就活する上で必ずと言っていい程必要になるのが、エントリーシート(ES)になります。
就活生の悩みとして、ESが通らない、通過率を高めるためにも質の高いESを書きたい等の悩みが挙げられます。
本記事では、ESの平均通過率や通過率を上げる方法について説明します。
そもそもESとは
エントリーシート(ES)とは、就活において学生が企業に提出する「応募書類」の一つであり、面接時の参考資料や大手企業では書類選考に用いられたりします。
書く内容としては、志望動機や自己PR、学生時代に頑張ったことなど、企業側が選考にあたって知りたい項目が振り分けられます。
また、企業側が学生がどんな人物か、企業とのマッチング度を判断する判断材料にもなります。
履歴書との違い
履歴書は学歴や経歴など個人の情報を記載するものであり、基本的に採用にはあまり関わることは多くはありません。
選考では履歴書よりESの方が重要視されやすく、どれくらい志望度があるのか等を見るには履歴書よりESの方が適しているからであると考えられます。
そのため、複数社選考を受けていて時間を有効活用したいといったときはESの完成度を高くすることを推奨します。
【ESの通過率】ESの平均通過率
ESの平均通過率は業界や年度によって景気変動があるため一概には言えないが、おおよそ50%前後であると思われます。
特に大手企業は人気となりやすく、志望学生の割合も多いため競争率が激しくなり、ESの通過率は下がる傾向にあります。
また、景気が下降気味の業界においては新たに人を雇う資金がなく、採用率だけでなく、ESの通過率も低くなってしまうと思われます。
通過率100%の企業も存在
企業によってはESを提出すれば自動的に次の一次面接等の選考に進める企業も存在はします。
ESの通過率が100%だからと言ってESの完成度を落としていい訳ではありません。
また、基本的に面接での評価や、ESに記載してあることとのギャップを主に見られるため、自分の意見や伝えたいことを明確に書くべきであると考えます。
ESで人事が評価する点を理解しよう!
ESを作成する前に、人事がどのような点を評価しているのかについて理解しておくことが重要です。
相手の立場になって、どうすれば高く評価されるか考えながら、作成できればより質が高く、良い印象を与えられるESを作成できます。
大きく分けて4つのポイントがあるため、それぞれ一緒に確認していきましょう。
1.応募した理由(志望動機)
まずは、応募した理由、つまり志望動機について一言で説明しましょう。
なぜその企業に応募したのか、という理由の部分は人事が最も重要視しているポイントの1つです。
まず結論から話し、志望動機を念頭において読んでもらえるように工夫しましょう。
なぜその企業でなければならなかったのかを、仕事の内容などの特徴を踏まえて説明することが重要です。
どこでも当てはまりそうな志望動機について話してしまうと、志望度が低い人材であるとみなされ、その後の文章も流し読みされてしまう可能性があります。
2.応募者の強みと弱み
応募者の強みと弱みについても多くの人事が確認している可能性が高いため、しっかりと書aく必要があります。
自分の強みや弱みをアピールすることでどのような人物であるのかを確認しています。
応募する企業がどのような学生を求めているのか、企業の特徴と自分の強みとが合っているかなどを確認しながら作成することが重要です。
この対策だけで通過率は大きく変わります。
特に強みの部分は数多くの学生の中で自分にしかないものをアピールできるよう、色々と工夫してみてください。
強みと弱みについてはこちらの記事で詳しく紹介しています。
3.質問への回答が的を射ているか
質問への回答が的を射ているかという点も重視して確認されるため、しっかりと考えながら作成する必要があります。
志望理由を求められているのに自分のアピールばかりをしていても評価されません。
特に大手においては非常に多くの応募者の中から絞ることを目的としてESを設けていることも少なくありません。
ただあなたの熱意を伝えるだけでなく、なぜその質問がされているのかを理解して的確に答えられるように取り組む必要があります。
効果的なエントリーシートの志望動機の書き方についてはこちらの記事で詳しく紹介しているため、ぜひ確認してみてください。
4.応募した企業のことを理解できているか
応募した企業のことをしっかり理解できているかは、ESにおいて非常に重視されるポイントなため、再度確認する必要があります。
業界の研究はもちろん、企業の研究もしっかり行われているかについては、先頭を突破するために非常に重要なポイントの1つです。
ESの通過率が低い就活生の特徴のひとつとして応募した企業の業務内容をそこまで理解できていないことが挙げられます。
職種や規模、価値観など企業の情報をしっかりと集めた上で応募する会社の特徴を適切に把握し、ESに向けて回答を作ることが大切です。
また、企業の求める人物像がどのような学生なのかについても理解すると通過率が大きく上がります。
企業研究についてはこちらの記事で紹介しているため、ぜひ確認してみてください。
【ESの通過率】ESの通過率を上げる方法
ここからは、ESの通過率を上げる方法について説明します。ESの通過率が上がればそれだけ次の選考へ進めるため、就活において有利な状態になれます。
