【例文5選】SIerの志望動機の書き方とは?ポイントや注意点・種類別例文も合わせて紹介

【例文5選】SIerの志望動機の書き方とは?ポイントや注意点・種類別例文も合わせて紹介

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【SIerの志望動機】はじめに

「SIerになりたいけど、志望動機にはどんなことを書けばいいの?」 「SIerになるのに有利な志望動機って?」 このようにSIerへの就職や転職を考えている人は、SIerの志望動機について沢山の疑問や不安があるのではないでしょうか?

本記事では、SIerの志望動機を書く時のポイントや注意点、SIerの志望動機の例文などを解説します。

この記事を読むことで、SIerがどんな仕事なのか、どのように志望動機を書けばいいかを把握できるため、SIerへの就職や転職をスムーズに進められるようになるでしょう。

SIerの志望動機の書き方について気になっている方は、是非この記事を参考にしてください。

【SIerの志望動機】SIerとSE(システムエンジニア)との違い

Sler(システムインテグレーター)とSE(システムエンジニア)は似た言葉のように思われますが、意味がまったく異なります。

2つの違いを以下の表にしたので、理解するのに役立ててください。

  SIer SE
種類    企業 職種
役割 顧客のシステム構築を請け負う システム開発における専門的な知識や技術を持つ
業務範囲

システムの企画、設計、開発、運用、保守

要件定義、設計、開発、テスト

志望動機を作成するにあたって、2つの単語を混同しないように注意してください。

【SIerの志望動機】SIerの業務内容

システム開発の図

SIerはクライアントの業務を把握や分析して、課題の解決を目的にコンサルティング、設計、運用、保守を請け負う仕事です。

SIerとはシステムインテグレーターの略称で、エスアイヤーと読みます。

SIerの業務内容は主に以下の5つに分かれています。

SIerの業務内容
  1. クライアントの要望をヒアリングして方向性を決める
  2. 方向性をもとにシステムを設計する
  3. 設計書をもとにシステムを開発する
  4. 開発したシステムをテストする
  5. システムの運用・保守を行う

