面接での言葉遣いや受け答えをする時のコツ|注意しておきたい言葉も解説

面接での言葉遣いや受け答えをする時のコツ|注意しておきたい言葉も解説

「面接で間違った言葉遣いをしてしまったら、内定がもらえない?」 「知らないうちに間違った言葉遣いをしてしまったらどうしよう」 「面接で注意しておきたい言葉にはどのようなものがある?」 面接で使う言葉遣いは重要であるため、このような不安や疑問を持つ方もいるのではないのでしょうか。

本記事では、正しい言葉遣いができないと起きる影響、面接での言葉遣いや受け答えをする時のコツ、面接で言ってはいけない言葉などを紹介しています。

この記事を読むことで、言葉遣いに気をつけなければいけない理由や面接での言葉遣い、受け答えのコツを把握できるため、正しい言葉遣いができるようになるでしょう。

自分が正しい言葉遣いができているか不安な人や相手を不快にさせない言葉遣いを知りたい人は、ぜひこの記事を参考にしてください。

正しい言葉遣いができないと面接で落ちてしまう?

正しい言葉遣いができることは社会人として欠かせないマナーです。正しい言葉遣いができない人は、ビジネスマナーに欠ける人という悪い印象を与えてしまいます。

たとえ相手が望む能力を持っていたとしても、正しい言葉遣いができないと「自社の社員としてふさわしくない人材なのでは」「取引先にも同じような態度を取るのでは」といった評価をされてしまうでしょう。

面接での言葉遣いや受け答えをする時のコツ

面接官に良い印象を持ってもらうためには、正しい言葉遣い、ビジネスマナーに則った受け答えをすることが重要です。

ここでは、面接での言葉遣いや受け答えをする時のコツを紹介していきます。ここで紹介する言葉遣いや受け答えは基本的なものばかりです。自分で評価を下げることがないように、覚えておきましょう。

  • クッション言葉を使う
  • 普段のクセや方言を使わないようにする
  • 語尾を伸ばさないようにする
  • ですます調で話す
  • 面接官が聞きやすい声で話す
  • 面接での一人称は「わたくし」を使う
  • 理由を伝える時は抽象的な表現を使わないようにする
  • 面接官の質問が終わってから話す
  • 面接相手先に分けて呼び方を言い換える

クッション言葉を使う

クッション言葉とは、ストレートに伝えてしまうと失礼にとられてしまうような言葉を、やわらかい印象にかえてくれるものです。質問する時や依頼する時、断る時、相手の意見に反論する時などに使われます。

面接で質問が聞き取れなかった場合、「もう一度、お願いします」というだけでは、不躾な印象を与えてしまう可能性があるでしょう。

この言葉の前に「恐れ入りますが」「お手数ですが」といったクッション言葉を置くことで、申し訳ないという気持ちや相手に配慮している姿勢を示すことができます。

面接でクッション言葉を使えるようになると、言いづらいことも伝えられるようになるでしょう。

普段のクセや方言を使わないようにする

話し始める前に「えっと」「あー」「そうですね」などという言葉を付けてしまう人もいるでしょう。このようなクセは丁寧さに欠け、悪い印象を与えてしまいます。面接では、クセが出ないように繰り返し練習しておいてください。

また、地方出身の人は話しているとついつい方言が出てしまうこともあるでしょう。方言では相手に自分の言いたいことが伝わらない可能性があるため、標準語で話す練習をしておきましょう。

語尾を伸ばさないようにする

「○○は~」「○○です~」など語尾を伸ばしてしまうクセを持っている人もいるでしょう。このような語尾を伸ばした話し方は丁寧さに欠け、だらしない印象を与えてしまう可能性があります。語尾は伸ばさず最後まではっきりと話すようにしましょう。

ですます調で話す

「○○だと思う」「○○っす」といったように友達と話すような言葉遣いをしてしまうと、幼稚でくだけた印象を与えてしまいます。これから社会人になり、多くの人とコミュニケーションを取らなければならない人材としてはふさわしくない話し方です。

