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教職課程を取ったことは強いガクチカになる
就職活動においてガクチカは、ESや面接で必ずといってもいいほど求められる質問のひとつです。
ガクチカには様々なテーマのエピソードがあり、部活動やアルバイト、学業などがその最たる例でしょう。
その中で、教職課程に取り組んだ経験には、学業や実習といった多面的な要素が含まれており、非常に強いアピールができるエピソードとしてガクチカに向いていると言われています。
大学の授業、単位の中でも特に教職課程は、一定の覚悟と努力をもって取り組まなければ修了できないカリキュラムです。
教育実習をはじめとする現場での経験や、理論と実践を結びつける学びは、就職活動や入社後の様々なビジネスシーンでも高く評価されやすいポイントとなります。
教員志望でなくとも、社会人として必要な責任感、対人能力、課題解決力などが身につくため、あらゆる業界・職種において有利に働くガクチカとなるのです。
そもそもガクチカとは
ガクチカとは「学生時代に力を入れたこと」の略称であり、エントリーシートや面接で自己PRや志望動機と並ぶ代表的な質問項目のひとつです。
多くの学生が部活動やアルバイト、ボランティアなどの経験を挙げますが、「学業」や「課外活動」など、自身が熱心に取り組んだことであればエピソードに縛りはありません。
重要なのは、その経験を通じて何を学び、どう成長したかを具体的に伝えることです。
単なる事実の羅列ではなく、自分の考えや工夫、困難をどう乗り越えたのかという視点を交えることで、より説得力のあるガクチカになります。
特別な実績がなくても、日々の小さな努力や継続してきたことの中に、十分にアピールできる要素はあります。
自分の行動を振り返り、丁寧に言語化していくことで、自信を持って伝えられるガクチカが見つかるため、ぜひ自己分析を深掘りして自分のガクチカになるエピソードを探してみてください。
ガクチカが求められる理由
ガクチカが求められる理由は主に3つです。
- モチベーションがどこにあるか知りたい
- 入社意欲を確認したい
- 「伝える力」があるかを評価したい
企業は、応募者がどのような場面で実力を発揮できるのか、どのような長所や能力を持っているのかなどを知りたいと考えています。
ガクチカを通じて「何に夢中になれるのか」「どんなことにやりがいを感じるのか」が見えることで、配属後の適性や活躍イメージを描きやすくなるのです。
また限られた分量や時間の中で、自分の経験をわかりやすく、魅力的に伝えられるかどうかも、ビジネスの現場では重要なスキルです。
文字数やアピール時間が限られる中でのガクチカの伝え方から、論理的思考力やコミュニケーション能力、相手目線で話を組み立てる力など、「伝える力」が評価されるのです。
教職課程が強いガクチカになる理由
- 学生の本分である学業をアピールできる
- 責任感や継続力をアピールできる
- 実習など具体的な経験を伝えることができる
- 対人スキルやコミュニケーション能力をアピールしやすい
教職課程の履修経験は、就職活動において非常に強みとなるガクチカ(学生時代に力を入れたこと)としてアピールしやすい要素です。
学業・実習・対人コミュニケーションといった複数の観点から、熱心に取り組んだ経験や手に入れた能力・知識の幅広さを具体的に伝えることができるため、多くの企業が高く評価するエピソードとなっています。
ここでは、教職課程が強いガクチカになる理由を、より細かく解説していきます。
学生の本分である学業をアピールできる
学生時代に最も大切にすべきことの一つが「学業」です。
「学業は学生の本分」と言われるほどで、学生には、社会人になってからは学ぶことのできない貴重な知識を数多く学ぶことが求められます。
その中でも教職課程は、専門的な知識の習得に加えて、教育実習や指導案作成といった実践的なスキルも求められるため、決して簡単に単位を取得できる過程ではありません。
