【ひねった質問にはどう答える?】ひねった質問への攻略法を解説

【ひねった質問にはどう答える?】ひねった質問への攻略法を解説

面接を控える就活生の中で、対策してない質問をされたらどうしようと不安を抱えている方は多いと思います。

面接では頻出の志望動機や自己PRだけでなく、少し変わったひねった質問をされることがあります。

今回は、そんなひねった質問の具体例や回答例、回答する際に意識するべきポイントなどを紹介していきたいと思います。

予想していなかった質問への対策をすることで、周りの就活生と差をつけましょう。

【ひねった質問への対策】面接官の意図

面接官がひねった質問をすることには、単なる思い付きではなくはっきりとした意図があります。

面接官が求める回答に近づくために、まずは面接官の意図を把握しましょう。

緊張をほぐすため

採用面接は将来を決める重要な面接であり、緊張して臨む方がほとんどです。

そんな面接の中で、ひねった質問をされるとさらに焦りを感じてしまうかもしれません。

しかし堅苦しい質問だけで面接を進めるのではなく、「アイスブレイク」の役割として一風変わった質問を投げかけてくる面接官もいます。

緊張をほぐす目的で質問をされた場合は、柔軟な対応力とコミュニケーションを重視した回答を心がけましょう。

そうすることで、自分の緊張だけでなく雰囲気が和み、面接官に対して好印象を与えることができます。

素直な回答を聞くため

企業と面接をする際は、事前に「志望理由」や「自己PR 」などの基本的な質問への回答を事前に考え、面接に臨む就活生がほとんどです。

想定外の質問をすることで、企業側は事前に作り込まれていない「素の回答」を聞き出すことができます。

その場で思いついた回答には、素の意見が現れ、リアルな人柄を探ることができます。

そのため、決まりきった質問だけでは判断できない部分を見るためにひねった質問をするケースも多くあります。

対応力を知るため

社会に出て働くうえで、様々な状況に対する対応能力というものは不可欠なものとなります。

トラブルやイレギュラーが起こった際は、冷静に状況を判断し、自分自身で対応方法を考えなければなりません。

面接官は想定していないと思われる質問をすることで、咄嗟に対応することができるのかどうかを判断しています。

対応能力の中でも特に「柔軟性」と「瞬発力」が評価されるポイントとして挙げられます。

それぞれのポイントを見ていきましょう。

柔軟性

対応能力の中で特に評価されるポイントとして挙げられる1点目は「柔軟性」です。

「臨機応変な対応ができるかどうか」や「きちんと話の引き出しを持っているかどうか」という視点で柔軟性の有無を問いています。

例えば、取引先とのやり取りにおいてAの案もBの案も受け入れてもらえなかった場合があったとします。

このままでは何も成果を残すことができません。

この場面において求められることは何が問題なのか分析し、相手のニーズをしっかり汲み取り、新たな案を考え出すことです。

「この二つの案が通らないのならば、この案ならどうだろう」というように柔軟性のある考え方ができるかどうかが求められます。

ビジネスの場面で必要となる「柔軟性」を持っているかどうかという部分を評価しているのです。

瞬発力

「柔軟性」に加えて「瞬発力」という点も評価しています。

全く予想していなかった質問に対して、その要旨・意図を汲み取り、相手が求める回答を瞬時に返すことができる能力があるかどうかをみています。

この「瞬発力」もビジネスにおいて不可欠なものであるといえます。

例えば仕事をするうえで、企画を任されたり、営業先でプレゼンをしたりする機会は多くあります。

その際に、予想もしていなかった質問を受けることや今まで考えたこともなかった内容が議題に上がるということは往々にしてあります。

そのような大切な場面で沈黙してしまったり、焦りを見せてしまっては相手に良い印象を残せるはずはありません。

瞬時に判断し、考えを持ち、それを相手に伝えるという能力があるかどうかを図ることは企業にとって大きな意味があります。

このように、ビジネスのシーンでは多くの場面で最大限バリューを出せるかどうかが大きなカギとなります。

将来、会社で大きな成果を残せる人材は、「予想外の状況に対して瞬発力と柔軟性をもって、適切に対応できる人」となるのです。

【ひねった質問への対策】質問例15選

苦手な人や嫌いな人はいますか?
もし明日地球が滅亡するなら何をしますか?
あなたにとって「完璧な日」とはどんな日ですか?
カレーの具で例えるとあなたはどんな具ですか?
友人からのあなたの評価を教えてください
隣の人の回答にどんな感想を抱きましたか?
どんな上司のもとで働きたいですか?
無人島に1つだけ持っていけるなら何を持っていきますか?
最近気になるニュースはありますか?
特別な力を持つとしたら、どんな力が欲しいですか?
もし100万円を手に入れたとしたら、何に使いますか?
あなたを動物に例えるとなんですか?
あなたを色に例えると何色ですか?
自分自身にキャッチコピーをつけてください。
法律でなにか1つ変えるとすれば何を変えますか?

