【例文あり】新潟県庁の志望動機の書き方とは?書く際のポイントや求められる人物像も解説

【例文あり】新潟県庁の志望動機の書き方とは?書く際のポイントや求められる人物像も解説

【新潟県庁の志望動機】新潟県庁とは

新潟県庁は、約210万人の県民が暮らす新潟県全域の行政サービスを担う広域自治体です。

県内には30の市町村がありますが、県庁はそれらの枠組みを超えたインフラ整備、産業振興、防災対策、医療体制の確保などを主な任務としています。

特に新潟県は、日本海側の交通・物流の要衝としての機能を持ち、エネルギー拠点や大規模農業地帯としての側面も持つため、国益にも関わるスケールの大きな政策を推進する役割を担っています。

また、政令指定都市である新潟市との連携や役割分担も重要なテーマです。

新潟市以外の市町村に対してはきめ細かな支援を行い、新潟市とは広域的なプロジェクトで協働するといった、地域に応じた柔軟な対応力が求められます。

さらに、豪雪地帯や離島(佐渡・粟島)を抱えるなど地理的条件も多様であり、それぞれの地域特性に合わせた課題解決が必要です。

まずは、具体的な業務内容と特徴について理解を深めましょう。

新潟県庁の業務内容

新潟県庁の業務は非常に多岐にわたりますが、大きく「広域行政」「市町村支援」「国との調整」の3つに分けられます。

広域行政としては、県土を縦断する高速道路や新幹線の整備促進、拠点港湾や空港の活性化、広域観光ルートの開発などが挙げられます。

また、日本一の米どころとしてのブランド維持や、付加価値の高い園芸作物の振興など、農業・食品産業の競争力強化も県庁の最重要ミッションの一つです。

市町村支援では、人口減少が進む地域における医療・介護体制の維持や、移住・定住の促進、地域おこし協力隊のサポートなどを行います。

また、中越地震などの経験を踏まえた防災・減災対策も重要で、河川改修や砂防事業など、県民の安全を守るためのハード・ソフト両面の整備に力を入れています。

多様なフィールドで、企画・調整・実行という行政のプロセス全般に関わることができるのが県職員の仕事です。

新潟県庁の特徴

新潟県庁の特徴は、「住んでよし、訪れてよし」の新潟県を目指し、課題先進県として積極的に新しい施策に取り組んでいる点です。

特に、全国トップクラスのスピードで進む人口減少や少子高齢化に対し、子育て支援の充実や若者の県内定着、起業創業の支援などに注力しています。

「分散型社会」のモデルケースとなるべく、地方の可能性を追求する姿勢が鮮明です。

組織風土としては、実直で粘り強い県民性を反映しつつも、近年ではDX(デジタルトランスフォーメーション)の推進や働き方改革にも積極的です。

また、U・Iターン経験者や民間企業出身者など多様な人材を受け入れており、異なるバックグラウンドを持つ職員が互いに刺激し合う環境が整いつつあります。

広大な県土を守る責任感と、新しい価値を創造しようとする意欲が共存しているのが新潟県庁の特徴と言えるでしょう。

【新潟県庁の志望動機】新潟県庁の魅力

新潟県庁で働く魅力は、日本海側の中核としてのダイナミズムと、豊かな地域資源を活かした地方創生の最前線に立てる点にあります。

美しい景観や美味しい食といった「新潟ブランド」を磨き上げ、世界に発信していく仕事は、大きなやりがいにつながります。

ここでは、就活生が特に注目すべき新潟県庁の魅力を3つのポイントで解説します。

「なぜ新潟で働きたいのか」という問いへの答えを、ここから見つけてみてください。

日本海側拠点としてのスケールと交流促進

新潟県は、本州日本海側最大の人口と経済規模を持ち、北東アジアへのゲートウェイとしての役割も期待されています。

新潟港や新潟空港を活用した国際物流の促進や、インバウンド観光の誘致など、県境や国境を越えた交流人口の拡大に取り組める点は大きな魅力です。

自分の仕事が地域の経済を動かし、世界とのつながりを作るプロセスに関われるのは、広域自治体である県庁ならではの醍醐味です。

また、エネルギー供給基地としての役割や、製造業の集積地としての側面もあり、産業政策の幅も広いです。

地場産業の海外展開支援や、再生可能エネルギーの導入促進など、グローバルな視点とローカルな視点の両方を持って仕事ができる環境は、行政官としての視野を大きく広げてくれます。

