就職活動の中で多くの学生がつまずきやすい質問のひとつに、学生時代に力を注いだことは何ですか?というものがあります。
エントリーシート(ES)や履歴書だけでなく、面接でも頻繁に問われるこのテーマは、自己分析や経験の整理が不十分だと、なかなかうまく答えることができません。
特別なことをしていないから書けることがない、他の学生と比べて自信が持てないと感じている方も少なくないかもしれません。
しかし、学生時代に頑張ったことは、決して目立つ成果や華やかな活動である必要はありません。
日々の小さな努力や工夫の積み重ねも、立派な経験として評価されます。
この記事では、学生時代に力を注いだことの基本的な意味や意図、自己PRとの違い、そして企業がこの質問を通じて見ているポイントについて解説します。
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【学生時代に力を注いだこと】学生時代に力を注いだこととは
学生時代に力を注いだこと(通称:ガクチカ)とは、学生生活の中で特に熱心に取り組んだ経験や活動のことを指します。
サークルやアルバイト、ゼミ、ボランティア活動、学外プロジェクトなど、ジャンルは問いません。
企業側はこの質問を通じて、学生がどのように物事に取り組むのか、課題に直面したときにどう行動するのか、といった人となりや行動特性を知ろうとしています。
ここで重要なのは、ただ活動の内容を紹介するだけではなく、その中でどのような工夫や努力をしたのか、何を学んだのかまで丁寧に伝えることです。
たとえば、アルバイト先で売上向上のためにチームで施策を考え実行した経験や、サークル活動での組織運営に取り組んだ経験なども、十分にアピール材料となります。
企業は、成果そのものよりも、そこに至る過程に注目しています。
主にESや履歴書で聞かれる
学生時代に力を注いだことは、就職活動におけるエントリーシート(ES)や履歴書において、定番とも言える設問のひとつです。
どの企業にも共通して聞かれる項目であるため、時間をかけてしっかり準備しておくことが大切です。
多くの場合、この欄に記載した内容は、後の面接でも掘り下げられ、質問のベースとなります。
つまり、ESでの回答は、単なる通過点ではなく、選考全体の土台とも言えるものです。
そのため、どんなエピソードを選ぶか、どう構成して書くかが、その後の面接の流れにも大きく影響してきます。
曖昧な表現や一貫性のない内容になってしまうと、面接時に突っ込まれて困ってしまうことも少なくありません。
ポイントは、自分がどう考えて行動したかを軸に、エピソードを論理的に伝えることです。

たとえば、課題に直面したときの判断や、周囲と連携する中での工夫、結果に対する振り返りなどを盛り込むと、説得力のある内容になります。こうした準備が、面接での自信にもつながります。
自己PRとの違い
就活では自己PRと学生時代に力を注いだことがセットで問われることが多く、混同してしまう学生も少なくありません。
しかし、この2つには明確な違いがあります。
それは、自己PRがあなたの強みそのものをアピールする場であるのに対し、学生時代に力を注いだことは経験やエピソードに焦点を当てた質問だという点です。
自己PRでは、自分の性格や能力、長所を言語化し、それを裏付ける具体例としてエピソードを使います。
一方で、ガクチカは、経験や行動の中に自然とにじみ出る強みや価値観を通じて、結果的に人物像を伝えるものです。
たとえば、粘り強さが強みですと述べるのが自己PRであるのに対し、文化祭の企画運営で直前に起きたトラブルを乗り越えた経験を語るのが学生時代に力を注いだことです。
その中で粘り強さが発揮されたと評価される、という形になります。

この違いを理解しておくことで、それぞれの設問に対して的確な答えを用意できるようになります。両者は似て非なるものであり、それぞれにふさわしい構成やエピソードを準備しておくことが、選考突破のカギとなります。
【学生時代に力を注いだこと】魅力的にアピールするための作り方
魅力的にアピールするには以下の4ステップが重要です。
- 学生時代を振り返ってエピソードの候補を探す
- 企業が求める人物像に刺さるエピソードを選ぶ
- PREP法に沿った構成で回答を組み立てる
- 第三者に添削してもらって完成させる
就活を始めたての就活生で、魅力的なエピソードが作成できず困っている人は多いでしょう。
本章では文章がうまく作成できない人向けに、魅力を効果的に伝える方法を解説します。
ステップ1. 学生時代を振り返ってエピソードの候補を探す
まずは、学生時代を振り返ってエピソードの候補を探しましょう。
自分の経験を棚卸しすることで、志望企業の求める人物像にマッチしたエピソードが見つかるからです。
たとえば、学業や部活動、アルバイトなどの経験を思い出してください。
それらの中から「困難を乗り越えた経験」「目標が達成できた瞬間」などを書き出しましょう。
文章の方向性が決まり、作成しやすくなります。
漠然とエピソード探しを始めてしまうと、ゴールが見つけられず時間がかかってしまいます。
また、いきなり文章を作ろうとすると、何から書き始めたらいいかわからず混乱するでしょう。
そのため、小さいステップから始めてください。
いきなり100点を目指すのではなく10点を積み重ねていくことで、魅力的な文章が効率よく完成します。
- 「居酒屋のアルバイトで新人教育を担当した」
- 「テニス部の主将としてメンバー間の対立を仲裁した」
- 「ゼミの研究発表で資料作りからプレゼンまでを担当した」
- 「インターンシップに参加し、無理かと思われた目標をギリギリで達成した」
- 「地域の清掃ボランティアに参加して、地元が抱える課題を目の当たりにした」
ステップ2. 企業が求める人物像に刺さるエピソードを選ぶ
ステップ1で列挙したエピソードの中から、企業が求める人物像に刺さるエピソードを選びましょう。
企業は選考を通じてエントリーしてきた就活生が、自社の価値観にマッチしているかに注目しているからです。
企業は誰でもいいから採用したいわけではありません。
経営方針や企業文化などをきちんと理解し、売上に貢献してくれる人材を求めています。
そのため、企業が求める人物像を研究し、マッチしたエピソードを記載することが重要です。
学生時代に輝かしい成績を収めることは素晴らしいことです。
しかし、就活では必ずプラスに働くとは限りません。
採用計画から外れた強みや経験であった場合、高評価を得るのは困難です。
企業がほしいと思う人物像を研究するには、企業説明会やインターンシップ、公式ホームページなどが有効です。
とくに公式ホームページでは専用ページが設けられ、詳しく解説されている場合があります。
