ガクチカを作成するにあたって、最後の文章、つまり締め方にはどのようなものがあるのかについて悩んでいる人も多いのではないでしょうか。
最後の部分は、企業の採用担当者もしっかり読む可能性が高く、印象に残る部分なので、丁寧に書きたいところです。
そこで今回はガクチカの締め方や企業から評価されるポイントについて詳しく紹介していきます。
目次[目次を全て表示する]
【ガクチカの締め方】そもそもガクチカってなに?
本記事の題材はガクチカの締め方ですが、そもそも締め方について考える前に、ガクチカとは何なのかについて考えていく必要があります。
就活に取り組むにあたって、ESや面接で聞かれる定番中の定番の質問です。
ガクチカとは、カタカナ語で書かれるとよくわからないかもしれませんが、「あなたが学生時代に力を入れたこと」の略であり、就活用語です。
企業からすると、あなたがどのような人材か判断するにあたって非常に重要なポイントであり、必ず聞きたい項目の一つです。
自分の今までの経験を伝えることが重要で、自己PRと志望動機の次に力を入れるべき項目であると言えるでしょう。
ガクチカの終わり方って評価されるの?
ガクチカの終わり方について考えていきましょう。
結論から言うと、ガクチカの終わり方は非常に重要なポイントの一つであると言えるでしょう。
「終わりよければ全てよし」という言葉がありますが、反対に、内容が良かったとしても、まとめがしっかりしていないと何が言いたいのか分かりにくく、不採用になってしまう可能性が高まる場合が多いです。
企業や採用担当者は、多くの情報を集めて、その就活生を採用するかどうかを検討します。
だからこそ、簡潔に話して相手の興味を引くような締め方にすることが重要であると言えるのです。
【ガクチカの締め方】再確認:企業側から見て締めを評価されるポイント
では、企業側の目線になって、ガクチカをどのように締めることで良い印象を与えられるのかについて考えていきましょう。
相手の立場になって考えることができれば、求めている回答を用意できるので、採用の可能性が高まるはずです。
最後今までの話との相違がないか
ガクチカのまとめの部分では、今までの話と相違している部分、矛盾している部分がないのかについて考えていきましょう。
最後に話す内容が今までの話と関連のないこと、もしくは矛盾しているものであった場合、何が正しいのかわからなくなってしまう場合が多いです。
良い内容について話していても、最後はしっかりと今までの話のまとめになっていない限り、水の泡になってしまう可能性が高いです。
特に企業の採用担当者は忙しく、隅々まであなたのガクチカを読んでくれるわけではありません。
そこでまずは、最初と最後の部分をしっかりと書く必要があると言えるのです。
論理的に話せているかどうか
これはガクチカ全体に当てはまることですが、論理的に話せているかどうかは、企業の採用担当者が就活生を判断するにあたって非常に重要なポイントの1つとしています。
最後が重要な部分であるということは、詳しく話していますが、最後につなげるまでには論理的に組み立てることが非常に重要になってきます。
論理的に組み立てることは入社後でも必要な能力であり、自己PRにおいても論理的思考力をアピールする人材が多いことからも、いかに重要な能力であるかを判断できます。
よって、文章の最後にもあなたが論理的に考えることができる人材であることが伝わるような書き方で締めていくことが重要です。
経験から得た学びが組み込まれているか
ガクチカを作成するにあたって、もう一つ重要なポイントとして経験から得た学びが組み込まれているかということが挙げられます。
質問のポイントは、あなたが学生時代にどのようなことに力を入れていたか、そしてその経験からどのような能力を身につけることができたかです。
よって、最後の部分でも経験からどのような学びを得たのかについてわかりやすく説明する必要があると言えるでしょう。
話に一貫性を与えるためにも、ガクチカの最後の部分で一貫性があると伝わるような経験から得た学びについて再度強調していく必要があるのです。
その学びに再現性があるか
いくらあなたが素晴らしい学びをガクチカを通じてしていたとしても、その学びに再現性がなければ、企業に対して良い印象を与えることができません。
