新卒でIT業界に入ってエンジニアとして働きたいなら志望動機が大事

新卒でIT業界に入ってエンジニアとして働きたいなら志望動機が大事

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そもそも文系でIT業界は不利になる?

そもそも文系でIT業界にいくのは不利になるのでしょうか?

結論から言えば仕事内容や企業によるところが大きいです。

しかし、IT企業にも文系出身で働いている方はたくさんいますし、社長が文系出身という場合もあります。

そのため、一概に不利になるとは言えないのが現状です。

ここでは文系がIT業界にいくことについて詳しく解説していきます。

企業や仕事内容による

正直、IT業界に関わらず仕事内容によって有利や不利は変わってきます。

例えば、IT業界の営業職を志望する場合は理系よりも文系の方が優遇されることもありますし、逆にエンジニアなどの職を希望する場合はどうしても文系よりも理系の方が優遇されがちになってしまいます。

ただ、企業によってはチームで業務をこなす場面がある場合があり、文系学生を採用することによってコミュニケーションの活性化を図りたいという狙いで文系学生を優遇する場合もあります。

そのため、現時点でわからないことは今から気にすることなく自信を持って選考に臨みましょう。

業界では人材不足が加速している

IT業界全体では人材不足が深刻な問題になっています。

理系だけを採用したくてもそもそも人材が足りていないため文系まで採用ターゲットを広げているという場合もあります。

そのため、近年は文系でもIT業界に就職できるチャンスは非常に広がっているだけでなく、企業も未経験の新卒に対して研修プログラムを用意している場合が多くなってきている事実があります。

研修で学べるため気にしないという企業もある

そもそも理系を採用しても最初から業務レベルのことを任せることはできなかったり、入社後はしばらく研修があるという場合にはその研修で文系や理系に関わらず育成することができるためそこまで気にしていないという場合もあります。

これは研修の手厚い企業に多いため、企業選びの段階である程度研修制度が整っている企業を選ぶことによって入社後が非常に楽になります。

自分で独学で勉強することもありますが、どうしても社会人になるとなかなかそうした時間が取れない場合もあるため、こうした研修制度が整っているかどうか事前に調査しておくことをオススメします。

志望動機を聞かれる意図

将来の時代を担い、今をときめくIT業界に入ってエンジニアとして働きたいなら、志望動機でいかにアピールするかが大切になります。

書類選考に通過するためのエントリーシートに記載する志望動機でも、面接で伝える志望動機にしても、内定獲得のためにはどのように書けばいいのでしょうか。

選考者にこの人を採用したいと思わせるには、そもそも、何のために志望動機が問われているのかの意図を理解し、それに沿った内容をアピールすることが必要です。

ミスマッチをなくすため

志望動機を尋ねる意図の1つ目は、ミスマッチが起こらないようにするためです。

ミスマッチとは企業とあなたが合わないことが、入社して実際に働いてから発覚する、企業にとっては避けたい事態となります。

ミスマッチが生じると早期離職につながるか、期待していた人材ではなく生産効率が上がらないなどの問題が生じるためです。

ミスマッチは2つの方向から生じます。

1つは企業側が学生の選考において、面接などから、学生の本当の人柄や能力、意欲などを把握することができずに、自社が求める人物像とは異なる人材を採用してしまったケースです。

もう1つは就活生が自分が思い描いていた会社や仕事とは違っていたと、入社後に意欲を失くすケースです。

いずれにしても、志望動機を明確にすることでミスマッチを防げます。

目的を持って志望しているかの確認

2つ目は目的を持って志望しているかを、確認したいためです。

ただ、人気の企業だから入社したい、これからの時代に必須の職業だからエンジニアがいい、収入が高そうだから程度の目的で志望したのでは、入社後に長く頑張っていけるか不安が残ります。

その企業でなければ達成できないような目的や、エンジニアとしてどう成長したいかのキャリアプランを持つなど具体的な目的があれば、達成に向けて努力をし続けようとするものです。