- 「柔軟性が必要なら、トラブルに対応した話が合うだろう」
- 「チームワークを強調するために部活動の話が向いているな」
- 「チャレンジ精神が評価されるから、サークルを設立した話をしよう」
ステップ3. PREP法に沿った構成で回答を組み立てる
エピソードが絞れたら、PREP法に沿った構成で回答を組み立てましょう。
論理立てて作成することで、自分の主張がうまく面接官に伝わるからです。
PREP法とはPoint(結論)、Reason(理由)、Example(具体例)、Point(再結論)の略称です。
上記の順番で文章を展開することで、自分の意見を明確に相手に伝えられます。
就活では、自分の魅力を伝えたい気持ちが先行し、文章構成がおろそかになる場合があります。
PREP法の使い方がわからない就活生は、AIの力を借りましょう。
AIにPREP法を活用した文章を指示することで、どういった文章がPREP法なのか理解しやすくなります。
私が学生時代に力を入れたことはインターンシップです。(結論)
インターンシップに参加することで、貴社の事業内容を深く理解できると考えたからです。(理由)
私は営業に配属され、新規顧客の獲得に挑戦しました。
当初は商品の魅力がうまく説明できず、契約が取れない期間がありました。
そこで、先輩社員の方に相談し、練習に付き合っていただきました。
その結果、インターン開始から1か月後にようやく新規契約を獲得しました。(具体例)
インターンシップを経験し、事前準備の重要性を学びました。(再結論)
ステップ4. 第三者に添削してもらって完成させる
完成したエピソードは、第三者に添削してもらいましょう。
自分では気づかない誤字脱字や不自然な表現、論理の飛躍などを発見してもらえるからです。
ESに記載する内容や面接で話す中身は、自分ではきちんと理解できています。
しかし、ほとんどの場合で初対面の面接官は、あなたのことを知りません。
そのため、誰が読んでも理解できる文章にする必要があります。
自分では完成度の高いものができたと考えていても、第三者に読んでもらうことで、正しく理解してもらえるかチェックしましょう。
自分の魅力は面接官に伝わって初めて効果があります。
第三者にチェックしてもらうには時間と手間がかかりますが、惜しまずに対応することをおすすめします。
とくに、大学のキャリアセンターや就職エージェントが有効です。
就活のプロ目線から効果的なアドバイスがもらえます。
添削前 | 添削後 |
私は日々KPIを意識してアルバイトに励みました | 私は日々、目標達成に必要な行動を意識し、アルバイトに励みました |
私は新人教育にアサインされました | 私は新人教育に任命されました |
マニュアル作成にあたって店長のコンセンサスを得ました | マニュアル作成にあたって店長の合意を得ました |
専門用語や略語は、共通認識がないとかえって伝わらないため注意してください。
【学生時代に力を注いだこと】書く際のポイント
学生時代に力を注いだことを書く際は、ただ思い出を綴るだけでは十分とは言えません。
限られた文字数の中で、読み手に伝わるように整理し、自分の強みや価値観が自然と伝わる構成にすることが求められます。
特に意識したいのは、結論から述べる、なぜその取り組みを行ったのかを明確にする、できるだけ具体的に書くといったポイントです。
これらを押さえることで、伝えたい内容がスムーズに相手に届き、印象に残りやすくなります。
企業の採用担当者は、数多くのエントリーシートや履歴書に目を通しているため、読みやすく、内容が明確であることが非常に重要です。
自分の魅力を最大限に伝えるためにも、伝え方の工夫が欠かせません。
この章では、文章を構成する上で意識すべき3つのポイントを解説していきます。
結論ファーストで書く
エントリーシートや面接では、最初の数行で印象が大きく左右されます。
だからこそ、学生時代に力を注いだことを伝える際には、まず最初に結論から述べることが大切です。
いわゆる結論ファーストで始めることで、読み手が話の全体像をつかみやすくなり、その後の説明もスムーズに理解してもらえます。
たとえば、私は大学のサークル活動で、新入生勧誘イベントの企画運営に力を注ぎましたといったように、一文で何をしていたかを伝えるところから始めましょう。
その後に、どのような課題に直面し、どのような工夫や努力をしたのか、そしてどんな成果や学びがあったのかを順を追って説明します。
この構成を意識することで、論理的な文章構成になり、内容に説得力が増します。

面接で話す際も話の筋道が明確になるため、緊張していても自信を持って伝えることができるでしょう。読み手・聞き手の立場に立って、最初に何が重要かを意識して書くことが、効果的な自己表現につながります。
なぜ力を入れたのかを伝える
エピソードを語る上で見落とされがちなのが、なぜその活動に力を入れたのかという動機の部分です。
これは、その人がどんな価値観を持ち、何を大切にして行動しているかを企業が知るための重要な手がかりになります。
つまり、行動の背景がわかることで、人物像に深みが出るのです。
たとえば、自分が人見知りを克服したかったから、あえて接客業のアルバイトに挑戦したといった動機があれば、それだけで主体性や成長意欲が伝わります。
このような理由を丁寧に伝えることで、単なる経験の羅列ではなく、この人は自分の意思で考えて行動できる人なんだと、ポジティブに受け取ってもらえる可能性が高まります。

応募する企業の理念や事業内容と自分の価値観が合っていると示せれば、マッチ度の高い人材として評価されやすくなります。だからこそ、行動のきっかけや思いをしっかり言語化しておくことが、選考の通過率を高めるポイントとなります。
数字を交えてできるだけ具体的に書く
具体的に書くことは、どんなエピソードでも説得力を高めるうえで欠かせない要素です。
特に、どのくらいの規模で、何人で、どれくらいの成果があったかといった数字を交えることで、読み手にイメージを持ってもらいやすくなります。
たとえば、イベントを開催しましたという表現よりも、100人規模のイベントを企画し、参加者満足度アンケートで90%の高評価を得たと書くことで、行動の成果やインパクトがより伝わります。
また、数字を入れることで自分の貢献度や努力の大きさが明確になり、信頼感も高まります。
さらに、そこで得た学びを就職後にどう活かしたいかまで言及できると、未来志向のアピールになります。

たとえば、課題解決に取り組んだ経験を、御社の営業職でも活かしていきたいといった形で結びつけることで、企業側にとっても採用するメリットがイメージしやすくなるでしょう。
【学生時代に力を注いだこと】どんな経験を書いたらいい?
