【新卒必見】履歴書の備考欄は何を書けばいい?ポイントを解説!

【新卒必見】履歴書の備考欄は何を書けばいい?ポイントを解説!

新卒で就活を始めた方のなかには、今までに履歴書を書いた経験がなく、書き方をご存知ない方もいらっしゃるでしょう。

学歴・職歴や免許・資格の欄は書くことが明確なので、少なくとも何を書けばよいかわからず困ることはないはずです。

しかし、履歴書には「備考欄」という場所があり、これは「本人希望欄」となっていることもあります。

はじめて書く方にとっては、まさに謎の欄です。

今回はこの備考欄について、何を書くべきか、書くべきでないこともあわせて解説します。

【履歴書の備考欄】備考欄は何を書くべき?

履歴書の備考欄、もしくは本人希望記入欄などと記載されている部分がありますが、ここには何を書けば良いのでしょうか。

何を書けば良いか、どのような点を意識しなければならないのかについて紹介するため、参考にしてみてください。

企業に伝えておきたい希望条件を書く

履歴書の備考欄には勤務地や勤務時間の希望、転勤の可否など、企業に事前に伝えておきたい条件を記載しましょう。

ただし、希望条件を記載する際にはあくまで「希望」であり、企業側の方針を尊重する姿勢を示すことが重要です。

希望を一方的に伝えるだけでは、柔軟性がなく、募集要項すらまともに読んでいない人だと思われてしまう可能性もあります。

「勤務地は東京を希望しますが、貴社の方針に従い、全国の拠点での勤務にも柔軟に対応いたします」といった表現にすると、希望を伝えながら企業の意向を尊重する意思を示せます。

希望を細かく書きすぎると「それ以外の条件は受け入れられない人物である」と思われてしまう可能性があるため、最低限、絶対に求めている要件だけ書くことを心がけてください。

特別な配慮が必要な場合に記載する

特別な配慮が必要な場合には、必ず記載しておきましょう。

持病がある場合や定期的な通院が必要な場合、または家庭の事情によって特定の勤務地や勤務形態を希望する場合などは、事前に企業に伝えておかなければなりません。

「〇〇の治療を受けており、月に1回通院が必要ですが、業務に支障はございません」などと記載すれば、必要な配慮を求めつつも、仕事に影響が少ないことを伝えられます。

また「家庭の事情で転勤が難しい場合は家庭の事情により現時点では転勤が難しい状況ですが、将来的には対応できる可能性もあります」といった柔軟な表現にすると、企業側の判断を狭めずに済みます。

