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はじめに
就活でアピールできる性格とはどんなものなのだろうかや自分の長所をどのように見つければ良いのだろうかと、疑問に感じる学生は多いのではないでしょうか。
また、就活で評価されやすい性格について興味がある方も多いでしょう。
この記事では、アピールしやすい性格一覧や長所を見つける方法、長所をアピールする際の書き方などを紹介します。
この記事を読めば、企業が長所を聞く理由やアピールしやすい性格、長所の見つけ方、長所を考える際の注意点などが分かります。
そして、例文を参考に長所をアピールする際の最強の構成が学べます。
就活でアピールできる性格を知りたい方は、ぜひこの記事を参考にしてください。
・企業が長所を聞く理由
・アピールしやすい性格一覧
・長所を見つける方法
・長所をアピールする際の最強の構成
・自分の性格がアピールしやすいかを知りたい人
・まだ性格を理解して長所にできていない人
・例文を参考にして長所をアピールする文章を作りたい人
・長所を考える際の注意点を知りたい人
【性格の長所一覧】企業が長所をきく理由
まずは、企業はなぜ長所を聞くのか、大きく分けて3つの理由を解説します。
面接においてされる質問には、常になんらかの目的があり、これを正しく理解しておけば、選考で評価される回答が可能です。
反対に企業側の意図を把握できていなければ、せっかく能力があっても効果的な受け答えはできません。
企業は長所に関する質問から、就活生の人柄、企業にマッチするか、入社後に活躍できるかを知ろうとしています。
面接準備や履歴書を書く際には、これらのことを把握したうえで構成を考えましょう。
人柄を知りたい
企業にマッチするか知りたい
入社後活躍できるか知りたい
人柄を知りたい
企業が長所を聞く理由の1つは、就活生の人柄を知るためです。
会社は仕事をする場所です。
仕事をするのは人間なので、業務を円滑に進めるためには人間同士のつながりは欠かせません。
学生の性格を事前に知っておけば、入社してから任せる業務や、仕事の振り方なども想像がつきます。
入社すれば一緒に働く仲間になるからこそ、あなたがどんな人かをよく知っておく必要があるのです。
長所やそれにまつわるエピソードは、その人の個性がもっともよく現れる部分ですし、自分の良いところは聞かれた側も抵抗なく話せるでしょう。
また、学生が自分自身をどうとらえているのかというところにも人間性が表れます。
企業は長所について聞くことで、人柄を効果的に把握できるのです。
企業にマッチするか知りたい
企業にマッチするどうか知りたいのも、企業が長所について質問する理由と考えられます。
学生の長所と、企業が求める能力にミスマッチが生じてしまっていると、早期離職の原因となるからです。
長所について質問することで、その学生が企業に求めることはある程度予想できます。
長所を活かせる環境がもっともイキイキと働ける環境であり、当然学生もそのような業務をしたいと考えるからです。
しかし会社の環境によっては、学生の希望する部署に配属できない可能性もあります。
多少の実力不足等は入社後に補えたとしても、方向性の違いは、あとから解消することは難しいでしょう。
面接で長所を聞いておくことで、こういったミスマッチを事前に防げるのです。
入社後活躍できるか知りたい
企業が長所を聞く目的は、その学生が入社後も活躍できるのかを知るためでもあります。
それが入社後にも活かせる長所なのかを見ているのです。
一般的に企業は長期的な視点をもって、どの部署にどんな人材が必要かを把握したうえで人事戦略を考えます。
このため企業が求める長所と違った学生が入社してしまうと、その学生がいくら高い能力をもっていても、持て余してしまう可能性があります。
また学生からしても、想定・希望していたものと違う業務を割り振られてしまってはつらいだけです。
長所について聞くことで、その学生がどのような能力を強みだと感じていて、どのように企業に貢献できそうかを知ることができます。