1.クライアントの要望をヒアリングして方向性を決める

SIerの最初の業務になります。

まずシステムを求めているクライアントに依頼内容をヒアリングします。

主に

ヒヤリング内容
  • システムを必要としている理由
  • システムを使って実現したい事
  • システムに求める機能・性能

などをヒアリングし、できる限り細かく方向性を決めていきます。

親会社の案件を行う子会社のSIerの場合は、自分たちで企画を行い方向性を決めることもあります。

2.方向性をもとにシステムを設計する

ヒアリングによりシステム開発の方向性を決めたら、次は必要な機能や性能を定める要件定義というものを行っていきます。

この要件定義が曖昧であれば、求めているもとは異なるシステムができることもあります。

そのため、できる限り細かく要件定義をしていく必要があります。

この要件定義が終わると、その内容にそってシステム設計を行います。

システム業務
  • ハードウェア設計
  • プログラミング設計
  • データベース設計

のような種類があり、このシステム業務にはシステムに関する理解が必要となります。

企業によってはここまで自社で行い、これ以降のシステム開発を外部に委託する企業も存在します。

3.設計書をもとにシステムを開発する

作成した設計書をもとにシステム開発を行います。

そのため、設計書が不十分であるとシステム開発が滞ってしまいます。

主にプログラマーと言われる方がこの業務を行い、コードを入力していきます。

4.開発したシステムをテストする

システムの開発が終わったら、そのシステムが正常に作動するかテストを行います。

加えて、開発したシステムがクライアントの要望を満たせているかも見ていきます。

基本的には、バグやミスはつきものなので、それを修正しながらシステムを完成させていきます。

5.システムの運用・保守を行う

システムの開発が終わった後もクライアントが問題なくシステムを運用できるようにサポートしていきます。

システムの利用状況を分析し、運用方法をアドバイスしたり、環境に合わせてチューニングを行ったりします。

【SIerの志望動機】企業によって業務内容が異なる

Slerは、システム開発を一貫して請け負う企業です。

しかし、企業によって業務内容が大きく異なります。

企業ごとに得意分野が違うためです。

もちろん、上流から下流まですべての業務を担当する企業もあります。

しかし、入社してみると「開発業務を担当したい」と考えていても、実際は保守がメイン業務になるかもしれません。

応募する企業の業務内容は、必ず調べるようにしましょう。

SIerで求められるスキルと人物像

本章では、Slerで求められるスキルと人物像を解説していきます。

志望動機を作成するにあたって、企業が求める要素は無視できません。

採用担当者は、あらかじめ決めた採用方針に沿って、採用活動を実施するためです。

また、企業の価値観を理解していない就活生に対して「内定を出そう」とは思いません。

志望動機を作成する際は、求められるスキルと人物像を盛り込むようにしましょう。

以降の文章で、それぞれに必要な要素を解説していくので参考にしてください。

SIerに求められるスキル

Slerに求められるスキルは、以下の5つです。

Slerに求められるスキル
  1. 柔軟性
  2. ITスキル
  3. 論理的思考力
  4. 顧客の要望を汲み取る
  5. コミュニケーション能力

Slerは、多岐にわたるスキルが必要になります。

現時点ですべてを兼ね備える必要はありませんが、できる限り多く持っておくことで、選考が有利に進みます。

採用担当者は、スキルが多いほど、入社後に活躍する可能性が高いと判断するためです。

そのため、上記で紹介したスキルは、志望動機に積極的に盛り込むようにしましょう。

その結果、企業が求める要素を満たすことにつながります。

ただし、すべてを詰め込もうとして、文章内容がバラバラにならないよう、注意してください。

SIerで求められる人物像

Slerで求められる人物像は、以下の5つです。

Slerで求められる人物像
  1. 計画性
  2. 好奇心
  3. 協調性
  4. 向上心
  5. コミュニケーション能力

Slerは、高い専門知識とチームで働くための協調性が求められます。

専門知識は入社後の研修や働きながら習得することが可能です。

しかし、協調性は一朝一夕で身につくものではありません。

さまざまな経験を乗り越えることで習得できます。

ほかにも、IT技術は日々進歩しています。

勉強した内容が来年も通用するとは限りません。

普段から最新情報を収集する必要があるため、好奇心や向上心があると成果が出やすくなるでしょう。

そして、コミュニケーション能力も欠かせません。

プロジェクトごとにチームを組み、仕事するためです。

本章で紹介した人物像に、当てはまるような志望動機を作成してください。

【SIerの志望動機】志望動機にできるSlerのやりがい

志望動機にできるSlerのやりがいは、以下の3点です。

志望動機にできるSlerのやりがい
  1. 顧客に適したサービスを提供できる
  2. 社会貢献性が高い