学生時代に力を注いだことを作成するにあたって、おすすめの経験は以下の3つです。
- 一生懸命取り組んだ経験
- 強みや人柄などがわかる経験
- 結果までの過程を伝えることができる経験
就活は、アピールできる要素が多いため、書くべき内容に迷いやすい傾向があります。
自分が書きたいと思える経験がないと文章が作成できず、困っている就活生は多いでしょう。
本章では、経験選びに苦労している人向けにおすすめの経験を解説します。
エピソード選びのポイントと例文をセットで紹介するので参考にしてください。
一生懸命取り組んだ経験
一生懸命取り組んだ経験は、目標達成のためにどれだけの情熱と努力を注ぎ込んだかを示せます。
面接官は、結果の大小よりもプロセスに注目しているためエピソード選びが比較的容易です。
一生懸命取り組んだかどうかは主観で問題ありません。
アピールする際に自分がどれだけ頑張ってきたのか伝えることでフォローできます。
また、一生懸命取り組んだ経験を述べる際は、以下のポイントを意識してください。
- 当事者意識
- 費やした時間と労力
- 困難に直面したエピソード
指示されて取り組んだ経験よりも主体的に取り組んだ経験の方が、強い思いが伝えられます。
さらに、費やした時間や困難に直面したエピソードは、文章全体に具体性が生まれます。
面接官は、現場を見ていたわけではないため、当時の様子を想像する必要があります。
そこで、わかりやすい説明を加えることで、あなたの魅力が伝わりやすくなるでしょう。
- 「簿記1級の資格を取得するために半年間毎日3時間勉強しました」
- 「地域のボランティア活動に参加し、子供達の学習支援に注力しました」
- 「居酒屋のアルバイトではバイトリーダーに立候補し、同僚をまとめました」
強みや人柄などがわかる経験
強みや人柄などがわかる経験も効果的です。
「学生時代に力を入れたことは何ですか?」といった質問には、あなたのことを知りたいといった背景があります。
どんな人間なのか把握できないと採用の可否を判断できません。
そこで、質問を通してあなたの人間性を見極めています。
もし、論理的思考力が仕事で必要になる場合、事前に確かめておかないと採用のミスマッチが発生するでしょう。
もちろん、入社後に成長することで、条件を満たす可能性があります。
しかし、選考の段階では不確定要素となり、採用にリスクが生まれるでしょう。
そのため、面接官は選考から自社が求める人物であるか、判断する必要があります。
企業の公式ホームページを閲覧したり、企業説明会に参加したりして、志望企業が求める人物像を把握しましょう。
面接官が「自社が求める人物と合致している」と評価されることで、内定獲得に近づきます。
自分の強みを曲げる必要はありませんが、志望企業とつながる部分をアピールしてください。
企業が求める人物像 | エピソード例 |
失敗を恐れない | カフェで季節を意識した新メニューを店長に提案した |
コミュニケーション能力が高い | ホームステイ経験があり、誰とでも仲良くなれます |
結果までの過程を伝えることができる経験
選考で高評価を得るには、結果までの過程が伝えられる経験を選択しましょう。
面接官は、結果とプロセスの両方に興味があるからです。
就活生の中には「結果が大切」と考える人がいるでしょう。
確かに結果は大切です。
しかし、プロセスが欠けてしまうと、中途半端な印象を面接官に与えてしまいます。
たとえば「新入部員の数を前年比で10%アップさせることに成功しました」と伝えたと仮定します。
10%アップさせたことは評価できますが、部員を増やすために取った工夫が欠けており、再現性がない文章と評価されます。
面接官は入社後に活躍してくれる人材を採用したいからです。
入社後も貢献する意思があることを示すためにも、プロセスも説明しましょう。
上記の例を参考にすると、部員数を増やすためにSNSを利用したのか、校内に広告を貼り出したのかなど、努力した部分を追加してください。
「SNSを利用した結果、部員数が増えました」とセットで伝えることで、あなたの取り組みがより伝わりやすくなります。
- 「お客様の顔と名前を覚えたことで、リピーター率が20%アップしました」
- 「子ども達の理解度に合わせた問題を作成した結果、担当した5名全員が第一志望に合格しました」
【学生時代に力を注いだこと】よく書かれるエピソード5選
就活において学生時代に力を注いだこととして取り上げやすいのは、身近な経験の中にある継続的な取り組みやチーム活動などです。
中でも特に多いのが、部活動・サークル・アルバイト・学業・ボランティアといった経験です。
どれも多くの学生が関わっている分、選考官にとっては内容が比較しやすく、どのように取り組んだのかまでが問われます。
他の就活生と似たような経験であっても、取り組みの姿勢や得た学びを具体的に示すことで、自分だけのエピソードに仕上げることが可能です。
この章では、それぞれの経験を書く際のポイントと、実際にアピール材料として使いやすいエピソード例を5つずつ紹介します。
部活動
部活動のエピソードは、努力・継続・チームワークなどを示しやすく、就活でのアピール材料として非常に有効です。
特に、組織の一員としての自分の役割や、目標に向かって努力した過程をしっかりと伝えることが重要です。
また、試合の結果よりも、どのような工夫や行動を通じて課題を乗り越えたのかに焦点を当てると、人物像が伝わりやすくなります。
- 主将としてチームをまとめ、3年ぶりの県大会出場を実現した。
- 怪我で離脱中も裏方に徹し、後輩の育成に貢献。
- ベンチメンバーとして、戦術分析や応援面でチームを支えた。
- 新人勧誘を強化し、部員数を倍増させた。
- 部内のトラブルを調整し、チームの雰囲気改善に成功。
どのエピソードもチームの中で自分がどのように考え、行動したかを伝えることで、協調性や主体性をアピールできます。
サークル
サークル活動は、比較的自由度が高いため、自主性や創意工夫を示しやすいのが特徴です。
ただし、ただ楽しんでいた印象にならないよう注意が必要です。
リーダーシップを発揮した経験や、新しい試みにチャレンジしたことを中心に伝えると、企業側にも好印象を与えられます。
- 学園祭で模擬店の企画から運営までを担当し、売上目標達成。
- サークル内の意見対立を調整し、活動継続に貢献。
- SNSを活用した新歓施策で、入会希望者を前年比150%に拡大。
