就職活動の面接では必ずと言って良いほど、一次面接と二次面接が存在します。
ところでこの記事をお読みになっているあなたはこの2つの違いが分かるでしょうか?
同じ面接じゃないの?と思っている一方、こんな違いがあるぞ!とひらめいたのではないでしょうか。
答えはこの記事を最後まで読むと分かるので、是非今思い付いた考えを最後のまとめで答え合わせしてみましょう!
それでは一次面接と二次面接の違いを順に追って説明していきます。
目次[目次を全て表示する]
一次面接で企業が注目しているポイント
まずはじめに一次面接のポイントを紹介していきます。
採用担当者が注目しているポイントは3点存在します。
「基本的なコミュニケーション」「受け答え」「自己分析」のこれらが前提として大事だということを覚えてください。具体的な内容は以下に記載します。
基本的なコミュニケーション能力
この項目は一次面接の中で最も重要と言っても良いでしょう。
別に人と会話できていれば大して難しくないのでは?と思っているあなた、油断は禁物です。
対話している相手はあなたの顔見知りの人ではないことが大半です。基礎的なビジネスマナーや言葉遣いが欠けていると判断された時点でおそらく落とされるでしょう。そのため、マナーや敬語の確認は面接前に必ず済ませておきましょう。
さらに近年ではコロナウイルス感染防止の都合上もあり、オンライン面接も珍しくなくなってきました。オンラインでは対面とはまた違った部分に気を遣う必要があります。通信接続や背景、目線などはおろそかになってしまう場合があるので、特に意識してください。
受け答えができているか
これも分かっているつもりではいるけど、実際に本番になった時に緊張して上手くいかない可能性が考えられます。
質問に対して自分の回答がしっかりとした受け答えになっているかを必ず確認しましょう。その際には主観ではなく、客観の目が大事です。友達や先輩など誰でも構わないので、人にチェックしてもらってください。
また面接対策の際に、「これが聞かれたらこう答える」とイメージするのは素晴らしいですが、一字一句覚えようとするのはやめましょう。内容が良くてもちゃんとした受け答えになっていなければ、あなたの印象が悪くなってしまいます。
自己分析ができているか
就職活動と言えば......で上位にランクインすること間違いなしの自己分析。むしろそれだけ重要だということです。
採用担当者はあなたがどのような人物なのかを知りたいので、あなた自身が自分の特徴を把握できていないのであれば、この質問に答えることはできません。
もちろん過去の自分を振り返ってみるのも一手ですが、これもまた周りの人に意見を聞くとさらにより良い自己分析ができます。人の意見は自分一人では気付けなかった部分を導いてくれる可能性があります。長所や短所を人に聞くのはなかなかできるものでもないと思いますが、勇気を出して自分のことを聞いてみましょう。
二次面接で企業が注目しているポイント
一次面接で注目されるポイントは理解できたでしょうか?