志望動機で掲げた目的を達成できるよう、入社後も責任を持って仕事に取り組み、エンジニアとしての成長も期待できます。

仕事に対する熱意の確認

3つ目として、仕事に対する熱意がどれくらいあるのかを知るためです。

今の時代はIT化が必要だから、エンジニアなら安定して仕事をしていける、リストラのリスクが少なそうなど程度の考えの人では、仕事に対する熱意は感じられません。

仕事に対する熱意がないと、ちょっとミスをして注意されたり、難しい課題を与えられたり、手間のかかる作業を依頼されただけでモチベーションが低下したり、離職するような事態も考えられます。

企業としては時間とコストをかけて採用し、人材育成をしているわけですから、長く定着して働いてほしいものです。

仕事に対する熱意の有無は、仕事を覚えるスピードや業務効率にも大きく影響し、熱意が低い人ほど生産性が低いため、企業としては採用を避けたいと考えています。

なぜ志望動機に目的が必要なのか?

志望動機では具体的な目的を明確に示すことが必要です。

とりあえず就職しないといけないから今人気のIT業界でいいやとか、とりあえず生活していけるお金が入ればいいといった無目的では、意欲的に働くことができません。

仕事をしていくうえで壁にぶつかったり、少しでも嫌なことがあったりすれば、すぐに辞めてしまう可能性もあります。

IT業界は業者間の競争も激しいうえ、業務も多く納期もタイトです。

時にハードワークが求められることもあるため、明確な目的がないのでは、意欲的に仕事をしていくのは難しいと判断されます。

内定を得るために、どのような目的を掲げればいいのか、人事が目的を重視する理由とともに見ていきましょう。

人事は目的から何を見ている?

では、志望動機でアピールする目的から人事担当者は何をチェックしているのでしょうか。

IT業界について理解をしているか、エンジニアの仕事や役割を理解しているか、志望する企業について事業内容や仕事のやり方などを理解しているか、入社後にどのように仕事に取り組もうとしているのか、どのように成長したいと考えているかです。

目的を1つ掲げるだけでも、こうした複数の事柄を見極める材料となります。

IT業界やエンジニアとしての仕事をしっかり理解していないと、具体的な目的は生まれてきません。

志望する企業をしっかり理解して考えないと、その企業では達成が難しい目的を掲げることになります。

さらに内定を得るための目的ではなく、入社後の成長のための目的でないと、その後の活躍が期待できないためです。

行動と目的の一貫性

志望動機を伝える際には、自分の過去のエピソードを紹介し、自分の強みや行動力などをアピールするのが基本です。

その際に掲げた目的と行動が合っていないと、いずれかが本心や本当のところではないのではと判断されたり、自己矛盾が生じており不安が残る人材と思われたりしかねません。

たとえば、志望する目的として「エンジニアとして成長してプロジェクトリーダーとして活躍したい」といった話をしておきながら、エピソードでは「自分は調整力が高く、部活動ではキャプテンをサポートする役割を果たしてきました。」と紹介すれば、リーダーとして活躍したい目的と、サポート役としてチームの一員として頑張るという行動に矛盾が生じてしまいます。

行動と目的に一貫性がある、志望動機を検討しなくてはなりません。

目的に対する姿勢から人となりを見る

人事担当者は自分で掲げた目的に、どう立ち向かおうとしているのか、どのような努力をしたいと思っているかから、人となりを見ています。

たとえば、志望動機では、「〇〇の経験を活かし、御社の××で貢献したいと考えてます。」と入社後の目的を伝えるのが基本スタイルです。

どのような経験や能力を、どのように活して貢献しようと考えているかから、その人の人物像などが見えてくるのです。

志望する企業でエンジニアとして仕事をしていくうえでの目的をしっかり持てば、内定獲得につながるだけでなく、ご自身にもメリットがあります。

軸のある目的であれば働くイメージが湧き、入社後のミスマッチによる早期離職のリスクも回避できます。

スマートフォンのアプリから、Webページ、AI(人工知能)など生活のさまざまなことに関わっているIT業界。理系のイメージもありますが、文系でIT業界に入ってエンジニアとして働くことも可能です。

