皆さんは「インターンシップ」と聞いて、夏に参加するものというイメージが強いかもしれません。
しかし、実は秋にも多くの企業がインターンシップを開催しており、それぞれに特徴やメリットがあります。
「夏と秋、どっちに参加すればいいの?」「そもそも何が違うの?」と疑問に思っている就活生も多いのではないでしょうか。
この記事では、そんな皆さんの疑問を解消するために、夏インターンと秋インターンの違いを徹底比較します。
それぞれの特徴やメリット、どんな人におすすめなのかを詳しく解説するだけでなく、選考を突破するための具体的な準備方法まで網羅しています。
就職活動は情報戦です。
早い段階でインターンシップの全体像を正しく理解し、戦略的に行動することが、納得のいくキャリア選択への第一歩となります。
この記事を読んで、自分に合ったインターンシップを見つけ、最高のスタートダッシュを切りましょう。
目次[目次を全て表示する]
【夏インターンと秋インターンの違い】一目でわかる!夏インターンと秋インターンの違い
「夏インターン」と「秋インターン」、この二つの言葉を耳にする機会が増えてきたと思いますが、具体的に何が違うのかを正確に理解している人は意外と少ないかもしれません。
実は、開催時期が違うだけでなく、その目的やプログラム内容、選考への影響度まで、様々な点で大きく異なっています。
就職活動を有利に進めるためには、これらの違いをしっかりと把握し、自分の目的や状況に合わせてどちらに参加すべきかを見極めることが非常に重要です。
このセクションでは、まず全体像を掴むために、夏インターンと秋インターンの主な違いを「開催時期と期間」「募集対象と参加難易度」「プログラム内容」「選考への影響度」という4つの観点から比較し、それぞれの特徴を分かりやすく解説していきます。
ここを読めば、二つのインターンシップの違いが一目で理解できるはずです。
- 開催時期と期間
- 募集対象と参加難易度
- プログラム内容(企業説明会型 vs 実務体験型)
- 選考への影響度
開催時期と期間
夏インターンと秋インターンの最も分かりやすい違いは、その名の通り「開催時期」です。
夏インターンは、主に大学3年生の夏休み期間にあたる6月頃から募集が始まり、8月から9月にかけて集中的に開催されます。
期間としては、1日で完結する短期のものから、数日間にわたるもの、長いものでは数週間に及ぶプログラムまで多岐にわたります。
これは、学生が長期休暇を利用して参加しやすいように企業側が設定しているためです。
一方、秋インターンは10月から12月頃に開催されるのが一般的です。
この時期は大学の授業があるため、平日の夕方以降や土日、あるいは数日間で完結するような、学業と両立しやすいプログラムが多く見られます。
夏に参加できなかった学生や、夏を経てさらに特定の企業への理解を深めたい学生が参加する傾向にあります。
このように、開催時期と期間の違いは、それぞれのインターンシップの目的やターゲット層を反映していると言えるでしょう。
募集対象と参加難易度
募集対象と参加難易度にも、夏と秋では違いが見られます。
夏インターンは、主に大学3年生や修士1年生を対象としており、多くの学生にとって初めての就職活動イベントとなることが多いです。
そのため、企業側も間口を広く設定し、なるべく多くの学生に自社を知ってもらおうという意図があります。
開催企業数も非常に多いため、選択肢が豊富で、比較的参加しやすいと言えるでしょう。
それに対して秋インターンは、夏インターンを経験し、ある程度業界や企業を絞り込んできた学生が多く参加する傾向にあります。
企業側も、より自社への志望度が高い学生や、優秀な学生との接触を求めています。
そのため、募集人数が夏に比べて少なかったり、選考基準が厳しくなったりすることがあり、参加難易度としては夏よりも高くなるのが一般的です。
本選考を意識した学生が集まるため、周囲のレベルも高く、より緊張感のある環境と言えるでしょう。
プログラム内容(企業説明会型 vs 実務体験型)
プログラム内容にも、夏と秋で明確な傾向の違いがあります。
