就活においては「あなたのセールスポイントは何ですか?」と聞かれることも多いです。
そこで、今回はセールスポイントについて分かりやすく伝える方法について詳しく紹介します。
良い回答やNG回答についても紹介するため、参考にしてください。
目次[目次を全て表示する]
【セールスポイント】セールスポイントとは
セールスポイントはあなたが就職したい企業や業界にとって特に価値のある特性や能力のことです。
ESにおいて、日立製作所をはじめとして様々な企業で問われることが多いため、しっかりと対策しておく必要があると言えるでしょう。
企業に自分を「売り込む」ポイントのこと
セールスポイントは、企業に自分を売り込むポイントのことを指します。
入社後、自分がどのように貢献できるか伝えることが重要です。
学生時代の経験を交えながら説明することで、具体性のある文章が完成します。
「私のセールスポイントは、初対面の方でもすぐに打ち解けられる点です」と、どこが強みなのか明確に伝えることが重要です。
セールスポイントを曖昧にすると、採用担当者に自分を採用するメリットが伝えられずに面接が終わるため注意してください。
強みや長所とは違う?
強みや長所とセールスポイントは非常に似ていますが、区別するならば「ただの個人の強みや長所とは異なる」という点です。
その企業や職種に直接的に役立つ具体的な強みを指す言葉であるため、「強み」や「長所」より、もう少し仕事に関連した、具体的にどのような活躍ができるのか、一言で分かるようなものにすると良いでしょう。
【セールスポイント】ESでアピールするべきセールスポイント
ESでアピールするべきセールスポイントは、以下の2つです。
- 働くときに活かせる価値観や性格
- 仕事に活かせるスキル
セールスポイントは、自分の強みであれば何をアピールしてもいいわけではありません。
採用担当者の高評価につながるものを選択しましょう。
本章を読み、アピールするべきセールスポイントを見つけるきっかけにしてください。
働くときに活かせる価値観や性格
ESでアピールするべきセールスポイントの1つ目は、働くときに活かせる価値観や性格です。
採用担当者は、自社の売上に貢献できる就活生を探しています。
そのため、就活生はESを通してどのように活躍できるのか、具体的にアピールしましょう。
「挑戦を楽しむ気持ち」「チームで成果を最大化させた経験」など、自分が大切にする価値観や性格を伝えると効果的です。
「仕事を頑張ります」といった曖昧な表現だけでは、採用担当者は就活生に内定を出そうとは考えません。
学生時代の経験から、仕事に活かせるポイントを具体的にアピールしましょう。
実際のエピソードがあることで説得力のある文章が完成します。
入社後に活かせる力を伝えるのに、適した経験がないか振り返ってみましょう。
仕事に活かせるスキル
ESでアピールするべきセールスポイントの2つ目は、仕事に活かせるスキルです。
採用担当者は、入社後に活躍できる人材を探しています。
そのため、仕事に活かせるスキルを持つ就活生は、高い評価が得られるでしょう。
例えば、英語を使う企業なら留学経験、経理部なら簿記の資格などです。
志望企業や応募した職種によって、求められるスキルは異なります。
ESを作成する前に、自分がエントリーを考えている企業は、どういったスキルが重宝されるのか調べておきましょう。
他にも、情報分析の経験やリーダーシップを発揮した経験など、幅広いスキルが仕事に役立ちます。
自分の学生時代を振り返り、どういったスキルを身につけているのか検討しておきましょう。
【セールスポイント】聞かれる理由
企業がセールスポイントについて聞いてくる理由は何なのでしょうか。
多くの企業の場合、以下の3つの意図を持って質問してきています。
したがって、相手のニーズを満たせるよう、以下のような項目を意識して回答すると良いでしょう。
応募者の強みを知りたいから
企業がセールスポイントを質問する理由の1つとして、応募者の強みや長所を具体的に知りたいと考えていることが挙げられます。
採用担当者はこの設問を通じて、応募者が自分の強みを理解して、それをどのように活かせるのかを把握しています。
ただ「コミュニケーション能力がある」「努力家だ」といった抽象的な表現では強みの説得力が弱くなり、他の応募者との差別化が難しくなります。
したがって、自分の強みを具体的なエピソードや実績と共に伝えることが求められます。
例えば、部活動やアルバイト、インターンシップなどでどのように行動し、どのような成果につながったのかを明確に示しましょう。
応募者の強みが企業の求める人物像や業務内容にマッチしていれば、採用担当者にとって大きな魅力となるはずです。
企業の理解度を知りたいから
企業についてどの程度理解しているかを知りたいというのも、セールスポイントについて聞く理由の1つです。