自分の長所を正しく把握しておくことは、面接を乗り切るだけではなく、自分の未来のために重要なのです。
【性格の長所一覧】アピールしやすい性格一覧
ここで、面接などの選考でアピールすると、高評価につながりやすい性格を12個ピックアップして紹介します。
中には「こんな性格も長所になるのか」と思われるものもありますが、アピール次第ではどんな性格でも評価されます。
企業に求められる人材には、決して正解はなく、どんな個性も組織の中で活躍できるチャンスがあるからです。
個別のアピール方法について解説した記事もあります。
自分が当てはまると感じる場合にはぜひそちらもチェックして、自己アピールに活用してください。
コミュニケーション能力がある
行動力がある
素直
コミュニケーション能力がある
まず、アピールしやすい性格の1つにコミュニケーション能力があげられます。
社内外問わず、コミュニケーション能力が高いと、仕事がうまくいくことも多くなるからです。
会社の業務において、1人でやれる業務はめったになく、複数人で協力することがほとんどでしょう。
特に接客がともなう職種は、1日中人と接することを求められる場合もあります。
業務能力の不足は入社後の研修で補えることはありますが、コミュニケーション能力を身につけるのには時間がかかります。
このため、コミュニケーション能力は面接において強力な武器になるのです。
行動力がある
行動力があることも、長所としてアピールしやすい性格です。
実行する力のある社員がいると、企業は新しい施策や企画などをすぐに試せるからです。
現代はVUCAと呼ばれ、変化が激しく複雑で、曖昧かつ不確実で予測の難しい時代になりつつあります。
企業が生き残るには、まだ売り上げを出していないような、新しい領域にチャレンジする必要があるのです。
このために行動力のある社員は多ければ多いほど良く、長所である価値は十分にあります。
新しいことに飛び込む勇気を、存分にアピールしましょう。
素直
長所としてアピールしやすい性格としては、素直であることもあげられます。
素直であることは、アドバイスなどをそのまま受け入れてくれるからです。
社会人は入社してからしばらくの間は、研修期間として多くのことを学ぶ必要があります。
さらに部署に配属されてからも、実践的な環境で知識を蓄える必要があるのです。
このようなときに、どれだけ素直にアドバイスを聞き入れられるかは、能力の向上に直結します。
反対に、いかに能力の高い新人であっても、素直でなければ扱いにくい存在となってしまう可能性もあるので、気をつけましょう。
明るい
社会人にとって、明るい性格であることは、アピールするべき大きな長所になります。
明るい新入社員の存在は、部署の雰囲気を一変させる力があるからです。
仕事では、シリアスな雰囲気になったり、関係性が行き詰まったりすることがどうしてもあります。
そんなとき、力になるわけでなくても、明るく元気にあいさつのできる新人がいるだけで、救われる人も多いはずです。
明るい性格のアピール方法については、例文などを含めてこちらのページにまとめてありますので、あわせて参考にしてください。
やさしい
やさしくておだやかな性格というのは、印象が薄く感じられるかもしれません。
しかし、面接においては十分にアピールできる長所です。
なぜなら相手から好印象を抱かれ、対人関係に有利に働く可能性が高いからです。
心おだやかな人は決してリーダーシップをもっていないかもしれませんが、人間関係の緩衝材として組織に貢献できる可能性が高いでしょう。
部署やチームの雰囲気を和らげ、周囲が信頼関係を築くためにも有利に働きます。
やさしい性格のアピール方法を考える際には、以下の記事もぜひ参考にしてください。
協調性がある
協調性も、面接で長所としてアピールできると効果的な性格です。
なぜなら、人から好かれやすく、周りの意見をまとめるのがうまいことも多いからです。
協調性といわれると、トラブルを起こさない、チームの和を乱さないなど、消極的なメリットを思い浮かべてしまうかもしれません。
