【例文あり】弁護士の志望動機の書き方とは?書く際のポイントや求められる人物像も解説

【例文あり】弁護士の志望動機の書き方とは?書く際のポイントや求められる人物像も解説

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【弁護士の志望動機】弁護士とは

司法試験という難関を突破し、法律の専門家として社会の紛争解決や人権擁護を担う「弁護士」は、多くの学生やロースクール生にとって憧れの職業です。

しかし、ドラマや映画で描かれる華やかな法廷シーンは業務のごく一部に過ぎません。

実際の弁護士業務は、膨大な資料の読み込み、地道な事実調査、依頼者との調整、そして緻密な書面作成といった泥臭い作業の積み重ねで成り立っています。

また、活躍の場も従来の法律事務所だけでなく、企業の法務部(インハウスローヤー)や官公庁、国際機関などへと広がっています。

ここでは、弁護士という仕事のリアルな業務内容や、社会において果たしている役割、そして専門職ならではの特徴について詳しく解説していきます。

まずは職業としての解像度を高め、志望動機に深みを持たせるための土台を作りましょう。

弁護士の業務内容

弁護士の業務は、大きく「紛争解決業務」と「予防法務」の2つに分けられます。

「紛争解決業務」は、裁判や調停、示談交渉などを通じて、発生してしまったトラブルを解決に導く仕事です。

民事事件では原告または被告の代理人として主張立証を行い、刑事事件では弁護弁護人として被疑者・被告人の権利を守ります。

一方、「予防法務」は、トラブルが起きないように事前に契約書をチェックしたり、企業のビジネススキームに適法性があるかをアドバイスしたりする業務で、特に企業法務の分野で重要視されています。

これらに加え、依頼者の相談に乗る法律相談や、法律のプロとしてM&A(企業の合併・買収)や事業再生を主導することも重要な業務です。

いずれの業務においても、依頼者の利益を最大化し、法的な観点から最善の解決策を提示することが求められます。

弁護士の特徴

弁護士の最大の特徴は、法律によって強力な権限と独占業務を与えられている点です。

弁護士法に基づき、当事者の代理人として交渉や裁判を行うことができるのは原則として弁護士だけです。

この「代理権」を持つことで、依頼者の人生や企業の命運を左右する重大な局面に関与することになります。

そのため、高い倫理観と守秘義務が課せられており、プロフェッショナルとしての重い責任を背負う職業です。

また、組織に属していても個人の名前と資格で勝負する側面が強く、自分の腕一本でキャリアを切り拓いていける独立性の高さも特徴です。

実力次第で専門分野を極めたり、報酬を高めたりすることが可能であり、定年がなく一生涯現役として働き続けられる点も、他の職種にはない弁護士ならではの特権と言えるでしょう。

【弁護士の志望動機】弁護士の魅力

弁護士は、非常にハードワークであり、精神的なプレッシャーも大きい職業ですが、それに見合うだけの大きな魅力とやりがいがあります。

個人の権利を守る「社会正義の実現」という崇高な使命を果たせるだけでなく、ビジネスの最前線で知的な格闘技に挑むような興奮も味わえます。

また、困っている人に直接手を差し伸べられる数少ない職業でもあります。

ここでは、弁護士を目指す多くの人が感じる魅力を3つのポイントに絞って解説します。

これらの魅力が、自分の価値観や将来のビジョンとどのようにリンクするかを考え、志望動機の核となる要素を見つけてください。

法律の専門家として人権と社会正義を守る

弁護士法第一条には「弁護士は、基本的人権を擁護し、社会正義を実現することを使命とする」と記されています。

この理念の通り、不当な扱いや理不尽な状況に苦しんでいる人々の盾となり、法律という武器を使って守ることができるのが弁護士の最大の魅力です。

冤罪事件で無罪を勝ち取ったり、労働問題で弱い立場にある労働者を救済したり、あるいは消費者被害を食い止めたりと、自分の仕事が社会の公正さを取り戻すきっかけになる瞬間があります。

