【情報工学専攻の就職】学部3年生が今すぐ始めるべき就活準備ガイド

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【情報工学専攻の就職】はじめに

情報工学を専攻する皆さん、DX化が加速する現代社会において、皆さんの持つ専門知識は非常に価値が高いものです。

しかし、選択肢が多いために、どのような業界や職種が自分に合っているのか悩むことも多いでしょう。

この記事では、情報工学専攻の学生が就職に有利な理由から、具体的な就職先、学部卒と院卒の違い、そして内定獲得のための戦略までを徹底的に解説します。

最適なキャリアを歩むための羅針盤としてご活用ください。

【情報工学専攻の就職】情報工学科は就職に有利

情報工学を学ぶ学生の就職状況は、一般的に売り手市場と言われています。

多くの企業がIT人材を求めており、その専門性は高く評価されます。

なぜ情報工学専攻は就職に有利なのでしょうか。

その理由は、社会的な需要の高さ、専門性の高さ、そして応用の効く汎用性の高さという三つの大きな強みに集約されます。

ここでは、皆さんが持つアドバンテージを具体的に見ていきましょう。

需要が高い

情報工学専攻の学生に対する社会的な需要は、年々高まり続けています。

その最大の理由は、あらゆる産業でデジタルトランスフォーメーション(DX)が急速に進んでいるためです。

かつてITとは縁遠いと思われていた製造業、金融、医療、農業といった分野でも、業務効率化や新たなサービス創出のために、AI、IoT、ビッグデータといった情報技術の活用が不可欠となっています。

しかし、こうした技術を担うIT人材は社会全体で不足しており、多くの企業が情報工学の専門知識を持つ学生を求めています。

この深刻な人材不足は、情報工学専攻の学生にとって追い風となり、就職活動を有利に進める大きな要因となっています。

企業側から積極的にアプローチされることも珍しくなく、多様な業界から自分に合ったキャリアを選択できるという恵まれた状況にあるのです。

専門性が高い

情報工学専攻の学生が持つ専門性は、就職活動において強力な武器となります。

大学の講義や研究を通じて、プログラミング、アルゴリズム、ネットワーク、データベース、AIなど、特定の分野に関する深い知識と実践的なスキルを体系的に学んでいます。

これは、独学や短期的な研修で簡単に身につけられるものではありません。

企業は、こうした専門知識を持つ人材を、即戦力または将来の技術リーダー候補として高く評価します。

特に、研究開発職やAIエンジニア、データサイエンティストといった高度な専門性が求められる職種では、大学で培った知識が直接業務に活かされるため、情報工学専攻の学生は非常に有利です。

面接の場においても、自身の研究内容や開発経験を具体的に語ることで、論理的思考力や問題解決能力を効果的にアピールすることができ、他の学生との差別化を図ることが可能です。

汎用性が高い

情報工学の知識は、専門性が高い一方で、非常に汎用性が高いという特徴も持っています。

プログラミングやデータ分析、システム設計といったスキルは、特定の業界や製品に限定されるものではありません。

例えば、Webサービスを開発するIT企業はもちろんのこと、自動車の自動運転システムを開発するメーカー、金融商品のリスク分析を行う金融機関、新しい治療法を研究する医療分野など、応用できるフィールドは無限に広がっています。

情報工学で学ぶ論理的思考力や問題解決能力は、技術職だけでなく、ITコンサルタントやプロジェクトマネージャーといった職種でも活かすことができます。

このように、情報工学のスキルは、現代社会のあらゆる課題を解決するための基盤技術と言えます。

そのため、一つの業界に縛られることなく、自身の興味や価値観に合わせて、幅広いキャリアパスを描くことができるのです。

【情報工学専攻の就職】情報工学科の就職先の全体像

情報工学専攻の学生の就職先は、非常に多岐にわたります。

その活躍の場は、大きくソフトウェア、ハードウェア、そしてサービスという三つの領域に分類することができます。

これらは独立しているわけではなく、相互に深く関連し合っています。

自分が大学で学んだ知識や興味が、どの領域で最も活かせるのか、まずはその全体像を把握することから始めましょう。

ソフトウェア業界

ソフトウェア業界は、情報工学の知識を最も直接的に活かせる分野の一つです。

この業界の主な事業は、コンピュータを動かすためのプログラム、すなわちソフトウェアを開発し、提供することです。

OSやミドルウェアといったシステム基盤を作る企業から、業務アプリケーション、Webサービス、スマートフォンアプリなどを開発する企業まで、その事業内容は多岐にわたります。

