秋インターンの募集要項に「適性検査:GAB」と書かれていて、「SPIとは何が違うのか」「今から間に合うのか」と不安になっている大学3年生(28卒)は多いはずです。結論から言えば、GABは出題形式が固定されているため、形式を知って練習すれば短期間でも十分に得点を伸ばせるテストです。
GABはSHL社(日本エス・エイチ・エル)が提供する総合適性検査で、総合商社・専門商社・証券・銀行などの秋インターン選考で例年課されるとされる定番形式です。長文の論理判定(言語理解)と図表の読み取り(計数理解)という独特の出題があり、SPIの勉強だけでは対応できません。
この記事では、2026年8〜10月の秋インターン応募・受検シーズンに向けて、GABの言語・計数・性格検査それぞれの出題形式、WEB-GABとC-GAB(テストセンター)の方式差、電卓可否の注意点、そして秋本番までの短期対策プランを網羅的に解説します。
- GABの言語理解・計数理解・性格検査それぞれの出題形式と解き方のコツ
- WEB-GABとC-GAB(テストセンター)の方式差と電卓可否の注意点
- 総合商社・専門商社・金融などGABを使う傾向がある業界
- 2026年秋インターン本番までの短期対策ロードマップ
- 大学3年生(28卒)で2026年秋インターンに応募予定の人
- 商社・金融など、GABが課されやすい業界を志望している人
- SPIの対策は進めたが、GAB形式にはまだ触れていない人
目次[目次を全て表示する]
秋インターンでGAB対策が必要になる背景
まず、なぜ秋のこのタイミングでGAB対策を始めるべきなのかを整理します。秋インターンの選考は応募・受検が2026年8〜10月に集中し、GABを課す業界の募集もこの時期に本格化します。そもそも秋インターンのWebテスト全体の種類や特徴を知りたい人は、秋インターンのWebテストとはもあわせて確認しておきましょう。
商社・金融の秋インターンではGABが定番とされる
GABは新卒総合職の採用を想定して設計された適性検査で、総合商社・専門商社・証券・銀行・総合不動産などの選考で例年採用されるとされる形式です。これらの業界は秋から冬にかけてインターン募集が活発になります。
つまり商社・金融志望の28卒にとって、秋はGABと最初に本気で向き合うシーズンです。ここで形式に慣れておけば、冬インターンや早期選考、本選考でも同じ貯金を使い回せます。
秋は受検期間が短く「間に合わせる力」が問われる
秋インターンは夏に比べて募集から締切までの期間が短く、エントリーシート提出とWebテスト受検の締切が数日〜1週間程度しか空かないケースも珍しくありません。「応募してから対策を始める」のでは間に合わないのが秋の特徴です。
志望企業の募集が出る前に、GABの形式理解と基礎演習を先に済ませておく。この前倒しの準備こそが、秋インターンのGAB突破でもっとも重要な戦略になります。
また、秋は複数社の締切が同じ週に重なることも多く、1社ごとに対策し直す余裕はありません。GABという形式単位で先に仕上げておけば、応募先が何社に増えても同じ準備で対応できます。
GABはSHL社の総合適性検査で形式が独特
GABを開発しているSHL社は、玉手箱やCABも手がける適性検査の大手です。GABの能力検査は言語理解と計数理解の2科目に性格検査を加えた構成で、SPIのような語彙問題や推論問題は出題されません。
その代わり、長文を読んで設問の論理的な正誤を判定する言語、図表から数値を読み取って計算する計数という、情報処理のスピードと正確さを測る問題に特化しています。形式が固定されているぶん、対策の効果が出やすいテストです。
GABの出題形式を科目別に解説
ここからが本論です。GABの能力検査は言語理解・計数理解の2科目で、いずれも独特の形式に慣れているかどうかで得点が大きく変わります。性格検査も含めて、科目別に出題形式と解き方のポイントを見ていきましょう。
言語理解:長文を読み設問の論理を3択で判定する
GABの言語理解は、長文を1つ読み、それに対する設問文が「A:本文の内容から論理的に正しい」「B:本文の内容から論理的に誤り」「C:本文だけでは正しいか誤りか判断できない」のどれに当たるかを判定する形式です。