誰かの権利が侵害された時に、唯一の味方として戦える存在であることへの誇りは、困難な案件に取り組む際の大きな原動力となります。

社会的に弱い立場にある人々の声なき声を代弁し、法の支配を支えるという使命感を持って働ける点は、他のビジネスパーソンにはない弁護士だけの特権です。

クライアントの人生や企業の命運を救うやりがい

弁護士の元に相談に来るクライアントは、人生の岐路や企業の存亡に関わる深刻な悩みを抱えています。

離婚、相続、交通事故、倒産危機、企業買収など、失敗が許されない重大な局面において、専門知識を駆使して最善の解決策を導き出すのが弁護士の役割です。

困難な状況を打開し、クライアントから「先生のおかげで助かりました」「人生をやり直せます」と感謝の言葉をかけられた時の達成感は、何物にも代えがたいものです。

また、企業法務においては、新しいビジネスモデルの適法性を検討し、事業の成功を法的な側面からサポートすることで、経済の発展に直接的に寄与できる面白さもあります。

個人の人生から国家レベルのプロジェクトまで、幅広い対象に深く関わり、その未来を良い方向へ変える手助けができる影響力の大きさは、この仕事の醍醐味と言えるでしょう。

自身の専門性と裁量で働けるプロフェッショナル性

弁護士は「資格」に紐づいた仕事であり、組織の看板ではなく「個人の名前」で仕事ができるプロフェッショナルです。

若手のうちから責任ある仕事を任されることが多く、自分の判断と裁量で案件を進めることができます。

もちろん責任は伴いますが、上司の指示に従うだけでなく、自ら戦略を立てて行動できる自由度の高さは大きな魅力です。

また、知的財産、労働法、国際法、倒産法など、自分の興味のある分野を突き詰めて専門性を高めることで、その道のスペシャリストとして唯一無二の存在になることも可能です。

実力と努力次第で、高収入を得たり、自分の理想とする働き方を実現したりできる点も、自律的なキャリアを望む人にとっては非常に魅力的な環境です。

【弁護士の志望動機】弁護士に向いている人

弁護士は高度な知的作業と、タフな対人交渉が求められる職業であり、向き不向きがはっきりと分かれます。

単に六法全書を丸暗記しているだけでは、実務家として活躍することはできません。

論理的に物事を考える力に加え、相手の感情を理解する共感力や、ストレスに負けない精神力が求められます。

ここでは、弁護士として長く活躍し、クライアントから信頼される人に共通する3つの資質について解説します。

ご自身の性格や経験と照らし合わせながら、アピールできる強みがないか確認してみてください。

論理的思考力が高く知的好奇心が旺盛な人

法律の世界は論理(ロジック)で構成されています。

複雑な事実関係を整理し、適用すべき法律や判例を見つけ出し、「なぜそう言えるのか」を説得的に主張するためには、極めて高い論理的思考力が不可欠です。

感情論ではなく、証拠と条文に基づいて筋道を立てて考えることが好きな人に向いています。

また、社会情勢の変化に伴い、新しい法律ができたり、判例が変更されたりすることも頻繁にあります。

IT、医療、金融など、担当する案件ごとに異なる業界知識を学ぶ必要もあるため、知らないことを学ぶことを苦にせず、常に知識をアップデートし続ける知的好奇心が旺盛な人は、弁護士として成長し続けることができるでしょう。

相手の痛みに寄り添い信頼関係を築ける人

弁護士は「先生」と呼ばれることが多いですが、本質的にはクライアントに奉仕するサービス業です。

相談に来る人は、不安や怒り、悲しみといったネガティブな感情を抱えていることがほとんどです。

そうした相手の話を真摯に聞き、心情に寄り添いながらも、専門家として冷静なアドバイスをするバランス感覚が求められます。

「この先生なら信頼して任せられる」と思ってもらえなければ、真実を聞き出すことも、解決に向けて協力し合うこともできません。

したがって、高いコミュニケーション能力と、人の痛みや弱さを理解しようとする共感力(エンパシー)を持っている人は、クライアントにとって最良のパートナーとなり得ます。

法律知識と同じくらい、人間としての温かみが重要な資質となります。

プレッシャーに強く粘り強く解決策を探れる人

弁護士の仕事は、常に勝ち負けや利害の対立の中に身を置くことになります。

相手方からの激しい攻撃や、裁判官からの厳しい質問、そして「負けたらクライアントの利益が損なわれる」という重圧に晒され続けます。

また、解決策が見つからない難解な事案や、膨大な証拠書類と格闘しなければならない場面も多々あります。

そのような状況でも逃げ出さず、精神的なタフさを保ちながら、最後まで諦めずに突破口を探し続ける粘り強さが必要です。

困難な壁にぶつかった時に、それをストレスと感じるのではなく、「どうすれば攻略できるか」と前向きに捉えて挑戦できるマインドセットを持っている人は、弁護士としての高い適性があります。