情報工学で学んだプログラミングスキルやアルゴリズムの知識を駆使して、新しい価値を創造するエンジニアとして活躍できます。

技術の進歩が速く、常に新しいことを学び続ける姿勢が求められますが、自身の成果が目に見える形で世の中の役に立つことを実感しやすい、やりがいの大きな業界です。

AIやデータサイエンスといった最先端分野の求人も豊富にあります。

ハードウェア業界

ハードウェア業界は、コンピュータやスマートフォン、家電、自動車といった物理的な製品、すなわちハードウェアを開発・製造する分野です。

情報工学の学生は、これらの製品に組み込まれるソフトウェアを開発する組み込みエンジニアや、製品そのものの研究開発職として活躍します。

例えば、自動車の自動運転システムや、スマート家電の制御プログラム、半導体の設計などがこれにあたります。

ソフトウェアの知識だけでなく、電子回路やコンピュータアーキテクチャといったハードウェアに関する理解も求められるのが特徴です。

自分の作ったプログラムが、実際にモノを動かすという手触り感のある面白さがあります。

日本のものづくりを支える大手メーカーが多く、安定した環境で長期的にキャリアを築きたいと考える学生にも人気の業界です。

サービス業界

ここで言うサービス業界とは、IT技術を活用して顧客に様々なサービスを提供する幅広い業界を指します。

具体的には、金融機関や総合商社、コンサルティングファーム、通信キャリア、マスコミ、ゲーム会社などが含まれます。

これらの企業では、自社のサービスを支える大規模な情報システムを開発・運用する社内SEや、データを分析して経営戦略に活かすデータサイエンティスト、顧客の課題をITで解決するITコンサルタントといった形で情報工学の専門性が求められます。

技術そのものを売るのではなく、技術を手段としてビジネス上の課題を解決することがミッションとなります。

そのため、技術力に加えて、コミュニケーション能力やビジネスへの深い理解も必要とされるのが特徴です。

【情報工学専攻の就職】情報工学科が就職する主な業界

情報工学専攻の活躍の場はIT業界に限りません。

メーカーや金融、ゲームなど、あらゆる産業でその専門性が求められています。

ここでは、情報工学専攻の学生が就職する代表的な業界と、その中でどのような職種があるのか、具体的な仕事内容を交えて詳しく解説していきます。

自身のキャリアイメージを膨らませてみましょう。

IT業界(ソフトウェア開発)

IT業界は、情報工学の知識を最も直接的に活かせる分野です。

Webサービスやスマートフォンアプリなど、ソフトウェアを開発・提供します。

技術の進歩が速く、常に学び続ける姿勢が求められますが、自分の成果が目に見える形で世の中の役に立つことを実感しやすい、やりがいの大きい業界です。

Webアプリケーションエンジニア

Webアプリケーションエンジニアは、ECサイトやSNSといったWebサービスの設計・開発・運用を担います。

プログラミングスキルに加え、データベースやクラウドなど幅広い知識が必要です。

自分の作ったサービスが多くの人に使われる喜びを感じられる、情報工学の学生に人気の高い職種です。

AIエンジニア

AIエンジニアは、機械学習などの技術を用いて画像認識や自然言語処理といったシステムを開発する専門職です。

プログラミング能力に加え、数学の深い知識が求められます。

社会を大きく変える最先端技術に携われる点が大きな魅力で、大学院での研究経験も直接活かすことができます。

データサイエンティスト

データサイエンティストは、膨大なデータを分析し、ビジネス上の課題解決に繋がる知見を導き出す専門職です。

情報工学、統計学、ビジネスの知識が求められます。

データに基づいた合理的な意思決定が重視される現代において、ますます需要が高まっている職種の一つです。

メーカー(ハードウェア開発)