この質問に対する回答が、企業の業務内容や求めるスキル、理念と一致していない場合、企業研究が十分に行われていないと判断されかねません。
逆に、企業の事業内容や業務をしっかりと把握した上で、自分のセールスポイントを提示できれば、企業に対する理解度や適性が伝わります。
例えば、御社の特定の事業において、過去の具体的な経験を活かして新しい顧客層の開拓に貢献したいと述べれば、企業の強みや業務内容を理解し、その力をどう活かせるのかを示すことが可能です。
このように、企業研究をベースにしたセールスポイントは企業に対する熱意や準備の丁寧さをアピールする要素となります。
熱意を知りたいから
熱意を知りたいというのも、セールスポイントを質問してくる理由の1つと言えます。
自分の強みを自信を持って伝え、その強みを企業でどのように活かしたいのかを明確に示すことで、入社に対する前向きな姿勢や意欲が伝わります。
ただの自己アピールではなく、企業が求めるスキルや人物像と自分の強みを結びつけ、具体的な貢献のビジョンを語ることで、入社後の活躍をイメージさせることが重要です。
例えば、御社が挑戦している特定の事業運営において、自分の経験やスキルを活かし、売上向上に貢献したいと述べることで、企業への理解と熱意を同時に伝えることができます。
また、自分のセールスポイントが企業のビジョンや価値観とどのように結びつくのかを説明することも大切です。
熱意が伝わる回答は採用担当者に印象を残しやすく「この人は自分の強みを理解し、企業に貢献してくれる可能性が高い」と判断される要素となります。
【セールスポイント】セールスポイントを見つける3つのステップ
続いて、セールスポイントを見つける3つのステップについて紹介します。
必ずしも以下の方法で取り組まなければならないわけではありませんが、最も効率よくスムーズに自分のセールスポイントを見つけられる方法の1つです。
自分の中で対策の方法が確立されていない方はぜひ以下の3つのステップで取り組んでみてください。
自己分析で強みを整理する
まず、セールスポイントを見つける第一歩は自己分析を通じて自分の強みを整理することです。
自己分析では大学生活だけに限らず、それ以前の経験や日常生活での出来事も含めて振り返り、自分が何を大切にしてきたのか、どのような行動を取ってきたのかを具体的に考えましょう。
部活動やアルバイト、学業、ボランティア活動、友人関係の中で印象的な出来事を洗い出し、その中から自分がどのように考え、行動し、その結果どのような成果を出したのかを整理してみてください。
例えば、目標を達成するために計画を立てて行動した経験や、周囲と協力しながら問題を解決した経験などが該当します。
重要なのはどのような強みがあり、なぜその強みが自分を表しているのかを言語化し、明確にすることです。
強みが明確であれば、エントリーシートや面接で一貫性を持って伝えやすくなります。
自己分析を通じて、自分自身を客観的に理解し、セールスポイントとして活用できる要素を見つけましょう。
他己分析で客観的に特徴を教えてもらう
自分の強みを見つける際に、自己分析だけでは見落としてしまう部分も多いです。
主観に基づいた分析であるため、実際の自分には当てはまらない要素を強みとして考えてしまう可能性もあります。
そこで、他己分析を通じて家族や友人、先輩、アルバイト先の同僚など、身近な人から自分の特徴や強みについて意見をもらいましょう。
例えば、自分では当たり前だと思っている行動や考え方が、他の人から見ると優れた強みとして映ることもあります。
「協調性が高い」「周囲に気配りができる」「問題に対して冷静に対処できる」など、自分では気づけなかった特徴を指摘されることもあります。
このような客観的な視点は採用担当者にも伝わりやすく、説得力を高めます。
他己分析を行う際には具体的なエピソードや状況を一緒に教えてもらうと、自分の強みを裏付ける材料としても活用できます。身近な人の意見を取り入れながら、自己分析と合わせて強みを整理し、自信を持ってセールスポイントとして伝えられるように準備しましょう。
企業が求めるものから逆算して考える
企業が求めるものから逆算して考えるのも、セールスポイントを見つけるための選択肢の1つです。
企業研究を通じて、企業が求める人物や能力を把握し、それを自分の強みと結びつけてみましょう。
企業ごとに求めるスキルや価値観は異なるため、企業研究や採用ページ、説明会などを活用して、どのような人材が必要とされているのかを理解しましょう。
例えば、企業が挑戦する姿勢を重視している場合は自分が困難な状況に直面し、それを乗り越えた経験をセールスポイントとして伝えます。
