験談や取り組んだ内容を思い起こし、時系列で整理しておく。
また、何も思いつかないという就活生のために特技とアピールできる内容の参考例をご紹介します。
スポーツ
- 目標を立てて実行して成果を残したこと
- チームを率いて何かに取り組んだこと
- チームの中で自分の役割を探し、チームに貢献したこと
映画鑑賞
- 自分のストレスをコントロールする方法
- 映画を見た後に感想をブログにまとめて更新していること
- 映画に携わる関係者がそれぞれどういう役割を担っているかの研究
旅行
- 行ったことがない地域に行き、自分の視野を広げること
- 様々な地域の文化に触れ、多様性を受け入れられるようになったこと
- どのルートで行くと一番安いのかなどの計画を立てること
絵
- 自分を表現する方法を身につけたこと
- 時間を忘れて没頭できることを見つけたこと
- 自分の作品を他の人に見てもらい、何かしら感じてもらうこと
音楽
- 音楽を通して自己主張できるようになったこと
- 自分で曲を作ったり、披露したりすること
- 時代ごとの流行りの音楽の共通性を見つけること
読書
- 特定の領域の知識を身につけたこと
- 業界など問わず幅広い知識を身につけたこと
- 一人で楽しむことができるものを見つけ出したこと
ファッション
- 服の個性を活かして自分を魅力的に見せることができること
- 知り合いや友人にコーディネートを頼まれること
- シーンに応じた服装を選べること
パソコン
- プログラミングや解析など特定のスキルを身につけていること
- パソコンの設定や操作などをマスターしていること
- パソコンを組み立てて作れること
上のものはあくまでも一例ですが、定量的であれ定性的であれ、自分が特技だと思えることは特技です。
他の人よりこだわっていること・得意なことを特技に紐づけてアピールしてください。
面接で特技をアピールした例文
スポーツ
「私の特技は剣道で、4段の腕前です。
小学校1年の時から剣道教室に通い始め、大学に進学して地元を離れてからも近所で剣道道場を探して週に1回は稽古に通っています。
子どもも大人も同じ空間で励める剣道を通じて礼儀を学び、精神統一の仕方や集中力を身に付けることができました。
剣道で学んだ礼儀正しさや精神力、冷静さを兼ね備えた集中力は仕事にも活かせると自負しております。」
映画鑑賞
「私の趣味は映画鑑賞です。
気軽にネットでダウンロードできる時代ですが、最新の作品を映画館に観に行くことにしています。
迫力ある映像と音響で観ることで感情への響きも違うからです。
映画を観て泣いたり、笑ったり、時に怒りや悲しみの感情を持つことで、人間味ある感情を保つことにつながっています。
御社での仕事は人へのサービスが基本ですので、上手に感情をコントロールしながら、人に寄り添う仕事ができると考えます。」
旅行
「私の趣味は一人旅です。
高校までは人についていく他人任せタイプだったのですが、大学になってから始めた一人旅で、自分が変わりました。
自分で予定を立て、交通やホテルの手配をし、回るルートを緻密に計画することで、計画力や実行力、行動力が備わったのです。
自ら目的を立て、それを達成する手段を考え実行に移す力は、御社での業務遂行にも役立つと考えています。」
絵
「私の特技は絵を描くことです。
幼少期から絵を描くことが好きで、中学・高校と美術部に所属していました。
大学時代には学園祭のパンフレットを描く機会にも恵まれました。
テーマを与えられて描くのも、自由な発想で描くのも得意なので、御社の商品企画部でメンバーの意見を聞いてラフ画を描く際や商品パッケージのデザインのアイデアを出す際に役立てていきたいです。」
音楽
「私の特技は電子ピアノです。
高校時代から大学まで軽音楽部で活動してきました。
ボーカルやドラム、ギターに比べて目立つことがなく、地味な立ち位置ではありますが、その分、他のメンバーに合わせて伴奏し、自分のパートを責任持ってしっかり集中することが習得できました。
日常生活でもわき役に徹しつつも、周りをコーディネートして支えることが得意になったので、御社でのチームワークにも活かせると思います。」
読書
「私の趣味は読書です。
大学に入ってからも図書館に蔵書が豊富にあるため、毎月3冊から5冊は読んでいます。
外国文学を中心に、毎月1冊は新刊も読むようにしています。
昔の時代の発想から今の時代の意見まで触れる機会が持てるので、自分の考えの幅を広げることに役立っています。
御社での仕事では幅広い発想が求められるので、読書で培った発想力が役立つと考えています。」
ファッション
「私の特技はネイルです。
本日は残念ながらお見せできませんが、ネイルサロン並みの道具を揃えて独学でジェルネイルを学びました。
自分のネイルはもちろん、家族や友人にもTPOに合わせたネイルを無料でしてあげています。