よって、教職課程を着実に履修してきた経験は、「学生としてやるべきことに真摯に取り組んできた姿勢」として、企業に好印象を与えやすいポイントになるのです。
責任感や継続力をアピールできる
教職課程は、長期にわたる継続的な学びや多くの課題を伴います。
まず、教職過程を取るかどうかの選択はほとんどの大学で1年生のうちに行われます。
そのため、教職課程を取り切ったということは、大学1年生から継続的に学業に力をいれてきたという証明にもなるのです。
そして授業の中には教育実習のように、現場での対応力や精神的なタフさが求められる場面もあります。
そうした環境の中でも、最後までやり抜く力や、途中で投げ出さず責任を持って行動してきたというエピソードは、「責任感」「継続力」に代表されるような、社会人として不可欠な能力を持っているとして、入社後の活躍を想像させやすくするようなエピソードになるのです。
実習など具体的な経験を伝えることができる
教職課程には、教育実習や模擬授業など、実際に「人に教える」「現場で行動する」といった、多くの学生が社会人になってから経験するような体験が豊富に含まれています。
これらの経験は、「なぜその課程に取り組んだのか」「どんな工夫をしたのか」「結果としてどんな学びを得たのか」といった、ガクチカで求められる具体性のある内容として伝えやすくなるため、具体的なエピソードを交えることで説得力のあるアピールが可能になります。
また、教育実習の経験では、様々な社会人との関わりがあるでしょう。
学生のうちに実際に社会人と一緒に仕事をしたい経験がある、というのはそれだけでもビジネス経験という観点でプラス評価になるため、ぜひ積極的にアピールをしましょう。
対人スキルやコミュニケーション能力をアピールしやすい
教職課程では、子どもや保護者、指導教員など、さまざまな立場の人と関わる機会があります。
そういった機会の中では、「相手の話を丁寧に聞く」「伝わりやすい言葉を選ぶ」「相手の立場に立って考える」といったコミュニケーションの基本を実践的に学ぶことができます。
こうした経験は、どの業界でも求められるコミュニケーションスキルの証として、面接でも自信を持って伝えられる要素です。
また、営業職やコンサルティング職を受ける学生は、社外の専門的な知識を持たない人たちと話す機会が多くなるため、すでに実践的な経験があるとして高評価をもらいやすくなるでしょう。
教職課程をガクチカにする際のポイント
教職課程の経験は非常に魅力的なガクチカとなり得ますが、その内容を効果的に伝えるにはいくつかのコツがあります。
- なぜ教職課程に力を入れたのか伝える
- 成果よりも過程・成長にフォーカスする
- 専門的になりすぎないよう簡潔に伝える
ただ頑張ったことを並べるのではなく、企業側に「一緒に働きたい」と思ってもらえるような伝え方を意識することが大切です。
ここでは、教職課程をガクチカにする際のポイントを細かく解説していきますので、ぜひ頭に入れた上でガクチカを作成してみてください。
なぜ教職課程に力を入れたのか伝える
まず重要なのは、「なぜ教職課程に取り組んだのか」という動機を明確にすることです。
というのも、教員志望であったにもかかわらず一般企業を目指している場合、企業側が「教職から逃げたのでは?」と不安を感じてしまうこともあるからです。
また近年では就職活動をする上での保険として教員免許を取っておこう、というような学生の数も増えてきているため、なぜ自分は教職を目指していた、教職試験を受けているにも関わらず民間企業を受けているのか、という説明は必要です。
ここでは、「教育に関心があった」「人に教えることにやりがいを感じていた」など、納得感のある理由をあらかじめ用意しておくと安心です。
そのうえで、今の進路を選んだ理由にも一貫性があれば、より説得力が増します。
成果よりも過程・成長にフォーカスする
ガクチカで大切にされるのは、何を成し遂げたかという結果よりも、「なぜその活動に力を入れたのか」「その中でどのように努力し、成長したのか」といった過程です。