- 定期演奏会の実行委員長として、200人規模のイベントを成功させた。
- 活動のマンネリ化に課題を感じ、新たな月例イベントを企画。
サークルの自由さを活かし、自ら考えて行動した経験があると、主体性のある人物像を描きやすくなります。
アルバイト
アルバイト経験は、多くの学生が持っているため、差がつきにくいと思われがちです。
しかし、どのように仕事に向き合ったかや課題をどう乗り越えたかを丁寧に語ることで、十分に印象的なエピソードになります。
特に、接客やチームでの作業など、実際の職場での行動がイメージしやすい点が強みです。
- 売上が低迷していた店舗で接客改善案を提案し、売上20%アップ。
- 新人教育を任され、マニュアル整備により離職率を大幅に改善。
- クレーム対応に誠実に取り組み、リピーター獲得に貢献。
- 繁忙期の業務効率化を図るため、役割分担を見直し成果向上。
- 担当レジの精算ミスをゼロにするための工夫と継続的な改善。
アルバイト先での業務以上の工夫や周囲への働きかけが伝えられると、実務力や柔軟性のアピールになります。
学業
学業をテーマにする際は、成績や研究成果だけでなく、どのように学びに向き合ったかや工夫して取り組んだことを中心に構成するのがポイントです。
専門性の高さよりも、課題への姿勢や粘り強さが伝わると、評価につながりやすくなります。
- 卒業論文で他に例の少ないテーマに挑戦し、発表会で高評価。
- 苦手だった科目を克服するため、独自の勉強法を確立した。
- チーム型のゼミ発表でまとめ役として貢献。
- 実験データのミスが続いた際、原因を徹底追及して再現に成功。
- 学会参加を通じて、専門知識を深める努力を継続。
なぜその学びを重視したのかという背景と、どんな行動を取ったかを併せて伝えると効果的です。
ボランティア
ボランティア活動は、社会貢献意識や共感力、主体性などをアピールできる貴重なエピソードです。
特に、困難な場面で自ら行動を起こした経験や、多様な人々と関わった体験は、人間力を伝える材料として有効です。
- 被災地ボランティアで現地住民のニーズに即した支援を提案。
- 子ども支援活動でイベント企画を担当し、参加率向上。
- 障がい者施設での継続的な活動を通じて信頼関係を構築。
- 地域清掃活動をSNSで発信し、参加者を倍増。
- フードロス削減活動に参画し、協賛企業を自ら獲得。
感情的な面だけでなく、どのような目的で何を行ったのかを明確にすることで、説得力のあるストーリーに仕上がります。
ゼミ・研究室
ゼミ・研究室は、自分の興味のある学問や分野に対して深く研究する活動です。
一般的な学業とは異なり、主体的に行動し、学びを深めます。
ガクチカではゼミ・研究室を選択した理由や背景を説明することで、自分らしさを表現することが可能です。
また、ゼミ・研究室で学んだ知識やスキルは、入社後に活かせる可能性があります。
事前に企業の事業内容や求められるスキルなどをチェックし、強みが活かせることを確認しましょう。
ただし、ゼミ・研究室での内容は専門性が高いため、表現に注意する必要があります。
自分ではあたりまえだと考えている言葉が、面接官に伝わらない可能性があるからです。
専門用語を使って短く伝えようとすると、かえって混乱を招くかもしれません。
そのため、一般的な言葉に置き換えたり、噛み砕いた表現にしたりしましょう。
- 発表資料の作成を分担したことで間に合った
- 先行研究が少ないため専門家に話を聞きに行った
- メンバー間で意見が分かれた際、仲介役を担当した
- すぐに研究成果が表れなくても、粘り強く取り組む大切さを実感した
- ゼミでの研究を通じて、多角的な視野で物事を判断する重要性を学んだ
ゼミ・研究室で得た専門性をうまく活かして、自分の強みをアピールしましょう。
学園祭・運営スタッフ
学園祭・運営スタッフは、興味のある人が立候補することで挑戦できるため、比較的ガクチカとして採用しやすいエピソードの1つです。
開催するにあたって責任感やプレッシャーなど、強いストレスを感じる可能性があるため、覚悟を持って取り組む必要があります。
しかし、学園祭が成功した際の達成感や運営に携わった経験は、ガクチカとして大きく役立つでしょう。
成功に導くために工夫した点や予期せぬトラブルをどう乗り越えたのかなど、具体的なエピソードを交えて述べてください。
受け手側の面接官は、説得力のあるガクチカだと高く評価するでしょう。
漠然と参加しているだけでは高い評価は得られないので注意してください。
運営スタッフとして参加する中で、あなたの役割を明確にし、努力したポイントを伝えましょう。
- 屋台の売上目標を大幅に上回った
- 運営スタッフとして来場者の安全を守った
- 地域住民の方と交流できるイベントを開催した
- 学園祭の集客人数を前年比20%アップに成功した
- SNSでの情報発信に力を入れたことで他大学からの参加者が増加した
学園祭・運営スタッフは、結果が数値化できるため、客観性のあるガクチカにしましょう。
【学生時代に力を注いだこと】差別化しやすいエピソード8選
就活で多くの学生が似たような経験を語る中で、他の人と違う経験をしていると思わせられるエピソードは、それだけで強力なアピールになります。
特にインターンシップや長期資格取得、留学、趣味・特技、自分磨きなどは、個性や価値観が色濃く反映されるため、うまく構成すれば印象に残るエピソードになります。
ただし、経験自体が珍しいからといって、それだけで評価されるわけではありません。
重要なのは、なぜその経験に取り組んだのか、そこで何を学び、どんな行動をしたのかをしっかり伝えることです。
この章では、差別化しやすい5つのエピソードの活かし方と、具体例を紹介します。
インターンシップ
インターンシップの経験は、実際の業務に近い環境で働いた実績として評価されやすく、企業理解や実践力のアピールにもつながります。
特に長期インターンや裁量の大きい仕事を任された場合、主体性・責任感・業務適応力などを伝える良い材料になります。
- 営業インターンで、新規顧客獲得数1位を達成。
- ベンチャー企業の広報でSNS運用を一任され、フォロワー数を2倍に。
- 商社のインターンで市場調査から提案書作成までを経験。
- プログラミング業務に携わり、社内システムの改善提案を実施。
- 顧客対応の現場でクレーム処理を担当し、信頼関係を築いた。
単に経験しただけではなく、どのように行動し、何を考えて取り組んだかを丁寧に描写すると、より強い印象を残せます。