そうしたら次に二次面接のポイントに移ります。先程の一次面接のポイントと比較してどこが違うのかを考えてみましょう。
企業分析ができているか
志望している企業に行きたいのであれば、その企業の基本的な情報は理解しておく必要があります。
企業の何に惹かれてあなたは志望しているのか、その企業とあなたは本当にマッチしているのか、しっかり分析しましょう。
企業分析において最もオーソドックスな方法は企業のホームページを閲覧することです。社風・事業内容・企業の目標などはホームページに記載されているので確認しましょう。
また、他社と比較してなぜその企業を志望しているのかを質問される可能性があります。他社のホームページも確認し、差別化を図りつつ行きたい企業のどこが魅力的なのかを説明できるように準備しましょう。
企業への志望度の高さ
採用担当者はあなたがどれだけ志望している企業に勤めたいかを追究してきます。また、内定をあげた際にあなたが本当に入社してくれるかを判断することもあります。
志望理由については明確に且つ簡潔に答えられるようにしましょう。よく起こるマイナスな点として、一度に志望理由について多くのことを話すと聞き手が理解できない可能性があります。一度で伝えなくとも採用担当者が深堀りをしてくれるので、面接ではコミュニケーションを大切にしましょう。
企業とのマッチ度
あなたがどんなに優秀な人材であろうと、企業側があなたのことをどんなに高く評価してくれたとしても、お互いがマッチしていなければ内定は掴み取れません。
あなたの人柄・性格を見極め、あなたが入社しても活躍してくれる存在なのかを質問を通して採用担当者はマッチ度を確かめます。
マッチングに関しては正直対策しようもありません。企業側が合わないと判断した場合でも、面接者が悪いわけでは毛頭ないです。仮に内定をもらおうと自身の性格に嘘をついた場合、入社後に問題が発生する恐れもあるので、面接では必ず正直に伝えましょう。
一次面接と二次面接の大きな違い
以上で2つの面接のそれぞれのポイントを紹介してきましたが、それ以外にも異なる点は存在します。これから紹介する3点を事前に知っていれば、対策や本番前の心構えで非常に有利です。
質問内容
二次面接で一次面接と同じ質問が来ることがあります。その際に一次面接で答えたものをベースにしてさらに膨らませてください。
大前提として、一次面接の時と異なる回答をしてしまうと一貫性に欠けてると判断されます。また、企業はあなたの一次面接の回答をある程度記録しています。二次面接でもほぼ同じ回答をすると、内容を深掘りされるので準備しましょう。
上記に加え、二次面接ではあなた自身に対する質問より、あなたがしっかり企業を理解しているかの質問をされる可能性が高いです。これに関しては企業分析力や志望度の高さが問われるので、前項目の「二次面接で企業が注目しているポイント」の大事な点を元に対策することをおすすめします。
面接官
1つ面接を通過するごとに次の面接では採用担当者のランクが挙がります。二次面接の担当者の大半は一次面接の担当者の上司に当たる方であることが多いです。
年齢や勤続年数も異なるため、二次面接では一次面接よりも緊張してしまい、本来のパフォーマンスを発揮できない就活生も存在します。特に圧力に負けて声のトーンが下がってしまう、沈黙の時間が長くなってしまう、内容を度忘れして言いたいことが言えなくなってしまうなどといったケースも考えられます。
このように二次面接は何かと引き締まるような雰囲気を感じることがあります。ただ、それに打ち勝つ人はしっかりと準備をして自信を持っているので、あなたもそのような存在になれるようにしましょう!
学生の人数
一概にこうであるというわけではないですが、二次面接では一次面接よりも大幅に学生の人数が減ります。
企業によって評価基準も異なりますが、一次面接は最初の面接であることもあって多くの応募が集まります。そのため、最初の時点で多くの学生をふるいにかける傾向があります。
とはいえ、怯える必要もありません。その企業の志望度や行きたい業種であればあるほど、あなたの熱意の方が勝っているので、通過率は余計に考えずに対策を進めていきましょう。
