【例文10選】学生時代に力を注いだことの差別化しやすいエピソードと書く際のポイントを徹底解説

【例文10選】学生時代に力を注いだことの差別化しやすいエピソードと書く際のポイントを徹底解説

就職活動の中で多くの学生がつまずきやすい質問のひとつに、学生時代に力を注いだことは何ですか?というものがあります。

エントリーシート(ES)や履歴書だけでなく、面接でも頻繁に問われるこのテーマは、自己分析や経験の整理が不十分だと、なかなかうまく答えることができません。

特別なことをしていないから書けることがない、他の学生と比べて自信が持てないと感じている方も少なくないかもしれません。

しかし、学生時代に頑張ったことは、決して目立つ成果や華やかな活動である必要はありません。

日々の小さな努力や工夫の積み重ねも、立派な経験として評価されます。

この記事では、学生時代に力を注いだことの基本的な意味や意図、自己PRとの違い、そして企業がこの質問を通じて見ているポイントについて解説します。

【学生時代に力を注いだこと】学生時代に力を注いだこととは

学生時代に力を注いだこと(通称:ガクチカ)とは、学生生活の中で特に熱心に取り組んだ経験や活動のことを指します。

サークルやアルバイト、ゼミ、ボランティア活動、学外プロジェクトなど、ジャンルは問いません。

企業側はこの質問を通じて、学生がどのように物事に取り組むのか、課題に直面したときにどう行動するのか、といった人となりや行動特性を知ろうとしています。

ここで重要なのは、ただ活動の内容を紹介するだけではなく、その中でどのような工夫や努力をしたのか、何を学んだのかまで丁寧に伝えることです。

たとえば、アルバイト先で売上向上のためにチームで施策を考え実行した経験や、サークル活動での組織運営に取り組んだ経験なども、十分にアピール材料となります。

企業は、成果そのものよりも、そこに至る過程に注目しています。

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柴田貴司
(就活市場監修者/新卒リクルーティング本部幹部)

柴田貴司
(就活市場監修者)

あなたの主体性や粘り強さ、協調性などが表れているエピソードであれば、どんな内容でも構わないのです。他の人よりすごい経験がないと感じている方も、視点を変えて取り組んできたことを振り返ってみると、自信を持って語れるエピソードが見つかるはずです。

主にESや履歴書で聞かれる

学生時代に力を注いだことは、就職活動におけるエントリーシート(ES)や履歴書において、定番とも言える設問のひとつです。

どの企業にも共通して聞かれる項目であるため、時間をかけてしっかり準備しておくことが大切です。

多くの場合、この欄に記載した内容は、後の面接でも掘り下げられ、質問のベースとなります。

つまり、ESでの回答は、単なる通過点ではなく、選考全体の土台とも言えるものです。

そのため、どんなエピソードを選ぶか、どう構成して書くかが、その後の面接の流れにも大きく影響してきます。

曖昧な表現や一貫性のない内容になってしまうと、面接時に突っ込まれて困ってしまうことも少なくありません。

ポイントは、自分がどう考えて行動したかを軸に、エピソードを論理的に伝えることです。

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柴田貴司
(就活市場監修者/新卒リクルーティング本部幹部)

柴田貴司
(就活市場監修者)

たとえば、課題に直面したときの判断や、周囲と連携する中での工夫、結果に対する振り返りなどを盛り込むと、説得力のある内容になります。こうした準備が、面接での自信にもつながります。

自己PRとの違い

就活では自己PRと学生時代に力を注いだことがセットで問われることが多く、混同してしまう学生も少なくありません。

しかし、この2つには明確な違いがあります。

それは、自己PRがあなたの強みそのものをアピールする場であるのに対し、学生時代に力を注いだことは経験やエピソードに焦点を当てた質問だという点です。

自己PRでは、自分の性格や能力、長所を言語化し、それを裏付ける具体例としてエピソードを使います。

一方で、ガクチカは、経験や行動の中に自然とにじみ出る強みや価値観を通じて、結果的に人物像を伝えるものです。

たとえば、粘り強さが強みですと述べるのが自己PRであるのに対し、文化祭の企画運営で直前に起きたトラブルを乗り越えた経験を語るのが学生時代に力を注いだことです。

その中で粘り強さが発揮されたと評価される、という形になります。

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柴田貴司
(就活市場監修者/新卒リクルーティング本部幹部)

柴田貴司
(就活市場監修者)

