経理は男女問わず人気の職種です。
これらの職種で内定をもらうための自己PRに悩んでいるという人も多いのではないでしょうか?
自己PRでは、どのように自分の長所を相手に伝えられるかが重要となります。
本記事では、どのような業界・企業が経理職を求めているのか、そしてどのようにアピールすれば好印象を与えることができるかを、例文などとともにご紹介していきます。
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【経理志望の自己PR】企業は自己PRから何を見ているのか
自己PRは、応募書類の中でも人事が注目する項目です。
ぜひこのアピールの機会に、企業に自分の能力や人柄を効果的にアピールしましょう。
自己PRの作成には、まず経理に求められる自分の強みや長所を探し、それを発揮した経験を探しましょう。
そして入社後にどのように活かすことができるのか、というところまで考えてください。
自分の強みと自分らしさをうまくアピールし、ライバルに差をつけていきましょう。
以下では、それぞれのまとめるポイントを解説していきます。
あなたの人柄
企業は能力や実績以外に、人間性も重要視しており、特にあなたの人柄が、社風や組織の雰囲気に合っているかを見ています。
大きく外れていると、離職の原因になってしまう可能性があるため重要な項目なのです。
自己分析を行い、自分の価値観や性質を見つめ直してみましょう。
そして、あなたの人柄が現れる具体的なエピソードを加えることで説得力のあるアピールができます。
あなたが入社後に活躍できるか
自分の長所や、それを活かすことができた経験だけでは、自分をアピールするためには足りません。
過去のエピソードから、仕事への活かし方に触れるようにしてください。
企業はあなたの人柄や強みが、入社後に活躍できるかを知りたいのです。
自分自身の強みを明確にした上で、仕事での再現性が高い自己PRを目指しましょう。
加えて、これから一生懸命に働いていくという意欲や熱意を伝えられるといいです。
【経理志望の自己PR】経理の仕事内容
経理とはどのような仕事なのでしょうか。
経理の自己PRを作成する前に今一度経理の仕事内容を確認しましょう。
日次売上管理・決算書作成
経理の仕事は殆どが数字を扱う業務です。
主な業務内容としては例えば日次売上管理や決算書の作成などが挙げられます。
計算は勿論のこと、データの管理に伴い、マイクロソフト製品(WordやExcelなど)を使用することになります。
給与・保険の管理
社員の給与や保険の管理を行うのも経理の仕事です。
社員にわたるお金の管理はそれだけ責任が伴います。
そのため正確に合理的に計算できる経理は企業にとって重要な役割を果たすのです。
経理はお金の管理を行っている
先述の通り、経理は基本的に企業内のお金を管理する業務に携わります。
そのため責任感をもって、間違いのないように業務を遂行することが重要です。
経理は他にも仕入れ管理などを行います。
徹底して数字を使う仕事というわけです。
経理を求めている企業
次に経理やを求めている企業について考えていきます。
経理では、企業間で業務内容に大きな違いが生じるということはあまりないです。
そのため、一度経理のスキルを身につけ、資格なども取得すれば転職でもそれが有利に働く可能性が大きいです。
ただし企業規模などにより、扱うお金の額も変わってきます。
額が少ないから悪い、大きいから偉いということではありませんが、大金を管理する方がやりがいを感じる、という人はその辺りも考えてみてください。
ただし、当然大企業の方が倍率は高く、その分給料も高い傾向にあるので、難易度は高まります。
【経理志望の自己PR】経理志望がアピールするべき内容
例文では正確さをアピールしていますが、これは非常に有効な方法です。
企業に関係なく、経理では正確さが求められます。
特に、お金を扱うことの多い立場でもありますから、そこでの失敗は許されません。
それでいて、お金を預ける相手=信頼できる相手、でなければいけませんから、そういった部分をアピールするのも良いでしょう。
例えば仲間からの信頼がある、誠実な人間である、人徳で窮地を脱した。
それに近いことをアピールできれば好印象間違いなしです。
また、例文でも実践されていましたが、自己PRをする際には実際の体験談を交えるのも有効です。