【ひねった質問への対策】回答例10選

ここからは上記で紹介した質問の具体例の中でも、より聞かれやすい質問の回答例を紹介します。

さらに、各質問で見られる面接官の意図も加えて記載しているので、対策の一つとして参考にしてみてください。

大切にしている言葉はありますか?

この質問からは、選んだ言葉を通して価値観が判断されます。

この質問は、特に人柄を重視している企業で多く聞かれる傾向があります。

政治や宗教に関連する言葉は、企業により受け止め方が異なるため避けた方がよいです。

また受けがよさそうだからという理由のみで回答することも、言葉の意味や理由などを唐突に突っ込まれた際に回答できない可能性があるため避けた方がよいです。

 

例文

私が大切にしている言葉は、「視野を広く持つ」です。
幼いころから学習塾に進み、勉学一本の生活を高校生までしてきました。しかしそのせいでヒトとコミュニケーションをとることに苦手意識を持ち、内気な性格になってしまいました。

そのままではだめだと思い、アルバイトをはじめ様々な人と関わる機会を作りました。
すると勉強以外にも多くの世界があることを知り、視野が広がり、生活に充実を感じるようになりました。

この経験から一つに集中することも大切ですが、一つの世界線だけではなく広い視野を持つことで、人間として大きな成長ができることを知りました。
今後も、広い視点で物事をとらえ、多くの発見と学びを得ていきたいと考えています。

最近気になるニュースはありますか?

この質問には情報への感度の高さと、社会問題への理解度を測るという目的があります。

この質問を投げかけられた際は、気になったニュースとその理由を伝えるとともに、あなたの考えを伝えることができます。

あなたの個性を伝えるためにも、最後に自分の考えをまとめることが重要です。

また避けた方がよい話題は政治的なものです。

同じ話をしたとしても、採用担当者の支持する政党や政策によって評価が分かれてしまうことがあるため、注意しましょう。

例文

最近の気になるニュースは「食品ロス」の問題です。
先日、飲食店で排出される食べ物の廃棄量がとても多いというニュースを目にしました。

私自身も飲食店でアルバイトをしていて、毎回多くの量の廃棄処理をしています。
食べ物を食べずに大量に捨てることは、かなり残念な気持ちになります。

日によって売り上げが上下し、確実に売り切るよう商品を発注することは困難ですが、より細かく売り上げの分析をして的確な製造数を把握する動きはより求められることだと思います。

友人からのあなたの評価を教えてください

面接官が周りからの評価を聞くことには、あなたの本当の人柄を知ろうという意図があります。

さらに周囲の評価からあなたの働き方を連想したいという目的もあります。

この質問に回答する際、自己PRで伝える内容と矛盾が生じないように注意しましょう。

回答に一貫性がないと面接官から「自己分析できていない」と思われてしまう可能性があるため、矛盾が発生することは避けましょう。

矛盾が生じないためには自己分析が必須です。

今一度、自己分析をしてみたいと思った人は以下の記事を参考にしてみてください。

例文

私は普段から友人から相談されることがとても多く、「相談屋さん」と言われます。

同じ部活の友人やバイトのメンバーなど、さまざまな人から相談をされます。
話しやすいといってもらえることが多く、私自身も相談をしてくれることをうれしく思っています。

相談を受けた際は、できるだけみんなの気持ちを尊重しながらアドバイスをするよう心がけています。
社会人になっても、社内外問わず、多くの人の意見を尊重し、解決できる人材を目指していきたいです。

もし100万円を手に入れたら何をしますか?

この質問で面接官は、「お金に対する価値観」や「将来をどのように考えるか」を判断します。

回答に正解は全くありませんが、その結論に至った理由を明確に伝えることで、あなたの価値観や人柄をアピールできます。

例文

半分の50万円で米国株式に投資し、10万円を両親に渡し、残りの金額は旅行やショッピング、趣味に使いたいと思います。

両親にはここまで育ててくれたことの感謝をしなければとずっと考えていたため、お金を手に入れた際は優先して両親のために使おうと考えます。
また、最近円安の傾向があるため、リスク分散のために米国株式で資産運用したいです。
友人と旅行や買い物を満喫することも大好きなため、自由に使えるお金があれば全力で遊びにいきます。

あなたは動物に例えると何ですか?