最大のポイントは、自分の知識や常識で判断してはいけないことです。世間的には正しい内容でも、本文に書かれていなければ答えはCになります。「本文に書いてあるか」だけを機械的に照合する読み方に切り替えることが、言語攻略の第一歩です。
1つの長文に複数の設問がぶら下がるため、長文を丁寧に読み込むより、設問文を先に読んで本文の該当箇所を探す解き方が時間効率に優れます。
簡単な例で確認しましょう。本文に「A社は昨年、海外売上比率が国内を上回った」とだけ書かれているとします。設問「A社の海外売上は今後も伸びる」は、正しそうに見えても本文に将来の記述がないため答えはCです。一方、設問「A社の昨年の海外売上比率は国内より高い」なら本文と一致するためAになります。この「書いてあることだけで判定する」感覚を、練習の最初につかんでください。
計数理解:図表の読み取り計算が連続する
計数理解は、グラフや表などの資料から必要な数値を読み取り、割合・増減率・比などを計算する図表読み取り問題が連続して出題されます。SPIのような文章題や推論はなく、ひたすら図表と計算の勝負です。
コツは、設問を先に読んで「どの図表のどの数値が必要か」を特定してから資料を見ることです。図表には解答に使わないダミーの数値も多く含まれるため、全部を読もうとすると確実に時間切れになります。
頻出の計算は割合・構成比・増減率・単位換算です。選択肢の間隔が広い問題では概算で絞り込むテクニックも有効で、練習の段階から「正確に速く」を意識して手を動かしましょう。
なお、電卓が使えるWEB-GABでは、電卓操作の速さ自体が実力の一部になります。図表の数値を一度メモしてから計算するのではなく、読み取りと同時に電卓へ打ち込む流れを体で覚えると、1問ごとの処理時間を大きく短縮できます。
性格検査:OPQ形式で一貫性が見られる
GABの性格検査はOPQと呼ばれる形式がベースで、仕事上の行動傾向に関する質問に回答していきます。対策として問題を解く必要はありませんが、回答の一貫性は見られていると考えるべきです。
自分を偽って「理想の人物像」を演じると、回答間で矛盾が生じたり、面接での印象とズレたりします。正直に、ただし設問の意図を落ち着いて読みながら回答するのが基本方針です。
WEB-GABとC-GABの方式差を理解する
GABには自宅受検型のWEB-GABと、テストセンター受検型のC-GABという2つの主要な受検方式があり、同じGAB系でも制限時間や電卓可否が異なります。どちらが課されるかで対策の力点が変わるため、方式差を正確に押さえておきましょう。
WEB-GAB:自宅受検で電卓が使える
WEB-GABは自宅のパソコンで受検する方式で、言語・計数ともにWebテストの中では制限時間に対して問題数が多く、スピード勝負になります。自宅受検のため電卓の使用が前提で、計数は電卓を速く正確に叩く力がそのまま得点に直結します。
普段スマホの電卓しか使わない人は、手元の電卓で割合や増減率の計算を素早く処理する練習をしておきましょう。メモリー機能(M+、MRなど)を使えると計算の手数を減らせます。
C-GAB:テストセンター受検で電卓が使えない
C-GABは指定のテストセンターに出向いて受検する方式で、最大の注意点は電卓が使用できないことです。計算は会場で貸与される筆記用具とメモ用紙による筆算・暗算で行います。
WEB-GABの感覚で電卓前提の練習しかしていないと、C-GABでは計算に時間を取られて大きく失点します。志望企業がC-GABを課すとわかったら、筆算・概算のトレーニングを必ず追加してください。なお、自宅から監視型で受検するC-GAB plusという形態もあり、この場合も電卓不可のルールが基本です。
2方式の違いを一覧で確認する
WEB-GABとC-GABの主な違いを表に整理します。受検案内のメールや予約画面に方式が明記されるので、必ず確認してから対策の配分を決めましょう。
| 項目 | WEB-GAB | C-GAB |
|---|---|---|
| 受検場所 | 自宅のパソコン | テストセンター会場(自宅監視型のC-GAB plusもあり) |
| 電卓 | 使用できる | 使用できない(筆算・暗算) |
| 科目 | 言語・計数+性格検査 | 言語・計数(企業により英語)+性格検査 |
| 時間感覚 | 問題数が多く長丁場 | 1科目の時間が短く瞬発力勝負 |
どちらの方式でも出題の中身は「長文の論理判定」と「図表の読み取り」で共通です。土台の対策は共通で進め、電卓可否と時間感覚だけ方式に合わせて調整するのが効率的です。