教職課程には、多くの課題や壁が伴います。
たとえば教育実習での失敗や葛藤、それをどう乗り越えたかといった具体的なエピソードは、あなたの人柄や仕事に向き合う姿勢を伝えるうえでとても効果的です。
自分なりの工夫や乗り越えた経験を振り返ってみましょう。
専門的になりすぎないよう簡潔に伝える
教職課程で扱う内容には専門的な用語や制度が多く、人事担当者には馴染みのないことも多いです。
たとえば「指導案作成」や「学習指導要領の読み解き」といった活動を説明する際は、なるべく噛み砕いた表現を用い、簡潔に伝えるよう心がけましょう。
誰が聞いてもイメージしやすい表現で伝えることで、あなたの努力がより伝わりやすくなります。
また、簡単な例えや背景の補足を加えると、より親しみやすくなるでしょう。
教職経験からアピールできる強み8選
教職課程や教育実習を通じて得られる経験には、教員になるために必要な能力が学べるのはもちろん、社会に出てからも活かせる力がたくさんあります。
- 対応力・判断力
- 素直さ
- 状況分析力
- 自己成長への意欲
- 社会的責任感
- 柔軟性
- 理解力
- 課題発見能力・課題解決能力
教員にはならなかったとしても、教職課程を履修した経験からは、ガクチカでアピールできる強みを数多く得ることができるため、自己PRには困りません。
ここでは、教職経験からアピールできる代表的な8つのスキルをご紹介します。
対応力・判断力
教育現場では、想定外の出来事に頻繁に直面します。
たとえば、授業中に子どもが体調を崩したり、クラスで突発的なトラブルが起きたりすることは日常茶飯事でしょう。
そうした場面で、冷静に状況を見極め、的確に判断し行動する力は、まさに対応力と判断力そのものであるといえます。
対応力や判断力は、ビジネスシーンにおいても非常に重宝されます。
たとえば、お客様対応中にトラブルが発生した際、上司の指示を待たずにその場で最適な判断をして動ける人材は、信頼されやすく、責任あるポジションも任されやすくなります。
ここで必要になってくるのは冷静に次の行動を考えられる状況判断力です。
現場であらゆる状況に対して即座に対応できる力は、業種を問わず、企業の中核を担う人材に欠かせない要素のため、これらを持っている学生は高評価となるのです。
素直さ
教育実習では、指導教員や現場の先生から日々多くのアドバイスや指摘を受けます。
実習に参加する際には、そのフィードバックを真摯に受け止め、自分の行動を見直し、次に活かす姿勢が求められたのではないでしょうか。
これにより、常に「より良くなろう」とする姿勢や柔軟に学び続ける力が養われたと思います。
企業においても、素直さは非常に大切な資質です。
例えば新入社員の時期は特に、業務の基礎を学ぶ場面が多く、上司や先輩からの指導を素直に受け入れられるかどうかで成長スピードに差が出ます。
また、素直な人はチームにおいても良好な関係を築きやすく、信頼される存在となりやすい傾向があります。
素直さを持っている人物は業務以外のところで人から好かれやすく、ラッキーを拾える可能性も高くなると言えるでしょう。
状況分析力
子どもたちの反応を見ながら授業を調整していく過程で、「今、誰がどこまで理解しているのか」「なぜうまく伝わっていないのか」といった点を見極める力が求められます。
これは単なる観察力にとどまらず、相手の立場に立って状況を多角的に捉える力、すなわち状況分析力につながります。
分析力には大きく分けて、数字などの分析をして事実を汲み取ることができる能力と、いまの状況と次にすべきことを分析できる能力の2つに分けられます。
教育実習で培われる後者の分析力、状況分析力は、たとえばマーケティングや営業の現場で、顧客のニーズを把握したり、プロジェクトで問題の本質を見抜いたりする際に発揮されます。
数字だけで判断せず、現場感覚や相手の立場に立って分析する力は、実践的で価値の高いスキルです。
自己成長への意欲
教職課程では、自主的な学びと振り返りが基本です。