  3. 常に新技術に触れるため自己成長ができる

やりがいは、仕事のパフォーマンスや熱意に大きく影響します。

うまく活用することで、具体性のある志望動機が完成します。

本章の解説のうち、自分の価値観とマッチするものを選択し、盛り込むようにしてください。

顧客に適したサービスを提供できる

まずは、顧客に適したサービスを提供できる点です。

Slerは顧客の悩みや課題を直接解決できます。

既存のサービスをそのまま提供し、解決するわけではありません。

顧客の課題をきちんとヒアリングし、最適なサービスを提案するため、顧客満足度が高くなる傾向にあります。

顧客から感謝の言葉や信頼を得ることで、やりがいにつながります。

さらに、顧客のビジネスに貢献できた瞬間は、ほかの業界では味わえない達成感があるでしょう。

また、顧客の悩みを解決するのに最適なサービスがない、提供できない、といった状況も起こりにくいです。

その結果、仕事のやりがいを感じやすい環境にあるといえます。

社会貢献性が高い

社会貢献性が高いことも挙げられます。

社会インフラや企業の基幹システムなどを構築するためです。

たとえば、自分の開発したプログラムが、多くの人の生活に役に立ちます。

さらに、企業が成長していく姿を見る機会が得られるかもしれません。

大規模なプロジェクトに関わるほど、社会に与える影響が大きくなります。

その分、責任感が増えるでしょう。

しかし、プロジェクトを終えたときの達成感は、何にも代え難いです。

「自分の仕事で社会に何か貢献したい」と考えている就活生にとっては、働きやすい環境になります。

志望動機を明確に伝えて、入社意欲をアピールしてください。

常に新技術に触れるため自己成長ができる

最後は、常に新技術に触れるため自己成長できる点です。

仕事で利用する技術は、日々進化しています。

最適なサービスを提供するには、新技術が必要です。

そのため、Slerには自己成長できる機会が豊富にあります。

たとえば、今までの技術なら時間やコストがかかっていたものが、新技術の登場により解決することもあるでしょう。

さらに、新技術を習得することで、担当できる業務範囲が広がります。

その結果、さまざまな仕事に挑戦する機会が得られるでしょう。

Slerは自己成長できる場と実感できる場の両方が用意されているため、仕事のやりがいを感じやすい職種です。

【SIerの志望動機】志望動機で見られるポイント

志望動機では主に以下の3つのことが見られています。

以下の点を意識しながら志望動機を書いていきましょう。

会社や業界の理解

まず志望動機では応募する会社や業界の深い理解を示すことが重要です。

会社や業界についての理解が深いと、よく調べており、志望度が高いと判断されたり、本当に自分がその会社・業界でやりたいことができるのかなどを知ることができます。

会社とマッチしているか

次に会社とマッチしているかどうかが見られています。

たとえ優秀な人材でも、行う業務や社風、働き方に合っていなければ、会社で活躍することは難しくなります。

そのため、企業は自社とマッチしている人材を中心に採用しています。

志望度

もちろん志望動機では志望度が見られています。

企業は高いコストを払って採用活動を行っており、できるだけ内定辞退者を出したくないと考えています。

そのため、志望度が高く、内定辞退などしないかどうかは特に見られています。

【SIerの志望動機】SIerの志望動機を書く時のポイント

ここからはSIerの志望動機を書く時のポイントについて解説していきます。今回は、「SIerで働きたい理由を明らかにする」を始めとした6項目をピックアップしていきます。

SIerの志望動機を書く時のポイントについてご興味がある方は、参考にしてください。

なぜSIerなのか理由を明らかにする

SIerで働きたい理由が明確でないと、志望動機に説得力がなくなってしまいます。様々な職種があるIT業界において、なぜSIerで働きたいのか具体的かつ明確な理由を書きましょう。

前職でエンジニアやマネジメントなどを経験してからSIerを選んだ場合、そのエピソードを含めて志望動機を書くと、説得力が増して選考の担当者の目に留まりやすくなります。

SIerの業務内容は企業によって異なるので、自分が志望する企業の業務に沿った内容を書くことを意識することが大切です。

なぜその企業を選んだのかを明らかにする

その企業を選んだ理由を明確にするのも重要です。SIerの企業は日本全国に膨大な数が存在しています。

多く存在するSIerの企業の中から、なぜその企業を志望したのかが曖昧だと、応募先の企業で働きたいという意志が伝わりにくくなってしまうでしょう。

それを防ぐためにも、応募先の企業のホームページや会社説明会で企業に関する情報を調べてから志望動機を書くことをおすすめします。

その企業の特徴、強み、魅力から自分が強く共感できる部分を志望動機に盛り込みましょう。

この内容をさらに詳しく知りたい方はこちらの記事もご覧ください。

結論・理由・例・結論の順番で書く

志望動機を書く上で、読んだ時の分かりやすさは大変重要です。結論・理由・例・結論の順番で書く、「PREP法」を使って書くと内容が分かりやすくなるだけでなく、説得力を持たせられます。