しかし、ビジネスにおいては立場の違う人の意見を取り入れて、プロジェクトの方向づけができる素質ともいえます。
協調性のアピール方法については、こちらの記事にまとめてありますので、ぜひ参考にして効果的なアピールをしましょう。
いつでも笑顔
いつでも笑顔であるということも長所としてアピールできるでしょう。
社会人としていつでも笑顔で対応できることは、特に接客を求められる仕事では、とても大切だからです。
しかし単純に、「私の長所は笑顔です」というだけでは少しインパクトが足りず、裏づけとなるエピソードが必要です。
自分の笑顔がどんなときに役立つのか、説得力をもって伝えられるようにしましょう。
具体的なエピソードの実例などについては、以下の記事にて紹介しているので参照ください。
自己管理能力がある
自己管理能力は、社会人として確実に必要な能力です。
そのため、長所としてアピールできると効果的でしょう。
やらなければならない仕事を、妥協せずにやり遂げられるからです。
企業によっては人材マネジメントがしっかりしている場合もありますが、すべて管理するのは無理があります。
詳細部分は個人の裁量に任される場合もあるため、自己管理はどうしても必要です。
しかし、自己管理能力は性格とも大きく関連しており、苦手な人というのも一定数存在します。
その分、自己管理が得意な人は、ぜひ長所としてアピールしましょう。
忍耐力がある
つらい時期に耐えられることも1つの性格であり、社会人に求められる能力です。
なぜなら、ビジネスマンとしてレベルをあげるには、結果が出るまである程度の我慢をできるかが大切だからです。
仕事は決して楽しいことだけでは完結しません。
取引先から理不尽にあったり、締め切りが近くなって残業を強いられたり、毎朝出勤しなくてはいけないなど、少なからず確実に忍耐が求められます。
ただし一口に忍耐力といってもさまざまな側面があります。
好奇心旺盛
好奇心旺盛であることも、面接で評価されやすい性格になります。
社会人になってから、新しいことにどんどんチャレンジしてゆくのには、好奇心が欠かせないからです。
新入社員というのは、失敗が許されないビジネスの世界においても、まだ挑戦が許容されやすい時期でしょう。
未経験のことに恐れず飛び込むことは、仕事の幅を広げることになり、企業としても新規開発につながります。
好奇心旺盛のアピール方法は以下の記事にまとめてありますので、自己PRの際の参考にしてください。
自己主張をする
自己主張が激しいのは一見するとマイナスにとらえられがちです。
しかし、うまく活かせば長所としてアピールできます。
自分の意見をもっていると周りに流されず、企業に新しい風を吹かせられるからです。
企業は歴史が長くなるほど業務が最適化、効率化されて利益をあげやすくなります。
しかし利益を上げられているからこそ、体制を改革しようという意見はあげづらくなりがちです。
そのような固定化されてしまった企業において、恐れずに声を上げられる人材はとても貴重です。
自分こそが次世代の変革者であることを、自信をもってアピールしましょう。
リーダーシップがある
リーダーシップがあると目標を設定してメンバーのモチベーションを高め、トラブルにも率先して対応し、常に冷静で落ち着いた判断ができます。
集団で業務をこなす企業には不可欠な性格と言えるでしょう。
リーダーシップには、ブレない信念を持って周囲の人を牽引したり、メンバーの気持ちを汲み取って支援したり、役職や立場を無視した目線によるコミュニケーションで助け合ったりなど、さまざまな形があります。
企業研究により志望企業がどのような人材を求めているのか、リーダーシップをどのように活かして志望企業の利益に貢献できるか明確にアピールできると良いでしょう。
柔軟に対応できる
柔軟な対応とは、状況に応じて機転を利かせられたり、変化に合わせて適切に処理できたりする性格を表します。
臨機応変に行動できることで業務変更に即対応できたり、上司のアドバイスを素直に聞き入れられたり、新しい分野でも物怖じせず活躍できたりするため、マルチに活かせる長所だと言えるでしょう。