授業づくりのたびに「どうすればもっと良くできるか」と考え、資料を作り直したり、教え方を工夫したりする中で、自ら成長しようとする姿勢が自然と身につきます。
大学によっては、事前学習と事後学習を教育実習単位の取得のために必須にしているのではないでしょうか。
このような経験から手に入れることができる自己成長のための主体性は、企業が新卒採用で特に重視するポイントです。
仕事では常に新しい課題が出てきますが、指示待ちではなく自ら学び、行動できる人は、どの職種でも活躍の場を広げやすくなります。
自己成長への意欲は、社会に出てからも長期的に見て大きな武器となるでしょう。
社会的責任感
教職には「子どもたちの命や未来を預かる」という、非常に大きな責任が伴います。
この経験を通じて培われるのが、「自分の行動が誰かに影響を与える」という意識、すなわち社会的責任感です。
この意識は、社会人として信頼を得るために欠かせないものです。
特に、公共性の高い仕事や人と接する機会の多い営業・接客業では、こうした責任感のある行動が、お客様からの信頼や満足につながります。
社会の一員としての自覚を持って働ける人材は、企業にとっても貴重な存在です。
また、企業理念に対する共感と責任を持っている人物は高く評価されます。
柔軟性
教育現場では、子どもや保護者、先生など、さまざまな立場の人と関わる中で、相手に応じた対応が求められます。
意見の食い違いがある中でも調整し、全体の円滑な運営を目指す必要があります。
このような環境で培われる柔軟性は、変化の多いビジネスの世界でも非常に重要です。
たとえば、部署異動や新しいプロジェクトなど、環境が変わってもすぐに適応できる人は、企業内での信頼が厚くなるため、チャンスも得やすくなります。
柔軟な視点を持ち、多様な人々と協働できる力は、大きな強みとなるでしょう。
理解力
子どもたちと信頼関係を築くためには、相手の気持ちに寄り添い、何を感じているかをくみ取る力が必要です。
特にまだ言語能力が拙い就学直後の小学生などと会話をする際には、言葉だけでなく表情やしぐさから気持ちを読み取ることも多く、自然と理解力や共感力が養われます。
このスキルは、ビジネスにおいても対人関係の構築に直結します。
チームメンバーや顧客の立場を理解しようとする姿勢は、信頼関係を築くうえで非常に重要です。
また営業、コンサルでの商談といった場面で、相手が言外にどんなことを伝えたいのかを汲み取る力は非常に強く求められます。
社内外問わず、人とのコミュニケーションが欠かせない現代の職場において、高い理解力を持つ人材は重宝されるのです。
課題発見能力・課題解決能力
教育現場では、予想外の出来事が頻繁に起こるため、「なぜうまくいかないのか」「どうすれば改善できるのか」といった視点で、常に状況を見つめ直す力が養われます。
この経験から培われる課題発見・課題解決能力は、どの職種でも即戦力となるスキルです。
たとえば業務改善やクレーム対応、プロジェクト推進など、問題に気づき、それを自ら解決に導ける人材は、組織にとって非常に価値のある存在です。
変化に強く、前向きに挑戦できる姿勢として、面接でも強くアピールできるポイントです。
教職課程をガクチカにする際の構成
教職課程での経験を効果的にガクチカとして伝えるためには、内容だけでなく「構成」も非常に重要です。
- 結論
- 目的や背景
- 目標と課題
- 目標達成・課題解決のための工夫
- 結果や成果
- 学びと入社後の活かし方
どれほど素晴らしい経験であっても、伝え方によって印象が大きく変わるため、読み手にとってわかりやすく、印象に残りやすい構成を意識しましょう。
ここでは、教職課程をガクチカにする際の構成について詳しく解説をしていきます。
1. 結論
ガクチカ(学生時代に力を入れたこと)を語るうえで最も重要なのは、「最初に結論を伝えること」、いわゆる結論ファーストです。
面接官や採用担当者は、限られた時間の中で多くの学生の話を聞いています。
そのため、話の冒頭で「自分が何に取り組み、どんなことを達成したのか」が端的に伝わると、関心を持ってもらいやすくなります。