ガクチカを通じて得た経験が仕事に活かせないものの場合、別の話題を話すか、別の長所をアピールした方が良いでしょう。
企業は入社後、「この人はこのように活躍してくれるであろう」と考え合否を決めます。
ガクチカにおいて学んだことは、この企業で再現可能なのかと疑問に思われるような書き方はしないようにしましょう。
自分が入りたいと思っている企業、そして部署において、その能力は発揮できるのか想像してもらうことができれば、入社後の配属などにも関わるので、しっかりと説明していく必要があります。
自社に合う人材か
企業に合っている人材かどうかというのも、ガクチカを作成する上で非常に重要なポイントの一つであると言えるでしょう。
いくらあなたが素晴らしい能力を持っていたとしても、企業に合わなければ活躍することはできません。
企業の方針と合致している考え方を持っている人材であることをアピールしていきましょう。
求めている人材と合えば、印象にも残りやすく、次の選考にも残りやすいです。
また、企業分析をしっかり行っている、モチベーションが高い人材であることも併せてアピールできる可能性が高いので、あなたが企業に合っている人物であるということをアピールしていくようにしましょう。
【ガクチカの締め方】再確認:書く時の構成
ガクチカを作成する際は「結論→理由→具体例→まとめ」の順に作成するようにしましょう。
まず最初に結論を述べて、あなたがどのような取り組みをして、どのようなことを学んだのかについて話します。
そして、取り組みについて話し、そしてどのような点を工夫したのか、どのような問題があり、それを解決するためには何が重要であったのかについて説明していきます。
そして最後に、まとめの部分でガクチカを通じて学んだ能力を活用して企業にどう貢献するのか説明することができれば、簡潔かつイメージしやすく、そして企業に合っている人材であるということをアピールできる素晴らしいガクチカを作成できることでしょう。
【ガクチカの締め方】締め方
ガクチカの全般的な作成方法について大まかに理解できたところで、本題に入りましょう。
最後の部分では、今までの経験から何を学んだのか、そしてそれをどのように活かしていけるのかを、誰が聞いても納得できるような説明とともに話していくことが重要です。
ガクチカを作成する上で多くの就活生が犯しがちな間違いとして、客観的に書けていないことが挙げられます。
企業の採用担当者はあなたのことを何も知らない人物であり、当然ながら、ガクチカに取り組む際もその場にいなかった人なので、エピソードについて想像しやすい書き方をする必要があります。
そしてその能力がどのように活用できるのかについて話すことで、あなたが使える人材であるかどうかについて判断することができます。
よって、締め方についてしっかりと考えていきましょう。
「~であったから~だと考えている」
ガクチカの締め方として定番のものに、「~であったから~だと考えている」という表現が挙げられます。
この書き方を採用することで、自分が何を学んだのか、どのような価値観を得ることができたのかについて、わかりやすく説明することができます。
自分の努力についてしっかりとアピールできるため、あなたが粘り強く取り組むことができる、あるいは諦めない姿勢を持っているということを、合わせてアピールしたいときにぴったりの表現です。
部活や勉強など、誰が聞いても大変であり、かつ一生懸命取り組んだことが素晴らしいと感じられるような取り組みをしていた場合は、ぜひ活用したい締め方の一つです。
「~を学んだ。入社後は~で培った力を活かして御社に貢献したいと考えている」
ガクチカの締め方のもう一つのパターンがこちらです。
それは、「~を学んだ。入社後は~で培った力を活かして御社に貢献したいと考えている」というものです。
この締め方を用いることで、ガクチカを通じてどのような学びを得たのか、そしてその学びを入社後にどのように活かしていけるかについて、企業の採用担当者に対して明確にイメージさせることができます。
この表現を最後の部分で用いることで、入社後の人事配置を考える際にも、あなたの能力を考慮しながら検討してもらえる可能性が高まります。
