どうして建設業界を志望?志望動機の書き方や例文を紹介!

どうして建設業界を志望?志望動機の書き方や例文を紹介!

はじめに

エントリーシートの中で、志望動機は特に多くの企業が注目し、採用の合否にも直結する重要な項目です。

しかしいざ志望動機を書く段階になって「志望企業や職種は決まっているのに、志望動機がまとまらない」「伝えたいことを言葉にするのが難しい」など、うまく書けずにお困りの方も多いかもしれません。

今回は「建設業界への就職を希望しているものの志望動機が書けない」とお悩みの方に向けて、志望動機の書き方や例文をご紹介します。

【建築業界の志望動機】どうして建築業界を志望した?

志望動機を書く際に重要なポイントの1つが、なぜ建設業界を志望したのかを明確にすることです。

ここで「人の役に立ちたい」など漠然とした動機をあげてしまうと、企業側に「業界や仕事に対する関心が薄い」「業界研究ができていない」と判断され、評価を下げられてしまうため、注意しましょう。

そうした事態を避けるためには、より具体的に、建設業界ならではの動機をあげる必要があります。

ここでは志望動機の例を3つご紹介するので、志望動機を書く際の参考にしてください。

人々の安心や安全に携わりたい

建設業界の志望動機として多くあげられるのが「人々の安心や安全に携わりたい」というものです。

特に東日本大震災の際、地震や津波によって家屋が損壊してそこで暮らす人に被害が及んだ事例を目にしたり、自分や家族が実際に被害を受けたりしたことがきっかけで、建設業界に関心をもった方も多いでしょう。

企業方針として安全・安心を掲げる建設会社や、人々の暮らしや生活を守ることを目標として建設業界で働いている方も多く、共感を得やすい志望動機であると言えます。

「耐震性の高い住宅を作ることで人々の安心や安全を守りたい」「より耐火性の高い住宅を開発して住宅火災による被害者を減らしたい」など、建設物を通して人々の安全に貢献したいという動機は、建設業界を志望するうえで強いアピールになります。

建設を通して豊かな生活を提供したい

「建設を通して豊かな生活を提供したい」は、特に海外で日本の建設会社が活躍する場面を見た方があげることの多い志望動機です。

日本の建設会社は発展途上国での社会インフラ整備や、海峡をまたぐトンネルの建設など、建設技術によって多くの人々の豊かな生活に貢献しています。

「海外ボランティアに行った際、農村の学校や病院を貴社が建設したと知り、自分も建設分野で社会に貢献したいと考えた」「国際的な大規模プロジェクトで、多くの人が利用でき、経済発展につながる建設物を作りたい」など、社会貢献を軸に志望動機を組み立てると良いでしょう。

夢や理想論に終始しないよう、過去の実績なども意識して取り入れることで、より現実味のある志望動機になります。

都市開発に関心がある

「都市開発に関心がある」も、建設業界の志望動機における代表例の1つです。

街や地域ごと開発するディベロッパーの醍醐味は、1つのコンセプトにもとづいて秩序のある都市を作り上げられることです。

「大学で都市開発について学び、職住近接の暮らしやすい街を作りたいと考えて志望した」など、一つひとつの建物ではなく、より広い範囲の開発を志望していとアピールしましょう。

また「祖父を介護した経験から福祉に関心があり、地域全体をバリアフリーにして誰にとっても暮らしやすい都市をつくりたい」「大学で社会学に触れ、人口が減っていっても地域のコミュニティが維持できるようなコンパクトシティを設計したいと考えた」など、建設に直接関係のない始点から、志望動機を組み立てることもできます。

【建築業界の志望動機】志望動機の構成

企業の採用担当者は多くのエントリーシートに目を通すため、要点がわかりにくい文章をじっくり読み込んでくれるとは限りません。

そのため志望動機を書くときは、相手に志望動機の要点や自分の意図が伝わりやすい文章にすることが重要です。

要点が伝わりやすい文章にするためのポイントは、文章構成です。

志望動機は、結論→根拠→その企業を選んだ理由や将来の展望の順に文章を組み立てると良いでしょう。

ここでは、この文章構成をおすすめする理由と各項目で内容を書くべき内容について解説します。

結論

最初に結論を書きましょう。

冒頭に結論を書くことで、自分がもっとも伝えたいポイントを確実に相手へ伝えられます。

ここでは「私は災害に強い住宅を作って人々の安全を守りたいと考え、貴社を志望しました」など、結論だけをシンプルに言い切りましょう。

これは、相手に「なぜそう考えたのか、なぜそう言い切れるのか?」と疑問を抱かせることで、続きにまでしっかり読み込んでもらうためです。

多くのエントリーシートに埋もれないよう「この志望動機はしっかり読む価値がありそうだ」と相手に感じさせられるような、印象的な一文を目指してください。

また、結論を冒頭に置く文章構成はビジネス文書の基本でもあります。

きちんと文章構成を意識して志望動機を書くことで「ビジネス文書の書き方が身についている」という印象も残せます。

根拠

続けて、志望動機の根拠となるエピソードを書きます。

結論を補強するように具体的なエピソードを挿入し、志望動機に説得力をもたせましょう。

ここでは「地震によって祖父母宅が全壊した際、災害によって家を失うとただ住み処を失うだけではなく、思い出や生きる活力も奪われてしまうのだと感じた」など、実体験とそのときに自分が感じたこと、学んだことを詳述します。

