「ガクチカでこれまでの恋愛の話をしても良いの?」 「ガクチカに向いていない内容ってなんだろう?」 「そもそもガクチカで何をチェックされているんだろう。」 ガクチカを構成する際にこのような疑問が浮かぶ方も多いのではないでしょうか。
本記事ではガクチカに恋愛の話が適していない理由や、恋愛以外にも避けた方が良いテーマについて解説しています。ガクチカのテーマを探すための方法や、テーマに困った時の考え方についても説明しています。
この記事を読むことで、ガクチカを作る際に知っておきたいポイントや、自分にしかないガクチカをアピールする方法を知ることができます。ガクチカについて漠然と持っていた疑問を解決するヒントを得ることができ、スムーズなテーマ選びへとつなげることができるでしょう。
ガクチカのテーマに悩み、恋愛についての話をしても良いか悩んでいる方は、目を通してみてください。
目次[目次を全て表示する]
ガクチカで恋愛をテーマしないほうがいい理由とは?
ここではまず、ガクチカで恋愛の話が向いていない理由について解説します。具体的にどのような点がNGなのかを把握することで、自分自身のガクチカを見つけるヒントを得ることができるでしょう。
- プライベートに深く関わりすぎている
- 仕事と直接関係しない
- 恋愛話が嫌いな面接官もいる
1:プライベートに深く関わりすぎている
恋愛の話のように個人のプライベートに深く関係する内容をこれから仕事につながるかもしれない面接の場で話すことは、「仕事とプライベートの境界線を持っていない」と判断されてしまう可能性があります。
さらに、一般的に企業は基本的人権の尊重と職業差別防止の考えからプライベートに関する質問はしないようにしています。そのためガクチカとして恋愛の話を出したとしても面接官は話を広げることが難しく、こちら側が一方的に話して終わりになってしまうこともあるでしょう。
TPOを踏まえた話ができることをアピールするためにも、プライベートに深く関わる話は避けた方が無難でしょう。
2:仕事と直接関係しない
就職活動でガクチカを聞かれる理由は、企業が求める人物像にマッチしているか判断するためや、コミュニケーション能力があるかどうかを確認するためなど様々です。これらの項目をチェックすることで、入社後に企業で活躍できる人材かどうかを見極めているのです。
しかし恋愛の話は、数値や他人からの評価といった客観的な評価を得ることが難しいため、自分にとっては大変だった内容でも面接官に伝わりにくいという欠点があります。そのため、仕事をする際に活かせる自分の能力をアピールするには難しいのです。
そのためガクチカで恋愛というテーマを扱った場合、本来自分の強みをアピールするはずの自己PRの内容も制限してしまうことになりかねず、あまりおすすめできません。
3:恋愛話が嫌いな面接官もいる
企業による採用面接では、面接官の独断と偏見ではなく、採用基準に合う人を公正に見極めなければなりません。しかし無意識のうちに面接官が批判的な気持ちになった場合、マイナスイメージを持たれてしまうことは避けられません。
恋愛のようなプライベートな話は、共感してくれる人がいる一方であまり好まない人もいます。確実に面接官を納得させることができるのであれば話は別ですが、次の選考に着実にコマを進めたいと考えるのであれば、テーマとして扱うかどうか今一度考えなおした方がよいでしょう。
恋愛以外のガクチカに向かないテーマ
恋愛以外にも、ガクチカに向かないテーマは他にもあります。これらは絶対にNGではありませんが、企業の方針や面接官の考え方によって選考に影響がでる可能性があるため、注意しておくと良いでしょう。
具体的には以下の項目が挙げられます。
・ゲームや漫画といった娯楽に関する内容 ・誰かを批判することにつながる内容 ・大学受験など多くの就活生が経験している内容
この中でも特に娯楽については、勉学に勤しむはずの大学で遊んでばかりいたイメージを与えてしまうため、伝え方に細心の注意を払わなければ面接官に悪印象を与えてしまうことになりかねません。
これに加えて、ギャンブルなど犯罪につながりかねない反社会的なテーマも避けた方が良いでしょう。
面接官はガクチカで何を知りたい?