自動車や家電、産業用ロボットなどのハードウェアを開発・製造する業界です。

製品に組み込まれるソフトウェア開発や、製品自体の研究開発で活躍します。

自分のプログラムが実際にモノを動かす手触り感のある面白さが魅力で、日本のものづくりを支える安定した環境で働きたい学生に人気です。

研究開発

メーカーの研究開発職は、数年先を見据え、将来の製品に繋がる新技術を創出する仕事です。

AIやIoT、自動運転といった最先端分野が主な活躍の場となります。

大学で培った探求心や問題解決能力を活かし、企業の未来の競争力を生み出す、非常にやりがいのある仕事です。

組み込みエンジニア

組み込みエンジニアは、自動車や家電などに内蔵されるシステムのソフトウェアを開発します。

メモリなどの制約が厳しい環境下で、信頼性の高いプログラムを作るスキルが求められます。

ソフトウェアだけでなくハードウェアへの深い理解も必要で、自分のコードが機械を動かす実感を得られます。

生産技術

生産技術は、製品を高品質かつ効率的に大量生産するための体制を構築する仕事です。

工場のスマートファクトリー化において、IoTによるデータ収集やAIを用いた検品自動化など、情報工学の知識が重要な役割を果たします。

ものづくりの最前線でダイナミックな改善に携われます。

金融業界(システム開発)