この違いを理解しておくことで、それぞれの設問に対して的確な答えを用意できるようになります。両者は似て非なるものであり、それぞれにふさわしい構成やエピソードを準備しておくことが、選考突破のカギとなります。

【学生時代に力を注いだこと】聞かれる理由

企業が学生に学生時代に力を注いだことを尋ねるのは、単なる興味本位ではありません。

この質問には、いくつかの明確な目的があります。

主に見られているのは、その学生の強み、人柄や価値観、論理的な伝え方の3点です。

企業は、限られた選考の場で応募者のことを深く理解しようとしています。

そのため、実際に経験したことを通じて、どのような考え方や行動ができる人なのかを知ろうとしているのです。

また、この質問は面接時にも掘り下げられやすいため、ただ良い話を並べるのではなく、自分の強みや価値観が自然と伝わるように、構成を意識して準備することが大切です。

この章では、なぜ企業がこの質問を重視するのかを具体的に解説していきます。

背景や目的を理解することで、より効果的なアピールができるようになりますので、ひとつひとつ確認していきましょう。

学生の強みが知りたいから

企業が学生時代に力を注いだことを聞く最大の理由のひとつが、その学生の強みを知るためです。

学生がどのような場面で力を発揮し、どんな結果を生み出したかを知ることで、どんな能力や特性を持っているのかを判断しようとしています。

たとえば、仲間と協力して文化祭を成功に導いたというエピソードには、協調性やリーダーシップ、計画性など、さまざまな強みが隠れています。

大切なのは、ただ経験を語るのではなく、自分の強みが伝わるような構成で書くことです。

強みが明確に伝わるよう、何に挑戦し、どう工夫し、どう行動したのかという過程を丁寧に表現しましょう。

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柴田貴司
(就活市場監修者/新卒リクルーティング本部幹部)

柴田貴司
(就活市場監修者)

自分では当たり前に感じていたことが、他人から見ると立派な強みである場合もあります。友人や周囲の人にフィードバックをもらうことも、自分の強みを知る良い手段になります。就職後にその強みをどう活かせるかという視点も盛り込めると、より魅力的なアピールにつながります。

人柄や性格が合っているか知るため

企業にとって、応募者のスキルや経歴と同じくらい重要なのが人柄や価値観です。

たとえ優れた実績があったとしても、その人の性格や考え方が社風と合わなければ、長期的に一緒に働くことは難しくなります。

そのため、企業は学生時代に力を注いだことを通じて、その人がどんな人物なのか、どのような考えで行動する人なのかを見極めようとしています。

エピソードの内容から読み取れる行動パターンや物事への向き合い方は、その人の性格を如実に表します。

たとえば、困難に直面したときに諦めずに取り組んだ姿勢からは粘り強さが、仲間と目標を達成した経験からは協調性や責任感が伝わります。

人柄は言葉だけで伝えるのが難しいからこそ、リアルな経験を通じて自然に伝えることが効果的です。

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柴田貴司
(就活市場監修者/新卒リクルーティング本部幹部)

柴田貴司
(就活市場監修者)