ここでは、面接官はガクチカから具体的に何を知ろうとしているのかについて解説します。このポイントを押さえてもう一度ガクチカを見直すと、何をどのようにアピールするべきか洗い出すことができるでしょう。
意欲・人柄・思考力
面接官は、ガクチカから就活生の意欲や人柄、そして考え方や思考力を読み取ろうとします。
人事担当者や面接官は数えきれないほどのガクチカに接しており、内容を聞けばそれが一生懸命考えられたものか、そうでないかを判断することが可能です。ガクチカからその就活生が熱意や意欲をもって志望しているのかを判断しているのです。
またガクチカを聞くことで、就活生がどのような考えでその行動を取り、何を得ることができたのかを知ることができます。そこからその人が何を頑張れるのか、諦めずに努力ができるのかなど人柄や考え方を見極めています。
結果・実績
ガクチカで、他の人が経験できないような結果や実績を持っている人はもちろん評価されます。その人がそれだけの意欲や努力をする力があるということがわかるからです。
しかしここでいう結果や実績とは必ずしも成功したものでなくても構いません。失敗したとしても、それを乗り越えるためにどのように工夫し、成長しようとしたかを面接官は見ています。
自分で設定した目標に対して達成するためにいかに計画し行動したかを見ることで、いざ一緒に仕事をした時にどのような動きをするのかを判断しているのです。
経験を入社後に活かせるか
面接官は就活生にガクチカを聞くことで、その企業に適した能力や経験を積んでいるかをチェックしています。過去のエピソードを聞きながらその人の人間性や強み、そしてスキルを確認し、それを自社で活かせるかどうかを判断しているのです。
年功序列や終身雇用の仕組みが根強く残る日本では、その人が将来的に活躍してくれそうかどうかは重要なポイントになります。
ガクチカのテーマの探し方
それでは、ガクチカのテーマはどのように見つけたら良いのでしょうか。いざ探してみようとすると、どこから手を付けたら良いかわからなくなることもあるでしょう。
ここでは、テーマを見つけるには、どのようにアプローチしたら良いかを解説して行きます。
- 自分の長所を家族や友人に聞く
- 自分が本当に好きなことは何か考える
- 自分が何に力を入れていたのか振り返る
1:自分の長所を家族や友人に聞く
ガクチカに書くテーマに悩んだ時はまず、自分の長所について周りの家族や友人に相談してみると良いでしょう。自分では気に留めていなかった経験でも、周囲にとってはガクチカに書くことのできる印象的な出来事として映っている場合もあります。
また周りに相談することで、自分自身が第三者からどのように見えているかも理解することができるため、今後の就職活動にも活かせるでしょう。
2:自分が本当に好きなことは何か考える
ガクチカを書く時は、自分自身の好きなものを振り返ってみることも有効です。趣味や特技をガクチカにするメリットとして、思い入れのあることについて話せるため、自分の言葉で語りやすいという点が挙げられます。
自分の好きなことを経験して得た自分の強みをアピールすることは、個性を表現しやすくガクチカのテーマとして適しています。
3:自分が何に力を入れていたのか振り返る
ガクチカと言えば「自分が学生時代に何を頑張ったか」というテーマが浮かぶ方が多いのではないでしょうか。
しかし、この頑張った経験は無理にスケールの大きいものを求める必要はありません。学生生活で身近にあったアルバイト、サークル、ゼミ、学業の経験など、自分が頑張ったと思うものを取り上げてよいのです。
このテーマを取り上げる時に注意しなければならないのは、いくつもの内容を盛り込まないようにすることです。話を広げすぎてしまうと結局何を伝えたかったのかわからないという事態になりかねません。
ガクチカがない就活生がガクチカを作る方法
ガクチカがどうしても思い浮かばない場合は、今から何か行動を起こしてしまえば良いのです。ここではいくつか具体例を挙げて行きますが、この内容だけにとらわれずどんな内容でもガクチカになるということを覚えておくと良いでしょう。
ボランティアに取り組む
時間を見つけてボランティアに取り組んでみるのはいかがでしょうか。
ガクチカのエピソードとしてボランティアを用いると、積極性や行動力をアピールできます。ボランティアをするには自分で目標を設定し行動する必要がある上、活動内容も定型的ではなく自ら働きかけなければならないものが多いからです。
ただ、ボランティアはガクチカのテーマとして取り上げる学生が多いため、ボランティアをしようと思った動機やその経験から得た学びなどを具体的に説明できるようにしておくと良いでしょう。
長期インターンに参加する
こちらは比較的時間に余裕のある人向けにはなりますが、長期インターンに行ってみるのも良いでしょう。参加するためには積極的な働きかけが必要なため、主体性をアピールできるほか、社員同様の業務をする場合が多くその経験を企業で活かすことができます。
長期インターンシップは実際に社会の中に入り込むことができ、多くのものを吸収できます。そのため、就職活動の業界研究や企業研究につなげることができ実りの多いものとなるでしょう。
ゼミに力を入れる
ガクチカに書く内容としてゼミに力を入れていくことも適しています。ゼミ活動を積極的に取り組むことは、学生の本分である学業にきちんと取り組んでいることを印象づけることができるためです。
多くのゼミでは卒業論文や学会発表を集大成としています。しっかりとゼミの活動に取り組むことで、その目標に対してどのようなアプローチをしてどう乗り越えたかなど、ガクチカとして胸を張れる内容になるでしょう。
