「努力を惜しまないということをアピールしたいけど、どう伝えればいいの?」
このように考えている方もいるのではないでしょうか。
本記事では、「努力を惜しまない」ことを魅力的にアピールするポイントについて詳しく解説します。
努力を惜しまないことは自己PRできる?
まず、そもそも努力を惜しまないことは自己PRでアピールできる長所なのでしょうか。
結論、努力を惜しまないことは、仕事に活かすことができる長所であり、自己PRにおいても効果的です。
しかし、努力を惜しまないことをアピールする就活生は少なくありません。
努力を惜しまないことを自己PRにする場合は、言い換え表現やエピソードの伝え方など、いくつかのコツがあります。
記事を参考に、他の就活生と差別化し、あなたなりの自己PRを作成しましょう。
「努力を惜しまない」の意味
伝え方をマスターする前に、まずは長所についての理解を深めることが重要です。
意味を把握し、正しいアピールをすることで選考を通過しましょう。
労力を費やしたり出費を伴ったりすることをもったいないと考えないこと。
進んで取り組み、励むこと。
努力を惜しまないとは、単に努力ができるということではなく、そのための時間投資をいとわないことや、継続して努力し続けられることだということです。
自己PRで使用するエピソードを選ぶ際には、上記の内容に当てはまっているかを確認するようにしましょう。
企業が自己PRを聞く理由
まずは、企業が自己PRをなぜ聞くのか理由を抑えましょう。
企業が自己PRを聞く理由をしっかりと理解することは、企業に響く自己PRを作成するのに不可欠です。
企業側の意図を意識せず自己PRの作成を進めてしまうと、企業が本来重視していることや知りたいと思っている点からずれたアピールになってしまう恐れがあります。
以下より企業が自己PRを聞く理由を理解し、企業にとって魅力的な自己PRの作成に繋げましょう。
入社後に活躍するポテンシャルを見るため
一つ目の理由は、あなたが入社後に活躍できるポテンシャルがあるかを見極めるためです。
企業は、入社してから自社の社員として活躍を遂げ、組織に貢献してくれる人材を採用したいと考えています。
中でも新卒採用では、社会人として実務に携わったことのない就活生に対し、自社で活躍できる人材であるかを判断します。
そこで自己PRで語られているあなたの強みやエピソードから、働く姿のイメージに繋げ、入社後に活躍できるポテンシャルがあるかを見ようとしています。
企業の雰囲気と人柄があっているかを見るため
企業の雰囲気とあなたの人柄があっているのかを見るため、というのが二つ目の理由です。
企業は新卒採用において、自社で活躍するポテンシャルを備えていることに加え、長く働いてくれる人材を求めています。
長く働く上で大切になるのが、企業と人柄とのマッチ度です。
学生の人柄が企業や社員の雰囲気とマッチしていないと、早期離職に繋がりかねません。
自己PRから伝わる人柄が、企業の雰囲気とあっているか、うまく職場になじむことができるかを確認し、長く働いてくれる人材かどうかを判断しています。
企業が「努力を惜しまない」自己PRに抱くイメージ
努力を惜しまない」ことは、主体性があるという印象に繋がることを述べました。
他にも「努力を惜しまない」という長所に、企業が感じている魅力は沢山あります。
企業が努力を惜しまない人に抱くイメージを、以下で詳しくみていきましょう。
自己成長できる
「努力を惜しまない」人は、自ら考えて努力し、自己成長できるという印象を与えます。
先述したように、多くの企業では主体性のある人材を求めています。
与えられた職務に限らず、主体的に考え行動することは、より大きな成果や生産性の向上をもたらすことができます。
そして自ら成長できる人材は、そうした組織への貢献をより大きくしてくれるという期待が持てます。
したがって、自ら努力し成長できることは、どのような企業からも評価される強みといえるでしょう。
どんなことにも熱心に取り組むことができる
「努力を惜しまない」ことは、どんなことに対しても熱心に取り組めるイメージにも繋がります。
企業では、自身がやりたいと思える仕事だけをし続けることはできません。
望まない役割や、やりがいを見出せない業務を担う場面もきっと訪れるでしょう。
また、大きな壁にぶつかり挫けそうになることもあるかもしれません。