ただし、あくまで履歴書は「応募書類」であり、詳細な事情は面接などで聞いてもらえるため、詳しく書きすぎる必要はありません。

特に条件がなくても空白にしない

最も困るのが、特に条件がない場合ですが、そのような場合でも空白にするのは避けた方が良いです。

「履歴書を適当に書いている」「せっかく自己アピールの機会を提供してあげたのに」と思われてしまいます。

「貴社の規定に従います」「貴社の方針に従い、柔軟に対応いたします」などと書けば、企業側の方針を尊重する姿勢を示せます。

また「1日でも早く戦力となれるよう努めます」と記載すれば、入社意欲をアピールすることが可能です。

長々と、聞かれてもいないことを書く必要はありませんが、空白にしてしまうと印象が悪いため、モチベーションの高さが伝わるような書き方を心がけましょう。

【履歴書の備考欄】記入する際のポイント

履歴書の備考欄を記入する際は以下の3つのポイントを意識しておく必要があります。

あなたの人間性や就活生としての優秀さは、ESだけでなく、履歴書の書き方や内容からも判断されている可能性が高いです。

決して履歴書はあなたの情報を確認するだけのものではないため、良い印象を与えられるよう、以下のポイントを意識しておいてください。

簡潔にまとめるコツ

履歴書の備考欄を記入する際は、ダラダラと長文を書くのではなく、結論を先に述べて、必要な情報だけを簡潔にまとめることが重要です。

採用担当者は大量の履歴書を読まなければならないため、長すぎる文章は読みにくく、要点が伝わりにくいです。

まず、最も伝えたいポイントを明確にし、余計な説明を省くことを心がけましょう。

「勤務地は関東を希望しますが、貴社の方針に従い、柔軟に対応いたします」と記載すれば、希望と柔軟性の両方を簡潔に伝えられます。

文章は結論→理由→補足説明の順に構成するようにしましょう。

ポジティブな表現を心がける

履歴書の備考欄では「できないこと」ではなく「できること」に焦点を当てて記入することが重要です。

ネガティブな表現を使うと「この人は制約が多い」「面倒な対応が必要になる」といった印象を与えてしまう可能性があります。

「残業は厳しい」などと書いてしまうと、柔軟性がないと思われてしまうでしょう。

「限られた時間の中で効率的に業務をこなせるよう工夫します」などと記載すると、同じ内容ですが、前向きな印象を与えられます。

また、特別な配慮を求める場合も、ただ「通院のため、遅刻の可能性があります」ではなく「月1回の通院が必要ですが、貴社のスケジュールに支障が出ないよう、可能な範囲で調整します」という形にすれば、印象を良くすることが可能です。