銀行や証券、保険などの金融機関は、大規模な情報システムによって支えられています。

社会インフラとも言える重要なシステムの開発・運用に携わるため、高い信頼性とセキュリティ技術が求められます。

情報工学の知識を活かし、社会の根幹を支える責任感と達成感を得られる業界です。

社内SE

社内SEは、金融機関に所属し、自社の業務を支えるシステムの企画・開発・運用を担います。

ユーザーである社員と直接対話しながら、課題をITで解決します。

技術力に加え、金融業務の知識やコミュニケーション能力が求められ、自社のビジネスに直接貢献できるやりがいがあります。

金融システム開発

主にITベンダーに所属し、顧客である金融機関向けのシステム開発を行います。

銀行の勘定系システムなど、24時間365日の安定稼働が求められる大規模プロジェクトに携わります。

データベースやセキュリティの高度な知識を活かし、社会の基盤を支える重要な仕事です。

その他の業界

情報工学の活躍の場は、ITやメーカー、金融だけではありません。

エンターテインメントを提供するゲーム業界や、社会インフラである通信業界、人々の命を守る医療業界など、多様なフィールドでその専門性が求められています。

視野を広げることで、新たな可能性が見つかるでしょう。

ゲーム開発

ゲームプログラマーとして、多くの人に楽しみや感動を提供します。

キャラクターの動きやグラフィックス描画、ネットワーク通信などを実装します。

高度な数学や物理の知識が求められることもあり、自分の作ったゲームが世界中の人々を熱中させるという、大きな喜びを得られる仕事です。

通信業界

携帯電話やインターネットといった通信インフラを提供する業界です。

次世代移動通信システムの研究開発や、大規模ネットワークの設計・運用などに携わります。

社会の基盤を支えるという使命感と、常に進化する最先端の通信技術に触れられることが大きな魅力です。

医療業界

電子カルテシステムの開発や、AIを用いた画像診断支援システムの構築など、医療の質の向上に貢献します。

情報技術で人々の健康や命を守る、社会貢献性の高い仕事です。

医療という専門分野を学ぶ必要もありますが、大きなやりがいを感じられるフィールドです。

【情報工学専攻の就職】学部卒と大学院卒:就活の違い

情報工学を専攻する学生にとって、学部で就職するか、大学院に進学するかは重要な選択です。

どちらの道にもメリット・デメリットがあり、正解はありません。

自分の将来像や興味に合わせて、最適な選択をすることが大切です。

ここでは、学部卒と大学院卒の就職活動の違いを詳しく解説します。

学部卒で就職するメリット・デメリット

学部卒の選択は、早期に社会経験を積める点が大きな魅力です。

一方で、大学院卒と比較して、専門性や初任給の面で考慮すべき点もあります。

ここでは、学部卒で就職する場合のメリットとデメリットを具体的に見ていき、自身のキャリアプランと照らし合わせてみましょう。

早く社会に出られる

学部卒の最大のメリットは、大学院に進学するより2年早く社会人としてのキャリアを始められることです。

これにより、早期に経済的に自立できるだけでなく、若いうちからビジネスの現場で実践的なスキルを身につけることが可能です。

技術の変化が速い業界では、この2年間の経験が大きな差となります。

実務経験を積める

2年早く社会に出ることで、その分多くの実務経験を積むことができます。

実際のビジネスの現場でしか得られない、大規模なチーム開発や顧客との折衝といったスキルは、自身の市場価値を高めます。

技術者としてだけでなく、ビジネスパーソンとしての成長を重視するなら、早期からの実務経験は貴重です。

給与面で差が出る可能性がある

学部卒のデメリットとして、大学院卒に比べて初任給が低く設定されていることが多い点が挙げられます。

また、研究開発職など高度な専門性が求められる職種では、応募条件が修士了以上の場合もあり、選択肢が狭まる可能性も考慮する必要があります。

入社後の活躍次第で逆転は可能です。

大学院卒で就職するメリット・デメリット

大学院への進学は、専門性を深め、より高度な職種を目指すための有力な選択肢です。

良い待遇が期待できる一方、時間的・経済的なコストもかかります。

ここでは、大学院卒で就職する場合のメリットとデメリットを整理し、進路選択の参考にしてください。

専門性を深められる

大学院に進学する最大のメリットは、特定の研究テーマに2年間没頭し、専門性を格段に深められることです。

この経験で養われる高度な知識や問題解決能力は、企業の研究所や開発部門で高く評価されます。

研究開発職やAIエンジニアなどの専門職を目指す上では、大きなアドバンテージとなります。

初任給や待遇が良い傾向にある

多くの企業は、大学院で培われた高度な専門性を評価し、修士了の学生に対して学部卒よりも高い初任給を設定しています。

この差は生涯年収にも影響する傾向があります。

また、研究開発部門などの専門職に配属されやすいといった、待遇面でのメリットも期待できます。

2年間就職が遅れる

大学院に進学するデメリットは、社会に出るのが2年遅れることです。

同年代が実務経験を積んでいる間に、自分は学生として研究を続けることになります。

また、2年間の学費や生活費といった経済的な負担もかかります。

これらのコストを考慮した上で、進学の意思を固める必要があります。

自分にあった進路を選ぶためのヒント

学部卒か大学院卒か、どちらの道が自分に合っているかを見極めるためには、自身のキャリアプランと興味の方向性を明確にすることが大切です。

ここでは、後悔のない選択をするための二つのヒントを紹介します。

自分自身と向き合い、最適な進路を見つけましょう。

将来のキャリアプラン

まず、将来どのような技術者になりたいのかを具体的にイメージしましょう。

企業の研究所で最先端技術を追求したいなら、大学院進学が有力です。

一方、Webエンジニアとして早く現場で活躍したいなら、学部での就職が近道かもしれません。

5年後、10年後の自分から逆算して今を選ぶことが重要です。

興味のある分野

自分の知的好奇心がどちらを向いているかも大切な判断基準です。