「PREP法」は自分が特に伝えたい内容を強調できるので、面接の場にも活用できる手法です。

過去の自分のエピソードを交える

自分がこれまで経験した事柄、学生時代の印象的なエピソードを交えるのもポイントです。SIerの企業では、ITの知識だけでなく営業、マネジメントに関する知識も求められる場合があります。

特にIT業界での職務経験がない人は、志望動機にエピソードを交えて積極的にアピールしましょう。前職が異業種であっても、これまでの経験やスキル、そこで出した成果をSIerの業務と結びつけながら志望動機に記入することが重要です。

SIerの種類を意識して記載

SIerの企業では様々な業務や工程があります。それぞれ異なるスキルを求められること、その業務内容や職種の種類を把握しておきましょう。

それらを把握できていないと志望動機に具体性がなくなってしまいます。その上、選考担当者に企業研究が不足している印象を与えてしまうため、選考の際に不利になる可能性もあります。

入社してからのビジョンを含ませる

志望動機の中に入社後のビジョンを含ませることで、企業から見て期待できる人材であることをアピールできます。

入社後に実現したい目標やキャリアアップについてのプランなどを記入し、選考担当者が志望動機を読んで入社後の姿をイメージできるように書きましょう。

SIerは企業によって業務内容に違いがあるため、志望している企業の得意分野と自分が携わりたい業務を関連させた内容は、企業への理解度が高い印象を与えられます。

【SIerの志望動機】志望動機のおすすめ構成

選考に通るために、どのように志望動機を構成すべきか確認していきましょう。

志望動機の構成 
  1. 結論(その企業を通して成し遂げたいこと・想い)
  2. そう考えるようになった原体験
  3. なぜその業界か
  4. なぜその企業か
  5. 結論(入社後にどうしていきたいか)

論理的な構造になっており、説得力の高い志望動機を作り上げることができます。

1. 結論(その企業を通して成し遂げたいこと・想い)

まず最初に、自分がその企業を通じて成し遂げたいことを端的に述べます。

志望動機の核となる部分であり、「私は○○を実現したいと考えています」といった形で、明確に伝えることが重要です。

ポイント
  • 企業を志望する理由が明確に伝わる内容にする
  • 具体的なキーワードを入れる(例:通信を通じて人々の生活を豊かにしたい、DX推進で企業の課題を解決したい など)
  • 企業の事業内容と自分の目標が合致していることを示す

2. そう考えるようになった原体験

結論に説得力を持たせるために、自分がその目標を持つに至った背景や原体験を述べます。

どのような経験を通じてその想いを抱くようになったのかを具体的に説明しましょう。

ポイント
  • 自分自身の経験に基づいたエピソードを盛り込む
  • その経験を通してどのように考えが変化したかを示す
  • できるだけ具体的な事例を用いる(例:インターンでの経験、学生時代の活動 など)

3. なぜその業界か

次に数ある業界の中でも、その業界を選んだ理由を説明します。

単に「興味があるから」ではなく、自分の経験や目標と業界の特性がどのように結びついているのかを明確に伝えましょう。

ポイント
  • その業界の社会的な役割や成長性に触れる
  • 具体的な業界の特徴と自分の志向・経験がどのように合致するかを説明する
  • 競合他社の業界と比較して、その業界ならではの魅力を述べる

4. なぜその企業か

業界の中でも特にその企業を選ぶ理由を説明します。

企業ごとの特徴や強み、自分が共感するポイントを具体的に述べることで、志望の本気度を伝えましょう。

ポイント
  • 企業のビジョンや理念に共感した点を述べる
  • 企業の事業内容や強みと自分の経験・スキルがどのように合致するかを示す
  • 具体的な企業の取り組みや文化に言及する(例:○○事業の成長性、○○という独自の取り組み など)

5. 結論(入社後にどうしていきたいか)