ただし、未経験の新卒者として採用試験を受ける際に重要なのが志望動機。面接官が惹かれる志望動機にするにはどうすれば良いか、IT業界の基礎から志望動機のまとめ方まで紹介します。

志望動機をまとめる前に!文系のあなたがIT業界について知る

志望動機をまとめる前に!IT業界について知る

新卒からIT業界を目指す場合、まずIT業界がどのような業界か知ることが大切です。特徴から仕事内容までを知って、志望動機に繋げていきましょう。

IT業界の特徴

厚生労働省の平成29年賃金構造基本統計調査によると、IT業界を含む情報通信業の平均年齢は38.9歳でした。

他業種の建設業43.6歳、金融・保険業42.2歳、医療・福祉41.1歳と40歳を超えているのに対して、比較的若い人が従事している業界といえます。

平均年収は、業界動向SEARCH.COMによると593万円で、国税庁の平成28年分民間給与実態統計調査結果による給与所得者の平均年収422万円よりも上です。人気のIT業界の企業に入れば、700万円以上、1,000万円以上目指すことができるでしょう。

なお、IT業界といえば、今後が期待されるAI(人工知能)、IoT(モノのインターネット)に関連する業界です。スマホアプリにも関連する業界で、近年右肩上がりに業績を伸ばしており、伸び盛りの業界といえます。将来性も期待できる業界です。

IT業界の主な分野

IT業界の主な分野には以下のような分野があります。

  • インターネット系(Webデザイナー、Webディレクターなど)
  • 情報処理系(ネットワークエンジニアなど)
  • ハードウェア系(組み込みエンジニアなど)
  • ソフトウェア系(SE、プログラマーなど)

インターネット系は、インターネットを利用した情報サービスを提供する分野です。身近なものではインターネットショッピングやSNS、ソーシャルゲームがあげられます。企業向けは、Web制作やインターネット広告などです。

情報処理系は、企業向けのシステム企画から構築、保守を行う分野。SI(システムインテグレーター)ともいわれます。

ハードウェア系は、ディスプレイやハードディスク、ゲーム機など機械そのものにかかわる分野です。家電とインターネットを連携させたIoTの広がりもあり、注目を集めています。

ソフトウェア系は、ハードウェアを動かすプログラムを構築する分野です。有名なものでは、iOSやWindowsのOS、メールや表計算ソフトなどの開発があげられます。

IT業界の仕事内容

IT業界の中にもさまざまな分野や職種があります。一般的によく知られている、Web制作、アプリ開発、ソフトウェア開発の仕事内容を紹介します。

パソコンやスマートフォンをインターネットに接続した際、表示されるWebページを作成するのがWeb制作の仕事です。Webサイトを視覚的に構築していくことから、制作する人はWebデザイナーと呼ばれ、文字通りWebサイトのデザインを手がけます。流行に合わせたリニューアルも行い、HTMLやCSS、Javascriptなどの知識が必要です。

また同様に生活に身近なのが、アプリ開発。スマートフォンのアプリは、アプリ開発に携わるアプリケーションエンジニアが制作・改修を行っています。Webブラウザ向けのアプリもアプリ開発の範囲内です。消費者がより便利に使いやすくするということを実現できる、仕事でやりがいがあります。

そして、ソフトウェア開発を行うシステムエンジニア(SE)。SEは、さまざまなエンジニアの総称で、自動車やテレビ、医療機器、家電などさまざまなハードウェアを制御するエンジニアがいます。顧客のニーズに合わせた設計からシステムの運用まで、Web制作やアプリ開発と比べると大きなチームで開発を行うこともある仕事です。

なおIT業界は、システムの構築などパソコン画面に向き合う仕事を想像されがちですが、実際にはクライアントとの打ち合わせやヒアリングも仕事内容に含まれており、コミュニケーション能力も問われます。

