【企業研究】東レはなんの会社?仕事内容や競合との違いと求める人物像まで徹底解説

【企業研究】東レはなんの会社?仕事内容や競合との違いと求める人物像まで徹底解説

就職活動を進める中で、「東レ」という名前を耳にしたことがある人は多いでしょう。

素材メーカーとして日本を代表する企業の一つですが、「具体的に何をしている会社なの?」「どんな人が求められているの?」と疑問に思うかもしれません。

この記事では、東レという企業の姿を解き明かし、選考突破に必要な準備まで徹底的に解説していきます。

BtoB企業は学生にとって実態が見えにくいもの。

だからこそ、ライバルと差がつく企業研究を一緒に進めていきましょう!

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【東レはなんの会社】東レはどんな会社なのか

東レは、一言でいうと「総合素材メーカー」です。

みなさんが毎日着ている服の繊維から、飛行機や自動車に使われる最先端の素材まで、非常に幅広い分野で活躍しています。

「素材には、社会を変える力がある。

」というスローガンのもと、化学の力(Chemistry)を活かした革新的な技術(Innovation)で新しい価値を生み出し続けています。

もともとは合成繊維の製造からスタートしましたが、現在では炭素繊維複合材料の分野で世界トップシェアを誇るなど、高機能素材のリーディングカンパニーとして世界中にその名を轟かせています。

繊維、機能化成品、環境・エンジニアリング、ライフサイエンスなど、多様な事業の柱を持っているのが大きな特徴です。

【東レはなんの会社】東レの仕事内容

東レは「メーカー」ですから、その仕事内容も多岐にわたります。

一つの製品が世に出るまでには、実に多くの社員が関わり、それぞれの専門性を発揮しています。

大きく分けると、新しい素材や技術を生み出す「技術系」の仕事と、それをビジネスとして動かし、会社全体を支える「事務系」の仕事があります。

みなさんが大学で学んできた専門知識や培ってきた強みを、どのフィールドで活かしたいのかを想像しながら読み進めてみてください。

東レの強みである幅広い事業領域は、それだけ多様なキャリアの可能性を秘めているということです。

これから紹介する職種はあくまで一例ですが、自分が働く姿を具体的にイメージすることが、企業研究の第一歩になりますよ。

技術系(研究開発・生産技術)

技術系の仕事は、東レの競争力の源泉である「技術」を支える重要な役割を担います。

花形ともいえる「研究開発」では、まだ世にない革新的な素材や技術を生み出すための基礎研究や応用研究を行います。

まさに「0から1を生み出す」仕事であり、最先端の化学技術に触れながら社会課題の解決に挑戦できるフィールドです。

次に「技術開発・商品開発」では、研究で生まれたシーズ(種)を、お客様のニーズと結びつけて具体的な製品の形にしていきます。

さらに「生産技術」は、開発された製品を高品質かつ効率的に量産するための生産プロセスを設計・改善する仕事です。

プラントの設計やエンジニアリングも含まれ、スケールの大きなものづくりに携わることができます。

これらの職種は、大学で学んだ化学、工学、物理、情報など、理系の専門知識が存分に活かせる場であり、粘り強さと探究心が求められます。

事務系(営業・管理部門)