基本的にエピソードは1つに絞るべきですが、指定文字数が多いときは2つにし、互いに矛盾しないように注意しましょう。

エピソードは志望動機に説得力をもたせるだけでなく、仕事に対するモチベーションをはかるためにも重要な要素となるため、企業が注目するポイントです。

しっかり自己研究をして、志望動機にふさわしいエピソードを用意しましょう。

その企業を選んだ理由や将来の展望

最後に、その企業を選んだ理由や将来の展望を記述しましょう。

建設業界の中でも、なぜその企業でなければならないのか、入社後に成し遂げたいことや将来のキャリアビジョンなどを具体的に説明します。

ここで重要となるのが、企業研究です。

その企業独自の技術や企業方針など、企業研究で得た情報にもとづいた理由や展望を記述することで、企業への志望度の高さや熱意をアピールできます。

「地震で貴社の住宅だけは被害を免れていたのは独自の免震工法のおかげだと知り、貴社でより災害に強い住宅を作って人々の安全を守りたいと考えた」「将来は災害に強い地域づくりに取り組みたい」など、企業研究で得た情報の中から結論やエピソードにつながる内容を選び、挿入すると良いでしょう。

【建築業界の志望動機】志望動機のポイント

志望動機を書く際に重要なポイントは、なぜに注目すること・企業の独自性を大切にすることの2点です。

この2点は志望動機を、読む際に企業の採用担当者がチェックするポイントであり、これを押さえて書くことで、より好印象の志望動機にできます。

また「そもそも志望動機に何を書けば良いのかわからない」という方も、この2点を念頭に置くと、志望動機がまとまりやすくなるでしょう。

なぜこの2点を採用担当者がチェックするのか、具体的にどのように記述すれば良いのかを合わせて解説します。

「なぜ」に注目する

企業が志望動機の中で注目するのは「建設業界(あるいはその企業)の何に魅力を感じたか」ではなく「なぜ魅力を感じたか」です。

「なぜ」の中には、その人の価値観やその価値観に至った経歴が反映されています。

価値観や経歴は仕事のモチベーションにも直結するため、企業は「何に」よりも「なぜ」を重視するのです。

そのため、志望動機を書く際も「何に」より「なぜ」に文字数を割き、強調しましょう。

たとえば、その企業を志望した理由として「免震技術に魅力を感じた」とあげるだけでは不十分です。

「免震技術によって地震での被害が少なかった住宅を見て、住人の命だけでなく思い出や生きる活力をも守れると感じた」など、より具体的な理由やエピソードを挿入すると良いでしょう。

企業の独自性を大切にする

企業独自の技術や特徴的な企業方針など、企業の独自性を大切にした志望動機を書きましょう。

志望動機を読んだ相手に「それなら同業他社でも良いのでは」「この動機は企業方針に沿わない」と感じさせてしまうと、志望度が低い印象を与えてしまいます。

これを避けるためには、業界研究・企業研究が重要です。

その企業が建設業界の中でどのような立ち位置にあるのか、どのような独自技術を持っているのか、今後の活動・経営方針などを調べ、研究結果を志望動機にも織り込みましょう。

「建設業界の中でも特に震災からの復興事業に注力している点に感銘を受けた」「独自の免震技術で多くの命を救ってきた実績に惹かれた」など、その企業の独自性を大切にした志望動機であれば、相手に好印象を残せます。

【建築業界の志望動機】建築業界で評価される強み

業界ごとに求められる素質は異なります。

そのため、志望動機で入社後に成し遂げたいことを記述する際に「自分の強みは〇〇で、それを活かして●●をしたい」と自分の強みをアピールする場合は、建設業界ではどのような強みが高い評価を得られるのか把握しておかなければなりません。

