学生時代に最も打ち込んだことをESでアピール!書き方や伝え方を解説

学生時代に最も打ち込んだことをESでアピール!書き方や伝え方を解説

「学生時代に最も打ち込んだこと、特にないな…」
エントリーシートを前に、多くの就活生が頭を抱えるこの質問。周りの友人が華々しい経験を語るのを聞いて、焦りや不安を感じていませんか?

しかし、心配する必要はありません。企業がこの質問で知りたいのは、輝かしい実績や特別な経験ではないからです。

この記事では、「打ち込んだことがない」と悩むあなたのために、面接官に響くエピソードの見つけ方から、魅力的な伝え方、具体的な例文までを徹底的に解説します。この記事を読めば、あなただけのエピソードを自信を持って語れるようになります。

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学生時代に最も打ち込んだことがないと焦るあなたへ

「学生時代に打ち込んだことなんて、本当に何もない…」そう感じてしまうのは、決してあなただけではありません。しかし、その焦りが、実は「ガクチカ」を見つける最大の壁になっている可能性があります。

「すごい経験」がないのは、あなただけじゃない

まず知っておいてほしいのは、ほとんどの学生には「全国大会優勝」や「学生起業」のような特別な経験はないということです。多くの就活生が、アルバイト、サークル、学業といったごく普通の経験の中から、自分なりの「ガクチカ」を見つけ出しています。

面接官も、何百人もの学生を見ているプロです。誰もが特別な経験を持っているわけではないことを理解しています。大切なのは、経験の大小ではなく、その経験から何を学び、どう行動したかなのです。

今からでも「打ち込んだこと」は作れる

もし本当に何も思いつかなくても、諦めるのはまだ早いです。あなたはまだ学生であり、就活生です。卒業までの時間を使えば、今からでも十分に「打ち込んだこと」を作ることは可能です。

たとえば、就活に役立つ資格の勉強を始めたり、短期のボランティアに参加したりするのも良いでしょう。大切なのは、何か新しいことに目標を持って挑戦してみることです。その経験は、たとえ短い期間であっても、あなたの主体性や行動力を示す立派なエピソードになります。

【ESの学生時代に最も打ち込んだこと】面接官が本当に知りたいのは実績じゃない!「ガクチカ」の正しい捉え方

「学生時代に最も打ち込んだこと」という質問に対し、多くの就活生が「何かすごい実績を話さなければ」と誤解してしまいます。しかし、それは大きな認識違いです。面接官が本当に知りたいポイントを理解することが、ガクチカ攻略の第一歩です。

実績の大きさは評価に直結しない

まず理解すべきは、実績の大きさは自己PRの評価に直結しないということです。なぜなら、学生時代の実績が、そのまま入社後の仕事で活かせるケースはほとんどないからです。

たとえば、バスケットボールで全国大会に出場した経験が、すぐに営業成績トップに繋がるわけではありません。企業が見ているのは、その実績そのものではなく、「目標達成のためにどのような努力や工夫をしたのか」というプロセスなのです。

打ち込んだことの種類は企業にとって重要ではない

「サークル活動より、ゼミの話の方がウケがいいだろうか」といった心配も不要です。面接官は、あなたが何に打ち込んだかよりも、その経験を通じて何を学び、どんな強みを発揮したのかを知りたがっています。

趣味や日常生活のことでも、あなたが自信を持って「最も打ち込んだ」と言えるのであれば、それは立派なガクチカになります。「こんな話は評価されないだろう」と自分で判断せず、まずは正直に自分の経験を棚卸ししてみましょう。

【ESの学生時代に最も打ち込んだこと】なぜ企業は「学生時代に最も打ち込んだこと」を聞くのか?3つの理由

エントリーシートや面接で必ず聞かれるこの質問。

企業がこの質問をするのには、明確な3つの理由があります。

その意図を理解すれば、的外れな回答を避け、的確なアピールができます。

あなたの人柄を知るため

企業が最も知りたいことの一つが、あなたの人柄です。どのようなことに情熱を注ぎ、困難にどう向き合うのか。エピソードには、あなたの価値観や人間性が色濃く反映されます。学歴やスキルだけでは見えない、あなたの個性を知るための重要な判断材料なのです。

入社後の活躍イメージを掴むため

企業は、あなたが自社で活躍してくれる人材かどうかをイメージしようとしています。学生時代に発揮した強みや能力が、入社後どのように活かせるのかを知りたいのです。あなたのエピソードから、課題解決能力や粘り強さ、チームで働く姿勢などを読み取り、自社の業務や社風にマッチするかを判断します。