夏インターンは、業界や企業への理解を深めることを目的とした「企業説明会型」や、数日間のグループワークを通じてビジネスの面白さを体験する「ワークショップ型」が多く見られます。
これは、まだ志望業界が定まっていない学生に対して、広く自社の魅力をアピールしたいという企業の狙いがあるためです。
様々な業界を知るきっかけとしては、非常に有益なプログラムと言えます。
一方、秋インターンでは、より実践的な「実務体験型」のプログラムが増える傾向にあります。
実際に社員が働いている部署に配属され、一定期間、社員に近い形で業務に携わることが多いのが特徴です。
企業側としては、学生のスキルやポテンシャルを実務の中で見極めたいという意図があり、学生にとっては、その企業の働き方や社風を肌で感じられる貴重な機会となります。
より深く企業を知り、自分との相性を確かめたい学生に適した内容と言えるでしょう。
選考への影響度
選考への影響度も、夏と秋のインターンシップを考える上で非常に重要なポイントです。
夏インターンは、企業理解を促す目的が強いため、必ずしも本選考に直結するわけではありません。
しかし、インターンでのパフォーマンスが高く評価された学生に対しては、その後のイベントへの招待や、早期選考の案内が来るケースも少なくありません。
本選考への直接的な影響は限定的かもしれませんが、企業に顔を覚えてもらい、就活を有利に進めるための足がかりにはなり得ます。
対照的に、秋インターンは本選考との関連性が非常に高いのが特徴です。
インターンシップ自体が選考プロセスの一部と位置づけられている「選考直結型」のプログラムが多く、参加者は早期選考に呼ばれたり、本選考の一部が免除されたりといった優遇措置を受けられる可能性が高まります。
企業側も採用を強く意識して開催しているため、学生一人ひとりへの注目度も高く、まさに本選考の前哨戦と言えるでしょう。
【夏インターンと秋インターンの違い】夏インターンの特徴と参加するメリット
夏インターンは、多くの就活生にとってキャリアを考える最初の大きな一歩となります。
大学3年生の夏休みというまとまった時間を活用できるため、多種多様な業界や企業のプログラムに参加しやすいのが最大の特徴です。
この時期のインターンシップは、企業側も「まずは自社や業界のことを知ってもらいたい」というスタンスでいることが多く、就活を始めたばかりの皆さんを温かく迎え入れてくれます。
まだ自分のやりたいことが明確になっていない人や、これから本格的に就活を始めようと考えている人にとって、夏インターンはまさにうってつけの機会です。
ここでは、視野を広げ、就活の基礎体力をつける上で欠かせない、夏インターンならではの具体的なメリットについて詳しく解説していきます。
夏インターンをうまく活用して、最高のスタートダッシュを切りましょう。
- 幅広い業界・企業を知る絶好の機会
- 早期から就活の雰囲気を掴める
- サマーインターン参加者限定のコミュニティやイベントがある
- 夏インターンの経験がガクチカになる
幅広い業界・企業を知る絶好の機会
夏インターンに参加する最大のメリットは、何と言っても幅広い業界や企業を知ることができる点にあります。
夏休み期間中は、金融、メーカー、商社、IT、マスコミなど、あらゆる業界の大手企業からベンチャー企業までが、一斉にインターンシップを開催します。
これは一年の中でも最も開催企業数が多い時期であり、まさに「インターンシップの祭典」とも言えるでしょう。
これまで名前しか知らなかった企業や、全く知らなかったBtoB企業など、様々なプログラムに実際に参加してみることで、世の中にどのような仕事があるのかを肌で感じることができます。
説明会だけでは分からない企業の雰囲気や事業内容の面白さに気づき、自分の興味の幅を大きく広げることが可能です。
まだ志望業界が固まっていない人にとって、自分の可能性を探り、視野を広げるための絶好の機会となることは間違いありません。
早期から就活の雰囲気を掴める
就職活動には、エントリーシート(ES)の作成、Webテスト、グループディスカッション、面接といった独特の選考プロセスが存在します。
これらをぶっつけ本番で迎えるのは、誰しも不安に感じるものです。