自己分析に力を入れる
ESが通過しない原因の一つにESで述べたことに具体性がなく、採用担当者に伝わらないことが挙げられます。
ESを通して採用担当者は提出者がどのような人柄なのか、企業へのマッチング度はどのくらいなのか等を判断しています。
自分の意見に具体性を持たせるためにも、まずは自分を知る必要があるため、自己分析に力を入れることが重要です。
企業分析に力を入れる
前述した自己分析だけでなく、自分が行きたい企業の分析ももちろん必要です。
自分が行きたい企業がどのような人物を求めているのか知ることは必要であり、そこと自己分析の結果を照らし合わせると自分が興味を持った企業にどれくらいマッチしているのかある程度予測が立てやすくなります。
また、競合他社の比較もしておくと、更に良い企業分析になると思います。
視野を広く持つ
企業を調べる時に、自分の興味のある分野にだけ焦点を絞りすぎたことで周囲が見えなくなることが時折ある。
他の業界もそこまで深くなくても説明会に参加してみて情報を入手することで、更に自分の行きたい業界、企業が見えてくると考えています。
また、企業も様々に事業を拡大しているため、自分が興味を持った事業だけでなく、他の事業との比較をすることも個人的に推奨します。
質にこだわる
ESは量を書くことは大事であるが、量だけに拘りすぎて構成が雑になってしまうと、せっかく量を書いたのにも関わらず、通過が難しくなります。
企業の採用担当者は自分以外の志望者のESにも目を通すため、構成が悪くなり読みづらいESにはあまり目を通さないといった話を聞いたことがあります。
そのため、自分が伝えたいことを分かりやすくかつ簡潔に記載することが大切です。
顔写真を変えてみる
ESは自分の顔写真も提出することがほとんどです。
自分の顔写真が暗い雰囲気であったとき、自分が暗い性格であることを採用担当者に伝えてしまい、マイナスになる可能性があります。
そのため、顔写真も自然体のなかで明るい表情で撮影したり、背景も例えば黒等の暗い色ではなく、水色等の爽やかで明るく、清潔感のある背景色を推奨します。
【ESの通過率】ESで意識すべきポイント
ESをつい書くと、自分目線で書いてしまい、採用担当者に伝わらないケースも少なくありません。
そのため、人事目線ではどのように見えるのか、説明します。
何をしたかは重要ではない
ESの中で自分の経験談を書くことがあると思います。
そのとき、採用担当者が見ているのは、何をしたかより、そこに至るまでの過程や、動機、困難に直面したときにどのようにして乗り越えたのか等を見ています。
そのため、例え凄い経験がなくても困難に直面しながらでもやり遂げたことがあれば困難に直面したときの行動等を書けば採用担当者の評価は高いと思われます。
功績はアピールにならない
TOEIC等の成績を求められることもあるが、決してTOEICの点数が高いから有利になる訳ではありません。
前述したように、採用担当者はその功績に至るまでの過程に着目しているからである。
また、功績があっても過去の成績であり、今どのくらい学力等の力があるのか、入社後にどれくらい努力できるのか、の方が重要視されているケースが多いです。
大きな余白はなくす
例えESの質が良くても大きな余白があればテキトーに記載したような印象を与えてしまい、マイナスポイントになります。
少なくとも字数制限がある場合、最大字数の8割は書く必要があると思います。
また、特に自筆で書くことも必ずではないが、余白を埋めるためにわざと文字を大きくするのもNGです。
これも字数等を見ればすぐに量が少ないことが分かり、マイナス印象になってしまいます。
作成後は必ず見直す
ES作成後はすぐに提出はせずに一度は必ず見直すことを勧めます。
字数も多い中で、誤字・脱字がある可能性が否定できないからです。
また、友人や就活センターの人にお願いして見てもらうと自分では気づけなかったミスが見つかるかもしれないので、別の人にお願いするのも方法の一つです。
また、バイト等の普段使っているような略語には十分に注意すべきです。
同じESを使い回すのもNG
複数の企業を受ける場合、一つひとつの企業に対してイチからESを作るのはなかなか大変かもしれません。
そこで、同じESを使い回しているという学生も多いです。
しかしそれぞれの企業に向けてESを作成することが非常に大切です。
企業ごとに求める学生像も見ているポイントも異なるからです。
ESを使い回しすぎると、企業研究に時間を割いていない、入社への意欲が低い人物であると思われてしまいます。
業界研究や企業研究を通してどのようなところに気をつけて書くべきか、応募する会社ごとに把握するようにしましょう。
まとめ
今回はESの通過率について様々な角度からポイントを述べました。
就活において第一関門といっても過言ではないES。
その通過率を上げることが内定への第一歩となります。
ESは最初は書きづらく、抵抗等もあるかもしれませんが、回数を重ねてその度にフィードバックして深堀りをしていけば、必ず良いESが書けるようになると思います。
明治大学院卒業後、就活メディア運営|自社メディア「就活市場」「Digmedia」「ベンチャー就活ナビ」などの運営を軸に、年間10万人の就活生の内定獲得をサポート