どのような仕事がしたいか、どのような部署に配属されたいかについて既に明確なイメージを持っている場合は、この表現を使って就職後のビジョンを示し、やりがいを持って働けるように計画を立てましょう。
「私の○○力は、貴社の○○に役立つと考えています。」
この締め方は企業の求めている人物像にがマッチするような締め方をすることで入社した際に活躍できることを想像させることができます。
具体的にはこのように使うとより好印象を与えることができるでしょう。
マーケティング職の場合
「私のデータ分析と市場調査のスキルが、御社の新商品プロモーション業務において、ターゲット層を効果的に絞り込むために役立つと考えています。」
営業職の場合
「私の交渉力と関係構築力が、御社の法人営業部門において、新規顧客の開拓や既存顧客との信頼関係強化に貢献できると考えています。」
この具体例を参考にあなたらしさが伝わる締め方をしてみましょう。
「常に○○といった姿勢を大切にしたいと思います。」
この締め方は前向きな姿勢や成長意欲を示すことで、印象を良く終わらせることができます。
具体的にはこのような使い方を参考にしてみてください。
「今後も成長を続け、常に挑戦し続ける姿勢を大切にしたいと思います。」
次の具体例はチームワークの重要性を強調しつつ、主体性や成長意欲をアピールすることができます。
「チーム全体で成果を上げるために、自分がリーダーシップを発揮しつつ、協力し合いながら挑戦を続けていきたいと思います。」
【ガクチカの締め方】例文6選
本記事の題材はガクチカの締め方ですが、せっかくなので、途中で紹介した構成の部分なども復習していただきたいと思います。
そこで、例文を6つ用意しました。
いずれも多くの就活生がアピールする経験なので、最もアピールしたいものと近いものを中心に、参考にしながら本記事を復習してください。
資格取得
例文
学生時代に最も力を入れたことは、資格の取得です。
簿記1級に合格するために多大な時間と努力を費やしました。
初挑戦時は合格に至りませんでした。
しかし、失敗を糧に、勉強方法を根本から見直しました。
過去問を解くことに重点を置き、分からない点があれば積極的に教授に質問しました。
この結果、次の試験では見事合格を果たすことができました。
この経験を通じて学んだ最も大切な教訓は、目標達成のためには自分の努力だけでなく、周りの人々の知恵やアドバイスも積極的に取り入れることの重要性です。
この姿勢を活かし、一日でも早く業務に慣れ、貴社の戦力として貢献する所存です。
筋トレ
例文
学生時代、私が特に力を入れたのは筋トレでした。
夏場に熱中症になってしまい、自分の体力のなさを痛感したことから、体力をつけるため、そして健康を維持するため、筋トレに真剣に取り組むようになりました。
筋トレを始めた当初は、ただ闇雲に鍛えるだけでなかなか成果が出ませんでした。
そこで週に3日休みを設けてみたところ、徐々に成果が現れ始めました。
筋トレを通じて、ただ単に体を鍛えるだけでなく、自己管理や計画的な行動の大切さを学びました。
この経験を通して、計画的に行動することの重要性、そして長期的な目標に向かってコツコツと取り組むことの価値を学びました。
貴社においても、このように計画的かつ着実に取り組む姿勢で、チームやプロジェクトに貢献していきたいと考えています。
ゼミ
例文
学生時代、私が最も力を入れたのはゼミでの外部に向けた発表活動です。
他大学との発表会に向け、仲間とプレゼンテーションを何度も繰り返し行い、
話し方のパターンを変えてみたり、資料の使い方を工夫したりすることで、伝わりやすさを大きく改善しました。
また、周囲からの意見を積極的に求め、それを自分の発表スタイルに反映させることで、着実に改善を重ねていきました。
この経験から、私は仲間と協力することの重要性と、共に成長していくことの価値を深く学びました。
同じ目標に向かって助け合い、高め合うことで、個々の能力を超えた大きな成果を出すことができるということを実感しました。
入社後も同期やメンバーと共に切磋琢磨しながら、貴社に貢献していきたいと考えています。
部活
例文
学生時代、私が一番力を入れたのは野球部での練習でした。