最後に、入社後にどのように活躍したいかを述べます。

最初に述べた「成し遂げたいこと」を実現するために、具体的にどのように貢献したいかを明確に伝えましょう。

ポイント
  • 入社後のキャリアビジョンを具体的に示す
  • 企業の成長にどのように貢献できるかを説明する
  • 長期的な視点での目標を持っていることを伝える(例:○○分野での専門性を高め、新規事業の立ち上げに携わりたい など)

【SIerの志望動機】SIerの志望動機の例文

ここからは、SIerの志望動機の例文を企業の種類別にご紹介します。メーカー系SIer、ユーザー系SIer、独立系SIerに分けてそれぞれご紹介しますので、こちらを参考に志望するSIerの企業に合った志望動機を書けるようになりましょう。

メーカー系SIer

私は大学時代にアルバイトでシステム開発業務を経験いたしました。その際、ユーザーから感謝の声をいただく機会も多く、システムを通じて多くの人々の仕事や生活を支えられるのだと体感しました。

貴社が開発したハードウェアは、金融業界の業務効率化に大いに貢献しているとお聞きしております。貴社のハードウェアを活用したシステムを開発し、様々な企業や多くの人々に貢献したいと考え、応募させていただきました。

ユーザー系SIer

私は前職で独立系SIerに勤めており、Javaを得意としていることから、Javaを使用したアプリケーション開発業務に携わっていました。

貴社の業務では証券業界に向けたシステムを開発し、日本の投資を普及させることに貢献しているとお聞きしました。今後重要性が高まっていくと思われる投資の普及をサポートしたいと考えたため、志望させていただきました。

前職では、ユーザー視点で利便性を考えてシステム開発することを重要視し、実行しておりました。貴社に入社させていただけましたら、その経験を活かせると考えております。

独立系SIer

私は大学時代に居酒屋チェーンにて、バイトリーダーとして勤務しておりました。その際、業務の効率化など円滑に業務を進めるための改善方法の提案、スタッフへの指導や新人教育を行っておりました。そして繁忙期である年末年始をトラブルなく乗り越えられました。

これは異業種での経験ではございますが、貴社にシステムエンジニアとして入社した際にも顧客が抱く課題の解決方法を考案し、提案することに活かせると考えております。

貴社は様々な顧客の課題や要望に対応できるシステムを開発してきたとお聞きしております。私は貴社の社員として顧客満足度の向上に貢献したいと感じたため、応募させていただきました。