背伸びせず、自分らしさが伝わるように心がけてください。そして、その姿が企業の求める人物像に近ければ、一緒に働きたいと思ってもらえる可能性が高まります。

論理的に伝える力があるか見るため

学生時代に力を注いだことは、自分の経験を相手にわかりやすく伝える機会でもあります。

つまり、この設問を通じて、企業は学生の論理的思考力や表現力も評価しているのです。

特に、ビジネスの現場では、物事を筋道立てて説明する力が重視されるため、伝え方そのものが評価対象になることを意識しましょう。

エピソードを伝える際には、結論→理由→具体例→学びという順で構成すると、論理的でわかりやすい文章になります。

まず最初にどんなことに力を注いだのかを簡潔に伝え、その後に取り組んだ理由や背景、実際の行動、結果、そこから得た学びへと展開していく流れが理想的です。

また、読み手に配慮した表現や、過剰な主観を避ける姿勢も大切です。

たとえば、自分なりに工夫した点、反省点などを入れると、客観性があり、成長意欲も伝わります。

相手に伝えるという視点を持つことで、内容の説得力もぐっと高まります。

【学生時代に力を注いだこと】書く際のポイント

学生時代に力を注いだことを書く際は、ただ思い出を綴るだけでは十分とは言えません。

限られた文字数の中で、読み手に伝わるように整理し、自分の強みや価値観が自然と伝わる構成にすることが求められます。

特に意識したいのは、結論から述べる、なぜその取り組みを行ったのかを明確にする、できるだけ具体的に書くといったポイントです。

これらを押さえることで、伝えたい内容がスムーズに相手に届き、印象に残りやすくなります。

企業の採用担当者は、数多くのエントリーシートや履歴書に目を通しているため、読みやすく、内容が明確であることが非常に重要です。

自分の魅力を最大限に伝えるためにも、伝え方の工夫が欠かせません。

この章では、文章を構成する上で意識すべき3つのポイントを解説していきます。

結論ファーストで書く

エントリーシートや面接では、最初の数行で印象が大きく左右されます。

だからこそ、学生時代に力を注いだことを伝える際には、まず最初に結論から述べることが大切です。

いわゆる結論ファーストで始めることで、読み手が話の全体像をつかみやすくなり、その後の説明もスムーズに理解してもらえます。

たとえば、私は大学のサークル活動で、新入生勧誘イベントの企画運営に力を注ぎましたといったように、一文で何をしていたかを伝えるところから始めましょう。

その後に、どのような課題に直面し、どのような工夫や努力をしたのか、そしてどんな成果や学びがあったのかを順を追って説明します。

この構成を意識することで、論理的な文章構成になり、内容に説得力が増します。

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柴田貴司
(就活市場監修者/新卒リクルーティング本部幹部)

柴田貴司
(就活市場監修者)

面接で話す際も話の筋道が明確になるため、緊張していても自信を持って伝えることができるでしょう。読み手・聞き手の立場に立って、最初に何が重要かを意識して書くことが、効果的な自己表現につながります。

なぜ力を入れたのかを伝える

エピソードを語る上で見落とされがちなのが、なぜその活動に力を入れたのかという動機の部分です。

これは、その人がどんな価値観を持ち、何を大切にして行動しているかを企業が知るための重要な手がかりになります。

つまり、行動の背景がわかることで、人物像に深みが出るのです。

たとえば、自分が人見知りを克服したかったから、あえて接客業のアルバイトに挑戦したといった動機があれば、それだけで主体性や成長意欲が伝わります。

このような理由を丁寧に伝えることで、単なる経験の羅列ではなく、この人は自分の意思で考えて行動できる人なんだと、ポジティブに受け取ってもらえる可能性が高まります。

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柴田貴司
(就活市場監修者/新卒リクルーティング本部幹部)

柴田貴司
(就活市場監修者)

応募する企業の理念や事業内容と自分の価値観が合っていると示せれば、マッチ度の高い人材として評価されやすくなります。だからこそ、行動のきっかけや思いをしっかり言語化しておくことが、選考の通過率を高めるポイントとなります。

数字を交えてできるだけ具体的に書く

具体的に書くことは、どんなエピソードでも説得力を高めるうえで欠かせない要素です。

特に、どのくらいの規模で、何人で、どれくらいの成果があったかといった数字を交えることで、読み手にイメージを持ってもらいやすくなります。

たとえば、イベントを開催しましたという表現よりも、100人規模のイベントを企画し、参加者満足度アンケートで90%の高評価を得たと書くことで、行動の成果やインパクトがより伝わります。

また、数字を入れることで自分の貢献度や努力の大きさが明確になり、信頼感も高まります。

さらに、そこで得た学びを就職後にどう活かしたいかまで言及できると、未来志向のアピールになります。

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柴田貴司
(就活市場監修者/新卒リクルーティング本部幹部)

柴田貴司
(就活市場監修者)

たとえば、課題解決に取り組んだ経験を、御社の営業職でも活かしていきたいといった形で結びつけることで、企業側にとっても採用するメリットがイメージしやすくなるでしょう。

