はじめに
「化粧品が大好きだから美容部員になりたいけど、どうやって志望動機として伝えたらいいの？」 「美容部員になるにはどういうことをアピールしたらいいの？」 華やかな制服を身にまとい、煌びやかな場所で働く美容部員に憧れる人も多いのではないでしょうか。ですが、実際に志望動機を書くとなると、具体的にどのようなことを書けばいいのか分からずに困ってしまう人もいるでしょう。
本記事では、美容部員の志望動機で伝えるべきポイントや注意点をまとめています。
この記事を読むことで書くべき内容の方向性を見つけられるでしょう。また、すぐに使える志望動機の例文も掲載していますので、これから美容部員になりたいと思っている人は就職活動の参考になります。
気になる方はぜひ最後まで読んでみてください。
美容部員とは
美容部員とは、化粧品会社に所属し、ファンデーションやリップなど、自社の製品をお客様に紹介する接客販売が主な仕事となります。また、紹介するだけでなく、来店したお客様の悩みをヒアリングし、綺麗になりたい女性のお手伝いをすることも重要な仕事です。
美容部員の仕事内容
美容部員の仕事内容は、来店されたお客様へ商品を紹介し、購入してもらうまでの一連の接客がメインの業務となります。また、接客の中で実際にお客様の顔にメイクを施すこともあります。
自社の製品の知識をつけた上で、お客様の好みや、季節感、ファッションの流行など複数の観点を踏まえて最適な商品を紹介することが重要なポイントです。お客様によっては、肌のお悩みを抱えている場合もありますので、肌悩みを解消するための商品の提案も求められます。
このように、単に商品を売ればよいということではなく、お客様からお悩みや好みを引き出すための高いコミュニケーション能力も求められる、信頼関係の構築が重要な仕事と言えるでしょう。
美容部員の勤務場所
美容部員の勤務場所というと、百貨店や専門店の化粧品売り場を想像する方が多いのではないでしょうか。しかし、他にも美容部員が活躍している場所はあります。例えば、ドラッグストアの化粧品売り場や大手スーパーの化粧品売り場等、様々な場所で働く可能性があります。
美容部員の勤務場所については、内定の段階で決定していることもありますが、入社後の研修中に適性を判断されることも少なくありません。勤務場所に関係なく、お客様とのコミュニケーション能力は必須となりますので、志望動機やアピールポイントに組み込むようにしましょう。
美容部員の志望動機で伝えるべきこと
志望動機をまとめるうえで、何を話したらよいのか迷う人も多いでしょう。上記で学んだ美容部員の仕事内容にそのポイントはあります。
場所はどこでも、お客様は綺麗になりたいという思いを持って売り場に来店します。そしてその思いに応えるのが美容部員にしかできない仕事であると言えるでしょう。
ブランドそれぞれの特化しているポイントを肉付けすることで、より具体的な志望動機に仕上げることができます。
美容部員を目指したきっかけ
志望動機を伝えるには、なぜ自分が美容部員を目指すようになったのか、根本的な理由を伝えることが重要です。職務や企業に対する純粋な憧れだけではただのファンとして扱われてしまいます。
化粧品が好きだから、というような自分本位の動機では採用担当者も納得してくれません。友人に化粧をして感謝された出来事が忘れられない、などの具体的なエピソードを交えて話すことで、なぜ他の仕事ではなく美容部員なのかをアピールできるようにしましょう。
その「ブランド・メーカー」で働きたい理由
美容部員になりたい理由に加え聞かれるのが、なぜそのブランド・メーカーで働きたいのか、ということです。ブランドが好きだからという理由だけで志望するのはNGですが、美容部員を目指すうえではブランド研究は必須となります。
企業ホームページを見て企業理念や求める人物像を把握することはもちろん、実際に売り場へ足を運び、接客を体験することで商品を試しておきましょう。そのブランドのどこが好きで、どういう人にもっと知ってもらいたいかなど、具体的な話をするのがベターです。
入社後にやりたいことや目指す美容部員の姿
志望動機を語る上で、入社後の目指す姿や理想像は触れておく話題です。
「本当は化粧をすることができないのに諦めてしまっている人の力になりたい」、「自分を変えようとしている人の手助けをしたい」など、自身の経験に基づいた具体的な目標を述べるようにしましょう。
