就活で「大切にしている価値観」を質問されたときに、答えが思い浮かばないと悩む学生は少なくありません。
普段から価値観を意識して生活している人は多くなく、就職活動の場で突然聞かれると戸惑うのは当然のことです。
しかし、この質問には学生の考え方や人柄を知る目的があり、完璧な答えを出す必要はありません。
本記事では「価値観がない」と感じる理由や原因、面接での伝え方、具体的な回答例を紹介し、不安を解消できるよう解説していきます。
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【大切にしている価値観がない】思い浮かばないのは珍しくない
就活で「大切にしている価値観」を質問されたときに、すぐに答えられないと不安に思う学生は多いです。
普段から価値観を言葉にして生活している人は少なく、いきなり面接で聞かれて戸惑うのは自然なことです。
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大切にしている価値観って何を答えたらいいの?
価値観については就職活動で聞かれることが多いですが、何と答えるか悩むことが多いですよね。
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多くの就活生が同じ悩みを抱えている
就活で価値観を問われて答えに詰まるのは珍しいことではなく、むしろ多くの学生に共通する悩みです。
部活やアルバイトなどで一生懸命取り組んだ経験があっても、それを「価値観」として表現したことがない人は少なくありません。
そのため「自分には価値観がないのでは」と不安になるのですが、実際は言語化していないだけです。
こうした悩みを持つのは当然であり、焦る必要はまったくありません。
正しい自己分析と言語化の方法を知ることが価値観を伝えるうえで重要
人事が見ているポイントは完璧さではない
人事担当者は学生がどんな価値観を持っているかだけでなく、どのように答えようとしているかに注目しています。
面接で大事なのは、自己理解を深めようとする姿勢や誠実さです。
たとえ明確な答えがなくても、考える過程を示すこと自体が評価につながります。
完璧な答えを用意するよりも、等身大の自分の考えを素直に伝えることが大切です。
【大切にしている価値観がない】思い浮かばない原因
価値観が思い浮かばないのにはいくつかの原因があり、それらを理解することで解決の糸口が見えてきます。
過去を振り返る習慣が少なかったり、正解を求めすぎたり、言葉にする経験が足りなかったりと、背景はさまざまです。
ここでは代表的な3つの原因を紹介し、自分に当てはまるものを探してみましょう。
経験を振り返る習慣が少ない
価値観が出てこない最大の理由は、これまでの経験を丁寧に振り返ったことが少ないからです。
アルバイトで頑張った経験や部活で成果を出した瞬間があっても、その背景にある考えや気持ちを整理していなければ気づけません。
自分の行動や感情を振り返る習慣が少ないと、自然と価値観が浮かびにくくなります。
日常で立ち止まって考えることが自己理解の第一歩になります。
正解を求めすぎてしまう
「面接官が期待する答え」を探しすぎることも、価値観が出てこない大きな原因です。
「正しい答えは何か」と悩むほど答えが曖昧になり、自分の考えを伝えられなくなります。
人事は正解を知りたいのではなく、あなたがどんな基準で物事を考えているかを知りたいのです。
正解探しをやめ、等身大の自分を言葉にしてみましょう。
言語化に慣れていない
頭の中に大切にしている考えがあっても、それを言葉にする習慣がなければ「価値観がない」と感じてしまいます。
「仲間を大切にしている」「挑戦を重視している」と思っていても、文章で説明する経験が少ないと上手く表現できません。
大事なのは価値観を持つことよりも、それを伝えようとする姿勢です。
言葉にする練習を重ねれば、自然と自分の考えを整理できるようになります。
【大切にしている価値観がない】価値観が求められる理由
企業が就活生に「大切にしている価値観」を尋ねるのは、単なる雑談や興味本位ではありません。
価値観はその人の行動の根拠や判断基準を示すものであり、職場でどのように働くかを知る手がかりになります。
学生にとっては答えにくい質問ですが、企業にとっては人柄や相性を見極める重要な指標です。
ここでは企業が価値観を質問する具体的な理由について3つの観点から解説します。
あなたの人柄を理解するため
面接官が価値観を尋ねる第一の理由は、学生の人柄を理解するためです。
スキルや資格だけでは測れない「どう行動する人なのか」を知る上で、価値観は重要です。
例えば「仲間と協力することを大事にする」と答える学生からは、協調性や誠実さを感じ取ることができます。
逆に「挑戦を大事にする」と話す学生からは、積極性や向上心といった人柄が伝わります。
つまり、価値観を通じて学生の個性や人間性を理解しているのです。
企業との相性を確認するため
価値観は企業の文化や方針と合うかどうかを判断するための材料になります。
ベンチャー企業であれば「挑戦を恐れない姿勢」を重視し、大手企業であれば「組織を大事にする考え方」を評価する傾向があります。
面接官は学生の価値観を聞きながら、「自社の環境でこの人が力を発揮できるか」をイメージしています。