物事への取り組み方や価値観を知るため

どのような目標を立て、それに対してどうアプローチするのか。そのプロセスから、あなたの思考性や仕事への取り組み方が見えてきます。自社の理念や行動指針と合致する価値観を持っているかどうかも、重要なチェックポイントです。

【ESの学生時代に最も打ち込んだこと】「学生時代に打ち込んだこと」がない場合の見つけ方5選

「そうは言っても、本当に何もない…」という人のために、さまざまな角度からエピソードを見つけるための5つの方法を紹介します。自分に合った方法で、学生生活を振り返ってみましょう。

1. 高い熱量で短期間取り組んだものを探す

長期間でなくても構いません。「この時期だけは、ものすごく集中して頑張った」という経験はありませんか? 試験前の猛勉強、学園祭の準備、短期集中のアルバイトなど、高い熱量で取り組んだ経験は、あなたの集中力や目標達成意欲を示す良い材料になります。

2. 普通くらいの熱量で長期間取り組んだものを探す

特別な熱量はなくても、コツコツと長期間続けてきたことは、あなたの「継続力」や「誠実さ」をアピールする強力な武器になります。「毎朝1時間読書をする」「週3回ジムに通う」といった日々の習慣や、「3年間同じアルバイトを続けた」といった経験も立派なガクチカです。

3. 最も学生時代に時間を割いたものを振り返る

好き嫌いは関係なく、結果的に最も多くの時間を費やしたものは何かを考えてみましょう。それは学業かもしれませんし、サークル活動やアルバイトかもしれません。多くの時間を割いたということは、それだけあなたが真剣に向き合った証拠です。学年ごとに活動を書き出してみると、意外な発見があるかもしれません。

4. 周りの友人や家族に聞いてみる

自分では当たり前だと思っていることも、他人から見れば「すごいね」と評価されることがあります。「私、何かに打ち込んでるように見えたことある?」と、親しい友人や家族に聞いてみましょう。客観的な視点から、自分では気づかなかった強みやエピソードが見つかる可能性があります。

5. 今から打ち込めることがないか探してみる

最終手段は、今から作ることです。ボランティア活動や地域のイベント、TOEICの勉強など、今からでも始められることはたくさんあります。大切なのは、目標を設定し、それに向かって行動を起こすことです。そのプロセス自体が、あなたの主体性や行動力を示す貴重な経験となります。

【ESの学生時代に最も打ち込んだこと】誰でも魅力的に伝わる!「学生時代に最も打ち込んだこと」の伝え方5ステップ

エピソードが見つかったら、次はいかに魅力的に伝えるかです。PREP法というフレームワークに沿って構成することで、誰でも分かりやすく、説得力のある文章を作ることができます。

1. 結論を伝える(PREPのP: Point)

まず最初に「私が学生時代に最も打ち込んだことは〇〇です」と結論を明確に述べます。最初に話の全体像を示すことで、聞き手は何についての話なのかを理解しやすくなります。

2. 打ち込んだ理由を書く(PREPのR: Reason)

次に「なぜそれに打ち込んだのか」という理由や背景を説明します。ここでのポイントは、あなた自身の考えや想いを具体的に語ることです。「〇〇という課題を解決したいと思った」「〇〇な自分になりたいと考えた」など、動機を明らかにすることで、話に深みと説得力が生まれます。

3. 課題や問題点と対処について伝える(PREPのE: Example)

ここがエピソードの核心部分です。その取り組みの中で「どのような壁にぶつかったのか(課題)」そして「その課題を乗り越えるために、どのように考え、行動したのか(対処)」を具体的に描写します。あなたの強みや人柄が最も伝わる部分なので、できるだけ詳しく説明しましょう。

4. 結果と学んだことを書く(PREPのP: Point)

最後に行動の結果、何が起きたのかを伝えます。そして、その経験全体を通して「何を学び、どのような力が身についたのか」を述べ、その学びや力を入社後どのように活かしていきたいかで締めくくります。これにより、企業はあなたを採用するメリットを具体的にイメージできます。

【ESの学生時代に最も打ち込んだこと】例文10選 アルバイト・学業などパターン別に解説

ここでは、具体的な例文を10個紹介します。アルバイトや学業といった身近なテーマでも、伝え方次第で十分に魅力的なアピールになることが分かるはずです。自分に近いパターンの例文を参考に、オリジナルのエピソードを組み立ててみましょう。

1. アルバイト

例文
私が学生時代に最も打ち込んだことは、居酒屋でのアルバイトです。当初、お店は常連客が中心でしたが、私は新規顧客を増やしたいと考えました。そこで、SNSでの情報発信と、店の前に手書きのウェルカムボードを設置することを店長に提案し、実行しました。特に、料理の写真を魅力的に見せる撮り方を研究し、毎日投稿を続けた結果、半年後にはSNS経由の来店客が月に30人を超えるようになり、売上も前年比で10%向上しました。この経験から、現状を分析し、主体的に改善策を提案・実行する力を学びました。