長期資格取得
資格取得は、地道な努力や計画性、目標達成力をアピールできる貴重な題材です。
特に、長期にわたり難易度の高い資格に挑戦した経験は、自らの成長意欲や継続力を具体的に示すことができます。
単に合格したことではなく、どう工夫して取り組んだか、挫折をどう乗り越えたかに注目して書きましょう。
- 公認会計士の勉強を3年間継続し、大学との両立を成功させた。
- TOEICで900点以上を取得するための独自学習法を確立。
- 教員免許取得を目指し、教育実習との両立で時間管理を徹底。
- ITパスポート取得後、応用情報技術者まで学習範囲を拡張。
- 実務経験がない中で宅建試験に合格し、不動産業界への理解を深めた。
努力の過程にフォーカスし、就職後も粘り強く取り組める人材としての印象を残しましょう。
留学
留学経験は異文化理解力や柔軟性、チャレンジ精神をアピールできる強みとなります。
ただし、語学力が身についただけでは抽象的になりやすいため、現地で直面した課題や、自分で行動を起こしたエピソードを具体的に書くことが重要です。
- ホームステイ先で文化の違いに戸惑いながらも信頼関係を構築した。
- 現地大学のゼミでディスカッションをリードし、発表を担当。
- ボランティア活動に参加し、現地の社会問題への理解を深めた。
- 留学生同士の対立を仲介し、多国籍チームの調和を図った。
- 渡航前に語学準備を徹底し、授業に支障なく対応できた。
自分らしい行動、困難をどう乗り越えたかが描かれていれば、他の留学経験者との差別化も可能です。
趣味・特技
一見すると就活に関係がないように思える趣味・特技も、その取り組み方や姿勢を通じて、計画力・継続力・創造力などを伝えることができます。
特に独自性の高い趣味や、継続年数が長いものは、自己PRとの親和性も高いため、有効に活用できます。
- 5年間続けたイラスト投稿でSNSフォロワー1万人を達成。
- 趣味の写真撮影を活かし、学内広報誌のカメラマンに抜擢。
- 登山を通じて体力・計画力・リスク管理能力を養った。
- 将棋大会での戦略分析から、冷静な判断力をアピールした。
- 楽器演奏を継続し、地域イベントでの演奏会を主催。
単なる紹介に留めず、どのような姿勢で取り組んでいるか、どんな力が培われたかを明確にすることが大切です。
自分磨き
自分磨きは形式にとらわれず、自分自身の内面や能力を高めようと努力した経験を示すテーマです。
就活においては、成長意欲や自己管理能力を伝えるエピソードとして注目されやすく、ユニークな取り組みをしていれば、他の学生と差をつけることができます。
- 毎日5時起きの生活習慣を1年以上継続し、時間管理を徹底。
- 人前で話すのが苦手だったため、自主的にスピーチ講座に通った。
- 食生活の改善と運動習慣を取り入れ、健康意識を高めた。
- 読書記録を毎日つけ、年間100冊以上の本を読破。
- 月1回の目標設定と振り返りを習慣化し、行動力を高めた。
小さな努力でも、継続と工夫で大きな成果になるという視点を大切にし、就職後の成長意欲につなげてアピールしましょう。
起業経験
大学生のうちから起業した経験のある学生は少ないため、差別化しやすいエピソードの1つです。
GUESSSが2024年に発表したデータによると、起業している学生の割合は、1%でした。
世界が11%であったことと比較すると、日本において起業はまだまだ希少性のある経験と言えるでしょう。
GUESSとは、Global University Entrepreneurial Spirit Students' Surveyの略称で、大学生の起業意識を調査する国際的な調査です。
もし、起業を考えているもしくは、準備している段階であれば、ガクチカの差別化に大きく役立つことを覚えておきましょう。
万が一起業に失敗したとしても、就活では大きな武器になります。
- 趣味で開発したアプリを本格化させ、法人化した
- SNSを駆使したアクセサリー・雑貨屋をオープンさせた
- 地元の商店街を盛り上げるために週末限定のイベントを開催
- 大学で得たプログラミング知識を高校生に伝える団体を設立
- オンラインプラットフォームを利用したコミュニティを立ち上げた
起業は、面接官に強い印象を残します。
起業経験をうまく伝えて、自分の魅力をアピールしましょう。
参考:GUESSS 2023 Japanese National Report (Japanese version)
ビジネスコンテスト
ビジネスコンテストは、自分で考えたビジネス案をプレゼンするため、オリジナリティがあるガクチカが作成しやすい傾向にあります。
ガクチカは、周囲の就活生と差別化することで、面接官の印象に残ることが可能です。
また、ビジネスコンテストで表彰されることで、客観性のあるアピールができます。
たとえば、10チーム中2位の成績を収めたことを伝えることで、あなたの努力が可視化されるでしょう。
もちろん、大きな成果がなくても問題ありません。
ビジネスコンテストを通じて得た経験や学びを面接官に説明することでカバーできます。
コンテスト=上位の成績と考えている人は、心配しなくて大丈夫です。
面接官は、結果とプロセスの両方を見ているため、きちんとした評価を受けることが可能です。
- 廃棄される野菜を加工・料理するワークショップを提案した
- ボードゲームを活かし、就活生と企業をマッチングさせるプランを計画した
- 大学内の空きスペースを利用し、地域住民が交流できるイベントを企画した
- 高齢者向けにスマートフォンなどの利用をサポートするサブスクを企画した
- インターンシップに参加したい大学生と人手がほしい中小企業をマッチングさせる企画を考えた
ビジネスコンテストは、自由な発想でビジネスを提案できるため、自分らしさを表現しつつ、周囲との差別化を狙いましょう。
旅行
旅行の経験もガクチカのエピソードとして利用できます。
旅行先に選んだ理由や旅行を通じて得た学びを伝えることで、学業や部活に劣らないガクチカになるからです。
就活生の中には旅行=遊びのイメージを持っている人がいるかもしれません。
確かに遊び目的で旅行する人は多いでしょう。
しかし、ガクチカを工夫したり、面接官への伝え方を変えたりすることで、魅力的なアピールになります。
たとえば、旅行先で出会った人との会話を伝えることで、コミュニケーション能力が強調できます。