具体的な目標を述べることで、採用担当者はあなたが働いている姿を明確にイメージすることができ、期待感を醸成できるため、熱意をアピールできる重要なポイントとなります。
美容部員を志望する時にアピールしたいポイント
ここまで、美容部員の仕事内容や、志望動機に盛り込むポイントを紹介してきましたが、アピールポイントがあればさらに他者との差別化をはかることができ、採用担当者の心を掴むことができます。
ここでは2点のアピールポイントを紹介します。
コミュニケーション能力のアピール
上記で述べたように、美容部員の仕事内容には、お客様の肌状態やメイクのお悩みをヒアリングし、適切な提案をすることが求められます。そのため、親身になってお客様の相談を受け、説得力のある言葉と安心感を与えることができる態度で接客できることが重要となります。
そのため、これまでの経験の中で、人と対話するスキルを磨くことができた経験や、人のお悩みを解決できたエピソードを添えて話すと効果的です。
接客経験者であれば実務能力のアピール
美容部員の仕事は大半が接客販売となりますので、アルバイトや前職で接客業の経験がある方は、積極的にアピールしましょう。必ずしも美容系の経験でなくとも、お客様に接する仕事という面では美容部員と変わりありません。
実務経験をアピールすることで、採用担当者は即戦力と判断しやすくなり、魅力的な人材として魅せることができます。
志望動機を伝える際の注意点
せっかく魅力的な志望動機を準備できていても、大前提として基本となる部分が成っていなければ、説得力のある話はできません。1つ目はコスメ好きであること、2つ目は接客や販売の仕事に前向きな気持ちを持って臨めることです。
ブランド好きやコスメ好きは大前提である
美容部員を目指す人はメイクや美容に興味があり、敏感に情報収集しています。そのようなライバルたちに差をつけるには、化粧品が好きだという気持ちはもちろんのこと、志望動機をより熱意をもって伝える必要があります。
単にメイクが好きという伝え方をするのではなく、何の商品のどの部分がどのように好きなのか明確に伝えることで、そのブランドで働きたいというアピールになり、面接官に好印象を与えることができるでしょう。
接客・販売への熱意を伝えるのを忘れない
伝える際に、コスメへの愛だけでなく接客・販売に対する志望理由も明確になっているか確認しましょう。ただ商品の知識があるだけでは、美容部員の仕事は務まりません。お客様とコミュニケーションを取り、販売するまでが美容部員の仕事です。
どのようなお客様へ、どの商品をどのようにお勧めしたいのか、実際の接客風景が目に浮かぶように話をすることで、売上を上げることへの意欲や向上心をアピールすることができ、より高い印象を与えることができます。
美容部員を目指す際の志望動機例文
ここまで志望動機を書く上で押さえるポイントを紹介してきましたが、実際に採用されるためにはどのような志望動機を書けばよいのでしょうか。
ここでは例文を交えながら紹介します。
①実際の美容部員の接客の様子から
私が貴社に入社したいと思った理由は、他のどの化粧品メーカーよりも丁寧でお客様に寄り添った接客をされていると感じたからです。
○○百貨店には数多くの化粧品ショップが入っており、私自身もよく利用しておりますが、中でも貴社の美容部員の方はいつも笑顔で話し掛けて下さり、丁寧な対応をされているのが印象的です。
店内が混雑している時も、一人ひとりに丁寧に接客をされているのが印象的でした。私が貴社に入社しましたら、笑顔と心配りを忘れずにお客様のお力になれるような接客をしたいです。
この例文では、接客の実体験に基づく志望動機になっています。他のメーカーと比較をした上で、志望するメーカーへの熱意を述べており、なぜそのメーカーでなければならないのかという部分に納得感を与えることができます。
②化粧をする楽しさを知ってもらいたいことから
私が貴社を志望した理由は、貴社の製品を通して、化粧をすることの楽しさを広めていきたいと考えているからです。
私は化粧をすることが好きで、さまざまな商品をこれまで購入してきましたが、貴社の売り場では必ず肌の状態を分析し、洋服の雰囲気や好みを踏まえた上で自分に合ったものを見つけておすすめしてくださいます。
実際に貴社の美容部員さんに選んでいただいたコスメを使うことで自分の顔に自信を持つことができ、化粧の楽しさを実感することができています。私も貴社に入社して、多くのお客様に化粧の楽しさを見いだしてもらえるような接客を心がけたいです。