【学生時代に力を注いだこと】よく書かれるエピソード5選

就活において学生時代に力を注いだこととして取り上げやすいのは、身近な経験の中にある継続的な取り組みやチーム活動などです。

中でも特に多いのが、部活動・サークル・アルバイト・学業・ボランティアといった経験です。

どれも多くの学生が関わっている分、選考官にとっては内容が比較しやすく、どのように取り組んだのかまでが問われます。

他の就活生と似たような経験であっても、取り組みの姿勢や得た学びを具体的に示すことで、自分だけのエピソードに仕上げることが可能です。

この章では、それぞれの経験を書く際のポイントと、実際にアピール材料として使いやすいエピソード例を5つずつ紹介します。

部活動

部活動のエピソードは、努力・継続・チームワークなどを示しやすく、就活でのアピール材料として非常に有効です。

特に、組織の一員としての自分の役割や、目標に向かって努力した過程をしっかりと伝えることが重要です。

また、試合の結果よりも、どのような工夫や行動を通じて課題を乗り越えたのかに焦点を当てると、人物像が伝わりやすくなります。

アピールに使えるエピソード例
  1. 主将としてチームをまとめ、3年ぶりの県大会出場を実現した。
  2. 怪我で離脱中も裏方に徹し、後輩の育成に貢献。
  3. ベンチメンバーとして、戦術分析や応援面でチームを支えた。
  4. 新人勧誘を強化し、部員数を倍増させた。
  5. 部内のトラブルを調整し、チームの雰囲気改善に成功。

どのエピソードもチームの中で自分がどのように考え、行動したかを伝えることで、協調性や主体性をアピールできます。

サークル

サークル活動は、比較的自由度が高いため、自主性や創意工夫を示しやすいのが特徴です。

ただし、ただ楽しんでいた印象にならないよう注意が必要です。

リーダーシップを発揮した経験や、新しい試みにチャレンジしたことを中心に伝えると、企業側にも好印象を与えられます。

アピールに使えるエピソード例
  1. 学園祭で模擬店の企画から運営までを担当し、売上目標達成。
  2. サークル内の意見対立を調整し、活動継続に貢献。
  3. SNSを活用した新歓施策で、入会希望者を前年比150%に拡大。
  4. 定期演奏会の実行委員長として、200人規模のイベントを成功させた。
  5. 活動のマンネリ化に課題を感じ、新たな月例イベントを企画。

サークルの自由さを活かし、自ら考えて行動した経験があると、主体性のある人物像を描きやすくなります。

アルバイト

アルバイト経験は、多くの学生が持っているため、差がつきにくいと思われがちです。

しかし、どのように仕事に向き合ったかや課題をどう乗り越えたかを丁寧に語ることで、十分に印象的なエピソードになります。

特に、接客やチームでの作業など、実際の職場での行動がイメージしやすい点が強みです。

アピールに使えるエピソード例
  1. 売上が低迷していた店舗で接客改善案を提案し、売上20%アップ。
  2. 新人教育を任され、マニュアル整備により離職率を大幅に改善。
  3. クレーム対応に誠実に取り組み、リピーター獲得に貢献。
  4. 繁忙期の業務効率化を図るため、役割分担を見直し成果向上。
  5. 担当レジの精算ミスをゼロにするための工夫と継続的な改善。

アルバイト先での業務以上の工夫や周囲への働きかけが伝えられると、実務力や柔軟性のアピールになります。

学業

学業をテーマにする際は、成績や研究成果だけでなく、どのように学びに向き合ったかや工夫して取り組んだことを中心に構成するのがポイントです。

専門性の高さよりも、課題への姿勢や粘り強さが伝わると、評価につながりやすくなります。

アピールに使えるエピソード例
  1. 卒業論文で他に例の少ないテーマに挑戦し、発表会で高評価。
  2. 苦手だった科目を克服するため、独自の勉強法を確立した。
  3. チーム型のゼミ発表でまとめ役として貢献。
  4. 実験データのミスが続いた際、原因を徹底追及して再現に成功。
  5. 学会参加を通じて、専門知識を深める努力を継続。

なぜその学びを重視したのかという背景と、どんな行動を取ったかを併せて伝えると効果的です。

ボランティア

ボランティア活動は、社会貢献意識や共感力、主体性などをアピールできる貴重なエピソードです。

特に、困難な場面で自ら行動を起こした経験や、多様な人々と関わった体験は、人間力を伝える材料として有効です。

アピールに使えるエピソード例
  1. 被災地ボランティアで現地住民のニーズに即した支援を提案。
  2. 子ども支援活動でイベント企画を担当し、参加率向上。
  3. 障がい者施設での継続的な活動を通じて信頼関係を構築。
  4. 地域清掃活動をSNSで発信し、参加者を倍増。
  5. フードロス削減活動に参画し、協賛企業を自ら獲得。