さまざまな部署での活躍が期待でき、能力の質を落とさずに企業に貢献してくれると判断できるため、採用担当者への良いアピールになるでしょう。
冷静に判断できる
冷静な判断とは、感情に左右されず落ち着いて考えられる性格を表し、大きな取引での決断や、トラブルが起こった際の対応に反映されるものです。
冷静のタイプには、熟慮してから行動するタイプや何事にも動じないタイプ、周りに流されないタイプなどさまざまですが、自信を持ってアピールできるように志望企業にマッチしたタイプを分析しておきましょう。
企業側が見ているのは、結果を出すことにこだわっているか、社風に合った人柄をしているか、仕事に対する意欲が感じられるかといった点です。
冷静に判断できることを長所としてアピールするためには、それが業務に必要な資質であることを結びつけましょう。
負けず嫌い
企業に貢献し活躍するためには、負けず嫌いは重要な能力です。
負けず嫌いな性格の人は、競争心が強く成長へのモチベーションが高いからです。
また、ライバルと切磋琢磨する中で、積極的に学んだり挑戦できる努力家な人が多いです。
一見頑固なイメージを持たれることもありますが、それは人一倍自分に厳しいことの裏返しとも言えます。
ビジネスでは簡単に諦めずに様々な可能性を探り、勝ちにこだわる姿勢が求められる場面が多くあります。
例えば、新製品を開発し競争が激しい市場で成功するには、ニーズを把握し革新を追求する必要があります。
困難な場面でも目的達成に向けて努力を続けられることは、社会人として高く評価されるでしょう。
慎重
確実に任された仕事を行うためには、慎重さも必要な能力です。
社会に出るとミスは自分にとってマイナスとなるだけではなく、取引先や職場の人など関係者に大きな迷惑をかけてしまいます。
そのため、軽率なミスを起こさないことが求められます。
初めは些細なミスであったとしても、それが後の大きな問題を引き起こす引き金になることもあります。
例えば、些細なミスが重なり徐々に取引先の信頼を失うことにつながることがあります。
他にも、ひとつのミスをリカバリーするのに時間を取られ、他の仕事のミスを誘発することがあります。
そのため、普段から確認を怠らずミスを防ぐことができる慎重な人は、企業から重宝される存在となるでしょう。
【性格の長所一覧】長所を見つける方法
ここまで代表的な長所について解説してきました。
しかし、中には「自分の長所が何かわからない」という人もいるかもしれません。
たしかに長所がわからなくては、長所一覧も活用できないでしょう。
そこでここでは、長所を見つける効果的な方法として、自己分析・他己分析・短所から言い換える3つを紹介します。
いずれも切り口が違うだけで、自分の長所を見つめ直すのにとても有効です。
意外な長所が見つかるかもしれないので、自分にあった方法はどれなのか、いろいろ試してみましょう。
自己分析
長所のアピールをするために、まず求められるのは自己分析です。
あなたの良さを他人に知ってもらうためには、あなた自身があなたのことを知らなければいけません。
まずはどんなにささいなことでもかまわないので、思いつく限りの長所と、思うところを書き出してみましょう。
「これはアピールに使いたい」と思う長所がある場合には、それを裏づけるエピソードなどがあると、なお効果的です。
次は自分が、どのように会社の役に立つのかを考えてみることで、実際に使える長所を絞り込んでいきます。
自分は長所と思っていても、人の役に立つとは限りません。
この段階になって、はじめて企業分析をする必要性が生じるのです。
自分が志望する企業の社風や求める人材像をしっかり把握し、面接で長所をどのようにアピールするかを決めると良いでしょう。
他己分析
「自分では何が長所なのかわからない」または「自分のどの部分を長所としてアピールして良いのかわからない」という場合には、他己分析がおすすめです。
親や友人から意見をもらうことで、自分では気づいていなかった長所が見つかるかもしれないからです。