特定の分野をもっと深く探求したいという強い気持ちがあるなら、大学院での研究生活は非常に有意義です。

逆に、幅広い技術を組み合わせてサービスを創ることに魅力を感じるなら、実務経験を重視する学部就職が向いているでしょう。

【情報工学専攻の就職】内定獲得のための準備

情報工学専攻の学生は就職に有利ですが、人気企業の内定獲得には戦略的な準備が不可欠です。

ライバルは同じ専門性を持つ他の学生です。

自身の強みを正しく理解し、効果的にアピールするための準備を計画的に進めることが、就職活動の成否を分けます。

早期に始めるべきこと

就職活動はフライングスタートが当たり前です。

特に情報工学の学生は研究も忙しくなるため、早めに行動を開始することが成功の鍵です。

自己分析、企業研究、OB・OG訪問といった基本的な準備を丁寧に行い、自分だけの就活の軸を確立しましょう。

自己分析

就職活動の土台は自己分析です。

大学での研究や開発経験を振り返り、自分の興味、強み、価値観を言語化しましょう。

情報工学のどの分野に関心があるのか、困難をどう乗り越えたのかを掘り下げることで、ESや面接で語るべき自分の核が見つかります。

企業研究

自己分析で軸ができたら、次は企業研究です。

採用サイトだけでなく、企業の技術ブログやIR情報、口コミサイトなどから多角的に情報を集めましょう。

特に、どのような技術に力を入れているのかを調べることは、入社後のミスマッチを防ぐ上で不可欠です。

OB・OG訪問

OB・OG訪問は、企業のリアルな情報を得る絶好の機会です。

仕事の具体的な内容や社風、キャリアパスなど、現場の生の声を聞くことで、企業理解が深まります。

訪問前には十分な下調べと質問の準備をし、貴重な機会を最大限に活用しましょう。

スキルアップのための具体的な行動

情報工学の学生にとって、大学での学びに加えて、自主的なスキルアップの努力が他の学生との差別化に繋がります。

プログラミング能力の向上や、ポートフォリオとなる開発経験、そして客観的な証明となる資格の取得など、具体的な行動を起こしましょう。

プログラミング言語の取得

授業で学んだ言語に加え、志望業界で需要の高い言語を自主的に学習しましょう。

Web業界ならJavaScriptやGo、AI分野ならPythonなどが挙げられます。

オンライン教材などを活用し、実践的なコーディングスタイルまで習得しておくと、技術面接で高く評価されます。

開発経験を積む

知識を本物のスキルにするには、開発経験が不可欠です。

個人でのアプリ開発やハッカソンへの参加、インターンシップなどを通じて、ポートフォリオとなる作品を作りましょう。

GitHubで公開すれば、自身の技術力を具体的に示す強力な武器になります。

資格の取得

資格は、自身の知識やスキルを客観的に証明する有効な手段です。

基本情報技術者試験や応用情報技術者試験は、ITの基礎知識を体系的に証明できます。

クラウドサービスの認定資格なども、専門性をアピールする上で効果的です。

開発経験と組み合わせることで、さらに評価が高まります。

【情報工学専攻の就職】情報工学科におすすめの就職先ランキング

情報工学専攻の学生には、どのような企業が人気なのでしょうか。

ここでは、就職活動で常に高い人気を誇る企業をいくつかピックアップし、情報工学の視点からその魅力や特徴を解説します。

ただし、これが全てではありません。

あくまで参考として、自分の興味やキャリアプランに合った企業を見つけるためのヒントにしてください。

NTTデータ

NTTデータは、日本最大級のシステムインテグレーター(SIer)です。

官公庁や金融機関、製造業など、社会の根幹を支える大規模でミッションクリティカルな情報システムの構築を数多く手掛けています。

情報工学の学生にとっては、大学で学んだシステム設計やデータベース、ネットワークといった知識を、社会貢献性の高い巨大プロジェクトで活かせるのが大きな魅力です。

グローバルに事業を展開しており、海外で活躍するチャンスも豊富にあります。

充実した研修制度にも定評があり、入社後にじっくりとスキルを磨きながら、大規模プロジェクトを動かすITプロフェッショナルへと成長できる環境が整っています。

富士通

富士通は、日本のIT業界をリードする総合ITベンダーです。

スーパーコンピュータ京や富岳の開発で知られるように、世界トップクラスの技術力を誇ります。

事業領域は、システム開発からサーバーやネットワーク機器といったハードウェア、そして最先端のAIやIoT、クラウドサービスまで非常に幅広いです。

情報工学の学生にとっては、ソフトウェアからハードウェアまで、自身の興味や専門性に合わせて多様なキャリアパスを選択できるのが魅力です。

特定の技術分野を深く追求するスペシャリストの道も、プロジェクト全体を管理するマネージャーの道も目指せます。

安定した経営基盤の下、長期的な視点で社会にインパクトを与える仕事に挑戦したい学生におすすめです。

NEC

NEC(日本電気)は、通信インフラや社会インフラに強みを持つ総合電機メーカー・ITベンダーです。

特に、生体認証(顔認証など)やAI、セキュリティといった分野で世界的に高い技術力を有しています。

官公庁や企業向けの大規模なシステム構築から、ネットワーク機器の開発、そして最先端技術の研究開発まで、多岐にわたる事業を展開しています。

情報工学の学生、特にネットワークやセキュリティ、AI画像認識といった分野を専門とする学生にとっては、その専門性を直接活かせるフィールドが豊富にあります。

安全・安心な社会を実現するという、社会貢献性の高い事業に魅力を感じる学生にとって、非常にやりがいのある職場と言えるでしょう。

日立製作所

日立製作所は、日本を代表する総合電機メーカーであり、近年はITとOT(制御・運用技術)を融合させた社会イノベーション事業に注力しています。

鉄道や電力といった社会インフラから、金融システム、そして家電製品まで、極めて幅広い事業領域を持つのが特徴です。

情報工学の学生は、これらの多様な分野でIoTプラットフォームLumadaを活用したソリューション開発や、AIを用いたデータ分析、組み込みシステムの開発などに携わることができます。