事務系の仕事は、技術系の生み出した製品や技術をビジネスとして成功させ、会社全体の運営をスムーズにする役割を担います。

「営業」は、国内外の顧客(多くは企業)に対して、東レの素材や製品を提案し、販売する仕事です。

単にモノを売るだけでなく、顧客の抱える課題をヒアリングし、技術部門と連携しながら最適なソリューションを提供することが求められます。

特に東レはBtoBが中心のため、顧客と長期的な信頼関係を築くことが重要です。

一方、「管理部門」には、人事、経理、法務、企画、購買・物流など、多岐にわたる職種があります。

例えば人事なら採用や教育を通じて「人」の側面から会社を支え、経理なら「お金」の面から経営をサポートします。

これらの管理部門は、会社全体の動きを把握し、経営層に近い視点で働くことができるのが魅力です。

文系出身者だけでなく、理系の知識を活かして活躍する社員も多くいます。

【東レはなんの会社】東レが選ばれる理由と競合比較

数ある素材メーカーの中で、なぜ東レは就活生や世界中の顧客から選ばれ続けるのでしょうか。

それは、他社にはない明確な強みと、安定した経営基盤があるからです。

素材メーカーと一口に言っても、旭化成、帝人、三菱ケミカルなど、多くのライバル企業が存在します。

それぞれの企業が独自の色を持っているため、「なぜ他社ではなく東レなのか」を自分の言葉で説明できるようになることが、選考を突破する上で非常に重要になります。

ここでは、東レが持つ独自の魅力と、競合他社と比較した際の立ち位置について深掘りしていきます。

自分が働く会社として本当にマッチしているかを見極めるためにも、客観的な強みをしっかりと押さえておきましょう。

炭素繊維世界No.1の高い技術力

東レが選ばれる最大の理由の一つは、その圧倒的な技術力です。

特に炭素繊維「トレカ®」は、軽くて強いという特性から航空機(ボーイング787の機体にも採用されています)や自動車、風力発電のブレードなど、幅広い分野で需要が拡大しており、東レはこの分野で世界トップシェアを誇ります。

これは、長年にわたる地道な研究開発への投資と、それを製品化する技術力の賜物です。

また、繊維事業から培った高分子化学や有機合成化学の技術をベースに、フィルムや樹脂といった機能化成品分野でも高い競争力を持っています。

水処理膜などの環境・エンジニアリング分野や、医薬品・医療機器を手がけるライフサイエンス分野など、社会課題の解決に直結する最先端の技術に触れられる環境は、技術者を目指す学生にとって大きな魅力と言えるでしょう。

多様な事業ポートフォリオによる安定性

東レの強みは、一つの事業に依存していないことにもあります。

前述の通り、東レは「繊維」「機能化成品」「炭素繊維複合材料」「環境・エンジニアリング」「ライフサイエンス」という5つの主要な事業セグメントを持っています。

これだけ多様な事業の柱(ポートフォリオ)を持っていることで、ある事業が市況の影響で落ち込んだとしても、他の事業でカバーできるという強固な経営基盤を築いています。

これは、働く社員にとっても大きな安心材料となります。

また、事業領域が広いということは、それだけ社内に多様な知見や技術が蓄積されているということであり、事業の垣根を越えた新しいイノベーションが生まれやすい環境でもあります。

安定した環境で、かつ幅広い分野に挑戦できるチャンスがあるというのは、東レならではの魅力です。

競合他社(帝人・旭化成など)との違い

東レを志望するなら、必ずと言っていいほど比較対象になるのが帝人や旭化成といった他の総合化学・素材メーカーです。

例えば、帝人は東レと同様に繊維からスタートしましたが、現在は高機能素材(特にアラミド繊維)とヘルスケア、ITの3分野を柱としています。

旭化成は、マテリアル、住宅、ヘルスケアの3領域で事業を展開し、特に住宅(ヘーベルハウス)やヘルスケア分野で独自の地位を築いています。

東レの強みが炭素繊維や水処理膜といった最先端素材にあるとすれば、各社それぞれに得意分野が異なります。

選考では「なぜ帝人や旭化成ではなく、東レなのか」を問われることになります。

「炭素繊維の将来性に惹かれた」「水処理技術で地球環境に貢献したい」など、東レのどの事業領域や技術に強く共感するのかを具体的に示すことが、志望動機の説得力を高める鍵となります。