ほかにも、事前にきちんと計画を立てることで、計画性や真面目さを伝えることが可能です。
周囲の就活生がガクチカの題材から外すことで、あなたのガクチカはより際立つでしょう。
- 私は、徒歩で四国を1周しました
- 私は予算1万円で1週間旅をしました
- 英語が通じない国にあえて旅行しました
- 春休みの期間中は、各地の美術館を巡る旅をしました。
- 偶然、旅行で訪れた場所が気に入ったため、夏休みはほとんど滞在していました
旅行はガクチカの題材になるエピソードの1つです。
遊んでいただけの印象にならないように注意しましょう。
【学生時代に力を注いだこと】エピソード別の例文一覧
学生時代に力を注いだこと、通称「ガクチカ」は、あなたの個性や潜在能力を企業に伝えるための重要な要素です。
このセクションでは、これまでご紹介した差別化しやすい8つのエピソードタイプについて、具体的な例文と、それぞれの例文をより効果的にするためのポイントを詳しく解説します。
ただ経験を羅列するだけでなく、どのように課題に直面し、それに対してどのような行動を取り、何を学び、どのような成果を得たのかを明確にすることで、採用担当者に強い印象を与えることができます。
また、それぞれの例文では、企業が求める人物像や能力とどのように関連付けてアピールするかという視点も重視しています。
自分自身の経験と照らし合わせながら、最適なガクチカを作成するためのヒントを見つけていきましょう。
インターンシップの「学生時代に力を注いだこと」の例文
「学生時代に力を注いだこと」の例文
私は、大学3年次に参加した半年間のITベンチャー企業での営業インターンシップで、新規顧客獲得に最も力を注ぎました。
当初は、テレアポ業務でリスト消化に追われる日々で、なかなかアポイントが取れず、モチベーションが低下する時期もありました。
そこで、顧客のニーズを事前に分析し、個別の企業に合わせた提案内容を準備するなど、アプローチ方法を改善するための工夫を凝らしました。
具体的には、企業のプレスリリースやウェブサイトを徹底的に読み込み、その企業の課題を仮説立ててから電話をかけるようにしました。
その結果、アポイント獲得率はそれまでの2%から10%に向上し、インターンシップ期間中に新規顧客を5件獲得し、社内で1位の成績を収めることができました。
この経験を通じて、目標達成のために主体的に行動し、課題解決に向けて試行錯誤することの重要性を学びました。
貴社においても、顧客の潜在的なニーズを引き出し、最適なソリューションを提供することで、事業成長に貢献していきたいと考えております。
インターンシップの経験を語る際は、単に「〇〇を経験した」と述べるだけでなく、そこでどのような目標を持ち、どのような課題に直面し、それをどう乗り越えたかを具体的に記述することが重要です。
特に、数字を用いた成果や、具体的な行動、そしてそこから得られた学びを明確にすることで、説得力が増します。
また、学んだことが応募企業でどのように活かせるのかを示すことで、入社後の活躍イメージを採用担当者に伝えることができます。
長期資格取得の「学生時代に力を注いだこと」の例文
「学生時代に力を注いだこと」の例文
私が学生時代に力を注いだことは、大学3年間で公認会計士試験の合格を目指したことです。
当初は、膨大な学習範囲と難解な内容に圧倒され、日々の学習計画を立てるだけでも苦労しました。
しかし、将来的に専門性を高めたいという強い思いから、効率的な学習方法を模索し、実行に移しました。
具体的には、予備校の講義を単に受講するだけでなく、自身の理解度に合わせて復習スケジュールを細かく設定し、週に一度は必ず模擬試験を受けて弱点を把握しました。
また、大学の授業と並行して学習時間を確保するため、通学時間や昼休みなどの隙間時間も活用し、毎日最低3時間の学習を継続しました。
結果として、惜しくも最終合格には至りませんでしたが、その過程で論理的思考力と地道な努力を継続する力を培うことができました。
この経験で得た目標達成への強いコミットメントと計画性は、貴社での業務においても、困難な課題に直面した際に粘り強く取り組む力として活かせると確信しております。
資格取得の経験をアピールする際は、ただ「〇〇の資格を取得した」と結果だけを伝えるのではなく、なぜその資格を目指したのか、どのような困難があり、それをどう乗り越えたのかという「過程」を詳細に記述することが大切です。
合格に至らなかった場合でも、その過程で得られた学びや能力に焦点を当てることで、十分なアピールになります。
また、学んだ能力が志望企業でどのように貢献できるかを具体的に示すと、より効果的です。
留学の「学生時代に力を注いだこと」の例文
「学生時代に力を注いだこと」の例文
私は大学2年次に半年間、カナダへの交換留学に最も力を注ぎました。
留学当初は、ネイティブスピーカーの速い会話についていけず、授業でのディスカッションにも積極的に参加できないことに大きな壁を感じました。
この状況を打開するため、私は語学学校の授業外で現地の学生が集まる交流イベントに積極的に参加し、自ら話す機会を増やすように心がけました。
また、現地のボランティア活動にも週に2回参加し、地域住民との触れ合いを通じて、実践的なコミュニケーション能力を磨きました。
その結果、留学期間の後半には、授業でのグループワークでリーダーシップを発揮し、意見をまとめて発表できるまでになりました。
この経験を通じて、異なる文化背景を持つ人々と協力しながら目標を達成する異文化理解力と適応力を身につけることができました。
貴社においても、多様なバックグラウンドを持つ方々と協働し、グローバルな視点から事業に貢献していきたいと考えております。
留学経験は、語学力だけでなく、異文化適応力や問題解決能力、自主性などをアピールする絶好の機会です。
単に語学力が向上したというだけでなく、留学中に直面した具体的な課題と、それをどのように乗り越えたのかを明確にすることが重要です。
また、その経験を通じてどのような能力が身についたのか、そしてその能力が志望企業でどのように活かせるのかを結びつけて説明することで、より強いアピールになります。
趣味・特技の「学生時代に力を注いだこと」の例文
「学生時代に力を注いだこと」の例文
私が学生時代に最も力を注いだことは、高校時代から続けているイラスト制作とSNSでの発信活動です。
始めた当初は、自分の作品がなかなか人に見てもらえず、どうすれば多くの人に届くのか悩む日々でした。