IT業界の求める人材を文系だからこそ、理解して志望動機を考えよう

IT業界の求める人材を理解して志望動機を考えよう

IT業界のことを知ったからといって、志望動機の準備ができたとはいえません。IT業界で求められる人材を意識して志望動機を考えることが重要です。

新卒の場合は、仕事未経験であることからスキルよりも、どのような人物かが重視されます。IT業界で需要のある人材の3つのポイントをみていきましょう。

常に新しいことを学ぶ姿勢のある人

PCが登場したのは1980年代のこと、その後の1990年代にはインターネットが普及しました。そして、2007年にはiPhoneが誕生。2020年を前にしたITトレンドは、AIやIoTです。このことからもわかるように、IT業界は短期間で大きな成長を遂げています。

10年前の技術が古すぎるというのは、IT業界では珍しくないことなのです。だからこそ、SEなどエンジニアとして仕事を続けていきたいなら、常に新しい技術を取り入れていく必要があります。

そのため、同じ作業をコツコツしたいと考える人にIT業界は向いていません。求められるのは、常に技術やスキルを学び取り入れようとする、学ぶ姿勢を持った人です。好奇心旺盛でトレンドに敏感な人も歓迎されます。

IT業界への就職を希望し、IT業界で仕事を見つけたいなら、まずはいろんなことに関心を持つこと、情報を積極的に取得することを意識しましょう。

論理的思考力と根気強さ

IT業界でもさまざまな職種がありますが、SEなどプログラムの構築に関係する仕事を希望するなら、論理的思考と根気強さが不可欠です。

プログラムの開発というと聞こえは良いですが、実際の仕事内容は設計に沿って、プログラミング言語を記述していくコーディングをメインとした、地味なものになります。同じようなコードをひたすら記述していくこともあるため、単純な仕事でも精一杯取り組める根気は重要です。

また、論理的思考力が重要と紹介しましたが、理由は少しのコードミスでシステムが作動しなくなってしまうため。少しの誤りでも、プログラミングではシステム全体に影響を及ぼすことがあります。そのため、設計から完成イメージを持ち、正確にコーディングできる論理的思考力が求められるのです。

コミュニケーション能力

SEの中には保守管理をメインにパソコンと向かい合って仕事をする人もいますが、現場ではパソコンでひたすら作業ばかりではありません。顧客の希望に沿ったシステムを開発することが仕事ですので、まずどのようなシステムを設計していくか、どのくらいで実現可能かなどクライアントとの会話の機会もあります。

さらに、多くのシステム開発の現場ではプロジェクト単位で動くために、周りの人とのコミュニケーションが欠かせません。管理者はプログラマーの進捗を確認し、各プログラマーはリーダーに状況を報告したり、メンバーと協力したりする作業があるためです。

むしろチームで動く仕事だからこそ、円滑なチームワークのためのコミュニケーション能力が必要といえます。ただスキルがあるだけでは、IT業界目線では本当に獲得したい人材とはいえないのです。

志望動機だけではなく、文系の人でもIT業界に就職できるのか

文系の人でもIT業界に就職できるのか

IT業界は、なんとなく理系のイメージを持っていないでしょうか。確かに理系からIT業界を選ぶ人は珍しくありません。それでは、文系からのIT業界の就職は目指せるものなのでしょうか。

文系でもIT業界に就職できる

結論からいうと、文系からIT業界に就職する人はいます。実際に、未経験や資格がなくても募集している企業を見つけるのは難しくないためです。転職で未経験のIT業界に飛び込むのは難しいですが、新卒文系ならそこまで不利になりません。

もし文系の学部に所属していても、IT業界を目指したいと思ったのなら諦める必要はないでしょう。もちろん企業が必要としている人材にマッチしていることが重要ですが、論理的思考があるなど企業の求めている人材であれば採用の可能性はあります。

理系とのスキルの差は気にしない

IT業界を目指す理系の学生は、大学在学中にプログラミングやIT関連の基礎を習得していることが多いです。文系は全く異なる分野となるIT関連の情報に授業で触れる機会は少ないため、はじめのうちは理系の学生とのスキルや知識の差に悩むかもしれません。