外資系SIer

貴社を志望する理由は、国際的なプロジェクトに参画し、世界規模で活躍できるエンジニアへと成長したいからです。

大学時代に培ったシステム開発の基礎知識と異なる文化を持つ人々と協働する柔軟性を活かし、グローバルな舞台でキャリアを築きたいと考えております。

私は、日本企業が海外進出する際の課題をITの力で解決することに興味があります。

さらに、海外の最新技術を日本に導入したいです。

貴社が手掛ける大規模かつ予算の大きな国際プロジェクトは、多様な国籍を持つ優秀な人材と共に働くチャンスです。

技術力だけでなく、グローバルな視点やコミュニケーション能力を高められる機会だと確信しています。

入社後は、日本の技術と世界の知見を結びつけ、顧客の課題を解決することで、貴社のビジネス成長に貢献するつもりです。

また、柔軟性を最大限に発揮し、グローバル社会に貢献できる人材へと成長していきたいです。

未経験文系

私が貴社を志望する理由は、身近なITシステムが生活を豊かにしていくことに感銘を受け、社会に貢献できるエンジニアになりたいからです。

大学での専攻は文系ですが、IT分野への深い興味を持ち、独学でプログラミング学習を進めています。

とくに、オンライン決済サービスや予約システムといった、人々の日常を効率化するシステムに魅力を感じています。

システムの背後には、高度な技術と緻密な設計があるからです。

貴社が手掛けるプロジェクトは、顧客の業務効率に特化したものばかりです。

私は顧客の成長、発展を真摯に考えるチームで働きたいと考えています。

大学時代に身につけた経営学やコミュニケーション能力を活かし、文系ならではの視点で顧客に貢献したいです。

入社後も変わらず学習を続け、最先端の知識や情報を活かした提案や技術提供ができるよう努めたいです。

【SIerの志望動機】代表企業

志望動機を作成するにあたって、SIerの代表企業を把握しておきましょう。

代表企業を例にすることで業界・企業研究につながるからです。

本章では、各企業の規模や将来性、強みなどを解説します。

企業ごとの違いを理解することで、志望動機を書き分けることが可能です。

志望企業に合った内容にして、オリジナリティを生み出してください。

富士通

富士通は日本を代表するSIer企業です。

持続可能な研究開発に向けて、業種を超えたシステムサービスを提供しています。

富士通に関する詳しい情報は、以下の表を参考にしてください。

売上 約3.5兆円
従業員数 約11.2万人
事業内容 DX支援 ITサービス ハードウェア ソフトウェア テレコミュニケーション
強み ITサービス国内シェアNO.1 グローバルなサービス拠点 幅広い分野をサポートしてきた経験

富士通は、1935年の設立以来、IT技術を駆使して流通や製造、官公庁などをサポートしています。

長年にわたる経験とノウハウを活かし、日本と世界の両方で活躍しています。

参考:有価証券報告書|富士通株式会社

NEC

NECは、Nippon Electric Companyから取った略称です。

正式名称は日本電気株式会社になります。

NECに関する詳しい情報は、以下をご覧ください。

売上 約3.4兆円
従業員数 約10.4万人
事業内容 ITサービス ネットワークソリューション 公共・社会基盤 安全・セキュリティデバイス
強み 世界トップクラスの生体認証技術 世界の革新的企業13年連続の選出 コンサルから運用までの一貫したサービス

NECは学校や金融機関に高い技術力を提供しています。

さらに、航空宇宙や防衛といった安心・安全な社会の実現にも貢献しています。

参考:有価証券報告書|日本電気通信株式会社

NTTデータグループ

NTTデータグループは、数ある大手SIer企業の中でトップクラスの売上です。

世界50か国以上にITサービスを提供し、社会課題の解決に貢献していることが要因と考えられます。

NTTデータグループに興味がある就活生は、以下を参考にしてください。

売上 約4.6兆円
従業員数 約19.7万人
事業内容 金融ITサービス 公共分野ITサービス デジタルソリューション コンサルティングサービス システムインテグレーション
強み 長期にわたる揺るぎない信頼関係 海外での高いシェア率(とくにスペイン・イタリアなど)

NTTデータグループは、研究開発費に年間約5,000億円を投資しています。

日本での高いシェア率に満足することなく、日々顧客に貢献するための開発に力を入れています。

参考:有価証券報告書|株式会社NTTデータグループ

野村総合研究所

野村総合研究所は、他のSIer企業と比較すると売上は劣っています。

しかし、野村証券や野村ホールディングス、野村信託銀行など、グループ企業のノウハウを活かし、サービスを提供しています。

野村総合研究所について深く知りたい就活生は、以下を参考にしてください。

売上 約7,640億円
従業員数 約1.6万人
事業内容 IT基盤サービス コンサルティング 金融ITソリューション 産業ITソリューション
強み 高い収益力 課題発見から解決まで総合的なサポート コンサルティングとITソリューションを組み合わせた技術力

野村総合研究所は、コンサルティングで培った経験をSIerとして活かすことで独自性を発揮しています。

参考:有価証券報告書|株式会社野村総合研究所

【SIerの志望動機】SIer就活にIT資格は必要?