「○○だと思います」「○○です」というように、ですます調で話すことを心がけましょう。

面接官が聞きやすい声で話す

声が小さかったり早口になったりすると、面接官も聞き取りにくく、言いたいことが伝わりません。また、自信がなさそうな印象や暗い印象を与えてしまいます。

面接では普段よりもゆっくり・はっきり話して、明るく内面から自信が溢れているような印象を与えられるようにしましょう。

面接での一人称は「わたくし」を使う

面接での一人称は「わたし」でも問題ありませんが、「わたくし」を使うとより丁寧な印象を与えられるでしょう。

「うち」や「俺」といった言葉は、カジュアルな表現であるため使わないようにしてください。また、「僕」や「自分」といった表現は一見すると丁寧に見えますが、面接で目上の人と話す時には不適切です。

面接だけでなく社会人となってからも「わたくし」という表現が出てくるように、しっかり練習しておきましょう。

理由を伝える時は抽象的な表現を使わないようにする

「多分○○だと思います」「こういうところが○○です」「○○みたいな」といった表現は曖昧で、雑な印象を与えてしまいます。

抽象的な表現を使うと何を言っているのかわからなくなってしまうため、理由を伝える時には具体的な商品名やサービスを出して丁寧に話すようにしましょう。

面接官の質問が終わってから話す

自分が話している時に誰かに話を遮られると、ムッとすることもあるでしょう。それと同様に、面接官が話し終わっていないのに話し始めてしまうと、相手は話に割って入られたようで不快に感じてしまいます。

面接では、相手が話し終わって1秒あけて話し始めてください。間をあけることで「きちんと自分の言葉に耳を傾けてくれている」という印象を与えられるでしょう。

面接相手先に分けて呼び方を言い換える

面接相手先に分けて呼び方を言い換えることも忘れないようにしましょう。例えば、一般企業であれば「御社」、病院であれば「御院」、銀行であれば「御行」などというような呼び方をしてください。

なお、書類上では「貴社」や「貴院」などという言葉を使いますが、これは書き言葉であるため面接では使わないようにしましょう。

また、丁寧な印象を残したいがために、御社など呼び方の後に様や殿を付けてしまう人もいますが、これは二重敬語になるため注意してください。

機関名 敬称
一般企業 御社
病院 御院
銀行 御行(信用金庫は御庫)
市役所・区役所 御庁
組合 御組合
協会 御協会
学校・学校法人 御校(○○学園は御学園、○○学院は御学院でも可)

尊敬語や謙譲語の違いを知っておく

尊敬語は「相手の動作や状態を高めることで敬意を示す」表現で、謙譲語は「自分の動作や状態を下げることで相手に敬意を示す」表現です。2つの違いを知り、面接でよく使う尊敬語と謙譲語を覚えておくようにしましょう。

以下では、面接でよく使う尊敬語と謙譲語を表にまとめています。表を参考に、面接で正しく使えるようにしておいてください。

  尊敬語 謙譲語
会う お会いになる お目にかかる
聞く お聞きになる 拝聴する
言う 仰る・言われる 申す・申し上げる
する なさる・される させていただく
思う おぼし召す・お思いになる 存じる・存ずる
見る ご覧になる 拝見する
読む お読みになる 拝読する
知る お知りになる・ご存じ 存じる・存じ上げる・承知する
行く いらっしゃる・おいでになる 伺う・参る
来る いらっしゃる・おいでになる・お見えになる・お越しになる 参る
帰る お帰りになる・帰られる おいとまする