成功の近道は自分が好きなことをやるのではなく、自分が得意なことから積み上げることだといわれています。
そして自分が何を得意としていて、人から評価されるのかを知る一番の近道は、それを人に聞くことです。
自分では長所だと感じていることでも、人から見るとそれがまったく違っていることもありえます。
もしかしたら意外な長所が見つかる可能性もあるので、それをもとに自己分析をやりなおすのも手でしょう。
周りから評価されていることなので、具体的なエピソードも見つかりやすいと考えられます。
短所から言い換える
「自分には短所しか見当たらない」と感じてしまう人は、そんな短所を長所に言い換えるのも、れっきとした方法です。
短所しかないという人は存在せず、短所はとらえ方次第では、長所になる可能性を秘めているからです。
人間は誰しも同じではなく、性格や行動パターン、ものの考え方などに個性をもっています。
短所は個性の悪い部分がたまたま出てきているに過ぎずません。
個性を理解してうまく活用すれば、長所とすることは容易なはずです。
以下の記事では代表的な言い換え例も紹介していますので、短所に悩んでいる方はぜひ活用して、長所に言い換えてみてください。
悪いところがないと、良いところも生まれません。
短所もポジティブにとらえ直して、自己アピールに活用しましょう。
社会人基礎力を参考にしてみる
社会人基礎力とは、企業や地域社会でさまざまな人たちと一緒に仕事をしていくために身につけておくべき基本的な能力のことです。
学生の社会人基礎力は部活やボランティア活動、アルバイト経験を通して養われるため、そういった組織の中で身につけた能力をアピールできるようにすると良いでしょう。
社会人基礎力が備わっていることで入社してからの業務がスムーズに進められるため、企業にとって社員を一人前に育成する手間や経費が節約できるメリットがあります。
学生時代に経験したものの中から、志望企業に通じる社会人基礎力がないか探してみましょう。
成功体験を思い出す
困難や壁にぶつかった際に、どうやって乗り越えたか思い出してみましょう。
受験勉強や急な予定変更、これまでの人生で辛かったこと、苦しかったことでも構わないので1つずつ書き出してみましょう。
その中で困難を乗り越えた経験があったら、どうして乗り越えられたか時系列順に振り返ってみることでヒントが見つかる可能性があります。
成功したもととなった要因を行動力や協調性、自己管理能力など別の言葉で言い換えることで長所につながるでしょう。
また、普通なら諦めて投げ出してしまうようなことでも、最後まで続けたことで成功体験につながる話があれば魅力的なアピールになるでしょう。
【性格の長所一覧】長所をアピールする際の最強の構成
ここで、選考時に長所をアピールする際の構成を説明します。
いくら長所があっても、アピール方法がうまくなければ、それを面接官に評価してもらうことはできません。
文章の構成で一般的なのはPREP法と呼ばれるものです。
結論(Point)、理由(Reason)、例示(Example)、結論の再提示(Point)の頭文字を取ったもので、伝わりやすい典型的な構成といわれています。
ここではPREP法をもとに、各論において重視すべきポイントを解説します。
結論
まずは、「私の長所は◯◯であることです」と、手短に結論を述べましょう。
言いたいことが明らかになっていることで、注意して聞くポイントが明確になるからです。
最初に結論を述べることは、そのあとの長所が裏づけられるエピソードを話すうえでも重要です。
何をアピールしたいのかがわからないまま、エピソードを話してしまうと注意が分散してしまい、説得力にかけた回答になってしまう可能性があります。
また面接においては、質問に回答するだけでなく、会話をすることも必要でしょう。
結論を伝えて、そこから面接官との対話を通じて根拠や例示、入社後にどう活かせるのかを述べた方が印象は良くなります。
一気に話そうとすると、何かを忘れてしまう可能性もあります。
緊張を和らげておくためにも、結論を言い切るように、日頃からくせづけるようにしましょう。
根拠