そこで私は、人気のイラストレーターの作品を分析し、ターゲット層に響く表現方法や、SNSのアルゴリズムを考慮した投稿時間、ハッシュタグの選定などを研究しました。
また、定期的にフォロワーからのフィードバックを募り、作品の改善点や次の制作に活かすようにしました。
これらの努力の結果、投稿を始めて5年でSNSのフォロワー数を1万人まで増やすことができました。
この経験を通じて、目標達成のために試行錯誤を重ね、継続的に努力することの重要性、そしてユーザーのニーズを捉え、それを形にする企画力を培うことができました。
貴社においても、顧客の潜在的なニーズを引き出し、魅力的な企画を立案する力で貢献したいと考えております。
趣味や特技をガクチカとしてアピールする際は、単に「〇〇が好きです」と伝えるだけでなく、その活動にどのように取り組んだのか、どんな工夫をしたのか、そしてどんな成果が得られたのかを具体的に示すことが重要です。
一見就活と関係なさそうな趣味でも、その取り組み方から得られた能力(計画性、継続力、問題解決能力、創造力など)を明確にすることで、十分なアピールになります。
数字を交えた成果は特に説得力を高めます。
自分磨きの「学生時代に力を注いだこと」の例文
「学生時代に力を注いだこと」の例文
私が学生時代に力を注いだことは、自身のコミュニケーション能力の向上です。
元々、人前で話すことや初対面の人と打ち解けることが苦手で、集団の中でも発言を控えることが多かったため、この弱点を克服したいと強く感じていました。
そこで、私は大学のプレゼンテーション講義に加えて、自主的に地域の交流会やボランティア活動に積極的に参加し、様々な年齢層や背景を持つ人々と積極的に交流する機会を増やしました。
また、友人との模擬面接を繰り返したり、自分の会話を録音して聞き直したりすることで、客観的に自身の話し方や表情を分析し、改善に努めました。
その結果、初対面の人とも臆することなく円滑なコミュニケーションを取れるようになり、プレゼンテーションにおいても自信を持って発表できるようになりました。
この経験を通じて、自身の課題を認識し、それに対して具体的な行動を起こすことの重要性、そして継続的な努力が自己成長に繋がることを学びました。
貴社においても、お客様やチームメンバーとの円滑なコミュニケーションを通じて、信頼関係を築き、貢献していきたいと考えております。
自分磨きの経験をアピールする際は、なぜその「自分磨き」に取り組もうと思ったのかという動機と、具体的な行動、そしてその結果としてどのような変化や成長があったのかを明確に記述することが重要です。
単に「頑張った」だけでなく、具体的な方法や、それを継続するために工夫した点などを盛り込むと、説得力が増します。
また、身についた能力が、入社後にどのように活かせるかを具体的に示すことで、企業への貢献意欲をアピールできます。
起業経験の「学生時代に力を注いだこと」の例文
「学生時代に力を注いだこと」の例文
私は大学2年次に、地方の特産品をオンラインで販売するECサイトを立ち上げた経験に最も力を注ぎました。
当初は、商品の仕入れ先の開拓やサイトの構築、マーケティング活動など、全てが手探りの状態であり、資金調達の面でも多くの課題に直面しました。
しかし、地域活性化に貢献したいという強い思いから、地元の商工会議所に相談に行ったり、大学の起業支援プログラムを活用したりして、必要な知識とノウハウを積極的に学びました。
また、SNSを活用したプロモーションや、インフルエンサーとの連携など、限られた予算の中で最大限の効果を出すための施策を考案し実行しました。
その結果、立ち上げから半年で、月間売上10万円を達成し、地域の生産者の方々からも感謝の言葉をいただくことができました。
この経験を通じて、目標達成のために必要な情報を自ら収集し、多角的な視点から課題を解決する実行力、そして困難な状況でも諦めずに挑戦し続ける粘り強さを培うことができました。
貴社においても、常に新しい価値創造を目指し、事業拡大に貢献できる人材として尽力したいと考えております。
起業経験は、行動力、課題解決能力、リーダーシップ、企画力など、多くのビジネススキルをアピールできる貴重な経験です。
成功・失敗に関わらず、なぜ起業しようと思ったのかという動機、直面した課題、それに対する具体的な行動と工夫、そしてそこから得られた学びを具体的に記述することが重要です。
数字を用いた成果は説得力を高めます。
また、得られた能力が志望企業でどのように活かせるかを明確にすることで、入社後の貢献意欲をアピールできます。
ビジネスコンテストの「学生時代に力を注いだこと」の例文
「学生時代に力を注いだこと」の例文
私が学生時代に力を注いだことは、大学3年次に参加した地域活性化をテーマにしたビジネスコンテストです。
私たちのチームは、過疎化が進む地域の特産品を活かした新たな観光プランを企画しましたが、ターゲット層のニーズを捉えきれず、初期の提案は評価されませんでした。
そこで私は、実際にその地域に足を運び、住民の方々や観光客にヒアリングを行い、リアルな声に基づいたニーズを深く掘り下げました。
また、チーム内で何度も議論を重ね、データ分析ツールを用いて競合他社の事例を徹底的に研究することで、より実現可能性の高いプランへと改善を加えました。
最終的に、私たちのチームは10チーム中2位という成績を収めることができ、地域の方々からも「実際にやってみたい」というお声をいただくことができました。
この経験を通じて、多角的な視点から課題を分析し、チームで協力しながら具体的な解決策を導き出す問題解決能力と、諦めずに目標達成に向けて努力する姿勢を培うことができました。
貴社においても、顧客の課題に対し最適なソリューションを提案し、事業の発展に貢献していきたいと考えております。
ビジネスコンテストの経験をアピールする際は、ただ入賞したという結果だけでなく、どのようなテーマに取り組み、どのような課題に直面し、それをチームでどのように解決しようと努力したのかというプロセスを具体的に記述することが重要です。
協調性、リーダーシップ、分析力、企画力など、得られた能力を明確にし、それが志望企業でどのように活かせるのかを具体的に示すことで、より効果的なアピールになります。
入賞に至らなかった場合でも、プロセスと学びを詳細に伝えましょう。
旅行の「学生時代に力を注いだこと」の例文