夏インターンは、本選考が本格化する前に、これらの選考フローを一通り経験できるという大きなメリットがあります。
インターンの選考に参加すること自体が、就活本番に向けた貴重な予行演習となります。
ESで自分の経験を文章にまとめる練習、Webテストの時間配分に慣れる練習、そして面接で自分の考えを言葉で伝える練習。
これらを早い段階で経験しておくことで、自分の得意なことや苦手なことが明確になり、その後の対策を効率的に進めることができます。
周りの学生がまだ動き出していない時期に就活の雰囲気を掴んでおくことは、大きなアドバンテージとなるでしょう。

夏インターンの選考は、就活本番に向けた絶好の練習機会です。ESの作成や面接などを早期に経験することで、自分の課題が明確になります。選考に通過することだけでなく、一連のプロセスに慣れることを目的に挑戦してみましょう。この経験を通して得た気づきや反省点が、今後の対策を立てる上での大きな財産となります
サマーインターン参加者限定のコミュニティやイベントがある
夏インターンに参加すると、プログラムの内容だけでなく、そこでの出会いという大きな財産を得ることができます。
数日間のグループワークなどを通じて、同じ目標を持つ全国の優秀な学生と深く交流する機会が生まれます。
ここで築いた人脈は、就職活動を進める上での情報交換や、悩みを相談し合える貴重な支えとなるでしょう。
また、企業によっては、インターン参加者限定のコミュニ-ティに招待されたり、特別なイベントや社員との座談会に呼ばれたりすることがあります。
こうした場では、通常の説明会では聞けないような、より踏み込んだ情報を得ることが可能です。
企業との継続的な接点が生まれることで、志望動機を深めたり、自身のキャリアプランをより具体的に考えたりするきっかけにもなります。
これは、ただ情報収集するだけでは得られない、参加者ならではの特権と言えるでしょう。
夏インターンの経験がガクチカになる
エントリーシートや面接で必ずと言っていいほど問われる質問の一つに、「学生時代に力を入れたことは何ですか?(ガクチカ)」があります。
アルバイトやサークル活動、学業など、人によって様々な経験があると思いますが、夏インターンでの経験も非常に強力なガクチカのネタになります。
特に、チームで課題解決に取り組んだグループワークや、実務に近い課題に取り組んだ経験は、社会で求められる能力をアピールする上で格好の材料となります。
インターンでどのような課題に直面し、自分がどう考え、チームにどう貢献したのかを具体的に語ることで、あなたの主体性や協調性、課題解決能力を説得力をもって伝えることができます。
他の学生と差別化できるユニークな経験として、自信を持ってアピールできるエピソードを手に入れられるのは、大きなメリットです.
【夏インターンと秋インターンの違い】秋インターンの特徴と参加するメリット
夏が終わり、大学の授業が再開する10月以降に開催される秋インターン。
この時期のインターンシップは、夏とは少し趣が異なり、より「本選考」を意識したプログラムが多くなります。
夏インターンを経て就活の軸が定まってきた学生や、特定の企業への入社意欲が高い学生が集まるため、参加者のレベルも高く、現場は程よい緊張感に包まれます。
企業側も、採用活動を本格化させる直前のこの時期に、優秀な学生を早期に確保したいという強い意志を持っています。
そのため、プログラム内容はより実践的になり、参加者の評価もシビアに行われます。
しかし、その分、インターンで高い評価を得られれば、早期選考や本選考優遇といった大きなリターンが期待できるのも事実です。
ここでは、そんな本選考直結のチャンスが豊富な、秋インターンの特徴とメリットを詳しく見ていきましょう。
- より実践的で専門的なプログラムが多い
- 早期選考や本選考優遇に繋がりやすい
- 参加学生のレベルが高く、刺激を受けられる
- 企業側の採用意欲が高い
より実践的で専門的なプログラムが多い
秋インターンの最大の特徴は、プログラム内容の専門性と実践性の高さにあります。
夏インターンが業界や企業理解を深める入門編だとすれば、秋インターンは応用編と位置づけられるでしょう。