この例文では、将来どのような美容部員になりたいのかという明確なビジョンを描くことができています。実体験に基づいているため、そのブランドでなければならない理由や理想像などを面接官は明確にイメージでき、好印象を与えることができます。
③ブランドの商品を愛用していることから
私が貴社の美容部員に志望する理由は、肌に優しい貴社の製品に感動したからです。私はとても敏感肌で、市販の化粧品やスキンケア商品では刺激が強く使用することができず、つい最近まで外出時もほとんどメイクをすることができませんでした。
しかし、肌に優しい貴社の製品に出会ってからは、化粧やスキンケアができるようになりました。貴社の美容部員として同じような悩みを抱えるお客様へ、貴社の製品の魅力を伝えていきたいと考えています。
この例文では、実際に化粧品メーカーの製品を使用するようになったことで、これまでできなかったメイクを楽しめるようになったという具体的なエピソードが紹介されており、今後商品の魅力を多くのお客様へ伝えていきたいという、接客への強い意欲をアピールすることができます。
④肌悩みが志望会社の商品で改善されたことから
私が貴社の美容部員として働きたい理由は、長年の肌の悩みが貴社の商品のおかげで改善できた経験があるためです。
私自身これまでたくさんのコスメを購入したりSNS等で情報収集をしてきましたが、貴社のスキンケア商品に出会って、長年の悩みを解決することができました。使い心地がとてもよく、日に日に肌の状態が良くなり、喜びを感じたのを覚えています。
この感動を多くの方に知ってもらいたいと思い、貴社を志望いたします。
この例文では、メーカーの製品によって悩みが解決したことを伝えています。実際に化粧品を使って得られた感動を伝えており、その後の「多くの方に知ってもらいたい」というアピールをより強調できています。
同じように悩んで店舗に足を運ぶお客様に親身に接客する様子が、面接官もイメージできることでしょう。
⑤その人にあう化粧品を提案したいことから
私が貴社を志望する理由は、自分に合った化粧ができるようになることにより自信を持てるようになることを多くのお客様に伝えたいと考えたからです。
かつて私は、うまくメイクができず悩んでいましたが、貴社の美容部員の方から私に合うコスメを選んでいただき、的確なアドバイスとメイクのやり方を教えていただいた結果、毎日楽しくメイクできるようになりました。
私にアドバイスを下さった美容部員さんのようにお客様に合った製品をご提案し、綺麗になりたいという思いにお力添えできる美容部員になりたいです。
この例文では、美容部員とのやり取りによってメイクが楽しくなった実体験を伝えています。美容部員の方に製品を選んでもらったことで、前向きな気持ちになることができたという実体験は非常に説得力があり、さらに今後の目標へとつながる強い意志を伝えることができています。
美容部員を目指す際の志望動機NG例
私貴社を志望する理由は、自分のメイク技術を向上させたいと思ったからです。
私はメイクをするのが苦手で、化粧品についての知識もあまりありません。なので、貴社に入社して化粧の方法1から教えて頂き、自分に合う化粧をすることで自信が持てるよう入りたいと思いました。
貴社は知名度も高く、私の好きな女優さんが広告塔になっているのでいいなと思い応募しました。
この例文は、自分のメイク技術を向上したいという自分本位な姿勢が問題です。化粧品のことが分からないのなら、入社後に教えてもらうのではなく、自分で情報収集をしなければなりません。自力でできる努力をしない姿勢は、面接官へ良い印象を与えられないでしょう。
メイクが上手でなくても、自分で努力している姿勢をアピールする必要があります。
志望動機で自分の熱意を伝えよう
美容部員の志望動機には、ブランドへのこだわりと、接客・販売という仕事への熱意の2つが重要なポイントとなります。
応募者は全員、コスメが好きということは大前提で応募してきますので、ライバルに差をつけるためにも、接客業の実務経験や実体験に基づく、そのブランドの美容部員になりたい理由を準備することが必要です。
熱意を伝えるためには、企業理解は必須となりますので、念入りに店舗に足を運んだり、志望するブランドの情報を積極的に収集したりするなど、前向きに準備を進めましょう。