秋インターン本番までの短期対策ロードマップ
秋インターンの応募・受検は2026年8〜10月、開催は9〜11月が中心です。ここでは今からGAB対策を始める人を想定して、本番までの残り期間を3段階に分けた短期プランを提示します。1日1時間でも継続すれば十分に形になります。
ステップ1(最初の1〜2週間):形式理解と1冊目の1周
最初の1〜2週間で、GAB対応の問題集を1冊決めて全体を1周します。この段階の目的は点数ではなく、言語のA/B/C判定と計数の図表読み取りという形式そのものに脳を慣らすことです。
言語は「本文に書いてあるかだけで判定する」感覚を、計数は「設問から先に読む」手順を体に入れます。間違えた問題には印をつけ、2周目の材料にしましょう。
この時期に教材を複数買い足すのは非効率です。1冊を繰り返して解法パターンを定着させるほうが、短期間では確実に伸びます。
ステップ2(3〜4週目):時間を計って弱点分野を潰す
2周目からは必ず時間を計測します。GABは時間さえあれば解ける問題を、いかに短時間で処理するかを競うテストです。1問あたりの目標時間を決め、超えたら潔く次へ進む判断も練習のうちです。
計数で計算が遅いなら割合・増減率の頻出パターンを反復し、言語で誤答が多いなら「C(判断できない)」を選ぶ基準を復習します。志望企業がC-GABなら、この段階から電卓なしの筆算練習に切り替えてください。
ステップ3(受検前1週間):本番形式の通し演習
締切前の最後の1週間は、本番と同じ制限時間で通しの演習を行い、時間配分の最終確認をします。模擬形式で「どの問題に何秒かけるか」の感覚を固めておくと、本番で焦りにくくなります。
受検当日は通信環境の安定した場所と静かな時間帯を確保し、WEB-GABなら電卓・メモ用紙を手元に準備します。締切ぎりぎりの受検はトラブル時のリカバリーが利かないため、2〜3日の余裕を持ちましょう。
8月=形式理解と問題集1周/9月=時間計測つきの反復と弱点補強/10月=本番形式の通し演習と受検、が標準的な流れです。募集が早い企業もあるため、志望業界の募集開始時期は8月中にチェックしておきましょう。
GAB対策でやりがちな失敗と注意点
GABは形式が独特なぶん、対策の方向を間違えると時間をかけても点が伸びません。ここでは受検者が陥りやすい典型的な失敗を3つ挙げ、それぞれの回避策を解説します。
SPIの対策だけでGABに臨んでしまう
もっとも多い失敗が、SPIの問題集だけを仕上げてGABを受けるパターンです。SPIとGABでは出題形式がまったく異なり、SPIの語彙・推論の知識はGABの言語・計数にほぼ流用できません。
GABにはGAB用の練習が必要です。志望企業の適性検査がGAB系だとわかった時点で、専用の問題集や練習問題に切り替えましょう。逆に形式練習さえ積めば、SPIより伸びが速いと感じる人も多いテストです。
電卓可否を確認せずに練習してしまう
WEB-GABは電卓可、C-GABは電卓不可という方式差を知らずに、電卓前提の練習だけでC-GABに臨むのは危険です。会場で初めて「電卓が使えない」と気づくと、計算に時間を奪われて計数が崩壊します。
受検案内で方式を確認し、C-GABなら筆算・概算の練習を必ず組み込むこと。この確認ひとつで結果が大きく変わります。
言語で自分の常識に引きずられて答える
言語理解で「一般的にはそうだよね」という常識で判定してしまうのも典型的な失点パターンです。GABの言語はあくまで本文に書かれた情報だけを根拠に判定する試験で、本文にない内容は正しそうでもCが正解になります。
練習の段階から「根拠になる文はどこか」を指差し確認する癖をつけると、判定の精度が安定します。
GABの「解答集」を売買したり、他人に代行させたりする不正は、経歴確認や再テスト、テストセンター受検で容易に発覚し、内定取り消しにつながるリスクがあります。形式が固定されたGABは正攻法の練習で確実に伸びるテストです。不正に頼る理由がありません。
秋のGAB経験を冬・本選考につなげる
秋インターンのGAB受検は、それ自体がゴールではありません。商社・金融の選考ではこの先もGAB系のテストが繰り返し登場するため、秋の経験をどう次へつなぐかで本選考の戦いやすさが変わります。