多くの企業で、実際に社員が取り組んでいるようなリアルな課題をテーマにしたグループワークや、特定の部署に配属されて社員と一緒に業務を行う実務型のプログラムが用意されています。
例えば、コンサルティングファームであれば実際のケーススタディ、メーカーであれば新商品の企画立案など、より事業の根幹に近いテーマに取り組む機会が増えます。
これにより、学生は企業のビジネスモデルや仕事の進め方を深く理解できるだけでなく、自分がその仕事に対して本当に適性があるのか、やりがいを感じられるのかを見極めることができます。
表面的な理解に留まらない、リアルな職業体験ができるのは秋インターンの大きな魅力です。
早期選考や本選考優遇に繋がりやすい
秋インターンに参加する学生にとって、最も大きなメリットと言えるのが、早期選考や本選考での優遇措置を受けやすいという点です。
採用広報活動が本格化する直前の時期であるため、企業は秋インターンを優秀な学生の「青田買い」の場として捉えています。
インターン期間中のパフォーマンスや意欲を注意深く観察し、ポテンシャルの高い学生には積極的にアプローチをかけてきます。
具体的には、インターン参加者限定の早期選考ルートへの案内、本選考のエントリーシートや一次面接の免除といった優遇が代表的です。
中には、インターンシップの最終日に、その場で内々定が出るケースも存在します。
他の学生よりも一足早く選考プロセスを進められることは、精神的な余裕にも繋がります。
志望度の高い企業がある学生にとって、秋インターンは内定への最短ルートとなり得る、非常に価値の高い機会なのです。

秋インターンは、早期内定に繋がる可能性を秘めた重要な機会です。企業側も学生を評価していることを意識し、主体的にプログラムに参加しましょう。自分の強みや意欲をアピールすることで、選考優遇のチャンスが広がります。志望度の高い企業のインターンには積極的に応募し、内定への道を切り拓いてください。
参加学生のレベルが高く、刺激を受けられる
秋インターンには、夏インターンを経験し、自分のキャリアについて真剣に考えてきた学生が多く集まります。
彼らはすでに一定の業界知識や自己分析を終えており、明確な目的意識を持って参加しています。
そのため、グループディスカッションなどでの議論のレベルは非常に高く、自分一人では気づかなかったような視点や斬新なアイデアに触れることができます。
レベルの高い仲間と切磋琢磨する環境に身を置くことで、自分の現在の立ち位置や、本選考までに補うべき課題が明確になります。
優秀な仲間から受ける刺激は、「自分ももっと頑張らなければ」というモチベーションの向上にも繋がるでしょう。
また、ここで出会った仲間は、その後の就職活動においても、情報交換をしたり、互いに励まし合ったりできる心強い存在となります。
自身の成長を加速させる上で、これ以上ない環境と言えるでしょう。
企業側の採用意欲が高い
秋インターンを実施する企業側の熱量も、夏とは大きく異なります。
夏が「広報」活動の一環であるとすれば、秋は明確に「採用」活動の一環として位置づけられています。
採用担当者や現場の社員は、単に自社の魅力を伝えるだけでなく、「将来一緒に働きたい仲間」を見つけるという真剣な眼差しで学生一人ひとりを評価しています。
そのため、学生からの質問に対する回答もより具体的で踏み込んだものになりやすく、企業理解を深める上で非常に有益です。
また、社員との座談会などの交流機会も多く設けられ、学生の人柄やポテンシャルを多角的に見ようとしてくれます。
企業側の採用意欲が高いということは、それだけ学生にとっても自分をアピールするチャンスが多いということです。
自分の熱意や能力を正当に評価してもらいたいと考える学生にとって、秋インターンは絶好の舞台となるでしょう。

秋インターンでは、企業が採用を意識して皆さんを見ています。受け身で参加するのではなく、自分の強みや入社意欲を積極的にアピールしましょう。具体的な質問を用意したり、社員の方との交流会で主体的に発言したりすることで、熱意が伝わりやすくなります。このチャンスを活かし、自分を最大限に売り込んでください。
【夏インターンと秋インターンの違い】結局、夏と秋どっちのインターンに参加すべき?