次に、「それは◯◯だからです。」のように、根拠を伝えましょう。
ここは構成を考えるうえで、もっとも重要なパートと言っても過言ではありません。
なぜなら、自分の具体的なエピソードや論理展開によって、もっともオリジナリティを伝えられるからです。
たとえ同じ結論であったとしても、そこまでの過程は十人十色であり、一人ひとりの個性が表れる部分になります。
質問への回答から人柄を知ることは、選考の目的でもあります。
そのため、「自分がどんな人間か」が伝わるようにしておくことが必要です。
具体的なエピソードを話す際には「それは、◯◯で△△の経験をしたからです」のように、ここでも結論を伝えたうえで説明に入ります。
細かいシチュエーションや専門用語を多用すると、聞き手が混乱する可能性があります。
あくまでも、結論の裏づけとなる部分に絞って伝えることが望ましいでしょう。
入社後にどう活かすのか
根拠を示したあとは「私は◯◯という長所は、△△という形で活かせると考えております」のように、入社後にどう活かせるのかを説明します。
自分の長所は人に評価され、会社に還元できて、はじめて価値のあるものになるからです。
どう活かすのかをアピールする方法は、会社における仕事や業務について触れることが一般的です。
自分の長所が、どんな仕事のどんな業務に活かせると考えているのか、具体的な説明を求められます。
この際にしっかり企業分析を行い、その会社の将来的なビジョンまで見据えて語れると高評価でしょう。
特に自己分析から長所を考えた場合には「それは人のためになるのか」といった視点が欠如しがちです。
長所について考える時点から、入社後のことを想定しておくようにしましょう。
結論
最後にもう一度、「以上のように、私は◯◯という長所を活かして、御社に貢献したいと考えております」というように結論の再提示を行います。
冒頭と終わりに結論をもって来ることで、説得力のある回答になるからです。
サークル経験や研究活動など、具体的なエピソードを話したあとでは、何を伝えたかったのかがぼやけてしまいがちです。
そこで聞き手に思い出してもらい、話が印象に残るようにするため、再度自分の長所を伝えるようにします。
手短にまとめる必要のあるときは、入社後にどう活かすのかについては省略して、結論に含めるのでも良いでしょう。
足りない部分についてはそのあとの会話でも十分に補えます。
少し短すぎるかもと感じるくらいにしておくのがポイントです。
【性格の長所一覧】例文
ここで、性格を長所としてアピールするときの例文として、「明るさ」「コミュニケーション能力」「忍耐力」「協調性」の4つをご紹介します。
ポイントは上で示した通りの構成を意識して、結論ファーストで話すことです。
もちろん面接の場合は会話になるので、これを一字一句伝えるのは難しいでしょう。
しかしその場合も構成を意識して、長すぎることなく、要点を伝えることが重要になります。
以下の例文を参考に、自分の性格はどうやったら長所としてアピールできそうか考えてみてください。
例文1:明るい
私の長所は明るい性格であることです。
常に明るく振る舞うことで、周りが暗いムードになってしまっているときにも、空気を一変させることができます。
私が所属していたテニスサークルでは、大事な方針決めの会議中に意見が対立してしまい、険悪な雰囲気になってしまったことがありました。
私はそんな中でも明るく振る舞い、皆が前向きな意見を出してくれるように努力しました。
その甲斐もあって私たちは結束し、大学内のテニスサークル対抗戦でも好成績をあげられたのです。
このように私は周りの人々を笑顔にして、雰囲気を和らげる明るい性格です。
御社に入社してからも、持ち前の明るさで人間関係を円滑にし、プロジェクトを成功に導きたいと思います。
例文2:コミュニケーション能力がある
私の長所はコミュニケーション能力があることです。
初対面の人とも積極的に人間関係を築くことで、さまざまな立場の人の意見を尊重することができます。
私が所属する大学の経済学のゼミではグループワークが行われ、特定の問題について、答えを出すように求められました。