【東レはなんの会社】東レの求める人物像

企業研究において、その企業が「どんな人を求めているか」を知ることは、志望動機を練ったり、自己PRを作成したりする上で欠かせません。

東レは、その長い歴史の中で培われてきた企業文化や価値観を大切にしており、それに共感し、体現できる人材を求めています。

もちろん、高い専門性やスキルも重要ですが、それ以上に「人として」どうあるべきかを重視している傾向があります。

東レグループの採用情報やメッセージを読み解くと、いくつかの共通したキーワードが浮かび上がってきます。

ここでは、東レが特に重視していると「たに」が分析する3つの人物像を紹介します。

自分がこれらに当てはまるか、また、当てはまることを示す具体的なエピソードがあるかを考えながら読んでみてください。

チームで成果を出せる「パス回し」のできる人

東レの仕事は、その多くが大規模なプロジェクトであり、一人で完結することはまずありません。

研究、開発、生産、営業、管理部門など、多様な専門性を持つメンバーと連携し、一つの目標に向かって進んでいく必要があります。

東レ(のグループ会社)の採用ページでは、「スタンドプレーに走る者よりもチーム員として貢献できる『パス回しの良い者』を求める」という表現が使われています。

これは、自分の役割を果たすだけでなく、常に周囲の状況を把握し、チーム全体が円滑に機能するように主体的に動ける人材を求めていることを示しています。

自分の意見を主張しつつも、他者の意見に耳を傾け、議論を通じてより良い結論を導き出せる協調性やコミュニケーション能力が重視されます。

失敗から学び、粘り強くやりきる人

東レが手がける素材開発は、すぐに結果が出るものではありません。

一つの製品が世に出るまでには、数え切れないほどの試行錯誤と失敗が繰り返されます。

だからこそ、東レは「失敗に学べる人」そして「粘り強くやりきる力」を持つ人を求めています。

うまくいかないことがあっても、それを単なる失敗として終わらせず、「なぜダメだったのか」を徹底的に分析し、次の一手につなげられるか。

高い壁にぶつかった時に、諦めずに最後までやり遂げようとする強い意志と精神力があるか。

こうした姿勢は、研究開発職だけでなく、営業職や管理部門の仕事においても同様に求められます。

学生時代の研究や部活動、アルバイトなどで、困難な課題に対して粘り強く取り組んだ経験は、強力なアピール材料になるでしょう。

強い好奇心と向上心を持つ人

化学・素材業界は、技術革新のスピードが非常に速く、常に新しい知識やトレンドを学び続ける姿勢が不可欠です。

東レは、現状に満足せず、常に「なぜ」を問い続ける強い好奇心と、自らを高めようとする「向上心」を持つ人材を求めています。

東レ(のグループ会社)の採用メッセージにも「学卒後の自分の再教育は、自分で立案し実行する気概があるものを会社は支援する」とあり、主体的な学習意欲を後押しする風土があります。