また、周囲との協力を大切にしている企業であれば、部活やサークル、アルバイトなどでチームと協力して成果を出した経験が有効です。
このように、企業のニーズを理解し、自分の強みをどのように活かせるのかを逆算して考えることで、採用担当者にとって魅力的な内容に仕上がります。
【セールスポイント】アピールする時のポイント
続いて、選考を通過するためにセールスポイントをどのように書けば良いのかについて紹介します。
以下のポイントを踏まえた上でセールスポイントについての回答を作成すれば、より魅力的な内容に仕上がり、採用担当者の目に留まりやすくなるはずです。
セールスポイントは1つに絞る
選考を通過するためにはセールスポイントを1つに絞り、明確に伝えることが重要です。
複数の強みを全て盛り込もうとすると、どれが最も伝えたいポイントなのかがぼやけてしまい、相手に強い印象を与えられません。
1つの強みに絞ることで、その強みを具体的に掘り下げて説明できるため、説得力が高まります。
例えば、リーダーシップをセールスポイントとする場合、どのような場面で発揮したのか、その結果どのような変化や成果が生まれたのかについて詳しく書きましょう。
さらに、絞り込んだ強みを自分独自の言葉で表現することで、他の応募者との差別化が図れます。
1つのポイントを深掘りし、根拠やエピソードを交えながら伝えることで、採用担当者に強い印象を与えることができるでしょう。
何が強みなのかを明確にし、それを具体的に裏付ける内容でまとめることが、魅力的なセールスポイントの書き方となります。
わかりやすい構成で伝える
魅力的な回答を作成するためには分かりやすい構成で伝えることが大切です。
志望動機や自己PR、ガクチカなどと同様に、まず結論から述べましょう。
その後、強みの根拠となるエピソードを具体的に述べ、なぜそれが自分のセールスポイントであると言えるのかについて裏付けます。
エピソードではどのような状況で、どのように行動し、どのような成果を生んだのかを明確に伝えることで、説得力が増します。
最後に、そのセールスポイントを入社後どのように活かし、企業に貢献したいのかを示すことで、採用担当者に未来の活躍をイメージさせることができます。
結論、根拠、今後の活用という流れを意識すれば、内容が論理的にまとまり、読み手にとって理解しやすい文章になります。
言い換え表現を考えてみる
セールスポイントを伝える際には表現の工夫も大切です。
同じ強みでも、言い換えを行うことで企業や業界に適した伝え方が可能になります。
例えば「努力家」という言葉をそのまま使うのではなく「目標達成のために最後までやり抜く力がある」と伝えることで、より具体的で魅力的に聞こえます。
また「コミュニケーション能力がある」という表現を「相手の立場になって信頼関係を築く力がある」と言い換えることで、強みが明確になるでしょう。
このように、キャッチコピーのように印象的で端的な表現にすることで、採用担当者の記憶に残りやすくなります。
応募先の企業や業界の特徴を踏まえ、自分の強みを適切に言い換えることで、企業が求める人物像に近い印象を与えることができるでしょう。
キャッチコピーを考える
セールスポイントを魅力的に伝えるためにはキャッチコピーを考えるのも選択肢の1つです。
印象に残る表現となるため、思いつく場合は活用してみても良いでしょう。
例えば「最後までやり抜く力を持つ」「粘り強さを武器に結果を出す人材」などと表現すれば、端的で分かりやすくなります。
また「リーダーシップがある」という強みを「周囲を巻き込み成果を引き出すリーダー」と言い換えることで、強みがより具体的になります。
キャッチコピーを考える際は自分の強みをシンプルな言葉にまとめ、企業の求める人物像に合わせて工夫しましょう。
印象的な表現は採用担当者の目に留まりやすく、自分の強みを端的に伝える手段として非常に有効です。
一貫性を重視する
エントリーシートではセールスポイントだけでなく他の設問とも一貫性を持たせることが重要です。
ガクチカや志望動機など他の項目で述べた内容と矛盾がないようにして、全体を通して一貫した人物像を伝えることが大切です。
例えば、挑戦する姿勢をセールスポイントとした場合、ガクチカでも新しいことに挑戦し成果を出した経験を述べると説得力が増します。
また、志望動機ではその挑戦する姿勢を入社後にどのように活かしていきたいのかを伝えることで、強みが企業への貢献につながることを示せます。
一貫性がある回答は非常に読みやすく「この人は自分をよく理解して誠実に回答している」と思ってもらえます。
志望動機や別の項目の一貫性が失われると、どこかで話を盛ったり嘘をついているのではないかと企業を不安にさせてしまいます。さっきと言っていることが違うな、と思われないようにしましょう。
【セールスポイント】アピールできるセールスポイント110選!