教職課程での取り組みを話す場合は「私は大学時代、教職課程に最も力を入れ、特に教育実習において主体的に学ぶ授業づくりに注力しました。
」というように簡潔な一文でまとめましょう。
「何を」「どのように」頑張ったのかを冒頭で提示することで、その後の話の軸が明確になり、読み手の理解が深まります。
2. 目的や背景
同じ「教職課程への取り組み」であっても、人によってそのきっかけや動機はさまざまです。
そこにこそ、その人の価値観や興味・関心が現れます。
背景を丁寧に伝えることで、企業側に「この人はなぜこの道を選んだのか」「どんな視点で物事を捉えているのか」といった人柄が伝わるため、欠かさないようにしましょう。
例えば「高校時代、塾講師のアルバイトを通じて教える楽しさに目覚め、大学ではその関心を深めたいと考え、教職課程を履修しました。」というように自分の興味関心や将来像と結びつけることで、主体性や思考の深さをアピールすることができます。
なぜ教職に力を入れられたのかが伝わるようなセクションにしましょう。
3. 目標と課題
取り組みの具体的なエピソードを伝える際には、「どんな目標を持ち、どんな課題に直面したか」を明確にすると、より伝わりやすくアピールに繋がりやすいエピソードになります。
特に採用担当者は「困難をどう乗り越えたか」という部分に注目しており、入社後にどんな力が業務に生そうか、という視点でガクチカをみています。
例えば、「教育実習では生徒の発言を促す授業を目標にしましたが、最初は発問の仕方が悪く、反応が乏しいという課題に直面しました。
」というように実際の困難や悩みを率直に示すことで、人間味や成長ストーリーが伝わりやすくなります。
4. 目標達成・課題解決のための工夫
企業が求めるのは、ただ頑張った人ではなく、「課題に対して自ら考え、改善に取り組める人材」です。
そのため、このパートではどんな行動を取ったかを具体的に伝えることで、主体性や工夫する力をアピールしましょう。
「生徒の意見が出やすい環境を作るために、毎回授業冒頭に考えるきっかけとなる映像を取り入れ、そこから対話を広げる工夫をしました。」といったようなエピソードであれば、細かい気配りができることやお客様視点で考えられる思いやりが伝わってきます。
工夫の内容は小さなことでも構いません。
「どのように考え、どう行動したか」がわかるように丁寧に説明しましょう。
5. 結果や成果:事実に基づく成果が説得力を高める
取り組みの結果が明確であれば、その努力が本当に価値のあるものだったという証拠になります。
数値や他者の評価など客観的な成果があると、より説得力が高まります。
ただし、企業は成果の大きさをみているわけではなく、成果ときちんと向き合ったかどうか、成果を出すまでに過程があったかどうか、という点を重視しています。
たとえば「授業後には、担当の先生からこれまでにないほど生徒が積極的だったとの評価をいただき、最終日には生徒から感謝のメッセージももらいました。」などというように、成果が数字で表せない場合も、周囲の反応や変化を具体的に書けば十分に評価されるでしょう。
6. 学びと入社後の活かし方
どんなに素晴らしい経験でも、その経験から学んだことが仕事にどう活かせるかが伝わらなければ、企業には響きません。
経験を成長のきっかけにとどめず、今後学びどのように役立てるかまで言語化することで、企業は入社後の活躍イメージを持ちやすくなります。
「教職課程で培った相手の理解度に応じて伝える力を、営業職としてお客様の課題に寄り添った提案に活かしたいと考えています。」といったように、企業が求める人物像と、自分の経験がどう重なるかを意識して書くと、志望動機とも一貫性が出て、より魅力的なガクチカになります。
教職課程をガクチカにした例文7選
教職課程での経験は、その取り組み方や動機によって、さまざまな角度からガクチカとしてアピールできます。
しかし、自分が書きたいガクチカのエピソードからはどのようなガクチカを文章にしたら良いのか迷ってしまう方も少なくないでしょう。