スポーツ推薦で入学し、将来はプロ野球選手になることを目標にしていました。
しかし、実際に活動を始めてみると、技術や体力の面で先輩たちの壁に圧倒され、練習の厳しさに心が折れそうになったこともありました。
それでも野球への初心を思い出し、努力を重ね続けることを決意しました。
練習後の自主トレーニングや、技術の基礎から見直しを行い、毎日の小さな進歩を積み重ねていきました。
その結果、ついにレギュラーの座を勝ち取ることができました。
この経験から、目標に向かって努力することの喜びと、どんな壁にぶつかっても乗り越えるために努力し続ける重要性を学びました。
入社後もこの経験を活かし、与えられた仕事に対して全力で取り組み、困難に直面しても決して諦めず、解決策を見出すために努力を続けるつもりです。
アルバイト
例文
学生時代に最も力を入れたのは家庭教師としてのアルバイトでした。
元々人に勉強を教えることが得意で、このアルバイトを選びました。
しかし、実際に働き始めると、自分にとっては当たり前のことでも、生徒が理解できないことが多くあり、初めは戸惑いました。私が担当した生徒のほとんどが数学が苦手でした。
そこで生徒がどの部分でつまずいているのか原因を一緒に考え、理解できるまで根気よくサポートしました。
これにより彼のテストの成績は20点から80点まで伸びました。
この経験から臨機応変に状況に応じて対応する能力の重要性を学びました。
入社後も柔軟な対応力と人に寄り添う姿勢を活かし、さまざまな状況に適応しながらチームの一員として貢献していきたいと考えています。
サークル
例文
学生時代に力を入れたのはサークル活動で、特に代表としての役割を果たすことです。
私はメンバー全員が気軽に交流し、活発に活動できる環境を作ることを目指しました。
就任当初、サークル内では会話が少なく、やや固い雰囲気が漂っていました。
そこで定期的なミーティングやレクリエーションの実施をしました。
また、メンバー一人ひとりと交流し意見や提案をサークル活動に反映させることで、全員が参加しやすい環境を整えました。
これにより、サークルは誰もが話しやすく、参加しやすい雰囲気へと大きく変わりました。
この経験から学んだのは、良いコミュニケーションと前向きな環境がいかに重要かということです。
入社後はこの経験を活かし、積極的にコミュニケーションを取り、チームメンバーがより働きやすい環境を作り出すために尽力いたします。
よくある質問
結論、自分が学んだことを明確にして、それを企業でどのように活かせるかを伝えることです。
自分が培った強みを振り返って、それがどういった場面で具体的に言語化できると有効です。
NG行為としては曖昧な表現を使うことです。
曖昧な表現を使ってしまうと面接官からすると意思決定が弱く、責任を任せるにはリスクがあると考えます。
必ず自分が何ができるのかを言い切る形にすることでやる気や熱意が伝わり、よい印象を与えるでしょう。
はい。変えるべきです。
具体的には受ける企業の求めている人物像を意識した文言であることが理想です。
例えば組織としてチームワークを重んじているのに対して、
「一人で取り組む集中力を活かして・・・」と締めくくった場合、その時点で面接官は活躍しているイメージが見えてきません。
まとめ
今回は締め方、つまり最後の部分に焦点を当てながら、ガクチカの書き方について詳しく紹介してきました。
ガクチカは、冒頭でも紹介したように、ESもしくは面接において、最低でも1回は聞かれるものであり、場合によっては両方聞かれることもあります。
就活においては、自己PRと志望動機の次に重要なものの一つであると言えるでしょう。
よって、しっかりと対策をしておくことが不可欠です。
あなたがどのようなことに努力できるのか、どのような能力を持っており、就職後に活躍できるのかについて説明するためにも、しっかりと時間をかけて制作する必要があります。
ぜひ本記事を参考に、締め方について意識しつつ、ガクチカを書いてみてください。
明治大学院卒業後、就活メディア運営|自社メディア「就活市場」「Digmedia」「ベンチャー就活ナビ」などの運営を軸に、年間10万人の就活生の内定獲得をサポート