全体のフォーマットを統一する

履歴書の備考欄を記入する際は全体のフォーマットを統一し、読みやすくすることが大切です。

できるだけ短文で、箇条書きなども活用しましょう。

また、文体も、当然ですが、履歴書の他の項目と同じように「です・ます調」で記入し、簡潔でフォーマルな表現を心がけましょう。

「貴社の方針に従い柔軟に対応いたします」といったように、一文で短くまとめることで、スムーズに読める履歴書になります。

【履歴書の備考欄】備考欄に記載してもよい内容

履歴書を読む採用担当者にとっても、備考欄は学生側が提示した重要な条件をたしかめるところです。

そのため先方としては、そこに書いてあることは学生側から突きつけられた「絶対条件」であると感じるでしょう。

そのような場所に希望をあれこれたくさん書いてしまうと、相手の目には条件を出すことしか考えていないように映るかもしれません。

そうなると、ネガティブなイメージをもたれてしまい、その後の選考でマイナスに働く可能性があります。

もし何か書くのであれば、自分に都合のよい条件ばかり提示していると思われないように、十分に用心しなければなりません。

ここからは、記載してもよい内容はどのようなものか、具体例をたしかめていきましょう。

勤務地や通勤に関する特別な事情

自分には介護しなければならない親がいて、どうしても自宅の近くでしか働けないのであれば、それはあらかじめ知らせておくべきです。

しかし、その理由が伝わらないければ、ただのわがままにしか聞こえません。

そのため、ご自身の条件や希望を申告する際には、必ずその理由もセットで知らせるようにしてください。

正当な理由であると認められれば、申告することになんの問題もありません。

ただ、こちらの希望を無理に押し通そうとするような態度は、先方としても気持ちのよいものではないでしょう。

希望を伝えるのであれば、あくまで謙虚な姿勢が伝わる表現を心がけてください。

同じ希望であっても、表現によって読み手に与えるイメージは大きく異なります。

採用担当者の心証を悪くしないように伝え方を工夫しなければなりません。

希望職種が複数ある場合の書き方

同時に複数の職種が募集されているのであれば、備考欄に希望する職種を書きましょう。

これが書かれていないと、企業側はどの職種への応募なのかわからなくてしまい、それでは選考に通るものも通りません。

また、その名称は求人票に記載されているものに合わせてください。

なぜなら、企業によっては同じような業務を担当していても部署によって名称が異なることもあるからです。

同時に「どうしてその仕事に応募したのか」ということも簡潔に伝えるようにしましょう。

志望した理由が書いてあれば、読み手に自分の意欲や熱意が伝わりやすくなります。

ただし、志望動機の欄ではないので、長々と熱意を書き込んでも意味はありません。

理由だけをわかりやすく書きましょう。

連絡の取れない時間帯を明記する

いくら就活中でも、大学の授業にはきちんと出席しなければなりません。

当然、大学の授業と重なって電話に出られない時間帯もあるはずです。

このように、どうしても連絡を取れない時間が発生するのであれば、その事情をあらかじめ備考欄で申告してください。

この場合も、謙虚な姿勢を見せなければなりませんが、正当な理由があるので選考に支障をきたすことはありません。

たとえば、以下のように書けば一方的な要求に聞こえないので、悪い印象を与えてしまうことはまずないでしょう。

例:大学の授業の関係上、〇曜日~〇曜日の〇時~〇時の時間にご連絡をいただけますと幸いです。

企業側としても、確実に連絡が取れる時間を事前に知らせてもらったほうが、連絡がスムーズになるという利点があります。

【履歴書の備考欄】書かないほうがよい内容

履歴書の備考欄に書かないほうがよいことも当然あります。

書かれた内容によっては、読み手にあまりよい印象を与えない可能性があるからです。

働くにあたって譲れない条件があったり、やってみたい業務があったりするのは当然のことなので、気にする必要はありません。

しかし、条件や希望が多すぎると、働く意欲を疑われてしまう恐れがあります。

家族の介護など正当な理由があれば別ですが、ただ単に自宅から近いところを勤務地として指定してしまうのは、読む側にあまりよい印象を与えません。

休みや給料に関しての希望ばかりだと、本当にやる気があるのかと思われてしまう恐れがあります。

ここでは、「書かないほうがよい」内容をたしかめていきましょう。

希望条件が絶対条件までとはいかない場合

長時間の通勤や転勤による引っ越しは避けたい、なるべくなら自宅から近い勤務地がよいと思う方は多いでしょう。

しかし、そのような絶対条件とまでいかない希望は、備考欄に書くのは控えてください。

どうしても自宅に近い勤務地でないといけない理由がないのであれば、ただのわがままと思われてしまう恐れがあります。

特に支店を持っているような大企業であれば、いつどこに転勤になるかわかりません。

配置換えなどで、今までやったことのない仕事を任されることもあるでしょう。

先方は、そういったことになっても意欲的に働ける人材を求めています。

絶対に譲れない内容以外はあまり書かずに、どこでも働ける人材であることをアピールしたほうが得策です。

段階が進むと聞かれる場合も

面接が進めば、ご自分の希望を聞いてもらえる機会がそのうちやってきます。

採用選考は1回の面接で決まることはほとんどなく、通常は複数回の面接を経て採否が決定するのです。

二次面接、最終面接と駒を進めるにしたがって、自然と待遇や希望条件について話し合う機会がくるまで待ちましょう。

「ここで働きたい」「こういう条件がよい」という希望があっても、絶対に譲れない内容以外は書くのを控えてください。

絶対条件がないのであれば、備考欄は「貴社に規定に従います」と書くのが正解です。

そうすれば、採用担当者にネガティブなイメージをもたれずに済みます。

単なる希望については、面接のなかで伝えるチャンスがあるので、思いを伝えたければそこで述べましょう。

待遇や給与の希望は書かない

待遇や勤務条件、給与について、希望が全くない方はいないでしょう。

しかし、そういった内容はなるべく書くべきでありません。

採用担当者に、待遇面や給料のことしか見えていない人だと思われてしまう恐れがあります。

企業側としても、待遇や給料ばかり気にしている人はあまり採用したくないものです。

また、志望動機や自己PRを書くのもおすすめできません。

志望動機や自己PRについては、エントリーシートに書くところがありますし、履歴書にも志望動機を書く欄がついていることもあります。

提出する書類に空白を作るのはよくありませんが、とにかくなんでも書けばよいというわけではないのです。

書かれている内容によって、それを見る採用担当者の心象も変わってきます。

【履歴書の備考欄】使える例文集

履歴書の備考欄にどのようなことを記入すればいいか、実際に使いやすい例文を紹介します。

丸ごとコピー&ペーストをするのは避けてほしいですが、備考欄はクリエイティビティやあなたの魅力を存分にアピールするための場所ではないため、ある程度真似していただいて構いません。