感情的な面だけでなく、どのような目的で何を行ったのかを明確にすることで、説得力のあるストーリーに仕上がります。

【学生時代に力を注いだこと】差別化しやすいエピソード5選

就活で多くの学生が似たような経験を語る中で、他の人と違う経験をしていると思わせられるエピソードは、それだけで強力なアピールになります。

特にインターンシップや長期資格取得、留学、趣味・特技、自分磨きなどは、個性や価値観が色濃く反映されるため、うまく構成すれば印象に残るエピソードになります。

ただし、経験自体が珍しいからといって、それだけで評価されるわけではありません。

重要なのは、なぜその経験に取り組んだのか、そこで何を学び、どんな行動をしたのかをしっかり伝えることです。

この章では、差別化しやすい5つのエピソードの活かし方と、具体例を紹介します。

インターンシップ

インターンシップの経験は、実際の業務に近い環境で働いた実績として評価されやすく、企業理解や実践力のアピールにもつながります。

特に長期インターンや裁量の大きい仕事を任された場合、主体性・責任感・業務適応力などを伝える良い材料になります。

アピールに使えるエピソード例
  1. 営業インターンで、新規顧客獲得数1位を達成。
  2. ベンチャー企業の広報でSNS運用を一任され、フォロワー数を2倍に。
  3. 商社のインターンで市場調査から提案書作成までを経験。
  4. プログラミング業務に携わり、社内システムの改善提案を実施。
  5. 顧客対応の現場でクレーム処理を担当し、信頼関係を築いた。

単に経験しただけではなく、どのように行動し、何を考えて取り組んだかを丁寧に描写すると、より強い印象を残せます。

長期資格取得

資格取得は、地道な努力や計画性、目標達成力をアピールできる貴重な題材です。

特に、長期にわたり難易度の高い資格に挑戦した経験は、自らの成長意欲や継続力を具体的に示すことができます。

単に合格したことではなく、どう工夫して取り組んだか、挫折をどう乗り越えたかに注目して書きましょう。

アピールに使えるエピソード例
  1. 公認会計士の勉強を3年間継続し、大学との両立を成功させた。
  2. TOEICで900点以上を取得するための独自学習法を確立。
  3. 教員免許取得を目指し、教育実習との両立で時間管理を徹底。
  4. ITパスポート取得後、応用情報技術者まで学習範囲を拡張。
  5. 実務経験がない中で宅建試験に合格し、不動産業界への理解を深めた。

努力の過程にフォーカスし、就職後も粘り強く取り組める人材としての印象を残しましょう。

留学

留学経験は異文化理解力や柔軟性、チャレンジ精神をアピールできる強みとなります。

ただし、語学力が身についただけでは抽象的になりやすいため、現地で直面した課題や、自分で行動を起こしたエピソードを具体的に書くことが重要です。

アピールに使えるエピソード例
  1. ホームステイ先で文化の違いに戸惑いながらも信頼関係を構築した。
  2. 現地大学のゼミでディスカッションをリードし、発表を担当。
  3. ボランティア活動に参加し、現地の社会問題への理解を深めた。
  4. 留学生同士の対立を仲介し、多国籍チームの調和を図った。
  5. 渡航前に語学準備を徹底し、授業に支障なく対応できた。

自分らしい行動、困難をどう乗り越えたかが描かれていれば、他の留学経験者との差別化も可能です。

趣味・特技

一見すると就活に関係がないように思える趣味・特技も、その取り組み方や姿勢を通じて、計画力・継続力・創造力などを伝えることができます。

特に独自性の高い趣味や、継続年数が長いものは、自己PRとの親和性も高いため、有効に活用できます。

アピールに使えるエピソード例
  1. 5年間続けたイラスト投稿でSNSフォロワー1万人を達成。
  2. 趣味の写真撮影を活かし、学内広報誌のカメラマンに抜擢。
  3. 登山を通じて体力・計画力・リスク管理能力を養った。
  4. 将棋大会での戦略分析から、冷静な判断力をアピールした。
  5. 楽器演奏を継続し、地域イベントでの演奏会を主催。

単なる紹介に留めず、どのような姿勢で取り組んでいるか、どんな力が培われたかを明確にすることが大切です。

自分磨き

自分磨きは形式にとらわれず、自分自身の内面や能力を高めようと努力した経験を示すテーマです。

就活においては、成長意欲や自己管理能力を伝えるエピソードとして注目されやすく、ユニークな取り組みをしていれば、他の学生と差をつけることができます。

アピールに使えるエピソード例
  1. 毎日5時起きの生活習慣を1年以上継続し、時間管理を徹底。
  2. 人前で話すのが苦手だったため、自主的にスピーチ講座に通った。
  3. 食生活の改善と運動習慣を取り入れ、健康意識を高めた。
  4. 読書記録を毎日つけ、年間100冊以上の本を読破。
  5. 月1回の目標設定と振り返りを習慣化し、行動力を高めた。