そこで、教職課程のエピソードをガクチカにした例文を7つご紹介します。
それぞれの例文に対してポイント解説も付け、どのような点を意識して書いたら良いのか分かりやすくしておりますので、ぜひ参考にして自分のガクチカを完成させてみてください。
1. 必修とは別に教職課程を取った
ガクチカ例文
私は、大学の専攻とは別に、教職課程を自主的に履修し、教員免許取得を目指して学びました。
もともと人に物事をわかりやすく伝えることに興味があり、「教える力」を社会で活かしたいという思いから、あえて時間的にも負担の大きい教職課程に挑戦しました。
週に複数のレポート課題や実習準備がある中で、専攻の授業やゼミ活動と両立する必要があったため、スケジュール管理を徹底し、毎週の予定をタスクごとに整理して優先順位をつけながら学びを進めました。
その結果、すべての単位を無理なく取得し、教職課程も修了することができました。
この経験を通じて、自主性と計画性をもって行動する力が身についたと実感しており、社会に出てからも複数のタスクを並行して遂行する場面で大いに役立つと考えています。
この例文では、「あえて大変な道を選び、それを計画的に乗り越えたこと」を強くアピールすることができています。
単に履修しただけではなく、「なぜ挑戦したのか」「どう工夫したのか」を明確に伝えることで、主体性や自己管理力の高さが際立ちます。
2. 教職課程の授業で好成績を取った
ガクチカ例文
私は教職課程の授業において、特に教育心理学の分野で学年トップの成績を修めることができました。
単なる暗記や一時的な理解ではなく、実際の教育現場でどう活かすかを意識して学ぶことを大切にしていたからです。
授業で扱う理論を、実際に子どもがどのように学び、どのような言葉がけで行動が変わるかといった視点でノートにまとめ、毎週の復習と実践的なケーススタディの振り返りを重ねました。
結果として、最終試験でも応用問題に対応できるだけの理解が身につき、高評価を得ることができました。
この経験から、知識を使える形に転換する意識の重要性を学び、今後もただ覚えるだけでなく、本質的な理解と応用力を意識して取り組んでいきたいと考えています。
このエピソードでは、単なる成績の良さではなく、「どうやって学びを深めたか」「それをどう社会で活かすつもりか」という意識の高さが魅力です。
表面的な努力でなく、内面の思考力を伝えられる良い構成です。
3. 本気で教員を目指していた
ガクチカ例文
私は大学3年生まで、将来は教員になることを本気で目指していました。
人と深く関わる仕事に就きたいという想いがあり、特に一人ひとりの成長に寄り添える教職に魅力を感じていたからです。
教育実習では、なかなか授業に参加しない生徒と向き合う機会がありました。
最初は話しかけても反応が薄く、戸惑う日々が続きましたが、毎日少しずつ声をかけ、趣味の話題から距離を縮めることで、少しずつ信頼関係を築くことができました。
最終日には「もっと話したかった」と言ってもらえたことで、人との関係性は一方通行ではなく、時間と姿勢で築かれるものだと学びました。
結果的に教職には就かない道を選びましたが、このように丁寧に相手と向き合う姿勢や粘り強さは、どの職場でも活かせると考えています。
別の進路を選んだこと=失敗ではありません。
むしろ、明確な目標に向かって努力したことと、進路転換の背景を誠実に伝えることで、真剣さや柔軟性が伝わります。
4. 教員免許を取得した
ガクチカ例文
私は大学4年間を通じて、教職課程をすべて修了し、中学・高校の教員免許を取得しました。
教育実習や指導案作成、模擬授業といった実践的な活動が多く、時間管理や体力的な面でも負担の大きい課程でしたが、「継続してやり抜く力」を試したいという思いで挑戦しました。
実習では、週ごとの授業内容を作成しながら、生徒の理解度や興味に応じて柔軟に内容を変更する工夫が求められました。
特に、グループ活動を取り入れた授業では、生徒同士の対話が活性化し、授業後に「楽しかった」と笑顔を見せてくれたことが印象的でした。