あなたの条件や希望をもとに、言い換えながら活用してみてください。

希望条件を伝える例文

例文

「家庭の事情により、〇〇エリアでの勤務を希望しておりますが、通勤が可能な範囲で柔軟に対応することも可能です。」

こちらの例文ではどのエリアで働きたいかについて希望を述べていますが「可能な範囲で柔軟に対応することも可能である」と述べているため、企業側に強い制約を感じさせない点がポイントです。

なかなか塩梅が難しいところですが、希望条件を伝えすぎると内定が得られない可能性があります。

しかし「どこでも良い」などと書いてしまうと、望まない勤務地に配属される可能性もあります。

この例文のようなバランスで希望条件を伝えられると良いでしょう。

特別な配慮を求める場合の例文

例文

「持病の治療のため、月に一度の通院が必要ですが、貴社の業務に支障の無いよう、基本的には休日に通院いたします。」

こちらの例文では月に一度病院に通わなければならないことを説明していますが、業務に支障の無いよう、基本的に休日に通院すると述べているため、やる気の高さも伺えます。

堂々と「平日に休みを取って通院します」という言い方は避けた方が良いでしょう。

ただし、よほど厳しい会社でなければ、スケジュールの都合などで、月に一度くらい半休、もしくは休みを取って病院に通うことを許してくれることも多いです。

むしろ、それすら最初の段階から絶対に許してくれないという企業は、ブラック企業である可能性があるため、企業の「ホワイト」or「ブラック」を見極めるテクニックの1つと言えるかもしれません。

志望動機・意欲を伝える例文

例文

「貴社での勤務を通じて〇〇のスキルを磨き、将来的には〇〇の分野での専門性を高めていきたいと考えております。」

何も書くことがない場合は志望動機や意欲を伝える文章を簡潔に述べておくと良いでしょう。

ただし、ここで大切なのは「あまり長々と書きすぎないこと」です。

上記の2つの項目について触れる際も簡潔さが求められますが、こちらは特に、簡潔に述べなければなりません。

なぜかというと「聞かれてもいないことについて述べているから」です。

企業側としては、備考欄の本来の目的は特別な配慮が必要かどうか、勤務地の希望はあるか、などを聞くことです。

したがって、ESの自己PRや志望動機の本文のように、300文字や400文字などの長文で書く必要はありません。

それらの項目と内容がかぶってしまうこともありますし、長文を詰め込んでしまうと読む側も困ってしまうため、一言で述べることを心がけてください。

【履歴書の備考欄】まとめ

履歴書の備考欄は、どうしても譲れない条件、もしくは複数の職種の応募がある場合に希望を書くところです。

書いても許される内容であれば、先方からネガティブな印象をもたれることはありません。

この時間帯に連絡して欲しいといった要望も、あれば申告してください。

特に書くことがなければ、「貴社の規定に従います」と書きましょう。

しかし、絶対ではない条件や待遇や給与に関する希望を書いてしまうと、仕事に対する意欲を疑われてしまう恐れがあります。

待遇や希望勤務地、給与などに関しては、面接が進めばそのなかで確認されるはずなので、そこで口頭で伝えるようにしましょう。

何を書くべきか迷ってしまう部分ですが、採用担当者の心象を悪くするようなことは書かないように気をつけてください。

柴田貴司
監修者

明治大学院卒業後、就活メディア運営|自社メディア「就活市場」「Digmedia」「ベンチャー就活ナビ」などの運営を軸に、年間10万人の就活生の内定獲得をサポート

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