豊かな「食」と「自然」を活かした地方創生

新潟県といえば「食」と「自然」です。

コシヒカリや日本酒はもちろん、多様な農産物や海産物は全国に誇れる資産です。

県庁職員は、これらのブランド価値をさらに高め、稼げる農林水産業を実現するための戦略を立案します。

また、スキー場や温泉、佐渡の金山など、豊富な観光資源を活用した誘客プロモーションも重要な仕事です。

地域の宝を掘り起こし、産業として育てることで地域経済を活性化させる仕事には、目に見える成果と喜びがあります。

さらに、これらの資源を守り、次世代に継承していく環境保全の取り組みも欠かせません。

トキの野生復帰に代表されるような自然との共生を目指す施策は、新潟県だからこそ取り組めるテーマです。

豊かな暮らしの基盤を守りながら、新しい価値を付加していく創造的な業務に携わることができます。

災害に強い県土づくりと県民の安全確保

幾多の自然災害を乗り越えてきた新潟県庁には、防災・減災に関する高度なノウハウと強い使命感があります。

地震、水害、雪害など多様なリスクに対応するため、インフラの強靭化や防災体制の整備に力を入れています。

県民の当たり前の日常を裏側で支え、万が一の時には最前線で守るという仕事は、公務員としての誇りを強く感じられるものです。

また、冬期間の道路除雪体制の確保や、離島航路の維持など、生活に直結するインフラを守ることも重要な任務です。

派手さはないかもしれませんが、「あなたがいてくれてよかった」と地域住民から感謝される機会も多く、社会貢献を実感しやすい職場環境と言えるでしょう。

【新潟県庁の志望動機】新潟県庁の求める人物像

新潟県庁は、人口減少などの困難な課題に直面しているからこそ、前例にとらわれずに挑戦し続ける人材を求めています。

真面目さだけでなく、熱意と行動力を兼ね備えた人物が評価されます。

志望動機や自己PRでは、以下の3つの要素を意識し、自分の経験と結びつけてアピールしましょう。

「新潟県の未来を託せる人材」であることを伝えてください。

変化を恐れず挑戦する「変革の意識」

行政を取り巻く環境は激変しており、従来の手法だけでは解決できない課題が増えています。

そのため、新潟県庁では「前例踏襲」ではなく、新しい視点で課題を捉え直し、果敢に行動できる「変革の意識」を持った人材を求めています。

失敗を恐れずに新しい施策を提案したり、業務効率化のためにデジタル技術を活用したりする姿勢が歓迎されます。

学生時代に、サークルやアルバイトで新しい仕組みを導入した経験や、現状を変えるために主体的に動いた経験があれば、それは大きな強みになります。

困難な状況でもポジティブに捉え、解決に向けて一歩踏み出すエネルギーを持っていることを示しましょう。

多様な主体と連携できる「協働力」

地域課題の解決には、行政だけでなく、市町村、民間企業、大学、地域住民など多様なプレイヤーとの連携が不可欠です。

新潟県庁の職員には、立場の異なる人々の意見を丁寧に聴き、信頼関係を築きながら合意形成を図る「協働力」が求められます。

自分の意見を押し通すだけでなく、相手の立場を尊重し、共通のゴールに向かってチームをまとめる力が重要です。

部活動の主将やゼミ長などのリーダー経験はもちろん、裏方として組織を支えた経験や、意見の対立を調整した経験なども評価されます。

「人と関わることが好き」「チームで成果を出すことに喜びを感じる」という資質は、県職員として長く活躍するための土台となります。

県民に寄り添い信頼される「誠実さ」

公務員の仕事は、県民からの信頼があって初めて成り立ちます。

そのため、どのような状況でも公平・公正に職務を遂行し、県民の声に真摯に耳を傾ける「誠実さ」が何よりも大切です。

特に、困難な立場にある人や、地域の切実な悩みに寄り添い、親身になって対応する姿勢が求められます。

面接やESでは、ボランティア活動などで誰かのために行動した経験や、約束を守り抜いた経験などを通じて、人間としての信頼性をアピールしましょう。

「新潟県民のために尽くしたい」という純粋な奉仕の精神と、責任感の強さを伝えることが、採用担当者の心を動かします。

【新潟県庁の志望動機】志望動機を作成する際のポイント

新潟県庁の志望動機を作成する際は、単なる「地元愛」や「安定志向」で終わらせず、具体的なビジョンと論理性を持たせることが重要です。

なぜ新潟県庁なのか、そこで何を実現したいのかを明確にすることで、他の受験者と差別化を図りましょう。

ここでは、説得力のある志望動機を構成するための4つのポイントを紹介します。

これらを意識して文章を組み立てることで、採用担当者に響く、あなただけの志望動機が完成します。