小さな努力でも、継続と工夫で大きな成果になるという視点を大切にし、就職後の成長意欲につなげてアピールしましょう。

【学生時代に力を注いだこと】例文一覧

学生時代に力を注いだことは、就職活動のあらゆる場面で問われる定番のテーマですが、実際に文章にしようとするとどう書けばよいかわからないと悩む方も多いのではないでしょうか。

自分の経験を整理し、相手に伝わるようにまとめるには、ある程度の構成力や表現力も必要になります。

この章では、就活でよく使われる代表的なエピソード10種類について、それぞれの例文と例文を書く際のポイントをご紹介します。

どれも400字程度でまとめた実践的な例文ですので、読みながらご自身の経験と重ね合わせ、書き方の参考にしていただければと思います。

文章の構成や視点の置き方によって、同じような経験でも全く異なる印象を与えることができます。

どう書くかによって評価が変わることを意識し、あなた自身の強みや人柄がしっかり伝わる文章作成に役立ててください。

部活動

ガクチカ例文

私は大学のバレーボール部で主将を務め、チームの再建に力を注ぎました。

入部当初、部員数は少なく活動も停滞していましたが、もう一度活気あるチームにしたいと思い、新歓イベントの強化やSNS発信に取り組みました。

また、練習メニューを見直し、部員全員が意見を出し合えるミーティングも導入しました。

その結果、1年で部員数が2倍となり、チームの雰囲気も大きく変化。

最終的には地区大会で準優勝を果たすことができ、全員で喜びを分かち合うことができました。

部活動のエピソードでは、役職や目標、課題に対してどう取り組んだかを明確にすることで、リーダーシップやチームでの貢献度が伝わりやすくなります。

成果よりも過程を丁寧に描き、なぜそれに取り組んだか、どんな工夫をしたかを意識しましょう。

サークル

ガクチカ例文

私は音楽系サークルのイベント責任者として、新しい試みとしてオンライン演奏会の開催に挑戦しました。

コロナ禍で活動が制限される中、メンバーのモチベーション維持と外部への発信の場を作りたいという思いから企画しました。

配信機材や著作権の知識もゼロから学び、チームで役割分担しながら2か月間準備を重ねました。

その結果、当日は100人以上の視聴者を集め、演奏後のアンケートでも多くの好評を得ることができました。

サークル活動は自主性や発想力をアピールしやすい分野です。

単なる参加ではなく、企画・実行にどれだけ関わったか、困難にどう向き合ったかが重要です。

数値や成果、周囲への影響を入れると説得力が増します。

アルバイト

ガクチカ例文

私は飲食店でアルバイトをしており、スタッフ間の連携ミスによるクレームが多いことに課題を感じ、改善に取り組みました。

新人教育が不十分であると考え、マニュアルの再整備やロールプレイを取り入れた研修制度を提案・実施しました。

店長の協力も得ながら継続的にフォローを行い、3ヶ月後にはクレーム件数が半減。

新人の定着率も向上し、店全体の雰囲気が良くなったと感じています。

アルバイト経験を通じて、現場での課題解決力や主体的な働きかけを伝えることがカギです。

単なる業務の紹介で終わらせず、課題→工夫→結果の流れを明確にすることで、行動力と改善力をアピールできます。

学業

ガクチカ例文

私は卒業研究で高齢者向けの情報発信方法について調査を行い、約50名の方々へのインタビューやフィールドワークを実施しました。

高齢者がインターネット上の情報を活用できるよう支援するため、情報の見せ方やデザインについても試行錯誤を重ねました。

その中で、専門知識だけでなく相手目線で考える力の大切さを学びました。

研究成果は学会での発表にもつながり、多くの方から関心を寄せていただくことができました。

学業のエピソードでは、学びの姿勢や粘り強さをどう発揮したかを中心に書くと効果的です。

特に、研究内容が実社会とどう関係しているか、工夫や視点の変化がどのように生まれたかを示すと魅力が伝わります。

ボランティア

ガクチカ例文

私は大学2年時に地域の子ども食堂でボランティア活動に参加し、月に2回、調理や運営を担当しました。

活動の中で、参加者の親子が時間を持て余していることに気づき、交流イベントを企画しました。

絵本読み聞かせや折り紙教室などを通じて親子の笑顔が増え、また来たいという声も増えました。

地道な活動の中で、自分が社会の一部として貢献できることのやりがいを強く感じました。

ボランティアの経験は共感力や主体性、人との関わりを丁寧に描くことで説得力が増します。

何を感じ、どう行動したか、どんな影響を与えたかを具体的に伝えることで、人柄や社会性が自然と伝わります。

インターンシップ

ガクチカ例文

私はベンチャー企業での長期インターンシップに参加し、営業サポートとして新規顧客開拓に携わりました。

最初は電話対応や資料作成など補助的な業務でしたが、自分から提案した施策が採用され、顧客の成約率が向上したことで、リスト作成やアポ取得にも関わらせてもらえるようになりました。