確かにほとんど知識がないまま仕事をするのは不安しかありませんが、IT業界は基本的に新人研修の中にプログラミング研修を盛り込んでいます。例え未経験であっても、研修期間中に基礎を学習することでプログラミングを1人で組めるまで成長することが可能です。

また、理系の学生と差があるとはいったものの、数年くらいのものです。本人のやる気と努力次第で差を埋めることができます。基本的にチームで動く仕事なので、スキル面で少し劣っていたとしても、コミュニケーション能力などでカバーするなどの工夫をすれば、過度にコンプレックスを感じる必要はありません。

入社前にある程度勉強しておくのが望ましい

知識が全くない状態で入社するのと、基礎を知ったうえで入社するのとでは異なります。せっかくのプログラム研修も知識がない状態で受けてしまうと、ついていくのも難しいかもしれません。

理系の学生のようにプログラミングを勉強する必要はありませんが、ある程度は勉強しておくのが望ましいです。せめてハードウェアが何か、パソコンはどのような部品で構成されているか、OSとは何かなど基礎的なことは学習しておきましょう。

もし余裕があれば、プログラミングについても基礎的なことを知っておくとスムーズです。プログラミング言語ではありませんが、プログラミングの考え方に近い身近なものに表計算ソフトの関数があります。プログラミングも似たような関数を使用しているため、基礎を理解するにはうってつけでしょう。

少し進んだ学習をしたいなら、表計算ソフトのシステムを構築するVBAもおすすめです。いきなりプログラミング言語を学習する方法もありますが、ソフトの入手のしやすさや使いやすさ、学習資料の豊富さを考えるとハードルが低いといえます。

ここまで紹介したように未経験の新卒文系でも、システムエンジニアを目指してIT業界に就職することは可能です。志望動機も文系ならではの強みを生かして考えると良いでしょう。

文系でも、 IT業界への内定を獲得するための志望動機の書き方

IT業界への内定を獲得するための志望動機の書き方

実際にIT業界から内定をもらえる人の志望動機は、理系であれ、文系であれ、ロジカルで説得力があります。新卒からのシステムエンジニアを目指すのであれば、内定者の良い部分を取り込んで志望動機を考えていくことが重要です。

IT業界の就職を目指す人へ、志望動機を書くときに注目したい2つのポイントを紹介します。

IT業界への就職を希望する理由とエビデンス

なぜIT業界を選んだのか、特にプログラミング未経験者や文系の学生なら面接で突っ込まれる可能性があるので、しっかり理由付けしたいところです。

しかし、以下のような理由だと説得力に欠けてしまいます。

「普段からパソコンを利用していて、パソコンの構造やアプリの動作に興味を持ったため志望しました。」

あくまでも業界を選んだきっかけにすぎません。仕事として責任を持ってやっていけるだろうかと考えたときに、理由としては弱いです。

もっと強い意志を表明するため、具体的に何をやったかエビデンスを付け加えてみましょう。例えば、書籍を買ってプログラミングの勉強をはじめた、簡単なプログラミングを作ってみた、ホームページを作成してみたなど。

きっかけに行動が伴えば、IT業界への思いがどれくらいのものか、仕事としてやっていけそうか、採用する側も判断しやすくなります。

数あるIT業界の中でも応募先企業を選んだ理由

IT業界を選んだ理由と合わせて整理しておくべきなのが、応募先を選んだ理由です。世のIT関連の需要からIT業界に存在する企業は多くあります。その中でもなぜ応募先でなければならなかったのか、理由付けは重要です。

実際に似たようなサービスを展開している企業は多くあるためです。クライアントの意見を取り入れた受託型に興味があるのか、自社開発型に興味があるのか。Webに興味があるか、アプリに興味があるかでも大きく変わってきます。

まずは企業研究を行い、企業で実施していることや提供しているサービスを明らかにしましょう。そこから自分のやりたいことに結びつけていくことが、失敗しにくい志望動機の書き方です。

充実した研修制度を理由にあげるケースもありますが、研修制度だけでは説得力に欠けます。将来的に応募先の企業で何をしたいのか、何を目標に仕事をしていきたいか明確にしておきましょう。