自分の技術が、社会の様々な課題解決に直接繋がることを実感できるのが大きな魅力です。

多様な事業分野を持つため、社内で様々なキャリアを経験することも可能です。

日本IBM

日本IBMは、世界的なIT企業であるIBMの日本法人です。

長年にわたり、メインフレーム(大型コンピュータ)やコンサルティングサービスで金融機関や大企業の基幹システムを支えてきました。

近年では、AIのWatsonやクラウドコンピューティングといった最先端分野に力を入れています。

情報工学の学生にとっては、世界レベルの技術や研究開発に触れられること、そして論理的思考力を活かせるITコンサルタントやITスペシャリストといった職種で活躍できることが魅力です。

外資系企業ならではの成果主義の文化や、多様なバックグラウンドを持つ社員と働くグローバルな環境に身を置きたい学生に適しています。

アクセンチュア

アクセンチュアは、世界最大級の総合コンサルティングファームです。

企業の経営戦略立案から、それを実現するためのITシステムの導入・運用まで、一気通貫で支援するソリューションを提供しています。

情報工学の学生は、ITコンサルタントやテクノロジーコンサルタントとして、最新のデジタル技術を駆使して顧客企業のDXを推進する役割を担います。

プログラミングの知識だけでなく、顧客のビジネス課題を深く理解し、解決策を提案する高度な論理的思考力とコミュニケーション能力が求められます。

若いうちから責任ある仕事を任され、圧倒的なスピードで成長したいという意欲の高い学生にとって、非常に刺激的な環境です。

リクルート

リクルートは、人材、住宅、結婚、飲食、旅行など、人々のライフイベントに関わる多様なマッチングサービスを展開する事業会社です。

SUUMOやじゃらん、ホットペッパービューティーといった大規模なWebサービスを自社で企画・開発・運営しています。

情報工学の学生は、これらのサービスの開発エンジニアや、膨大なデータを分析してサービス改善に繋げるデータサイエンティストとして活躍できます。

ユーザーの反応をダイレクトに感じながら、高速でプロダクトを改善していくアジャイルな開発スタイルが特徴です。

技術でビジネスを成長させることに強い興味を持つ学生にとって、大きな裁量を持って挑戦できる魅力的な環境です。

サイバーエージェント

サイバーエージェントは、インターネット広告事業を祖業とし、AmebaブログやABEMAといったメディア事業、そしてスマートフォンゲーム事業などを展開するメガベンチャーです。

常に新しい事業を生み出し続ける挑戦的な社風で知られています。

情報工学の学生は、Webサービスの開発エンジニアや、AI技術を広告配信やメディアに応用するAIエンジニア、大規模なインフラを支えるSRE(Site Reliability Engineer)など、多様な職種で活躍できます。

技術に対する投資を惜しまず、若手にも大きな裁量を与える文化があるため、スピード感のある環境で自身の技術力を試したい学生に人気です。

DeNA

DeNA(ディー・エヌ・エー)は、モバイルゲームを主軸としながら、ライブストリーミング(Pococha)、ヘルスケア、スポーツ(横浜DeNAベイスターズの運営)など、多岐にわたる事業を手掛けるインターネット企業です。

エンターテインメント領域から社会課題解決領域まで、IT技術を駆使して新しい価値を創造し続けています。

情報工学の学生は、ゲーム開発プログラマーや、大規模サービスのバックエンドを支えるエンジニア、AI研究者などとして、その専門性を発揮できます。

技術的な挑戦を奨励する文化があり、優秀なエンジニアが多く在籍しているため、互いに切磋琢磨しながら成長できる環境が魅力です。

楽天グループ

楽天グループは、Eコマースの楽天市場を中核に、金融(楽天カード、楽天銀行)、通信(楽天モバイル)、コンテンツなど、70以上のサービスから成る独自の経済圏(楽天エコシステム)を形成しています。