相性の確認という視点を理解すると、答える側もプレッシャーを感じにくくなるでしょう。
入社後の活躍をイメージするため
価値観は入社後にどのような姿勢で仕事に取り組むかを予測する材料でもあります。
例えば「挑戦を大事にする」と話す学生は新規事業や変化の多い環境で活躍しやすいでしょう。
一方で「周囲との信頼関係を大切にする」と答える学生はチームワークが求められる部署で力を発揮できます。
企業は価値観を通じて、学生が配属後にどんな強みを示すかを想像しているのです。
【大切にしている価値観がない】価値観を見つける自己分析の方法
就活で「大切にしている価値観」を聞かれて答えに詰まるのは、自己分析が十分にできていないことが大きな原因です。
価値観は特別なものではなく、これまでの経験や感情を振り返る中で自然と見つかります。
しかし、普段から意識していないと自分では気づきにくく、就活の場で初めて考えて戸惑う人が多いのです。
そのため、経験の棚卸しや感情の整理、他者からの意見や診断ツールの活用といった多角的なアプローチが有効です。
ここでは、価値観を見つけるために取り組める具体的な方法を紹介します。
過去の経験を振り返る
価値観を見つける第一歩は、自分がこれまでに取り組んできた経験を振り返ることです。
部活動やサークル、アルバイト、ゼミ活動など、努力したり達成感を得たりした瞬間を思い出してください。
「なぜその活動を頑張れたのか」「どんなときに充実感を得たのか」を深掘りすることで、自分の行動を支えていた考え方が浮かび上がります。
例えば「仲間と協力して結果を出せたときが嬉しかった」なら、協調性や信頼を重視する価値観が見えてきます。
小さな体験でも十分な手がかりになるため、過去を丁寧に振り返ることが重要です。
感情の動きを手がかりにする
強い感情を伴った体験は、自分の価値観を映し出す鏡のようなものです。
大きな喜びや達成感、悔しさや不安を感じた瞬間を振り返ると、自分が何を大切にしているのかが見えてきます。
例えば「努力が認められて嬉しかった」という体験は「成果を正当に評価されたい」という価値観につながります。
また「仲間に支えられて安心した」という感情は「人との信頼関係を重んじる価値観」として整理できます。
感情に注目して経験を見直すことで、答えを作り込まなくても自然と自分の価値観が形になるのです。
周囲の意見を取り入れる
自己分析は一人で考えるよりも、周囲の人の意見を聞くことで深まります。
友人や家族、アルバイト先の同僚に「自分はどんな人だと思う?」と尋ねると、自分では気づかなかった長所や傾向を知ることができます。
他者の視点から見た自分の特徴を整理することで、「自分が大切にしている考え方」がより明確になります。
一人で悩んで答えが出ないときは、積極的に周囲の意見を取り入れてみましょう。
意外な指摘が価値観発見のきっかけになることも少なくありません。
診断ツールを活用する
自己分析を効率的に進めたいときは、診断ツールを活用するのも効果的です。
質問に答えていく形式のツールや性格診断は、自分の考え方の傾向を整理するきっかけになります。
「自分は人との関わりを大事にしているタイプだ」「挑戦を重視する傾向がある」といった結果が出れば、それを価値観として面接で語れるようになります。
もちろん診断結果がすべてではありませんが、自分を客観的に理解するサポートとして大いに役立ちます。
ツールを補助的に使いながら、自分の経験や感情と組み合わせて整理すると効果的です。
【大切にしている価値観がない】面接での伝え方と注意点
価値観が思い浮かばないまま面接を迎えた場合、そのまま「価値観はありません」と答えてしまうのは危険です。
なぜなら、自己理解が浅い印象を与えてしまい、成長意欲が低いと評価される可能性があるからです。
面接官は立派な言葉を求めているわけではなく、考える姿勢や今後の成長可能性を見ています。
そのため、模索している姿を正直に伝える、代わりに強みや志向性を話すといった工夫が重要です。
ここでは、価値観がない場合に注意すべき伝え方のポイントを解説します。
「価値観がない」と答えるのはNG
面接で「特に大切にしている価値観はありません」と答えてしまうと、主体性や意欲がないと受け取られてしまいます。
面接官は「この学生は自分の行動基準を理解していないのか」「入社してからも受け身なのでは」と感じてしまうのです。
就活での評価は減点方式になりやすいため、曖昧な回答やネガティブな回答は避けるべきです。
正直さは大切ですが、伝え方を工夫しなければ逆効果になります。
NGワードを避け、前向きな工夫を加えて答えることが重要です。
模索している姿勢を伝える
「まだ模索中だが努力している」と表現することで、誠実さと成長意欲を示すことができます。
例えば「価値観を明確にするために自己分析を続けています」と答えれば、自己理解を深めようとする前向きな姿勢が伝わります。
大切なのは、完璧な答えを作ることではなく、自分なりの考えを積み上げていく意欲を表すことです。
面接官も「今は未完成でも、成長していく過程を大切にしている学生だ」と感じ取り、プラスの評価につながります。
志向性や強みに置き換えて話す
価値観が明確に言えない場合でも、自分の志向性や強みを語ることで代替できます。