SIerを志望する際、「IT資格は持っていた方が有利なのか?」と疑問に思う学生は多いです。

結論から言うと、資格は必須ではありません。多くのSIerは入社後に研修やOJTで必要な知識を学べるため、資格がなくても十分に活躍できます。

ただし、資格を持っていると基礎知識の証明や学習意欲のアピールとして使うことができ、評価されます。

資格そのものよりも「学ぶ姿勢」「論理的思考力」「問題解決能力」が志望動機や面接で重視される傾向にあります。資格はあくまで補助的な強みとして考えるのがよいでしょう。

あったら評価されるIT資格

評価されるIT資格

⚫︎ITパスポート
IT初心者でも取得できる国家資格。ITの基礎知識や業務知識を証明でき、SIer就活の入り口として最適です。

⚫︎基本情報技術者試験(FE)
 IT基礎知識を証明する国家資格。未経験でも取得していれば、論理的思考力や学習意欲を示せます。

⚫︎応用情報技術者試験(AP)
 より高度な知識や設計・運用の理解を示す資格。SEとしての実務力アピールになります。

⚫︎クラウド関連資格(AWS認定、Azure Fundamentalsなど)
 近年のクラウド案件の増加に伴い、クラウド知識があると評価されやすいです。

⚫︎ネットワーク・セキュリティ系資格(CCNA、情報セキュリティマネジメントなど)
 インフラ系の案件やセキュリティ意識が求められるプロジェクトで有利になります。

【SIerの志望動機】SIerの志望動機を書く時の注意点

SIerの志望動機を書く時には2つの注意点があります。それは、なぜSIerやその企業を選んだかを明確にする、企業の説明にならないように注意することです。

注意点をしっかり把握して、選考に有利になる志望動機を書けるようになりましょう。

なぜSIerやその企業を選んだかを明確にする

なぜその企業を選んだのか明確に書かれていない志望動機はNGです。志望動機を書く際に、なぜSIerの企業に入りたいかを書く方は多いですが、そこにプラスしてその企業を選んだ理由を書くことが重要です。

貴社で働きたいから、貴社の業務に興味があるからなど抽象的な理由ではなく、具体的かつ明確な理由を書きましょう。そのためにも、企業研究は欠かせない要素と言えるでしょう。

企業の説明にならないように注意する

SIerの志望動機において、その企業の説明だけを書くのはやめましょう。就職や転職活動において企業研究は重要ですが、企業の説明だけの志望動機は、その企業を知っている人なら誰でも書けます。

そのため、志望動機において他の人と差別化することができなくなり、選考担当者の目に留まりにくくなってしまいます。

志望動機を書く時には、企業の説明だけで終わらせず、自分が経験した事柄やこれまでの実績を交えて書きましょう。

受け身にならないように注意する

志望動機を書く際、受け身にならないようにしましょう。

受け身の姿勢は「入社意欲が低い」「志望順位が低い」といったマイナス評価を受けるからです。

SIerで働くには日々の勉強が必要になります。

入社後も継続して新しい知識を身につけなければなりません。

新しい知識の習得は必要ですが、受け身の印象を与えないよう注意してください。

面接官は指示を待つ人材に対して、成長スピードが遅いと評価する可能性があります。

つまり、勉強するにあたって主体性があることもアピールしましょう。

普段からどのように勉強したり、情報を集めたりしているのか具体的に説明してください。

高いスキルがあっても、面接官に勘違いされる可能性があるので注意しましょう。

【SIerの志望動機】SIerの志望動機のNG例

自分が即戦力だとアピールできていない志望動機、その企業やSIerを志望した理由が分からない志望動機はNGです。

例えば「入社後に学びたい」というフレーズは意欲にあふれているように思えますが、即戦力になる人材を求めている企業にとっては、物足りない志望動機に感じられてしまいます。

また多種多様な職種や企業がある中でなぜSIerを志望したのか、その企業に魅力を感じる理由は何かが明確でないと、志望理由として弱く感じられてしまい選考に不利になります。