一次面接でよく聞かれる質問
先程も同様のことを申し上げましたが、一次面接ではあなた自身に対する質問を問われることが多いです。採用担当者に良く見せようと嘘の情報を伝えようとしても見破られる可能性が高いので、決してしないように。
自己紹介
大事なのは長くしないことです。30秒程度で自己紹介できるように練習を繰り返しましょう。
自己紹介の内容については簡単な学校生活の情報を組み込むと良いです。所属しているゼミやサークルを伝えることを意識してみてください。
また、余力があるならば、この後の項目にある自己PRを一文で表せるような内容も入れるとさらに良くなります。
自己PR
自己PRを言う時間は、自分を企業に推薦するための重要な時間です。ここの内容が薄いと企業側は「この人は自分を売り込む力が足りないなあ......」という印象を受けてしまいます。
他の候補者と比べて自分は何がストロングポイントなのかを全面にアピールしましょう。それに追加して入社後にこう貢献できると伝えられると素晴らしいです。
ガクチカ
ガクチカは「学生時代に力を入れたこと」と略される通り、あなたが学生生活で頑張ってきたことを伝えましょう。
「ガクチカで思い付くものが何もない......」と悩む就活生がたくさんいますが、採用担当者が魅力的だと感じられたら何でも良いです。サークル活動・ゼミ発表・アルバイトなど、あなたが本気で取り組んだことを言えば、それがあなたの立派なガクチカです。
志望動機
最重要ポイントです。
「企業分析」の項目でもあった通り、志望している企業が他社と比較した上でなぜそこを選んだのかを聞かれます。企業研究を怠っているとこの質問に苦しめられる就活生も多いので注意しましょう。
また、この質問は一次面接以降でもよく聞かれることがあります。一貫性を持たせるために一次面接で答えたことは面接後にメモすると安心です。
挫折経験
これまではアピールする質問を取り上げました。
しかし、一次面接ではあなたの失敗談を聞き、そこからどう這い上がったかのエピソードを求められることも多いです。
失敗を聞きたいのではなく、「その後」が聞きたいのです。どう改善したのかを簡潔にまとめましょう。失敗と言っても他人に迷惑をかけた経験ではないので、勘違いしないように。
二次面接でよく聞かれる質問
これも以前に書かせていただきましたが、二次面接ではあなたがしっかり企業について理解できているかが確認されます。加えて入社後を見据えたあなたの未来に関する質問も登場するので、準備を怠らないようにしましょう。
一次面接の深掘り
一次面接が終わった段階で一息つこうとしていませんか?しかし、一次面接での回答はまだ終わっていないと思ってください。深掘りはあなたの一次面接の回答を元にしているので、そこに齟齬が生じてしまうとアウトです。
一次面接終了後に必ずして欲しいことがあります。先程もさらっとお伝えしましたが、面接の内容や所感をできるだけ早く何かにメモを取ってください。正直、これをするだけで二次面接の対策がとても楽になります。その理由の1つが深掘り対策です。
過去の自分が何を答えたのかはその直後が一番覚えているものです。良かった点や改善点をまとめ、次に同じ質問が飛んできた時にどう対処すべきかを考えましょう。
事業への理解度
これも繰り返しにはなりますが、「企業分析ができているか」で述べたように、面接では行きたい企業の事業をどれほど理解しているのかを確認されます。
また、把握するだけでなく、あなたならそこの事業についてどう思うかの意見を持つようにしましょう。社員でもないのに、「自分はこうしたい!」と意見を企業に提案するのはおこがましい気持ちになるかもしれません。しかし、そこでアピールすることによって、採用担当者の目を惹くことができます。将来野望がある人材として評価されることもあります。
とはいえ、HPだけで事業を理解することは難しいと言えるでしょう。ただ、意見を持つためには理解が必要です。初めから自分なりの意見を持とうとすることが実は事業把握への近道なのです。
将来のビジョン
どこの企業だとしても、あなたは自身が働いている姿を想像できますか?