「努力を惜しまない」という強みは、そうした場面でも目標や課題に向かって、一つ一つの物事に真剣に取り組むことができるという印象に繋がるため、企業にとって魅力的に映ります。
高い目標を持っている
「努力を惜しまない」人は、現状維持で満足せず、より高い目標や理想像を掲げ、継続して努力することができるという印象も与えます。
多くの企業は、自社の発展と成長を願っています。
会社が成長するには、現状に甘んじず、目標を掲げ努力を続ける姿勢が重要です。
常に高い目標を持ち、継続的に努力することができる人材は、自身だけでなく周囲の社員の成長にもよい影響を与え、企業の発展と成長に貢献してくれるという期待が寄せられるでしょう。
厳しい条件の下でも精一杯努力する
「努力を惜しまない」人は、厳しい条件の下でも精一杯努力することができます。
努力することを惜しまない人は、努力を積み重ねることで結果が出せることを知っています。たとえハラスメントや理不尽なクレームを受けても、答えを探しながらひたむきな努力を続けることで結果を残します。
また、どんな状況でも自分に言い訳はせずに仕事と向き合うことができ、目標に向かって進む強い精神力をもっています。
粘り強く努力し続けることができる
「努力を惜しまない」人は、粘り強く努力します。
「粘り強い」とは、たとえつらいことでも根気強く頑張れることです。仕事をしていれば楽しいことばかりではなく、つらいことや嫌なことも日常的にやってきます。仕事で大きなミスをすることもあるでしょう。しかし、努力を惜しまない人はそのミスから学び、大きく成長することができます。
面接でも粘り強く努力することをうまく伝えられれば、「この人は粘り強く頑張れるから成果を出すことができる」と感じてもらうことができるのです。
「努力を惜しまない」ことを自己PRする際のポイント
先にも述べた通り、努力を惜しまないことを自己PRする場合には、いくつかポイントがあります。
- 具体的なエピソードを伝える
- 結果を伝える
- どんな仕事で活かすのか伝える
- PREP法でまとめる
- 言い換え表現を使う
以下で詳しく解説していきます。
具体的なエピソードを伝える
自己PRにおいて、具体的なエピソードを伝えることは大切です。
特に、努力を惜しまないことのエピソードは具体的でないといけません。
なぜなら、具体的な過去経験がないと、根拠のない主張になってしまうからです。
また、努力には時間投資や、困難に立ち向かう力など、様々種類があります。
あなたがどのような努力ができるのかを伝えるためにも、具体的なエピソードを用いることがが重要です。
結果を伝える
努力を惜しまないことを伝える際、努力した過程に比重をおきがちになります。
実際、努力を惜しまないことをアピールする際には過程が非常に重要です。
しかし、結果が出るまで努力を続けたということも同じくらい大切です。
成果を上げていなかったとしても、最後まで努力し、結果がどうなったのか伝えましょう。
成果を上げていればよりポジティブな印象を与えることができます。
上げていなかったとしても、成果に対して努力できる人間であることが伝われば、好印象です。
どんな仕事で活かすのか伝える
努力を惜しまないことを実際の仕事でどう活かしたいのか伝えましょう。
仕事においても努力します、という主張では曖昧で、あなたが入社後どんな努力ができるのか伝わりません。
具体的にどういった業務で努力したいのか、どういった成果に向けて努力したいのかを伝えることで、企業はあなたの働く姿を明確にイメージすることができます。
言い換え表現を使う
努力を惜しまないことは、仕事でも活かせる魅力的な長所です。
しかし、ほかの就活生もよく使うエピソードでもあります。
そのため、言い換え表現などを使って他の就活性と差別化しましょう。
また、言い換え表現を使うことで、あなたはどんな努力ができるのかを一言で伝えることもできます。
そうすると内容も伝わりやすく、印象にも残りやすいため、より高評価を得られる自己PRになります。
PREP法でまとめる
PREP法は就職活動のあらゆる場面で使用される文章のテンプレートです。
自己PR作成の際にも、PREP法を活用しましょう。
「PERP」とは「Point(要点)」「Reason(理由)」「Example(事例・具体例)」「Point(要点を繰り返す)」の頭文字からなる略語です。
ESや面接、入社後の業務でも使えるテンプレートですので、これを機に身に着けるようにしましょう!