最近は家族や友人から、イベントなどに備えて予約が入るようになりました。
自分の楽しみが、人に喜ばれることで、いっそうやりがいを感じています。
自分の好きなことを追求すると評価や需要につながることを知り、御社でも自分が志望する仕事にまい進したいと望んでいます。」
パソコン
「私の特技はパソコンです。
ホームページ制作などソフト面も得意ですが、パソコンを自分でカスタマイズするハード面の技術も独学で実際に分解しながら習得しました。
まったく動かず、無駄にしたケースもありましたが、失敗をしたからこそ技術が身に付いたと考えています。
社会人になって初めての仕事は最初からうまくいかないこともあるかもしれませんが、失敗を恐れず、自分のものにしていきたいです。」
面接で話す特技ごとのメリット
では、面接で特技をアピールすることで、どんなメリットが得られるのでしょうか。
代表的な特技ごとに、面接官に与える印象や伝えられる点を見ていきましょう。
スポーツ
努力家であることや根性があること、集中力や持続力があることが伝えやすいです。
幼少期や学生時代から長く続けてきたことであれば、継続力も伝えられ、すぐに離職するような人材ではないといったこともアピールできます。
目標を立て、勝つために頑張る姿勢は、仕事を達成していくうえでも魅力的な特技です。
チームプレーが求められるスポーツであれば、協調性やリーダーシップ力、チームワークに長けていることなどを伝えられます。
映画鑑賞
近年増えている機械的な人間や血の通っていない冷徹な人間ではなく、感情がきめ細やかな人柄であることをアピールできます。
映画鑑賞を通じてうまくストレスを発散するなど、自己コントロール力のあることをアピールすることにもつながるでしょう。
旅行
旅行を計画することによる計画性や実行力、行動力などを示せます。
フットワークの軽さや様々な場所に順応できる適応能力などを示すにも最適です。
絵
自己表現ができること、発想力や柔軟性があることをアピールできます。
繊細な感情を持っている、芸術性があることも伝わります。
音楽
演奏技術を身に付ける努力をしてきたことや長く続けていることによる継続性などをアピールできるのもメリットです。
バンドなどを組んでいる場合は、チームワークや協調性などもアピールできます。
読書
活字離れの若者が多い中、活字に抵抗がなく、ただネットやテレビから流れて来る情報に振り回されるのではなく、自分で読んで考えて理解する力やそれを応用できる力があることを示せます。
読解力や論理的な思考力、読んだことをわかりやすく伝える力なども、アピールしてみましょう。
ファッション
ストレス解消の手段を持っていることやセンスの良さ、社会人としてのたしなみや品の良さなどをアピールできます。
パソコン
今の時代に必須のITに強いことが示せるのがメリットです。
あらゆる業種で求められる知識や技術を持っている点が強みとなるとともに、業種や職種によっては適性のアピールにつながります。
面接で特技を伝える際のポイント
面接で特技を伝える際には、いくつかのポイントを押さえておくことで面接官からの印象をよくしたり、自分も自信を持って話すことができるようになります。
同じ特技を話す就活生とも差別化をすることができるので、1日に何度も同じような特技を聞いている面接官に対して効果的にアピールすることができます。
輝かしい結果をアピールする必要はない
これはどんな特技を話すかということに繋がりますが、特技とは何も輝かしい結果をアピールするものではありません。
面接官からしても、学生の自慢を聞きたいわけではないため、話を盛ってまで輝かしい結果をアピールされても対応に困ります。
それよりも、学生の人柄やどんな時に頑張れるのかということを知りたいので、もしも輝かしい結果を持っていたとしてもそれをメインに特技をアピールするのではなく、なぜそこまで頑張れたのか、得意になったのかといった部分をアピールすることをおすすめします。
他の人と比べる必要はない
特技というとどうしても周りより優れたものである必要があるように考えてしまいますが、面接官はそんなことは求めていません。
特技とは言い換えれば、「あなたが得意だと思っているものはなんですか」という質問なので、周りより優れているとかいないとかは気にする必要はないのです。
もちろん周りと比べても比較的優れている経験があればそれをアピールしても問題ないのですが、そうでない場合に無理に話を盛って深掘りされて嘘がバレるなんてことのないように気をつけてください。
どうしてそれが得意になったのかを伝える
特技というとその結果や難しさばかりを語りたい気持ちになってしまいますが、もしも特技を活かして企業に自分をアピールしたいのであれば、結果だけでなく、むしろ過程に重きを置いてアピールすることをオススメします。