限られた時間の中で成果を出すために、自主的に営業手法を学びながら業務改善に取り組みました。

実践を通じて、主体性やビジネスマナー、柔軟な対応力を身につけることができました。

インターンの経験は、実践的な業務力と主体的な成長が伝えられる点が強みです。

単なる参加ではなく、自分が何を工夫し、どんな結果を出したかを具体的に描くと、企業での即戦力としての姿もイメージしてもらいやすくなります。

長期資格取得

ガクチカ例文

私は大学2年から約1年半かけて行政書士の資格取得に挑戦しました。

法律の知識はゼロの状態から始め、毎日3時間の勉強を習慣化し、試験直前には過去問を繰り返し分析しました。

大学の授業やアルバイトと両立する中で、時間管理やモチベーション維持に苦労しましたが、学習計画をこまめに見直すことで乗り越えることができました。

この経験を通じて、粘り強さと計画的な行動力を身につけ、目標に向かって継続する大切さを実感しました。

資格取得の話ではどれだけ努力したかだけでなく、どのように工夫して継続したか、壁をどう乗り越えたかが重要です。

結果よりも過程にフォーカスし、社会人としての基礎力につながる点を意識しましょう。

留学

ガクチカ例文

私は大学3年の夏にアメリカへ短期留学し、現地大学でのグループプロジェクトに参加しました。

最初は言語の壁や価値観の違いに戸惑いましたが、積極的にディスカッションへ参加し、自分の意見を伝える努力を続けました。

また、日本文化を紹介する場では、プレゼン資料や話し方にも工夫を凝らし、現地学生との信頼関係を築くことができました。

この経験を通じて、多様性を受け入れ、自分の考えを相手に伝える力を養うことができました。

留学経験は、単なる行ってきた報告ではなく、異文化の中でどんな挑戦をしたか、自分はどう成長したかを明確にするのがポイントです。

課題→行動→成果の流れで、グローバルな対応力を伝えましょう。

趣味・特技

私の特技はイラスト制作で、大学入学後も個人で継続し、SNSで作品を発信してきました。

毎週1作品の投稿を目標にし、構図や配色の研究、他のクリエイターとの交流を通じて表現力を高めてきました。

3年目にはフォロワーが1万人を超え、依頼でイラストを提供する機会も増えました。

継続する力と、自己表現を通じて人に価値を提供する楽しさを学びました。

好きなことに本気で向き合った経験は、どんな仕事でも活かせると感じています。

趣味や特技は自分らしさを伝える貴重な武器です。

継続年数や実績だけでなく、なぜ続けたのか、どんな工夫をしたかに触れることで、主体性や探究心の強さが伝わります。

具体性と熱意が鍵です。

自分磨き

ガクチカ例文

私は人前で話すことが苦手だったため、自信を持てるようにスピーチスクールに通い、半年間継続してトレーニングを行いました。

最初は緊張して声も小さかったのですが、講師の指導をもとに録音で自分の話し方を分析し、改善を重ねました。

最終的には学内イベントで司会を務める機会を得て、大勢の前でも落ち着いて話せるようになりました。

この経験を通じて、苦手を克服するには継続と工夫が必要だということを実感しました。

自分磨きの経験は、向上心や努力を自らの意思で始めた点が強みです。

外的評価よりも自分の成長に焦点を当てることで、自己成長意欲の高い人物像を伝えることができます。

日常の中の挑戦を丁寧に表現しましょう。

【学生時代に力を注いだこと】NGや注意点

就活において学生時代に力を注いだことを記載する際は、どんなに魅力的な経験をしていても、伝え方を誤ってしまうとマイナスの印象を与えることがあります。

特に、話が自慢に聞こえてしまったり、内容が大げさすぎたり、複数のエピソードを詰め込みすぎると、読み手の印象は一気に下がってしまう恐れがあります。

この章では、選考で避けるべきNG例や注意点を3つに絞って解説します。

いずれも、採用担当者が実際によく感じる見抜きポイントでもあります。

せっかくの経験が正当に評価されるよう、これらのポイントをしっかりと押さえたうえで文章をブラッシュアップしていきましょう。

自慢話にならないようにする