面接での質問で「将来のビジョンはありますか?」というテーマに苦戦する就活生が多く存在します。確かに将来のことなんて誰にも分からないことです。
しかし、未来のことが分からなくても、将来の目標や意志を持つことはできます。ビジョンというのはそういうことです。
個人では5年後や10年後にどんな風に働いていたいのか、どう頑張りたいかを採用担当者はあなたの野望や熱意を見ます。
ここで適当な回答をしてしまうと、やる気が見られないように思われてしまうので注意してください。
特に5年後もしくは10年後のビジョンを聞かれることが頻度として高いので考えておきましょう。
就活の軸
あなたが就職活動をするにあたって一番重要なポイントかもしれません。
まず、「就活の軸」とはあなたが企業や仕事を選ぶ際に持つ基準のことです。要するにこの質問では「あなたは何を基準に企業を選びますか?」ということです。
「この業界でこんなことがしたいから」「自分のこの能力を活かせる企業で働きたいから」など、個人それぞれで就活の軸はたくさん存在します。
軸ということは根幹と言い換えることもできなくありません。軸がブレブレだと企業選びに苦戦するのはもちろん、企業とのミスマッチが生じる可能性も高くなります。
自己分析や企業分析を重ねてあなたなりの軸を構成させていきましょう。
二次面接に合格するためのポイント
二次面接は合格する確率が断然下がります。それだけ難易度が高く鬼門ですが、次の4つの点をまずは抑えてから面接に臨むようにしてください。もちろん内容も濃いものでないとダメなので、しっかりと時間をかける必要があります。
一次面接との一貫性を持たせる
とにかく一次面接との一貫性を重要視しましょう。これまでにも一次面接の回答や所感については記録として残すように伝えてきました。くどいようですが、二次面接に向けて復習をこなすことが何よりも合格に近付きます。
よく考えてみると、一貫性は先程の就活の軸に似ているかもしれません。どちらもブレブレだと採用担当者に悪い印象を与えてしまいます。回答する際に緊張で一貫性を失う場合も当然あります。面接対策でしっかりと固めていくことを心掛けましょう。
二次面接を近日に控えているあなたは、この項目を見た後すぐに自己分析・自己PR・志望動機といった一次面接で聞かれたことを確認しに行ってらっしゃい!
深掘りされることを想定して回答準備
今まで一貫性の大事さを言ってきたこともこの深掘りのためです。
二次面接では深掘りの頻度が上がることは間違いないです。事前にこの質問は深掘りされそうと予測することで、回答の穴を埋めていきましょう。
ただ、自分で予測しただけではいけません。自分一人の力では思い付かない深掘りが飛んでくることだってありえます。必ず誰かに面接対策に協力してもらって埋め損ねてない穴がないかを確認するとなお良い対策ができます。
企業理解を深める
「企業分析ができているか」と「事業への理解度」を参照して企業理解についてのまとめをこの項目でしていきます。
基本的な情報を初め、他社との差別化、そこに事業に対しての自分の意見を持つとより良いことを述べさせていただきました。これらをインプットすることで面接では事業に関連した質問に素早く答えることができます。
二次面接では企業とのマッチ度や志望度の高さを見られる傾向にあります。他の就活生と差を付けるには、自己分析や自己PRといった個人面でもできます。しかし、企業や業界の知識の差がこれから働く上でも有利になっていくので、企業理解を深めることが一番差を付けられるのです。
自分が企業で活躍できる人材であることをアピール
これまで3つの合格するためのポイントを挙げてきましたが、それは全てこの項目に帰着します。
やはり採用担当者に印象に残ってもらうことが何よりのアピールです。それは単に目立つことではなく、自分が有望株であることを認めてもらうことです。
これまでの対策をサボらずやってきた者が有望株になりえます。それは誰にでもチャンスはあります。「自分はパッとしないからなあ......」と感じているあなたも、この就職活動では志望者の中で最も印象に残る就活生になりましょう。
また、志望度の高さは採用担当者の関心に比例します。「この企業に入りたい!」という熱意も伝えられるようになるとさらに合格する確率もUPするでしょう。
一次面接との違いを理解して二次面接に挑もう
「はじめに」で思い付いた考えと答え合わせをする時間がやってきました。
最後まで読んでみた結果、2つの面接の印象が変わりましたか?
それぞれの面接に特徴があるので、対策の練り方も同時に理解できたら幸いです。
特に一次面接を通過したあなたは、気を抜かずに次の二次面接に向けてしっかりと準備をしましょう。
最後にこの記事をクリックして目を通してくれたあなたに感謝を申し上げます。
面接をまだやってない、もしくは次に二次面接を控えている際はこの記事で学んで内定に近付けるように頑張ってください!
明治大学院卒業後、就活メディア運営|自社メディア「就活市場」「Digmedia」「ベンチャー就活ナビ」などの運営を軸に、年間10万人の就活生の内定獲得をサポート