また、東レはグローバルに事業を展開しているため、異文化や新しい価値観に対してもオープンであり、積極的に吸収しようとする姿勢(グローバル適性)も重要視されます。

自分の専門分野だけでなく、関連する様々な領域に関心を持ち、意欲的に学び続けられる人が活躍できる環境です。

【東レはなんの会社】東レに向いてる・向いていない人

求める人物像が見えてきたところで、次は「どんな人が東レに向いていて、どんな人が向いていないのか」を具体的に考えてみましょう。

これは、企業との「相性」の話でもあります。

どれだけ優秀な学生でも、企業の風土や働き方とミスマッチがあれば、入社後に苦労してしまうかもしれません。

自分と東レとの相性を見極めることは、入社後のミスマッチを防ぎ、長く活躍するために非常に重要です。

もちろん、これはあくまで一般的な傾向であり、全ての人が当てはまるわけではありません。

自分自身の価値観やキャリアプランと照らし合わせながら、一つの判断材料として参考にしてみてください。

向いている人:協調性があり、地道な努力ができる人

東レに向いているのは、まず第一に「チームプレー」を大切にできる人です。

求める人物像でも触れたように、東レの仕事はチームで進めることが基本です。

自分の成果だけを追い求めるのではなく、周囲と協力し、情報共有(パス回し)をしながら、チーム全体のパフォーマンスを最大化しようと考えられる人がフィットします。

また、素材メーカーの仕事は、華やかな成果の裏で、地道なデータ収集や実験、調整作業が延々と続くことも少なくありません。

こうした地道な努力をコツコツと続けられる忍耐強さや、物事を緻密に進められる真面目さを持っている人は、東レで高く評価されるでしょう。

大きな目標に向かって、仲間と協力しながらじっくりと取り組みたい人には最適な環境です。

向いていない人:個人の成果を最優先する人

一方で、東レにあまり向いていない可能性があるのは、協調性よりも個人の成果やスピード感を最優先するタイプの人かもしれません。

もちろん、成果を出すことは重要ですが、チームの和を乱してまで自分のやり方を押し通そうとするスタイルは、東レの風土とは馴染まない可能性があります。

また、東レは歴史ある日本の大手メーカーであり、強固な組織力や安定性を持つ反面、意思決定にある程度のプロセスや時間が必要な場面もあるでしょう。

「すぐに結果を出したい」「自分の裁量でどんどん物事を進めたい」という意欲が強すぎる人にとっては、少しもどかしく感じるかもしれません(もちろん、若手から大きな仕事を任されるチャンスもありますが)。

ベンチャー企業のようなスピード感や、実力主義・成果主義が徹底された環境を求める人は、少しイメージが違うかもしれないと認識しておくと良いでしょう。

【東レはなんの会社】東レに受かるために必要な準備

東レが日本を代表する優良企業であることは間違いなく、それゆえに新卒採用の選考は激戦となります。

内定を勝ち取るためには、付け焼き刃の対策ではなく、しっかりとした準備が必要です。

東レの選考は、エントリーシート(ES)やWebテスト、複数回の面接(技術系は研究内容のプレゼンも含む)といった、日系大手メーカーの典型的なプロセスで進むことが多いです。

だからこそ、一つひとつのステップで「東レでなければならない理由」と「自分が東レでどう貢献できるか」を明確に伝えることが求められます。

ライバルたちと差をつけるために、具体的にどのような準備をすべきか、3つのポイントに絞って解説します。

「なぜ東レか」を明確にする徹底した企業研究

これは東レに限った話ではありませんが、大手メーカーの選考で最も重要なのが「なぜ競合他社ではなく、うち(東レ)なのか」という問いに答えることです。

先ほど「競合比較」のセクションでも触れたように、素材メーカーには帝人、旭化成、三菱ケミカルなど多くのライバルがいます。

各社の強みや事業領域の違いを正しく理解した上で、「東レの〇〇という技術に将来性を感じたから」「炭..."の〇〇という事業分野で自分の△△という経験を活かしたいから」と、具体的な根拠を持って志望動機を語れるように準備しましょう。

そのためには、企業の採用サイトやIR情報(投資家向け情報)を読み込むだけでなく、OB・OG訪問やインターンシップに積極的に参加し、「生の情報」を集めることが非常に有効です。

求める人物像に合わせた自己分析とエピソード準備

東レが「チームプレー」「粘り強さ」「好奇心・向上心」といった人物像を求めていることは既に解説しました。

選考を突破するためには、自分がこれらの要素を持っていることを証明する具体的なエピソードを準備する必要があります。

まずは自己分析を深掘りし、学生時代の経験(研究、部活動、サークル、アルバートなど)の中から、これらの人物像に合致するエピソードを洗い出しましょう。

その際、単に「チームワークを頑張りました」ではなく、「チームの中でどのような課題があり、自分はどのような役割(パス回し)を果たし、結果としてどうなったのか」を具体的に説明できるように整理しておくことが重要です。