【弁護士の志望動機】弁護士に向いていない人

難関資格である弁護士になったものの、実務の現場になじめずに苦労するケースも少なくありません。

自分を守り、長くキャリアを築くためにも、弁護士という職業の特性と自分の性格が合っているかを見極めることは重要です。

特に、実務では机上の勉強とは異なる泥臭さやスピード感が求められます。

もし以下の特徴に強く当てはまる場合は、法曹以外の道や、資格を活かせる別の職種(企業法務、公務員など)も含めて、キャリアの方向性を慎重に検討する必要があるかもしれません。

細かい事務処理や期限管理が苦手な人

弁護士の仕事は、書面の提出期限や控訴の期間など、法律で定められた厳格な「期限」に縛られています。

一日でも過ぎれば権利が消滅し、クライアントに取り返しのつかない損害を与えてしまう可能性があります。

また、契約書の文言一つ、証拠の日付一つを見落とすだけで、裁判の勝敗が覆ることもあります。

そのため、大雑把な性格で細かい確認作業が苦手な人や、スケジュール管理がルーズな人には、弁護士の実務は非常にリスクが高いと言えます。

細部まで神経を尖らせ、ミスなく事務処理を遂行する几帳面さがないと、プロフェッショナルとしての信用を失うだけでなく、懲戒請求や損害賠償の対象になりかねない厳しい世界です。

感情的になりすぎて客観的な判断ができない人

クライアントに寄り添うことは大切ですが、感情移入しすぎて一体化してしまうのは危険です。

相手方の挑発に乗って感情的に言い返してしまったり、可哀想だからといって法的に無理な主張を通そうとしたりすると、かえって事態を悪化させます。

弁護士には、どんなに激しい紛争の中にいても、一歩引いた視点から冷静に状況を分析し、法的根拠に基づいた判断を下す「クールヘッド」が求められます。

自分の感情をコントロールできず、私情を挟んで判断がブレてしまう人は、交渉ごとの矢面に立つ弁護士業務において、自分自身を消耗させてしまうでしょう。

情熱を持ちつつも、ドライに割り切るべき部分は割り切れる精神的な切り替えが必要です。

正解のない問題に取り組むのが苦痛な人

司法試験には「正解」がありますが、実務の世界には明確な正解が存在しないケースがほとんどです。

「どちらの言い分も一理ある」「証拠が不十分」「法律の解釈が分かれている」といったグレーゾーンの中で、クライアントにとって少しでも有利な落としどころ(解決策)を模索しなければなりません。

白黒はっきりつけたい完璧主義者や、マニュアル通りの答えを求めるタイプの人にとって、こうした曖昧な状況の中で決断を下し、リスクを負って方針を決める作業は大きなストレスになります。