趣味を極める
先ほどの「ガクチカのテーマの探し方」でも述べましたが、趣味をガクチカのテーマにすることで人柄や個性をアピールできます。
企業はガクチカについて質問することで、就活生の内面を見ようとしています。趣味は自然とその人らしさが現れるため、趣味を突き詰めたものをアピールすることはガクチカとして適していることがわかります。
趣味をガクチカのテーマとするときは内容をなるべく簡潔に説明し、なぜその趣味を始めて何を得たのか、どのような工夫をしたのかなど様々な側面から掘り下げると良いでしょう。
サークル活動に力を入れる
今入っているサークル活動で経験したことをガクチカとして書くこともできます。多くのサークルは複数人で活動しているため、リーダーシップやマネジメント能力のほかに調整能力などもアピールできます。
サークル活動をガクチカとして使う際に覚えておいて欲しいのは、必ずしもリーダーやマネージャーなどの目立つ肩書が必要ではないということです。
面接官が見ているのはグループの中でどのように考え行動したかという点であり、その点をはっきり示しておくことで入社後のイメージを持ってもらいやすくなります。
ガクチカを作るときに知っておきたいポイント
それでは、実際にガクチカを作って行く際にはどのように考え、どう手順を踏んで行けば良いのでしょうか。
ガクチカはエントリーシートや面接など、就職活動においては避けることのできないステップとなります。ここではガクチカを書く際に知っておくべきポイントについて解説します。
- ガクチカと自己PRの違いを知る
- ガクチカのフレームワークを理解する
- アピールすべきポイントを知っておく
- 頑張った期間は関係ない
ガクチカと自己PRの違いを知る
ガクチカとは「学生時代に力を入れたこと」の略称です。面接官はガクチカを尋ねることで、モチベーションや努力する意欲を持っているか、困難や失敗に行き当たった時にどう乗り越えたのかなど就活生の性格を知りたいと思っています。
これに対して自己PRは就活生の長所や強みをアピールする項目です。面接で自己PRを求められたら、その企業に入社した際に、自分の強みがいかに利益をもたらすかをアピールできる機会を与えられたことになります。
会社に自分を売り込むことのできる大きなきっかけがもらえたと考えると良いでしょう。
ガクチカのフレームワークを理解する
ガクチカを作成する際はフレームワークに沿ってエピソードを構成することで、より魅力的で伝わりやすくなります。就職活動では主に、PREP法とSTAR法というフレームワークが利用されます。これは実際に会社のプレゼンテーションなどでも使われている方法になります。
PREP法はPoint(結論)・Reason(理由)・Example(具体例)・Point(結論)の順で説明する方法です。最初に結論を述べるのが大きな特徴で、その後に続く話が想像しやすくなるため、聞き手はすんなりと内容を理解できます。
STAR法はSituation(概要)・Target&Task(課題・目標)・Action(自分の行動)・Result(結果)という流れで説明します。まず自分の現在の状況から説明を始め、課題を解決するための目標を述べます。
そしてSTAR法で一番重要なのはActionの項目で、実際にどのように考え行動したかを説明します。この内容により、自分が企業に入ってどのように行動するかを面接官にイメージしてもらうことができます。
どちらのフレームワークが自分のガクチカの魅力を最大限に引き出せるのか、吟味しながら当てはめて行くと良いでしょう。
アピールすべきポイントを知っておく
ガクチカを作るときには、企業がガクチカから何を読み取ろうとしているかを把握することが重要です。
具体的に企業が着目しているポイントは、主体的に考えて行動できるかどうかを見る「行動力」、どのような価値観で行動しているかがわかる「思考力」、入社後にどのように動くかを見る「チームワーク」などが挙げられます。
このポイントを押さえてガクチカを作成することで、より自分を魅力的にアピールできるでしょう。
内定者のガクチカを参考にする
志望する企業の内定者のエントリーシートを確認できるのであれば、ぜひ読み込んで参考にすることをおすすめします。自分の考えたガクチカと実際に選考を通過した内定者のガクチカを読み比べることで、自分のものに足りない部分を補えるでしょう。
また、内定者のガクチカを読むことで、企業がどのような人物を求めているかが見えて来ます。その点をよりアピールできるように、自分のガクチカを見直してみても良いでしょう。
頑張った期間は関係ない
ガクチカとして話すエピソードは、必ずしも長期間何かに取り組んだ内容である必要はありません。期間が短かったとしても、自分が主体的に取り組み、そこから成長できたのならばガクチカのテーマとして扱うことができます。
その場合は始めた理由について詳しく述べることで、自分の考え方や人間性について企業にアピールできるでしょう。
ガクチカは恋愛以外をテーマに作ろう
ガクチカのテーマに恋愛の話は避けた方が良い理由や、ガクチカを書く際のポイントについて紹介してきました。どのようなテーマでも、ガクチカは考え方や行動力、成長したポイントなど、企業に自分の価値観を知ってもらうものであるということを念頭に置いておくと良いでしょう。
そのことを踏まえて、この記事を参考に自分自身をしっかりアピールできるガクチカを作ってみましょう。
明治大学院卒業後、就活メディア運営|自社メディア「就活市場」「Digmedia」「ベンチャー就活ナビ」などの運営を軸に、年間10万人の就活生の内定獲得をサポート