ここまで夏インターンと秋インターンの違いや、それぞれのメリットについて解説してきました。
幅広い業界を知るのに適した夏と、本選考に直結しやすい秋。
それぞれの魅力が分かった一方で、「じゃあ、結局自分はどっちに参加すればいいの?」と悩んでしまった27卒の皆さんもいるかもしれませんね。
結論から言うと、どちらか一方だけが正解ということはありません。
大切なのは、自分の現在の就職活動の進捗状況や目的に合わせて、戦略的にインターンシップを選択することです。
このセクションでは、「まだ志望業界が明確でない人」「志望業界がある程度定まっている人」といった具体的な状況別に、どちらのインターンシップに参加するのがおすすめなのかを、理由とともに分かりやすくアドバイスしていきます。
自分の状況と照らし合わせながら、最適な選択を見つけてください。
- まだ志望業界が明確でないなら「夏インターン」
- 志望業界がある程度定まっているなら「秋インターン」
- 夏インターンの経験を活かして、さらに深掘りしたなら「秋インターン」
- 部活や留学で夏に参加できなかったなら「秋インターン」
まだ志望業界が明確でないなら「夏インターン」
もしあなたが「まだ将来やりたいことが分からない」「どんな業界や仕事があるのか、これから知りたい」という段階にいるのであれば、迷わず「夏インターン」に積極的に参加することをおすすめします。
夏インターンは、一年で最も多くの企業がプログラムを開催する時期であり、様々な業界の雰囲気を一度に知ることができる貴重な機会だからです。
まずは食わず嫌いをせず、少しでも興味を持った企業のインターンに複数参加してみましょう。
金融、メーカー、IT、人材など、全く異なる業界のプログラムを体験することで、それぞれの業界のビジネスモデルや働き方の違いが明確になり、自分が何に興味を感じるのか、どんな働き方をしたいのかという「就活の軸」を見つけるヒントが得られます。
秋以降、より深く企業研究を進めていく上での土台を作るという意味でも、夏インターンで視野を広げておくことは非常に重要です。
志望業界がある程度定まっているなら「秋インターン」
もしあなたが、自己分析や夏の活動を通して「この業界で働きたい」「こういう仕事に挑戦してみたい」という方向性がある程度定まっているのであれば、「秋インターン」が次のステップとして最適です。
秋インターンは、より実践的で専門的なプログラムが多く、志望業界や企業への理解を格段に深めることができるからです。
例えば、「IT業界に興味がある」というレベルであれば、秋にはSIer、Webサービス、ソフトウェア開発など、より細分化された分野の企業のインターンに参加してみましょう。
実際の業務に近い課題に取り組むことで、その仕事の面白さや難しさ、求められるスキルなどを具体的に知ることができます。
また、秋インターンは本選考に繋がりやすいため、志望度の高い企業のプログラムに参加し、高いパフォーマンスを発揮できれば、早期内定のチャンスを掴むことも夢ではありません。
夏インターンの経験を活かして、さらに深掘りしたい人
夏インターンにいくつか参加し、「この業界、面白いかもしれない」と感じたものの、まだ確信が持てずにいる人もいるでしょう。
そんなあなたは、夏インターンでの経験を活かして、秋インターンでさらに理解を深掘りするのがおすすめです。
例えば、夏にA社のインターンに参加してメーカーの仕事に興味を持ったなら、秋には競合であるB社や、同じ業界でも異なる製品を扱うC社のインターンに参加してみましょう。
複数の企業を比較検討することで、各社の社風の違いや強み・弱みが浮き彫りになり、なぜ自分がその業界、その企業で働きたいのかという志望動機をより明確に、そして説得力のあるものにすることができます。
夏の経験という「点」を、秋の経験と結びつけて「線」にし、さらに本選考で「面」として語れるように、ステップアップを目指しましょう。
部活や留学で夏に参加できなかった人
部活動の大会や、留学、資格試験の勉強などで、夏休み期間中にインターンシップに参加できなかったという人もいるかもしれません。
周りの友人が夏インターンの話をしているのを聞いて、焦りを感じている人もいるのではないでしょうか。
