【2月1日時点の就職内定率】26卒は39.3%で昨年比+15.4ポイントと大幅増
リクルートの調査結果によると、2025年2月1日時点の就職内定率は以下の通りとなりました。
- 26卒:39.3%(昨年比 +15.4ポイント)
- 25卒:23.9%(昨年比 +4.0ポイント)
- 24卒:19.9%(比較データなし)
特に26卒は昨年同時期より15ポイント以上も増えており、大幅な伸びを見せる結果となりました。
これはオンライン化による早期選考の浸透に加え、売り手市場の継続、インターンシップ経由の採用の増加が理由として考えられます。
この早期化の動きは今度も続くとみられています。
【2月1日時点の進路決定率】26卒が20.6%で昨年比+6.5ポイント
NHKの調査によると、2月1日時点の進路決定率(就職・進学・その他含め、卒業後の進路を固めた学生の割合)は以下のようになっています。
- 26卒:20.6%(昨年比 +6.5ポイント)
- 25卒:14.1%(昨年比 +2.0ポイント)
- 24卒:12.1%
昨年同時期と比べると、26卒の進路決定率が6.5ポイントも増加しており、例年より早い段階で進路を固める学生が増えています。
昨年までは経団連の定めであった3月の情報解禁を遵守していた大手企業も、今年は早期選考を実施しているケースが少なくないため、第一志望群に早期内定をしてすでに就活を終えている学生も多いのではないかと考えられます。
また就職内定率のデータと組み合わせてみると、20%近くの学生が内定を保持したまま就活を継続していることもわかります。
【面接選考への参加状況】最終選考を受けた経験者が約半数
NHKの調査で示された「面接選考への参加状況」は以下の通りです。
- 最終選考を受けたことがある:48.1%
- 面接を受けたことがある:27.9%
- 面接経験がない:24.0%
このデータから、2月の段階で約半数近い学生がすでに最終面接まで進んでいることがわかります。2月以前に動き出す学生が多くなってきており、また選考スケジュールが前倒しになるにつれ12月~1月の早い段階で最終選考に進む企業が増えていることが要因だと考えられます。
一方で、4人に1人はまだ面接経験がない状況です。これは業界・企業によって選考開始時期にばらつきがあることが理由の一つでしょう。たとえば、外資系企業やITベンチャー企業などは早期選考を実施するケースが多いですが、一部のメーカーやインフラ関連企業などは3月以降に採用活動を開始する場合も少なくありません。
【内定を取得した企業の業種】IT(情報通信業)がトップ
NHKの調査結果によると、就活生が2月時点までに内定を取得した企業の業種は以下の通りです。
- IT(情報通信業)
- サービス業
- メーカー(機械以外)
- メーカー(小売)
- メーカー(機械)
IT(情報通信業)がトップに位置し、全体の3割以上を占めるという結果でした。背景には、DX推進や5G/AIなどの新技術の普及によるIT人材需要の拡大が挙げられます。また、文系未経験の積極的な採用の動きも活発になっており、選考を受ける学生の数が増えていることも要因の一つだと言えるでしょう。
サービス業、メーカーも一定の割合を占め、コロナ禍からの回復基調を受けて採用ニーズが上向いていることが伺えます。
今後技術が進歩していくにつれて伸びるであろう3業種が大きな割合を占めるといった結果となり、将来性を重視した就活を行う学生が増えていることも考えられます。
就活の早期化による懸念は?
就活は、経団連や国の定めにより、3月に情報解禁、6月に選考開始というのが基本でした。
しかし、このルールが21卒の代の時期に撤廃された後、就活は年々早期化を見せています。
学生にとって、就活の早期化には、メリットとデメリットがあります。
- 企業との接触機会が増加している
- 選考期間が集中せずスケジュール調整が柔軟にできる
- 内定を早めに確保して安心感を得た状態で本選考に臨むことができる
- 情報収集不足のまま進路決定する学生が増えている
- 企業研究が浅いまま選考を受け通過率が落ちるケースがある
- 早期選考に乗り遅れて就活モチベーションが下がる学生も多い
企業には、優秀な学生を確保するために早期選考の動きに乗ることが求められてきています。
しかしその一方で、早期離職につながるリスクを孕んでいることは忘れてはなりません。
今後の就活における26卒の動き方
早期選考のメリット、デメリットを踏まえた上で、26卒の学生は2月以降どのような動きをとるべきなのでしょうか。
2月、3月にぜひやってほしい就活対策は以下の3つです。
- 自己分析をより深掘りする
- 複数の業界、企業の説明会を受ける
- 就活のプロに頼る
近年の早期化している就活では、自己理解、企業理解が浅いまま選考に進み、意思決定をして就活を終えた結果、ミスマッチが起こり早期離職につながるケースが問題となっています。
それを防ぐためにも、自己分析、業界研究をさらに深掘りして、本当に自分にあった企業を探していくことが求められています。
とはいえ自分1人で早期化のスピードに追いつきながら全てをこなすのは難しいです。
そこで、就活エージェントや大学のキャリアセンターといった就活のプロにぜひ頼ってください。
手前味噌で恐縮ですが、弊社で運営している就活エージェントサービス「ジョブコミット」でも、企業情報をご紹介するだけでなく、自己分析、業界研究から無料でサポート可能です。
就活を少しでも良くしたいという方は、ぜひ一度ご相談してみてください。
まとめ
今回のデータから見えてくるポイントは、以下の3点です。
- 早期化の加速
- IT業界人気の継続
- 選考時期の多様化
2月時点で動き出している、また内定獲得に至っている学生の数がかなり増えていることがわかりました。
とはいえ、3月以降に情報解禁を行う企業もまだまだたくさんあるのが事実です。
26卒の就活生には、徹底的な自己分析と業界研究、企業研究が求められていきます。早期化に焦りすぎず、まずは自分が本当に満足できる就活の方向性を決めるところからスタートして、3月以降の情報解禁に備えるのも一つの手ではないでしょうか。
就活市場では今後も様々な就活情報を発信していきますので、ぜひほかの記事もご覧ください。
明治大学院卒業後、就活メディア運営|自社メディア「就活市場」「Digmedia」「ベンチャー就活ナビ」などの運営を軸に、年間10万人の就活生の内定獲得をサポート