ゼミ長として、グループ全員の意見をしっかり聞いたうえでまとめあげ、全員が納得する答えを出せました。
このように、チームにおいて中心的な存在として、コミュニケーションを円滑にする役割を担うことができます。
これは入社してからも、さまざまな社員の意見を反映してプロジェクトを前進させるのに、大事な役割を果たすはずです。
以上のように、私は持ち前のコミュニケーション能力を活かして御社に貢献したいと考えております。
例文3:忍耐力がある
私の長所は、忍耐力があることです。
逆境にも負けず、耐えることのできる力は、私の人生における大事な場面で何度も役に立ってきています。
私は高校時代に野球部に所属しており、部員は100名以上もいる強豪校でした。
当初私は実力が下の方で、ベンチにすら入れませんでした。
しかし、毎日きつい練習をやり遂げ自分のために努力することで、レギュラーを獲得できたのです。
出場した試合では、日頃の成果を発揮してチームに貢献し、県大会に出場することもできました。
社会人になってからも、結果の出ないつらい時期を乗り越えた経験は、必ず活きると思います。
入社後には、持ち前の忍耐力を活かして営業職として経験を積み、必ずや御社に貢献できる人材になりたいと考えております。
例文4:協調性
私の長所は、協調性があることです。
私は個人の成果だけにこだわらず、協調して周囲にも貢献してきたからです。
高校時代の期末テストで友人とテスト勉強をしていたとき、自分の成績のためにも勉強に集中したいという思いがありました。
しかし、友人から勉強を教えてほしいと依頼を受けて、自分の勉強と並行して教えることにしました。
その結果、自分の勉強の時間は減ってしまいましたが、教えることが復習になり自分自身の成績も向上になりました。
このことから、周囲の人と協調性を持って取り組むことの重要性を学びました。
御社に入社後は協調性を活かしてチームの一員としてだけでなく、周りの人々との成果にも貢献したいと考えています。
例文5:慎重
私の長所は、慎重な性格であることです。
そのため、何事にも入念な分析と準備を心がけています。
アルバイト先の飲食店でお店の繁忙期にあたる日に、スタッフが足りないことがありました。
店長は確保できたスタッフで営業できると仰いましたが、私はこれまでの経験から予測をすると業務が回せなくなると感じました。
そのため、前日に普段より多くの仕込みを行うなど準備を怠らず行いました。
当日は予想した以上に忙しかったですが、滞りなく営業を終えられました。
このことから、余裕を持って慎重な備えをすることの重要さを学びました。
御社に入社後も、慎重な状況分析と準備を行うことで、円滑に業務を進められるように貢献していきます。
例文6:責任感
私の長所は高い当事者意識を持って、何事にも他人事と軽視することなく取り組めることです。
大学ではボランティアサークルに参加していました。
1年生のときに部員が集まらないことが問題となっていました。
入学したばかりで役職についてはいませんでしたが、このままではいけないと思いミーティングを開きたいと直談判しました。
その結果、活動内容が外部の人に分かりにくいことが原因だと問題が明確にできたことで、対策を打てて解決に至りました。
この経験から、立場に関わらず個々が当事者意識を持って取り組むことの大切さを学びました。
担当する業務に対し常に当事者意識を持って取り組み考えることで、御社に貢献したいと考えています。
【性格の長所一覧】長所を考える際の注意点
ここで、長所を考える際に注意すべき点を解説します。
どんな人にでも長所はあるものですし、それらはすべて企業が必要としているものです。
しかし押し出す長所を間違えると、企業の求める人物像にマッチせず、響かない可能性もあります。
また、長所以外のアピールとの整合性が取れていなかったり、面接との印象をあまりにもかけ離れていたりしてしまうと、評価されないおそれもあります。
そこで、これから注意する4点に気をつけて考えるようにしましょう。