しかし、全く心配する必要はありません。
そんなあなたにとって、秋インターンは就職活動の本格的なスタートを切る絶好の機会です。
むしろ、夏に参加できなかった分、部活動や留学といった他では得られない貴重な経験を積んでいるはずです。
その経験を自分の強みとして整理し、なぜインターンに参加したいのかという目的意識を明確にした上で、秋インターンの選考に臨みましょう。
秋インターンは参加学生のレベルが高い傾向にありますが、しっかりと準備すれば十分にチャンスはあります。
周りと比べるのではなく、自分のペースで、着実に一歩を踏み出していくことが大切です。
【夏インターンと秋インターンの違い】夏・秋インターンの選考を突破するために今からやるべきこと
夏インターンや秋インターンが、就職活動において非常に有益な機会であることはお分かりいただけたと思います。
しかし、これらの人気のインターンシップに参加するためには、エントリーシート(ES)やWebテスト、面接といった「選考」を突破しなければなりません。
特に有名企業や人気企業のインターンは倍率が高く、付け焼き刃の対策ではなかなか通過できないのが現実です。
「じゃあ、具体的にいつから、何を準備すればいいの?」と不安に思った皆さんもご安心ください。
インターンの選考は、本選考に比べればまだ準備期間が十分にあります。
今から計画的に対策を始めることで、自信を持って選考に臨むことができます。
このセクションでは、インターン選考を突破するために、今すぐ始めるべき5つの具体的なアクションを分かりやすく解説していきます。
- 自己分析で「強み」と「就活の軸」を言語化する
- 業界・企業研究で参加したいインターンをリストアップする
- エントリーシート(ES)の頻出質問への回答を準備する
- Webテスト・SPIの対策を始める
- 面接やグループディスカッションの練習をする
自己分析で「強み」と「就活の軸」を言語化する
インターン選考対策の全ての土台となるのが「自己分析」です。
なぜなら、ESや面接で問われる「自己PR」や「志望動機」は、自分自身を深く理解していなければ、説得力のある回答ができないからです。
まずは、これまでの人生を振り返り、自分がどんな時にやりがいを感じたのか、何に熱中してきたのかを書き出してみましょう。
そこから、自分の「強み」や「価値観」を洗い出し、「なぜそのインターンに参加したいのか」「インターンで何を学び、どう活かしたいのか」という問いに答えられるように準備します。
さらに、企業選びの基準となる「就活の軸」を明確にすることも重要です。
例えば「多くの人と関わりながら社会に貢献したい」「若いうちから裁量権のある仕事がしたい」など、自分なりの軸を言語化しておくことで、企業選びに一貫性が生まれ、志望動機にも深みが増します。

自己分析は就活の羅針盤です。まずは自分の過去の経験を書き出し、何にやりがいを感じたか考えてみましょう。そこから見えてくる自分の「強み」や「就活の軸」が、今後の企業選びや面接でのアピールに繋がります。面倒がらずに、自分と向き合う時間を作ることが、納得のいく就活への第一歩です。
業界・企業研究で参加したいインターンをリストアップする
自己分析で自分の興味や軸が見えてきたら、次は「業界・企業研究」に移ります。
世の中にどのような業界があり、それぞれの業界にどんな企業が存在するのかを広く知ることから始めましょう。
就活情報サイトや企業のホームページ、業界地図などを活用して、まずは情報収集を行います。
そして、自分の就活の軸と照らし合わせながら、興味を持った企業のインターンシップ情報を探し、リストアップしていきましょう。
この時、企業の規模や知名度だけで判断するのではなく、プログラム内容や企業の理念、事業の将来性など、多角的な視点で比較検討することが大切です。
リストアップする際には、応募の締め切り日や選考フローも忘れずにメモしておき、スケジュール管理を徹底しましょう。
計画的に応募を進めることが、多くのチャンスを掴むための鍵となります。

自己分析で軸が見えたら、すぐに行動に移しましょう。まずは少しでも興味を持った業界や企業を調べることから始めてみてください。視野を広く持つことで、これまで知らなかった優良企業に出会えるチャンスが広がります。スケジュール管理をしっかり行い、一つでも多くの機会を掴み取りましょう。