なぜ「新潟県庁」かを明確にする

最も重要なのは、「なぜ他の自治体や民間企業ではなく、新潟県庁なのか」という理由を明確にすることです。

他県出身者であれば、新潟県のポテンシャルや特定の施策に惹かれた理由を、県内出身者であれば、客観的な視点から見た県の魅力や課題を語りましょう。

特に、政令指定都市である新潟市役所との違い(広域性、スケール感、多様な地域への関与など)を意識し、県庁だからこそ実現できる仕事に焦点を当てることが大切です。

例えば、「新潟市役所では市民生活に直結したサービスが中心ですが、県庁では全県的なインフラ整備や産業振興を通じて、新潟全体の底上げに関わりたい」といったように、役割の違いを踏まえた志望理由を述べると説得力が増します。

取り組みたい具体的な施策を挙げる

志望動機に具体性を持たせるために、入庁後に取り組みたい施策や分野を具体的に挙げましょう。

新潟県の総合計画「新潟県総合計画~住んでよし、訪れてよしの新潟県~」などを参照し、「起業・創業の支援」「農林水産物のブランド化」「防災インフラの整備」「移住・定住の促進」など、関心のあるテーマを見つけてください。

具体的なキーワードや政策名を盛り込むことで、企業研究(自治体研究)の深さをアピールできます。

ただし、一つの分野に固執しすぎると視野が狭いと思われる可能性もあるため、「特に〇〇に関心がありますが、幅広い業務を通じて多角的に県政に貢献したい」といった柔軟な姿勢も併せて示すのがベストです。

自身の強みや経験を行政職にどう活かすか

志望動機は、あなたの「やりたいこと」を伝えるだけでなく、「できること」を売り込む場でもあります。

過去の経験で培った強みが、新潟県庁の業務にどう活かせるかを具体的に紐づけて説明しましょう。

例えば、「大学での地域調査で培った分析力」は「根拠に基づいた政策立案」に、「接客アルバイトで磨いた傾聴力」は「県民との対話」に活かせます。

自分の強みが、先述した「求める人物像」(変革の意識、協働力、誠実さ)といかにマッチしているかを示すことで、即戦力としてのポテンシャルを感じさせることができます。

自分自身の経験という根拠に基づいたアピールを行ってください。

現場感と広域視点のバランスを示す

県庁職員には、現場の実情を知る「虫の目」と、県全体を俯瞰する「鳥の目」の両方が必要です。

志望動機の中に、この両方の視点を入れると非常に評価が高くなります。

「ボランティア活動で感じた地域の課題(現場感)」を出発点とし、「制度や広域連携を通じて根本的な解決を図りたい(広域視点)」という流れで構成すると、行政官としての適性を示せます。

「現場の声」を大切にしながらも、「仕組みづくり」で広く社会に貢献したいという意欲を伝えましょう。

このバランス感覚こそが、都道府県庁の職員に求められる最も重要な資質の一つです。

【新潟県庁の志望動機】志望動機を伝える際の注意点

熱意を持って志望動機を書いても、表現の選び方や視点のズレでマイナス評価になってしまうことがあります。

公務員試験では公平性やバランス感覚も見られるため、細部まで注意が必要です。

ここでは、新潟県庁の志望動機を書く際によくある失敗や、避けるべき表現について解説します。

これらをチェックして、論理的で隙のない志望動機を目指しましょう。

どの企業・組織でも通じる内容にしない

「人の役に立ちたい」「地域に貢献したい」「成長したい」といった言葉は、どの自治体でも、あるいは民間企業でも通用する内容です。

これらだけの志望動機では、「新潟県庁である必要性」が伝わりません。

必ず「新潟県ならでは」の要素(日本海側の拠点性、食や自然、特定の地域課題など)を盛り込み、固有名詞や具体的なエピソードで肉付けしてください。

民間企業と併願している場合も、志望動機の使い回しは厳禁です。

利益を追求する民間とは異なり、行政は「公益」を追求します。

「なぜ民間ではなく公務員なのか」という視点も忘れずに組み込むことが重要です。

新潟市(政令指定都市)の役割と混同しない

新潟県庁を志望する上で最も注意すべきなのが、政令指定都市である新潟市との役割の違いです。

「市民一人ひとりの窓口対応をしたい」「地域のゴミ出しルールを改善したい」といった業務は、主に市役所の役割です。

県庁はより広域的な調整や、市町村を跨ぐ課題への対応、専門性の高い業務がメインとなります。

市役所の業務内容を書いてしまうと、研究不足とみなされるため注意しましょう。

もし福祉など住民に近い分野を志望する場合でも、「現場での経験を活かして、県全体に広がるような支援制度を構築したい」といったように、広域自治体ならではの視点に昇華させる工夫が必要です。