2. 学業(ゼミ・卒論など)

例文
私が学生時代に最も打ち込んだことは、マーケティングのゼミ活動です。特に、地域の中小企業と連携して新商品のプロモーション戦略を立案したプロジェクトに注力しました。当初、私たちのチームは意見がまとまらず苦労しましたが、私がファシリテーター役となり、各自の意見を図解して整理することで議論を活性化させました。最終的に、私たちの提案が企業に採用され、商品は目標の1.5倍の売上を記録しました。この経験から、多様な意見をまとめ、チームを一つの目標に導く調整力を身につけました。

3. スポーツ(部活・サークルなど)

例文
私が学生時代に最も打ち込んだことは、サッカー部での活動です。私はレギュラーではありませんでしたが、「チームの勝利に貢献したい」という想いから、対戦相手の戦術を分析する役割に徹しました。毎試合、過去の試合映像を徹底的に研究し、相手チームの強み・弱みをまとめた分析レポートを作成して、監督やレギュラーメンバーに共有しました。その結果、格上と思われた相手にも勝利できるようになり、チームは創部以来初の県大会ベスト4に進出できました。この経験から、目標達成のために自分にできる役割を見つけ、地道に努力し続けることの重要性を学びました。

4. 文化系の活動(サークル、演奏など)

例文
私が学生時代に最も打ち込んだことは、所属する軽音楽サークルで、新入生向けの歓迎ライブを企画したことです。前年は参加者が少なく盛り上がりに欠けたため、私は「サークルの魅力を最大限に伝え、新入生が楽しめるイベントにしたい」と考えました。そこで、SNSでの告知動画作成や、他サークルとの合同企画を提案・実行しました。また、ライブ後には新入生とサークル員が交流できる場を設けました。その結果、例年の2倍以上の新入生が参加し、サークルの入部者数も過去最高となりました。この経験から、課題を発見し、周囲を巻き込みながら解決に導く企画力を養いました。

5. 行事・イベント

例文
私が学生時代に最も打ち込んだことは、大学祭実行委員として、オンライン学園祭を企画・運営したことです。コロナ禍で対面開催が中止となる中、「オンラインでも一体感が生まれる学園祭を作りたい」という目標を掲げました。私は広報担当として、参加団体や来場予定者へのヒアリングを重ね、SNSを活用した参加型企画を立案しました。当日はサーバーダウンの危機もありましたが、事前に準備していた代替案で乗り切りました。結果として、アンケートでは90%以上が「満足した」と回答し、例年以上の盛り上がりを見せました。この経験から、前例のない状況でも、目標達成のために粘り強く挑戦する力を得ました。

6. 趣味

例文
私が学生時代に最も打ち込んだことは、趣味であるカメラです。「人の心を動かす写真を撮りたい」という目標を立て、毎日1枚、テーマを決めて撮影し、SNSに投稿することを3年間続けました。当初は反応が少なかったですが、構図や光の使い方を専門書で学び、他のユーザーからフィードバックをもらうことで、徐々に表現の幅を広げました。その結果、あるコンテストで入賞し、今ではSNSのフォロワーが1万人に達しました。この経験から、高い目標を掲げ、達成のために地道な努力を継続する力と、常に改善を続ける探求心を学びました。

7. 自分磨き

例文
私が学生時代に最も打ち込んだことは、英語学習です。海外の文化に興味があり、「字幕なしで映画を観て、現地の人と対等に議論できるようになりたい」という目標を立てました。そのために、毎日1時間のオンライン英会話と、海外ドラマを使ったシャドーイングを2年間継続しました。思うように話せず悔しい思いもしましたが、自分の会話を録音して改善点を分析するなどの工夫を重ねました。その結果、TOEICのスコアを450点から900点まで伸ばすことができ、今では自信を持って英語でコミュニケーションが取れます。この経験から、高い目標を設定し、達成に向けて計画的に努力を継続する力を身につけました。

8. 日々の習慣、ルーティン

例文
私が学生時代に最も打ち込んだことは、毎朝5時に起床し、1日の計画を立ててから活動を始めるという習慣です。大学1年生の時、時間を有効活用できず、課題やアルバイトに追われる日々に自己嫌悪を感じたのがきっかけでした。そこで、目標達成に関する本を読み、朝の時間を活用することを決意しました。この習慣を3年間続けた結果、学業でGPA3.5以上を維持しながら、アルバイトとサークル活動を両立させることができました。この経験から、自己管理能力と、目標達成のための計画実行力を培いました。