「失敗から学んだ経験」や「粘り強く取り組んだ経験」も、東レの選考では強力なアピールポイントになります。

ES・面接対策:研究内容とガクチカの整理

東レのESや面接では、「研究内容(またはゼミ・卒論)」と「学生時代に力を入れたこと(ガクチカ)」がほぼ間違いなく聞かれます。

技術系の場合は、自分の研究内容を、専門外の人(面接官)にも分かりやすく、かつ論理的に説明できる能力が求められます。

「研究の背景・目的」「課題」「アプローチ」「結果・考察」そして「その研究が将来どう役立つか」を簡潔にまとめておきましょう。

事務系の場合は、ガクチカを通じて、あなたの行動特性や思考性(例えば、課題に対してどう向き合い、どう乗り越えたか)が見られます。

どちらの質問も、結論ファースト(PREP法)を意識し、先に述べた「求める人物像」と関連付けながら回答できると、説得力が格段に増します。

面接は練習あるのみ。

大学のキャリアセンターなども活用して、何度も模擬面接を繰り返しましょう。

【東レはなんの会社】東レの志望動機の書き方

選考準備の中でも、特に多くの就活生が悩むのが「志望動機」の作成ではないでしょうか。

東レのような人気企業であれば、何百、何千という志望動機が集まります。

その中で面接官の目に留まり、「この学生に会ってみたい」と思わせるには、月並みな言葉を並べるだけでは不十分です。

「貴社の高い技術力に惹かれました」だけでは、他の学生と横並びになってしまいます。

大切なのは、「自分」と「東レ」をいかに強く結びつけ、「あなたでなければならない理由」「東レでなければならない理由」の両方を説得力を持って示すことです。

ここでは、東レの心を掴む志望動機を作成するための3つの重要な軸について解説します。

軸①:「素材の力」で社会課題を解決したいという想い

東レは「素材には、社会を変える力がある」という考えのもと、革新的な素材を通じて地球環境問題や医療・健康といった社会課題の解決に取り組んでいます。

志望動機を作成する上で、まず「自分も素材の力を通じて社会に貢献したい」という純粋な想いを軸に据えることが基本となります。

なぜ自分は「モノ」の最終製品ではなく、その「素(もと)」となる素材に興味を持ったのか。

そして、東レが取り組んでいるどの社会課題(例えば、炭素繊維による軽量化でのCO2削減、水処理膜による水不足の解決など)に特に共感し、自分も関わりたいと思うのか。

自身の原体験や価値観と結びつけながら、その「想い」を具体的に語れるようにしましょう。

軸②:自身の経験と東レの事業・技術力の結びつけ

想いだけでは、単なる「ファン」で終わってしまいます。

企業が知りたいのは、その学生が「入社後にどう活躍・貢献してくれるか」です。

そこで重要になるのが、自分の経験(研究、ガクチカなど)と東レの事業や技術力を具体的に結びつけることです。

例えば、技術系であれば「学生時代に〇〇という研究で培った△△の知見を、貴社の炭素繊維のさらなる高性能化に活かしたい」といった形です。

事務系であれば「部活動のリーダーとしてチームをまとめた経験(=パス回しの力)を、貴社の営業として技術部門と顧客をつなぐ役割で発揮したい」というように、自分の強みが東レの求める人物像や仕事内容とどうマッチするかを論理的に説明する必要があります。

軸③:競合比較を踏まえた「東レでなければならない理由」

志望動機の総仕上げとして不可欠なのが、「なぜ他の素材メーカーではなく、東レなのか」という問いに対する明確な答えです。

先ほども触れましたが、帝人、旭化成、三菱ケミカルなど、優れた素材メーカーは他にもあります。

その中で、なぜ自分は東レを選ぶのか

それは「炭素繊維で世界No.1という地位に安住せず、常に新しい挑戦を続ける姿勢に共感したから」かもしれませんし、「水処理やライフサイエンスなど、環境や人の命に直結する事業に他社以上に注力しているから」かもしれません。