就職活動では、成果や実績をアピールすることは大切ですが、それが一方的な自慢話になってしまうと、読み手に好印象を与えるどころか、かえって冷めた反応を引き出してしまうことがあります。

特に、自分がどれだけすごいかだけに焦点を当てた内容は、人柄や行動の背景が伝わらず、採用担当者が本当に知りたい情報から外れてしまいます。

大切なのは、なぜその経験に力を入れたのか、どんな工夫や努力をしたのか、そこから何を学び、どう成長したのかを丁寧に伝えることです。

たとえ成果が目立たないものであっても、過程や姿勢が評価されるケースは多くあります。

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柴田貴司
(就活市場監修者/新卒リクルーティング本部幹部)

柴田貴司
(就活市場監修者)

第三者との関わりやチームの貢献にも触れると、協調性や客観性が感じられ、一緒に働きたいと思われる可能性が高まります。エピソードを語る際には、誇張せず、等身大の自分を誠実に表現する姿勢が求められます。

嘘や誇張はしない

就活では少しでも良く見せたいという思いから、事実を大げさに書いてしまったり、実際には経験していないことを話題にしてしまうケースが見受けられます。

しかし、採用担当者は数多くの学生を見てきた経験があります。

誇張されたエピソードや嘘は、表現や受け答えの不自然さからすぐに見抜かれてしまいます。

特に面接では、ESに書かれた内容をもとに深掘りされるため、話が噛み合わなかったり、質問に対して具体的に答えられなかったりすると、この話は本当なのか?という疑念を持たれてしまいます。

そうなると、信頼を損ね、せっかくのチャンスを無駄にしてしまいかねません。

誇張せず、実際の経験から得た学びを誠実に伝えることで、かえってあなたの人柄や真摯な姿勢が伝わります。

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柴田貴司
(就活市場監修者/新卒リクルーティング本部幹部)

柴田貴司
(就活市場監修者)

目立つエピソードがなくても、自分にしかない経験は必ずあります。正直に、自信を持って語ることが、最も評価される近道です。

エピソードは1つに絞る

エントリーシートや面接で自分をアピールする際、あれもこれも伝えたいと複数のエピソードを詰め込んでしまうと、かえって印象が薄れてしまうことがあります。

エピソードが散漫になると、結局どの経験が一番伝えたかったのかがわかりづらくなり、採用担当者にとっても評価の軸が見えにくくなってしまいます。

特にESでは文字数に制限があるため、ひとつのエピソードを掘り下げることが基本です。

どの経験が、自分の強みや価値観を最も表しているか、応募企業の仕事内容や求める人物像と親和性があるかを意識しながら、最適な1つを選びましょう。

また、ひとつのエピソードに絞ることで、具体的な行動や感情、成長のプロセスまでしっかり描写できるようになります。

内容が深く伝われば、読み手の印象にも残りやすくなり、選考の通過率にもつながります。

【学生時代に力を注いだこと】まとめ

学生時代に力を注いだことは、就職活動の中で自分自身を伝える最も重要なアピールポイントのひとつです。

多くの学生が似たような経験をしているからこそ、どのように伝えるか、どんな視点で掘り下げるかが大きな差につながります。

まずは一度、自分の学生生活を振り返り、何を大切にして行動していたのかに目を向けてみましょう。

また、文章としてまとめる際には結論ファースト、具体性のある表現、なぜ取り組んだかを意識し、読み手があなたの人物像をイメージしやすいように構成することが重要です。

企業は、そのエピソードの中からあなたの強みや価値観、人柄、そして一緒に働けるかどうかを見極めようとしています。

今回ご紹介した例文やポイント、注意点を参考にしながら、自分自身の魅力が伝わるエピソードを丁寧に準備してみてください。

柴田貴司
監修者

明治大学院卒業後、就活メディア運営|自社メディア「就活市場」「Digmedia」「ベンチャー就活ナビ」などの運営を軸に、年間10万人の就活生の内定獲得をサポート

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