企業はあなたの特技だけを知りたいわけではありません。
特技を通して、あなたはどんな時にどんなものだったら頑張れる人間なのかというところまで判断したいと考えているのです。
たとえそれが他の人よりも優れているものではなくても大丈夫です。
なぜそれが好きなのかといった部分をアピールすれば大丈夫です。
特技を企業に印象付ける構成
「あなたの特技は何ですか?」という質問に対して、「〇〇です。」と答えるだけは、面接官もその特技はどういうもので、どういう観点で特技と思っているのかなど全くわかりません。
なぜその質問をしたのか、その質問を通して自分の何を知りたいのかを汲み取って答えるようにしましょう。
特技を面接で上手に伝えるポイントを5つ紹介します。
最初に結論から答える
まず質問に対して結論から答えることを心かけましょう。
今回の場合、「あなたの特技は何ですか?」と聞かれているので、まず「〇〇です。」と答えることが重要です。
そうすることで、面接官は最初に答えた特技について話すのだということを理解できる上、本人も途中で何について話しているのかわからなくなるということを防ぐことができます。
特技の概要を説明する
質問に対して答えた特技を面接官が知らない場合もあります。
そのため、その特技はどういうものなのかという概要を説明することで、面接官もより詳細にイメージすることができます。
具体的なエピソードを入れて話す
なぜその特技を答えたのかをエピソードを交えて説明しましょう。
- どのような目標を立てたのか
- どのようなことに取り組んだのか
- 上手くいかなかった時にどのような工夫をしたのか
- 結果、何を学んだのか
など、自身の体験談や考えたことを主観だけでなく客観的に掘り下げましょう。
面接官もきちんと特技とその理由をイメージしやすく説明することで、面接官もきちんと考えて準備しており、自己分析もきちんとできているということで評価をしやすくなります。
仕事と関連づける
ただ特技の説明をするのではなく、その特技を仕事にどのように活かすことができるのかを説明できるとなお良いです。
例えば、
特技はランニングです。自分で決めたことを一度やりきりたいと思い、大学3年生の時にフルマラソンを走ると決めました。フルマラソンで完走するために自分に何が足りていないのか、どれくらい練習をすれば目標を達成できるのか、計画を立てて随時PDCAを回しました。結果フルマラソンを目標タイム内で走りきることができました。今後仕事においても『フルマラソンでの自分で立てた目標と計画をきちんとやりきる』ということは活かすことができます。
というように、自分の特技やその具体的なエピソードを仕事と関連づけて話すことで、さらに良い回答をすることができます。
特技の回答で好印象を獲得するには
特技を面接で回答する際に、どのように伝えると好印象を獲得できるのでしょうか?
特技を回答する際に心がけるべきポイントについてお話します。
ぜひ、好印象を獲得するために以下のポイントを意識してみてください。
業種や職種によって変える
特技や特技を元にした自己PRは、面接を行う企業の業種や応募した職種によって変更することが望ましいです。
業界や職種が異なることにより、求められる特徴やスキルなどは異なります。自分の特技をいくつかリストアップし、それぞれ求められる特徴やスキルに当てはまるものを選択して、話してみてください。
また、それぞれ特技を用意すること以外にも、一つの特技を軸として求められる特徴やスキルに沿うようなエピソードのレパートリーがあると、柔軟に対応しやすくなります。
特技は「ただ好きなこと」ではない
特技は、イコール「好きなこと」ではありません。
まずはそこを注意してください。
特技は「得意かつ好きなこと」、「得意だけど好きではないこと」の二つです。
好きかどうかというよりは、自分が得意かどうかを見て判断しましょう。
ただ好きなことの場合、趣味にあたります。
特技は自分が他の人より優れている事象ですから、人に誇れることを回答に用いましょう。
説明する際は専門用語を避ける
特技について回答する際は、専門用語を扱うことを避けましょう。
というのも、企業はあなたの特技についての情報を知りません。
その道のプロでもないです。
そのため、初心者でもわかるような説明を要するのです。
専門性の高い特技を説明する際は、できるだけかみ砕いた説明を心がけてください。
せっかく魅力的な特技でも、伝わらなければ意味がありませんから。
業界や職種と結び付けた伝え方
特技を回答する際は、志望する企業の業界や職種に合わせた内容にしましょう。
業界や職種に合わせた特技、なんて聞くと選ぶハードルが一気に上がってしまいがちです。
しかし、難しく考える必要はありません。
「自身の人柄に結び付けた特技」と言い換えて認識しましょう。
自己PRや長所では、どのようなことをアピールしましたか?