エントリーシート(ES)の頻出質問への回答を準備する
インターン選考の最初の関門となるのが、エントリーシート(ES)です。
ESで企業が知りたいのは、あなたがどんな人間で、なぜ自社のインターンに興味を持ったのか、という点に尽きます。
特に「自己PR」と「学生時代に力を入れたこと(ガクチカ)」、そして「インターンの志望動機」は、ほとんどの企業で問われる頻出質問です。
これらの質問に対して、いきなり書き始めるのではなく、まずは伝えたい要点を箇条書きで整理することから始めましょう。
そして、具体的なエピソードを交えながら、PREP法(結論→理由→具体例→結論)を意識して文章を構成すると、論理的で分かりやすい文章になります。
自己分析で見つけた自分の強みや価値観と、企業研究で得た情報を結びつけて、あなただけのオリジナルな回答を作成しましょう。
一度書いたものは、大学のキャリアセンターの職員や先輩に見てもらい、客観的なフィードバックをもらうことも非常に有効です。

ESは就活の第一印象を決める重要な書類です。頻出質問である「自己PR」や「ガクチカ」は、早めに準備を始めましょう。自分の言葉で、具体的なエピソードを交えて書くことが大切です。一人で悩まず、キャリアセンターや先輩に積極的に相談し、内容をブラッシュアップしていきましょう。
Webテスト・SPIの対策を始める
多くの企業のインターン選考では、ESと同時に、あるいはその直後にWebテストやSPIといった適性検査が課されます。
このテストは、応募者の基礎的な学力や性格を測るもので、多くの企業が足切りの基準として用いています。
つまり、どんなに素晴らしいESを書いても、このテストで基準点に達しなければ、次のステップに進むことはできません。
Webテストは、問題自体は中学・高校レベルのものが多いですが、問題数が多く、一問あたりにかけられる時間が非常に短いのが特徴です。
そのため、事前の対策が結果を大きく左右します。
まずは市販の対策本を一冊購入し、どのような問題形式があるのかを把握しましょう。
そして、繰り返し問題を解いて出題パターンに慣れ、スピーディーかつ正確に解答する練習を積むことが重要です。
苦手分野を重点的に復習し、本番で焦らないように万全の準備を整えましょう。

Webテストは、一夜漬けが通用しない選考です。ES対策と並行して、できるだけ早くから準備を始めましょう。まずは一冊の対策本を繰り返し解き、苦手分野をなくすことが大切です。計画的に学習を進め、自信を持って本番に臨めるようにしてください。
面接やグループディスカッションの練習をする
書類選考やWebテストを突破すると、いよいよ面接やグループディスカッション(GD)といった、コミュニケーション能力が問われる選考に進みます。
これらは、ESに書かれた内容が本物であるかを確認したり、チームの中でどのような役割を果たす人材なのかを見極めたりする場です。
面接対策としては、ESに書いた内容を自分の言葉で深掘りして話せるように準備しておくことが基本です。
なぜそう考えたのか、その経験から何を学んだのかを、具体的なエピソードを交えて生き生きと語れるように練習しましょう。
GDでは、自分の意見を主張するだけでなく、他の人の意見を傾聴し、議論を建設的に進める姿勢が評価されます。
これらのスキルは、一朝一夕で身につくものではありません。
大学のキャリアセンターが主催するセミナーに参加したり、友人と集まって模擬面接や模擬GDを行ったりするなど、実践的な練習を重ねることが合格への近道です。

面接やGDは、頭で考えるだけでなく、実際に声に出して練習することが何よりも大切です。最初はうまく話せなくても構いません。友人やキャリアセンターを頼り、客観的なフィードバックをもらいましょう。場数を踏むことで自信がつき、本番でも落ち着いて自分らしさを発揮できるようになります。
【夏インターンと秋インターンの違い】よくある質問