情報工学の学生は、これらの多様なサービスの開発・運用に携わることができます。

数千万人が利用する大規模サービスの開発経験や、膨大なデータを活用したデータ分析など、他社では得られないスケールの大きな仕事に挑戦できるのが魅力です。

また、社内の公用語が英語であり、世界中から集まった多様な国籍のエンジニアと共に働けるグローバルな環境も特徴です。

LINEヤフー

LINEヤフーは、メッセージングアプリのLINEと、ポータルサイトのYahoo! JAPANが経営統合して誕生した、日本最大級のインターネットサービス企業です。

コミュニケーション、検索、ニュース、決済、Eコマースなど、人々の生活に密着した多岐にわたるサービスを提供しています。

情報工学の学生にとっては、数千万人から億単位のユーザーが利用する大規模サービスの開発・運用に携われるという、他に類を見ない経験を積めるのが最大の魅力です。

膨大なトラフィックを捌くためのインフラ技術や、大量のデータを活用したAI技術など、最先端かつハイレベルな技術領域に挑戦できる環境が整っています。

【情報工学専攻の就職】情報工学科の強みを活かすESの書き方

エントリーシート(ES)は、自分の魅力を企業に伝える最初の関門です。

情報工学の学生は、研究や開発経験といった強力な武器を持っています。

その強みをいかに効果的に伝え、採用担当者の目に留まるESを作成するかが、選考を突破するための鍵となります。

ガクチカでアピールするべきこと

ガクチカ(学生時代に力を入れたこと)は、あなたの人間性やポテンシャルを伝える重要な項目です。

情報工学の学生ならではの経験を題材に、自身の強みを具体的にアピールしましょう。

専門性と再現性のある能力を示すことがポイントです。

研究内容

研究内容は、専門性と論理的思考力を示す絶好のテーマです。

研究の背景、課題、そして解決のためのプロセスを具体的に記述しましょう。

このプロセスを通じて、あなたの問題解決能力や粘り強さを伝えることができます。

専門外の人にも理解できるよう、分かりやすい言葉で説明することが重要です。

プログラミング経験

個人開発やハッカソンなどの経験は、技術への意欲と主体性をアピールできます。

開発の目的、使用技術、そして苦労した点をどう乗り越えたのかを具体的に書きましょう。

GitHubのリンクを記載し、実際のコードを見てもらえるようにするのも非常に効果的です。

チーム開発経験

チームでの開発経験は、協調性やコミュニケーション能力を示す上で重要です。

チーム内での自分の役割や、意見対立をどう乗り越えたか、生産性向上のためにどんな工夫をしたか、といった具体的なエピソードを盛り込みましょう。

技術力以外の人間的な魅力も伝えることができます。

志望動機で伝えるべきこと

志望動機では、なぜその企業でなければならないのか、という熱意と、入社後に自分がどう貢献できるのかを明確に伝える必要があります。

徹底した企業研究に基づいた、自分ならではの言葉で語ることが、採用担当者の心を動かすための鍵です。

企業への熱意

なぜその企業なのかを、自身の経験と結びつけて具体的に述べましょう。

企業のどの事業や技術に魅力を感じ、どのようなビジョンに共感したのかを語ることで、志望度の高さが伝わります。

企業のサービスを使った感想や、イベントで聞いた社員の話などを盛り込むと、より説得力が増します。

貢献できること

自分の強みを活かし、その企業で何を実現したいのかを明確に伝えましょう。

例えば、AI研究の経験を活かして新サービスの開発に貢献したい、といった具合です。

自分のスキルと企業の事業を結びつけ、入社後の活躍イメージを具体的に提示することが重要です。

面接で聞かれること

面接は、ESの内容をさらに深掘りし、あなたの人間性やポテンシャルを直接評価する場です。

特に情報工学の学生は、専門知識の深さと、困難な状況に対応する力を問われることが多いです。

自信を持って答えられるよう、十分な準備をして臨みましょう。

専門知識

面接では、自身の研究内容や情報工学の基礎知識について深く問われます。

どんな角度から質問されても答えられるよう、自分の研究を整理しておきましょう。

アルゴリズムやネットワークといった基礎分野の復習も不可欠です。

最新の技術動向に関する自分なりの考えも持っておくと良いでしょう。

困難を乗り越えた経験

研究や開発で直面した困難と、それをどう乗り越えたかという経験は頻出の質問です。

あなたのストレス耐性や問題解決能力を見ています。

失敗から何を学び、次にどう活かしたのかを語ることが重要です。