IT業界未経験、異業種からの転職の場合は、特にこれらのような志望動機にならないように意識しましょう。

【SIerの志望動機】文系でもSIerの志望動機を作るための方法

ここからは文系でもSIerの志望動機を作るための方法について解説していきます。

SIerの企業へ就職や転職をしたい文系の人は、ぜひこちらを参考に志望動機を書いてみてください。

インターンシップに参加する

SIerの企業のインターンシップに参加することで、業界や業務への理解が深まるだけでなく、自分に向いている仕事かどうかも判断できます。

またインターンシップでの経験や感じたことを志望動機の内容として書けるため、IT業界の知識や経験がない文系の方におすすめの方法です。

IT系企業やベンチャー企業は、長期的なインターンシップとしてエンジニアを募集していることが多く、こういったインターンシップは企業の業務やサービスに直接関われるチャンスです。積極的に参加しましょう。

プログラミングを学ぶ

基礎的なレベルでもよいので、プログラミングを学習するのもおすすめです。プログラミングに関する書籍を買って読んでみるだけでも、プログラミングがどういったものなのか、理解できるでしょう。

またオンラインのプログラミング講座の受講や、プログラミングスクールに通うのも、プログラミングを学ぶ上で効率的な方法です。

OB・OG訪問を行う

OB・OG訪問をすることで、実際にSIerの企業で働いている社員の様子や業務を知ることができます。

そこで見聞きしたことを志望動機に取り入れることで、選考担当者に熱意やポテンシャルの高さが伝わる志望動機に仕上がります。

【SIerの志望動機】よくあるQ&A

確かにSIerは多重下請け構造が存在し、案件によっては上流からではなく下流工程に関わることもあります。

ですが、そこで培える“技術力”と“プロジェクト推進力”は、どの工程でも確実に積み重なっていきます。特に若手のうちは、実装やテストを経験することで基盤が固まり、ゆくゆくは要件定義や顧客折衝といった上流にも関わりやすくなります。

むしろ現場を知っているからこそ、信頼されるエンジニアやリーダーになれるんです。

IT業界全体に“激務”のイメージがありますが、最近は働き方改革やDX化の進展もあり、労働環境は改善傾向にあります。

特に大手SIerではフレックスタイム制やリモートワークを導入し、ワークライフバランスを重視する文化が広がっています。

繁忙期はあるものの、計画的にプロジェクトを進めることで休暇も取りやすく、長期的に安心して働ける環境になっています。

SIerの本質は“お客様の課題を解決すること”です。そのため、自社サービス開発と比べると自由度が少なく見えるかもしれません。

ですが、顧客の業務や業界知識を深く理解し、最適なシステムを提案する“コンサルティング的な視点”が求められます。

言われた通りに作るのではなく、課題の本質を見抜いて提案できる力は、どんなキャリアにも活きる普遍的なスキルです。

実は大手SIerには文系出身者が非常に多いです。

理由は、システム開発に必要なのはプログラミングスキルだけでなく、“課題を整理する力”や“顧客と円滑にやり取りする力”だからです。

入社後は研修制度が整っており、ゼロからIT知識を習得できますし、配属後もOJTで学びながら成長できます。文系出身だからこそ活きる強みを発揮できるのがSIerの特徴です。

むしろ逆で、AIやクラウドの進化によって“SIerの役割”はますます重要になっています。

多くの企業は自前で最新技術を扱えないため、SIerが導入・運用・最適化を担います。

単なる開発業務ではなく、最新技術を活用して業務改革を支援する“パートナー”としての価値が高まっているのです。つまり、時代が進むほどSIerの需要は拡大していくと考えられます。

【SIerの志望動機】SIerについての理解を深め志望動機を作成しよう

SIerの志望動機を書く上で、SIerへの理解を深めることはとても重要です。

SIerについてのリサーチ、志望する企業の研究をしっかり行って、選考担当者の印象に残る志望動機を書けるようになりましょう。

1つの企業を徹底的に研究しても、別の企業では活かせない場合があります。

柴田貴司
監修者

明治大学院卒業後、就活メディア運営|自社メディア「就活市場」「Digmedia」「ベンチャー就活ナビ」などの運営を軸に、年間10万人の就活生の内定獲得をサポート

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