建設業界で評価される強みとして、リーダーシップがある・計画性がある・危機管理能力があげられます。

この3点が建築業界で評価される理由と、効果的なアピール方法を解説します。

リーダーシップがある

建設には企画・設計段階から施工・販売まで多くの人が関わります。

そうした組織で業務を円滑に進めるためには、プロジェクトの旗振り役としてリーダーシップを発揮できる人材が不可欠です。

なかでも、建設現場で技術者に指示を出す施工管理にはリーダーシップが欠かせません。

学生時代にリーダーとして組織の管理をした経験があれば、ぜひアピールしましょう。

「大学の学園祭で実行委員長を務めた経験から、プロジェクトを完遂する楽しさと同時にリーダーシップの重要性を感じた。

このとき身につけたリーダーシップを活かして、建設現場を円滑に運営する施工管理者として働きたいと考えた。」

このように、リーダーシップを実際に発揮したエピソードや、仕事での活かし方を具体的に記述すると良いでしょう。

計画性がある

建設には多くの工程があり、多くの人が関わるため、1人の仕事が遅れると多くの関係者に迷惑をかけてしまいます。

そのため、納期までに仕事を納められる計画性が重要です。

特に設計など上流工程で仕事が滞ると影響が大きくなるため、自分やプロジェクトチームの力量を正確に把握して無理のない計画を立てる能力と、計画通りに仕事を進められる能力の両方が求められます。

「大学でチームメイトと共同で住宅模型を作成する課題があった。

締め切りはとてもきびしかったが、各人の得意な作業を分担して作業計画を練り、締め切りまでに提出できた。

このとき計画を立ててそれを実行に移す力を身につけ、仕事でも活かしたい。」

このように、計画を立てる能力とそれを実行する能力がアピールできるエピソードを挿入しましょう。

危機管理能力

建設現場では、一歩間違うと命を落とすこともあります。

そのため、施工管理や現場監督として建設現場に立つ場合は、そうした危険を察知し未然に事故やトラブルを防ぐ危機管理能力が求められます。

危機管理能力を構成する要素は、見通しをもって作業を進めるための洞察力・計画性、小さなトラブルを大きなトラブルに発展させないように解決策を提示する分析力などです。

こうした要素があることをアピールできれば、建設業界で高い評価を得られるでしょう。

「大学で平屋住宅を建てる実習の際、台風が近づいていた。

大事を取って建設の中断をしたところ、予想以上の強風になり、中断の判断は正しかったと安堵したことがある。

この危機管理能力を活かし、入社後も安全に建設を進められる現場監督になりたい。」

こういった危機管理能力を活かして成功したエピソードが盛り込めると良いでしょう。

【建築業界の志望動機】建築業界の志望動機の例文

ここまで、建設業界の志望動機の構成や記述する際のポイント、建設業界で評価される強みなどを解説しました。

最後に、ここまでの内容をふまえて記述した志望動機の例文として、施工管理を志望しているケースと設計士を志望しているケースについてご紹介します。

構成要素ごとの文量や論理展開などを参考にしてください

なお、これらはあくまでも例文です。

実際に志望動機を書く際は、自分の経験したエピソードをもとに、自分の言葉で記述しましょう。

施工管理の志望動機の例文

私は海外の生活インフラを整備して、多くの人々が豊かな生活を送れるようにしたいと考え、貴社を志望しました。

複数の新興国をめぐった際に利用した地下鉄で、多くの日本企業が地下鉄建設を通して現地の発展に寄与していることを知ったのです。

なかでも貴社が中心となって整備した○○の地下鉄は、地下水の流入など多くの困難を独自の技術で克服して開通したとうかがい、大変感銘を受けました。

帰国後、海外の生活インフラ整備のために私にできることは何かと考え、現在は私の強みである危機管理能力が活かせる施工管理を目指して、土木技術研究室で研鑽を積んでいます。

私は施工管理として、貴社が進める新興国のインフラ整備プロジェクトの現場で働く人々の安全を守りたいと考えています。

設計士の志望動機の例文

私は大きな災害にも耐えられる住宅を多くの方に届けたいと考え、貴社を志望しました。

私はかつて実家が大地震で倒壊し、避難所で生活したことがあります。

我が家以外にも、多くの方が避難所で長期間の生活が強いられているのを目の当たりにし、日本には災害に強い住宅と早期の仮設住宅整備が不可欠だと感じました。

そのあと、貴社がいち早く仮設住宅を建設していたことや、震災をきっかけに免震・耐震構造の研究により力を注いでいると知り、大変感銘を受けました。

私は仮設住宅を提供するノウハウのある貴社で、より早く建設でき、暮らしやすく2次災害のおそれもない仮設住宅の設計をしたいと考えています。

また、ゆくゆくは災害に強い住宅をより広く普及させて、災害にあっても住み慣れた我が家を離れなくて良い社会にしていきたいです。

おわりに

建設業界への就職を希望しているものの、志望動機が書けないとお悩みの方に向けて、志望動機の書き方や例文をご紹介しました。

志望動機を書く際は、自分がなぜ建設業界を志望しているのか、動機を明確にすることが重要です。

そのうえで、文章の構成やアピールすべきポイントを意識し、相手に熱意が伝わる志望動機にしましょう。

建設業界で評価される強みを織り込めば、さらなる高評価も期待できます。

ご紹介した例文も参考に、自分らしい志望動機を書き上げてください。

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