PREP法について詳しくは以下の記事を参考にしてください。
自己PRで使える「努力を惜しまない」の言い換え表現
努力を惜しまないことは、企業から様々な魅力を感じてもらえる一方で、他の就活生とアピールポイントが被ってしまい、多くのエントリーシートや面接をみている企業の印象に残りにくくなる可能性があります。
そこで「努力を惜しまない」ことを、具体的かつオリジナリティのある表現に言い換えることがおすすめです。
「努力を惜しまない」の言い換え表現は、下記のようなものがあります。
- 諦めずに目標の達成のために努力できる
- 何事も全力で取り組む
- 現状に甘んじず日々努力する
- 過去の自分を超えるために努力する
- 自分が決めたことに責任を持ち最後まで全うする
以下で詳しく解説していきます。
諦めずに目標達成のために努力できる
諦めずに結果が出るまで努力し続けられることを一言で表現した言い換え例です。
努力を惜しまず成果を残していれば、このようなアピールが効果的でしょう。
仕事においても、成果が出るまでひたむきに仕事と向き合う力があることをアピールできます。
- 継続力
- 目標達成意識が強い
- 困難に立ち向かう力
何事も全力で取り組む
あらゆる場面で全力で取り組んだ経験があれば、このような言い換えも効果的です。
仕事においても、様々な場面に遭遇します。
どんな場面でも全力で仕事に向き合える真摯さをアピールすることで、企業にも魅力的な人材であることが伝わります。
- 完遂力
- やり切る力
現状に甘んじず日々努力する
より高みを目指して行動、努力をした経験を一言で言い換えた例です。
このような経験は向上心がある人材であると捉えられるため、企業にとっても魅力的です。
入社後はどのような目標に向かって努力していくのかを伝えられると、入社後の活躍ビジョンが伝わり、より効果的です。
- 向上心
- 成長意欲
- 負けず嫌い
決めたことに責任を持ち最後まで全うする
一度決めたことを最後までやり切る力を持っている人にぴったりの言い換え例です。
責任をもって最後までやりきる力は、仕事で信頼を得るための重要な要素です。
どういったことを決めてやり切ったのか、という過程部分にあなたの人柄も現れるため、具体的にあなたの良さが伝わります。
- 責任感がある
- 完遂力
「努力を惜しまない」の自己PR例文
ここからは、「努力を惜しまない」を伝えるためのエピソードを交えた自己PR文を紹介します。
「努力を惜しまない」エピソードには様々なものがありますので、場面やエピソードごとに紹介します。自己PRをするときの参考になさってください。
勉強や資格取得で活かせたことをアピールする場合
私は目標に向けてコツコツと努力することができます。
私は高校3年の夏まで部活に専念していたため、成績は学年100人中80位でした。夏の模擬テストでは散々な出来で、5教科でわずか250点しか取れず、これを機に1日に120分は勉強の時間を作ろうと強く心に決めました。
1日120分の勉強時間を守り抜いたことで、年末の模擬試験では合格まであと20点まで迫り、2月の受験では無事に志望校に合格することができました。
事務の仕事も勉強と同じく、小さな努力をコツコツと積み上げていくことが必要な仕事だと考えております。こちらの企業に就職させていただいた後も、地道な努力を怠らずに業務を行ない、みなさんに認めてもらえるよう頑張ってまいります。
部活やサークルで活かせたことをアピールする場合
私は人よりも負けず嫌いなところがあります。どんな状況でも負けることが嫌いです。
私は高校生の頃、バスケットボール部に所属していました。
同じポジションには経験者の同級生がいて、彼は1年生からスターティングメンバーで試合に出場していました。私は初心者で入部したため、全く歯が立ちませんでした。
絶対に追い抜いてやると心に決めた私は、毎朝6時に起きて誰よりも早く体育館に行き、努力を惜しまずに練習に明け暮れました。
その結果、最後の大会では見事レギュラー入りを果たし、全試合にスターティングメンバーで出場できました。
営業職を務めるこちらの企業でも、誰にも負けない気持ちの強さで成果を出していきます。
アルバイトで活かせたことをアピールする場合
私は、自分が成長していくために努力を惜しまず行動することができます。
私は大学時代、居酒屋でアルバイトをしていました。
大学1年で始めたばかりの頃は慣れておらずに注文を間違えたり、料理をこぼしてしまうなど、店長やお客様から怒られることもありました。