例えば「人に感謝されるとやりがいを感じる」と表現すれば、それは「貢献を大切にする価値観」と言い換えることが可能です。
また「常に挑戦したい」と話せば、「挑戦心を重んじる価値観」として受け取られます。
このように強みや志向性を価値観に結びつけて語ることで、答えに説得力を持たせることができます。
工夫次第で十分にポジティブにアピールできるのです。
【大切にしている価値観がない】回答例とNG例の紹介
価値観をうまく言葉にできなくても、答え方を工夫すれば好印象につなげられます。
ここでは実際に使える回答例と、避けるべきNG例を紹介します。
例文を参考にしながら、自分の経験や考えに合わせて調整することで、説得力のある答えを準備できます。
価値観を模索中だが努力を伝える回答例
私は現時点で自分の価値観を一言で表すことはできていません。
しかし、これまでの学生生活を振り返り、自分がどんな時にやりがいを感じたのかを整理するようにしています。
その中で「仲間に貢献できたときに嬉しい」と感じる傾向があると気づきました。
今後も社会人経験を通じて、自分の価値観をより明確にしていきたいと考えています。
この回答は「まだ模索中だが、努力を続けている姿勢」を見せられるため好印象です。
面接官は成長の余地を持つ学生を歓迎するため、不完全でも誠実な表現は評価されます。
具体的なエピソードに変換した回答例
私はアルバイトで新人教育を任された際に、自分のサポートで相手が成長していくことに大きな喜びを感じました。
この経験を通じて「人の成長を支えること」を大切にしていると気づきました。
社会に出ても仲間や組織の成長に貢献できる人材でありたいと考えています。
具体的なエピソードを軸にすると、回答に説得力が増し、印象に残りやすくなります。
面接官にとっても「行動の裏にある考え」が理解しやすくなるため効果的です。
価値観がないと断言するNG例文
特に大切にしている価値観はありません。
正直に言って考えたことがないので、答えることができません。
この回答は「主体性がない」「就活に本気ではない」と判断される可能性が高く、避けるべきです。
正直さは大切ですが、そのまま伝えると評価が下がるため注意が必要です。
答えに困った場合でも、模索している姿勢や代替の強みをアピールする工夫をしましょう。
【大切にしている価値観がない】将来に向けた考え方と取り組み
今の段階で明確な価値観を持っていないことを必要以上に不安に感じる必要はありません。
価値観はこれまでの経験だけでなく、社会人生活を通じて自然と形成されていくものだからです。
働く中で壁に直面したり、成果を上げたり、仲間と協力する中で「自分が何を大切にしているか」は徐々に言葉として浮かび上がります。
就活の場では「これから見つけていく」という前向きな姿勢を示すことが何より重要です。
ここでは、価値観がなくても安心できる将来に向けた考え方を3つの視点から解説します。
社会人経験を通じて形成される
多くの人は社会人になってから本当の価値観を見つけていきます。
実際に仕事を通じて得られる成功や失敗、達成感や悔しさの経験が、自分にとって大事な考え方を明確にしてくれるのです。
したがって、就活時点で完璧に価値観を語れなくても、それは自然なことであり弱みにはなりません。
「これから経験を積むことで価値観を磨いていきたい」と前向きに伝える姿勢が大切です。
自己理解の過程そのものが評価される
面接官は「価値観を持っているか」だけでなく「自分と向き合おうとしているか」を見ています。
たとえ模索中であっても、自己分析を進めている姿勢や考えを整理しようと努力している様子は高く評価されます。
未完成であることはマイナスではなく、成長の余地があるとプラスに受け止められることもあります。
「まだ模索中ですが、自己理解を深める努力を続けています」と誠実に伝えれば十分です。
焦らず言語化を積み重ねる
価値観は一度で見つかるものではなく、少しずつ言語化を積み重ねることで明確になっていきます。
日々の出来事を振り返って「なぜ嬉しかったのか」「なぜ悔しかったのか」を考える習慣を持てば、自然と自分の価値観が形になります。
焦って無理に答えを作るのではなく、継続的に振り返りを続けることが重要です。
こうした取り組みを続ければ、自分らしい価値観を自信を持って語れるようになります。
【大切にしている価値観がない】まとめ
就活で大切にしている価値観が思い浮かばないのは、多くの学生に共通する悩みです。
原因を理解し、自己分析や感情の振り返り、周囲の意見や診断ツールを活用することで少しずつ言語化できます。
面接では「模索している姿勢」を伝えることが評価され、無理に答えを作る必要はありません。
社会人経験を通じて価値観は形成されていくため、今は前向きに自己理解を深めようとする姿勢を示すことが大切です。
焦らず、自分のペースで成長していく姿勢を見せることで、面接官に安心感と信頼を与えられるでしょう。
明治大学院卒業後、就活メディア運営|自社メディア「就活市場」「Digmedia」「ベンチャー就活ナビ」などの運営を軸に、年間10万人の就活生の内定獲得をサポート
小玉 彩華
この質問に正解はなく、面接官も模範解答を求めているわけではありません。
大切なのは、考える姿勢や自己理解の深さを見せることです。