続いて、アピールできるセールスポイントを110個紹介します。
自分の強みをきちんと把握し、採用担当者にアピールすることが重要です。
解説するアピールポイントの中に「これなら自信を持って説明できる」と思えるものがないか、確かめながら読んでください。
また、以降のアピールポイントと完全に一致する必要はありません。
似ていると感じたセールスポイントは、自分の言葉に言い換えて使用してください。
忍耐力がある人に向けたセールスポイント
- 困難に直面しても諦めずに努力を続ける力
- 長期的な目標を達成するために着実に進んでいける
- 失敗から学び、次に活かす力
- 継続的な努力でスキルを着実に向上させる
- 高いストレス耐性を持ち、冷静に対処できる
- 結果が出るまで粘り強く取り組む姿勢
- 圧力がかかっても安定したパフォーマンスを維持できる
- 自分を信じて長期間集中力を維持できる
- 他者と協力し、辛抱強く成果を出す力
- 長期的な課題解決に向けて計画的に行動できる
主体性がある人に向けたセールスポイント
- 自ら目標を設定し、計画的に行動できる力
- 自分の意見をしっかり持ち、周囲に積極的に提案する姿勢
- チームに依存せず、自立して仕事を進める能力
- 必要な時に自分から行動し、問題解決をリードできる
- 新しい課題に対して、自分から取り組み解決策を見つける力
- 自ら学び、成長のために積極的に挑戦する姿勢
- 結果を出すために周囲を巻き込み、動き始める力
- 他者をサポートしながら、プロジェクトを自ら推進する力
- 自主的にリーダーシップを発揮し、チームを前進させる
- 目標達成に向けて、途中での変更や調整を自分から行う柔軟性
協調性がある人に向けたセールスポイント
- チームワークを大切にし、周囲と調和を保ちながら仕事を進める
- 他者の意見を尊重し、柔軟に対応できる
- 異なる価値観を受け入れ、円滑なコミュニケーションを促進する
- チームの目標に向けて協力し、成果を最大化できる
- 周囲との信頼関係を築き、円滑な協力体制を作る力
- 自分の意見をしっかり持ちながらも、他者との意見交換を大切にする
- 集団の中で調整役として活躍し、皆の意見をまとめる力
- チームの成功を第一に考え、自己主張よりも全体の調和を優先する
- 困難な状況でも冷静に協力し、チーム全体の士気を保つ
- 他者のサポートを惜しまず、チーム全体のパフォーマンス向上に貢献できる
行動力がある人に向けたセールスポイント
- 思い立ったら即行動に移す力
- チャンスを逃さず、積極的に新しいことに挑戦する姿勢
- スピーディーに問題を解決する能力
- 結果を出すために迅速かつ柔軟に対応できる
- 躊躇せずにリスクを取って行動できる
- 行動を通じて周囲にポジティブな影響を与える
- 計画を立て、すぐに実行に移す実行力
- 目標達成のために計画を素早く実行できる
- 自分の考えを即座に行動に移して試すことができる
- 継続的に動き続け、目標達成を実現する粘り強さ
気配りができる人に向けたセールスポイント
- 他人の気持ちを察し、適切なタイミングでサポートできる
- 周囲の小さな変化にも気づき、迅速に対応する力
- 相手の立場に立って、思いやりのある行動を取る
- チームメンバーの負担を軽減するために先回りして支援する
- 他者の成功を喜び、協力的な姿勢を示す
- 細かな点に気を配り、周囲の安心感を高める
- 自分の行動が周囲に与える影響を考えて行動する
- 周囲が困っているときに、積極的に手を差し伸べる
- 予測力を活かして、相手のニーズを先取りする
- 他者が快適に過ごせるように、環境づくりを意識して行動する
【セールスポイント】ESの回答例
ここまで紹介してきた内容を踏まえた上で、セールスポイントについてESで回答する際の例文を3つ作成しました。
それぞれの例文のポイントについても詳しく紹介しているため、ぜひ参考にしてください。
例文1:コミュニケーション能力が高い
私のセールスポイントはコミュニケーション能力の高さです。
相手の意図を読み取り、適切な対応や会話を通じて信頼関係を築くことを得意としています。
大学時代に学園祭の実行委員として活動した際、複数の部門の意見が大きく食い違い、企画が進行しない状況がありました。