この質問では、「発想力」がみられます。

自分の特徴を把握しておけば、その特徴にあった動物を選ぶだけで強みをアピールできるため、動物の特性も事前に把握しておきましょう。

各動物の特性と強み

犬          忠誠心がある                  真面目で誠実
猫          客観的・マイペース         ブレない
ライオン     競争心がある                  責任感が強い・リーダーシップがある
ゾウ         敵に動じずに立ち向かう   温厚・動じない
うさぎ        素早く走ることができる   好奇心旺盛・フットワークが軽い
ゴリラ        繊細で状況判断力がある   判断力がある・パワフル
イノシシ     警戒心が強い                  リスク回避能力がある
リス           運動神経が良い               フットワークが軽い・情報収集能力
馬              人の気持ちに敏感          信頼関係構築力がある
ハイエナ    仲間意識が強い                思いやりがある・協調性がある
イルカ       社交的・長時間泳ぐ          協調性がある・体力がある

あなたは色に例えると何色ですか?

上記の「動物に例えると?」という質問でも同じことは言えますが、この質問では自己分析の精度が問われています。

そのため、あなたの特徴を明確にし、その特徴を色に例えることが求められます。

それぞれの色が持つイメージ

赤            情熱的・積極的
オレンジ   陽気・パワフル
黄色         協調性・明るい・豊かさがある
緑            安らぎ・癒し・落ち着かせる
青・水色   クール・爽やか
ピンク      華やか・優しい
黒            芯が強い・個性
白            ピュア・清潔

無人島に1つだけ持っていけるとしたら何を持っていきますか?

この質問をする意図は、「リスク管理ができるかどうか」や「アクシデントやトラブルに遭遇した際に対応ができるかどうか」という点を判断することです。

「無人島で暮らすとしたらどんなことに備えるべきか」を念頭に置きつつ、考えてみましょう。

例文

無人島で暮らすとしたら、ライターを持っていきます。
理由は、生活において火が一番必要なものだと考えるからです。

生きて残っていくうえで一番優先度が高いのが「食」だと判断しました。
服や住むところは無人島で調達できる可能性がありますが、火を起こすのは非常に困難であり、簡単に火を起こすことさえできればできることの幅が一気に広がると思います。

また火があれば料理ができるだけでなく、海水を水にできるため、長く生き延びられると考えました。

あなたが苦手と感じる人はどんな人ですか?

面接官はこの質問を通して、自己PRでは判断できない「人間性」を見ています。

社会人になると苦手な人とも付きあわなければならない場面が多くあります。

その際どのような付き合い方をしていくのかを判断したい面接官も多いです。

回答の際は、「苦手だと感じる理由」と「苦手な人とのかかわり方」を明確にすることであなたの人柄を伝えることができます。

例文

私が苦手に思う人は、人の話に聞く耳を持たない人です。

私は飲食店でアルバイトをしていましたが、ミスをすると、相手の話を聞かず頭ごなしに怒る先輩がいました。
もちろんミスをした人が悪いことに間違いありませんが、ミスが起こった原因を聞くといったケアも必要なのではないかと感じました。

その先輩がいるときは、より一層ミスをしないように気を付けていました。
また、先輩のいないところでミスをした人のフォローをしました。

この経験から、自分の考えのみ押し付けるのではなく、相手も納得できるようなコミュニケーションをとることが必要であると考えるようになりました。

もし明日地球が滅亡するとしたら何をしますか?

面接官は質問で、「個性」や「発想力」加えて「大切にしているものはなにか」という点を見ています。

毎日の日常が失われるとなったときにどんなことをするのかを質問することで、優先するものは何かという素直な回答を聞き出すことができます。

聞こえが良い回答を無理にするのではなく、素直に思いつく考えを整理して回答しましょう。

例文

私は特別なことをせずにいつも通りの生活をし、恋人や家族に感謝の思いを伝えます。

最後だといって高級料理を食べに行ったり、普段はいけない場所に行ったりと特別なことをして最後を締めくくることも名案だとは思います。
しかしやはり大事なことは特別なことではなく今まで当たり前に過ごしてきた日常だと思います。
その日常をかみしめながら過ごし、大切な人に感謝を伝えることが最後として悔いの残らない過ごし方ではないかと思います。

もし世の中からスマートフォンがなくなったらどうなると思いますか?