単純に口で言うよりも、それを裏付けるエピソードが添えられていると相手にも客観的な情報が入ってくるので、比較的受け入れてもらいやすくなるでしょう。
企業に合った人物像というアピール
自己PRを書き始める前に、まずは企業が求める人物像を押さえておきましょう。
その上で、あなたの強みや人柄と重なったものをアピールしてください。
なぜなら、すばらしい長所も企業に合った人物像とマッチしていない場合、魅力を感じてもらえないからです。
企業に貢献できるという強みがないと、アピールにはつながりません。
能力の高さを示すためには、マッチしそうな経験を記載することが大切です。
自分の魅力が伝わるように、どこに長けているのかを強調し、その長所が企業に活かせることがわかるようなエピソードを探しましょう。
経理に求められる人物像
経理にはどのような人物が求められているのでしょうか。
経理は、会社のお金に関わる書類を作成したり、手続きをしたりする職種です。
お金を扱う仕事なので、責任感や真面目さ、正確さなどが求められます。
また、数字の入力や計算などといった地道な業務に取り組むことができ、データの集計や分析が好きな人には向いているでしょう。
経理は会社のお金の流れを記録、管理し、経営を支えています。
そのため、数字に強く、几帳面な性格の人は、活躍することができます。
自己PRの際には、確認を怠らない慎重さや、細かいところに気を配ることができるなどのアピールも有効でしょう。
同じような処理を繰り返すことが多いため、決められた仕事を着実にこなせる人に合った職種だといえます。
会計ツール使用経験
会計ツールを使用する機会があったらそれをアピールしましょう。
会計ツールを使用する機会は少ないかもしれません。
もしかしたらアルバイトやインターンで触れたことがあるのではないでしょうか?
思い浮かぶものがあればぜひアピールしてみてください。
会計ツールを学生生活の中で使用することは珍しいです。
そのためそれだけ貴重な経験として周りと差をつけることができます。
経理に役立つ資格をアピール
先述の通り、経理は数字を取り扱う業務内容です。
そのため経理に役立つ資格は幅広いでしょう。
計算に関する強みや、PCスキルに関する強みについて裏付けをとるためには資格をアピールしてみてください。
資格は勉強中でもアピールできる
資格は取得できていなくとも十分にアピール材料として役立ちます。
資格を取得する途中の勉強をアピールすることで、勉強熱心な印象や継続ができる学生だという印象がつきます。
また、将来的に資格がとれれば、企業にとっても都合は良い事です。
ぜひ資格の勉強をして積極的に自身のスキルをアピールしましょう。
【経理志望の自己PR】経理でアピールできる資格
経理の自己PRに使える資格はどのようなものでしょうか?
ここからは経理の自己PRに役立つ資格を一つずつ説明していきます。
自分にあった難易度の資格を見つけてみてください。
日商簿記
簿記検定は比較的有名な資格と言えます。
簿記とは企業の経済活動を帳簿に記録する問題が出題されます。
計算や情報を整理する力が求められるため経理に関する資格を持っていない人はまず簿記から始めることをオススメします。
検定ですので、簿記には3級、2級、1級があります。
3級と2級の差が特に激しく、難易度が急に変化します。
そのため手始めに3級を取得して、2級にはそれまで以上の時間を要することを前提に挑んでみてください。
オンラインの受験も可能となったようなので、家から手軽に受験してみるのもいいかもしれません。
受験料は3級なら2850円、2級は4720円です。
検定にしてはお手頃な価格でしょう。
MOS
MOSとは、マイクロソフトオフィススペシャリストの頭文字からとった略称です。
その名の通り、マイクロソフトオフィスの活用能力をはかる資格となっています。
MOSは資格としての合格率は比較的高い方です。
そのため基本的なPCスキルをアピールするためにはMOSを解いてみるのが有効といえます。
ただし、MOSの受験料は安くありません。
例えば、Word365&2019の試験を受験するだけで10780円かかります。
また、Word、Excel、PowerPointなど、ツールごとに試験が分かれているので、その分支払う金額も増えてしまいます。
学生割引がありますので、学生のうちにチェレンジしておくと良いでしょう。