「学生時代に力を注いだこと」の例文
私が学生時代に力を注いだことは、大学2年次の夏休みに実施した、予算1万円で1週間をかけて四国を一周する徒歩旅行です。
この旅行を企画したのは、限られた状況下でどれだけ工夫し、自力で目標を達成できるかを試したいという思いがあったからです。
出発前には、現地の地理や交通手段、宿泊施設について徹底的にリサーチし、節約のためのルートや食料調達の方法を綿密に計画しました。
しかし、旅の途中で予期せぬ悪天候に見舞われたり、道に迷ったりと、計画通りにいかないことも多々ありました。
そのような時でも、私は冷静に状況を判断し、地元の方々に助けを求めたり、代替ルートを考えたりと、柔軟に対応することで困難を乗り越えました。
結果として、無事に四国一周を達成し、当初の目標であった1万円以内での旅行を成功させることができました。
この経験を通じて、予期せぬ状況にも動じない冷静な判断力と、計画性を持ちながらも状況に応じて柔軟に対応する適応力を培うことができました。
貴社においても、予期せぬ課題に対し、常に冷静かつ柔軟に対応することで、貢献していきたいと考えております。
旅行経験をガクチカとしてアピールする際は、単なる「遊び」として捉えられないよう、なぜその旅行を企画したのかという明確な目的意識と、旅行中に直面した具体的な課題、それに対するあなたの行動、そしてそこから得られた学びを詳細に記述することが重要です。
計画性、問題解決能力、行動力、コミュニケーション能力など、旅行を通じて培われた能力を明確にし、それが志望企業でどのように活かせるのかを示すことで、説得力が増します。
【学生時代に力を注いだこと】NGや注意点
就活において学生時代に力を注いだことを記載する際は、どんなに魅力的な経験をしていても、伝え方を誤ってしまうとマイナスの印象を与えることがあります。
特に、話が自慢に聞こえてしまったり、内容が大げさすぎたり、複数のエピソードを詰め込みすぎると、読み手の印象は一気に下がってしまう恐れがあります。
この章では、選考で避けるべきNG例や注意点を3つに絞って解説します。
いずれも、採用担当者が実際によく感じる見抜きポイントでもあります。
せっかくの経験が正当に評価されるよう、これらのポイントをしっかりと押さえたうえで文章をブラッシュアップしていきましょう。
自慢話にならないようにする
就職活動では、成果や実績をアピールすることは大切ですが、それが一方的な自慢話になってしまうと、読み手に好印象を与えるどころか、かえって冷めた反応を引き出してしまうことがあります。
特に、自分がどれだけすごいかだけに焦点を当てた内容は、人柄や行動の背景が伝わらず、採用担当者が本当に知りたい情報から外れてしまいます。
大切なのは、なぜその経験に力を入れたのか、どんな工夫や努力をしたのか、そこから何を学び、どう成長したのかを丁寧に伝えることです。
たとえ成果が目立たないものであっても、過程や姿勢が評価されるケースは多くあります。

第三者との関わりやチームの貢献にも触れると、協調性や客観性が感じられ、一緒に働きたいと思われる可能性が高まります。エピソードを語る際には、誇張せず、等身大の自分を誠実に表現する姿勢が求められます。
嘘や誇張はしない
就活では少しでも良く見せたいという思いから、事実を大げさに書いてしまったり、実際には経験していないことを話題にしてしまうケースが見受けられます。
しかし、採用担当者は数多くの学生を見てきた経験があります。
誇張されたエピソードや嘘は、表現や受け答えの不自然さからすぐに見抜かれてしまいます。
特に面接では、ESに書かれた内容をもとに深掘りされるため、話が噛み合わなかったり、質問に対して具体的に答えられなかったりすると、この話は本当なのか?という疑念を持たれてしまいます。
そうなると、信頼を損ね、せっかくのチャンスを無駄にしてしまいかねません。
誇張せず、実際の経験から得た学びを誠実に伝えることで、かえってあなたの人柄や真摯な姿勢が伝わります。

目立つエピソードがなくても、自分にしかない経験は必ずあります。正直に、自信を持って語ることが、最も評価される近道です。
エピソードは1つに絞る
エントリーシートや面接で自分をアピールする際、あれもこれも伝えたいと複数のエピソードを詰め込んでしまうと、かえって印象が薄れてしまうことがあります。
エピソードが散漫になると、結局どの経験が一番伝えたかったのかがわかりづらくなり、採用担当者にとっても評価の軸が見えにくくなってしまいます。
特にESでは文字数に制限があるため、ひとつのエピソードを掘り下げることが基本です。
どの経験が、自分の強みや価値観を最も表しているか、応募企業の仕事内容や求める人物像と親和性があるかを意識しながら、最適な1つを選びましょう。
また、ひとつのエピソードに絞ることで、具体的な行動や感情、成長のプロセスまでしっかり描写できるようになります。
内容が深く伝われば、読み手の印象にも残りやすくなり、選考の通過率にもつながります。
【学生時代に力を注いだこと】まとめ
学生時代に力を注いだことは、就職活動の中で自分自身を伝える最も重要なアピールポイントのひとつです。
多くの学生が似たような経験をしているからこそ、どのように伝えるか、どんな視点で掘り下げるかが大きな差につながります。
まずは一度、自分の学生生活を振り返り、何を大切にして行動していたのかに目を向けてみましょう。
また、文章としてまとめる際には結論ファースト、具体性のある表現、なぜ取り組んだかを意識し、読み手があなたの人物像をイメージしやすいように構成することが重要です。
企業は、そのエピソードの中からあなたの強みや価値観、人柄、そして一緒に働けるかどうかを見極めようとしています。
今回ご紹介した例文やポイント、注意点を参考にしながら、自分自身の魅力が伝わるエピソードを丁寧に準備してみてください。
明治大学院卒業後、就活メディア運営|自社メディア「就活市場」「Digmedia」「ベンチャー就活ナビ」などの運営を軸に、年間10万人の就活生の内定獲得をサポート
柴田貴司
(就活市場監修者/新卒リクルーティング本部幹部)
柴田貴司
(就活市場監修者)
あなたの主体性や粘り強さ、協調性などが表れているエピソードであれば、どんな内容でも構わないのです。他の人よりすごい経験がないと感じている方も、視点を変えて取り組んできたことを振り返ってみると、自信を持って語れるエピソードが見つかるはずです。