自身の人柄について、一貫した回答を目指しましょう。
もし業界に活かせる特技があれば積極的にアピールしましょう。
面接で特技を伝える際の注意点
就職活動の面接で特技について聞かれるのは企業によってさまざまな理由があることについて説明しました。
面接の中で特技について説明する際にそうしたポイントや視点を踏まえた上でアピールをしなければ企業の質問の意図に適切に答えることはできません。
ここでは面接で特技について答える際の注意点について詳しく解説していきます。
特技についての質問に不安を感じる方はぜひ参考にしてみてください。
一貫性を持たせる
特技についての質問に対する答えは、他のアピール内容と一貫性を持たせるようにしましょう。
一貫性を持たせるということは、あなたの他のアピール内容との一貫性を意識した特技を伝えるということです。
例えば、チームワークや協調性をアピールしていたのに、特技で個人競技をあげて、理由が全て自分の好きなようにできるからという内容では他のエピソードとの一貫性に欠けます。
そうならないように、他のアピールなどを振り返って、面接でのアピール内容を全体的に見た時に一貫性のあるアピールができているかを確認することをおすすめします。
専門用語は使わない
特技と言えるほどのものであればある程度他の人よりもそれについて詳しくなっていると言えるでしょう。
しかし、面接で説明するのはあなたのこともその特技についても全く知らない素人である場合が多いです。
そのため、説明する際に専門用語ばかりを使ってしまっては企業は理解することができません。
そうなってしまうと、論理的な説明ができないと判断されることにつながってしまうため、気をつけましょう。
笑顔で伝える
特技はあなたの人柄が現れる質問の一つでもあります。
また、あなたが今まで一生懸命取り組んで来たものである可能性が高いです。
そうしたものについて説明するときに緊張して硬くなってしまっては、せっかくの特技も魅力的にうつりません。
企業はあなたについて知りたいと考えているからこそ、笑顔で伝えられるようにしましょう。
面接で話す特技でNGなのは?
面接で話す特技は、自分が一番伝えやすいものや企業に合わせたものがベストですが、なんでも良いかというとそういうわけではありません。
世間的にマイナスなイメージがあるものや法に触れるものなどは、かえって悪い評価を受けることがあります。
具体的にどのようなものが該当するのかをご紹介します。
ギャンブル
パチンコやスロット、競馬や競輪などのギャンブル自体が悪いわけではありませんが、就職活動という場では就活生の堅実性や計画性などで良くない評価を受けてしまう可能性があります。そのため、不利になってしまう可能性も。(志望会社の業界や仕事内容と関係する場合は問題ありません。)
政治や宗教
政治や宗教は、個人の価値観や家族などの影響によってわかれるため、就職活動において避けた方が無難です。
就職活動の面接では、その人が特技に取り組む姿勢などを評価しようとしていますので、他の特技を書くことをお勧めします。
ゲームやアニメ(業界にもよります)
ゲームやアニメはNGというよりも伝え方に気をつけた方がいい可能性があります。
近年、ゲームやアニメなどの規模が大きいイベントが開催されるなど、社会現象となることも増えてきましたが、その特技が会社に入ってから活かすことができるのかイメージを持ちにくいのです。
面接官の方が高齢の方であれば、ゲームやアニメに関して全く知識がない可能性もあるので、きちんとわかるように説明することも重要です。(志望会社の業界や仕事内容と関係する場合は問題ありません。)
犯罪のニオイがするもの
もちろん、犯罪に関係すること、連想させることはNGです。
企業は情報セキュリティーやコンプライアンスなど、自社の情報や資産をきちんと管理する義務があります。
特技が犯罪のニオイがするものであれば、なかなか面接官も信用を持つことができません。
犯罪に手を染めないことはもちろん、犯罪に関する誤解を招くようなことは控えるようにしましょう。
嘘
自分の特技がない・わからないからと言って、自分に関係ないことや得意でないことを話すのはやめましょう。
面接官は特技そのものを知りたいのではなく、特技に関連した情報を知りたいので、特技の情報を深掘って質問された時に上手く答えられずボロが出るのは確実です。
また、そこで嘘をついてその場は評価されても、自分の希望と合わない配属になったり、後ろめたい気持ちになったりするので、この後ご紹介する特技の探し方で探すなどして、嘘をつくのはやめましょう。
まとめ
今回は、就職活動の面接における「特技」に関する質問の意図や、特技を見つける時の参考例などをご紹介しました。
就職活動の面接で非常に多く使われる質問なので、自分で考えることや他の人に聞くこと、適性診断を受けることなど、調べ方・見つけ方は色々あります。
しかし、重要なことは面接官の質問の意図を考えて、その意図を汲み取った上で回答することです。
ぜひ、特技の質問だけでなく、面接官側の視点に立って面接に臨んでください。
ご紹介した特技の見つけ方、話し方以外にも就活市場では、就活に関する多くの情報を発信しています。特技だけでなく、その他にも不安を抱える新卒者の方に役立てていただきたいです。
明治大学院卒業後、就活メディア運営|自社メディア「就活市場」「Digmedia」「ベンチャー就活ナビ」などの運営を軸に、年間10万人の就活生の内定獲得をサポート