不確実な状況を楽しみ、自分で理屈を組み立てて「正解を作っていく」という気概がないと、実務家として活躍することは難しいでしょう。

【弁護士の志望動機】志望動機を作成する際のポイント

弁護士(または司法修習生)の就職活動において、志望動機は採用の可否を分ける重要な要素です。

どの法律事務所や企業も、優秀な人材を求めていますが、それ以上に「うちの事務所に合うか」「長く活躍してくれそうか」を見ています。

司法試験の成績だけでなく、弁護士としてのビジョンや熱意を論理的に伝える必要があります。

ここでは、採用担当者の心に響く志望動機を作成するための構成要素と、具体的に盛り込むべき4つのポイントを解説します。

なぜ「弁護士」かを明確にする

まずは原点に立ち返り、「なぜ検察官や裁判官ではなく、弁護士を選んだのか」を明確にします。

また、法学部卒の一般就職ではなく、あえて難関資格を取得してまで法曹の道を選んだ動機を語る必要があります。

「困っている人の味方になりたい」「依頼者と直接関わり、利益を実現したい」「自由な立場で正義を追求したい」など、弁護士ならではの役割に基づいた理由を述べましょう。

その際、自身の実体験(法律トラブルに遭った経験、ボランティア活動、法律相談での陪席など)を交えることで、志望動機にあなただけのストーリーと説得力が生まれます。

なぜ「その法律事務所・企業」なのかを深掘りする

「弁護士になりたい」という想いだけでは不十分です。

「数ある事務所の中で、なぜ当事務所なのか」という問いに答えられなければなりません。

大手事務所、ブティック型(専門特化型)、一般民事事務所、企業内弁護士など、それぞれの組織が持つ取扱分野、理念、顧客層、キャリアパスを徹底的にリサーチしましょう。

「貴事務所が扱う〇〇分野の専門性の高さに惹かれた」「若手への教育体制と、裁量の大きさに魅力を感じた」など、その組織独自の特徴と自分の志向性が合致していることを具体的に伝えます。

OB・OG訪問や事務所説明会で感じた雰囲気や、所属弁護士の著書・論文などに触れるのも効果的です。

入所後のキャリアビジョンや取り組みたい分野を示す

採用側は、あなたが弁護士としてどう成長し、組織に貢献してくれるかを知りたいと考えています。

したがって、「入所後はどのような分野に注力したいか」「将来どのような弁護士になりたいか」というビジョンを具体的に示しましょう。

「M&A案件の最前線で経験を積み、クロスボーダー取引の専門家になりたい」「地域に根ざした弁護士として、家事事件から中小企業法務まで幅広く対応できるようになりたい」など、目標を明確にします。

長期的なキャリアを見据えている姿勢は、成長意欲の高さと定着性の高さをアピールする材料になります。

自身の強みが法務実務にどう活きるか接続する

最後に、これまでの経験や学習を通じて培った自分の強みが、弁護士業務にどう役立つかをアピールします。

司法試験の勉強で培った「論理的思考力」や「継続力」はもちろんですが、それ以外の経験も武器になります。

例えば、「接客業で培った、相手の要望を汲み取るコミュニケーション能力は法律相談で活かせる」「IT企業でのインターン経験は、IT法務やベンチャー支援において強みになる」といった具合です。

自分の持つ資質を、実務の現場で再現可能なスキルとして翻訳して伝えることで、即戦力としてのポテンシャルを感じさせることができます。

【弁護士の志望動機】志望動機を伝える際の注意点

弁護士の志望動機では、熱意や正義感を示すことが大切ですが、それらが独りよがりになってしまったり、現実離れしていたりすると、マイナス評価につながることがあります。

法曹界は論理と事実を重んじる世界ですので、地に足のついたアピールが求められます。

ここでは、多くの志望者が陥りやすい失敗パターンと、それを避けるための3つの注意点を解説します。

これらを意識して推敲することで、よりプロフェッショナルな印象を与える志望動機に仕上げましょう。

どの企業・組織でも通じる内容にしない

「貴事務所の理念に共感しました」「幅広い案件を扱っている点に惹かれました」といった抽象的な表現は、どの法律事務所に対しても言えることであり、志望度が低いと判断されます。

なぜその事務所でなければならないのか、その理由を具体化することが不可欠です。

例えば、その事務所が実際に扱った有名な事件や判例、パートナー弁護士が執筆した記事、注力している専門分野の動向などに触れ、「ここまで調べてきているのか」と思わせる深い企業研究(事務所研究)の成果を盛り込みましょう。

固有名詞や具体的なエピソードがない志望動機は、説得力に欠けると心得てください。

「正義の味方」という理想論だけで終わらせない

弁護士は人権を守る仕事ですが、同時にビジネスとして収益を上げなければ事務所を維持できません。

「弱きを助けたい」という純粋な正義感は素晴らしいですが、それ一辺倒で「利益やコスト意識」が欠けていると、「プロとしてのバランス感覚がない」「ビジネス法務には向いていない」と判断されるリスクがあります。

特に企業法務系の事務所を志望する場合は、クライアントの経済活動を支援するというビジネスパートナーとしての視点が重要です。

理想を追求しつつも、現実的な解決策や経済的合理性を考慮できる大人の視点を持っていることを示しましょう。

待遇やステータスばかりを強調しない

弁護士は高収入や社会的地位が得られる職業ですが、志望動機の中心が「稼ぎたいから」「かっこいいから」となってしまうのは避けましょう。

もちろん、労働の対価として報酬を重視するのは当然のことですが、それを露骨に前面に出すと「条件の良い事務所があればすぐに移籍するのではないか」「仕事の厳しさに耐えられないのではないか」という懸念を抱かせます。