接客業に慣れるために、他のお店に行ってスタッフの様子を勉強したり、メニューを印刷して家で覚えたりすることで、少しずつ周りをみる余裕をつくることができるようになりました。
努力のかいもあって大学4年生時にはアルバイトリーダーを務め、以前怒られたお客様に「すごく成長したね」と喜んでもらえるまでになりました。
このように、私は自分が成長するために何が必要かを考え、行動に移すことで結果を出すことができます。
粘り強く努力したことで成果を得たことをアピールする場合
私の長所は、何事も最後まで粘り強く努力できることです。
私は大学時代、漢検2級の合格のために勉強していましたが、結果は不合格となりました。
2回目では絶対合格するために、苦手な分野を中心に、毎日60分は必ず漢検の勉強をするようにしました。しかし、2回目も合格まであと5点まで迫りながら不合格となってしまい、今までに味わったことがないくらい悔しい思いをしました。
私はここで諦めずに、毎日90分の勉強を自分に課し、勉強を続けました。そしてその結果、無事に3回目で合格することができました。
この最後まで諦めない気持ちを大切に、この企業でも何事にも粘り強く取り組んでまいります。
短期間で大きな成果を得たことをアピールする場合
私は集中力が高いため、短期間でも全力で取り組んで成果をあげることができます。
私は大学時代にサッカー部に所属していたのですが、大学4年の最後の大会2カ月前に足首をケガしてしまいました。医師からは全治5カ月と診断され、大会参加は諦めた方がいいといわれました。
しかし、私は諦めきれずに復帰までのプランを立てて、患部のケアの方法を勉強しました。そして努力を惜しまずに毎日ケアとリハビリを続けたおかげで患部の痛みもしだいにひき、医師の診断の結果、大会に参加できるようになったのです。
私はこの経験をとおして、短期的な目標に向かって成果を出すための方法を学びました。この企業でも以前の経験を活かして、目の前の難しい課題にも目標を立てて取り組み、成果をあげていきます。
「努力を惜しまない」自己PR作成の際の注意点
当たり前の努力を強調しない
ここで注意しなければいけないのは、誰でもできるちょっとした努力を強調しすぎないことです。
例えば「私は毎日大学に休まず通いました」「相手に対してメールの返信や返事をしました」というのは、一般的には当たり前と考えられている努力です。客観的にみて当たり前な努力は企業側から評価してもらえません。
「努力を惜しまない」ことを企業側に印象付けるには、あなただけのオリジナルエピソードを入れることが重要です。「あなただけにしかできない」ことをアピールすることで、他の候補者との差をつけることができます。
エピソードを詰め込みすぎない
具体的なエピソードを盛り込むことで企業側にあなたのことを印象付けやすくなりますが、エピソードを詰め込みすぎるとくどい文章になってしまいます。
エピソードは、自分の強みを表現できる代表的なものを1つか2つだけ盛り込むようにしましょう。そうすることで面接で話を聞く場合でも、論文など文章でみる場合にも伝えたいことがハッキリします。
いいたいことを伝えるときは、話したい内容を絞ることも大切です。
結果だけ伝えない
努力した結果得られた成果だけを伝えてしまうと、あなたがどのような努力を重ねられる人なのかが企業に伝わりません。
また、ある特定の成果のためだけに努力したように伝わる可能性があり、「努力を惜しまないこと」が再現性のある能力であることも伝わりにくくなります。
結果と過程を併せて伝えることで、入社後も成果に向かって努力できる、再現性のある能力であることを伝えるようにしましょう。
「努力を惜しまない」ことが仕事に活かせることを伝えよう
この記事では「努力を惜しまない」の意味や自己PRでの使い方、注意点、例文について解説してきました。「努力を惜しまない」は使う人の割合が多い表現ですので、企業側に印象づけるにはあなただけのストーリーでアピールする必要があります。
努力をするのは仕事では当たり前のことです。企業側は努力を惜しまないことで得た成果をみて、それを仕事で活かすことができる理由を知りたがっています。
現在はコロナ禍の影響で、リモートでの面談も多く、直接対面できないこともあるため、印象的に伝える難しさもあります。
自身の努力が企業側にしっかりと伝えられるよう、表現方法を考えてみましょう。
明治大学院卒業後、就活メディア運営|自社メディア「就活市場」「Digmedia」「ベンチャー就活ナビ」などの運営を軸に、年間10万人の就活生の内定獲得をサポート