IR情報や中期経営計画などを読み込み、東レが目指している未来の方向性と、自分のキャリアプランが一致していることを示すことで、志望度の高さをアピールできます。

【東レはなんの会社】東レについてよくある質問

ここまで東レの事業内容や選考対策について詳しく解説してきましたが、ほかにも就活生のみなさんが気になる点は多いと思います。

特に、働き方や入社後のリアルな環境については、なかなか情報が集めにくいものです。

ここでは、就活生から「たに」によく寄せられる、東レに関する素朴な疑問にお答えしていきます。

もちろん、これはあくまで一般的な情報であり、詳細は東レの採用担当者に確認するのが一番ですが、企業研究の参考としてぜひご活用ください。

不安や疑問を解消しておくことも、自信を持って選考に臨むための大切な準備の一つですよ。

Q. 英語力や理系の知識は必須ですか?

まず英語力についてですが、選考の段階で「必須」とされることはありません。

英語力だけで合否が決まることはないでしょう。

しかし、東レはグローバルに事業を展開しており、入社後は海外の顧客や拠点とやり取りする機会が(職種によりますが)多くあります。

そのため、英語力があるに越したことはなく、学ぶ意欲があることはアピールになります。

次に、事務系志望の文系学生から「理系の知識がなくても大丈夫か」という質問も多く受けます。

結論から言うと、全く問題ありません

必要な製品知識や技術的な知識は、入社後の研修や実務を通じてしっかりと学ぶことができます。

大切なのは、知識の有無よりも、新しいことを積極的に学ぼうとする「好奇心」や「向上心」です。

Q. 配属はどのように決まりますか?

配属先は、多くの就活生が気にするポイントですよね。

東レの場合、配属は入社後の研修期間中に、本人の希望、適性、各部署のニーズなどを総合的に考慮して決定されます。

選考の段階で「この事業部に行きたい」という希望を伝えることはできますが、必ずしもその通りになるとは限りません。

しかし、配属面談などを通じて自分のキャリアプランを伝える機会はしっかりと設けられています。

また、入社後も「ジョブローテーション制度」や「社内公募制度」など、キャリアを形成していく中で異動や挑戦のチャンスは用意されています。

まずは配属された場所で専門性を身につけることが、その後のキャリアの可能性を広げることにつながります。

Q. ワークライフバランスや福利厚生はどうですか?

働きやすさも企業選びの重要な軸ですよね。

東レは、ワークライフバランス(WLB)の推進に積極的な企業として知られています。

例えば、有給休暇の取得率は非常に高く、近年では90%程度で推移しているというデータもあります。

上司からも取得が推奨される雰囲気があるようです。

また、コアレスフレックスタイム制度(一部事業場を除く)の導入や、育児休職制度の充実(子どもが満2歳になるまで取得可能など)も進んでおり、社員が長期的に働きやすい環境づくりに力を入れています。

もちろん、部署や時期によって繁忙期はありますが、大手メーカーとして福利厚生は非常に手厚いレベルにあると言えるでしょう。

Q. 初任給や年収はどのくらいですか?

最後に、少しリアルな「お金」の話です。

東レの2024年度(参考)の初任給は、学部卒で25万円強、修士卒で27万円強となっています。

これは、日本の大手メーカーの中でも比較的高めの水準と言えます。

もちろん、年収はその後の昇進や評価によって変わってきますが、日本の伝統的な大企業として、年功序列的な要素と成果主義的な要素をバランスよく取り入れた給与体系となっています。

福利厚生(独身寮や社宅制度など)も充実しているため、可処分所得(実際に自由に使えるお金)は額面以上に感じられるかもしれません。

安定した収入基盤の上で、じっくりとキャリアを築いていきたい人にとっては魅力的な環境でしょう。

まとめ

今回は、日本を代表する総合素材メーカー「東レ」について、その実態から選考対策まで詳しく解説してきました。

炭素繊維で世界トップを走り、繊維から環境、ライフサイエンスまで幅広い事業で社会を支える東レ。

その根底にあるのは、「素材の力で社会を変える」という強い意志と、チームで粘り強くやりきる企業文化です。

柴田貴司
監修者

明治大学院卒業後、就活メディア運営|自社メディア「就活市場」「Digmedia」「ベンチャー就活ナビ」などの運営を軸に、年間10万人の就活生の内定獲得をサポート

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