企業の求める人物像にマッチしているか
まず注意すべき点は、企業の求める人物像にマッチしているかです。
企業には理念やビジョンというものが存在し、特に欲しいと考える人物像はある程度決まっているからです。
たとえば明るさや活発性を求められる営業職が多い会社で、几帳面さをアピールしても、評価されないケースが多いでしょう。
このように、いくら自分の長所が素晴らしいと自分では思っていても、それは人に評価されて、はじめて使い物になります。
企業ごとに求める人物像については、ホームページやリクルートページのビジョンや、会社の沿革などといった箇所で確認できます。
自分を偽る必要はありませんが、行きたい企業がある場合には求める人物像を事前にチェックしてから、自己アピールを考えるようにしましょう。
一貫性のあるアピールになっているか
ほかのアピール内容と比べて一貫性があるかというのも、注意するべき点の1つになります。
なぜなら話の内容に整合性があるかどうかというのも、信頼がおける人間かという点で企業側が評価するポイントだからです。
履歴書や面接の質問項目には、複数の質問が用意され、あなたという人間をさまざまな側面から評価します。
そこで一貫性に欠けた回答をしてしまうと、大きく評価を下げてしまうかもしれません。
たとえば学生時代に力を入れたことと、自分の長所があまりにもかけ離れていると、「どちらがこの人の本当の姿なのだろう」と疑問に思ってしまいます。
こうならないためにも自己分析をしっかり行い、自分がどういう人間で、何をアピールしたいのかを明確にしておきましょう。
面接での印象とマッチしているか
また当たり前と思われるかもしれませんが、面接での印象と、アピール項目がマッチしているかもポイントになります。
性格を長所としてアピールするうえで、それが第一印象とかけ離れていないことはとても重要だからです。
アピールした性格の通りの印象を与えることで、その自己アピールが正しいことのなによりの証明になります。
中には「物静かだと思われがちだが、打ち解けると協調性を発揮できる」というふうに、ギャップで評価されるケースがあるかもしれません。
しかしその場合でも、表面からは伝わらない長所の裏づけとなるようなアピールが必要になります。
不安な場合には友人に手伝ってもらったり、エージェントを活用したりして、面接の印象とアピール内容が合致しているかを確認してもらいましょう。
長所は一つに絞る
まず自分の長所を一覧にして、その一覧の中でもとくにアピールしたいものに絞りましょう。
ポイントは、一覧から選んだものが志望企業の経営理念に結びついたものにするということです。
どんなに優れた長所であっても、一覧から適当に選択したものでは志望企業で活かせない可能性があったり、複数の長所をアピールすると情報が多くなって採用担当者の記憶に残りにくくなります。
一覧から志望企業と結びついた長所を1つに絞ったら、その1つの長所に対して複数の強みやエピソードを用意しましょう。
一覧から絞った長所に複数の具体的なエピソードを絡めてアピールできれば、採用担当者にとってイメージしやすく、印象に残るアピールができるでしょう。
【性格の長所一覧】おわりに
この記事では自分の性格を長所としてアピールするために、注意するべきポイントや構成、代表的な長所や例文などを紹介してきました。
自分の性格を長所としてアピールすることで人柄を伝えられ、企業も働いている姿をイメージしやすくなります。
しかし、効果的なアピールをするためには、あなたの長所が理解してもらえるような構成を考える必要があります。
また、企業の求める人物像とマッチした、一貫性のあるアピールとなっているかも重要になるでしょう。
あなたのどこをアピールすれば面接で評価されるのか、性格一覧や例文、長所の見つけ方を参考に考えてみてください。
この記事が少しでも、あなたの就職活動において、お役に立っていれば幸いです。
明治大学院卒業後、就活メディア運営|自社メディア「就活市場」「Digmedia」「ベンチャー就活ナビ」などの運営を軸に、年間10万人の就活生の内定獲得をサポート