就活市場では、企業分析に役立つ企業情報や業界分析についても紹介しています。

IT業界を志望する文系におすすめの志望動機の構成

IT業界を志望する文系におすすめの志望動機の構成は、「結論→根拠→将来のビジョン→結論」の流れでアピールすることです。

まず、結論から述べましょう。

なぜ、多くのIT企業の中から、その企業を選んだのかという端的な結論です。

結論に至った根拠は、次で述べます。

その後に、その企業でどんな活躍をしたいかのビジョンを述べ、最後に、その企業でどんな活躍をしていきたいかでまとめの結論を述べます。

各構成について、詳しく確認していきましょう。

 結論

志望動機の最初は結論からスタートします。

結論とは、その企業を志望した一番の理由です。

たくさんのIT企業がある中で、なぜ、その企業を選んだのかを明確にしましょう。

なぜ、うちの企業を選んだのかを知りたいので、端的に伝えることがポイントです。

選んだ理由をいくつも並べ立てることやその企業がいかに素晴らしいか、自分にマッチしているかを長々と語ってはいけません。

1文でわかりやすく、志望動機を伝え、企業側に把握してもらうことが大切です。

よくあるパターンが、冒頭で根拠を述べることです。

「私はこんな経験をして、こう思ったので、御社で働きたいと思いました。」など、根拠から入ると、何が述べたいかわかりにくくなるため、まずは結論を簡潔に述べてください。

根拠

最初に結論を述べてから、その結論に至った根拠を述べます。

結論に対しての客観的に納得できる根拠を、具体的なエピソードつきで紹介しましょう。

なぜ、エピソードが必要かといえば、説得力が高まるからです。

いい加減に考えた結論やほかの企業でも通用するような話では、わが社でなくても良いのではと思われてしまいます。

その企業でなければいけない理由を、エピソードを紹介することで納得してもらえるようにすることがポイントです。

「文系でも活躍できる環境があるので志望した。」という結論に対して、実際にOB訪問を通じて体験談を聞かせてもらい、自分もチャレンジしたいと考えたなど、エピソードを紹介することが必要です。

将来のビジョン

次に将来のビジョンを述べます。

自分が将来どうなりたいのか、そのために入社後どうなりたいのか、何をしたいのかを具体的に伝えましょう。

いかに、その企業を選んだ理由やエピソードを熱く語っても、その企業で活躍してくれない人材では、企業は興味を持ちません。

企業のファンは顧客や取引先で十分であり、採用する人材は、企業のために貢献してくれ、業績アップや拡大成長をもたらしてくれる人を求めているからです。

IT企業ならどの企業でも通用するようなビジョンではなく、その企業にどう貢献できるのか具体的にアピールしましょう。

そのためには、企業分析をしっかり行い、企業の事業の方向性や力を入れていること、課題などを把握しておくことが欠かせません。

結論

最後のまとめとしての結論を述べます。

自分の活躍の場は、その企業でなければならず、自分を採用することでいかにメリットがあるかをアピールして、結びに変えましょう。

志望動機は自分がなぜ、多くの企業の中からその企業を選んだかを伝えることです。

自分の将来ビジョンを実現させるためにピッタリの企業であり、このように貢献して自己成長を遂げながら、企業の成長にも貢献していくことを伝えなくてはなりません。

採用したいなと思わせる、自分を売り込む場です。

結論から述べ、根拠と将来ビジョンを述べて安心することなく、最後にもう一度、自分がその企業にいかに必要で、採用することにメリットがあるかをアピールしましょう。

文系がIT業界を志望する際の志望動機の例文一覧

文系がIT業界を志望する際の志望動機の例文を紹介します。

しかし、ここにある例文をそのまま鵜呑みにするのではなく、自分で考えて構成などを参考にする程度にしましょう。

また、IT業界といってもさまざまな職業があるため、ここではエンジニアと営業を志望する場合の大きく分けて二つの例文を紹介します。

エンジニアを志望する際の志望動機

文系からエンジニアを志望する学生は非常に多くいます。

ここではそんな未経験でエンジニアに志望したいと思った時の例文を紹介します。

例)