結論から言うと、夏インターンの選考に落ちてしまっても、同じ企業の秋インターンに再応募することは、多くの場合可能です。企業側も、夏と秋では学生に求めるものや評価の観点が異なる場合があり、一度の不合格が永続的な評価に繋がるわけではありません。むしろ、再応募してくる学生に対して「それだけ自社への志望度が高い」と好意的に受け取ってくれる企業も少なくありません。大切なのは、なぜ夏インターンの選考に落ちてしまったのかを自分なりに分析し、その反省を活かして秋の選考に臨むことです。自己分析が浅かったのか、企業研究が足りなかったのか、面接での受け答えに課題があったのか。弱点を克服し、成長した姿を見せることができれば、秋での合格の可能性は十分にあります。諦めずに再チャレンジするその姿勢こそが、あなたの熱意を伝える最も効果的なアピールになるでしょう。
志望度が非常に高い企業であれば、夏と秋の両方のインターンに参加することは、本選考において有利に働く可能性があります。夏と秋で異なるプログラムに参加することで、多角的に企業理解を深めることができますし、何よりもその企業で働きたいという強い熱意を採用担当者に示すことができるからです。社員の方に顔を覚えてもらえるというメリットもあるでしょう。ただし、やみくもに同じ企業のインターンにばかり参加するのは得策とは言えません。 就職活動の初期段階においては、できるだけ多くの企業を見て、自分の視野を広げることも非常に重要です。特定の企業に固執するあまり、他の素晴らしい企業と出会うチャンスを逃してしまうのはもったいないことです。基本的には、夏は幅広い企業を見て、秋はそこから絞り込んだ数社のインターンに参加するという戦略がおすすめです。
近年、インターンシップはオンライン形式と対面形式の両方で開催されることが一般的になりました。どちらに参加すべきかは、それぞれのメリット・デメリットを理解した上で、自分の目的や状況に合わせて選ぶのが良いでしょう。オンラインインターンのメリットは、場所を選ばずに全国どこからでも気軽に参加できる点です。交通費や移動時間がかからないため、複数の企業のインターンを効率的に掛け持ちすることも可能です。一方、デメリットとしては、企業の雰囲気や社員の人柄が伝わりにくい点が挙げられます。対面インターンのメリットは、なんと言っても実際にオフィスに足を運ぶことで、その企業のリアルな社風や働く環境を肌で感じられることです。社員や他の参加学生との偶発的なコミュニケーションが生まれやすいのも魅力です。デメリットは、移動の手間や費用がかかる点でしょう。企業の雰囲気を知りたいなら対面、効率的に情報を集めたいならオンライン、というように使い分けるのが賢い選択です。
まとめ
今回は、夏インターンと秋インターンの違いをテーマに、それぞれの特徴やメリット、そして就活生の皆さんが今から何をすべきかについて詳しく解説してきました。
改めてポイントを整理すると、夏インターンは「視野を広げる」ための絶好の機会です。
多種多様な業界のプログラムに参加することで、自分の興味や関心の方向性を見定め、就職活動の土台を築くことができます。
一方、秋インターンは「理解を深める」ための実践の場です。
ある程度志望業界が固まった上で参加することで、よりリアルな仕事内容に触れ、本選考に直結するチャンスを掴むことが可能です。
どちらが良い・悪いというわけではなく、自分の就活のフェーズに合わせて戦略的に活用することが何よりも重要です。
この記事を参考に、まずは自己分析や業界研究といった第一歩を踏み出してみてください。
計画的に準備を進め、自分に合ったインターンシップに参加することができれば、きっとあなたの就職活動は大きく前進するはずです。
皆さんの挑戦を心から応援しています。
明治大学院卒業後、就活メディア運営|自社メディア「就活市場」「Digmedia」「ベンチャー就活ナビ」などの運営を軸に、年間10万人の就活生の内定獲得をサポート
柴田貴司
(就活市場監修者/新卒リクルーティング本部幹部)
柴田貴司
(就活市場監修者)
夏インターンは、自分の知らない業界や企業の魅力に気づける貴重な機会です。まだ志望業界が決まっていない人も、積極的に様々なインターンに参加してみましょう。実際の業務や社員の方との交流を通して、自分の興味や適性を見つける大きなヒントが得られます。この経験は、後の企業選びの軸を明確にする上で必ず役立ちます