9. 資格取得

例文

私が学生時代に最も打ち込んだことは、ITパスポートと基本情報技術者試験の資格取得です。

将来IT業界で活躍したいという目標から、大学2年生の夏に独学で勉強を始めました。

特に、非情報系の私にとってプログラミングの概念を理解するのが困難でした。

そこで、参考書を読むだけでなく、実際に簡単なコードを書いて動かしてみる学習法に切り替えました。

また、SNSで同じ資格を目指す仲間と繋がり、情報交換をしながらモチベーションを維持しました。

その結果、半年で両方の資格に合格でき、この経験から得た計画性と課題解決能力を貴社で活かしたいです。

10. ボランティア

例文

私が学生時代に最も打ち込んだことは、地域の子供たちに学習支援を行うボランティア活動です。

当初、子供たちは勉強に集中できず、会場は騒がしい状態でした。

私はその原因が「勉強の楽しさを感じられていないこと」にあると考え、子供一人ひとりの興味に合わせた教材を手作りすることを提案しました。

また、勉強をゲーム形式にするなどの工夫を取り入れました。

その結果、子供たちが自ら進んで学習に取り組むようになり、保護者の方からも感謝の言葉をいただきました。

この経験から、相手の立場に立って課題の原因を考え、解決策を創造する力を学びました。

【ESの学生時代に最も打ち込んだこと】「学生時代に最も打ち込んだこと」を伝えるときの4つの注意点

せっかくの良いエピソードも、伝え方を間違えると評価を下げてしまう可能性があります。最後に、ガクチカを伝える際に避けるべき4つの注意点を確認しておきましょう。

1. 伝えるエピソードは一つに絞る

アピールしたいことがたくさんあるのは分かりますが、エピソードは一つに絞りましょう。複数のエピソードを話すと、一つひとつの内容が薄くなり、結局何も印象に残りません。最もあなたの強みや人柄が伝わるエピソードを一つだけ選び、深く掘り下げて話すことが重要です。

2. アピールポイントも一つに絞る

エピソードと同様に、その中で伝えたいアピールポイント(強み)も一つに絞るのが効果的です。「リーダーシップも、分析力も、継続力もあります」とアピールされても、聞き手は「結局、この人の一番の強みは何だろう?」と混乱してしまいます。そのエピソードを象徴する最も強い武器を一つだけ選び、それを裏付ける形で話を展開しましょう。

3. 企業が求める人物像に反しないエピソードにする

企業にはそれぞれ社風や求める人物像があります。たとえば「チームワークを重視する」企業に対し、「一人で黙々と作業するのが得意です」というアピールは逆効果になりかねません。事前に企業のホームページや採用サイトをよく読み込み、その企業がどのような人材を求めているのかを理解した上で、それに合致するエピソードを選ぶようにしましょう。

4. 嘘や誇張を伝えない

自分を良く見せたいという気持ちから、話を盛ったり、嘘をついたりするのは絶対にやめましょう。面接官は何百人もの学生を見ているプロです。嘘や誇張は簡単に見抜かれます。もし嘘がバレれば、内容以前に「信頼できない人物」というレッテルを貼られ、その時点で不合格となる可能性が非常に高いです。等身大の自分で、正直に話すことを心がけてください。

【ESの学生時代に最も打ち込んだこと】どうしても見つからない時は就活エージェントに相談するのも一つの手

ここまで読んでも、どうしても納得のいくエピソードが見つからない、うまく文章にまとめられないと悩んでしまう人もいるかもしれません。そんな時は、一人で抱え込まずに、就活のプロに相談するのも有効な手段です。

就活エージェントは、無料でキャリア相談に乗ってくれるサービスです。プロの視点からあなたの経験を客観的に分析し、思わぬ強みやアピールポイントを発見してくれるかもしれません。エントリーシートの添削や面接対策も行ってくれるので、ぜひ活用を検討してみてください。

まとめ

今回は、「学生時代に最も打ち込んだことがない」と悩む就活生に向けて、エピソードの見つけ方から伝え方のコツ、具体的な例文までを解説しました。

大切なのは、特別な経験を探すことではなく、ごく普通の経験の中に隠れているあなたの強みや学びを見つけ出し、自分の言葉で語ることです。

この記事で紹介したステップに沿って自己分析を進めれば、必ずあなただけの魅力的なガクチカが見つかるはずです。

自信を持って、就職活動に臨んでください。

柴田貴司
監修者

明治大学院卒業後、就活メディア運営|自社メディア「就活市場」「Digmedia」「ベンチャー就活ナビ」などの運営を軸に、年間10万人の就活生の内定獲得をサポート

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