面接で注意しておきたい言葉

自分は丁寧に話しているつもりでも、相手に不快感を与える言葉があります。

ここからは、面接で注意しておきたい言葉について紹介していきますので、面接で使ってしまわないようにチェックしておきましょう。

「大丈夫です」というあいまいな表現を使わない

「大丈夫です」という言葉は便利な表現ですが、質問に対して承知しているのか、否定しているのか分かりにくく、相手を困惑させてしまいます。

質問に承知しているのであれば「問題ありません」と、はっきり伝えるようにしましょう。

謝る時に「すみません」を言わない

「すみません」は「ごめんなさい」という言葉よりも丁寧な印象を受けるため目上の人に対して使ってしまいがちですが、これも面接では言わない方が良い言葉です。

謝る時には「申し訳ありません」、何かを打診する時には「恐れ入りますが」や「恐縮ですが」といった表現を使うようにしてください。

相槌を打つ時に「なるほど」や「確かに」を言わない

面接で相手の言葉に対し相槌を打つ時に、「なるほど」や「確かに」を使うのはやめましょう。「なるほど」や「確かに」は自分がへりくだっているように感じられる言葉ですが、実は目上の人に対して使ってしまうと失礼にあたる言葉です。

相槌を打つ場合は「おっしゃる通りです」という表現を使いましょう。

了解は敬語ではない

日常会話で使いがちな「了解しました」という表現は敬語ではないため、面接では「かしこまりました」「承知しました」という言葉を使いましょう。なお、「わかりました」という表現は丁寧語ではありますが、カジュアルな印象を与えてしまいます。

また「了解」や「わかりました」の他に注意しておきたい言葉には、「ご苦労さまでした」「よろしかったでしょうか」「参考になりました」などがあります。

「ご苦労さまでした」という言葉は目上の人が目下の人に向けて使う言葉です。「お疲れさまでした」という言葉を使うようにしましょう。

「よろしかったでしょうか」は間違った敬語であるため、「よろしいでしょうか」という言葉を使うようにしてください。

相手に何かを教えてもらった時などにお礼の意味を込めて「参考になりました」という言葉を使いがちですが、これも目上の人に使うと失礼にあたる表現です。「勉強になりました」という言葉を使うようにしましょう。

二重敬語を使わない

丁寧な言葉を意識するあまり「尊敬語+尊敬語」「謙譲語+謙譲語」といった同じ種類の敬語を重ねてしまう、二重敬語に注意してください。

二重敬語の例として、「○○さんがおっしゃられる」という表現があります。「おっしゃられる」という言葉は正しい日本語のように感じますが、「おっしゃる」という尊敬語と「される」という敬語が合わさった間違った敬語表現です。

このような場合、「○○さんがおっしゃる」という表現が適切でしょう。

「させていただく」を使わないようにする

「勉強させていただきます」「連絡させていただきます」というように「させていただく」という言葉は、「させてもらう」の謙譲語です。

謙虚な気持ちを表そうとして使ってしまう人がいますが、「させていただく」は相手に許可を得て行動し、それで自分が恩恵を受ける場合に用いられます。

面接で「させていただく」を使ってしまうと、自分から動かない他人任せな人であるという印象を与えてしまうでしょう。

「させていただく」という表現は使わず、「勉強いたします」「連絡いたします」といったように「○○いたします」という言葉を使ってください。

面接で言ってはいけない言葉とは?

面接では「やばい」「マジ」といった若者言葉や「○○っす」というような語尾を使い友達感覚で話すことは、悪い印象を与えてしまう行為です。

これから社会人として働くのだということを自覚し、丁寧な言葉遣いを心がけてください。敬語を上手に使えるか自信がない人は、面接を受ける前に繰り返し練習しておきましょう。

面接の時は言葉遣いに気を付けよう

この記事では、面接での言葉遣いや受け答えをする時のコツを紹介してきました。

言葉遣いや受け答えには、その人の性質が色濃く出ます。間違った言葉遣いや丁寧さに欠ける受け答えをしてしまうと悪い印象を与えてしまうため、この記事を参考に正しい言葉遣いができるようにしておきましょう。

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