主体的に課題に取り組んだ姿勢を、具体的なエピソードでアピールしましょう。

【情報工学専攻の就職】就活の悩みと解決策

情報工学の学生は選択肢が多いからこその悩みを抱えがちです。

大学院進学か就職か、研究と就活の両立、未経験業界への挑戦など、多くの学生が直面する悩みは共通しています。

ここでは、代表的な悩みとその解決策について考えていきます。

大学院進学か就職か悩む

学部卒業後の進路は、将来のキャリアを大きく左右する重要な決断です。

大学院に進学して専門性を深めるか、早く社会に出て実務経験を積むか。

どちらにもメリットがあります。

自分の興味、キャリアプラン、経済的な側面から総合的に判断することが大切です。

専門分野への興味

特定の分野をさらに2年間深く探求したいという強い知的好奇心があるなら、大学院進学は有意義な選択です。

一方、幅広い技術を学びながらプロダクト開発に携わることに魅力を感じるなら、学部での就職が向いているかもしれません。

自分の心が何にワクワクするかを見つめ直しましょう。

キャリアプラン

将来、企業の研究所で働く研究者や大学教員を目指すなら、大学院進学が必須です。

一方、Webエンジニアやプロジェクトマネージャーは実務経験が重視されるため、学部就職でも問題ありません。

なりたい職種から逆算して、今の進路を選択することが重要です。

経済的な側面

大学院進学には、2年間の学費と生活費がかかります。

奨学金制度や経済状況を考慮し、無理のない資金計画を立てることが研究に集中するための前提となります。

学部就職すれば2年早く収入を得られますが、生涯年収では院卒が有利になる傾向もあります。

多角的に判断しましょう。

研究と就活の両立

情報工学の学生にとって、多忙な研究と就職活動をいかに両立させるかは最大の課題です。

成功の鍵は、徹底したスケジュール管理と効率的な情報収集にあります。

時間を有効に使い、心身のバランスを取りながら乗り切るための工夫が必要です。

スケジュール管理

研究と就活の両立には、緻密なスケジュール管理が不可欠です。

年間の大まかな予定を把握し、いつまでに何をすべきか逆算して計画を立てましょう。

特に、ES提出や面接が集中する時期に備え、前倒しで研究を進めておくなどの工夫が求められます。

効率的な情報収集

研究で忙しい中、就活情報を効率的に集めることも重要です。

興味のある業界や職種をある程度絞り、重点的に企業研究を行いましょう。

大学のキャリアセンターや研究室の先輩など、身近な情報源も積極的に活用することで、時間を有効に使えます。

未経験の業界に就職したい

情報工学の専門性は、IT業界以外でも高く評価されます。

しかし、未経験の業界に挑戦するには、その業界への理解と意欲を示すことが重要です。

求められるスキルを把握し、自分の強みをどう活かせるかを考える戦略的なアプローチが求められます。

必要なスキル

未経験の業界に挑戦する場合、情報工学の知識に加え、その業界特有の知識やスキルを学ぶ意欲が求められます。

金融なら金融工学、コンサルなら論理的思考力など、求められる能力を調べ、学生のうちから関連資格の取得などで意欲を行動で示しましょう。

企業選びのポイント

未経験の業界に就職する際は、研修制度が充実しているか、そして異分野の出身者が活躍できる風土があるかを確認しましょう。

入社後のキャッチアップを支援してくれる環境かどうかを見極めることが、新しい分野で成功するための重要な鍵となります。

まとめ

この記事では、情報工学専攻の学生が就職活動を成功させるための情報を網羅的に解説してきました。

情報工学の専門知識は、現代社会のあらゆる場面で求められており、皆さんの前には無限の可能性が広がっています。

その恵まれた環境の中で、自分にとって最適なキャリアを選択するためには、まず自分自身の強みや興味、価値観を深く理解する自己分析が不可欠です。

その上で、学部卒と大学院卒のメリット・デメリットを比較検討し、自分のキャリアプランに合った進路を選択してください。

そして、早期からの計画的な準備と、研究で培った論理的思考力や問題解決能力を武器に、自信を持って就職活動に臨みましょう。

この記事が、皆さんの輝かしい未来への第一歩を力強く後押しできれば幸いです。

柴田貴司
監修者

明治大学院卒業後、就活メディア運営|自社メディア「就活市場」「Digmedia」「ベンチャー就活ナビ」などの運営を軸に、年間10万人の就活生の内定獲得をサポート

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