また、逆に「勉強させてほしい」という受け身な姿勢もNGです。

「組織に貢献し、クライアントに価値を提供することで、結果として自分も成長したい」という貢献意欲(Giveの精神)を主軸に据えることが重要です。

【弁護士の志望動機】弁護士の志望動機例文

ここまで解説したポイントを踏まえ、志望先やバックグラウンドの異なる3つのパターンで志望動機の例文を作成しました。

これらはあくまで骨組みですので、そのままコピーするのではなく、ご自身の経験や言葉、志望する事務所の特色に合わせて内容を調整してください。

自分の言葉で語ることで初めて、採用担当者の心に響く志望動機になります。

論理構成や表現の参考にしながら、オリジナルの志望動機を作成してみましょう。

例文1:企業法務系法律事務所への志望動機

私は、企業の挑戦を法的な側面から支え、日本経済の活性化に貢献したいと考え、貴事務所を志望します。

法科大学院在学中、ベンチャー企業の法務支援を行うインターンシップに参加しました。

そこで、新しいビジネスモデルを適法な形で実現するためのスキーム作りに関わり、法律がビジネスのブレーキではなく、アクセルになり得ることを実感しました。

貴事務所は、知的財産法務とM&A分野において国内屈指の実績を持ち、常に最先端の案件に取り組まれています。

私の強みである「未知の分野も貪欲に学ぶ知的好奇心」と「粘り強いリサーチ力」を活かし、複雑化する企業の課題に対して最適なリーガルサービスを提供し、貴事務所の更なる発展に貢献したいと考えています。

例文2:一般民事・刑事系法律事務所への志望動機

私は、困難な状況にある依頼者に寄り添い、法的な解決を通じて人生の再出発を支える弁護士になりたいと考え、貴事務所を志望します。

大学時代、法律相談部の活動において、多重債務に苦しむ方の相談に陪席しました。

弁護士の先生が法的な整理を行うことで、相談者の表情がみるみる明るくなっていく姿を見て、法律家が持つ力の大きさに感銘を受けました。

貴事務所は「市民に開かれた法律事務所」を理念に掲げ、地域密着で家事事件や労働事件に誠実に取り組まれています。

私の持ち前の「相手の話を深く聴き取る傾聴力」と「誠実さ」を活かし、一人ひとりの依頼者と信頼関係を築きながら、地域社会の法的インフラとして貢献していきたいです。

例文3:インハウスローヤー(企業内弁護士)への志望動機

私は、ビジネスの現場に近い距離で、当事者として意思決定に関わりたいと考え、貴社のインハウスローヤーを志望します。

これまでは外部の法律事務所での勤務を検討していましたが、事業会社での長期インターンを通じ、トラブルが起きてからの対処だけでなく、企画段階から法的なリスクを検知し予防する「攻めの法務」の重要性を痛感しました。

貴社はグローバル展開を加速させており、複雑な国際法務への対応が急務であると認識しています。

司法修習で培った法的思考力に加え、私の強みである「英語力」と「多角的な視点でのリスク管理能力」を活かし、貴社の事業成長をリーガル面から強力にバックアップしたいと考えています。

まとめ

弁護士の志望動機を作成する上で最も重要なのは、弁護士という職業の「公共性」と「ビジネス性」の両面を理解し、自分の言葉で表現することです。

単なる正義感だけでなく、論理的思考力や精神的なタフさ、そしてクライアントの利益を最大化しようとするプロ意識が求められます。

なぜ弁護士なのか、なぜその事務所なのかを突き詰め、自分の強みが実務でどう活きるかを論理的に伝えてください。

難関資格を突破した皆さんなら、その努力の過程で培った力を信じて、自信を持ってアピールできるはずです。

実務家としての第一歩を踏み出すための、説得力ある志望動機を作り上げてください。

柴田貴司
監修者

明治大学院卒業後、就活メディア運営|自社メディア「就活市場」「Digmedia」「ベンチャー就活ナビ」などの運営を軸に、年間10万人の就活生の内定獲得をサポート

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