基本的に試験で落ちる可能性は殆どないため安心して受験してください。
税理士
税理士の試験は前述の2つの資格検定よりも本格的なものになります。
税理士試験は2分野に分けて勉強及び受験します。
1つは会計学関連の問題、もう一つは税法に関する問題が出題されます。
2分野合計で5科目ありますが、受験者は一度に1科目ずつ受験することも可能です。
1科目受験で3500円、2科目で4500円、3科目で5500円、4科目で6500円、5科目で7500円かかります。
一度に多くの科目を受験したほうがお得というわけです。
【経理志望の自己PR】経理の自己PRを作る際の構成
経理の自己PRを作る際には、以下の構成で作成しますと、アピールしたいことがしっかりと伝わります。
この人材を採用したいと思わせる流れが作れますので、基本構成を踏まえて作成していきましょう。
自己PRの結論(アピールポイント)
自己PRを話す際には、最初に結論を述べます。
自分の強みや特技、その会社で生かせることを端的に述べましょう。
自分の強みや特技もさまざまあると思いますが、経理の仕事に生かせることがベストです。
自分の強みが思いつかないと悩んでいる方は、エントリーする企業や、やりたい仕事に役立ちそうな強みを選択しましょう。
エピソードの概要
次に、その強みを発揮したエピソードを話します。
エピソードを話すうえでは、単に体験談をつらつらと話して、過去の自慢話を得意気に話せばいいのではありません。
起承転結の流れで、エピソードを話すことがポイントです。
まずはエピソードの概要、次にそこで生じていた課題、そして、課題解決のために行った行動、その結果という起承転結の流れで話すことで、状況が分かりやすくなるとともに、あなたの強みをしっかりと伝えることができます。
そのため、エピソードを選ぶ際には起承転結で話ができるよう、何らかの課題を抱えていて、それをあなたの強みによって解決できた経験を選ぶようにしましょう。
エピソードで出た課題
エピソードにおいて、どんな課題があったのかを話します。
選考担当者はあなたのエピソードを初めて聞くわけですから、状況がその場で直ぐにイメージできるよう、分かりやすく伝えてください。
実際に行動したこと
その課題解決に向けて、あなたがどのように行動をとったのかを説明します。
その行動は、あなたが最初に伝えたアピールポイントを生かしたものである必要があります。
最初に述べた結論であるアピールポイントと、エピソードの中でとった行動が違うなど矛盾が生じないように気をつけましょう。
行動した結果
解決に向けて行動をとったところで終わらず、行動した結果、どうなったのかまで、しっかり伝えます。
エピソードを伝える際の起承転結の結の部分です。
締め(会社への貢献)
エピソードの起承転結で終わらず、自己PRとしての締めも忘れずに述べてください。
ここが重要なポイントで、あなたの強みとエピソードで得た結果を踏まえ、会社にどう貢献できるのかをしっかりアピールしてください。
【経理志望の自己PR】好印象を与える経理の自己PR
自己PRで好印象を獲得するにはどのような点を意識すると良いのでしょうか?
企業からの印象を向上させるためには以下のポイントに注意して自己PRを作成してください。
結論は簡潔に
まず、一番の要点を最初に簡潔に説明しておくことを意識しましょう。
要点が最初にわかっていないと話を聞く側は聞いているうちに集中力が切れて、話しを正しく理解してもらえません。
これは自己PR以外にもいえます。
できるだけ自分の趣旨を先に説明しておくことを習慣づけましょう。
経理に関する内容を意識
どれだけ魅力的なアピールポイントを持っていても、業務に関係しないことでは意味がありません。
経理として働く上で役に立つ経歴をアピールするようにしてください。
エピソードは具体性を意識
経理の自己PRでアピールするエピソードは量よりも質を重視しましょう。
自己PRは具体性が重要です。
出来事の説明からそのときの感情や考え方なども詳しく説明することを心がけましょう。
自己PRは自分の魅力を知ってもらうチャンスです。
それ故どうしてもいろいろなことを説明しようとしてしまうかもしれません。
しかし、自分らしさを伝えることが一番重要なのです。
自分の人柄や経歴を魅力的に伝えるためには取捨選択が必要になります。
情報の詰め込みすぎには注意してください。
企業に貢献する意思を伝える