免許取得という結果以上に、そのプロセスで培った粘り強さや段取り力、そして相手に合わせた対応力は、今後のビジネス現場でも必ず活かせると感じています。
「結果」だけでなく「プロセス」への注目がポイントです。
資格取得をただの実績で終わらせず、努力の中身を丁寧に伝えると、自分の価値をより高められます。
5. 教育実習で授業を任された
ガクチカ例文
私は教育実習中、担当教員からの信頼を得て、複数の授業を一任されるという貴重な経験をしました。
初めて教壇に立つ責任を感じた瞬間であり、与えられた役割に対して全力で応えたいと強く思いました。
最初は、授業準備に時間がかかり、思い通りに進まないことも多くありましたが、生徒の反応や理解度を見ながら内容を柔軟に調整することで、次第にスムーズに進められるようになりました。
特に「先生の授業、わかりやすかった」という生徒の言葉は、自信とやりがいにつながりました。
この経験から、相手のニーズに応じて伝え方やアプローチを変える力の大切さを学び、ビジネスでも伝える力として応用していきたいと考えています。
任された=評価されたという構造が明確で、信頼感と責任感が伝わります。
行動と成果のつながりを具体的に描いている点が魅力的です。
6. 子どもとの関わりから学んだことがある
ガクチカ例文
私は教育実習中、クラスの中でも特に消極的だった一人の生徒との関わりから、大きな学びを得ました。
どんなに内容の良い授業をしても、生徒が心を開いてくれなければ伝わらないことを痛感し、「まずは相手のことを知る」ことを意識するようになったのです。
休み時間や掃除の時間に、その生徒が好きな漫画や趣味の話をきっかけに会話を増やしていき、信頼関係ができてきた頃から、授業でも少しずつ反応を見せてくれるようになりました。
最終日には、自ら手を挙げて発表してくれたことがとても嬉しく、今でも印象に残っています。
この経験から、「相手の背景を理解しようとする姿勢」と「じっくり信頼を築く力」は、社会人としての対人スキルにもつながると実感しています。
相手との向き合い方にフォーカスしたエピソードは、人間理解力や共感力をアピールするのに向いています。
小さな成功体験を大切に扱う姿勢が好印象で、特にお客様ファーストを掲げるような企業では重宝されるでしょう。
7. 教職と他の活動を両立した
ガクチカ例文
私は大学生活において、教職課程の履修とゼミ活動、アルバイトを並行して行っていました。
それぞれが時間やエネルギーを要する活動でしたが、どれも将来の糧にしたいという思いから、すべてに手を抜かず取り組むことを決めました。
特に、週に複数のレポート提出がある時期には、スマートフォンのタスク管理アプリを活用して、1週間の予定を細かく分割し、優先順位を決めて取り組みました。
その結果、教職課程の単位を落とすことなく、ゼミの研究発表にも力を入れ、アルバイトでも責任あるポジションを任されるようになりました。
この経験から、複数のタスクを同時に進めるマルチタスク能力や、効率的なスケジューリング力が身につき、社会人としても必ず役立つと感じています。
忙しかっただけでは評価されません。
大切なのは「どう乗り越えたか」と「そこから得た学び」です。
タスク管理の工夫が具体的に伝わると、実践的な能力として評価されます。
教職のガクチカまとめ
教職課程での経験は、たとえ教員にならなかったとしても、就職活動において非常に強力なアピール材料となります。
重要なのは、「なぜその経験に力を入れたのか」「何を学び、どう成長したのか」、そして「その学びを今後どう活かすのか」を、自分らしい言葉で伝えることです。
また、専門的になりすぎないよう配慮しつつ、相手の立場に立って話す姿勢や工夫を取り入れることで、より印象的なガクチカになります。
教職課程で得た強みを自信に変えて、前向きに就活へと踏み出していきましょう。
明治大学院卒業後、就活メディア運営|自社メディア「就活市場」「Digmedia」「ベンチャー就活ナビ」などの運営を軸に、年間10万人の就活生の内定獲得をサポート