この質問をすることで、今の社会の常識を覆すような状況における「判断力」を見ることができます。

正解を求めて黙り込むのではなく、自分の考えを素早く伝えるほうが印象はよいです。

普段から興味の幅を広げ、現代社会について知ろうとし、意見を持っておくことが対策になります。

例文

現代社会からスマートフォンがなくなったら、昭和の時代に戻るのではないかと思います。

アマゾンなどの通販サイトは勢いを失い、郵便局やヤマト運輸などの運送業者の仕事は激減すると思います。
そうすることで商店街やショッピングモールなどは息を吹き返し、移動のための自動車も売れるようになると思います。
そうしたメリットとは反対に、便利な生活が失われることも同時に考えられます。
わからないことが出てきた際にすぐに検索することが不可能になり、街中で迷ったときは地図を持ち歩いていなければ目的地へたどり着けません。

スマートフォンへの依存も問題視されていることではありますが、今の生活はスマートフォンがあってのものであるため、なくなってしまうと前の時代へ逆戻りするのではないかと考えられます。

【ひねった質問への対策】意識すべきポイント

一風変わったひねった質問は、他の就活生と差をつけて合格に近づくことができるチャンスです。

ここからはどんな質問が来ても対応できるよう、ひねった質問に答える際に意識するべきポイントを解説します。

落ち着いて話す内容を整理する

まず第一に心がけたいこととして「慌てない」ということです。

自己PRや志望動機、将来やりたいことなどは用意すれば回答できる反面、ひねった質問のような予想外の内容の質問は準備ができません。

中には、「想定外の質問を受け、思考停止してしまった」という方も少なくありません。

そうならないためにも、まずは冷静に面接官の意図を探り、自分の言葉で回答するようにしましょう。

自分のアピールしたい部分を意識する

面接の時間は限られているため、すべての質問で自分自身のアピールにつなげることが重要です。

そのため、ひねった質問をされた場合も、アピールしたい軸がブレないようにしましょう。

まずはあなた自身が企業に対してどんな面をアピールしたいのかを明確にしましょう。

そのアピールポイントを常に意識することで、ひねった質問をされた場合にもそれにつながるような回答をすることができます。

また話の方向性も決まるため、矛盾が生じず、筋の通った回答をすることができるという利点もあります。

回答を簡潔にまとめる

ひねった質問に限らず、回答を簡潔にまとめることは面接のどの質問においても重要なことです。

準備していないことを聞かれると、その場で考えを簡潔に話すことは容易なことではありません。

その場合は「PREP法」を意識してみてください。

PREP法は、「結論(Point)→理由(Reason)→具体例(Example)→結論(Point)」の順番で話す手法のことです。

初めて話を聞く相手にも内容が伝わる論理的な回答がしやすい方法です。

自分のペースに持っていく

これはテクニック的な話になりますが、抽象的な質問や回答が難しい質問がきた場合は、「自分の話に無理やりつなげて回避する」といった方法もあります。

面接で一番やってはいけないことは、質問に回答できず沈黙を続けてしまうことです。

何も発しないのではなく、わからなければ「つまりこういう意味ですか?」というように質問をして面接官とのコミュニケーションを積極的にとりましょう。

そうすることで、「積極的な学生である」といった印象を得ることができます。

回答に詰まってしまったら

想定していない質問をされた場合、すぐに回答できないこともあると思います。

そのような場合は無理に答えを出すのではなく、「考えがまとまらないため、少々お時間をいただいてもよろしいですか?」と考えを整理するために時間を貰いましょう。

考えがまとまらないまま回答するよりも、質問内容をしっかり理解したうえで回答をする方が面接官の意図に沿った回答になります。

まとめ

今回解説してきた「ひねった質問」はほかの就活生との差をつけて合格に近づくチャンスだといえます。

こうした質問まで攻略できる就活生は多いわけではありません。

今回紹介した面接官の意図や質問例、回答する際に意識するべきポイントなどを押さえて、自信をもって本番に臨みましょう。

就活市場では就職活動に役立つ情報が載った記事がたくさんあります。

今回の「面接でのひねった質問」だけでなく、ほかの気になるワードで検索してみてください。

情報収集は内定獲得への大きなカギとなります。

ぜひほかの記事も参照してみてください。

柴田貴司
監修者

明治大学院卒業後、就活メディア運営|自社メディア「就活市場」「Digmedia」「ベンチャー就活ナビ」などの運営を軸に、年間10万人の就活生の内定獲得をサポート

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