私は小さな頃からゲームが好きで、今でも地元の友達と集まってはゲームをしたりすることがあります。

大学ではゲームを世の中に広めるためにマーケティング学を専攻していましたが、徐々にゲームの制作に携わりたいと考えるようになりました。

御社ではゲームソフトの開発の他、ゲームアプリの開発をしているなど、幅広く自分の教務のあるゲームに関われるのではないかと考えています。

入社後には御社の研修だけでなく、自分でもプログラミングを勉強することで理系の方々に負けない活躍をしたいと考えています。(237文字)

h3 営業を志望する場合の例文

IT業界といっても、他の業界と同じように営業職はあります。

自社でどれだけ素晴らしい製品を開発することができてもその魅力を伝えることができるのは営業職だからです。

ここではそんなIT業界の営業職を志望している方のために一つ志望動機の例文を紹介するので参考にしてください。

例)

私は、昔から新製品が大好きでした。

iPhoneが新しく発売されたり、Apple Watchが発売される時には朝から並ぶほど楽しみにしています。

大学では多くの友達にApple Watchの魅力を伝えることで周りの友達は皆Apple Watchをつけるようになりました。

その時に、自分が魅力を感じている製品を世の中の多くの人に伝えることの素晴らしさに気づいて営業職を志望するようになりました。

特に、御社の〇〇という製品の〇〇という点に魅力を感じており、今後力を入れていく予定の〇〇という製品にも非常に興味があります。

御社に入社したあとは私が御社の製品を世の中に広められるように尽力していきたいと考えています。(302文字)

文系がIT業界への志望動機を考える際に気をつけること

文系がIT業界への志望動機を考える際についついやってしまいがちなミスを例に出して、志望動機を考える際の注意点について解説していきます。

志望動機が思いつかないからといってテキトーに考えることのないように気をつけて、内定をもらえるような志望動機を作りましょう。

志望理由に実績が伴っていない

これは未経験の業界に志望する際の学生がよくやってしまいがちなミスです。

例えば、文系でエンジニアを志望している学生が入社後にプログラミングを駆使して魅力的な製品を作っていきたいです。とアピールしても、現状特にプログラミングを学んだりしていない場合にはそれは口だけのアピールになってしまって説得力がありません。

自分の志望動機は筋が通ったものになっているのか、客観的に見て違和感のないものになっていないかを事前に確認することをオススメします。

受け身の姿勢になりがち

文系がIT業界を志望する際に、入社後の研修プログラムが充実しているから応募したというアピールをしてしまう学生が多くいます。

これも志望動機では間違いではないかもしれませんが、企業からしたら自分で勉強する意思はないのか?というように捉えられてしまいます。

研修とは企業が求めるレベルのプログラミングができるようになるために企業が用意しているものです。

文系でプログラミングをする必要のあるIT業界に就職しようと考えているのであれば自分で少しは勉強するのが当たり前と考える企業もあるので、志望動機ではあくまでも受け身にならないように気をつけましょう。

自分ではそんなつもりはなくてもそう捉えられてしまうこともあるため、これも事前に誰かにチェックしてもらうことが必要です。

企業への愛の告白にならないようにする

これは、大手を志望している学生にありがちなケースですが、志望動機でどれだけその企業が魅力的なのかを伝えようとするあまり、企業に対しての愛の告白になっている場合があります。

志望動機はあくまでもその企業を志望している理由であり、その企業が好きだからというのはその一つの側面でしかありません。

なぜその企業が好きなのか、なぜその企業の製品が好きなのかといったことを考えられなければ、それはただのラブレターで終わってしまいます。

そうならないためには、自分で作成するだけでなく誰かに見てもらうことも必要です。

志望動機が自分で思いつかない時の対処法

そうはいっても自分で志望動機がなかなか思いつかないという場合もあるのではないでしょうか。

ここでは志望動機が自分で思いつかないときの対処法を詳しく解説していきます。

ただ、就活で何かに行き詰まったらとにかく自己分析をすることで解決できることが多いです。

どうしても自分で志望動機が思いつかないという時には自己分析をすることをオススメします。

自己分析

自己分析が重要とはいうものの、どうしてそこまで自己分析が重要だと言われるのでしょうか?