冬インターン・早期選考でもGAB系は続く
冬インターン(応募・受検は2026年10〜12月)や、秋以降に動き出す早期選考でも、GABや同じSHL社系の玉手箱が課される場面は続きます。秋に仕上げたGAB力は、そのまま冬以降の武器になります。
受検後は「言語と計数のどちらで時間が足りなかったか」「どの計算パターンでつまずいたか」を記録しておきましょう。次の受検までに潰すべき課題が明確になります。
玉手箱・CABなどSHL系テストへ応用する
玉手箱の言語にはGABと同じ論理判定形式(GAB形式)が含まれ、計数の図表読み取りも共通性が高い出題です。つまりGAB対策は、玉手箱対策の相当部分を兼ねます。
商社・金融・コンサルを幅広く受けるなら、GABを軸に据えてSHL系全体を面で攻略する戦略が効率的です。秋の1〜2ヶ月の投資が、本選考期までずっと効き続けます。
本選考期(2027年3月広報解禁、実態は早期化)は面接・エントリーシート対策で忙しくなり、テスト対策に割ける時間は今より確実に減ります。負荷の重い形式習得を秋のうちに終えておくこと自体が、就活後半戦の大きなアドバンテージになります。
秋インターンのGAB対策でよくある質問
最後に、秋インターンのGAB対策について28卒からよく寄せられる質問に答えます。細かい疑問を解消して、迷いなく対策を始めましょう。
GABとSPIはどちらを優先して対策すべきですか?
志望企業の出題実績で決めるのが原則です。商社・金融などGAB系が中心の業界を第一志望にするならGABを優先し、幅広い業界を受けるならSPIを土台にしつつ、GAB形式の練習を並行して積むのが現実的です。
どちらも「形式に慣れているか」で差がつくテストなので、中途半端に両方をつまむより、直近の受検予定に合わせて順番に仕上げるほうが効果的です。
C-GABでは本当に電卓が使えないのですか?
使えません。C-GABはテストセンター方式で、計算は会場で貸与される筆記用具とメモ用紙で行うのがルールです。電卓前提のWEB-GABとは計算の負荷がまったく違うため、筆算・暗算・概算の練習を事前に積んでおく必要があります。
言語理解が時間内に終わりません。どうすればいいですか?
長文を全部読んでから設問に取りかかる解き方をやめて、設問文を先に読み、本文から該当箇所を探す方式に切り替えてみてください。GABの言語は精読ではなく照合のテストです。
それでも間に合わない場合は、1問あたりの上限時間を決めて、迷った問題は仮の判定で先へ進む練習をしましょう。全問に触れることを優先したほうが総得点は伸びやすくなります。
性格検査で落ちることはありますか?
性格検査も選考の判断材料である以上、影響がゼロとは言えません。ただし「正解」を演じようとして回答に矛盾が出るほうがリスクは大きいと考えられます。正直かつ一貫した回答を心がけ、能力検査の対策に時間を割くのが合理的です。
GABはWebテストの中では難しいほうですか?
初見での体感難易度は高めと言われることが多いテストです。長文の論理判定も図表の読み取りも、学校の試験ではあまり経験しない形式だからです。
裏を返せば、形式に慣れているかどうかの差がそのまま得点差になるということです。出題の型が固定されているぶん、練習量が結果に反映されやすく、対策すれば「難しいが伸ばしやすい」テストだと言えます。
まとめ:GABは形式練習で短期でも伸びる
秋インターンのGAB対策の要点を最後に整理します。GABはSHL社の総合適性検査で、言語理解は長文のA/B/C論理判定、計数理解は図表の読み取り計算という固定形式です。商社・金融など秋募集が活発な業界で例年課されるとされるため、28卒の秋対策では優先度の高いテストと言えます。
方式はWEB-GAB(自宅・電卓可)とC-GAB(テストセンター・電卓不可)の2系統があり、電卓可否の確認が対策の分かれ目です。残り期間は「形式理解→時間計測つき反復→本番形式の通し」の3ステップで進めれば、秋からでも十分に間に合います。
形式が固定されているGABは、正攻法の練習がもっとも報われるテストです。今日から1冊の問題集を回し始めて、秋インターンの関門を確実に突破しましょう。
明治大学院卒業後、就活メディア運営|自社メディア「就活市場」「Digmedia」「ベンチャー就活ナビ」などの運営を軸に、年間10万人の就活生の内定獲得をサポート