企業にとって、企業に役立つ人材が欲しいのは当然でしょう。
そのため、就職内定がゴールになっている学生よりも、入社後のことを積極的に考えている学生の方が魅力的に見えます。
つまり、自己PRには将来のビジョンも盛り込むと大変有効なのです。
将来のビジョンを持っている学生は、企業側としても、一緒に働く姿が容易に想像できます。
ぜひ企業と働いたときのことを想定して、入社以降の目標まで考えてみましょう。
【経理志望の自己PR】経理職に向けた自己PR例文
基本構成を踏まえ、経理職に向けの自己PRの例文をご紹介します。
ご自身の強みやエピソードを考える際や、作成する際の参考にしてください。
例文①:暗算が得意
私の特技は暗算です。
小学校一年から6年までそろばん教室に通い、珠算1級を持っています。
アルバイト先で消費税アップと軽減税率の導入に伴い、新しいレジシステムを導入したところ、初日にシステム障害を起こして一時的にレジが使えなくなる問題が生じたのです。
たくさんの品を買ったお客様の会計でレジスタッフが戸惑っていましたので、私が暗算を行いました。
もう1人のスタッフが計算機で計算をしたところ金額が一致し、お客様も納得して会計を済ませることができました。
即座に計算できる能力が役立ち、お客様にも店長にも感謝され、店舗運営業務を止めずに済む結果が出せました。
暗算の能力をはじめ、簿記や会計ソフトの扱いも学んでおりますので、御社でミスのないスムーズな経理業務で貢献したいです。
例文②:粘り強さが強み
私の強みは粘り強さです。
個別指導塾の講師のアルバイトをしており、数学の点数が上がらずに悩んでいる生徒の担当になりました。
これまでの担当者の指導では現在の学校の授業で行っているところだけを懸命に教えようとしていましたので、そこに点数が上がらない原因があると感じました。
そこで、何処でつまずいたのかをさかのぼって追求することにしたのです。
九九も正確でないことが分かり、九九を習得するところから立ち戻り、小学校の算数のおさらいをすることにしました。
それだけで2ヶ月ほど費やし、時間と根気のいる作業でしたが、「初めて計算が面白いと思った」と言ってもらえ、最高でも30点しかとれなかった生徒が70点をとれるまでになりました。
この粘り強さを生かし、御社で発生する膨大な事務作業にも粘り強く、正確に対応していきたいです。
例文③:簿記の知識が強み
私の強みは簿記の知識です。
会計ソフトが普及していても、ベースとなる簿記が重要と簿記1級を取得するまで学んでいます。
地元の自治会で地域起こしのためにマラソン大会を開催することになり、実行委員に応募しました。
市からの補助金を得るには収支報告書を出す必要があったのですが、知識がない方ばかりで作成できずに困っている状態だったのです。
そこで、簿記の知識を生かして作成したところ、申請が通り、補助金を得る結果につながりました。
簿記の知識の高さと正確性には自信がありますので、御社の経理担当として知識と正確性を武器に貢献していきたいです。
例文④:正確さが強み
私は正確であることにやりがいを見出す人間です。
大雑把であったり、その結果自分や、周りの足を引っ張ってしまったりすることが許せない性格でもあります。
例えば、私はアルバイトで、和食料理店のホールスタッフをしているのですが、そこでもその性格が活きてきます。
一日の最後には売り上げの確認をするためにレジ締めを行うのですが、アルバイトを始めてからの3年間、私が入ったレジでは一度もレジ締めの再計算が行われたことがなければ、誤差が生じたこともありません。ただの1円もです。
それは私自信がそうありたい、そう働きたいと願い、慎重に正確に業務に打ち込んできた結果であるという自負があります。
この私の、正確さを愛する性格は、御社における経理業務においても大いに活躍するものと存じます。
終わりに
今回は経理職について考えてみました。自己PRでは
- 具体的なエピソード
- 正確さ・誠実さのアピール
- それらが企業に対してどのように働くのか
という3つの軸を中心に据えて考えてみてください。上手にあなたの勤勉さを相手に伝えることができれば、良い結果をもらうことができるでしょう。
明治大学院卒業後、就活メディア運営|自社メディア「就活市場」「Digmedia」「ベンチャー就活ナビ」などの運営を軸に、年間10万人の就活生の内定獲得をサポート