そこで私はそれぞれの担当者にヒアリングを行い、意見の共通点や優先順位を整理しました。
その上で、全員が納得できる形で折衷案を提案しました。
この結果、全員が協力的になり、学園祭は大成功を収めることができました。
この経験から、相手の立場に立って物事を考え、円滑にコミュニケーションを取る力に自信を持ちました。
入社後はこの強みを活かし、チームや顧客との信頼関係を築きながら、業務を円滑に進めることで成果を上げ、企業に貢献したいと考えています。
言い換え
- 人と信頼関係を築く力がある
- 周囲と円滑に意思疎通が取れる
- 相手の立場に立って行動できる
- 人を巻き込んで物事を進められる
- 聞き手・話し手としてバランスが取れている
例文のポイント
まず最初に結論を述べて分かりやすく説明できています。
「圧倒的なコミュニケーション能力の高さ」という表現は少し大げさに聞こえるかもしれませんが、自分をアピールする場であるため、この程度の表現ならば全く問題ありません。
どのような場面でコミュニケーション能力を発揮し、どのような結果を生み出したのかについての説明も分かりやすいですし、一度読んだだけで内容が理解できる文章と言えるでしょう。
また、コミュニケーション能力を活かして入社後どのように活躍するかの説明も具体的で分かりやすく、入社後の活躍について期待してもらえる内容となっています。
例文2:リーダーシップがある
私のセールスポイントはチームをまとめる統率力に優れていることです。
周囲の意見を尊重しながら全体をまとめ、目標達成に導く力に自信があります。
大学時代、学部からランダムに選ばれたメンバーで参加するプレゼンコンテストに出場した際、学科が異なることもあり、全員の意見がバラバラになりました。
そこで私は全員の意見を丁寧に聞き取り、それを反映した上で役割分担を支持しました。
その結果、全員が一体感を持って取り組むことができ、2位を受賞することができました。
この経験から、チーム全体を見ながら率先して行動する能力を身に着けました。
入社後、このリーダーシップを活かしてプロジェクトの推進役として周囲と協力しながら成果を出し、組織全体に貢献したいと考えています。
言い換え
- チームをまとめる力がある
- 周囲を巻き込み目標達成に導く
- 全体の方向性を示し行動する
- 状況に応じた判断力がある
- 率先して行動し周囲に影響を与える
例文のポイント
こちらの例文も、まず結論を述べた後、具体的なエピソードを通じて課題とその解決方法を説明しています。
課題に対してどのような能力を活用し、どのような成果を出したのかが明確に記載されており、説得力があります。
さらに、その経験から得た能力について自信を示し、入社後にどのように貢献するのかが具体的に述べられています。
これにより、企業側に良い印象を与える可能性が高い文章に仕上がっています。
例文3:責任感がある
私のセールスポイントは最後まで責任を持ってやり遂げる責任感の強さです。
大学のサークル活動で会計担当を任された際、部署の予算管理がずさんで、前年度の収支が不明確な状態でした。
そこで私はまず過去の帳簿を整理し、収支状況を1つ1つ確認した上で、予算の見直しと月ごとの収支報告を義務化しました。
さらに、会計管理のルールを文書化し、私が卒業してからも活用できるよう、引き継ぎ資料を作成しました。
その結果、サークルの財務管理が透明化され、後輩への引き継ぎも円滑に行われるようになりました。
入社後はこの責任感を活かし、任された業務を最後まで責任を持って遂行し、確実に成果を上げることで企業に貢献したいと考えています。
言い換え
- 最後まで物事をやり遂げる力がある
- 任された役割に誠実に取り組む
- 信頼される行動を常に意識する
- 業務を確実に遂行する姿勢がある
- 与えられた課題に真摯に向き合う
例文のポイント
責任感の強さをアピールする際には、このようにお金や管理に関するエピソードを用いることも効果的です。
こちらの例文も、結論から述べて課題、その解決方法、結果について明確に説明されています。
特に、このエピソードでは「自分が卒業後も使えるように」という配慮が示されており、責任感だけでなく思いやりや将来を見据える力も伝わります。
入社後にどのようにこの能力を活かすのかの説明もスムーズで、採用担当者に安心感を与える文章となっています。