課題の指摘だけで終わらない(評論家にならない)

人口減少や過疎化など、新潟県が抱える課題に触れることは重要ですが、それを指摘するだけで終わってはいけません。

「ここがダメだ」「遅れている」と批判するだけなら誰でもできます。

これから職員になろうとする人間に求められるのは、「その課題に対して自分ならどう取り組むか」「どう改善していきたいか」という当事者意識と建設的な提案です。

課題を挙げる際は、必ず「この課題を解決するために、私は〇〇に取り組みたい」というポジティブな意思表示とセットにしてください。

批判よりも行動意欲を示すことが、採用担当者の好感を得る鍵となります。

【新潟県庁の志望動機】新潟県庁の志望動機例文

最後に、これまでのポイントを踏まえた具体的な志望動機の例文を3つ紹介します。

「産業振興」「防災・インフラ」「地域医療・福祉」という異なるテーマで作成しています。

これらを参考に、自分の経験や言葉に合わせてカスタマイズしてください。

丸写しではなく、自分の言葉で語ることが大切です。

例文1

私は、「食」や「モノづくり」といった新潟独自の資源を活かし、持続可能な地域経済を築きたいと考え貴庁を志望します。

大学時代、県内農家の収益化を支援する活動に参加し、素晴らしい産品がありながら販路開拓に悩む現状を目の当たりにしました。

この経験から、個々の努力を支える広域的なブランド戦略や流通網整備の必要性を痛感しました。

貴庁に入庁後は、農林水産物の輸出促進や、6次産業化の支援に携わりたいと考えています。

ゼミ活動で培った「粘り強い調整力」を活かし、生産者、企業、自治体をつなぐコーディネーターとして汗をかき、新潟の産業が世界で稼げる仕組みづくりに貢献したいです。

例文2

私は、度重なる災害を乗り越えてきた新潟県の強靭な県土づくりに貢献し、県民の当たり前の日常を守り抜きたいと考え志望いたしました。

中越地震の記録映像や、近年の水害現場を見るにつけ、インフラ整備が命を守る最後の砦であることを強く認識しています。

貴庁は、ハード面の整備に加え、ソフト面の防災対策にも先進的に取り組んでおり、その姿勢に深く共感しました。

私は土木行政に携わり、河川改修や道路ネットワークの強化を通じて、災害に強く、かつ物流や観光の基盤となる県土を整備したいです。

現場主義を貫き、地域住民の声に耳を傾けながら、安全・安心な新潟の未来を支える覚悟です。

例文3

私は、誰もが安心して暮らせる「日本一健康な新潟県」を実現したいと考え、貴庁を志望します。

大学での地域包括ケアシステムの研究を通じ、人口減少が進む地域における医療体制維持の難しさを学びました。

特に新潟県は広大な県土と離島を有しており、広域的な視点での医師確保や医療連携が不可欠だと感じています。

貴庁に入庁後は、地域医療の再生や、健康寿命の延伸に向けた予防医療の推進に取り組みたいと考えています。

サークル長として多様な意見をまとめた経験を活かし、医療関係者や市町村と連携して、持続可能な医療提供体制の構築に尽力します。

まとめ

新潟県庁は、日本海側の拠点としてのダイナミズムと、豊かな地域資源を活かした地方創生の両方に関われる、非常にやりがいのある職場です。

政令指定都市との連携や広域的な課題解決など、求められる視座は高いですが、その分だけ自身の成長と地域への貢献を実感できるはずです。

志望動機を作成する際は、新潟県ならではの特性を深く理解し、自身の経験や強みがどのように県の発展に寄与できるかを論理的に伝えることが重要です。

単なる憧れではなく、県職員として課題に立ち向かう熱意とビジョンを示してください。

柴田貴司
監修者

明治大学院卒業後、就活メディア運営|自社メディア「就活市場」「Digmedia」「ベンチャー就活ナビ」などの運営を軸に、年間10万人の就活生の内定獲得をサポート

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