そもそも就活とは自分の将来のために自分が働きたいと思う企業に入社するために行うものです。

そのため、自分がどうしたいのか、どうなりたいのかを理解していなければ就活を進めることはできません。

次からはその自己分析をするための具体的な方法について詳しく解説していきます。

モチベーショングラフ

モチベーショングラフとは、自分の今までの人生を振り返って、自分が嬉しかった時や悔しかった時、頑張った時や挫折した時を可視化したものです。

このグラフを作る際は小学生くらいまで遡って作ることをオススメします。

このモチベーショングラフを作ることで自分がどんな時に頑張れるのか、どんなことに興味があるのか、将来はどうなりたいのかといった部分まで考えることができます。

そのため、なるべく詳しく作ることをオススメします。

モチベーショングラフを作ることによって自分が文系ながらIT業界を志望しようと思った理由がわかることもあります。

他己分析

自分でモチベーショングラフを作ったりしたあとは、自分の周りの友達や親などに自分のことについて聞いてみることをオススメします。

自分では気づかなかった自分の傾向を掴めたりすることができる他、いつからどうしてIT業界に興味を持ったのかといったことまでわかることがあります。

企業が求める人物像などを参考にする

企業は採用HPや説明会などで企業の求める人物像を公開している場合が多いです。

そうした求める人物像をみることで、どのようにアピールをすればいいのかがわかるため、一度参考にしてみることをオススメします。

ただ、それが全てではないですし、それに合わせることで嘘をついてしまうことのないように気をつけてください。

企業研究をする

自分が興味を持っている企業の志望動機が思いつかないという時にはその企業に対する企業研究が足りていない可能性があります。

そもそもどんな事業を行なっている企業なのか、社風はどんなものなのか、今後はどんな事業を展開していく予定なのか、企業について調べなければならないことはとても多いです。

そのためには企業の採用HPの他、積極的にOB・OG訪問をしたり、企業のIR情報をみるなど、手段もさまざまです。

業界研究をする

これも企業研究と同じで、そもそもIT業界とはどんなものなのか、IT業界と一口に言ってもハードウェアやソフトウェアなどさまざまなものがあり、自分が興味を抱いているのはどんな分野の業界なのか、そうした情報がなければ企業に対して適切なアピールができません。

志望動機が思いつかない時にはこうした業界研究、企業研究、自己分析を繰り返すことで思いつくことができます。

自分なりの方法で自分の志望動機を考えましょう。

文系がIT業界を志望するなら就活エージェントを使おう

文系がIT業界を志望する場合、能力やスキルの点で理系に比べて不利ではないかと心配する方やどうアピールすれば、文系でも採用してもらえるのか、悩む方も多いのではないでしょうか。

文系でも、このように企業に貢献できると具体的にアピールすることが大切です。

もっとも、そのアピールの仕方がわからないから困っている方も多いのが実情です。

文系だから不利、どうすれば文系でもIT企業に採用してもらえるかわからないという方は、就活市場エージェントにご相談ください。

就活のプロフェッショナルとして、多くの文系人材をIT企業に送り込んだ実績を持ち、企業側が求めていることや実情も理解しています。

豊富なノウハウを持っているので、相談してみる価値があります。

まとめ:文系のあなたがIT業界の志望動機を書くために

良い志望動機を書くには、まず企業研究や業界研究の必要があります。就活市場では、企業研究に関わることをはじめ、新卒者向けに役立つ就活情報を配信しているので、ぜひチェックしてみてください。

柴田貴司
監修者

明治大学院卒業後、就活メディア運営|自社メディア「就活市場」「Digmedia」「ベンチャー就活ナビ」などの運営を軸に、年間10万人の就活生の内定獲得をサポート

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