例文4:語学力がある
私のセールスポイントは、留学によって培われた英語力です。
大学2年生の時に1年間イギリスに留学していました。
学生のうちにしか経験できないことに挑戦したいと考えたからです。
留学して最初の1週間は、ホームシックになりました。
しかし、ホームステイ先の家族が優しく話しかけてくれたことで、緊張がほぐれていきました。
さらに、同じ授業を選択している同級生に、自分から話しかけることで3名の友達ができました。
日本語を教える代わりに、英語の発音や単語を教えてもらうことで、すぐに仲良くなりました。
今では、日本語と同じレベルで英語が話せるまでに成長しました。
入社後は、留学経験によって培った英語力を活かし、御社の海外への展開に貢献していきたいです。
例文のポイント
語学力をアピールする際に、留学経験があれば説得力が増します。
留学経験がある就活生は、語学力をセールスポイントにしましょう。
また、今回の例文は、具体的なエピソードとして現地での交流を述べています。
その結果、語学力のアピールに加えて、コミュニケーション能力もアピール可能です。
メインのセールスポイントは語学力になります。
しかし、実際のエピソードを盛り込むことで、複数のセールスポイントが一度に伝えられることを覚えておきましょう。
ただし、セールスポイントは厳選してください。
数が多すぎると、1つずつのセールスポイントが弱くなります。
同時にアピールできるメリットはありますが、志望企業が求める人物像に関連するものを選びましょう。
【セールスポイント】ESのNG回答例
続いて、ESのNG回答例についても紹介します。
以下のような回答をしてしまうと、良い印象を与えるどころか、マイナスな印象を与えてしまう可能性が高いため、反面教師として参考にしてください。
NG例文
私のセールスポイントはどのような交渉も成功に導く話術です。
私は先月まで営業職のインターンに参加していましたが、他のインターン生の7倍の差をつけて、成約数1位に輝くことができました。
多くのクライアントは契約に対して後ろ向きでしたが、私はクライアントの課題を次々に指摘し、そのためにはツールの導入が必要不可欠であることを、話術を用いてうまく説明しました。
これにより、ギリギリの交渉も乗り越えることができ、インターン先の企業からも高い評価を受けることができました。
入社後はこのような交渉力を活かし、次々と新しい契約を勝ち取ることでさらなる業績の向上に貢献したいと考えています。
例文のポイント
あからさますぎる例文と言えるかもしれませんが、クライアントに対して「うまく言いくるめて、無理やり成約を獲得している」という印象が否めません。
最初に結論を述べ、エピソードを説明し、入社後どのように活躍するかの構成はわかりやすくできています。
しかし、このような契約の取り方では後にクレームに発展する可能性が非常に高いです。
無理やり成約を獲得していること、そしてクライアントに対して否定的な指摘をしていることは営業職として最悪の行為と言えるでしょう。
このような文章は絶対に提出してはいけません。
もし似たような経験をしていたとしても、今後は真摯な姿勢で取り組むことが重要です。
まとめ
今回はセールスポイントについて聞かれた際のESの答え方や企業側の意図、良い回答例、NG例文について紹介しました。
セールスポイントは自己PRと非常に近い質問ではありますが、より具体的に企業に対してオーダーメイドの回答を提供することが求められます。
構成自体は自己PRとほとんど同じで良いため、それぞれの違いをしっかりと把握した上で、質の高い回答を提示しましょう。
明治大学院卒業後、就活メディア運営|自社メディア「就活市場」「Digmedia」「ベンチャー就活ナビ」などの運営を軸に、年間10万人の就活生の内定獲得をサポート
柴田貴司
(就活市場監修者/新卒エージェント本部幹部)
柴田貴司
(就活市場監修者)
面接において自分をアピールできる項目は非常に重要です。あなたのありのままをアピールするのが一番ですが、企業の求める人物像とのマッチングには注意しましょう。どんなに良い人柄やスキルを持っていても、採用したい人材の姿からかけ離れていれば選考を通過する可能性は低くなります。企業研究を怠らず行い、選考突破につながるアピールをしましょう。